本発明を実施するための最良の形態を説明する。
以下、本発明に係る非磁性一成分現像剤の好ましい実施の形態を詳述する。尚、本発明に係る非磁性一成分現像剤は以下の実施形態及び実施例に限るものではない。
本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂および着色顔料からなる非磁性一成分トナーにおいて、平均一次粒子径7nm乃至15nmの疎水性シリカ(A重量部)と平均一次粒子径30nm乃至50nmの疎水性シリカ(B重量部)と平均一次粒子径150nm乃至500nmの酸化チタン或いはチタン酸ストロンチウム(C重量部)とを外添剤として用い、0.5≦A≦3.0、0.5≦(B+C)/A≦1、且つ、1≦B/C≦10を満たす。現像ローラーに対し層規制部材が当接される非磁性一成分現像方式では、トナーは現像ローラーと層規制部材の間を通過することにより現像ローラー上にトナーの薄層を形成して荷電が行なわれるため、一定以上の流動性を有する必要がある。流動性を向上するための方法として、例えば流動化剤として一次粒子径が7nmから20nmのシリカを外添する方法などが一般的である。しかし、一成分現像方式では現像ローラーと層規制部材の間を通過することによりトナーを帯電させるため、トナーにストレスがかかり、流動化剤が埋まり込みにより地肌かぶりや画像濃度の低下が生じるなど、安定したトナーの供給性、帯電性が得られず、安定した画像を維持することが困難になる。また、流動化剤の埋まりこみにより凝集性が高くなり、層規制部分に固着し易い。現像ローラーと層規制部材との間を通過させることによりトナーを帯電させることから現像ローラーと層規制部材との間には大きなストレスがかかり、このストレスによって層規制部分に固着したトナーは融着が発生する。
平均一次粒子径30nm乃至50nmの疎水性シリカおよび平均一次粒子径150nm乃至500nmの酸化チタン或いはチタン酸ストロンチウムを併用することにより、トナー間の凝集力を低下させることが可能となり、トナーの固着を防ぐことができる。また、流動化剤の埋まり込みを防止することができるため、安定したトナーの供給性、帯電性が得られる。
表面処理をしている平均一次粒子径30nm乃至50nmの中粒径シリカは、他の無機粒子に比べトナーの流動性に悪影響を及ぼしにくく、極性も高いため、トナーに付着しやすい。また、小粒径のシリカの埋まりこみやトナー間の凝集力を緩和する働きがある。凝集力が緩和されることにより、トナーが固着しにくくなり、層規制部などにおける融着が発生しにくく、融着に起因する帯電不良などが生じ難いため、良好な画像が得られる。また、疎水化処理をしているため、環境依存性が少ない。しかしながら、該シリカだけでは、埋まり込み防止やトナー凝集力の低下の効果は少なく、効果を発揮するためには中粒径のシリカ量は増大する。シリカ量が増大すると、高くなりなり過ぎるために画像濃度が低い、遊離するシリカが増大するなどの悪影響を及ぼす。
平均一次粒子径150nm乃至500nmの酸化チタン或いはチタン酸ストロンチウムは、トナー間の凝集力を低下する効果が非常に大きく、層規制部などにおける外的ストレスに対するスペーサー効果を有しているため、トナーの固着や融着が生じにくく、融着に起因する帯電不良などによる画像汚染が生じにくい。また、感光体への汚染(フィルミング)に対する研磨効果や、増大するシリカ量に対する抵抗調整機能としての効果を有する。さらに、小粒径のシリカの埋まりこみを緩和する効果を有しているため、長期ランニングにおいても安定した画像が得られる。しかしながら、該酸化チタン或いはチタン酸ストロンチウムの含有量が増大すると、流動性に悪影響を及ぼし、流動性の低いトナーは帯電不良により地肌かぶりが生じるなど、安定した帯電性、供給性が得られない。さらに、表面抵抗が低下しすぎ、非画像部のカブリなどが生じやすい。一方、少なすぎると、トナー間の凝集力を低下させる、小粒径のシリカの埋まりこみを防止、或いは感光体への汚染(フィルミング)に対する研磨などの効果が得られない。
平均一次粒子径30nm乃至50nmの疎水性シリカと平均一次粒子径150nm乃至500nmの酸化チタン或いはチタン酸ストロンチウムの配合比率を、0.5≦(B+C)/A≦1、且つ、1≦B/C≦10としているのは、平均一次粒子径30nm乃至50nmの疎水性シリカと平均一次粒子径150nm乃至500nmの酸化チタン或いはチタン酸ストロンチウムの配合量の和が7nmから15nmのシリカ量よりも多いと、あるいは30nm乃至50nmの疎水性シリカ(B)と150nm乃至500nmの酸化チタン或いはチタン酸ストロンチウム(C)の配合比率B/Cが1.0より小さいと、流動性を阻害する大粒径の粒子が多すぎるため、流動性が低下し、帯電不良により地肌かぶりが生じるなど、安定した供給性、帯電性が得られない。