JP4126688B2 - コイン投出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コイン投出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばスロットマシン等の遊技機、或いは、両替機等に用いられるコイン投出装置が知られている。
このようなコイン投出装置は、上側に向け開口する箱形に形成されコインを貯留するコイン容器と、このコイン容器の底部に開口する開口部を介してコイン容器の底部に配され、例えばモータ駆動により回転する回転ディスク等を備えている。
この回転ディスクは、内部にコインを取込可能な複数のコイン取込穴と、このコイン取込穴内にコインを取り込んだ状態で回転する際に、該回転ディスクの遠心方向にコインを押し出して投出するための押出部(「ひれ」ともいう。)とを備えている。従って、回転ディスクは、コイン取込穴によりコインを取り込んで回転するのに伴わせて該コインを順次投出することができる。
ところで、回転ディスクの回転に伴い、コイン取込穴内にコインをスムーズに取込可能とするために、コイン攪拌用の突起部が、該回転ディスクの表側の面より突出した状態に形成されている場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コイン攪拌用の上記突起部は、回転ディスクの表側の面において何れの位置に設けられていても同様の効果を奏するわけではなく、設けられた位置によっては、コイン取込穴内へのコインの取り込みがスムーズに行われなくなってコインの取り込み不良が発生したり、この結果、回転ディスクの回転に負荷が加わったりしてしまうことがある。
すなわち、突起部の位置によっては、例えば、コインが、コイン取込穴の一部を覆うように回転ディスクの上面に載った状態となる、或いは、コイン取込穴内にコインの一端側が入り込んだ状態で他端側はコイン取込穴の縁部に支持されてコインが立て掛け状態となること等がある。
コインがこれらの状態となった場合には、さらに他のコインが上に積み重なったりして、コイン取込穴が有効に機能しなくなる結果、コインの取り込み不良が発生したり、コイン詰まりにより回転ディスクの回転に負荷が加わったりしてしまうことがある。
【0004】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、回転ディスクのコイン取込穴によるコインの取り込みをスムーズに行うことを可能とするとともに、これにより回転ディスクの回転に際する負荷の増大を防止することも可能とするコイン投出装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、
請求項1記載の発明は、
コインを貯留するコイン容器2と、このコイン容器の底部に配され取り込んだコインを回転に伴わせて投出する回転ディスク3と、を備えるコイン投出装置1において、
前記回転ディスクは、
盤状の本体部31と、
前記本体部の表側の面に開口し、該開口より内部にコインを取り込み可能なコイン取込穴32と、
前記本体部の表側の面より突出するコイン攪拌用の複数の突起部33と、
を備え、
前記複数の突起部は、前記コイン取込穴の周囲縁部のうちで、前記回転の方向において該コイン取込穴に対し後ろ側の部位に、前記回転ディスクの回転半径方向に対し交差方向に並んで配設されていることを特徴としている。
【0006】
請求項1記載の発明によれば、コイン攪拌用の突起部が、コイン取込穴の周囲縁部のうちで、回転の方向において該コイン取込穴に対し後ろ側の部位に配されているので、回転方向における突起部の前側部分をコインに接触させて該コインを回転方向前側のコイン取込穴内に流入させる(取り込ませる)ことができるとともに、前記縁部にコインが載った状態となってしまうことを突起部の存在により防止して、回転ディスクのコイン取込穴によるコインの取り込みをスムーズに行うことができる。
しかも、複数の突起部が回転ディスクの回転半径方向に対し交差方向に並んで配設されているので、複数の突起部が同時にコインに接触するよりは、複数の突起部が1つずつ順次コインに接触していく可能性が高い。よって、突起部との接触によるコインの姿勢変化を確実に行うことが可能となる。従って、回転方向における突起部の前側部分が接触されたコインを回転方向前側のコイン取込穴内に流入させることができなかった場合にも、突起部との接触によりコインを姿勢変化させることができるとともに、回転方向において1つ後ろ側のコイン取込穴内に向け例えば転動させるようにして、該後ろ側のコイン取込穴内に流入させる(取り込ませる)ことができる(コイン取込穴が複数の場合)。
要するに、本発明によれば、回転ディスクのコイン取込穴によるコインの取り込みをスムーズに行うことができる。従って、コイン詰まりの発生も防止でき、その結果、回転ディスクの回転に際する負荷の増大を防止することもできる。
