JP2004073742A - コイン投出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コインを貯留するコイン容器2と、コイン容器2下側のベース面51上に回動可能に設けられた回転ディスク3を備える。回転ディスク3とベース面51との間にコイン容器2内より取り込まれたコインを、該回転ディスク3を回転させるのに伴わせて投出することが可能である。コイン容器2からオーバーフローするコインを、オーバーフローコイン容器Yに案内するオーバーフローコイン案内路8を備える。オーバーフローコイン案内路8は、コイン容器2の縁に沿って、コイン容器2における手前側部分Tよりコイン容器2におけるオーバーフローコイン容器Y側に至りさらに奥に向かって延在するような経路に設定されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コイン投出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばスロットマシン等の遊技機内に備えられるコイン投出装置が知られている。
このようなコイン投出装置は、上側に向け開口する箱形に形成されコインを貯留するコイン容器と、このコイン容器の下側に配されるベース面と、このベース面上に回動可能に設けられた回転ディスク等を備えている。
この回転ディスクは、該回転ディスクの表裏を貫通するコイン取込穴を有し、このコイン取込穴を介してコイン容器内のコインをベース面との間に取り込み可能となっている。
さらに、回転ディスクの裏面側には、該回転ディスクとベース面との間に取り込まれたコインを、該回転ディスクの回動に伴って後押することにより、ベース面上の通過口近傍に運んだ後、該通過口を介して当該回転ディスクの遠心方向に投出するコイン押出部(「ひれ」ともいう。)が設けられている。
つまり、回転ディスクは、コイン取込穴によりコインを取り込んで回転するのに伴わせて該コインを当該コイン投出装置外に順次投出することができるようになっている。
【0003】
ところで、コイン容器は、例えば遊技店の店員が予め投入しておいたコインを貯留するほか、遊技者が遊技のために遊技機に投入したコインも貯留するようになっている。しかし、遊技者によるコインの投入量がコイン投出装置からの投出量に対し多くなりすぎた場合等には、コイン容器内のコイン貯留量が多くなりすぎてしまい、コインがコイン容器からオーバーフローしてしまう。
このため、従来より、コイン投出装置の横隣には、オーバーフローするコイン(オーバーフローコイン)を貯留するためのオーバーフローコイン容器を設置するとともに、コイン容器には該コイン容器内からのオーバーフローコインをオーバーフローコイン容器に向け案内するオーバーフローコイン案内樋(オーバーフローコイン案内路;いわゆるシュート)を設けることが一般的となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、遊技者により投入されるコインはコイン容器において手前側部分に落下するようになっているため、従来は、オーバーフローコイン案内樋をコイン容器の手前側の辺に沿って設けることが一般的となっていた。
しかしながら、この場合は、オーバーフローコインがオーバーフローコイン容器において手前側部分ばかりに積み重なるのに対し、奥側部分にはコインがあまり溜まらない。つまり、オーバーフローコイン容器内において不均一にコインが貯留されてしまう。
このため、オーバーフローコイン容器内がコインで満たされたわけではないのに該オーバーフローコイン容器からコインがこぼれ落ちたりするので、オーバーフローコイン容器内のコインを頻繁に取り出したり、或いは、時々オーバーフローコイン容器内のコインの山を崩して均一にならしたりする必要がある。よって、不便である。
【0005】
このような問題に鑑み、近年では、例えば図9に示すように、平面視においてコイン容器101の手前側部分から斜め奥に向かうような経路にオーバーフローコイン案内樋102を配したコイン投出装置100も考えられている。この場合、オーバーフローコインをオーバーフローコイン容器(図示略)の略中央部(前後方向において略中央部)に流下させることができるので、オーバーフローコイン容器内において比較的均一にコインが貯留されることとなる。よって、オーバーフローコイン容器内からのコインの取り出し頻度を少なくすることができる等のメリットがある。
