JP4130290B2 - 強誘電体メモリの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、メモリセルに強誘電体膜キャパシタを使用した強誘電体メモリの製造方法及び強誘電体メモリに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の分野の強誘電体メモリとして、トータルチップサイズを縮小することが可能なチェイン型のFRAM(Ferro Electric RAM)が提案されている(D.Takashima et.al.,JSSCC,pp787−792,May,l998)。
【0003】
図16は、従来のチェイン型強誘電体メモリのメモリセル部を示す部分回路図である。
【0004】
この強誘電体メモリは、2.5vのビットラインBLと0vのプレートラインPLとの間に、セレクト用ゲート50を介して複数の強誘電体メモリセル60−1,60−2,…が直列に接続されている。各強誘電体メモリセル60−1,60−2,…は、MOSFET61−1,61−2,…と強誘電体キャパシタ62−1,62−2,…とでそれぞれ構成されている。各MOSFET61−1,61−2,…には、ワードラインWL1,WL2,…がそれぞれ接続され、通常時はオン状態となっており、強誘電体膜キャパシタ62−1,62−2,…は0vに充電されている。
【0005】
そして、所望のメモリセルにデータを書き込むときは、所望のメモリセルが存在するセレクト用ゲート50をオンするとともに、所望のメモリセルのMOSFETをオフすることにより、当該メモリセルの強誘電体キャパシタが2.5vに充電される。
【0006】
この構造により、メモリセルを縮小するためには、下部電極と上部電極を接続するコンタクトを隣合うメモリセルと共有することが望ましい。これを、COP(Capacitor on Plug)構造に適用すると、1つのプラグ電極上に1つの下部電極が存在し、この下部電極上に一対の上部電極が存在するという構造を用いざるを得ない。
【0007】
具体的には、図17に示すように、メモリセルトランジスタであるMOSFET61のソース/ドレイン領域103の一方のプラグ電極104上に形成された下部電極105と強誘電体膜106と上部電極107の積層構造を有する強誘電体キャパシタを備えた構造において、下部電極105とソース/ドレイン領域103の一方をプラグ電極104で接続するとして、上部電極107ともう一方のソース/ドレイン領域103の接続は、メタル配線109とメタルコンタクト108a,108bを用いなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、上記従来の強誘電体メモリでは、1つのプラグ電極上に1つの下部電極が存在し、この下部電極上に一対の上部電極が存在するという構造を用いているため、上部電極107と下部電極105のパターンが全く異なる形状となる。従って、同時加工が困難になり、パターン同士に合わせ余裕を設定する必要が生じ、その結果、メモリセルサイズの増大を招く、という問題点があった。
【0009】
本発明は、上述の如き従来の間題点を解決するためになされたもので、その目的は、上部電極と下部電極間の合わせ余裕を無くし、メモリセルサイズを縮小することができる強誘電体メモリの製造方法及び強誘電体メモリを提供することである。またその他の目的は、合わせ余裕を不要にすると共に、マスク数を減少させることができる強誘電体メモリの製造方法及び強誘電体メモリを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の特徴は、半導体基板上に複数のメモリセルトランジスタを形成し、その基板表面に第1の層間絶縁膜を堆積する工程と、前記メモリセルトランジスタの第1のソース/ドレイン領域に対応して前記第1の層間絶縁膜にプラグコンタクトを開口し、該第1のソース/ドレイン領域に接触するように前記プラグコンタクト内にプラグ電極を形成する工程と、前記プラグ電極に接触するように前記第1の層間絶縁膜の表面に下部電極層を堆積し、その下部電極層上に強誘電体膜及び上部電極層を順次堆積する工程と、前記プラグ電極上に一対の上部電極が重なるように上部電極用のマスクパターンをパターンニングする工程と、前記マスクパターンにより前記上部電極層、強誘電体膜及び下部電極層を同時に加工して、前記プラグ電極上にそれぞれ一対の上部電極、強誘電体膜及び下部電極を形成する工程と、前記各工程後の半導体基板表面に第2の層間絶縁膜を形成する工程と、前記第1のソースドレイン領域に対してゲートを挟んで対向する第2のソース/ドレイン領域と前記上部電極とをメタル配線で接続する工程とを実行することにある。
