JPH09321430A - 多層プリント配線基板の製造方法 - Google Patents

多層プリント配線基板の製造方法

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JPH09321430A
JPH09321430A JP13602996A JP13602996A JPH09321430A JP H09321430 A JPH09321430 A JP H09321430A JP 13602996 A JP13602996 A JP 13602996A JP 13602996 A JP13602996 A JP 13602996A JP H09321430 A JPH09321430 A JP H09321430A
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Yasuhiro Nakaya
安広 仲谷
Seiichi Nakatani
誠一 中谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層工程での基材の寸法変化を抑え、各層間
の合致精度を向上させ接続信頼性の高い多層プリント配
線基板の製造方法を提供する。 【解決手段】 単繊維と第1熱硬化樹脂から形成される
不織布に、第2熱硬化樹脂を含浸してなるプリプレグ10
1 を有し、かつ2層以上の金属配線層(金属箔)102 ,
104 を有する多層プリント配線基板の製造方法であっ
て、加熱加圧によるプリプレグ101 と金属箔102 の積層
工程を不織布を形成する第1熱硬化樹脂のガラス転移温
度以下の温度で行い、最外層の金属箔104 を積層する
際、不織布に含浸した第2熱硬化樹脂の所定硬化温度で
加圧し、積層を行う(完全硬化を行う)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LSIや受動部品
などの電子部品を搭載し、回路配線を設けた電子機器用
多層プリント配線基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年電子機器は、小型軽量化は云うに及
ばず高機能化のため電子回路のデジタル化、高速化が一
段と進展している。そしてこれらを構成する半導体やプ
リント基板もより高密度なものが要求されており、新規
な電子機器の開発にはこれらの半導体やプリント基板そ
のものの開発も重要な要素となっている。
【0003】半導体は周知の通り集積度の増大と高機能
化のためさらに狭ピッチ、多ピン化がますます進展して
いる。そのため今後はチップサイズがパッケージと同一
サイズになるチップサイズパッケージ(CSP)や、半
導体を直接基板に実装するチップオンボード(COB)
技術が重要と考えられており、これら開発が各方面で検
討されている。
【0004】一方、プリント基板もこれら電子機器の要
求と半導体の進展に伴って、プリント基板の小型、軽量
化および高速信号処理化、さらには高密度実装化が要求
されている。
【0005】現在、高密度実装基板として一般的なもの
にガラスエポキシ基板がある。これは、ガラス織布に耐
熱性のエポキシ樹脂を含浸させたものを絶縁基板材料と
して用いたものである。このガラスエポキシ多層基板
は、過去コンピューター用として開発されたものである
が、現在では民生用にも広く利用されている。
【0006】ガラスエポキシ多層基板の製造プロセス
は、前述のガラス織布にエポキシ樹脂を含浸させたもの
(以下、プリプレグと称す)に銅(Cu)箔を熱プレス
により接着させ、フォトリソグラフィー技術によりパタ
ーン形成したものを基本とし、これに別のプリプレグと
Cu箔でさらに熱プレスすることで多層積層体を形成す
る。この積層体にドリルによりスルーホール(貫通スル
ーホール)を設け、その内壁にメッキ法によってCu電
極を形成してそれぞれの層間の電気的接続を行う。そし
て、表面のCuパターン形成をエッチング法で行うのが
一般的な製造方法である。
【0007】図6にこのガラスエポキシ多層基板の概略
図を示す。図6において、400 はガラス織布にエポキシ
樹脂を含浸させたプリプレグであり、3層に積層され、
内層の表面と外層の表面にはそれぞれCu箔による内層
配線層(配線パターン)401と最上層配線パターン404
が形成されている。402 は多層積層後に加工したドリル
孔(貫通スルーホール)であり、この内壁にはメッキ法
でによりCu層403 が形成されている。このようなプリ
プレグ(ガラスエポキシ基材)400 の内層および外層の
配線パターン401 ,404 の電気的接続のために行うドリ
ル加工とスルーホールのCuメッキ工程は、長年の技術
開発により確立されたもので広く世の中で認められてい
る。
【0008】しかし、前述のように今後の更なる高密度
化の要求に対して、十分であるとはいえない。それは、
通常のガラスエポキシ多層基板が貫通スルーホール402
により電気的に接続されているため高密度な配線を行う
場合、貫通スルーホール402が配線スペースを阻害し、
引き回したい配線を迂回させる必要が生じ、結果的に配
線長が長くなる。また、配線スペースが少ないため、C
ADによる自動配線が困難となる。さらに今後の小径の
孔あけに対しドリル加工が困難となり、今以上にドリル
加工に要するコスト比率が高くなっている。また、貫通
スルーホールに必要なCuメッキ工程は、地球環境の上
からも問題となると想像される。また、部品実装におい