しかしながら、オーバーフローコイン案内樋102は、例えば上側に開口する断面コ字状の別部材をコイン容器2の上部に設けることで構成したものであるため、オーバーフローコイン案内樋102がこのような配置であると、該オーバーフローコイン案内樋102がコイン容器101内におけるコインの貯留領域の上側を大きく覆うこととなってしまう(図10参照)。
従って、コイン容器101内に、オーバーフローコイン案内樋102の下面に達するまでコインが貯留された場合、回転ディスク103(図9)は、回転するに際してコインを介してオーバーフローコイン案内樋102の下面より抵抗を受ける。つまり、コイン容器101内においてオーバーフローコイン案内樋102の下側領域に貯留されるコインが回転ディスク103の回転の抵抗になり、回転ディスク103の回転に負荷が加わってしまう。
【0006】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、オーバーフローコイン容器内において均一にコインが貯留されるようにしながらも、回転ディスクの回転に際する負荷を低減することが可能なコイン投出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、
請求項1記載の発明は、例えば図1等に示すように、
遊技者により遊技機に投入されるコインを貯留するコイン容器2と、該コイン容器の下側に配されたベース面51上に回転可能に設けられた回転ディスク3と、を備え、該回転ディスクと前記ベース面との間に前記コイン容器内より取り込まれたコインを、該回転ディスクを回転させるのに伴わせて投出することが可能なコイン投出装置1において、
前記コイン容器からオーバーフローするオーバーフローコインを、当該コイン投出装置の横隣に配されるオーバーフローコイン容器Yに向けて案内するオーバーフローコイン案内路(オーバーフローコイン案内樋8)を更に備え、
前記オーバーフローコイン案内路は、前記コイン容器の縁に沿って、該コイン容器における手前側部分より前記オーバーフローコイン容器側に至りさらに奥に向かって延在し、該オーバーフローコイン容器の略中央部Cに前記オーバーフローコインを流下させるような経路に設定されていることを特徴としている。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、オーバーフローコイン案内路は、オーバーフローコインをオーバーフローコイン容器の略中央部に流下させるので、オーバーフローコイン容器内において均一にコインが貯留されるようにできる。
しかも、オーバーフローコイン案内路は、前記コイン容器の縁に沿って、該コイン容器における手前側部分よりオーバーフローコイン容器側に至りさらに奥に向かって延在する経路に設定されているので、オーバーフローコイン案内路がコイン容器におけるコインの貯留領域の上側を覆うことがなくなる。よって、回転ディスクの回転に際する負荷を低減することができる。
要するに、オーバーフローコイン容器内において均一にコインが貯留されるようにしながらも、回転ディスクの回転に際する負荷を低減できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施の形態について説明する。
【0010】
先ず、コイン投出装置の概略構成について説明する。
図1〜図6に示すように、本実施の形態のコイン投出装置1は、例えばスロットマシン用であり、コインを貯留するコイン容器2と、コイン容器2の下側に配されるベース面51(図3等)と、このベース面51上に回転可能に設けられた回転ディスク3(図3、図5等)と、この回転ディスク3を回転駆動させる駆動装置としての駆動モータ4(図2等)と、コイン容器2からオーバーフローするオーバーフローコインを、当該コイン投出装置1の横隣に配されるオーバーフローコイン容器Y(図1)に向けて案内するオーバーフローコイン案内樋(オーバーフローコイン案内路)8(図1、図2、図4等)、コイン容器2等を上部に支持する台状部9等を備えて概略構成されている。
【0011】
