JP4125803B2 - イオウを含有する複素環式ブラジキニンアンタゴニスト、それらの製造法およびそれらの使用 - Google Patents
イオウを含有する複素環式ブラジキニンアンタゴニスト、それらの製造法およびそれらの使用 Download PDFInfo
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- C07D277/64—Benzothiazoles with only hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals attached in position 2
Description
EP−A 622 361、US 5,212,182、US 5,126,165およびUS 5,438,064はO−およびN−置換キノリンおよびそれらのブラジキニン受容体アンタゴニストとしての使用を開示している。
本発明は改善された薬物動態を示すイオウ−含有複素環式化合物に関する。
【0002】
本化合物は式(I)
【化24】
により示され、その生理学的に許容しうる塩を包含する〔式中、
a) X1、 X2またはX3基のうち1つはC−O−R2であり、それぞれの場合において、その他のX1、 X2およびX3、さらにX4は同一または異なって、
1. N
2. CR1
であり;
b) R1およびR3は同一または異なって、
1. H
2. ハロゲン
3. (C1〜C6)−アルキル
4. O−R6
5. S−R6
6. NHR6
7. (C6〜C12)−アリール
8. (C6〜C12)−アリール−(C1〜C3)−アルキル
9. C(O)−OR6
10. C(O)−H
11. (C2〜C5)−アルケニル
12. NO2
13. SO3R7
14. CN
15. C(O)−NHR8
であり、ここで3、7、8および11は場合によりC(O)−(O)o−(C1〜C5)−アルキル、OR6、 SR7、 NO2、CN、NHR8またはハロゲンのような1個以上の基により置換することができ;
【0003】
c) R2は式(II)
【化25】
の化合物であり;
d) R4およびR5は同一または異なって、
1. H
2. ハロゲン
3. OR6
4. SR6
5. CN
6. (C1〜C5)−アルキル
であり;
【0004】
e) R6、R7およびR8は同一または異なって、
1. H
2. (C1〜C5)−アルキル
3. (C3〜C5)−アルケニル
4. (C6〜C12)−アリール−(C1〜C3)−アルキル
5. (C3〜C10)−シクロアルキル
6. (C3〜C10)−シクロアルキル−(C1〜C3)−アルキル
7. C(O)−(O)o−(C1〜C5)−アルキル
8. C(O)−(NH)o−(C1〜C5)−アルキル
であり;
f) Aはアミノカルボン酸、例えばメチオニン、アラニン、フェニルアラニン、2−クロロフェニルアラニン、3−クロロフェニルアラニン、4−クロロフェニルアラニン、2−フルオロフェニルアラニン、3−フルオロフェニルアラニン、4−フルオロフェニルアラニン、チロシン、O−メチルチロシン、β−(2−チエニル)アラニン、グリシン、シクロヘキシルアラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、ノルロイシン、フェニルグリシン、セリン、システイン、アミノプロピオン酸またはアミノ酪酸であり;
【0005】
g) R9は
1. H
2. C(O)−(O)o−(C1〜C5)−アルキル
3. C(O)−(O)o−(C1〜C3)−アルキル−(C6〜C10)−アリール
であり;
h) R10は
1. −C(O)−D−E
2. −C(S)−D−E
3. −SO2−D−E
4. 水素
であり;
i) Dは
1. (C 2 〜C5)−アルケンジイル
2. (C1〜C8)−アルカンジイル
3. −(CH2)n−Yo−(CH2)m−
4. (C3〜C10)−シクロアルカンジイル
5. (C3〜C10)−シクロアルキル−(C1〜C3)−アルカンジイル
6. (C3〜C10)−シクロアルケンジイル
7. (C3〜C10)−シクロアルケニル−(C1〜C3)−アルカンジイル
であり、ここで1〜7は場合によりOR6、NO2、CN、CO2R7、NR8R9、SO2R6、SO2NR8R9、SO3R7またはC(O)−NR8R9のような1個以上の基により置換することができ;
【0006】
j) Eは
1. H
2. (C6〜C10)−アリール
3. (C1〜C9)−ヘテロアリール
であり、ここで2および3は場合によりNR8R9、CN、CO2R6、SO3R7、NO2、SO2NR8R9、SO2R6、O−(C1〜C5)−アルキル、S−(C1〜C5)−アルキル、(C1〜C5)−アルキルまたは(C2〜C5)−アルケニルのような1個以上の基により置換することができ、またO−(C1〜C5)−アルキルおよび(C1〜C5)−アルキルは場合によりハロゲンにより部分的または完全に置換することができ;
k) Yは
1. O
2. S
3. NR8
であり;
l) nおよびmは同一または異なって0〜6の数であり;
m) oは0または1である〕。
【0007】
アルキルおよびアルケニルは直鎖状または分枝状である。同様に、このことはそれらから誘導されるアルコキシのような基にもあてはまる。
アルケニルは単不飽和または多不飽和化合物、例えば1,4−ブタジエニル、8,11−ヘプタジエニル、8,11,14−ヘプタトリエニルおよびブテニルである。同様に、このことはシクロアルケニルにもあてはまる。
シクロアルキルは単環式または二環式化合物、例えばシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびビシクロノニルである。同様に、このことはシクロアルケニルにもあてはまる。
【0008】
(C6〜C12)−アリールは例えばフェニル、ナフチルまたはビフェニリル、好ましくはフェニルである。同様に、このことはそれらから誘導されるアラルキルのような基にもあてはまる。
ハロゲン(Hal)はフッ素、塩素、臭素または沃素、好ましくは塩素またはフッ素である。
(C1〜C9)−ヘテロアリールはフェニルまたはナフチルから誘導され、1個以上のCH基がNにより置換され、そして/または少なくとも2個の隣接するCH基がS、NHまたはOと置換される(5員の芳香環の生成を伴う)基である。さらに、二環式基(例えばインドリジニル)の縮合部位の一方または両方の原子もまたN原子であってよい。
【0009】
ヘテロアリールは特にフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリル、インダゾリル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、ベンゾピラノニル、クマリニル、ピラノニルおよびフランジオニルである。
【0010】
式(I)の化合物の生理学的に許容しうる塩はRemington's pharmaceutical Sciences (A. R. Gennard編, Mack Publishing Co., Easton PA, 第17版, 1418頁 (1985年))に記載されているような有機塩および無機塩の両方である。その物理的および化学的安定性、さらにその溶解性のために、とりわけナトリウム、カリウム、カルシウムおよびアンモニウム塩が酸性基の場合好ましい:塩酸、硫酸またはリン酸、あるいはカルボン酸またはスルホン酸、とりわけ酢酸、クエン酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸およびp−トルエンスルホン酸の塩が塩基性基の場合好ましい。