ても貫通孔部分がある場合その部分に部品が実装できな
いため、高密度な基板が得られないなどの問題を有して
いる。
【0009】以上のように、電子機器の高密度化を達成
する上で多層プリント基板としての重要な点は、各配線
層間で電気的に接続できるインナービア接続可能な基板
を得ることであり、かつ貫通孔がない構造であることで
ある。
【0010】このような要求に対し、高密度実装を実現
する新しい多層プリント基板が提案されている(たとえ
ば、特願平5−77840号)。この提案によれば、ド
リル加工とメッキ工程を必要とせず、完全なIVH(イ
ンナービアホール)構造を有する基板であり、上記従来
の課題を解決するために、レーザー加工が容易な、「有
機質の単繊維」および「熱硬化樹脂(以下、熱硬化樹脂
Aと称す)」からなる有機質不織布に、「熱硬化樹脂
(以下、熱硬化樹脂Bと称す)」を含浸させた基板材料
を使用し、レーザー孔加工後、導電性ペーストによりビ
ア充填を形成し、さらにその後、銅箔との接着を行う両
面プリント基板とさらに前記プリント基板を組み合わせ
ることにより、各層間のみを接続するインナビアホール
接続を可能ならしめ、高信頼性および高品質のプリント
基板を実現したものである。
【0011】特に有機質不織布に、パラ系アラミド繊維
からなる基板材料、またはパラ系アラミド繊維とメタ系
アラミド繊維の混合物を使用することにより、 1.誘電率が低い、 2.熱膨張係数が小さい、 3.不織布であるため表面平滑性が良好である、 など将来の電子機器実現に有効な効果が想像される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の構成では、有機質不織布(有機質の単繊維および
熱硬化樹脂A)を使用するための課題を有している。
【0013】すなわち、前述のプリプレグ400 にCu箔
401 を熱プレスにより接着し、積層する積層工程では、
170℃から200℃の高温で熱プレスするため、前記
熱硬化樹脂Aのガラス転移温度以上となり、また後述す
るようにガラス織布を使用したものと比較して高い圧力
でプレスされるため、前記熱硬化樹脂Aが粘性を示し、
単繊維とともに移動する。このため不織布自身の役割で
ある補強材としての機能が発揮できなくなり、部分的な
寸法変化が生じる。
【0014】したがって、多層基板の製造時には各層で
基材の寸法変化が大きくばらつきを持っているため、ラ
ンド部やビア部の位置がずれて、層間の接続が十分行う
ことができないという大きな問題が発生した。
【0015】上記有機質不織布を補強材とする基板材料
は、ガラス織布を使用したものと比較して熱プレス時の
加圧圧力を高くする必要がある理由は、不織布繊維の存
在が、含浸した樹脂を十分に流動させ、ポアーの除去
や、配線間の充填を行うために抵抗として働くことによ
り、ガラス織布と同様の樹脂流れを確保するには不織布
基材の熱プレスは高圧力とならざるを得ないことによ
る。
【0016】本発明は、このような多層プリント配線基
板の製造方法において、積層工程での寸法変化を抑え、
かつ接続信頼性を高めることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の多層プリント配線基板の製造方法は、単繊
維と第1熱硬化樹脂により形成されている不織布に、第
2熱硬化樹脂を含浸してなる絶縁層を有し、かつ2層以
上の金属配線層を有する多層プリント配線基板の製造方
法であって、金属箔と前記絶縁層を、前記不織布を形成
する第1熱硬化樹脂のガラス転移温度以下の温度で加熱
し、かつ加圧して積層する積層工程と、前記金属箔を配
線パターンに形成する配線パターン形成工程とを所望の
回数繰り返し行い、最外層の金属箔と絶縁層を、前記不
織布に含浸した第2熱硬化樹脂の所定の硬化温度で加熱
し、かつ加圧して積層する最終積層工程を行うことを特
徴とするものである。
【0018】この本発明によれば、積層工程での寸法変
化を抑え、かつ接続信頼性を高める多層プリント配線基
板の製造方法が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の多層プリ
ント配線基板の製造方法は、単繊維と第1熱硬化樹脂に
より形成されている不織布に、第2熱硬化樹脂を含浸し
てなる絶縁層を有し、かつ2層以上の金属配線層を有す
る多層プリント配線基板の製造方法であって、金属箔と
前記絶縁層を、前記不織布を形成する第1熱硬化樹脂の
ガラス転移温度以下の温度で加熱し、かつ加圧して積層
する積層工程と、前記金属箔を配線パターンに形成する
配線パターン形成工程とを所望の回数繰り返し行い、最
外層の金属箔と絶縁層を、前記不織布に含浸した第2熱
硬化樹脂の所定の硬化温度で加熱し、かつ加圧して積層
する最終積層工程を行うことを特徴とするものであり、
この製造方法によれば、不織布に第2熱硬化樹脂を含浸
してなる絶縁層と金属箔の積層時の加熱を、不織布の第
1熱硬化樹脂のガラス転移温度以下の温度で行うことに
より、各層の基材の寸法変化が小さく抑制され、多層基
板製造時のランド部、ビア部の合致精度が向上し、安定
した接続が行える。また、最外層の積層時に、不織布に
含浸した第2熱硬化樹脂の所定の硬化温度で加熱するこ
とにより、各層間の接続が強固な基板が得られる。
【0020】本発明の請求項2記載の多層プリント配線
基板の製造方法は、単繊維と第1熱硬化樹脂により形成
されている不織布に第2熱硬化樹脂を含浸してなる絶縁
層を有し、かつ2層以上の金属配線層を有する多層プリ