一方、平均一次粒子径30nm乃至50nmの疎水性シリカと平均一次粒子径150nm乃至500nmの酸化チタン或いはチタン酸ストロンチウムの配合量の和が7nmから15nmのシリカ量の半分よりも少ないと、或いは、30nm乃至50nmの疎水性シリカ(B)と150nm乃至500nmの酸化チタン或いはチタン酸ストロンチウム(C)の配合比率B/Cが10より大きくなると、シリカ量の増大により酸化チタン或いはチタン酸ストロンチウムによる抵抗調整の効果が得られず、帯電が高くなり画像濃度が低下する。また、大粒径粒子の流動化剤の埋まりこみ防止、或いはトナーの層規制部における融着を防ぐ十分な効果が得られない。
平均一次粒子径7nm乃至15nmの疎水性シリカ(A重量部)と平均一次粒子径30nm乃至50nmの疎水性シリカ(B)と平均一次粒子径150nm乃至500nmの酸化チタン或いはチタン酸ストロンチウム(C)とを外添剤として用い、0.5≦A≦3.0、0.5≦(B+C)/A≦1、且つ、1≦B/C≦10を満たすことにより、長期ランニングにおいても流動化剤の埋まりこみが無いため、安定した供給性や帯電性を保ち、地肌カブリが無く、且つ層規制部における融着の生じないトナーを得ることができる。
本発明に用いられる小粒径および中粒径のシリカは、疎水化処理をしたものが用いられる。これは、トナーの環境安定性、特に湿度の影響によるトナー荷電量の変化を抑制するためである。疎水化度は30〜80%、好ましくは40〜80%であることが望ましい。疎水化度が30%より低い場合には耐環境性が劣化しやすく、80%を越えるものは製造上安定して得ることが困難であるためである。
疎水化剤としてはシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、シリコン系オイル、シリコンワニス等の従来から使用されている疎水化剤が使用可能であり、好ましくはシラン系カップリング剤、シリコン系オイル、より好ましくはシラン系カップリング剤を用いる。シラン系カップリング剤としては、例えばトリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等が使用可能である。
シリコンオイルとしては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等が使用可能である。疎水化剤は上記疎水化度を達成できる程度の使用量で使用して、従来の方法により処理すればよい。
本発明において、無機微粒子はさらにフッ素系シランカップリング剤またはフッ素系シリコンオイルを併用し、表面処理されていてもよい。これは、トナーが負荷電性であることから、トナーの負荷電性を向上させ、画像カブリを防止するのに有効であるためである。通常、トナーの荷電性の制御にはトナー粒子中に荷電制御剤を含有させることにより行われているが、本発明の係る一成分現像方式においては、現像剤担持体と現像剤規制部材との圧接部の間隙をトナーが通過する際の摩擦帯電によりトナーの荷電が行われるため、トナーの荷電性はトナー粒子表面の荷電性が重要になる。このため荷電性の制御を行なう場合に、荷電制御剤の含有量を調整するよりもトナーの外添剤の荷電性を調整するほうがより効果的である。
本発明において酸化チタンおよびチタン酸ストロンチウム微粒子は、凝集性および分散性の観点から小粒径無機微粒子と同様に、上記の疎水化剤により表面処理してもよい。
また、本発明のトナーは、平均円形度が0.94以上であることを特徴としている。平均円形度を0.94以上とするのは、平均円形度が0.94以上であると、不定形であっても鋭角部分がなく、トナー表面は平滑であるので、トナーの流動性や凝集性が良好になり、上述した現像装置の層規制部分における固着、融着も発生せず画像を汚染しない。それに伴う帯電不良、地肌かぶりや画像劣化が生じない。また、ストレスを受け難いためトナーの表面状態が変化しにくく、帯電不良による地肌かぶりなど画像劣化が生じない、より安定した画像が得られる。一方、上記平均円形度が0.94未満であると、一成分現像方法において、凝集性が悪く、流動性が低いために上述の現像装置であっても層規制部分に固着し易い。現像ローラーと層規制部材との間を通過させることによりトナーを帯電させることから現像ローラーと層規制部材との間には大きなストレスがかかり、このストレスによって層規制部分に固着したトナーは融着を誘発し、融着により帯電低下、地肌かぶりあるいは白筋が画像を汚染する。また、ストレスによるトナーの表面状態が変化によっても、帯電・供給安定性が低下し、地肌カブリの発生となる。
上記平均円形度とは、
平均円形度=(粒子の投影面積に等しい円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