【0011】
a) R1およびR3は同一または異なって、
1. H
2. (C1〜C6)−アルキル
3. O−R6
4. S−R6
5. NHR6
6. (C2〜C6)−アルケニル
7. C(O)−OR6
8. C(O)−H
9. NO2
10. CN
11. C(O)−NHR8
であり、ここで2および6は場合によりハロゲン、CO2R6またはNHR8のような1個以上の基により置換することができ;
b) R6、 R7およびR8は同一または異なって、
1. H
2. (C1〜C5)−アルキル
3. (C6〜C10)−アリール−(C1〜C3)−アルキル
であり、そして残りの基および変数は上記で定義された通りである式(I)の化合物が好ましい。
【0012】
a) R1およびR3は同一または異なって、
1. H
2. (C1〜C4)−アルキル
3. NH−(C1〜C5)アルキル
4. O−(C1〜C5)アルキル
5. S−(C1〜C5)アルキル
6. C(O)−H
7. CO2R6
8. (C2〜C3)−アルケニル
であり、ここで2〜5および8はハロゲン、CO2R6またはNHR8のような1個以上の基により置換することができ;
b) Aはロイシン、イソロイシン、バリン、アラニン、メチオニン、グリシン、セリン、アミノプロピオン酸またはアミノ酪酸であり、そして残りの基および変数は上記で定義された通りである式(I)の化合物が特に好ましい。
【0013】
本発明はさらに、
a1)1. 最初に式(III)
【化26】
(式中、R3、X2、X3およびX4は上記の式(I)で定義された通りである)の化合物を0〜20℃の温度において補助塩基、好ましくはトリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンを使用して活性カルボン酸誘導体、好ましくはそれらのアシル塩化物でアシル化し、
【0014】
2. 得られる式(IV)
【化27】
の化合物を酢酸ブチルまたは他の不活性の高沸点溶媒中におけるローウェソン(Laweson)試薬、好ましくはP2S10と一緒に沸騰するまで加熱し、それにより式(V)
【化28】
の化合物を得、ここで式(IV)および(V)のR1、R3、X2、 X3およびX4は上記の式(I)で定義された通りであり、X2またはX3がC−O−R2である場合、R2はR2′=Hまたは(C1〜C5)−アルキル、好ましくはメチルまたはエチルであり、
【0015】
3. 得られる化合物(V)を遊離基を生成する試薬、好ましくはK3Fe(CN)6またはBr2と遊離基環化により不活性溶媒、好ましくは水中、80〜110℃の温度で反応させ、それにより式(VI)
【化29】
(式中、R1、R3、X2、X3およびX4基は上記の式(I)で定義された通りであり、X2またはX3がC−O−R2である場合、R3はR2′=Hまたは(C1〜C5)−アルキル、好ましくはメチルまたはエチルである)の化合物を得、
4. 式(VI)(式中、X2またはX3はC−O−R2であり、3で定義された通りである)の化合物を不活性溶媒中または溶媒なしでエーテル分解試薬、好ましくはBBr3、HI/赤リン、HBrまたはHBr/CH3CO2Hを用いて0℃〜沸点の温度で式(VI)
(式中、X2またはX3はCOR2であり、そしてR2=R2′=水素である)の化合物に変換するか、あるいは
【0016】
a2)1. 式(VII)
【化30】
(式中、R3、X3およびX4は上記の式(I)で定義された通りであり、そしてMはカリウム、ナトリウムまたはセシウムである)の化合物を高い圧力および温度、好ましくは100気圧および200℃においてCO2、次にNH3で連続処理して式(VIII)
【化31】
(式中、R3、X3およびX4は上記の式(I)で定義された通りである)の化合物に変換し、
【0017】
2. 式(VIII)の化合物をジアゾ化し、その後HS−CHR1−CO2Hで処理して式(IX)
【化32】
(式中、R1、R3、X3およびX4は上記の式(I)で定義された通りである)の化合物に変換し、
3. 式(IX)の化合物を好ましくは約100℃の温度において不活性溶媒、好ましくは水中または溶媒なしで脱カルボキシ化と同時に水を除去する環化により式(X)
【化33】
(式中、R1、R3、X3およびX4は上記の式(I)で定義された通りである)の化合物に変換し、
【0018】
b) 式(V1)
【化34】
または(X)
【化35】
(式中、X2、X3、X4、R1およびR3は上記の式(I)で定義された通りであり、式(VI)の化合物の場合、X2またはX3はC−O−Hである)の化合物を不活性溶媒、好ましくはDMFまたはN−メチルピロリジン中、Cs2CO3またはK2CO3で脱プロトン化し、それを室温で式(XI)
【化36】
(式中、R4およびR5は上記の式(II)で定義された通りである)の化合物と反応させ;
【0019】
c) 得られる式(XII)
【化37】
または(XII′)
【化38】
(式中、R1、R3、R4、R5、X2、X3およびX4は上記の式(I)および(II)で定義された通りである)の化合物を遷移金属ハロゲン化物、好ましくはSnCl2またはFeCl3で還元して式(XIII)
【化39】
または(XIII′)
【化40】
(式中、R1、R3、R4、R5、X2、X3およびX4は上記の式(I)および(II)で定義された通りである)の化合物を生成し;
【0020】
d) 式(XIII)または(XIII′)の化合物をNMPのような不活性溶媒中、場合によりDMAPを加えてAの適当に保護された活性化アミノカルボン酸誘導体(A−Prot)、好ましくはフタロイルで保護されたAのアミノカルボン酸誘導体のアシル塩化物と反応させ、それにより式(XIV)
【化41】
または(XIV′)
【化42】
(式中、A、R1、R3、R4、R5、X2、X3およびX4は上記の式(I)および(II)で定義された通りであり、そしてProtはアミノ保護基の両方のプロトンが保護されたT. W. Greeneの「有機合成の保護基」、Jhon Wiley出版、第2版 (1991年)に記載のようなアミノ保護基、例えばベンジル、パラメトキシベンジルまたはフタロイルである)の化合物を得;
【0021】
e) 不活性溶媒、好ましくはDMFまたはNMP中でアルカリ金属水素化物、アルカリ金属カーボネートまたはアルコラートをそれに作用させた後、式(XIV)または(XIV′)の化合物をR6X(式中、R6は上記の式(I)で定義された通りであり、そしてXは脱離基、例えばハロゲン、メシレートまたはトシレートである)と反応させ、それにより式(XV)
【化43】
または(XV′)
【化44】
(式中、A、R1、R3、R4、R5、R6、X2、X3およびX4は上記の式(I)および(II)で定義された通りであり、そしてProtは上記の式(XIV)で定義された通りである)の化合物を得;
【0022】