【0011】
本発明の第2の特徴は、半導体基板上に複数のメモリセルトランジスタを形成し、その基板表面に第1の層間絶縁膜を堆積する工程と、前記メモリセルトランジスタの第1のソース/ドレイン領域に対応して前記第1の層間絶縁膜にプラグコンタクトを開口し、該第1のソース/ドレイン領域に接触するように前記プラグコンタクト内にプラグ電極を形成する工程と、前記プラグ電極に接触するように前記第1の層間絶縁膜の表面に下部電極層を堆積し、その下部電極層上に強誘電体膜及び上部電極層を順次堆積する工程と、 上部電極用のマスクパターンをパターンニングする工程と、前記マスクパターンにより一対の上部電極を形成する工程と、前記一対の上部電極側面にその上部電極間がほぼ埋まる膜厚の側壁絶縁膜を形成する工程と、前記マスクパターン及び前記側壁絶縁膜をマスクとして前記強誘電体膜と前記下部電極層とを同時に加工し、前記プラグ電極上に下部電極及び強誘電体膜を形成する工程と、前記各工程後の半導体基板表面に第2の層間絶縁膜を形成する工程と、前記第1のソースドレイン領域に対してゲートを挟んで対向する第2のソース/ドレイン領域と前記上部電極とをメタル配線で接続する工程とを実行することにある。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
[第1実施形態]
図1(a),(b),(c)は、本発明の第1実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法で実現したメモリセル部の構造を示す図であり、同図(a)はその平面図、同図(b)はA−B断面図、同図(c)はC−D断面図である。
【0020】
本実施形態に係る強誘電体メモリのメモリセル部には、シリコン基板1上に複数のメモリセルトランジスタが形成されている。すなわち、シリコン基板1には素子領域1と素子分離領域1aが形成されており、その素子領域1にゲート電極2を挟んで対向する第1と第2のソース/ドレイン領域3a,3bが形成されてメモリセルトランジスタを構成している。
【0021】
さらに、各メモリセルトランジスタのソース/ドレイン領域3a上には、プラグ電極4が形成され、このプラグ電極4上には、該プラグ電極4に接するようにそれぞれ一対の下部電極5a,5bと強誘電体膜6a,6bと上部電極7a,7bから成る強誘電体キャパシタが形成されている。一対の下部電極5a,5b同士は、プラグ電極4を介して導通し、一対の強誘電体膜6a,6bは、下部電極5a,5b上面に該下部電極とそれぞれ相似形にパターンニングされている。さらに、強誘電体膜6a,6b上面には、一対の上部電極7a,7bがそれぞれパターンニングされている。
【0022】
そして、上部電極7a,7bは、コンタクト8a、メタル配線9及びコンタクト8bを介して、ソース/ドレイン領域3aに対向するソース/ドレイン領域3bに接続されている。
【0023】
次に、上記構造の強誘電体メモリにおけるメモリセル部の製造方法について、図2(a),(b)、図3(c),(d)、図4(e),(f)及び図5(g)を参照しつつ説明する。これら各図の左図はA−B断面図、右図はC−D断面図である。
【0024】
初めの図2(a)に示す工程では、半導体基板1上に、メモリセルトランジスタを形成し、さらに断面長方形のプラグ電極4を形成する。まず、半導体基板1の主面側にLOCOS法等により素子分離領域1aにより分離された素子領域を形成する。その後、その各素子領域上にゲート電極2を形成し、拡散法によってソース/ドレイン領域3a,3bを形成する。
【0025】
かくして、メモリセルトランジスタが形成された半導体基板1の主面側に層間絶縁膜10aを堆積し平坦化した後、プラグコンタクトを開口し、プラグ電極4用の電極材(例えば、ドープされた多結晶シリコンやW)を堆積し、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法あるいはCDE(Chnical Dry Etching)法により平坦化する。この時、プラグ電極4は、ゲート電極2の延設方向と直交する方向に長辺の断面長方形に形成される。
【0026】
続く図2(b)に示す工程では、このプラグ電極4に接触するように下部電極5a,5b用の電極材として白金(Pt)やIr、IrO2 などの下部電極層5を堆積した後、強誘電体膜6a,6b用のPZTやSBTなどの強誘電体膜6を堆積し、さらに上部電極7a,7b用の電極材としてPtやIr,IrO2 などの上部電極層7を堆積する。