ント配線基板の製造方法であって、金属箔と前記絶縁層
を、前記不織布を形成する第1熱硬化樹脂のガラス転移
温度以下の温度で加熱し、かつ加圧して積層し、続けて
前記金属箔を配線パターンに形成して得られる低温積層
体を所定量作成する工程と、最外層に金属箔、次に絶縁
層、前記低温積層体の順序で重ね合わせ、前記不織布に
含浸した第2熱硬化樹脂の所定の硬化温度で加熱し、か
つ加圧して積層する最終積層工程を行うことを特徴とす
るものであり、この製造方法によれば、最外層に金属
箔、次に絶縁層、低温積層体の順序で重ね合わせ、不織
布に含浸した第2熱硬化樹脂の所定の硬化温度で加圧中
で熱処理を行うことで絶縁層が硬化し各層間の基材の接
合強度が十分な多層プリント配線基板が得られる。
【0021】本発明の請求項3記載の多層プリント配線
基板の製造方法は、単繊維と第1熱硬化樹脂により形成
されている不織布に第2熱硬化樹脂を含浸した絶縁層
と、2層以上の金属配線層とを有し、前記金属配線層と
金属配線層間の所望の位置に少なくとも導電性ペースト
の第3熱硬化樹脂と金属フィラーからなる導電性接続部
を有する多層プリント配線基板の製造方法であって、金
属箔と前記絶縁層を、前記不織布を形成する第1熱硬化
樹脂のガラス転移温度以下の温度で加熱し、かつ加圧し
て積層する積層工程と、前記金属箔を配線パターンに形
成する配線パターン形成工程とを所望の回数繰り返し行
い、最外層の金属箔と絶縁層を、前記不織布に含浸した
第2熱硬化樹脂の所定の硬化温度で加熱し、かつ加圧し
て積層する最終積層工程を行うことを特徴とするもので
あり、この製造方法によれば、絶縁層に導電性ペースト
の第3熱硬化樹脂と金属フィラーからなる導電性接続部
を有する基材においても、絶縁層と金属箔の積層時に、
前記不織布の第1熱硬化樹脂のガラス転移温度以下の温
度で行うことにより各層の基材の寸法変化を小さくで
き、多層基板製造時のランド部、ビア部の合致精度が向
上し、安定した接続が行え、加えて、最外層の金属箔積
層時に第2熱硬化樹脂の所定の硬化温度で熱処理する事
によって、インナービアホールの金属ペーストが圧縮さ
れ、十分な電気接合が可能となる。しかもその層間の電
気接続に導電性ペーストによる接続部を形成するため完
全なインナーバイアホール構造が実現でき、織布を一切
使用せず不織布だけでもインナービア構成の多層プリン
ト配線基板が得られる。またこの方法によれば、ビア導
体の充填により層間の電気接続を行うことにより、メッ
キによる銅電極層の形成が不必要になり、地球環境上有
利である。また不織布が含浸される樹脂と導電性ペース
トの一成分である樹脂とがともに熱硬化樹脂であること
により、耐熱性に優れたものとなる。
【0022】本発明の請求項4記載の多層プリント配線
基板の製造方法は、単繊維と第1熱硬化樹脂により形成
されている不織布に、第2熱硬化樹脂を含浸した絶縁層
と、2層以上の金属配線層とを有し、前記金属配線層と
金属配線層間の所望の位置に少なくとも導電性ペースト
の第3熱硬化樹脂と金属フィラーからなる導電性接続部
を有する多層プリント配線基板の製造方法であって、金
属箔と前記絶縁層を、前記不織布を形成する第1熱硬化
樹脂のガラス転移温度以下の温度で加熱し、かつ加圧し
て積層し、続けて前記金属箔を配線パターンに形成して
得られる低温積層体を所定量作成する工程と、最外層に
金属箔、次に絶縁層、前記低温積層体の順序で重ね合わ
せ、前記不織布に含浸した第2熱硬化樹脂の所定の硬化
温度で加熱し、かつ加圧して積層する最終積層工程を行
うことを特徴とするものであり、この製造方法によれ
ば、最外層に金属箔、次に絶縁層、低温積層体の順序で
重ね合わせ、不織布に含浸される第2熱硬化樹脂の所定
の硬化温度で加圧中で熱処理を行うことで絶縁層が硬化
し各層間の基材の接合強度が十分な多層プリント配線基
板が得られる。
【0023】本発明の請求項5記載の多層プリント配線
基板の製造方法は、上記請求項1〜請求項4のいずれか
に記載の多層プリント配線基板の製造方法であって、不
織布を形成する単繊維が、パラ系アラミド繊維であるこ
とを特徴とするものであり、パラ系アラミド繊維を単繊
維に使用することにより、基板としての熱膨張係数がガ
ラスエポキシ基板に比べ小さくなり、その結果半導体な
どのベアーチップを実装するCSP、COB用途に適す
る多層プリント配線基板が得られる。
【0024】本発明の請求項6記載の多層プリント配線
基板の製造方法は、上記請求項1〜請求項4のいずれか
に記載の多層プリント配線基板の製造方法であって、不
織布を形成する単繊維が、パラ系アラミド繊維とメタ系
アラミド繊維の混合物であることを特徴とするものであ
り、パラ系アラミド繊維とメタ系アラミド繊維の混合物
を単繊維に使用することにより、基板としての熱膨張係
数がガラスエポキシ基板に比べ小さくなり、その結果半
導体などのベアーチップを実装するCSP、COB用途
に適する多層プリント配線基板が得られる。
【0025】本発明の請求項7記載の多層プリント配線
基板の製造方法は、上記請求項1〜請求項4のいずれか
に記載の多層プリント配線基板の製造方法であって、不
織布を形成する単繊維が、ガラス繊維であることを特徴
とするものであり、耐熱性に優れた多層プリント配線基
板が得られる。
【0026】本発明の請求項8記載の多層プリント配線
基板の製造方法は、上記請求項1〜請求項4のいずれか
に記載の多層プリント配線基板の製造方法であって、不