f) 式(XV)または(XV′)の化合物から保護基(Prot.)を除去するために、フタロイル基の場合、溶媒としてのアルコール中、室温〜沸点の温度、好ましくは室温でその化合物を好ましくはヒドラジンと反応させ、それにより式(XVI)
【化45】
または(XVI′)
【化46】
(式中、A、R1、R3、R4、R5、R6、X2、X3およびX4は上記の式(I)および(II)で定義された通りであり、そしてProtは上記の式(XIV)で定義された通りである)の化合物を得;
【0023】
g1) 式(XVI)または(XVI′)の化合物を式(XVII)、(XVIII)または(XIX)
E−D−C(O)−OH (XVII)
E−D−C(S)−OH (XVIII)
E−D−SO2−OH (XIX)
(式中、DおよびEは上記の式(II)で定義された通りである)の活性酸誘導体、好ましくはそれらの酸塩化物もしくは無水物、またはペプチド合成で使用される試薬で活性化された式(XVII)、 (XVIII)もしくは(XIX)の酸と反応させるか、あるいは
g2) 式(XVI)または(XVI′)の化合物を好ましくは0℃〜室温の温度において不活性溶媒、好ましくはジクロロメタンまたはジメトキシエタン中で式(XX)
E−D−Z (XX)
(式中、EおよびDは上記で定義された通りであり、そしてZはOHまたはNH2である)のアミンまたはアルコールと反応させるが、尿素基またはウレタン基を生成するために式(XVI)、(XVI′)または(XX)の化合物は最初に二重に活性化されたカルボニル化合物、例えばカルボジイミド、ホスゲンまたはクロロカーボネート、好ましくはホスゲンおよびカルボニルジイミダゾールと反応させるか、あるいは
g3) 式(XVI)または(XVI′)の化合物を好ましくは0℃〜室温の温度において不活性溶媒、好ましくはジクロロメタンまたはジメトキシメタン中で適当なイソシアネートまたはイソチオシアネートと反応させ、そして
h) 場合により、得られる式(I)の化合物を知られている方法を使用してその生理学的に許容しうる塩に変換することからなる式(I)の化合物の製造法に関する。
【0024】
塩素はその相当するアルコラートまたはチオラート、好ましくはそれらのアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩と不活性溶媒、好ましくはDMF、NMPまたは相当するアルコール中、0℃〜60℃の温度、好ましくは0℃〜室温の温度で反応させることによりアルコキシまたは相当するS−アルキレンと置換される。
塩素は高沸点の不活性溶媒、例えばDMFまたはNMP中、その沸点でシアン化物、好ましくはシアン化銅の作用によりシアノと置換される。
ブロモエチル化合物への変換は、相当するメチル誘導体をN−ブロモスクシンイミド、ジブロモヒダントインまたは臭素と不活性溶媒、好ましくはブロモベンゼンまたはシクロヘキサン中、60℃〜沸点の温度で反応させることにより行われる。
【0025】
ペプチド合成で使用されるすべての可能な活性化試薬〔例えばHouben-WeylのMethoden der Organischen Chemie (有機化学の方法),第15/2巻, Georg Thieme Verlag, Stuttgart (1974年)を参照〕、特にN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミドまたはN−エチル−N′−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドのようなカルボジイミドをカップリング試薬として使用することができる。この場合、カップリングはカルボン酸誘導体を活性化試薬、場合により1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(W. Koenig, R. GeigerのChem. Ber. 103, 708 (1970年))または3−ヒドロキシ−4−オキソ−3,4−ジヒドロベンゾトリアジン(HOObt)(W. Koenig, R. GeigerのChem. Ber. 103, 2054 (1970年))のような添加剤と一緒に加えることにより直接的に起こり、あるいはカルボン酸誘導体を対称無水物、HOBtまたはHOObtエステルとして別に予め活性化し、適当な溶媒中における活性種の溶液をアミンに加えることができる。
【0026】
上記の活性化試薬の1つを使用するアミノ酸誘導体のカップリングまたは活性化はジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、塩化メチレンまたはこれらの溶媒の混合物中で行うことができる。
アミノ基の両方のプロトンを保護する保護基、例えば2個のベンジル基もまた、フタロイル基の代わりに使用することができる。
新規化合物は単独でまたは組み合わせて、例えば単離したラットの子宮、モルモットの回腸、ウサギの頚静脈または単離したモルモットの肺動脈に関して様々なモデルで試験(例えばHandbook of Exp. Pharmacol. 第25巻, Springer Verlag, 53〜55頁 (1970年)を参照)することができるブラジキニン拮抗作用を有する。ブラジキニンが誘発する気管支収縮およびカラゲエニンが誘発する足の浮腫における式(I)の化合物の効果はBr. J. Pharmacol. 102, 774〜777 (1991年)に記載のようにして測定することができる。
【0027】
モルモットの回腸のブラジキニンB2受容体への結合を測定する方法を下記に示す(R. B. InnisらのProc. Natl. Acad. Sci. USA;17, 2630 (1981年)):
1. リガンド:3H−ブラジキニン(NENデュポン)
2. 緩衝液混合物:
a) TES緩衝液:
25mMのTES(SIGMA;カタログ番号:T−4152)
1mMの1,10−フェナントロリン(SIGMA;カタログ番号:P−9375)
【0028】
b) インキュベーション緩衝液:
25mMのTES(SIGMA;カタログ番号:T−4152)
1mMの1,10−フェナントロリン(SIGMA;カタログ番号:P−9375)
0.1%のウシアルブミン(SIGMA;カタログ番号:A−7906)
140μg/mlのバシトラシン(SIGMA;カタログ番号:B−0125)
1mMのジチオトレイトール(SIGMA;カタログ番号:D−0632)
1mMのカプトプリル→1−〔(2S)−3−メルカプト−2−メチルプロピオニル〕−L−プロリン
両方の緩衝液を5モルのNaOHでpH6.8に調整する。
【0029】
3. 膜標本:
モルモットの回腸を注意しながら伸ばし、0.9%のNaCl溶液で洗浄することにより大ざっぱに腸の内容物を取り除く。
長さが約2cmの回腸の試験片を氷冷TES緩衝液(約1g/10ml)に移し、Ultraturraxを用いて氷浴中で約30秒間均質化する。次に、ホモジネートを3層の細目網を通して濾過し、濾液を50,000gで10分間遠心する。
上澄みを捨て、ペレットを同量のTES緩衝液中で再び均質化し、さらにもう1度50,000gで10分間遠心する。
ペレットをインキュベーション緩衝液(約1g/5ml)中で再び均質化し、2mlのアリコートとして低温試験管中、−70℃で冷凍する。
最終の膜懸濁液のタンパク質濃度をLOWRY法により測定する。約15μg/100μlである。