【0027】
図3(c)に示す工程では、上部電極層7を堆積した後、上部電極加工用マスク50を形成し、一対の上部電極7a,7bが得られるように、通常のリソグラフィ技術を用いて加工する。マスク50と上部電極7a,7bの側壁に対して側壁絶縁膜51を形成する。さらに、図3(d)に示す工程では、マスク材50及び側壁絶縁膜51をマスクとして、強誘電体膜6a,6bと下部電極5a,5bを、通常のリソグラフィ技術を用いて上部電極7a,7bに対して自己整合に形成する。この時、下部電極5a,5b間のスペースは、プラグ電極4の幅より小さく、合わせずれても必ず一対の下部電極5a,5bがプラグ電極4から外れないようにレイアウトしておく。
【0028】
その後の図3(e)に示す工程では、基板表面全体にキャパシタ上の層間絶縁膜10bとしてP−TEOSやO3−TEOSを堆積して平坦化し、図3(f)に示す工程では、各上部電極7a,7b上にコンタクト8aを形成する。そして、図3(g)に示す工程では、上部電極7a,7bとソース/ドレイン領域3bを接続するためのコンタクト8bを形成した後、アルミニウムなどを埋め込み、CMP法などによりメタル配線9を形成すれば、上部電極7a,7bとソース/ドレイン領域3bとが接続された、図1(a),(b),(c)に示した構造の強誘電体メモリのメモリセル部が完成する。
【0029】
このように本実施形態においては、プラグ電極4に一対の上部電極7a,7bが重なるように、上部電極のマスクパターン50をパターンニングして上部電極7a,7bを加工し、さらに上部電極7a,7bの側面に側壁絶縁膜51を形成する。そして、前記マスクパターン50と前記側壁絶縁膜51をマスクとして強誘電体膜6a,6b及び下部電極5a,5bを加工するようにした。
【0030】
これにより、COP型のチェイン型強誘電体メモリにおいて、上部電極と下部電極の同時形成が可能となる結果、上部電極と下部電極の合わせ余裕が不要になり、メモリセルサイズを縮小することができる。また、上部電極と下部電極用に2枚のマスクが必要だった加工が上部電極用のマスクだけで済むようになり、製造工程数が減少する。
【0031】
[第2実施形態]
図6(a),(b)は、本発明の第2実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法で実現したメモリセル部の構造を示す図であり、同図(a)は図1(a)のA−B断面図、同図(b)はC−D断面図である。
【0032】
本実施形態に係る強誘電体メモリのメモリセル部が上記第1実施形態と異なる点は、第2のソース/ドレイン領域3bと配線層9とを接続するコンタクト8bの下部にもプラグ電極4aが形成されている点である。
【0033】
かかる構造の本実施形態の製造方法は、前述した第1実施形態の製造方法において、メモリセルトランジスタが形成された半導体基板1の主面側に層間絶縁膜10aを堆積し平坦化した後、図2(a)に示す工程で、プラグ電極4と4a用のプラグコンタクトを開口し、プラグ電極用の電極材(Wなど)を堆積し、CMP法あるいはCDE法により平坦化することになる。
【0034】
本実施形態では、コンタクト8bの下部にもプラグ電極を形成したので、コンタクト8bの深さが浅くなり、開口が容易になる。
【0035】
[第3実施形態]
図7(a),(b)は、本発明の第3実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法で実現したメモリセル部の構造を示す図であり、同図(a)は図1(a)のA−B断面図、同図(b)はC−D断面図である。
【0036】
本実施形態に係る強誘電体メモリのメモリセル部は、上記第2実施形態の構造において、プラグ電極4,4aの上部に、酸素の透過を抑制する耐酸化性導電体膜11(例えば、Ir、IrO2 、Ru、RuO2 など)を埋め込み形成した構造である。
【0037】
本実施形態に係る製造方法は、上記第1実施形態の製造方法において、図2 (a)に表すプラグ形成時でプラグ電極4,4aの埋め込み後に、プラグ電極4,4aをコンタクト表面より低い位置にエッチバックした後に、前述した耐酸化性導電体膜11の材料を堆積して埋め込むことになる。
【0038】
このように構造では、コンタクト8bの開口後に酸化性雰囲気の回復アニールを施すことが可能となり、良好な特性の強誘電体キャパシタを形成することが可能となる。
