JP4126985B2 - 受動素子内蔵プリント配線板及びその製造方法 - Google Patents

受動素子内蔵プリント配線板及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は受動素子内蔵のプリント配線板に関し、さらに詳しくはCステージ状絶縁層とBステージ状接着層からなる複合絶縁層にキャパシタ素子及び抵抗素子等の受動素子を内蔵した受動素子内蔵プリント配線板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の小型化、高密度化、高性能化が進んでいる中で、そこに用いられるプリント配線板も小型化、高密度化、高速化の要求が高まっており、それらの要求を満たしたプリント配線板が求められている。
プリント配線板は、回路基板(内層基板)とプリプレグシートを積層して、配線パターン、ビアホールを形成してプリント配線板を形成していく方式から、回路基板上に絶縁層、配線回路パターンを交互に積み上げていくビルドアップ方式のプリント配線板へと移行しつつある。
【0003】
近年、電子機器の高性能化に伴い、信号伝達速度の高速化が進められているが、これによって電気的雑音が増大することが問題になっている。この課題を解決するために、回路板上にデカップリング用のキャパシタを設ける等の措置がとられている。
また、電子機器の高密度化、高性能化を図るために、回路部品であるキャパシタ、インダクタ、抵抗等の受動素子を内蔵したプリント配線板の開発が行われている。
【0004】
従来のキャパシタ素子及び抵抗素子を内蔵したプリント配線板の一例を図4に示す。
キャパシタ素子及び抵抗素子内蔵のプリント配線板の作製法は、まず、絶縁基材11の両面に第1配線パターン42a及び第1配線パターン42bが形成された内層基板に絶縁層35を介して、キャパシタ用下部電極47a、抵抗用電極47b、第2配線パターン47c及び第2配線パターン47dを形成した4層の積層回路板70のキャパシタ用下部電極47a及び抵抗用電極47b側の絶縁層35上に樹脂溶液をスクリーン印刷等で塗膜を形成する方法、またはBステージ状プリプレグシートをラミネートする方法等で絶縁層81を形成する。
【0005】
次に、キャパシタ用下部電極47a及び抵抗用電極47b上の絶縁層81にレーザー加工等により開口部を形成し、キャパシタ用下部電極47a上の開口部に誘電材を混入した樹脂溶液をスクリーン印刷またはディスペンサー等で埋め込み、さらに、抵抗用電極47b上の開口部にカーボングラファイト等の導電材を混入した抵抗ペーストをスクリーン印刷またはディスペンサー等で埋め込み、加熱、硬化して、表面を研磨して誘電体層52及び抵抗体層62を形成し、誘電体層52上にキャパシタ用上部電極72aを形成して、キャパシタ素子及び抵抗素子を形成して、キャパシタ素子及び抵抗素子内蔵のプリント配線板を作製するというものであった。
ここで、上記Bステージ状とは、加熱、加圧することにより、他の層との接着、硬化が行える半硬化状態を言う。
【0006】
キャパシタ素子の容量は、面積に比例し、電極間距離に反比例するので、小面積で高容量のキャパシタ素子を得るためには、薄くて、均一な膜を有する高誘電率の誘電体層を如何に形成するかにある。
また、抵抗素子の抵抗は、断面積に反比例し、電極間距離に比例するため、高精度の抵抗素子を得るためには、均一な膜厚を有する抵抗層を形成する必要がある。
上記、スクリーン印刷等で塗膜を形成する方法、またはBステージ状プリプレグシートをラミネートする方法等で絶縁層81を形成する方法では、均一な、膜厚精度に優れた絶縁層を得るのが難しく、高精度のキャパシタ素子及び抵抗素子を得られ難いという問題を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑み考案されたもので、容量及び抵抗精度に優れ、且つバラツキの少ないキャパシタ素子及び抵抗素子が形成された受動素子内蔵のプリント配線板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1においては、少なくとも誘電体層を有するキャパシタ素子及び抵抗体層を有する抵抗素子が内蔵されたプリント配線板であって、Cステージ状絶縁層とBステージ状接着層からなる複合絶縁層内の貫通開口部に誘電体層及び抵抗体層が埋め込まれて硬化形成されていることにより前記キャパシタ素子及び抵抗素子が設けられていることを特徴とする受動素子内蔵プリント配線板としたものである。