【0030】
4. 結合試験:
すべてのインキュベーションをマイクロタイタープレート(96×300μl)において200μlの容量で室温で60分間行う。すべての混合物をインキュベーション緩衝液に入れる。このために、50μlの放射性リガンド、50μlの試験する標本および100μlの膜懸濁液を連続的にピペットでマイクロタイタープレートのウエルに移す。
【0031】
a) 飽和実験(熱飽和):
3H−ブラジキニン溶液の調製:
0.05〜3.0ピコモル/mlに相当する濃度0.05、0.1、0.2、0.4、0.6、0.8、1.0、1.5、2.0、2.5および3.0ナノモル/リットルを飽和実験において使用する。適当な希釈液を調製した後、一試料につきそれぞれ50μlを加える。
非特異的結合:各濃度の放射性リガンドについて非特異的結合を測定する必要がある。これは高濃度(1〜100μモル)の非標識リガンド、あるいはブラジキニン受容体の他のアンタゴニストまたはアゴニストを加えることにより行うことができる。HOE 140(10μモル/リットル)をこの試験で使用する。このために、1.862mgを1mlのジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、溶液をインキュベーション緩衝液で1:25に希釈し、50μlの得られる溶液をマイクロタイタープレートの各試料に加える。100μlの膜懸濁液を加えて反応を開始する。
【0032】
b) 競合実験(IC50):
このために、固定量の放射性リガンド(0.25〜0.3ナノモル/リットルの3H−ブラジキニン)および様々な濃度の非標識アゴニストまたはアンタゴニストを使用する。
50μlの試験する標本または標準を10-5〜10-10モル/リットルの濃度でそれぞれ50μlの3H−ブラジキニン溶液に加え、そして100μlの膜懸濁液を加えて反応を開始する。また、この試験において、測定は3回行い、非特異的結合を測定するために10μモル/リットルのHOE 140を使用して3つの試料をインキュベートする。
【0033】
一般に競合試験のための標本を1ミリモル/リットルの濃度でジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、さらにDMSOで希釈する。この溶液をインキュベーション緩衝液で1:25に希釈する。
インキュベーション後、Skatron細胞収穫機を用いて試料を予め0.1%PEI(ポリエチレンイミン)で湿らせたワットマンGE/B 濾紙ストリップを通して濾過し、その後各試料を10mlの氷冷TES緩衝液で洗浄する。まだ湿っている濾紙に穴をあけて小さいシンチレーションバイアルとし、それに3mlのシンチレーターを入れる。約12時間浸漬して置いた後、試料を簡単に振盪し、β−カウンターで測定する。
c) スクリーニング:
一般に、僅か1〜2種の濃度の試験標本(10-5および10-6モル/リットル)を一次スクリーニングに使用する。最高濃度で50%以上の放射性リガンドが置換された場合、少なくとも8種の濃度を使用して完全な分析(競合実験)を行う。
【0034】
5. 評価:
評価はIC50およびKi値を決定するのに必要な計算を実行するLIGANDプログラムパッケージ(McPherrson, Minson & Rodbard, マーケティング:Elsevier-BIOSOFT)を用いて行う。このプログラムはまた、飽和および置換曲線、さらにSCATCHARDプロット、HILLプロットまたはHOFSTEEプロットのグラフ表示を実行する。
【0035】
ブラジキニンが誘発するモルモット回腸の収縮における拮抗作用は次のプロトコルに従って測定する:
体重が約300gのモルモット(Morioth系、 ♂♀)を首への一撃により致死させ、放血する。長さが約20cmの回腸を切り離し、タイロード液(レコードシリンジ)で完全に洗浄して腸の内容物を取り除く。次に、それを長さが1.5cmのセグメントに分割する。これらのセグメントをタイロード液で満たされた10ml容量の臓器浴中で定着させ、歪ゲージにつなぐ(等尺性収縮の測定)。初期負荷は1gである。タイロード液を水浴中で37℃に加温し、圧縮空気をその中で泡立たせる。
【0036】
30分の間隔後、実験を開始する。生物学的ゼロラインを記録した後、ブラジキニンを臓器浴ごとに最終濃度が4×10-8モル/リットルとなるまで加え、濃度を記録する。その後、タイロード液で3分間洗浄し、20分の静止期間後にブラジキニンをもう一度加える。最大収縮に到達する(コントロール)。洗浄をもう一度行い、引き続き静止期間に入る。ブラジキニンアンタゴニストを加える(効果をもたらす期間、10分)。その後、ブラジキニンをもう一度加え、起こる収縮をコントロールと比較する。実験をペン記録計でプロットする。
【0037】
タイロード液(mM):
NaCl 137
グルコース 5.05
KCl 2.68
NaHCO3 11.9
NaH2PO4 0.47
MgCl2×2H2O 0.49
CaCl2×2H2O 0.68
増幅器:TF6 V3(Fleck, Mainz)
ペン記録計:Goerz Metrawatt SE 460, BBC
ブラジキニン:Bachemから入手。
【0038】
単離した肺動脈で新規化合物を試験するために、体重が400〜450gのモルモット(Dunkin Hartley)を首への一撃により致死させる。胸郭を開き、肺動脈を注意しながら切り離す。周囲の組織を注意しながら除去し、肺動脈を45°の角度でらせん状に切開する。
長さ2.5cm、幅3〜4mmの血管ストリップをリンガー液で満たされた10ml容量の臓器浴中で定着させる。
溶液の組成(ミリモル/リットル):
NaCl 154
KCl 5.6
CaCl2 1.9
NaHCO3 2.4
グルコース 5.4
【0039】
95%のO2および5%のCO2を37℃に加温した溶液中で泡立たせる。pHは7.4であり、血管ストリップへの初期負荷は1.0gである。
Hugo Sachs製のレバーアタッチメントおよび高周波モデム(距離測定装置)を用いて等張性収縮の変化を測定し、電位差計形記録計(BEC, Goerz Metrawat SE 460)で記録する。
1時間の平衡後、実験を開始する。血管ストリップの最大感度が2×10-7モル/リットルブラジキニンに到達すると、ブラジキニンは血管ストリップの収縮を引き起こし、5×10-8〜1×10-5モル/リットルの用量で試験化合物はそれぞれ10分間、それらの効果をもたらす。ブラジキニンをもう一度加えた後、ブラジキニンの効果の減少をコントロールと比較する。
【0040】
単離したウサギの頚静脈における式(I)の化合物の効果を測定する方法を下記に示す:
雄のウサギ(ニュージーランド産シロウサギ、ブリーダー:Moellegaard(デンマーク)、2.5〜3.0kg)を過剰量のNaペントバルビタール(1mlのナルコレン(登録商標)+0.5mlのヘパリン)を注射することにより致死させる。2つの頚静脈を切り離し、らせん状に切開し、そして長さが約1.5cmの試験片を0.5gの初期張力において緩衝臓器浴(クレブス−ヘンゼライト緩衝液)中で懸濁する。
【0041】