【0007】
ここで、突起部は、例えば突出方向において徐々に縮径するテーパー状(例えば円錐状)をなしていることが好ましく、この場合、突起部の外周に沿ってスムーズにコインが姿勢変化できるため、該姿勢変化を突起部との接触により一層確実に行うことが可能となるとともに、接触後のコインが突起部の外周に沿って突出方向に移動して、突出部どうしの間隔からスムーズに逃げるため、突起部どうしの間隔にコインが詰まってしまうことも防止できる。
また、1つのコイン取込穴に対応して、一対の突起部が設けられていることが好ましい一例であるが、これに限らず3つ以上であっても良い。
なお、コイン取込穴は、本体部の周上に沿って複数設けられていることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施の形態について説明する。
【0009】
先ず、コイン投出装置の概略構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態のコイン投出装置1は、例えばスロットマシン用であり、コインを貯留するコイン容器2と、このコイン容器2の底部に配され取り込んだコインを回転に伴わせて当該コイン投出装置1外に投出する回転ディスク3(図3等)と、この回転ディスク3を回転駆動させる駆動装置としての駆動モータ(図示略)と、該回転ディスク3の回転に伴い投出されるコインを計数するための計数装置(図示略)と、これら計数装置、駆動モータおよび回転ディスク3等を保持した本体部5等を備えて概略構成されている。
【0010】
このうち、コイン容器2は、上方に開口する箱形形状をなしていて、底部に形成された開口部(図示略)を介して、該コイン容器2内に回転ディスク3が臨まされることで、該回転ディスク3がコイン容器2の底部に配されている。
【0011】
また、本体部5は、例えば箱形形状をなし、例えば屋根型の上面には、図2および3に示すように、例えば略平面に形成されているとともに水平面に対し傾斜したベース面51を備えている。
このベース面51は、コイン摺動面511と、コイン投出通路512と、上段部513とを備えて構成されている。なお、これらコイン摺動面511、コイン投出通路512、上段部513は、例えば何れも金属により構成されている。
このうち、コイン摺動面511は、図3に示すように、外周が回転ディスク3と略等しい円形状に設定されている。そして、回転ディスク3に取り込まれたコインは、該回転ディスク3の回転に伴い、該回転ディスク3の円周方向に沿って、コイン摺動面511に片面を接した状態で摺動する。また、コイン投出通路512は、コイン摺動面511と連続面をなしている。このコイン投出通路512は、回転ディスク3の回転に伴い、コインをコイン摺動面511より遠心方向に向けて当該コイン投出装置1外に投出する際にコインを通過させる。なお、上段部513は、これらコイン投出通路512およびコイン摺動面511よりも上段に形成されることで、これらコイン摺動面511およびコイン投出通路512の外周壁部(コインの案内壁部として機能する)を形成している。
また、本体部5は、内部に駆動モータ(図示略)を保持していて、図3に示すように、該駆動モータのモータ軸41は、ベース面51のコイン摺動面511の中央より該コイン摺動面511に対し垂直に突出している。そして、回転ディスク3は、該回転ディスク3の裏面に形成された摺動部37(図7、図8;後述)がコイン摺動面511に当接するとともに、該回転ディスク3の全体により図2に示すようにコイン摺動面511を覆うように、モータ軸41に軸受けされている。このため、回転ディスク3は、水平面に対し傾斜状態で配されている。この状態で、回転ディスク3は、駆動モータにより該回転ディスク3の盤面方向(矢印A方向(図2))に回動駆動されるようになっている。
【0012】
回転ディスク3は、例えば図2に示すように、略円盤状に構成された本体部31を備える。
この本体部31には、該本体部31の表側の面に開口し、該開口より内部にコインを取り込み可能なコイン取込穴32が形成されている。このコイン取込穴32は、より具体的には、直径がコインより大きく設定された円形の穴であり、本体部31の表裏を貫通した状態に形成されている。このようなコイン取込穴32は、例えば、複数(具体的には例えば3つ)が本体部31の円周方向に並んで配されている。なお、各コイン取込穴32は、回転ディスク3の回転中心に対しオフセットされた配置となっている。
このコイン取込穴32によりコイン容器2内のコインを取り込んだ状態で回転ディスク3が回転すると、コインは、コイン摺動面511に対し片面を接するとともに、上段部513に対し外周端面を接した状態で、円弧状にコイン摺動面511に対し摺動する。
【0013】