によって算出される値の平均値であり、東亜医用電子(株)社製フロー式粒子像分析装置を用いて、測定サンプルを液中に分散し、粒子の静止画像を撮影、画像解析し、粒子像の投影面積と周囲長から求められる。粒子像が真円であれば1.0となり、粒子に角があるほど値は低くなる。
また、本発明のトナーは、3.00μm以下のトナー粒子が10個数%以下含有することを特徴とする。本発明の非磁性一成分現像剤において、このようにトナー粒子の小径部分を制限するのは以下の理由にある。
トナー粒子の小径部分は、現像装置の層規制部材に固着・融着しやすい。層規制部による融着は融着により帯電低下、地肌かぶりあるいは白筋が画像を汚染する。
また、小径部分を多く含むトナーは長期ランニングにおいて凝集しやすく、供給過多となり、帯電不良が生じ、それに起因して地肌カブリが生じる。しかし、本発明の非磁性一成分現像剤中の3.00μm以下のトナー粒子が10個数%以下であれば、少量の層規制部分への固着は生じるが、長期ランニング後も融着に起因する帯電低下、地肌かぶりあるいは白筋などの画像汚染は生じない。
一方、上記現像剤中の3.00μm以下のトナー粒子が10個数%よりも多いと、長期ランニング後に融着により帯電低下、地肌かぶりあるいは白筋が画像を汚染する。
粉砕法によるトナーの製造においては、粉砕されたトナーの小径部分をカット(分級)することによって、粒度分布とともに調整する。分級機の能力にもよるが、生産性やコストなどを考慮しなければ小径部分は少なくすする方が長期ランニング後の画像には良い。本発明では3.00μm以下のトナー粒子を10個数%以下、好ましくは8個数以下にすることで、さらに、長期ランニング後の画像安定性が得られる。
さらに、本発明のトナーは、現像ローラーに対し、導電性規制ブレードが線圧15gf/cm以上50gf/cm以下で押圧されている非磁性一成分現像方式に用いられることを特徴とする。本発明のトナーは、現像ローラーに対し、導電性規制ブレードが線圧15gf/cm以上50gf/cm以下で押圧されている非磁性一成分現像方式に用いられる。現像ローラーの周面に対する規制ブレードの圧接力が弱過ぎるとトナーの薄層の厚さが均一にならず、圧接力が強過ぎると長期間の使用により規制ブレードに対するトナーの融着・固着を生じる。したがって、現像ローラーの周面に対する規制ブレードの圧接力を15gf/cm以上50gf/cm以下の線圧に規定することにより、現像ローラーの周面に規定量のトナーの薄層が安定して形成されるとともに、長期間の使用によっても規制ブレードにトナーの融着・固着を生じない。この発明の実施形態に係る非磁性一成分現像方法が適用される画像形成装置の要部の構成を図1に示す。画像形成装置の内部には、矢印A方向に回転自在に支持した感光体ドラム5の周面に対向する現像装置6が設けられている。現像装置6は、現像ローラー1、規制ブレード2、供給ローラー3及び攪拌ローラー4を備えており、内部に非磁性一成分トナー(以下、単に「トナー」という。)を収納している。なお、感光体ドラム5の周面は、現像装置6に対向する前に、帯電器7及び図外の光学系装置に対向している。感光体ドラム5の周面は、帯電器7によって単一極性の電荷を均一に付与された後、光学系装置から画像光の照射を受け、静電潜像が形成されている。
現像ローラー1は、ウレタンゴム、シリコンゴム、NBR、EPDM又は天然ゴムを素材として円柱形状に形成されており、矢印B方向に回転自在に支持されている。現像ローラー1は、周面に薄層化したトナーを担持しており、感光体ドラム5の周面において静電潜像が形成された部分に当接して接触現像方式により静電潜像をトナー像に顕像化する。
規制ブレード2は、SUS、アルミニウム又はリン青銅等の金属材料によって先端部に折曲部を有しない平板状に形成されており、先端部2aが支持部2bよりも現像ローラー1の回転方向の上流側で現像ローラー1の周面に圧接し、現像ローラー1の周面に規定量の厚さのトナー薄層を形成する。
供給ローラー3は、ウレタンスポンジ等を素材として円柱形状に形成されており、矢印C方向に回転してトナーを現像ローラー1の周面に供給する。攪拌ローラー4は、矢印D方向に回転自在に支持されており、現像装置6内に収納されたトナーを攪拌し、トナーに所定の電荷を帯電させる。
本発明の非磁性一成分現像剤に用いられる定着用樹脂としては、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単独重合体、または共重合体)、ポリエステル樹脂は、下記の多価アルコールと多価カルボン成分とから合成することができる。
上記多価アルコール成分としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物等の2価アルコールをあげることができる。