30分の静止期間後、ブラジキニン(10-7M)を加えて収縮(出発値とする)を引き起こす。試験物質を10-5Mの濃度で加える。示した阻害値は平均値(n=6)である。15分の時点における値は15分のインキュベーション後、試験物質が浴液中にまだ存在する時のブラジキニンが誘発する収縮の阻害を示す。その後、ブラジキニン収縮は緩衝液だけで洗浄することにより終了させる。
したがって、それぞれ表に記載された時点において(浴液中に試験物質が含まれない状態で)新たにブラジキニンで刺激し、そして浴液を緩衝液とだけ交換して収縮を終了させた。
上記の方法を使用して、モルモットのB2受容体およびモルモットの肺動脈における、これらの実施例に制限されないが実施例1、6、9、12、23および37のIC50値として表した拮抗作用は1×10-7M未満であった。
【0042】
経口投与形態の場合、または粘膜に施用する場合、活性化合物は本目的で慣用の添加剤、例えば担体物質、安定剤または不活性希釈剤と混合され、慣用の方法を使用して適当な投与形態、例えば錠剤、コーチング錠、硬質ゼラチンカプセル剤;水性、アルコール性または油性懸濁液、あるいは水性、アルコール性または油性溶液に変えられる。使用されうる不活性賦形剤の例はアラビアゴム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カリウム、ラクトース、グルコース、ステアリルフマル酸マグネシウムまたはスターチ、特にコーンスターチである。これに関して、製造は乾式または湿式顆粒化により行うことができる。適当な油性担体物質または溶媒の例は植物または動物油、例えばヒマワリ油およびタラ肝油である。
【0043】
局所使用のための製剤は水性または油性溶液、ローション、乳剤、ゼリー、軟膏または油脂性軟膏として存在することができ、さらに可能ならばスプレー形態で存在し、場合によりポリマーを加えて付着性を改善することができる。
鼻内投与形態の場合、本化合物は本目的で慣用の添加剤、例えば安定剤または不活性希釈剤と混合され、慣用の方法を使用して適当な投与形態、例えば水性、アルコール性または油性懸濁液、あるいは水性、アルコール性または油性溶液に変えられる。キレート化剤、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−四酢酸、クエン酸、酒石酸またはこれらの塩を水性鼻内製剤に加えることができる。鼻内液剤は計量噴霧器を用いて、あるいは粘度を増加する成分を含有する点鼻剤、鼻内ゲル剤または鼻内クリーム剤として投与することができる。
【0044】
上記の式(I)の化合物およびそれらの生理学的に適当な塩は強力なブラジキニンアンタゴニストである。したがって、それらの治療上の利点はブラジキニンおよびブラジキニンに類似しているペプチドが介在、喚起または促進するすべての病的状態の治療および/または予防にある。これにはとりわけアレルギー、炎症、自己免疫疾患、ショックおよび痛み、さらに詳しくは喘息、咳、気管支炎、鼻炎、慢性の閉塞性肺疾患、肺炎、肺血性ショック、内毒素ショック、過敏症性ショック、散在性血管内凝固障害、関節炎、リウマチ、骨関節炎、腰痛、炎症が誘発する骨吸収、結膜炎、虹彩炎、頭痛、偏頭痛、歯痛、背中の痛み、ガンに伴う痛み、術後の痛み、外傷(創傷、火傷など)、発疹、虹斑、浮腫、湿疹、皮膚炎、帯状ヘルペス、ヘルペス、そう痒症、乾癬、苔癬、炎症性腸疾患、肝炎、膵炎、胃炎、食道炎、食物性アレルギー、潰瘍、過敏性腸、アンギナ、脳性水腫、低血圧、血栓症、頭部の脳および脊髄外傷、早産、アテローム性動脈硬化症、悪性増殖を伴う腹水、腫瘍転移、腫瘍を伴う脳浮腫、熱が原因の脳損傷、ウイルス性疾患および肝硬変が含まれる。
【0045】
ブラジキニンがプロスタグランジン、ロイコトリエン、タキキニン、ヒスタミンおよびトロンボキサンのような媒介物質の放出と関連していることもまた知られているため、その結果として式(I)の化合物はこれらの媒介物質により引き起こされる疾患を治療および/または予防する潜在能力を有する。
したがって、本発明はまた、医薬としての式(I)の化合物の使用およびこれらの化合物を含有する製剤に関する。
製剤は薬学的に利用できる無機または有機担体物質を一緒に有効量の式(I)の活性化合物を単独でまたは組み合わせて含有する。
【0046】
活性化合物は経小腸的、非経口的、例えば皮下、筋肉内または静脈内、舌下、皮上、鼻内、直腸、膣内または頬内経路により、あるいは吸入により投与することができる。投与される活性化合物の用量は温血動物の種類、体重、年令および投与経路に依存する。
本発明の製剤はそれ自体知られている可溶化、混合、顆粒化または糖コーチング法により製造される。
吸入により投与する場合、ネブライザー、または不活性担体ガスを使用する圧縮ガスパックを使用することができる。
【0047】
静脈内、皮下、皮上または皮内投与の場合、活性化合物またはそれらの生理学的に許容される塩は所望により薬学的に慣用の補助物質、例えば等張性をもたらす、またはpHを調整する物質、さらに可溶化剤、乳化剤または他の補助物質と一緒に溶液、懸濁液または乳濁液にされる。
体液中での上記製剤の半減期が不十分な場合、持効性注射製剤を使用することは実用的である。
【0048】
使用されうる薬物形態の例は油性結晶懸濁液、マイクロカプセル剤、ロッドまたは移植錠であり、後者は組織に適合するポリマー、特に生分解性ポリマー、例えばポリ乳酸−ポリグリコール酸コポリマー、またはヒトアルブミンに基づくポリマーから合成することができる。
0.01〜5mg/リットルを含有する溶液は局所および吸入投与形態に適した投与量の範囲を示し、0.01〜10mg/kgの範囲は全身投与形態に適している。
一般に、1日につき0.1mg/体〜1000mg/体の量を投与することができる。体とは体重が約75kgの成人を意味する。
【0049】
略語表
AIBN α,α−アゾビス(イソブチロニトリル)
DEI 脱着電子衝撃
DCI 脱着化学イオン化
E 酢酸エチル
FAB 高速原子衝撃
DME ジメトキシエタン
DMF ジメチルホルムアミド
DMAP ジメチルアミノピリジン
NMP N−メチルピロリドン
H n−ヘプタン
RT 室温
CH2Cl2 ジクロロメタン
h 時間
ESI 電子スプレーイオン化
T 温度
【0050】
以下の実施例により本発明を説明する。
【実施例】
実施例1
4−〔3−(N−(3−メトキシシンナモイルグリシル)−N−メチルアミノ)−2,6−ジクロロベンジルオキシ〕ベンゾチアゾール
a) 2,6−ジクロロ−3−ニトロベンジルブロミド
ジブロモヒダントイン(70g、0.24モル)およびAIBN(5g)の混合物を150℃でクロロベンゼン(400ml)中の2,6−ジクロロ−3−ニトロトルエン(100g、0.48モル)に少しずつ加えた。ジブロモヒダントイン(35g、0.12モル)およびAIBN(2.5g)の混合物を1時間後にもう一度加えた。さらに1.5時間後、混合物を冷却し、酢酸エチル(500ml)を加えた。この混合物を飽和Na2SO3、Na2CO3およびNaCl溶液でそれぞれ1回洗浄し、感想(MgSO4)し、濃縮し、表題化合物を非晶質の粉末として得た。
Rf(E/H 1/1)=0.7,MS(DEI)=283(M+)
【0051】
b) 4−(2,6−ジクロロ−3−ニトロベンジルオキシ)ベンゾチアゾール