【0039】
なお、上記第1、第2、第3実施形態の各製造方法は、上部電極7a,7bの側面に側壁絶縁膜51を形成する構成としたが、側壁絶縁膜51を設けることなく、プラグ電極4上に一対の上部電極が重なるように上部電極用のマスクパターンをパターンニングし、このマスクパターンにより上部電極層7、強誘電体膜6及び下部電極層5を同時に加工して、プラグ電極4上にそれぞれ一対の上部電極7a,7b、強誘電体膜6a,6b及び下部電極5a,5bを形成するようにしてもよい。
【0040】
[第4実施形態]
図8(a),(b),(c)は、本発明の第4実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法で実現したメモリセル部の構造を示す図であり、同図(a)はその平面図、同図(b)はA−B断面図、同図(c)はC−D断面図である。
【0041】
本実施形態に係る強誘電体メモリのメモリセル部は、上部電極7a,7bの側面に形成した側壁絶縁膜52により、下部電極5c上の上部電極7a,7b間のスペースがほぼ埋まるようにしておき、上部電極7a,7bと自己整合に下部電極5cを加工したときに、下部電極5cに切れ目が発生しないようにした例である。
【0042】
次に、上記構造の強誘電体メモリにおけるメモリセル部の製造方法について、図9(a),(b)、図10(c),(d)、図11(e),(f)及び図12(g)を参照しつつ説明する。これら各図の左図はA−B断面図、右図はC−D断面図である。
【0043】
初めの図9(a)に示す工程では、図1(a)と同様の方法で、半導体基板1上にメモリセルトランジスタを形成し、さらに例えば断面正方形のプラグ電極4を形成する。続く図9(b)に示す工程では、このプラグ電極4に接触するように下部電極5c用の電極材として白金(Pt)やIr、IrO2 などの下部電極層5を堆積した後、強誘電体膜6c用のPZTやSBTなどの強誘電体膜層6を堆積し、さらに上部電極7a,7b用の電極材としてPtやIr,IrO2 などの上部電極層7を堆積する。
【0044】
上部電極層7を堆積した後の図10(c)に示す工程では、上部電極加工用マスク50を形成し、一対の上部電極7a,7bが得られるように、通常のリソグラフィ技術を用いて加工する。マスク50と上部電極7a,7bの側壁に対して側壁絶縁膜52を形成する。側壁絶縁膜52は、一対の上部電極7a,7b間のスペースが埋まる程度の膜厚である。
【0045】
図10(d)に示す工程では、マスク材50及び側壁絶縁膜52をマスクとして、強誘電体膜6cと下部電極5cを、通常のリソグラフィ技術を用いて上部電極7a,7bに対して自己整合に形成する。この時、プラグ電極4b上は、一対の上部電極7a,7b同士の側壁絶縁膜52が接しているため、エッチングされずに下部電極5cが残る。
【0046】
その後の図11(e)に示す工程では、基板表面全体にキャパシタ上の層間絶縁膜10bとしてP−TEOSやO3−TEOSを堆積して平坦化し、図11 (f)に示す工程では、各上部電極7a,7b上にコンタクト8aを形成する。
【0047】
そして、図12(g)に示す工程では、上部電極7a,7bとソース/ドレイン領域3bを接続するためのコンタクト8bを形成した後、アルミニウムなどを埋め込み、CMP法などによりメタル配線9を形成すれば、上部電極7a,7bとソース/ドレイン領域3bとが接続された、図8(a),(b),(c)に示した構造の強誘電体メモリのメモリセル部が完成する。なお、このメタル配線はダマシン(Dammascene)法で形成してもよい。
【0048】
このように本実施形態においては、マスクパターン50をパターンニングして上部電極7a,7bを加工し、さらに上部電極7a,7bの側面に一対の上部電極7a,7b間がほぼ埋まる膜厚の側壁絶縁膜52を形成する。そして、前記マスクパターン50と前記側壁絶縁膜52をマスクとして強誘電体膜6c及び下部電極5cを加工するようにした。
【0049】
これにより、上部電極7a,7bに自己整合に下部電極5cを加工したときに、下部電極5cに切れ目が発生しないので、上記第1実施形態の構造のようにプラグ電極と下部電極との合わせずれによって、キャパシタがプラグ電極と接触不良を起こすのを防止することができる。
【0050】
[第5実施形態]
図13(a),(b)は、本発明の第5実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法で実現したメモリセル部の構造を示す図であり、同図(a)は図8(a)のA−B断面図、同図(b)はC−D断面図である。