このうち、コイン容器2は、図1、図2、図3、図5に示すように、上方に開口する箱形形状をなしていて、該コイン容器2の底部には、該コイン容器2内に回転ディスク3を臨ませることが可能な寸法の開口部2a(図6)が形成されている。
【0012】
また、回転ディスク3は、例えば図3及び図5等に示すように、略円盤状に構成された本体部31を備える。この本体部31には、該本体部31の表裏を貫通するコイン取込穴32が形成されている。このようなコイン取込穴32は、例えば、複数(具体的には例えば4つ)が本体部31の円周方向に並んで配されている。なお、各コイン取込穴32は、回転ディスク3の回転中心に対しオフセットされた配置となっている。これらコイン取込穴32は、より具体的には、直径がコインより大きく設定された、例えば円形の穴である。そして、このコイン取込穴32を介してコイン容器2内のコインを回転ディスク3とベース面51との隙間に流下させる(取り込む)ことが可能となっている。
さらに、回転ディスク3の裏面には、該回転ディスク3の回転に伴いコインを後押しして投出させるコイン押出部(図示略)が、当該回転ディスク3の回転方向において、各コイン取込穴32に対する後ろ側位置に設けられている。
このように、回転ディスク3は、コイン取込穴32を介してコイン容器2内のコインを流下させてベース面51との間に取り込み可能であるとともに、この取り込んだコインを回転に伴わせてコイン投出装置1外に投出する。
【0013】
また、ベース面51は、図5に示すように、コイン摺動面511と、コイン投出通路512と、上段部513とを備えて構成されている。
このうち、コイン摺動面511は、外周が回転ディスク3と略等しい円形状の平面に設定されている。そして、回転ディスク3とベース面51のコイン摺動面511との隙間に取り込まれたコインは、該回転ディスク3の回転に伴い、コイン押出部により後押しされて、該回転ディスク3の円周方向に沿って、コイン摺動面511に片面を接した状態で摺動する。また、コイン投出通路512は、コイン摺動面511と連続面をなす平面となっている。このコイン投出通路512は、回転ディスク3の回転に伴わせてコインをコイン摺動面511より遠心方向に向けて当該コイン投出装置1外に投出する際に、コインを通過させる。
さらに、上段部513は、これらコイン投出通路512およびコイン摺動面511よりも上段に形成されることで、これらコイン摺動面511およびコイン投出通路512の外周壁部(コインの案内壁部として機能する)を形成している。なお、ベース面51は、例えば平板状のベース面構成部材52により構成されている。また、このベース面構成部材52は、例えば、上面によりコイン摺動面511およびコイン投出通路512を構成する平板状の下側構成部材52aと、上段部513を構成する上側構成部材52bとからなる。すなわち、上側構成部材52bは、例えば下側構成部材52aと同様の外形を有するが、中央部をコイン摺動面511とコイン投出通路512を合わせた形状に刳り抜かれ、下側構成部材52aと外周が一致するように該下側構成部材52a上に設けられている。
【0014】
また、ベース面構成部材52の(ベース面51に対し)裏面側には駆動モータ4が設けられ、図2に示すように、駆動モータ4の駆動軸41は、ベース面51のコイン摺動面511の中央より該コイン摺動面511に対し垂直に突出している。そして、この駆動軸41により回転ディスク3が軸受けされている。この状態で、回転ディスク3は、駆動モータ4により該回転ディスク3の盤面方向に回動駆動されるようになっている。
【0015】
ここで、ベース面構成部材52は、図2及び図3に示すように、コイン容器2と台状部9との境界部において、例えば水平面に対し傾斜状態に設けられ、この状態で、ベース面51上の回転ディスク3は上記開口部2aを介してコイン容器2内に臨んだ状態とされている。
【0016】
なお、上記の構成のうち、コイン容器2、オーバーフローコイン案内樋8及び台状部9等は樹脂成形により一体成型され本体部5を構成している(後述)。
また、ベース面構成部材52(ベース面51を含む)、回転ディスク3及び駆動モータ4等は回転ディスクユニット6として一体的に構成された後に本体部5に取付けられている(後述)。
【0017】