また、ポリマーをテトラヒドロフラン不溶分が発生しない程度に非線状化するために3価以上の多価アルコールを使用することができる。3価以上のアルコール成分としては、グリセリン、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトラオール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等があげられる。
また、多価カルボン酸成分としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アルキルコハク酸(例えば、n−オクチルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸)等の2塩基性カルボン酸、それらの酸無水物およびアルキルエステルをあげることができる。ポリ塩化ビニル、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂等があげられ、これらが単独で、または2種以上混合して用いられる。
本発明の非磁性一成分現像剤に用いことができる正電荷制御用の電荷制御剤としては、塩基性窒素原子を有する有機化合物、例えば塩基性染料、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン類等や、上記各化合物で表面処理された充填剤等があげられる。また負電荷制御用の電荷制御剤としては、カルボキシル基を含有する化合物(例えばアルキルサリチル酸金属キレート等)、金属錯塩染料、脂肪酸石鹸、ナフテン酸金属塩等があげられる。上記電荷制御剤は、定着用樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜8質量部の割合で配合される。
本発明の非磁性一成分現像剤に用いることができる離型剤(オフセット防止剤)としては、脂肪族系炭化水素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類もしくはその部分ケン化物、シリコーンオイル、各種ワックス等があげられる。中でも、質量平均分子量が1000〜10000程度の脂肪族系炭化水素が好ましい。具体的には、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、パラフィンワックス、炭素原子数4以上のオレフィン単位からなる低分子量のオレフィン重合体等の1種または2種以上の組み合わせが適当である。上記離型剤は、定着用樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜8質量部の割合で使用される。
本発明の非磁性一成分現像剤はカラー用あるいはモノクロ用に限定したものではない。本発明の非磁性一成分現像剤に用いる着色剤としては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラックの所望の色に応じて種々の着色剤が使用される。
イエロー(Y)トナー用着色剤としては、例えばカラーインデックスによって分類されるC.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー5、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17等のアゾ系顔料や、黄色酸化鉄、黄土などの無機系顔料などが挙げられる。また、染料としては、例えばC.I.アシッドイエロー1等のニトロ系染料や、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー19、C.I.ソルベントイエロー21等の油溶性染料が挙げられる。この中でも特に、C.I.ピグメントイエロー17等のベンジジン系の顔料がイエロー系着色剤としての色味の点で好適に使用される。
マゼンタ(M)トナー用着色剤としては、例えばC.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ソルベントレッド19、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベーシックレッド10、C・I・ディスパーズレッド15等が挙げられる。この中でも特に、C.I.ピグメントレッド122等のキナクリドン系顔料がマゼンダ系着色剤としての色味の点で好適に使用される。
シアン(C)トナー用着色剤としては、例えばC.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ダイレクトブルー25、C.I.ダイレクトブルー86等が挙げられる。この中でも特に、C.I.ピグメントブルー15等の銅フタロシアニン顔料がシアン系着色剤としての色味の点で好適に使用される。