実施例1a)の表題化合物(6g、21.1ミリモル)を室温でDMF(50ml)中の4−ヒドロキシベンゾチアゾール(Helv. Chem. Acta 25, 515 (1942年))、(3.3g、21.8ミリモル)およびK2CO3(3g、21.7ミリモル)に加えた。90分後、混合物を酢酸エチル(500ml)で希釈し、それぞれ100mlの水で5回洗浄し、有機相を乾燥(MgSO4)し、濃縮した。酢酸エチルから結晶させて表題化合物を非晶質の粉末として得た。
Rf(E/H 1/1)=0.5,MS(ESI)=355(M+1)
【0052】
c) 4−(3−アミノ−2,6−ジクロロベンジルオキシ)ベンゾチアゾール
SnCl2×H2O(12g、53ミリモル)を酢酸エチル(50ml)中における実施例1b)の表題化合物(3.8g、10.7ミリモル)に加え、混合物を70℃に加熱した。1時間後、それを室温まで冷却し、氷(約300g)に注いだ。2N NaOH溶液を加えたpHを13に調整し、混合物を冷却しながらそれぞれ200mlの酢酸エチルで3回抽出した。合一した有機抽出物をNaHCO3の飽和溶液(200ml)で1回洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そして濃縮した。この粗製濃縮物を次の反応工程に使用した。
Rf(E/H 1/1)=0.4,MS(ESI)=325(M+1)
【0053】
d) 4−(2,6−ジクロロ−3−フタロイルグリシルアミノベンジルオキシ)ベンゾチアゾール
NMP(10ml)中における実施例1c)の表題化合物(1.2g、3.7ミリモル)、フタロイルグリシルクロライド(1.3g、7ミリモル)、DMAP(160mg、1.3ミリモル)およびピリジン(2ml)の混合物を50℃に加熱した。2時間後、混合物を室温まで冷却し、水(約200ml)に注いだ。得られた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、空気中で乾燥した。
Rf(E/H 1/1)=0.3,MS(FAB)=512(M+1)
【0054】
e) 4−〔3−(N−フタロイルグリシル−N−メチルアミノ)−2,6−ジクロロベンジルオキシ〕−ベンゾチアゾール
50%NaH(170mg、鉱油中における3.5ミリモルの60%懸濁液)を0℃、アルゴン下で乾燥DMF(50ml)中の実施例1d)の表題化合物(1.8g、3.5ミリモル)に加えた。30分後、沃化メチル(500mg、3.5ミリモル)を注入により加えた。0℃でさらに2時間後、混合物を水(200ml)に注ぎ、この混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合一した有機抽出物を水で3回洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮した。溶離剤としてE/H 1/1を使用するSiO2上のクロマトグラフィーにより処理して表題化合物を得た。
Rf(E/H 1/1)=0.2,MS(ESI)=526(M+1)
【0055】
f) 4−〔3−(N−グリシル−N−メチルアミノ)ベンジルオキシ〕ベンゾチアゾール
ヒドラジン水和物(0.3ml)を室温でエタノール(20ml)中における実施例1e)の表題化合物(750mg、1.4ミリモル)に加えた。1時間後、混合物を濃縮し、ジクロロメタン(20ml)を加えた。得られた沈殿物を吸引濾過し、濾液を濃縮し、表題化合物を得た。これを粗製状態で次の反応工程に使用した。
MS(ESI)=396(M+1)
【0056】
g) 4−〔3−(N−(3−メトキシシンナモイルグリシル)−N−メチルアミノ)−2,6−ジクロロベンジルオキシ〕ベンゾチアゾール
ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(170mg、0.83ミリモル)およびヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(150mg、1.13ミリモル)を室温でDMF(20ml)中の3−メトキシ桂皮酸(130mg、0.75ミリモル)に加えた。30分後、DMF(2ml)中における実施例1f)の表題化合物(300mg、0.75ミリモル)を加えた。室温で18時間後、混合物を酢酸エチル(100ml)で希釈し、100mlの飽和Na2CO3溶液、NaCl溶液および水でそれぞれ2回洗浄した。それを乾燥(MgSO4)し、濃縮した。溶離剤としてE/H 3/1を使用するSiO2上のクロマトグラフィーにより処理して実施例1の表題化合物を得た。
Rf(E/H 1/1)=0.2,MS(FAB)=556(M+1)
【0057】
実施例2
6−〔3−(N−(3−メトキシシンナモイルグリシル)−N−メチルアミノ)−2,6−ジクロロベンジルオキシ〕ベンゾチアゾール
表題化合物を実施例1と同様にして得た。
Rf(E/H 1/1)=0.2,MS(FAB)=556(M+1)
【0058】
実施例3
4−〔3−(N−4−トリフルオロメチルシンナモイルグリシル)−N−メチルアミノ〕−2,6−ジクロロベンジルオキシ〕−2−メチルベンゾチアゾール
a) 2−メトキシアセチルアニリン
塩化アセチル(9.6g、120ミリモル)を0℃〜10℃の温度、アルゴン下でジクロロメタン(100ml)中の2−メトキシアニリン(15g、120ミリモル)およびトリエチルアミン(12.3g、120ミリモル)に加えた。2時間後、ジクロロメタン(100ml)を加え、混合物を飽和NaHCO3溶液および5%NaHSO4溶液でそれぞれ1回(100ml)洗浄し、それを乾燥(CaCl2)し、濃縮し、表題化合物を非晶質の粉末として得た。
Rf(E/H 1/1)=0.2,MS(ESI)=166(M+1)
【0059】
b) 2−メトキシチオアセチルアニリン
P2S10(11.7g、53ミリモル)を酢酸ブチル(100ml)中における実施例3a)の表題化合物(17.5g、106ミリモル)に加え、混合物を5時間沸騰するまで加熱した。それを室温まで冷却した後、水(100ml)およびNaHCO3の飽和溶液(100ml)でそれぞれ1回、次に水(100ml)でもう1回洗浄し、それを乾燥(MgSO4)し、濃縮し、表題化合物を油状物として得た。
Rf(E/H 1/1)=0.2,MS(ESI)=182(M+1)
【0060】
c) 4−メトキシ−2−メチルベンゾチアゾール
実施例3b)の表題化合物(19g、105ミリモル)、10%NaOH(300ml)およびエタノール(40ml)の混合物を80〜90℃で水(350ml)中におけるカリウムヘキサシアノ鉄(III)(138g、419ミリモル)の溶液にゆっくりと加えた。添加終了後、温度をさらに4時間80〜90℃に維持し、そして混合物を室温まで冷却した。それを酢酸エチル(3×300ml)で3回抽出し、合一した有機抽出物を乾燥(MgSO4)し、濃縮した。溶離剤としてE/H 1/1を使用するとSiO2上のクロマトグラフィーにより処理して表題化合物を非晶質の粉末として得た。
Rf(E/H 1/1)=0.3,MS(DCI)=180(M+1)
【0061】
d) 4−ヒドロキシ−2−メチルベンゾチアゾール