コイン投出装置1は以上のように概略構成され、コイン取込穴32を介して回転ディスク3とコイン摺動面511(ベース面51)との間にコインを取り込んだ状態で回転ディスク3が回転すると、コインは、コイン押出部により後押しされてコイン摺動面511とコイン投出通路512との境界部の通過口(図示略)に向け運ばれる。
この際、コインは、上段部513に対し外周端面を接するとともに、コイン摺動面511に対し片面を接した状態で、該コイン摺動面511に対し円弧状に摺動する。
そして、コイン押出部により後押しされたコインがコイン投出通路512に臨む位置に達すると、コインはコイン押出部33により遠心方向に後押しされて上記通過口を介してコイン投出通路512へと導出され、該コイン投出通路512およびコイン投出口7(図5)を介して当該コイン投出装置1外へと投出される。なお、コイン投出口7は、本体部5の側面(例えば手前側側面)に形成されるスリット状の開口である。
このように、コイン投出装置1は、回転ディスク3の上面側よりコイン取込穴32を介して取り込んだコインを、該回転ディスク3の回転に伴わせて当該コイン投出装置1の外部に1枚ずつ順次投出することができる。
なお、コイン投出装置1は、上記通過口をコインが通過する毎に揺動する揺動レバー(図示略)と、該揺動レバーが揺動したことを検出する検出センサ12(図6)とを備え、該検出センサ12による揺動レバーの揺動の検出数を計数することによりコインの投出数を計数可能となっている。
【0018】
次に、オーバーフローコイン案内樋8について詳細に説明する。
【0019】
先ず、オーバーフローコイン案内樋8は、図1に示すように、平面視において、コイン容器2における手前側部分Tに端を発して、該コイン容器2におけるオーバーフローコイン容器Y側の隅部Sを迂回し、該隅部Sの周りで略90度カーブして、該コイン容器2の側方位置を奥に向かうような経路に設定されている。なお、オーバーフローコイン案内樋8とコイン容器2とは、例えば図2等に示すように、略鉛直に起立する1枚の境界壁部2bにより互いに仕切られている。すなわち、オーバーフローコイン案内樋8は、コイン容器2の縁(へり)に沿って(境界壁部2bに沿って)、該コイン容器2における手前側部分Tよりオーバーフローコイン容器Y側に至り、ここからさらにコイン容器2の縁に沿って奥に向け延在するような経路に設定されている。
なお、オーバーフローコイン案内樋8は、図1の矢印Dに従って下り傾斜している。従って、コイン容器2よりオーバーフローするオーバーフローコインは、オーバーフローコイン案内樋8により矢印Dに従って流下案内される。
また、オーバーフローコイン案内樋8の下流側端部81における下部には、該オーバーフローコイン案内樋8により流下案内されたコインを斜め下方に(オーバーフローコイン容器Yの略中央部に向けて)落下させる落下口81aが形成されている。
従って、オーバーフローコインは、コイン容器2の縁に沿って、該コイン容器2における手前側部分Tより、該コイン容器2におけるオーバーフローコイン容器Y側に至り、該コイン容器2における隅部Sを迂回して奥に向け流下案内された(矢印Dに沿って流下案内された)後に、落下口81aを介してオーバーフローコイン容器Yの略中央部C(平面視において前後方向における略中央部)に落下(流下)する。
【0020】
このように、オーバーフローコイン案内樋8は、オーバーフローコインをオーバーフローコイン容器Yの略中央部に流下させるので、該オーバーフローコイン容器Y内において均一にコインが貯留されるようにできる。
しかも、オーバーフローコイン案内樋8は、コイン容器2の縁に沿って、コイン容器2における手前側部分Tより該コイン容器2におけるオーバーフローコイン容器Y側に至りさらに奥に向かって延在するような経路に設定されているので、逆に言えば、コイン容器2は、平面視においてオーバーフローコイン案内樋8と重ならない領域に配されているので、オーバーフローコイン案内樋8がコイン容器2におけるコインの貯留領域の上側を覆うことがなくなる。
よって、回転ディスク3が回転するに際してコインを介してオーバーフローコイン案内樋8下面より抵抗を受けることがないので、回転ディスク3の回転に際する負荷を低減することができる。
【0021】