【0009】
また、請求項2においては、前記Bステージ状接着層の膜厚が10〜30μmであることを特徴とする請求項1記載の受動素子内蔵プリント配線板としたものである。
また、請求項3においては、前記複合絶縁層内に形成された前記誘電体層及び抵抗体層が平坦化されていることを特徴とする請求項1又は2記載の受動素子内蔵プリント配線板としたものである。
また、請求項4においては、前記Bステージ状接着層は無機フィラーを含むことを特徴とする請求項1乃至3記載の受動素子内蔵プリント配線板としたものである。
【0010】
さらにまた、請求項においては、少なくとも以下の工程を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の受動素子内蔵プリント配線板の製造方法としたものである。
(a)支持フィルム上に所定厚のCステージ状絶縁層を形成し、さらに、Cステージ状絶縁層上に膜厚が10〜30μmのBステージ状接着層を形成し、支持フィルムを剥離して複合絶縁シートを作製する工程。
(b)前記複合絶縁シートの所定位置にパンチ孔明けにより、所定サイズの貫通開口部を形成する工程。
(c)少なくともキャパシタ用下部電極、抵抗用電極及び配線パターンが形成された回路基板を作製する工程。
(d)前記貫通開口部が形成された複合絶縁シートと前記回路基板とを積層して、複合絶縁シートのキャパシタ用下部電極及び抵抗用電極上に開口部が形成された積層回路板を作製する工程。
(e)前記積層回路板の開口部に誘電体フィラーを混入した誘電体樹脂ペーストを埋め込み、加熱硬化、平坦化処理を行って誘電体層を形成する工程。
(f)前記積層回路板の開口部にカーボン、グラファイト等の導電材を混入した抵抗体ペーストを埋め込み、加熱硬化、平坦化処理を行って抵抗体層を形成する工程。
(g)前記積層回路板の前記誘電体層上にキャパシタ用上部電極を形成してキャパシタ素子を、前記絶縁層上に第2配線パターンをそれぞれ形成して、キャパシタ素子及び抵抗素子等の受動素子を内蔵した受動素子内蔵プリント配線板を作製する工程。
また、請求項6においては、前記誘電体樹脂ペーストをスクリーン印刷又はディスペンサーで埋め込むことを特徴とする請求項5記載の受動素子内蔵プリント配線板の製造方法としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態につき説明する。
請求項1に係る本発明の受動素子内蔵プリント配線板は、絶縁基材の両面に少なくとも配線パターンが形成された回路基板上にCステージ状絶縁層とBステージ状接着層からなる複合絶縁層を設けて、複合絶縁層の所定位置に誘電体層及び抵抗体層を形成して、キャパシタ素子50及び抵抗素子60を作製するもので、誘電体層及び抵抗体層の膜厚精度が高く、容量及び抵抗精度に優れたキャパシタ素子及び抵抗素子が得られるようにしたものである(図1参照)。
ここで、Cステージ状とは、それ自体では他の層と接着しない硬化している状態をいう。
【0012】
図1に本発明の受動素子内蔵プリント配線板の一実施例を示す模式構成部分断面図を示す。
本発明の受動素子内蔵プリント配線板100は、予めCステージ状絶縁層21上にBステージ状絶縁層31が形成された複合絶縁シート30の所定位置に貫通開口部が形成された複合絶縁シート30aを、絶縁基材上11に配線パターンが形成された回路基板20上に積層して積層回路板40を作製し、キャパシタ用下部電極41a上の開口部に誘電体層及びキャパシタ用上部電極71aを、抵抗用電極41b上の開口部に抵抗体層を形成して、キャパシタ素子50及び抵抗素子60を作製したものである。
ここで、キャパシタ素子50及び抵抗素子60は必ずしも同一面の複合絶縁層に形成する必要はなく、2層以上の複合絶縁層にまたがって、キャパシタ素子50、抵抗素子60をそれぞれ別々に形成しても良い。
このように、膜厚精度に優れたCステージ状絶縁層からなる複合絶縁層に誘電体層51a及び抵抗層61aを形成するので、容量及び抵抗精度に優れた、バラツキの少ないキャパシタ素子及び抵抗素子が得られる。