ブラックは、カーボンブラックが好適に使用される。カーボンブラックとしては、チャンネルブラック、ローラーブラック、ディスクブラック、ガスファーネスブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック等の、従来公知の様々なカーボンブラックの中から、上記の各特性を満足するカーボンブラックを選択すれば良い。
カーボンブラックの配合量については、特に限定されないが、定着用樹脂中のカーボンブラックの分散性を向上させる為には配合量は少ない方が好ましい。具体的には、カーボンブラックの配合量は、定着用樹脂100質量部に対し、3〜8質量部の範囲内であることが好ましい。
本発明の非磁性一成分現像剤は、以上の各成分を乾式ブレンダー、ヘンシェルミキサー、ボールミル等によって均質に予備混合して得られた混合物を、バンバリミキサー、ロール、一軸または二軸の押出混練機等の混練装置を用いて均一に溶融混練した後、得られた混練物を冷却して粉砕し、必要に応じて分級することで製造される他、懸濁重合法等により製造することもできる。
本発明に係る非磁性一成分トナーを実施例により更に具体的に説明する。尚、本発明に係る非磁性一成分トナーは以下の実施例に限るものではない。
実施例1〜7および比較例1〜7を説明する。まず、トナーの製造方法を説明する。ポリエステル100質量部、着色剤(カーボンブラック)5質量部および電荷制御剤(サリチル酸の亜鉛化合物)2.0質量部をヘンシェルミキサーで均一混合した後、二軸押出機で加熱溶融・混練し、冷却した。こうして得られた混練品をカッティングミルで粗粉砕した後、超音波式ジェットミルで微粉砕し、分級機で体積換算粒径5μm以下の微粉を除去してトナーを得た。コールターカウンターマルチサイザーII型(コールタ一株式会社製)にて得られたトナーの体積平均粒径および3.00μm以下の個数%を測定したところ、体積平均粒径は7.0μm、3.00μm以下の個数%は12.3%であった。また、東亜医用電子(株)社製フロー式粒子像分析装置を用いて、測定サンプルを液中に分散し、粒子の静止画像を撮影、画像解析し、粒子像の投影面積と周囲長から平均円形度を求めたところ、トナーの平均円形度は0.932であった。
トナー外添方法を説明する。上記で得られたトナー100重量部に対し、図2に示す種類、粒径、および配合量をヘンシェルミキサーにより外添し、評価用トナーとした。
トナー実写評価方法を説明する。層規制部剤の線圧を自由に規制できるように改造した非磁性一成分現像装置を有するシャープ社製ARC−260を用いて、常温常湿下で5000枚の実写評価を行なった。初期および5000枚実写後の画像濃度、地肌かぶり、現像ローラー上のトナー付着量および帯電量、5000枚実写後の融着確認の各評価を下記手順にて行なった。なお、このときの現像装置における層規制部材の線圧は70gf/mとした。
画像濃度測定について、説明する。50mm×50mmのべた画像部の濃度を濃度計(型番RD−918マクベス社製)にて測定を行った。なお、この時の画像部の濃度を画像濃度とした。このとき、1.45以上を◎、1.45未満〜1.35以上を○、1.35未満〜1.25以上を△、1.25未満を×とした。
地肌かぶり評価について、説明する。感光体上の非画像部に透明テープ(住友3M社製メンデイングテープ)を貼り付け、その後白紙に貼り付け、X−rite938により濃度を測定する。また、予め透明テープのみを白紙に貼り付けておきその濃度も測定し、上記の濃度との差を地肌カブリ値とした。なお、このとき0.01未満を◎、0.01以上〜0.02未満を○、0.02以上〜0.03未満を△、0.03以上を×とした。
層規制部材上の融着確認について、説明する。210.3mm×297.0mmのA4紙の全面べた画像を印字し、白筋の有無を確認した。また、現像ローラーを取り外し、ブロアーにて層規制部材上のトナーを吹き飛ばし、その後、光学顕微鏡により層規制部材上を目視にて確認した。なお、画像上の白筋は発生していないが目視にてのみ融着が確認された場合を△、画像上の白筋が発生した場合を×とした。
現像ローラー上の帯電量および付着量の測定について、説明する。現像ローラー上のトナーを吸引したときのカウンターチャージを測定し、トナーの電荷量を測定し、吸引した質量から比電荷を求めた。また、吸引跡を透明テープ(住友3M社製メンデイングテープ)を貼り付け、白紙上に貼り付けそれから吸引した面積を求め、単位面積当たりの付着量を求めた。なお、帯電量については、初期帯電量QIに対する5000枚後の帯電量Q5Kの変化率Q5K/QIの値が0.9以上を◎、0.9未満〜0.8以上を○、0.8未満〜0.7以上を△、0.7未満を×とした。