なお、オーバーフローコイン案内樋8の底面は、例えば該オーバーフローコイン案内樋8の下流側部分においては(例えば図1に示す領域Rにおいては)、流下方向(矢印D方向)に対し直交方向の傾斜が下流側ほど急になるようなV溝状に形成されている。
このため、矢印Dに従って流下案内されるコインは、領域Rに達して以降は姿勢が次第に立ち上がり始め、最終的には(落下口81aより落下する直前には)端面をオーバーフローコイン案内樋8の底面に接して転がるような状態となる。ところで、図9に示すように、従来のコイン投出装置100におけるオーバーフローコイン案内樋102は、例えば上側に開口する断面コ字状をなしていて、コインは該オーバーフローコイン案内樋102の底面に片面を接した状態で流下するようになっている。従って、オーバーフローコイン案内樋102の水平方向幅(流下方向に対する直交方向の幅)がある程度必要である(少なくともコインの直径よりは大きく設定する必要がある)。
これに対し、本実施形態のコイン投出装置1のオーバーフローコイン案内樋8は、下流側ほど傾斜が急になるV溝状に形成されていて、流下するコインが最終的にはその端面をオーバーフローコイン案内樋8の底面に接して転がるような状態となるため、該オーバーフローコイン案内樋8の水平方向寸法を極力小さく設定することができる。
よって、オーバーフローコイン案内樋8の経路を、コイン容器2の縁に沿って該コイン容器2における手前側部分よりオーバーフローコイン容器Y側に至りさらに奥に向かって延在するように設定しても、コイン投出装置1の平面寸法を拡大することなくコイン容器2の容積を極力大きく確保することができる。よって、コインの貯留量を最大限に維持することができる。
【0022】
次に、本実施形態のコイン投出装置1は、図2、図3、図5、図6に示すように、コイン容器2、オーバーフローコイン案内樋8及び台状部9の3つの部分を本体部5として樹脂成形により一体成型したことも一つの特徴としている。
すなわち、コインを貯留するコイン容器2と、コイン容器2からオーバーフローするオーバーフローコインを当該コイン投出装置1の横隣に配されるオーバーフローコイン容器Yに向けて案内するオーバーフローコイン案内樋8と、該オーバーフローコイン案内樋8及びコイン容器2を上部に支持する台状部9とを一体成型した。
ここで、コイン容器2及びオーバーフローコイン案内樋8を一体成型することを容易になしうるために、図1に示すように、コイン容器2及びオーバーフローコイン案内樋8の上面はほぼ全て平面視できる面により構成されている。従って、成型型枠をほぼ一方向(上方)に抜くことにより本体部5の上面側部分を構成することができる。
同様に、図2に示すように、台状部9も成型型枠を一方向(下方)に抜くことにより構成可能となっている。
【0023】
また、本体部5へのベース面構成部材52(ベース面51を含む)、回転ディスク3及び駆動モータ4等の取付けは以下のようにして行う。
すなわち、図5及び図6に示すように、先ず、ベース面構成部材52の下面に駆動モータ4等を取付ける一方で、該ベース面構成部材52の上面には回転ディスク3等を取付けることで、回転ディスク3、駆動モータ4及びベース面構成部材52等を一体化した回転ディスクユニット6を構成する。
他方、図6に示すように、台状部9の底部には開口部9aが形成されている。そして、該開口部9aより台状部9内に回転ディスクユニット6を挿入して、該回転ディスクユニット6を例えばビスなどの止着部材10により台状部9内に固定することにより、本体部5に対しベース面構成部材52、回転ディスク3及び駆動モータ4等を取付けることができるようになっている。
すなわち、ベース面51を上面に有するベース面構成部材52と、該ベース面上に回転可能に設けられた回転ディスク3と、該回転ディスク3の駆動モータ4とを一体的に構成した回転ディスクユニット6とを、本体部5(台状部9)の底部に開口した開口部9aより該本体部5(台状部9)内に挿入して該本体部5(台状部9)に固定した。
【0024】
ここで、従来は、例えば図11に示すように、箱形(屋根型)の台状部109の上面にベース面構成部材(図示略)を取付け、該ベース面構成部材の裏面に駆動モータ(図示略)等を取付ける一方で該ベース面構成部材の上面には回転ディスク103(図9)等を取付けた後に、該回転ディスク103がコイン容器101内に臨むように該コイン容器101を台状部109上に取付けるようにしていた。