ここで、回転ディスク3の裏面とベース面51との間には、コイン取込穴32内に取り込まれたコインを、コイン摺動面511に対し回転ディスク3の遠心方向に位置するコイン投出通路512側へと導出可能な隙間が形成されている。
そして、コイン取込穴32内に取り込まれたコインが、回転ディスク3が回転することによりコイン投出通路512に臨む位置に達すると、該コインは遠心力に伴い上記隙間を介してコイン投出通路512側へと導出されて、図2のコインCの状態となる。
ここで、計数装置は、検出ローラ61を先端に有する検出レバー(図示略)を備え、この検出ローラ61は、コイン摺動面511とコイン投出通路512との境界部においてベース面51よりも上側に突出しているとともに、該境界部の間隔Wを狭める方向に付勢されている。そして、コインが回転ディスク3の裏側の上記隙間を介してコイン取込穴32内よりコイン投出通路512側へと導出される度に、検出ローラ61が付勢に抗して移動し、この移動に伴い検出レバーも揺動する。そして、検出レバーの揺動回数を検出することにより、コインの投出回数を計数することが可能となっている。
なお、常時は、検出ローラ61と上段部513との間隔Wが、コインの直径よりも小さく設定されているのに加え、上記のように検出ローラ61は付勢されているため、遠心力によりコインが導出されるのは図2の状態までである。そして、この状態よりも回転ディスク3の遠心方向にコインが導出されるのは、以下に説明するように、回転ディスク3の裏面に形成された押出部36(図8)の作用による。すなわち、回転ディスク3裏面の押出部36(「ひれ」ともいう。)は、図2に示す状態のコインCを、回転ディスク3の回転に伴い矢印B方向に後押しして、該コインCを介して検出ローラ61を付勢に抗して移動させることにより、該検出ローラ61と上段部513との間隔Wを押し広げる。この結果、コインは、押出部36によりさらに後押しされてコイン投出通路512へと導出され、引き続き該コイン投出通路512およびコイン投出口7(図1)を介して当該コイン投出装置1外へと投出される。なお、コイン投出口7は、本体部5とコイン容器2との隙間に形成されるスリット状の開口である。
このように、コイン投出装置1は、回転ディスク3の上面側よりコイン取込穴32を介して取り込んだコインを、該回転ディスク3の裏面側の上記隙間等を介して、該回転ディスク3の回転に伴わせて1枚ずつ当該コイン投出装置1の外部に順次投出することができる。
【0014】
次に、本発明に係る要部について説明する。
【0015】
図2等に示すように、本実施形態の回転ディスク3は、本体部31の表側の面より、例えば該面に対し垂直に突出するコイン攪拌用の複数の突起部33を備える。
これら複数の突起部33は、各コイン取込穴32の周囲縁部のうちで、当該回転ディスク3の回転方向(矢印A方向)において各コイン取込穴32に対し後ろ側の部位に、各コイン取込穴32に沿って配されている。つまり、何れの突起部33も回転方向における後ろ側のコイン取込穴32よりも前側のコイン取込穴32に近い位置に設けられている。
しかも、複数の突起部33は、各コイン取込穴32の周囲縁部のうちで、当該回転ディスク3の回転方向において各コイン取込穴32に対し後ろ側の部位に、回転ディスク3の回転半径方向ではなく回転半径方向に対し交差する方向に並んで配設されている。
【0016】
ここで、突起部33は、例えば突出方向において徐々に縮径するテーパー状をなしていることが好ましく、より具体的には、例えば図2等に示すように、円錐状をなしている。
ただし、突起部33の頂部に尖端を形成すると、該尖端がコインとの接触により破損する可能性があるため、突起部33の頂部は(狭い)平面に形成している。
また、図2等に示すように、1つのコイン取込穴32につき、該コイン取込穴32の回転方向における後ろ側の周囲縁部に、一対の突起部33のみが設けられていることが好ましい一例であるが、これに限らず、1つのコイン取込穴32に対応して3つ以上の突起部33が設けられていても良い。
なお、1つのコイン取込穴32に対応する突起部33(当該コイン取込穴32の後側縁部に配されている突起部33)どうしの距離は、コインの直径より小さいことが好ましく、該突起部33の中心どうしの距離がコインの直径より小さいことがより一層好ましい。
【0017】
なお、回転ディスク3には、本体部31の中央部にも突起部34が設けられている。この突起部34は、例えば、突起部33と同様の形状であるが、該突起部33よりも大きい。
【0018】
次に、突起部33による作用を説明する。
【0019】
先ず、突起部33は、各コイン取込穴32の周囲縁部のうちで、当該回転ディスク3の回転方向において各コイン取込穴32に対し後ろ側の部位に配されているので、回転方向における突起部33の前側部分が接触されたコインC(図4の状態)を、引き続き回転方向前側のコイン取込穴32内に流入させる(取り込ませる)ことができる。