ここでは、回路基板20として2層の両面配線板を用いた事例について説明したが、回路基板20の配線層数には特に限定されるものではなく、必要に応じて任意の層数の回路基板を使用できる。
また、内蔵する受動素子についても、キャパシタ素子及び抵抗素子だけでなく、インダクタ素子を必要に応じて設けることができる。
【0013】
以下、受動素子内蔵プリント配線板の製造方法について説明する。
図2(a)〜(f)、図3(g)〜(k)は、請求項3に係る受動素子内蔵プリント配線板の製造方法の一実施例を工程順に示す模式構成部分断面図である。まず、樹脂単独または樹脂及び誘電体フィラーと、硬化触媒と、溶媒とを混合して樹脂溶液を作製し、樹脂溶液を離型処理が施されたポリエステル等の支持フィルム12上にロールコーター等により塗布し、加熱、硬化して、支持フィルム12上に所定厚のCステージ状絶縁層21を形成する(図2(a)参照)。
【0014】
Cステージ状絶縁層21の樹脂としては、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、PEEK、PTFE等を上げることができる。
誘電体フィラーとしては、公知のものを用いることができ、例えば、二酸化チタンセラミックス、チタン酸バリウム系セラミックス、チタン酸カルシウム系セラミックス、チタン酸ストロンチウム系セラミックス、ジルコン酸塩系セラミックスを上げることができ、これらを単独もしくは混合して用いることができる。Cステージ状絶縁層21の膜厚は、5〜50μmが好適であるが、これに限定されるものではない。
【0015】
次に、樹脂と、硬化触媒と、溶媒とを混合して樹脂溶液を作製し、樹脂溶液をCステージ状絶縁層21上にロールコーター等により塗布し、加熱、乾燥して、Cステージ状絶縁層21上に所定厚のBステージ状接着層31を形成する(図2(b)参照)。
さらに、支持フィルム12をCステージ状絶縁層21より剥離して、Cステージ状絶縁層21上にBステージ状接着層31が形成された複合絶縁シート30を作製する(図2(c)参照)。
【0016】
Bステージ状接着層31の樹脂としては、エポキシ樹脂、エポキシ変性樹脂等を用いることができ、また、これら樹脂とゴム成分、あるいは熱可塑性樹脂とブレンドして使用することもできる。また、積層プレス時の流動性制御のため、シリカ等の無機フィラーを適量混入すると好都合である。
Bステージ状接着層31の膜厚は、請求項2に記載されているように、10〜30μmが望ましい。Bステージ状接着層31の膜厚が10μm以下だと接着性が低下し、30μmを越えるとラミネートあるいは加熱プレス時に樹脂が流れ出し、回路基板上に積層したときの複合絶縁層の膜厚変動を起こすからである。
【0017】
次に、複合絶縁シート30の所定位置にNCターレットパンチ、金型によるパンチ孔明けにより、所定サイズの貫通開口部32及び貫通開口部33を形成し、所定位置に貫通開口部が形成された複合絶縁シート30aを作製する(図2(d)参照)。
ここで、貫通開口部の形成方法としてパンチ孔明けを用いる理由としては、貫通開口部の孔形状がCステージ状絶縁層21の側壁形状含めて正確に、再現性良く形成できるためで、貫通開口部の体積を一定にできることから、ここに形成するキャパシタ素子の容量、抵抗素子の抵抗値をねらいどうりの値に作製できる。
【0018】
次に、絶縁基材11の両面に銅箔からなる導体層41が形成された両面銅貼り積層板の導体層41をパターニング処理して、キャパシタ用下部電極41a、抵抗用電極41b、第1配線パターン41c及び第1配線パターン41dを形成して回路基板20を作製する(図2(e)参照)。
ここで、回路基板20は、両面に配線パターンが形成された両面配線板の事例について説明したが、配線層数には特に限定されるものではなく、各種の積層回路板が適用できる。
【0019】
次に、回路基板20上のキャパシタ用下部電極41a及び抵抗用電極41bと複合絶縁シート30aの貫通開口部32及び33を位置合わせして、重ね合わせ、所定の温度、圧力で熱プレスして、絶縁基材11の一方の面に第1配線層41dが、他方の面に、キャパシタ用下部電極41a、抵抗用電極41b、第1配線パターン41c及び複合絶縁層30bが形成された積層回路板40を作製し、さらに、複合絶縁層30bの所定位置にレーザー加工等によりビア用孔22を形成する(図2(f)参照)。