さらに、従来のオーバーフローコイン案内樋102は、図9及び図10に示すように、上側に開口する断面コ字状の別部材(金属部材)をコイン容器2の上部に設けることで構成していた。
従って、従来の場合は、オーバーフローコイン案内樋102、コイン容器2及び台状部109をそれぞれ別個に製造した後にこれらを組み立てる必要があるため、コストがかかるという問題がある。
しかも、台状部109上にコイン容器101を取付ける構成のため、台状部109とコイン容器2との接合部110(図11)に隙間があると、不正行為(例えば、細長いピン等を差し込んで駆動モータを不正に駆動させてコインを抜き取るようなゴト行為)が行われてしまう可能性があった。従って、上記隙間が生じる場合には不正行為防止用の加工を施す必要があった。
【0025】
これに対し、本実施の形態のコイン投出装置1では、上記のように、コイン容器2、オーバーフローコイン案内樋8及び台状部9の3つの部分が本体部5として一体成型されているので、コイン投出装置1の組み立てが容易であるとともに低コスト化が図れる。
しかも、ベース面構成部材52と、回転ディスク3と、駆動モータ4とを一体化することにより構成した回転ディスクユニット6を、本体部5の底部に開口した開口部9aより該本体部5内に挿入して固定したので、本体部5の側面には細長いピン等を差し込めるような隙間がなく、従って、駆動モータ4に対する上記のような不正行為を防止することができる。
【0026】
ところで、回転ディスクユニット6を本体部5に取付けるに際しては、図5及び図6に示すように、予め回転ディスクユニット6にハーネス11を接続しておく。このハーネス11は、駆動モータ4及び検出センサ12をスロットマシンの本体部に対し電気的に接続するためのものであり、一端が検出センサ12及び駆動モータ4に電気的に接続されている。
また、ハーネス11の他端側には該ハーネス11をスロットマシンの本体部に対し電気的に接続するためのコネクタ13が接続されている。
ここで、図7等に示すように、コネクタ13は、ハーネス11よりも大径である。従って、コネクタ13を本体部5の内側から外側に通過させるためのコネクタ通過口14を、仮にベース面構成部材52の取付位置よりも下側に形成したとすれば、このコネクタ通過口14を介して不正行為が行われてしまう可能性がある。
そこで、本実施の形態のコイン投出装置1では、図7及び図8に示すように、コネクタ通過口14を、回転ディスクユニット6の本体部5への取付け状態でベース面構成部材52よりは上側となる位置に形成している。
また、検出センサ12及び駆動モータ4はベース面構成部材52の裏面側(下側)に取付けられているため、これら検出センサ12及び駆動モータ4に接続されたハーネス11も、回転ディスクユニット6を本体部5に取り付けた状態でベース面構成部材52よりは下側に位置するのが自然である。
つまり、回転ディスクユニット6の本体部5への取付け状態でハーネス11を本体部5の内側から外側に通過させるハーネス通過口15は、ベース面構成部材52よりは下側に位置するのが自然である。
そこで、本実施の形態のコイン投出装置1では、図7及び図8に示すように、ハーネス通過口15をベース面構成部材52よりも下側に形成するとともに、該ハーネス通過口15とコネクタ通過口14とを連続的に形成している。
なお、ハーネス通過口15の内径はハーネス11の外形とほぼ等しく設定されている。従って、ハーネス11とハーネス通過口15の内径との間には隙間が生じないので、ハーネス通過口15がベース面構成部材52よりも下側であっても上記のような不正行為は防止できる。
【0027】
また、ハーネス11を取り付けた状態の回転ディスクユニット6の本体部5への取付けは、例えば以下の要領で行う。
先ず、ハーネス11の先端のコネクタ13を本体部5内に差し入れ、該コネクタ13を、回転ディスクユニット6を本体部5に対する取付位置に配置するよりも先にコネクタ通過口14を介して本体部5の内側から外側に導出する。
次に、ハーネス11をハーネス通過口14内に配置する一方で、回転ディスクユニット6を本体部5に対する取付位置に配置し、該回転ディスクユニット6を止着部材10により本体部5に対し止着する。