得られた結果を図3に示す。実施例1〜7については、いずれも適度な流動性を有しているため、供給・帯電安定性に優れ、長期ランニングにおいて、表面状態の変化が少なく、層規制部材における固着、融着により帯電低下、地肌かぶりあるいは白筋が画像汚染は発生しておらず、総合評価は◎又は○であった。
一方、比較例1については、流動化剤の埋まりこみ防止や凝集力を低下させる効果の大きい大粒径微粒子を外添していないため、長期ランニング後に融着が発生し、またトナーの劣化により、トナーの帯電性が大きく低下し、地肌かぶりも大きな値となった。比較例2では、大粒径微粒子としてシリカを用いているため、トナーの帯電量が増加し、それに伴い付着量が低下したため、ストレスを受けやすくなり、長時間ランニング後では、融着が発生し、帯電が低下したため地肌カブリが発生した。比較例3は、大粒径微粒子として700nmと大きなチタン酸ストロンチウムを用いているため、流動性が低く供給性が高いため、帯電が低く、初期より地肌カブリが発生した。比較例4および7については、(B+C)/Aが0.5より小さい或いはB/Cが10より大きいため、流動化剤の埋まりこみ防止や凝集力を低下させる効果が十分得られず、長期ランニングにおいて、トナーの劣化による融着や流動化剤の埋まりこみに伴う帯電量低下、地肌カブリが生じた。一方、比較例5および6については、(B+C)/Aが1より大きい、或いはB/Cが1より小さいため、初期より流動性が低く現像ローラー上の付着量が高いため、帯電量が低く地肌かぶりの値が大きかった。したがって、比較例1〜7の総合評価は、すべて×であった。
実施例8、9及び比較例8について、説明する。まず、トナーの製造方法を説明する。実施例8を説明する。ポリエステル100質量部、着色剤(カーボンブラック)5質量部および電荷制御剤(サリチル酸の亜鉛化合物)2.0質量部をヘンシェルミキサーで均一混合した後、二軸押出機で加熱溶融・混練し、冷却した。こうして得られた混練品をカッティングミルで粗粉砕した後、粒子衝突方式ジェットミルで微粉砕し、分級機で体積換算粒径5μm以下の微粉を除去してトナーを得た。コールターカウンターマルチサイザーII型(コールタ一株式会社製)にて得られたトナーの体積平均粒径および3.00μm以下の個数%を測定したところ、体積平均粒径は6.8μm、3.00μm以下の個数%は11.5%であった。また、東亜医用電子(株)社製フロー式粒子像分析装置を用いて、測定サンプルを液中に分散し、粒子の静止画像を撮影、画像解析し、粒子像の投影面積と周囲長から平均円形度を求めたところ、トナーの平均円形度は0.952であった。
実施例9を説明する。ポリエステル100質量部、着色剤(カーボンブラック)5質量部および電荷制御剤(サリチル酸の亜鉛化合物)2.0質量部をヘンシェルミキサーで均一混合した後、二軸押出機で加熱溶融・混練し、冷却した。こうして得られた混練品をカッティングミルで粗粉砕した後、超音波式ジェットミルで微粉砕し、分級機で体積換算粒径5μm以下の微粉を除去してトナーを得た。コールターカウンターマルチサイザーII型(コールタ一株式会社製)にて得られたトナーの体積平均粒径および3.00μm以下の個数%を測定したところ、体積平均粒径は6.9μm、3.00μm以下の個数%は8.1%であった。また、東亜医用電子(株)社製フロー式粒子像分析装置を用いて、測定サンプルを液中に分散し、粒子の静止画像を撮影、画像解析し、粒子像の投影面積と周囲長から平均円形度を求めたところ、トナーの平均円形度は0.934であった。
実施例10および比較例1を説明する。実施例1〜7および比較例1〜7と同じトナーを用いた。トナー外添方法を説明する。上記で得られたトナー100重量部に対し、12nmの小粒径疎水化シリカ2.0重量部、4nmの中粒径疎水化シリカ1.0重量部、200nmのチタン酸ストロンチウム0.5重量部をヘンシェルミキサーにて外添し、評価用トナーとした。
トナー実写評価方法を説明する。層規制部材の線圧を自由に規制できるように改造した非磁性一成分現像装置を有するシャープ社製ARC−260を用いて、常温常湿下で10000枚の実写評価を行なった。初期および10000枚実写後の画像濃度、地肌かぶり、現像ローラー上のトナー付着量および帯電量、10000枚実写後の融着確認の各評価を下記手順にて行なった。なお、このときの現像装置における層規制部材の線圧は実施例10については30kgf/m、それ以外は70gf/mとした。なお、各評価方法については実施例1〜7および比較例1〜7と同様な方法を用いた。
得られた結果を図4及び図5に示す。実施例8、9では総合評価が◎であったが、比較例8では○であった。