積層時のプレス圧は1〜10kg/cm2が好ましい。1kg/cm2以下だとBステージ状接着層31の流動性が充分でないので回路基板20との充分な密着性が得られず、10kg/cm2以上ではBステージ状接着層31の流動性が高くなり、樹脂流れを起こす。
【0020】
次に、積層回路板40のキャパシタ用下部電極41a上の開口部32aに、別途作製した誘電体フィラーを樹脂中に混入した誘電体樹脂溶液をスクリーン印刷、またはディスペンサー等で埋め込み、加熱硬化して、誘電体層51を形成する(図3(g)参照)。
【0021】
誘電体樹脂溶液を構成している樹脂としては、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、PEEK、PTFE等を上げることができる。
誘電体フィラーとしては、公知のものを用いることができ、比誘電率が50以上のものが好ましい。このようなものとして、例えば、二酸化チタンセラミックス、チタン酸バリウム系セラミックス、チタン酸カルシウム系セラミックス、チタン酸ストロンチウム系セラミックス、ジルコン酸塩系セラミックスを上げることができ、これらを単独もしくは混合して用いることができる。
【0022】
次に、積層回路板40の抵抗用電極41b上の開口部33aに、別途作製したカーボン、グラファイト等の導電体を樹脂中に混入した抵抗体ペーストをスクリーン印刷、またはディスペンサー等で埋め込み、加熱硬化して、抵抗体層61を作製する(図3(h)参照)。
ここで、抵抗体ペーストを構成している樹脂としては、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、PEEK、PTFE等を上げることができる。
【0023】
次に、積層回路板40上の誘電体層51及び抵抗体層61の表面を研磨して、表面が平坦化された誘電体層51a及び抵抗体層61aを形成する(図3(i)参照)。
【0024】
次に、積層回路板40の絶縁層21、誘電体層51a、抵抗体層61a上及びビア用孔22内に無電解銅めっき等にて薄膜導体層(特に図示せず)を形成し、薄膜導体層をカソードにして電解銅めっきを行い、所定厚の導体層71及びフィルドビア72を形成する(図3(j)参照)。
【0025】
次に、導体層71をパターニング処理して、キャパシタ用上部電極71a及び第2配線パターン71cを形成して、絶縁基材11の一方の面に、第1配線層41dが、他方の面に、キャパシタ素子50、抵抗素子60及び第1配線パターン41cとビア接続された第2配線パターン71cが形成された3層(2+1)の受動素子内蔵プリント配線板100を得る(図3(k)参照)。
さらに、必要であれば、ビルドアップ方式等により絶縁層を介して配線パターンを形成して、所望層数の受動素子内蔵プリント配線板を得ることができる。
【0026】
本発明の受動素子内蔵のプリント配線板は、誘電体層及び抵抗体層を形成する絶縁層として、膜厚精度に優れたCステージ状絶縁層を用いているため、容量及び抵抗精度に優れた、バラツキの少ないキャパシタ素子及び抵抗素子を得ることができる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
まず、エポキシ樹脂(EPPN−502H(商品名):日本化薬社製)100.0重量部と、フェノールノボラック(日本化薬社製)63.5重量部とをシクロヘキサノンとDMFの混合溶媒に溶解させた樹脂溶液Aを作製した。この樹脂溶液Aにチタン酸バリウム(BT−05(商品名):堺化学工業社製)545.0重量部と、硬化触媒として2−エチル−4−メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.2重量部とを練り込みロールで混練し、樹脂溶液Bを得た。
この樹脂溶液Bを離型処理が施されたポリエステルフィルムからなる支持フィルム12上にロールコーター等により塗布し、180℃、2時間加熱、硬化して、支持フィルム12上に50μm厚のCステージ状絶縁層21を形成した(図2(a)参照)。
【0028】