織布を形成する第1熱硬化樹脂は水分散性熱硬化樹脂で
あり、エポキシ樹脂またはポリイミド樹脂からなること
を特徴とするものであり、熱硬化樹脂としてエポキシ樹
脂、またはポリイミド樹脂を使用することにより不織布
として引っ張り強度、繊維配向などが安定で均質なもの
が得られる。
【0027】本発明の請求項9記載の多層プリント配線
基板の製造方法は、上記請求項1〜請求項4のいずれか
に記載の多層プリント配線基板の製造方法であって、不
織布に含浸した第2熱硬化樹脂の主成分が、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂のいずれかからな
ることを特徴とするものであり、耐熱面から実用性に優
れたものとなる。
【0028】本発明の請求項10記載の多層プリント配線
基板の製造方法は、上記請求項3または請求項4記載の
多層プリント配線基板の製造方法であって、導電性ペー
ストの第3熱硬化樹脂の主成分が、エポキシ樹脂からな
ることを特徴とするものであり、導電性ペーストの熱硬
化樹脂の主成分としてエポキシ樹脂を使用することによ
り熱的に安定でヒートサイクルなどの熱衝撃にも安定な
信頼性が得られる。
【0029】本発明の請求項11記載の多層プリント配線
基板の製造方法は、上記請求項3または請求項4記載の
多層プリント配線基板の製造方法であって、導電性ペー
ストの金属フィラーが、銀,銅,もしくはニッケルのう
ち少なくとも1種以上の粉末からなることを特徴とする
ものであり、導電性ペーストの金属フィラーとして銀,
銅,もしくはニッケルのうち少なくとも1種以上の粉末
を使用することにより接続抵抗の極めて小さい層間接続
が得られる。
【0030】また実施の形態の好ましい例として、積層
工程の加熱温度を140℃以下で行い、最外層の積層工
程時の熱処理温度を1700℃から200℃の範囲で行
う。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明す
る。
【0031】(実施の形態1)図1(a) 〜(g) は、本発
明の実施の形態1における多層プリント配線基板の製造
工程を示す工程断面図である。
【0032】図1(a) において、100 は、不織布にエポ
キシ樹脂を含浸し、乾燥したプリプレグである。このプ
リプレグ100 の製造方法を説明する。まず上記不織布を
作製する。この不織布は、パラ系アラミド繊維であるK
−49(デュポン社製、登録商標;Kevlar-49 )の繊維
径15ミクロンのものを3mmの繊維長にカットし、次
に長網型抄造マシーンで水中に分散させて抄紙し、その
後、湿潤状態の紙にスプレーにて水中に分散させた水分
散型エポキシ樹脂(第1熱硬化樹脂)を振りかけ、圧搾
の後、加熱ロールにて乾燥し、さらにカレンダー装置で
シート状にすることにより得られる。
【0033】このとき水分散型エポキシ樹脂はカレンダ
ー処理により硬化し、K−49繊維同士を接着させ、基
板材料の補強材として機能する。水分散型エポキシ樹脂
の量は、K−49繊維に対し10重量%の比率で含有さ
れており、その不織布としての坪量は70g/m2、密度は
0.5g/cc、厚みは140ミクロンである。
【0034】次に本不織布に第2熱硬化樹脂を含浸し
て、未硬化状態(Bステージともいう)の上記プリプレ
グ100 を作製する。プリプレグ100 は、含浸する第2熱
硬化樹脂として難燃性を付与したエポキシ樹脂(油化シ
ェルエポキシ株式会社製、商品名;エピコート5048
−B−70、難燃性エポキシ樹脂)を使用し、MEK溶
剤(70重量%)に溶解させたものに本不織布を浸せき
し、乾燥させることで得られる。乾燥後の重量変化か
ら、含浸した樹脂の量は、プリプレグの重量の50%で
あった。
【0035】次に図1(b) に示すように、本プリプレグ
100 の両面に金属箔102 を張合せて低温積層基材101 を
形成する。具体的には、両面を粗化した電解Cu箔(厚
み18ミクロン)をプリプレグ100 の両面に配置し、熱
プレスにより加圧積層する。このときの本発明の積層条
件は、昇温スピードを毎分5℃に設定して加熱し、13
0℃で30分保持し、さらに昇温と同じスピードで降温
させる。保持温度は上記水分散型エポキシ樹脂のガラス
転移温度(Tg温度)が140℃であることから、この
ガラス転移温度以下の130℃に設定した。
【0036】このとき低温積層基材101 の寸法変化を測
定したところ大きな変化はなかった。また、含浸樹脂
(第2熱硬化樹脂)は完全には硬化が進んでおらず、B
ステージの状態である。
【0037】次に図1(c) に示すように、フォトリソグ
ラフィー法により配線パターンの形成を行う。具体的に
は従来から周知のドライフィルムレジスト(DFR)を
使用し、DFRのラミネート、紫外線による露光、現
像、エッチングを行い配線パターン形成を行う。
【0038】さらに多層化する場合、図1(d) に示すよ
うに、低温積層基材101 を中央に配し、また前記プリプ
レグ100 と新たな銅箔104 をその両面に重ね合わせて熱
処理を行う。このとき、銅箔104 が最外層であればプリ
プレグ100 の第2熱硬化樹脂の所定硬化温度、たとえば
200℃でプレスにより積層を行う(完全硬化を行
う)。
【0039】図1(e) に積層後の多層積層基材105 を示
す。次に図1(f) に示すように、多層積層基材105 の任
意の位置にドリル加工によりスルーホール(ドリル孔)
106 を形成する。ドリル径は0.3 mm径である。