実施例3c)の表題化合物(16.4g、91.6ミリモル)、沃化水素酸(57%濃度、70ml)、酢酸(15ml)および赤リン(4.2g)を還流下で10時間沸騰させた。混合物を室温まで冷却した後、水(200ml)を加え、pHを2N NaOHで5に調整し、混合物を酢酸エチルで3回(それぞれ200ml)抽出した。合一した有機抽出物を乾燥(MgSO4)し、濃縮し、表題化合物を非晶質の粉末として得た。
Rf(E/H 1/1)=0.4,MS(DCI)=166(M+1)
【0062】
e) トランス−4−トリフルオロメチルシンナモイルクロライド
塩化チオニル(335μl、4.6ミリモル)を0℃で乾燥CH2Cl2(11ml)中の4−トリフルオロメチル−E−桂皮酸(1g、4.6ミリモル)およびピリジン(375μl、4.6ミリモル)に加えた。混合物を冷却することなく1時間撹拌し、その後再び0℃まで冷却し、水分を除去しながら濾過した。
濾液(10ml)は表題化合物を含有し、アリコートとして次の反応工程に使用した。
f) 4−〔3−(N−グリシル−N−メチルアミノ)−2,6−ジクロロベンジルオキシ〕−2−メチルベンゾチアゾール
表題化合物を実施例1b)〜f)と同様にして得た。
Rf(アセトン/水 10/1)=0.3,MS(ESI)=410(M+1)
【0063】
g) 4−〔3−(N−4−トリフルオロメチルシンナモイルグリシル)−N−メチルアミノ−2,6−ジクロロベンジルオキシ〕−2−メチルベンゾチアゾール
実施例3e)の表題化合物の溶液のアリコート(2ml、1.5当量、0.9ミリモル)を室温でジクロロメタン(5ml)中の3f)の表題化合物(245mg、0.6ミリモル)に加えた。18時間後、飽和Na2CO3溶液(10ml)を加え、全体をジクロロメタン(3×20ml)で3回抽出した。有機相を乾燥(CaCl2)し、濃縮した。溶離剤として酢酸エチルを使用するSiO2上のクロマトグラフィーにより処理して実施例3の表題化合物を非晶質の粉末として得た。
Rf(E)=0.45,MS(FAB)=608(M+1)
【0064】
h) 実施例3の表題化合物の別の合成法
NMP(10ml)中における実施例3f)の表題化合物(200mg、0.49ミリモル)、4−トリフルオロメチル桂皮酸(106mg、0.49ミリモル)、o−〔シアノ(エトキシカルボニル)メチレンアミノ〕−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(Totu)(160mg、0.49ミリモル)およびトリエチルアミン(49mg、0.49ミリモル)の混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(100ml)で希釈し、飽和Na2CO3で2回、水で1回(それぞれ100ml)洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮した。溶離剤として酢酸エチルを使用するSiO2上のクロマトグラフィーにより処理して実施例3の表題化合物を得た。
【0065】
実施例4〜41
実施例1および3と同様にして得た。
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
【表5】
【0070】
実施例42
4−〔3−(N−4−メトキシベンジルウレイドアセチル)−N−メチルアミノ)−2,6−ジクロロベンジルオキシ〕−2−メチルベンゾチアゾール
NMP(10ml)中における実施例3f)の表題化合物(200mg、0.49ミリモル)、ジイソプロピルエチルアミン(63mg、0.49ミリモル)およびN,N−カルボニルジイミダゾール(80mg、0.49ミリモル)を室温で4時間撹拌した。4−メトキシベンジルアミン(60mg、0.49ミリモル)を加えた。さらに18時間後、酢酸エチル(100ml)を加え、混合物をそれぞれ50mlの飽和Na2CO3溶液、5%NaHSO4溶液および水てそれぞれ1回洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮した。溶離剤として酢酸エチルを使用するSiO2上のクロマトグラフィーにより処理して表題化合物を非晶質の粉末として得た。
Rf(E)=0.15,MS(FAB)=573(M+1)
【0071】
実施例43および44
実施例42と同様にして本化合物を得た。
【表6】
【0072】
実施例45
4−〔3−(N−ベンジルオキシカルボニルアミノアセチル−N−メチルアミノ)−2,6−ジクロロベンジルオキシ〕−2−メチルチアゾール
a) n−ベンジルオキシカルボニルスクシンイミド(112mg、1.49ミリモル)を室温でNMP(10ml)中における実施例3f)の表題化合物(200mg、0.49ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(63mg、0.49ミリモル)に加えた。18時間後、混合物を水(50ml)に注ぎ、全体を酢酸エチルで3回(それぞれ50ml)抽出した。合一した有機抽出物を乾燥(MgSO4)し、濃縮した。溶媒として酢酸エチルを使用するSiO2上のクロマトグラフィーにより処理して実施例45の表題化合物を非晶質の粉末として得た。
Rf(E)=0.5,MS(FAB)=544(M+1)
【0073】
b) 実施例45の表題化合物の別の合成法
ベンジルアルコール(52mg、0.49ミリモル)、ジイソプロピルエチルアミン(63mg、0.49ミリモル)、N,N−カルボジイミダゾール(80mg、0.49ミリモル)およびスパチュラの先程のDMAPを室温で8時間撹拌した。実施例3f)の表題化合物(200mg、0.49ミリモル)を加えた。18時間後、混合物を水(50ml)に注ぎ、全体を酢酸エチルで3回(それぞれ50ml)抽出した。合一した有機抽出物を乾燥(MgSO4)し、濃度した。溶離剤として酢酸エチルを使用するSiO2上のクロマトグラフィーにより処理して実施例45の表題化合物を得た。
【0074】
実施例46
4−〔3−N(4−トランス−トリフルオロメチルシンナモイルグリシル)−N−メチルアミノ)−6−クロロ−2−メトキシベンジルオキシ〕−2−メチルベンゾチアゾール
a) 2,6−クロロ,メトキシ−3−ニトロトルエンおよび2,6−ジメトキシ−3−ニトメトルエン
メタノール(5.8ml、0.145モル)を0℃でDMF(200ml)中の水素化ナトリウム(鉱油中における5.8gの60%懸濁液)に加えた。30分後、温度を約20℃まで上昇させてDMF中の2,6−ジクロロ−3−ニトロトルエン(30g、0.145ミリモル)を注入により加えた。混合物を冷却することなく1.5時間撹拌してから、氷(約300g)に加えた。全体を酢酸エチル(3×800ml)で3回抽出した。抽出物を乾燥(MgSO4)し、真空下で濃縮した。
溶離剤としてE/H 1/2を使用するSiO2上のクロマトグラフィーにより処理して3つの表題化合物を油状物として得た。
1. (2−メトキシ,6−クロロ)異性体 Rf(E/H 1/2)=0.4
2,6−ジメトキシ−3−ニトロトルエン Rf(E/H 1/2)=0.3
2. (2−クロロ,6−メトキシ)異性体 Rf(E/H 1/2)=0.25
2つのクロロ、メトキシ異性体に関してMS(DCI)=202(M+1)
ジメトキシ生成物に関してMS(DCI)=198(M+1)
b) 2−メトキシ−6−クロロ−3−ニトロベンジルブロミド
1. 実施例46a)の表題化合物(8g、40ミリモル)の異性体を実施例1a)の表題化合物と同様にして反応させた。