次に、エポキシ樹脂(EPPN−502H(商品名):日本化薬社製)100.0重量部と、フェノールノボラック(日本化薬社製)63.5重量部と、CTBN(ハイカー/B.F.:グッドリッチ社製)70.1重量部と、硬化触媒として2−エチル−4−メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.2重量部とをシクロヘキサノンとDMFの混合溶媒に溶解させて樹脂溶液Cを得た。
この樹脂溶液CをCステージ状絶縁層21上にロールコーター等により塗布し、80℃、10分加熱、乾燥して、Cステージ状絶縁層21上に20μm厚のBステージ状接着層31を形成した(図2(b)参照)。
さらに、支持フィルム12をCステージ状絶縁層21より剥離して、Cステージ状絶縁層21上にBステージ状接着層31が形成された複合絶縁シート30を得た(図2(c)参照)。
【0029】
次に、複合絶縁シート30の所定位置にNCターレットパンチ、金型によるパンチ孔明けにより、200μmφの貫通開口部32及び貫通開口部33を形成し、所定位置に貫通開口部が形成された複合絶縁シート30aを得た(図2(d)参照)。
【0030】
次に、ガラス不織布にエポキシ樹脂を含浸させた絶縁基材11の両面に18μmの銅箔を貼り合わせた銅張り積層板FR−4(R−1766(商品名):松下電工社製)を用い、銅箔をパターニング処理して、キャパシタ用下部電極41a、抵抗用電極41b、第1配線パターン41c及び第1配線パターン41dを形成して回路基板20を得た(図2(e)参照)。
【0031】
次に、回路基板20上のキャパシタ用下部電極41a及び抵抗用電極41bと複合絶縁シート30aの貫通開口部32及び33を位置合わせして、重ね合わせ、100℃、5kg/cm2の圧力で20秒間加熱プレスして、絶縁基材11の一方の面に第1配線層41dが、他方の面に、第1配線パターン41c及びキャパシタ用下部電極41a及び抵抗用電極41b上に開口部32a及び開口部33aが形成された複合絶縁層30bからなる積層回路板40を作製し、さらに、複合絶縁層30bの所定位置にレーザー加工等によりビア用孔22を形成した(図2(f)参照)。
【0032】
次に、積層回路板40のキャパシタ用下部電極41a上の開口部32aに、別途作製したビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート828(商品名):油化シェルエポキシ社製)54.2重量部と、ビスフェノールF型エポキシ(830LVP(商品名):大日本インキ化学工業社製)45.6重量部と、硬化触媒として2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2重量部と、高誘電フィラーとしてチタン酸バリウム(BT−05(商品名):堺化学工業社製)400.0重量部とを、練り込みロールで混練して作製した高誘電体樹脂溶液をディスペンサーで埋め込み、加熱硬化して、誘電体層51を形成した(図3(g)参照)。
【0033】
次に、積層回路板40の抵抗用電極41b上の開口部33aに、別途作製したカーボン、グラファイト等の導電体を樹脂中に混入した抵抗体ペーストをスクリーン印刷で埋め込み、加熱硬化して、抵抗体層61を形成した(図3(h)参照)。
【0034】
次に、積層回路板40上の誘電体層51及び抵抗体層61の表面を研磨して、表面が平坦化処理された誘電体層51a及び抵抗体層61aを形成した(図3(i)参照)。
【0035】
次に、積層回路板40の複合絶縁層30b、誘電体層51a、抵抗体層61a上及びビア用孔22内に無電解銅めっきにて薄膜導体層(特に図示せず)を形成し、薄膜導体層をカソードにして電解銅めっきを行い、所定厚の導体層71及びフィルドビア72を形成した(図3(j)参照)。
【0036】
次に、導体層71をパターニング処理して、キャパシタ用上部電極71a及び第2配線パターン71cを形成して、絶縁基材11の一方の面に、第1配線層41dが、他方の面に、キャパシタ素子50、抵抗素子60及び第1配線パターン41cとビア接続された第2配線パターン71cが形成された3層(2+1)の受動素子内蔵プリント配線板100を得た(図3(k)参照)。
【0037】
【発明の効果】