また、本体部31の表側の面において、各コイン取込穴32の周囲縁部のうちで、当該回転ディスク3の回転方向において各コイン取込穴32に対し後ろ側の部位にコインCが載った状態となってしまうことを、突起部33の存在により防止することができる。
【0020】
また、上記のように、回転方向における突起部33の前側部分が接触されたコインCを、回転方向前側のコイン取込穴32内に流入させることができなかった場合にも、以下の作用によりコインをコイン取込穴内32に取り込ませることができる。
すなわち、本実施の形態の回転ディスク3においては、複数の突起部33が回転ディスク3の回転半径方向に対し交差方向に並んで配設されているので、複数の突起部33が同時にコインに接触するよりは、図5(a)に示すように、複数の突起部33が1つずつ順次コインに接触していく可能性が高い。ここで、最初に1つ目の突起部33がコインCに接触すると、該コインCは、図6に示すように、回転ディスク3の回転半径方向において本体部32の表側の面に対し傾くように姿勢変化する可能性が高い。従って、突起部33に接触後のコインCは、本体部3の表側の面に外周端面を接して転動するようにして、回転ディスク3の回転方向において一つ後ろ側のコイン取込穴32に向かうので、該コイン取込穴32内に取り込まれる可能性が高い。つまり、コインCのコイン取込穴32への良好なコイン取り込み性能が得られる。
【0021】
また、突起部33に接触前のコインCの位置や姿勢によっては、上記のように1つ目の突起部33との接触(1回目の接触)が好適に行われず、従って、該1回目の接触による好適な姿勢変化が行われない可能性もあるが、この場合にも、2つ目の突起部33との接触(2回目の接触)により、コインCの姿勢変化を好適に行うことのできる可能性が高い。これは、2つ目の突起部33は、1つ目の突起部33とは回転ディスク3の回転半径方向における位置が異なるためである。
【0022】
他方、複数の突起部33が回転ディスク3の回転半径方向に並んで配設されている場合、図5(b)に示すように、これら複数の突起部33が同時にコインCに接触する可能性が高い。このように、複数の突起部33が同時にコインCに接触すると、コインCは、該接触端部側が回転ディスク3の本体部3に対し直交する方向へと持ち上がるだけとなる可能性が高い。つまり、コインCは、回転ディスク3の回転半径方向において、本体部32の表側の面に対し傾くようには姿勢変化しない可能性が高い。このため、突起部33に接触後のコインCが、本体部3の表側の面に外周端面を接して転動するようにして後ろ側のコイン取込穴32に向かう可能性は低い。つまり、この場合、コインCのコイン取込穴32への取り込み性能が、本実施形態の場合と比べて悪い。
【0023】
また、本発明者は、突起部33を、各コイン取込穴32の周囲縁部のうちで、当該回転ディスク3の回転方向において各コイン取込穴32に対し前側の部位に配置した他は本実施形態の回転ディスク3と同様の回転ディスク(比較対照回転ディスク)を用いて、コイン取込穴32内へのコインの取り込み性能を評価した結果、この比較対照回転ディスクよりも回転ディスク3の方がコインの取り込み性が良好であることを確認した。
【0024】
なお、回転ディスク3の本体部31の中央部にも、突起部34が設けられているので、該中央部にコインが載ってしまうことが防止されている。
【0025】
ところで、本実施形態のコイン投出装置1は、回転ディスク3が、直接ベース面51に接していて、該ベース面51(のコイン摺動面511)に対し摺動して回転することも一つの特徴としている。
すなわち、回転ディスク3は、該回転ディスク3に取り込まれたコインCが片面を接した状態で該回転ディスク3の回転に伴い摺動するコイン摺動面511に当接状態となるように配され、該コイン摺動面511に対し摺動して回転する。
また、このことを可能とするために、図7および図8に示すように、回転ディスク3の裏面の例えば中央部には、該裏面より台状に突出する摺動部37が形成されている。この摺動部37は、コイン摺動面511に当接する当接面37aを有し、この当接面37aは、例えば平面に形成されている。
また、回転ディスク3を構成するうちで、少なくとも摺動部37の当接面37aは、金属面に対する潤滑性の高い(滑らかに滑動可能な)樹脂等の材質からなる。なお、回転ディスク3は、具体的には、本体部31、突起部33、突起部34、押出部36および摺動部37等が樹脂成形により一体形成されている。
従来、回転ディスク3は、コイン摺動面511等に対し直接的に接して摺動するものではなく、該コイン摺動面511との間に、例えばニードルベアリング等の回動補助部材を必要としていたが、本実施形態によれば、このような回動補助部材を必要としないので、部品点数を減らしてコストを低減できるとともにコイン投出装置1の組み立てを容易にすることが可能となる。