【0040】以上のようにして作製した基板を図1(g)
に示すように、電解銅メッキ法でスルーホール106 の内
壁を含め全面に銅メッキ処理を行い、メッキスルーホー
ル107 を形成し、さらに最上層配線を前述と同様のフォ
トリソグラフィー法で配線パターンを形成する。
【0041】また、図1(a) 〜(e) を任意の回数繰り返
すことにより4層以上の多層基板を作製できることは言
うまでもない(ただし、最外層のみ高温プレスを行
う)。上記製造方法によれば、不織布に第2熱硬化樹脂
を含浸してなるプリプレグ100 と金属箔102 の積層時の
加熱を、不織布の水分散型エポキシ樹脂(第1熱硬化樹
脂)のガラス転移温度以下の温度で行うことにより、低
温積層基材101 の寸法変化を小さく抑制でき、よって多
層基板製造時のランド部、ビア部の合致精度が向上し、
安定した接続を行うことができる。また、最外層の積層
時に、不織布に含浸した第2熱硬化樹脂の所定の硬化温
度で加熱することにより、各層間の接続が強固な基板を
得ることができる。
【0042】また不織布を使用することにより、表面平
滑性に優れた多層プリント配線基板を得ることができ、
さらにこの不織布にパラ系アラミド繊維の単繊維に使用
することにより、基板としての熱膨張係数がガラスエポ
キシ基板に比べ小さくなり、その結果半導体などのベア
ーチップを実装するCSP、COB用途に適する多層プ
リント配線基板を得ることができる。
【0043】さらに不織布に含まれる水分散型熱硬化樹
脂としてエポキシ樹脂を使用することにより不織布とし
て引っ張り強度、繊維配向などが安定で均質なものを得
ることができ、また不織布に含浸した第2熱硬化樹脂の
主成分としてエポキシ樹脂を使用することにより、耐熱
面から実用性に優れた基板を得ることができる。
【0044】なお、本実施の形態1ではパラ系アラミド
繊維と水分散型エポキシ樹脂による不織布を使用してい
るが、パラ系アラミド繊維にメタ系アラミド繊維を用い
た場合でも、またガラス繊維からなる不織布において
も、水分散型エポキシ樹脂を繊維の結着剤として用いた
ものでも同様の効果があることはいうまでもない。不織
布に含まれる単繊維がガラス繊維であると、耐熱性に優
れた多層プリント配線基板を得ることができる。
【0045】また水分散型熱硬化樹脂としてエポキシ樹
脂を使用しているが、ポリイミド樹脂を使用することも
できる。また不織布に含浸した第2熱硬化樹脂の主成分
としてエポキシ樹脂を使用しているが、フェノール樹脂
やポリイミド樹脂を使用することもできる。
【0046】(実施の形態2)図2は、本発明の実施の
形態2における多層プリント基板の断面図であり、図3
(a) 〜(g) は図2に示す多層プリント配線基板の製造工
程を示す工程断面図である。
【0047】図2に示すように、本実施の形態2の多層
プリント配線基板は、熱硬化樹脂と補強材からなる絶縁
基板209 に金属箔配線層208 を交互に積み重ねた構造を
有し、かつ前記配線層208 間に少なくとも熱硬化樹脂と
導電性フィラー(金属フィラー)よりなる導電性ペース
トにより、電気的接続箇所204 を有する多層プリント配
線基板構成である。
【0048】この多層プリント配線基板の製造方法を説
明する。まず図3(a) に示すように、実施の形態1にお
いて示した不織布をそのまま使い、第2熱硬化樹脂であ
る熱硬化性エポキシ樹脂(たとえば、Shell 社製“EPON
1151B60 ”)をメチルエチルケトンMEKで希釈したも
のを含浸し、乾燥したプリプレグ200 に、厚さ10μm
のポリエチレンテレフタレート202 を離型フィルムとし
て張合せる。具体的には、温度100℃、圧力5Kg/cm
2 の条件下で熱プレスする。
【0049】次に、図3(b) のように、この離型フィル
ム202 を張合わたプリプレグ200の所定の箇所に、た
とえば炭酸ガスレーザーなどを用いたレーザ加工法によ
り径200μmの貫通孔203 を形成する。このとき、炭
酸ガスレーザー以外にもドリルによる加工や金型による
パンチング加工でも貫通孔を形成することができるが、
その加工面は、離型フィルム側から加工する方が貫通孔
の加工形状は良好である。
【0050】次に図3(c) に示すように、貫通孔203 に
導電性ペースト204 を充填する。ここで導電性ペースト
204 は、導電性フィラー(金属フィラー)として平均粒
子直径2μmの銅パウダー、バインダ樹脂(第3熱硬化
樹脂)としては無溶剤型のエポキシ樹脂からなり、銅パ
ウダーの含有量は85wt%であり、銅パウダーとバイン
ダ樹脂を三本ロールにて混練して作製したものである。
導電性ペースト204 を充填する方法としては、貫通孔20
3 を有する基材を印刷機(図示せず)のテーブル上に設
置し、直接導電性ペースト204 を離型フィルム202 の上
から印刷する。印刷法としては、たとえばロール転写印
刷を用いることができる。このとき、上面の離型フィル
ム202 は印刷マスクの役割と、プリプレグ200 の表面の
汚染防止の役割を果たしている。
【0051】次に、図3(d) に示すように、導電性ペー
スト204 を充填したプリプレグ200の表面の離型フィル
ム202 を剥離し、フィルム202 の代わりに両面に銅箔20
5 を配置し、実施の形態1と同様の不織布の第1熱硬化
樹脂(バインダー)のガラス転移温度以下の温度条件で
熱プレスし、両面基板201 を形成する。このときも実施
の形態1と同じく、基板201 の寸法に変化はなく、また
含浸エポキシ樹脂(第2熱硬化樹脂)は完全に硬化せず
