JP4127903B2 - ラベル貼付装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はラベル貼付装置に係り、特にビン等のように周面が湾曲形状に形成された被貼付物にラベルを貼着するためのラベル貼付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周面が湾曲形状に形成された貼着面を有するビンに、ラベルを貼着するラベル貼付装置では、図6に示すように、先ずラベル1の中央横方向の一部分を断面四角形状の吸着スポンジ2でビン3の周面である貼着面に仮着してから、一対のスポンジローラ6、6でラベル1の上からビン3をなぞり、ラベル1全体をビン3の貼着面に圧着していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のラベル貼付装置では、図7に示すように、ラベル1の貼付面の頂部付近に吸着スポンジ2もスポンジローラ6も当接しないデッドスペース7が存在するために、圧着時にラベル1と貼着面の間の空気8が抜けずにラベル1が皺になり綺麗に貼着できないという欠点があった。
【0004】
また、ビン3を保冷中にラベル1が浮き上がってしまったり、結露によって剥がれてしまうという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ビン等のように周面が湾曲形状に形成された貼着面を有する被貼付物に、ラベルを綺麗に貼付することができるラベル貼付装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、湾曲形状に形成された貼着面を有する被貼付物に、ラベルの一部分を仮着手段で仮着してから、前記仮着したラベル全体を圧着手段で前記被貼付物に圧着するラベル貼付装置に於いて、前記圧着手段は、前記仮着されたラベルを介して前記貼着面を押圧した時に前記貼着面の湾曲形状に対応して弾性変形する弾性部材と、前記弾性部材の上から前記貼着面を押圧する押圧ローラと、前記押圧ローラを前記ラベルの仮着側からラベル全体をなぞるように移動させる移動手段と、から成ることを特徴とする。
【0006】
本発明によれば、被貼付物の貼着面に仮着されたラベルを弾性部材で押圧しておき、その弾性部材の上から押圧ローラでラベルの仮着部からラベル全体をなぞり被貼付物に圧着するようにした。これにより、ローラでラベルを直接なぞる場合のように、ローラと貼着面との間にローラの押圧力が付与されないデッドスペースが形成されないので、圧着時にラベルと貼着面との間に空気が入り込まないと共に、ラベルが皺にならず綺麗に貼付することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るラベル貼付装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、ラベル貼付装置の全体構成図である。尚、図6、7で説明したのと同様の部材には同符号を付して説明する。
【0008】
図1に示すように、ラベル貼付装置10は、大別してラベル1の供給・巻取部12と貼着部14から構成される。
供給・巻取部12は、主として、ラベル1が所定間隔で仮着されたロール状の帯状台紙16を搬送路に供給する供給リール18と、ラベル1を帯状台紙16から1枚ずつ剥離させる剥離板20と、ラベル1が剥離された帯状台紙16を巻き取る巻取リール22とから構成される。そして、ラベル1が仮着された帯状台紙16は、供給リール18から供給されて、複数のガイドローラ28、28、…に係合しながら剥離板20に搬送される。剥離板20は、先端が鋭角状に形成され、ラベル1が仮着された帯状台紙16が剥離板20の先端で転向搬送されることにより帯状台紙16よりも剛性の大きなラベル1は帯状台紙16から剥離され、貼着部14の方向に繰り出される。一方、ラベル1が剥離された帯状台紙は、ガイドローラ29を介して巻取リール22に巻き取られる。
【0009】
また、搬送路の供給リール18と剥離板20との間には、ラベル有無センサ30が設けられ、剥離板20と巻取リール22との間には、帯状台紙16を搬送挟持するゴムローラ32とニップローラ34とが設けられる。
図2は貼着部14の構成を示す正面図であり、図3はその側面図である。
これらの図に示すように、貼着部14は、主として、シリンダ本体36と支持部材40と吸着スポンジ46と一対のスポンジローラ6、6とから構成される。
【0010】
シリンダ本体36は側板35に固定され、前記シリンダ本体36の一対のロッド38、38先端には支持部材40が支持される。この支持部材40には、一対のポール42、42が貫通して上下方向にスライド自在に支持される。
前記ポール42の下端には吸着ヘッド44が設けられ、その下端面には、吸着スポンジ46が取り付けられる。
【0011】
この吸着スポンジ46は、上面にテーパ(斜面)、下面に押圧面を有する断面台形状に形成され、治具50、52によって固定されたビン3の真上に配置される。吸着スポンジ46の底面には複数の吸引孔が形成され、前記貼着ヘッド44を介して図示しない真空装置に連通される。この真空装置の吸引作用によって、剥離板20から繰り出されたラベル1は、吸着スポンジ46に粘着面を下側に吸引保持される。吸引保持されたラベル1は、吸着スポンジ46の底面に形成された検知孔を介して、図示しないラベル検知センサによって吸着されたことが検知される。
【0012】
また、各ポール42の支持部材40と吸着ヘッド44との間にはスプリング48が嵌入され、吸着ヘッド44は下方に付勢される。