【0026】
以上のような実施の形態によれば、本体部31の表側の面より突出するコイン攪拌用の突起部33が、各コイン取込穴32の周囲縁部のうちで、当該回転ディスク3の回転方向において各コイン取込穴32に対し後ろ側の部位に配されているので、回転方向における突起部33の前側部分が接触されたコインを回転方向前側のコイン取込穴32内に流入させる(取り込ませる)ことができるとともに、前記周囲縁部のうちでコイン取込穴32に対し後ろ側の部位にコインが載った状態となってしまうことを突起部33の存在により防止することができる。
しかも、複数の突起部33が回転ディスク3の回転半径方向に対し交差方向に並んで配設されているので、複数の突起部33が同時にコインに接触するよりは、複数の突起部33が1つずつ順次コインに接触する可能性が高い。よって、突起部との接触によるコインの好適な姿勢変化を確実に行うことが可能となる。従って、回転方向における突起部33の前側のコイン取込穴32内にコインを流入させることができなかった場合にも、突起部33との接触によりコインを姿勢変化させることができるとともに、回転方向において1つ後ろ側のコイン取込穴32内に向け転動させるようにして、該後ろ側のコイン取込穴32内に流入させることができる。
要するに、本実施形態によれば、回転ディスク3のコイン取込穴32によるコインの取り込みをスムーズに行うことができる。
従って、コイン容器2内におけるコイン詰まりの発生も防止でき、回転ディスク3の回転に際する負荷の増大を防止できる。
【0027】
また、突起部33は、突出方向において徐々に縮径するテーパー状をなしているので、図6に示すように、突起部33の外周に沿ってスムーズにコインが姿勢変化できるため、該姿勢変化を突起部33との接触により一層確実に行うことが可能となるとともに、接触後のコインが突起部33の外周に沿って突出方向に移動して、図6に示すように、突出部33どうしの間隔からスムーズに逃げるため、突起部33どうしの間隔にコインが詰まってしまうことも防止できる。
【0028】
なお、上記の実施の形態では、スロットマシン用のコイン投出装置について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば両替機用など、その他の用途のコイン投出装置に適用しても良い。
【0029】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、本体部の表側の面より突出する複数の突起部が、コイン取込穴の周囲縁部のうちで回転の方向において該コイン取込穴に対し後ろ側の部位に、当該回転ディスクの回転半径方向に対し交差方向に並んで配設されているので、回転ディスクのコイン取込穴によるコインの取り込みをスムーズに行うことができる。従って、コイン詰まりの発生も防止でき、その結果、回転ディスクの回転に際する負荷の増大を防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コイン投出装置を示す全体斜視図である。
【図2】コイン容器を取り外した状態のコイン投出装置を示す斜視図である。
【図3】コイン投出装置の本体部と回転ディスクを示す分解斜視図である。
【図4】回転方向における突起部の前側部分がコインに接触した状態を示す斜視図である。
【図5】突起部がコインに接触する瞬間の状態を示す模式図であり、このうち(a)は突起部が本発明に係る配置の場合を、(b)は比較例(突起部が回転ディスクの回転半径方向に並ぶ場合)を示す。
【図6】突起部によりコインが姿勢変化される状態を示す斜視図である。
【図7】回転ディスクの側面図である。
【図8】回転ディスクの裏面中央部を示す拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 コイン投出装置
2 コイン容器
3 回転ディスク
31 本体部
32 コイン取込穴
33 突起部

Claims (1)

  1. コインを貯留するコイン容器と、このコイン容器の底部に配され取り込んだコインを回転に伴わせて投出する回転ディスクと、を備えるコイン投出装置において、
    前記回転ディスクは、
    盤状の本体部と、
    前記本体部の表側の面に開口し、該開口より内部にコインを取り込み可能なコイン取込穴と、
    前記本体部の表側の面より突出するコイン攪拌用の複数の突起部と、
    を備え、
    前記複数の突起部は、前記コイン取込穴の周囲縁部のうちで、前記回転の方向において該コイン取込穴に対し後ろ側の部位に、前記回転ディスクの回転半径方向に対し交差方向に並んで配設されていることを特徴とするコイン投出装置。
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