【0051】
本実施形態に係る強誘電体メモリのメモリセル部は、上記第4実施形態の構造において、プラグ電極4bの上部に、酸素の透過を抑制する耐酸化性導電体膜55を埋め込み形成した例である。
【0052】
本実施形態に係る製造方法は、上記第4実施形態の製造方法において、図9 (a)に表すプラグ形成時でプラグ電極4の埋め込み後に、プラグ電極4をコンタクト表面より低い位置にエッチバックした後に、前述した耐酸化性導電体膜55の材料を堆積して埋め込むことになる。
【0053】
本実施形態では、プラグ電極4bの酸化防止効果が期待できる。
【0054】
[第6実施形態]
図14(a),(b)は、本発明の第6実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法で実現したメモリセル部の構造を示す図であり、同図(a)は図8(a)のA−B断面図、同図(b)はC−D断面図である。
【0055】
本実施形態に係る強誘電体メモリのメモリセル部は、上記第4実施形態の構造において、下部電極5c下面に耐酸化性導電体膜61を敷いた構造である。
【0056】
本実施形態の構造の製造方法は、上記第4実施形態の製造方法において、図9(b)の工程で耐酸化性導電体膜61を下部電極層5の堆積前に堆積する点のみが異なり、プラグ電極4上に下部電極5cと自己整合に耐酸化性導電体膜61を形成したものである。
【0057】
本実施形態では、上記第5実施形態よりも製造工程の簡単化が可能となる。
【0058】
[第7実施形態]
図15(a),(b)は、本発明の第7実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法で実現したメモリセル部の構造を示す図であり、同図(a)は図8(a)のA−B断面図、同図(b)はC−D断面図である。
【0059】
本実施形態に係る強誘電体メモリのメモリセル部は、上記第4実施形態の構造において、プラグ電極4dそのものが耐酸化性導電体材料を用いた構造となっている。
【0060】
本実施形態の製造方法は、上記第1実施形態の製造方法において、図9(a)に表すプラグ形成工程で、プラグコンタクト開口後に、プラグ電極材料の代わりに耐酸化性導電体膜の材料を埋め込むことになる。
【0061】
本実施形態では、第6実施形態よりも製造工程の簡単化が可能となる。
【0062】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、COP型のチェイン型強誘電体メモリの製造方法において、上部電極、強誘電体膜及び下部電極の同時形成を可能とし、さらに上部電極と下部電極の合わせ余裕が不要になり、メモリセルサイズを縮小することができる。また、上部電極と下部電極用の2枚のマスクが必要だった加工が上部電極用のマスクのみで可能となり、製造工程数を減少させることができる。これにより、安価な強誘電体メモリを実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る強誘電体メモリのメモリセル部の構造を示す図である。
【図2】第1実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法を示す工程図である。
【図3】図2の続きの工程図である。
【図4】図3の続きの工程図である。
【図5】図4の続きの工程図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る強誘電体メモリのメモリセル部の構造を示す図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る強誘電体メモリのメモリセル部の構造を示す図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係る強誘電体メモリのメモリセル部の構造を示す図である。
【図9】第4実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法を示す工程図である。
【図10】図9の続きの工程図である。
【図11】図10の続きの工程図である。
【図12】図11の続きの工程図である。
【図13】本発明の第5実施形態に係る強誘電体メモリのメモリセル部の構造を示す図である。
【図14】本発明の第6実施形態に係る強誘電体メモリのメモリセル部の構造を示す図である。
【図15】本発明の第7実施形態に係る強誘電体メモリのメモリセル部の構造を示す図である。