Bステージのままである。
【0052】次に、図3(e) に示すように、実施の形態
1と同様に配線パターン205 を形成する。次に図3(f)
に示すように、この配線パターン205 を形成した両面基
板201 と、導電性ペースト204 を充填し、離型フィルム
を剥離したプリプレグ200 と、銅箔200 を、所定の位置
に精度良く重ねて配置し、熱プレスを行う。このとき、
銅箔208 が最外層であれば不織布に含浸したエポキシ樹
脂(第2熱硬化樹脂)の所定硬化温度、たとえば200
℃において熱プレスにより積層を行う(完全硬化を行
う)。
【0053】次に図3(g) に示すように、多層化された
基板の表面をパターン形成し、回路配線を形成する。こ
のときの配線パターンの形成方法は、既存のドライフィ
ルムレジストを使用し、紫外線硬化、現像、エッチン
グ、ドライフィルム剥離の連続した装置で行われる。こ
のようにして貫通孔がない4層基板が作製される。
【0054】このときそれ以上の多層化が必要であれば
再度、図3(a) 〜(g) を繰り返し行い多層化する(ただ
し、最外層の積層時は高温プレスを行う)。上記製造方
法によれば、プリプレグ200 に導電性ペーストの第3熱
硬化樹脂と金属フィラーからなる導電性接続箇所204 を
有する基材においても、プリプレグ200 と金属箔205 の
積層時に、不織布の第1熱硬化樹脂のガラス転移温度以
下の温度で行うことにより両面基材201 の寸法変化を小
さくでき、多層基板製造時のランド部、ビア部の合致精
度が向上し、安定した接続を行うことができ、加えて、
最外層の金属箔208 積層時に第2熱硬化樹脂の所定の硬
化温度で熱処理する事によって、インナービアホールの
導電性ペースト204 が圧縮され、十分な電気接合が可能
となる。しかもその層間の電気接続に導電性ペースト20
4 による接続部を形成するため完全なインナーバイアホ
ール構造が実現でき、織布を一切使用せず不織布だけで
もインナービア構成の多層プリント配線基板を得ること
ができる。またこの方法によれば、ビア導体の充填によ
り層間の電気接続を行うことにより、メッキによる銅電
極層の形成が不必要になり、地球環境上有利である。ま
た不織布が含浸される樹脂と導電性ペーストの一成分で
ある樹脂とがともに熱硬化樹脂であることにより、耐熱
性に優れた基板を得ることができる。
【0055】また不織布を使用することにより、表面平
滑性に優れた多層プリント配線基板を得ることができ、
さらにこの不織布にパラ系アラミド繊維の単繊維に使用
することにより、基板としての熱膨張係数がガラスエポ
キシ基板に比べ小さくなり、その結果半導体などのベア
ーチップを実装するCSP、COB用途に適する多層プ
リント配線基板を得ることができる。
【0056】さらに不織布に含まれる水分散型熱硬化樹
脂としてエポキシ樹脂を使用することにより不織布とし
て引っ張り強度、繊維配向などが安定で均質なものを得
ることができ、また不織布に含浸した第2熱硬化樹脂の
主成分としてエポキシ樹脂を使用することにより、耐熱
面から実用性に優れた基板を得ることができる。
【0057】また導電性ペースト204 の熱硬化樹脂の主
成分としてエポキシ樹脂を使用することにより熱的に安
定でヒートサイクルなどの熱衝撃にも安定な信頼性を得
ることができ、さらに導電性ペースト204 の金属フィラ
ーとして銅パウダーを使用することにより接続抵抗の極
めて小さい層間接続を得ることができる。
【0058】なお本実施の形態2では、パラ系アラミド
繊維と水分散型エポキシ樹脂による不織布を用いたが、
パラ系アラミド繊維にメタ系アラミド繊維を用いた場合
でも、またガラス繊維からなる不織布においても、水分
散型エポキシ樹脂を繊維の結着剤として用いたものでも
同様の効果があることはいうまでもない。不織布に含ま
れる単繊維がガラス繊維であると、耐熱性に優れた多層
プリント配線基板を得ることができる。
【0059】また水分散型熱硬化樹脂としてエポキシ樹
脂を使用しているが、ポリイミド樹脂を使用することも
できる。また不織布に含浸した第2熱硬化樹脂の主成分
としてエポキシ樹脂を使用しているが、フェノール樹脂
やポリイミド樹脂を使用することもできる。また導電性
ペースト204 の金属フィラーとして銅(パウダー)を使
用しているが、銀やニッケル(パウダー)を使用するこ
ともできる。
【0060】また、基材を多く使用する多積層基板の製
造方法として、実施の形態1または実施の形態2で示す
ようにプレスした基板に順次基材を積層する方法以外
に、図4(a)(b)に示すように、不織布補強材のバインダ
ーのガラス転移温度以下でプレスした基材301 の間にプ
リプレグ302 を挟み込みその最外層に銅箔303 を配置
し、高温でプレスする工法で行っても同様である。
【0061】最後に、図5にプレス時の温度とプリプレ
グ(基材)の寸法変化、銅箔の剥離強度を測定した結果
を示す。寸法変化は、不織布の第1熱硬化樹脂(バイン
ダー)のガラス転移温度(140℃)以下ではほとんど
変化しないが、プレス温度が高くなるに従い大きくな
る。したがって、本実施の形態1,2において、不織布
のバインダーのガラス転移温度以下でプレスを行った基
材とプリプレグを積層する時は、前記プレス時の基材の
寸法変化をほとんど考慮する必要がないため、各層間の
合致精度が高くなるということができる。
【0062】また、銅箔の剥離強度に関しては、プレス
温度が高くなるほど強くなっている。ここで、製造時の