Rf(E/H 1/2)=0.35,MS(DCI)=280(M+1)
c) 実施例46の表題化合物を実施例1および3と同様にして得た。
Rf(E)=0.4,MS(FAB)=604(M+1)
【0075】
実施例47および48
実施例46と同様にして本化合物を得た。
【表7】
Claims (4)
- 式(I)
a) a1)X 1 はNであり;
a2)X 2 はC−O−R 2 であり;
a3)X 3 およびX 4 は同一または異なってCR 1 であり;
b) R1およびR3は同一または異なって、
1. H
2. ハロゲン
3. (C1〜C6)−アルキル
4. O−R6
5. S−R6
6. NHR6
7. (C6〜C12)−アリール
8. (C6〜C12)−アリール−(C1〜C3)−アルキル
9. C(O)−OR6
10. C(O)−H
11. (C2〜C5)−アルケニル
12. NO2
13. SO3R7
14. CN
15. C(O)−NHR8
であり、ここで3、7、8および11は場合によりC(O)−(O)o−(C1〜C5)−アルキル、OR6、SR7、NO2、CN、NHR8またはハロゲンのような1個以上の基により置換することができ;
c) R2は式(II)
d) R4およびR5は同一または異なって、
1. H
2. ハロゲン
3. OR6
4. SR6
5. CN
6. (C1〜C5)−アルキル
であり;
e) R6、R7およびR8は同一または異なって、
1. H
2. (C1〜C5)−アルキル
3. (C3〜C5)−アルケニル
4. (C6〜C12)−アリール−(C1〜C3)−アルキル
5. (C3〜C10)−シクロアルキル
6. (C3〜C10)−シクロアルキル−(C1〜C3)−アルキル
7. C(O)−(O)o−(C1〜C5)−アルキル
8. C(O)−(NH)o−(C1〜C5)−アルキル
であり;
f) Aはアミノカルボン酸であり;
g) R9は
1. H
2. C(O)−(O)o−(C1〜C5)−アルキル
3. C(O)−(O)o−(C1〜C3)−アルキル−(C6〜C10)−アリール
であり;
h) R10は
1. −C(O)−D−E
2. −C(S)−D−E
3. −SO2−D−E
4. 水素
であり;
i) Dは
1. (C 2 〜C5)−アルケンジイル
2. (C1〜C8)−アルカンジイル
3. −(CH2)n−Yo−(CH2)m−
4. (C3〜C10)−シクロアルカンジイル
5. (C3〜C10)−シクロアルキル−(C1〜C3)−アルカンジイル
6. (C3〜C10)−シクロアルケンジイル
7. (C3〜C10)−シクロアルケニル−(C1〜C3)−アルカンジイル
であり、ここで1〜7は場合によりOR6、NO2、CN、CO2R7、NR8R9、SO2R6、SO2NR8R9、SO3R7またはC(O)−NR8R9のような1個以上の基により置換することができ;
j) Eは
1. H
2. (C6〜C10)−アリール
3. (C1〜C9)−ヘテロアリール
であり、ここで2および3は場合によりNR8R9、CN、CO2R6、SO3R7、NO2、SO2NR8R9、SO2R6、O−(C1〜C5)−アルキル、S−(C1〜C5)−アルキル、(C1〜C5)−アルキルまたは(C2〜C5)−アルケニルのような1個以上の基により置換することができ、またO−(C1〜C5)−アルキルおよび(C1〜C5)−アルキルは場合によりハロゲンにより部分的または完全に置換することができ;
k) Yは
1. O
2. S
3. NR8
であり;
l) nおよびmは同一または異なって0〜6の数であり;
m) oは0または1である〕。 - a) R1およびR3は同一または異なって、
1. H
2. (C1〜C6)−アルキル
3. O−R6
4. S−R6
5. NHR6
6. (C2〜C6)−アルケニル
7. C(O)−OR6
8. C(O)−H
9. NO2
10. CN
11. C(O)−NHR8
であり、ここで2および6は場合によりハロゲン、CO2R6またはNHR8のような1個以上の基により置換することができ;
b) R6、R7およびR8は同一または異なって、
1. H
2. (C1〜C5)−アルキル
3. (C6〜C10)−アリール−(C1〜C3)−アルキル
である請求項1記載の式(I)の化合物。 - a) R1およびR3は同一または異なって、
1. H
2. (C1〜C4)−アルキル
3. NH−(C1〜C5)アルキル
4. O−(C1〜C5)アルキル
5. S−(C1〜C5)アルキル
6. C(O)−H
7. CO2R6
8. (C2〜C3)−アルケニル
であり、ここで2〜5および8はハロゲン、CO2R6またはNHR 8 のような1個以上の基により置換することができ;
b) Aはロイシン、イソロイシン、バリン、アラニン、メチオニン、グリシン、セリン、アミノプロピオン酸またはアミノ酪酸である請求項1また2記載の式(I)の化合物。 - a )1. 最初に式(III)
2. 得られる式(IV)
3. 得られる化合物(V)をK 3Fe(CN)6またはBr2と遊離基環化により不活性溶媒中、80〜110℃の温度で反応させ、それにより式(VI)
4. 式(VI)(式中、X2またはX3はC−O−R2であり、3で定義された通りである)の化合物を不活性溶媒中または溶媒なしでエーテル分解試薬を用いて0℃〜沸点の温度で式(VI)(式中、X2またはX3はCOR2であり、そしてR2=R2′=水素である)の化合物に変換し、
b ) 式(V1)
c) 得られる式(XII)
d) 式(XIII) の化合物を不活性溶媒中、場合によりDMAPを加えてフタロイルで保護されたAのアミノカルボン酸誘導体のアシル塩化物と反応させ、それにより式(XIV)
e) 不活性溶媒中でアルカリ金属水素化物、アルカリ金属カーボネートまたはアルコラートをそれに作用させた後、式(XIV) の化合物をR6X(式中、R6は上記の式(I)で定義された通りであり、そしてXは脱離基である)と反応させ、それにより式(XV)
f) 式(XV) の化合物から保護基(Prot.)を除去することにより、式(XVI)
合物を得;
g1) 式(XVI) の化合物を式(XVII)、(XVIII)または(XIX)
E−D−C(O)−OH (XVII)
E−D−C(S)−OH (XVIII)
E−D−SO2−OH (XIX)
(式中、DおよびEは上記の式(II)で定義された通りである)の活性酸誘導体と反応させるか、あるいは
g2) 式(XVI) の化合物を不活性溶媒中で式(XX)
E−D−Z (XX)
(式中、EおよびDは上記で定義された通りであり、そしてZはOHまたはNH2である)のアミンまたはアルコールと反応させるが、尿素基またはウレタン基を生成するために式(XVI) または(XX)の化合物は最初に二重に活性化されたカルボニル化合物と反応させるか、あるいは
g3) 式(XVI) の化合物を不活性溶媒中で適当なイソシアネートまたはイソチオシアネートと反応させ、そして
h) 場合により、得られる式(I)の化合物を知られている方法を使用してその生理学的に許容しうる塩に変換する
ことからなる請求項1〜3のいずれかに記載の式(I)の化合物の製造法。
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