前記支持部材40には、一対の第1のアーム54、54が回動軸56、56を支点として回動自在に支持され、各第1のアーム54には第2のアーム58、58が回動軸60、60を支点として回動自在に支持される。
【0013】
前記各第2のアーム58の先端には、スポンジローラ6、6が回転自在に支持される。前記各第2のアーム58にはピン62、62が取り付けられ、一対のピン62同士の間にスプリング64が掛け渡され、第2のアーム58は互いに内向きに付勢される。この付勢力によって、2つのスポンジローラ6は前記吸着ヘッド44を両側から挟んだ状態に配置される。
【0014】
吸着スポンジ46と一対のスポンジローラ6とは、ロッド38が伸縮することによりビン3に対して進退動作する。
次に、上記の如く構成されたラベル貼付装置10の作用について説明する。
剥離板20から繰り出されたラベル1は、吸着スポンジ46に粘着面を下側に吸引保持され、図示しないラベル検知センサによって検知される。
【0015】
この状態でシリンダ本体36のロッド38が伸長して、吸着スポンジ46の底面がラベル1を介してビン3の貼着面に当接し、吸引保持されたラベル1中央位置をビン3の貼着面に仮着する。
吸着スポンジ46がビン3に当接した状態で、ロッド38が更に伸長し支持部材40がビン3に接近すると、一対のポール42は支持部材40を貫通して上方向にスライド移動し、スプリング48の付勢力によって吸着スポンジ46の中央部がビン3の貼着面に沿って弾性変形し、ラベル1の仮着部の近傍がビン3の貼着面に圧着される。
【0016】
更にロッド38が伸長し、図4に示すように、一対のスポンジローラ6が吸着スポンジ46の斜面に当接すると、一対の第1のアーム54は下方に向けて徐々にハの字状に開き、一対の第2のアーム58はスプリング64の内向きの付勢力に抗して徐々に互いに離れる。従って、スポンジローラ6は吸着スポンジ46の斜面を仮着部の近くから両側になぞりながら、スプリング64の付勢力によって吸着スポンジ46をビン3の方向に押圧する。この押圧力によって、吸着スポンジ46はビン3の湾曲形状に沿って徐々に弾性変形し、仮着されたラベル1が仮着部の近くから徐々に両側に圧着される。
【0017】
ロッド38が更に伸長し、図5に示すように、一対のスポンジローラ6がラベル1の両端まで達すると、ラベル1全体がビン3の貼着面に圧着されラベル貼付が終了する。
このように、仮着されたラベル1が仮着部からビン3の湾曲形状に沿って徐々に圧着されるので、圧着時にビン3とラベル1の間に空気が入ることがなく、ラベル1を皺にならず綺麗に貼付することができる。
【0018】
ビン3にラベル1が貼付されたら、ロッド38が再び戻り、吸着スポンジ46の底面に次のラベル1を吸引保持し、ロッド38が再び伸長して次のビン3にラベル1を貼付する。
前記実施の形態では、吸着スポンジ46の底面の大きさをラベル1の大きさと略同じとしたが、これに限定されず、ラベル1の大きさ±5mmまでの範囲ならよいとする。但し、この吸着スポンジ46の底面の大きさは、ビン3の半円周までが好ましい。
【0019】
また、本実施の形態では、被貼付物としてビン3の例で説明したが、ビン3に限定されるものではなく、ラベル1を貼着する貼着面が湾曲形状のものであれば全て適用することができる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のラベル貼付装置によれば、被貼付物の貼着面に仮着されたラベルを弾性部材で押圧しておき、その弾性部材の上から押圧ローラでラベルの仮着部からラベル全体をなぞり被貼付物に圧着することによって、ラベルと貼着面との間に空気が入り込まないと共に、ラベルが皺にならず綺麗に貼付することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラベル貼付装置の実施の形態を説明する全体構成図
【図2】本発明のラベル貼付装置における貼着部の構成を説明する正面図
【図3】本発明のラベル貼付装置における貼着部の構成を説明する側面図
【図4】本発明のラベル貼付装置の貼着部の作用を説明する説明図
【図5】本発明のラベル貼付装置の貼着部の作用を説明する説明図
【図6】従来のラベル貼付装置の貼着部の作用を説明する説明図
【図7】従来のラベル貼付装置で貼着されたラベルの状態を説明する説明図
【符号の説明】
1…ラベル
3…ビン
6…スポンジローラ
10…ラベル貼付装置
12…供給・巻取部
14…貼着部
16…帯状台紙
18…供給リール
20…剥離板
22…巻取リール
36…シリンダ本体
38…ロッド
40…支持部材
42…ポール
46…吸着スポンジ
48、64…スプリング
54…第1のアーム
58…第2のアーム

Claims (2)

  1. 湾曲形状に形成された貼着面を有する被貼付物にラベルを貼着するラベル貼付装置であって、
    底面にラベルを吸着保持する複数の吸引孔が形成された前記ラベルと略同じ大きさである押圧面を有し、この押圧面で前記ラベルを前記貼着面に仮着し、仮着されたラベルを介して前記貼着面を押圧した時に前記貼着面の湾曲形状に対応して弾性変形する吸着スポンジと、
    前記吸着スポンジの上から前記貼着面を押圧する押圧ローラと、
    前記押圧ローラを前記ラベルの仮着側からラベル全体をなぞるように移動させる移動手段と、
    から成ることを特徴とするラベル貼付装置。
  2. 前記弾性部材は、押圧面の大きさをラベルの大きさ±5mmまでの範囲とし、断面台形状に形成することを特徴とする請求項1記載のラベル貼付装置。
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