【図16】従来のチェイン型強誘電体メモリのメモリセル部を示す部分回路図である。
【図17】従来のチェイン型強誘電体メモリのメモリセル部を示す断面構造図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
1a 素子分離領域
2 ゲート電極
3a,3b ソース/ドレイン領域
4,4a プラグ電極
5a,5b 下部電極
6,6a,6b 強誘電体膜
7a,7b 上部電極
8a,8b コンタクト
9 配線層
Claims (6)
- 半導体基板上に複数のメモリセルトランジスタを形成し、その基板表面に第1の層間絶縁膜を堆積する工程と、
前記メモリセルトランジスタの第1のソース/ドレイン領域に対応して前記第1の層間絶縁膜にプラグコンタクトを開口し、該第1のソース/ドレイン領域に接触するように前記プラグコンタクト内にプラグ電極を形成する工程と、
前記プラグ電極に接触するように前記第1の層間絶縁膜の表面に下部電極層を堆積し、その下部電極層上に強誘電体膜及び上部電極層を順次堆積する工程と、 前記プラグ電極上に一対の上部電極が重なるように上部電極用のマスクパターンをパターンニングする工程と、
前記マスクパターンにより前記上部電極層、強誘電体膜及び下部電極層を同時に加工して、前記プラグ電極上にそれぞれ一対の上部電極、強誘電体膜及び下部電極を形成する工程と、
前記各工程後の半導体基板表面に第2の層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第1のソースドレイン領域に対してゲートを挟んで対向する第2のソース/ドレイン領域と前記上部電極とをメタル配線で接続する工程とを実行することを特徴とする強誘電体メモリの製造方法。 - 半導体基板上に複数のメモリセルトランジスタを形成し、その基板表面に第1の層間絶縁膜を堆積する工程と、
前記メモリセルトランジスタの第1のソース/ドレイン領域に対応して前記第1の層間絶縁膜にプラグコンタクトを開口し、該第1のソース/ドレイン領域に接触するように前記プラグコンタクト内にプラグ電極を形成する工程と、
前記プラグ電極に接触するように前記第1の層間絶縁膜の表面に下部電極層を堆積し、その下部電極層上に強誘電体膜及び上部電極層を順次堆積する工程と、 上部電極用のマスクパターンをパターンニングする工程と、
前記マスクパターンにより一対の上部電極を形成する工程と、
前記一対の上部電極側面にその上部電極間がほぼ埋まる膜厚の側壁絶縁膜を形成する工程と、
前記マスクパターン及び前記側壁絶縁膜をマスクとして前記強誘電体膜と前記下部電極層とを同時に加工し、前記プラグ電極上に下部電極及び強誘電体膜を形成する工程と、
前記各工程後の半導体基板表面に第2の層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第1のソースドレイン領域に対してゲートを挟んで対向する第2のソース/ドレイン領域と前記上部電極とをメタル配線で接続する工程とを実行することを特徴とする強誘電体メモリの製造方法。 - 前記プラグ電極を形成する工程は、前記第1と第2のソース/ドレイン領域に対応して前記第1の層間絶縁膜にそれぞれプラグコンタクトを開口し、該第1及び第2のソース/ドレイン領域に接触するように前記各プラグコンタクト内にプラグ電極材料を埋め込んでそれぞれプラグ電極を形成することを特徴とする請求項2記載の強誘電体メモリの製造方法。
- 前記プラグ電極を形成する工程は、前記プラグコンタクト内へのプラグ電極材料の埋め込み後に、該プラグ電極材料をプラグコンタクト表面より低い位置にエッチバックし、その後に、酸化性雰囲気中で導電性を失わない耐酸化性導電体材料を堆積して前記プラグコンタクト上部に埋め込む工程を含むことを特徴とする請求項2、3のいずれかに記載の強誘電体メモリの製造方法。
- 前記下部電極層の堆積前に前記プラグ電極上面に接触するように、酸化性雰囲気中で導電性を失わない耐酸化性導電体材料を前記第1の層間絶縁膜の表面に堆積することを特徴とする請求項2、3のいずれかに記載の強誘電体メモリの製造方法。
- 前記プラグ電極を形成する工程は、前記プラグコンタクトの開口後に、プラグ電極材料として、酸化性雰囲気中で導電性を失わない耐酸化性導電体材料を前記プラグコンタクトに埋め込む工程を含むことを特徴とする請求項2、3のいずれかに記載の強誘電体メモリの製造方法。
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