本発明の受動素子内蔵のプリント配線板は、誘電体層及び抵抗体層を形成する絶縁層として、膜厚精度に優れたCステージ状絶縁層からなる複合絶縁層を用いているため、容量及び抵抗精度に優れ、バラツキの少ない所望の容量値を有するキャパシタ素子及び所望の抵抗値を有する抵抗素子を比較的容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の受動素子内蔵プリント配線板の一実施例を示す模式部分構成断面図である。
【図2】(a)〜(f)は、請求項3に係る本発明の受動素子内蔵プリント配線板の製造方法における工程の一部を示す模式部分構成断面図である。
【図3】(g)〜(k)は、請求項3に係る本発明の受動素子内蔵プリント配線板の製造方法における工程の一部を示す模式部分構成断面図である。
【図4】従来の受動素子内蔵の多層回路板の一例を示す模式部分構成断面図である。
【符号の説明】
11……絶縁基材
12……支持フィルム
20……回路基板
21……Cステージ状絶縁層
22……ビア用孔
30……複合絶縁シート
30a……貫通開口部が形成された複合絶縁シート
30b……複合絶縁層
31……Bステージ状接着層
32、33……貫通開口部
32a、33a……開口部
35、81……絶縁層
40、70……積層回路板
41a、47a……キャパシタ用下部電極
41b、47b……抵抗用電極
41c、41d、42a、42b……第1配線パターン
47c、47d、71c……第2配線パターン
50……キャパシタ素子
51、52……誘電体層
51a……平坦化処理された誘電体層
60……抵抗素子
61、62……抵抗体層
61a……平坦化処理された抵抗体層
71……導体層
72……フィルドビア
71a、72a……キャパシタ用上部電極
100……受動素子内蔵プリント配線板

Claims (6)

  1. 少なくとも誘電体層を有するキャパシタ素子及び抵抗体層を有する抵抗素子が内蔵されたプリント配線板であって、Cステージ状絶縁層とBステージ状接着層からなる複合絶縁層内の貫通開口部に誘電体層及び抵抗体層が埋め込まれて硬化形成されていることにより前記キャパシタ素子及び抵抗素子が設けられていることを特徴とする受動素子内蔵プリント配線板。
  2. 前記Bステージ状接着層の膜厚が10〜30μmであることを特徴とする請求項1記載の受動素子内蔵プリント配線板。
  3. 前記複合絶縁層内に形成された前記誘電体層及び抵抗体層が平坦化されていることを特徴とする請求項1又は2記載の受動素子内蔵プリント配線板。
  4. 前記Bステージ状接着層は無機フィラーを含むことを特徴とする請求項1乃至3記載の受動素子内蔵プリント配線板。
  5. 少なくとも以下の工程を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の受動素子内蔵プリント配線板の製造方法。
    (a)支持フィルム上に所定厚のCステージ状絶縁層を形成し、さらに、Cステージ状絶縁層上に膜厚が10〜30μmのBステージ状接着層を形成し、支持フィルムを剥離して複合絶縁シートを作製する工程。
    (b)前記複合絶縁シートの所定位置にパンチ孔明けにより、所定サイズの貫通開口部を形成する工程。
    (c)少なくともキャパシタ用下部電極、抵抗用電極及び配線パターンが形成された回路基板を作製する工程。
    (d)前記貫通開口部が形成された複合絶縁シートと前記回路基板とを積層して、複合絶縁シートのキャパシタ用下部電極及び抵抗用電極上に開口部が形成された積層回路板を作製する工程。
    (e)前記積層回路板の開口部に誘電体フィラーを混入した誘電体樹脂ペーストを埋め込み、加熱硬化、平坦化処理を行って誘電体層を形成する工程。
    (f)前記積層回路板の開口部にカーボン、グラファイト等の導電材を混入した抵抗体ペーストを埋め込み、加熱硬化、平坦化処理を行って抵抗体層を形成する工程。
    (g)前記積層回路板の前記誘電体層上にキャパシタ用上部電極を形成してキャパシタ素子を、前記絶縁層上に第2配線パターンをそれぞれ形成して、キャパシタ素子及び抵抗素子等の受動素子を内蔵した受動素子内蔵プリント配線板を作製する工程。
  6. 前記誘電体樹脂ペーストをスクリーン印刷又はディスペンサーで埋め込むことを特徴とする請求項5記載の受動素子内蔵プリント配線板の製造方法。
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