銅箔の剥離強度は、プレス後からエッチング工程まで剥
離が生じない事が条件であり、0.5Kg/cm2(120℃
時の値)でも十分問題はなかった。この後、最外層の銅
箔を積層する時高温でプレスするため、プリント基板の
製品としての銅箔の剥離強度は十分得られ問題はない
(2Kg/cm2以上)。
【0063】
【発明の効果】以上のように、本発明の多層プリント配
線基板の製造方法によれば、不織布に第2熱硬化樹脂を
含浸してなる絶縁層と金属箔の積層時の加熱を、不織布
の第1熱硬化樹脂のガラス転移温度以下の温度で行うこ
とにより、低温積層体の寸法変化を小さく抑制でき、よ
って多層基板製造時のランド部、ビア部の合致精度を向
上でき、安定した接続を行うことができる。また、前記
積層工程と金属配線パターン形成工程を所望の回数繰り
返し行った後、最外層の銅箔を積層する際、不織布に含
浸した第2熱硬化樹脂の所定硬化温度で加圧して積層を
行うことにより、基材間の接合強度を高くでき、銅箔パ
ターン間にも樹脂の充填を行うことができる。
【0064】さらに請求項3または請求項4記載の多層
プリント配線基板の製造方法によれば、最外層の金属箔
積層時に第2熱硬化樹脂の所定の硬化温度で熱処理する
ことにより、インナービアホールの金属ペーストが圧縮
され、十分な電気接合が可能となり、しかもその層間の
電気接続に導電性ペーストによる接続部を形成するため
完全なインナーバイアホール構造が実現でき、織布を一
切使用せず不織布だけでもインナービア構成の多層プリ
ント配線基板を得ることができる。またこの方法によれ
ば、ビア導体の充填により層間の電気接続を行うことに
より、メッキによる銅電極層の形成が不必要になり、地
球環境上有利である。また不織布が含浸される樹脂と導
電性ペーストの一成分である樹脂とがともに熱硬化樹脂
であることにより、耐熱性に優れたものとなる。
【0065】また請求項5または請求項6記載の多層プ
リント配線基板の製造方法によれば、不織布を形成する
単繊維に、パラ系アラミド繊維、またはパラ系アラミド
繊維とメタ系アラミド繊維の混合物を使用することによ
り、基板としての熱膨張係数がガラスエポキシ基板に比
べ小さくなり、その結果半導体などのベアーチップを実
装するCSP、COB用途に適する多層プリント配線基
板を得ることができる。
【0066】さらに請求項8記載の多層プリント配線基
板の製造方法によれば、不織布を形成する水分散型熱硬
化樹脂としてエポキシ樹脂、またはポリイミド樹脂を使
用することにより、不織布として引っ張り強度、繊維配
向などが安定で均質なものを得ることができる。
【0067】また請求項9記載の多層プリント配線基板
の製造方法によれば、不織布に含浸した第2熱硬化樹脂
の主成分が、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミ
ド樹脂のいずれかからなることにより、耐熱面から実用
性に優れた基板を得ることができる。
【0068】さらに請求項10記載の多層プリント配線基
板の製造方法によれば、導電性ペーストの第3熱硬化樹
脂の主成分が、エポキシ樹脂からなることにより、熱的
に安定でヒートサイクルなどの熱衝撃にも安定な信頼性
が得られる。また請求項11記載の多層プリント配線基板
の製造方法によれば、導電性ペーストの金属フィラーと
して銀,銅,もしくはニッケルのうち少なくとも1種以
上の粉末を使用することにより、接続抵抗の極めて小さ
い層間接続を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における多層プリント配
線基板の製造方法を順に示す工程断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2における多層プリント配
線基板の断面図である。
【図3】同多層プリント配線基板の製造方法を順に示す
工程断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1,2以外の多層プリント
配線基板の積層時の状態図である。
【図5】プレス時の温度と基材の寸法変化、銅箔の剥離
強度の測定結果を示す特性図である。
【図6】従来の製造方法におけるガラスエポキシ多層基
板の構成断面図である。
【符号の説明】 100 プリプレグ(絶縁層) 101 低温積層基材 102 ,104 金属箔(金属配線層) 105 多層積層基材 106 ドリル孔 107 めっきスルーホール 200 プリプレグ(絶縁層) 201 両面基板 202 離型フィルム 203 貫通孔 204 導電性ペースト(電気的接続箇所) 205 ,208 金属箔(金属配線層) 209 絶縁基板 301 低温積層基材 302 プリプレグ 303 銅箔

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単繊維と第1熱硬化樹脂により形成され
    ている不織布に、第2熱硬化樹脂を含浸してなる絶縁層
    を有し、かつ2層以上の金属配線層を有する多層プリン
    ト配線基板の製造方法であって、 金属箔と前記絶縁層を、前記不織布を形成する第1熱硬
    化樹脂のガラス転移温度以下の温度で加熱し、かつ加圧
    して積層する積層工程と、 前記金属箔を配線パターンに形成する配線パターン形成
    工程とを所望の回数繰り返し行い、 最外層の金属箔と絶縁層を、前記不織布に含浸した第2
    熱硬化樹脂の所定の硬化温度で加熱し、かつ加圧して積