なお、ベース面構成部材52の外形寸法と、該ベース面構成部材52の取付位置における本体部5の内径寸法とはほぼ同じに設定されている。このため、回転ディスクユニット6を本体部5内に挿入する際にはベース面構成部材52を傾ける(本体部5への取付状態に対し傾ける)。これにより、該挿入の際にベース面構成部材52の外周端面と本体部5の内周面とでハーネス11を挟み込んで痛めてしまうことを防止することができる。また、ベース面構成部材52の本体部5への取付け状態で本体部5の内周面とベース面構成部材52との間に隙間が生じないので、上記の不正行為を防止できる。
【0028】
以上のような実施の形態によれば、オーバーフローコイン案内樋8は、オーバーフローコインをオーバーフローコイン容器Yの略中央部に流下させるので、オーバーフローコイン容器Y内において均一にコインが貯留されるようにできる。しかも、オーバーフローコイン案内樋8は、コイン容器2の縁に沿って、該コイン容器2における手前側部分Tより該コイン容器2におけるオーバーフローコイン容器Y側に至りさらに奥に向かって延在する経路に設定されているので、オーバーフローコイン案内樋8がコイン容器2におけるコインの貯留領域の上側を覆うことがなくなる。よって、回転ディスク3の回転に際する負荷を低減することができる。
要するに、オーバーフローコイン容器Y内において均一にコインが貯留されるようにしながらも、回転ディスク3の回転に際する負荷を低減できる。
【0029】
なお、上記の実施の形態では、スロットマシン用のコイン投出装置について説明したが、その他の遊技機用のコイン投出装置に本発明を適用しても良い。
また、オーバーフローコイン案内樋8がコイン容器2と一体である例について説明したが、オーバーフローコイン案内樋8はコイン容器2に別部材を取付けることにより構成しても良い。
【0030】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、オーバーフローコイン容器内において均一にコインが貯留されるようにしながらも、回転ディスクの回転に際する負荷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コイン投出装置を示す平面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図1のB−B矢視断面図である。
【図4】オーバーフローコイン案内樋(オーバーフローコイン案内路)を示す斜視図である。
【図5】コイン投出装置の本体部への回転ディスクユニットの取り付けを説明するための斜視図である。
【図6】コイン投出装置の本体部への回転ディスクユニットの取り付けを説明するための斜視図である。
【図7】ハーネス通過口の近傍を示す斜視図である。
【図8】ハーネスとベース面との上下位置関係を説明するための断面図である。
【図9】従来のコイン容器を示す平面図である。
【図10】従来のコイン容器を示す斜視図である。
【図11】従来のコイン容器を示す正面図である。
【符号の説明】
1 コイン投出装置
2 コイン容器
51 ベース面
3 回転ディスク
8 オーバーフローコイン案内樋(オーバーフローコイン案内路)
Y オーバーフローコイン容器
T 手前側部分
C 略中央部
Claims (1)
- 遊技者により遊技機に投入されるコインを貯留するコイン容器と、該コイン容器の下側に配されたベース面上に回転可能に設けられた回転ディスクと、を備え、該回転ディスクと前記ベース面との間に前記コイン容器内より取り込まれたコインを、該回転ディスクを回転させるのに伴わせて投出することが可能なコイン投出装置において、
前記コイン容器からオーバーフローするオーバーフローコインを、当該コイン投出装置の横隣に配されるオーバーフローコイン容器に向けて案内するオーバーフローコイン案内路を更に備え、
前記オーバーフローコイン案内路は、前記コイン容器の縁に沿って、該コイン容器における手前側部分より前記オーバーフローコイン容器側に至りさらに奥に向かって延在し、該オーバーフローコイン容器の略中央部に前記オーバーフローコインを流下させるような経路に設定されていることを特徴とするコイン投出装置。
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