    層する最終積層工程を行うことを特徴とする多層プリン
    ト配線基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 単繊維と第1熱硬化樹脂により形成され
    ている不織布に、第2熱硬化樹脂を含浸してなる絶縁層
    を有し、かつ2層以上の金属配線層を有する多層プリン
    ト配線基板の製造方法であって、 金属箔と前記絶縁層を、前記不織布を形成する第1熱硬
    化樹脂のガラス転移温度以下の温度で加熱し、かつ加圧
    して積層し、続けて前記金属箔を配線パターンに形成し
    て得られる低温積層体を所定量作成する工程と、 最外層に金属箔、次に絶縁層、前記低温積層体の順序で
    重ね合わせ、前記不織布に含浸した第2熱硬化樹脂の所
    定の硬化温度で加熱し、かつ加圧して積層する最終積層
    工程を行うことを特徴とする多層プリント配線基板の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 単繊維と第1熱硬化樹脂により形成され
    ている不織布に、第2熱硬化樹脂を含浸した絶縁層と、
    2層以上の金属配線層とを有し、前記金属配線層と金属
    配線層間の所望の位置に少なくとも導電性ペーストの第
    3熱硬化樹脂と金属フィラーからなる導電性接続部を有
    する多層プリント配線基板の製造方法であって、 金属箔と前記絶縁層を、前記不織布を形成する第1熱硬
    化樹脂のガラス転移温度以下の温度で加熱し、かつ加圧
    して積層する積層工程と、 前記金属箔を配線パターンに形成する配線パターン形成
    工程とを所望の回数繰り返し行い、 最外層の金属箔と絶縁層を、前記不織布に含浸した第2
    熱硬化樹脂の所定の硬化温度で加熱し、かつ加圧して積
    層する最終積層工程を行うことを特徴とする多層プリン
    ト配線基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 単繊維と第1熱硬化樹脂により形成され
    ている不織布に、第2熱硬化樹脂を含浸した絶縁層と、
    2層以上の金属配線層とを有し、前記金属配線層と金属
    配線層間の所望の位置に少なくとも導電性ペーストの第
    3熱硬化樹脂と金属フィラーからなる導電性接続部を有
    する多層プリント配線基板の製造方法であって、 金属箔と前記絶縁層を、前記不織布を形成する第1熱硬
    化樹脂のガラス転移温度以下の温度で加熱し、かつ加圧
    して積層し、続けて前記金属箔を配線パターンに形成し
    て得られる低温積層体を所定量作成する工程と、 最外層に金属箔、次に絶縁層、前記低温積層体の順序で
    重ね合わせ、前記不織布に含浸した第2熱硬化樹脂の所
    定の硬化温度で加熱し、かつ加圧して積層する最終積層
    工程を行うことを特徴とする多層プリント配線基板の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 不織布を形成する単繊維が、パラ系アラ
    ミド繊維であることを特徴とする請求項1〜請求項4の
    いずれかに記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 不織布を形成する単繊維が、パラ系アラ
    ミド繊維とメタ系アラミド繊維の混合物であることを特
    徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の多層プ
    リント配線基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 不織布を形成する単繊維が、ガラス繊維
    であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか
    に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 不織布を形成する第1熱硬化樹脂は水分
    散性熱硬化樹脂であり、エポキシ樹脂、またはポリイミ
    ド樹脂からなることを特徴とする請求項1〜請求項4の
    いずれかに記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 不織布に含浸した第2熱硬化樹脂の主成
    分が、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂
    のいずれかからなることを特徴とする請求項1〜請求項
    4のいずれかに記載の多層プリント配線基板の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 導電性ペーストの第3熱硬化樹脂の主成
    分が、エポキシ樹脂からなることを特徴とする請求項3
    または請求項4記載の多層プリント配線基板の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 導電性ペーストの金属フィラーが、銀,
    銅,もしくはニッケルのうち少なくとも1種以上の粉末
    からなることを特徴とする請求項3または請求項4記載
    の多層プリント配線基板の製造方法。
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