JP4124607B2 - ピンチローラおよびピンチローラ装置 - Google Patents

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    • B65H2401/111Elastomer

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ビデオテープレコーダ(VTR)等において強制回転駆動されるキャプスタンとの間に磁気テープを挟んだ状態で磁気テープを移送するピンチローラ装置および該ピンチローラ装置におけるピンチローラに関し、さらに詳しくは、筒状の弾性体の内部に樹脂軸受を圧入した構造をもつピンチローラ、および該ピンチローラを用いたピンチローラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、ピンチローラは、内部に軸受を有する金属製スリーブの外周面に、ゴムを焼き付け等の方法で接着して製造されている。これに対して、コストを削減するために、筒状に成形したゴムの内部に、軸受機能をもつ樹脂スリーブを圧入した構造のものが知られている。この場合、部品点数を減らすことができ、かつゴムとスリーブとの接着が不要であるため、コストを削減することができる。
【0003】
図6に、実開昭62−113435号公報に記載された従来のピンチローラ装置の一例を示す。この図に示すように、ピンチローラ装置は、弾性体(ゴム部)1と、樹脂スリーブ(樹脂軸受)2と、ローラ軸5と、アーム6と、スラスト受8,8aとを備える。
【0004】
弾性体1の内径部には、樹脂スリーブ2が圧入される。弾性体1と樹脂スリーブ2は、スラスト受8,8aによってスラスト方向のクリアランスが設定され、ローラ軸5に軸支される。ローラ軸2は、アーム6に固定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
筒状の弾性体1の内部に樹脂スリーブ2を圧入した構造をもつピンチローラでは、ピンチローラの製造段階で、樹脂スリーブ2を圧入してから弾性体1を研磨しようとすると、すべり軸受としての機能をもつ樹脂スリーブ2は摺動性が高いため、弾性体1と樹脂スリーブ2との間ですべりが発生し、研磨しづらいという問題がある。
【0006】
このため、従来は、弾性体1を一旦研磨用のシャフトに嵌め込んでから外周面を研磨し、シャフトを抜き取って樹脂スリーブ2に嵌め直すという工程をとる必要があった。しかし、この場合、作業工程が煩雑になる上、真円度が良くならず、結果的に回転振れ精度が悪くなるという問題があった。
【0007】
また、ピンチローラ装置では、弾性体1の外周にキャプスタン軸からの力が加わるので、樹脂スリーブ2に対する弾性体1の保持力が小さいと、弾性体1と樹脂スリーブ2間ですべりが発生し、弾性体1が樹脂スリーブ2に対しずれてしまう。
【0008】
これらのすべりの問題を解消するには、樹脂スリーブ2に対する弾性体1の保持力を増大させればよい。つまり、弾性体1をある程度伸ばした状態で樹脂スリーブ2に固定すればよい。
【0009】
しかし、弾性体1の伸び率を高くすると、弾性体1が酸化劣化し易くなり、弾性体1の外周に亀裂が入りやすくなってしまう。この亀裂の有無は、ピンチローラにとっては重要な要素であり、亀裂の存在によりピンチローラにとっては致命的となる場合がある。
【0010】
ところが上記文献では、単に弾性体1の内径部に樹脂スリーブ2を圧入することが開示されているだけであり、弾性体1の保持力を向上しながら弾性体1の劣化をも抑制する手法は開示も示唆もされていない。
【0011】
したがって、上記文献記載のピンチローラ装置では、弾性体1の保持力を向上して弾性体1と樹脂スリーブ2間でのすべりを抑制しながら弾性体1の劣化を抑制することはできない。
【0012】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、弾性体に樹脂スリーブを圧入固定したピンチローラにおいて、弾性体と樹脂スリーブ間のすべりを抑制しながら弾性体の劣化をも抑制することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るピンチローラは、アクリロニトリルーブタジエン共重合体ゴムと、アクリロニトリルーブタジエン共重合体ゴムのブタジエン部分を水素化したニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとエチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムとの少なくとも一方とを含むポリマーブレンドからなる筒状の弾性体と、弾性体の内部に圧入される樹脂軸受とを備え、弾性体の伸び率を5%以上15%以下とする。
【0014】
本発明に係るピンチローラ装置は、アクリロニトリルーブタジエン共重合体ゴムと、アクリロニトリルーブタジエン共重合体ゴムのブタジエン部分を水素化したニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとエチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムとの少なくとも一方とを含むポリマーブレンドよりなる筒状の弾性体と、弾性体の内部に圧入される樹脂軸受と、樹脂軸受内に挿通されるローラ軸と、ローラ軸を保持するアームと備え、弾性体の伸び率を5%以上15%以下とする。
【0015】
本発明において、弾性体の伸び率とは、樹脂軸受(樹脂スリーブ)の圧入前と圧入後での弾性体内径の伸び代の、樹脂軸受(樹脂スリーブ)外径に対する百分率と定義する。
【0016】
上記のようにピンチローラにおける弾性体の伸び率を5%以上15%以下とすることにより、樹脂軸受に対する弾性体の保持力を確保することができ、たとえば表1から表3に示すように、弾性体と樹脂軸受間でのすべりを抑制することができる。特に、上記範囲では、樹脂軸受に弾性体を外嵌した状態で弾性体の外周を研磨した場合にも、弾性体と樹脂軸受間のすべりによる弾性体のずれを抑制することができる。弾性体の伸び率が5%未満の場合、表4に示すように、樹脂軸受に弾性体を外嵌した状態で弾性体の外周面を研磨するとき、あるいはピンチローラ装置の作動中に弾性体と樹脂軸受の間ですべりが発生する恐れがある。また、表2、表3および表5に示すように、弾性体の伸び率を5%以上15%以下とすることにより、弾性体の耐酸化性をも確保することができる。弾性体の伸び率が15%よりも大きいと、弾性体が酸化劣化し易くなり、弾性体の外周に亀裂が入る恐れがある。
【0017】
上記弾性体は、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムと、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムのブタジエン部分を水素化したニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとエチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムとの少なくとも一方とを含むポリマーブレンドからなる。
【0018】
このように弾性体がニトリル基含有高飽和共重合体ゴムやエチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムを含むことにより、弾性体を伸ばした状態で樹脂軸受に固定しても、弾性体の酸化劣化を抑制し、耐候性を向上することができる。弾性体はこれら以外にアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムをも含むので、耐候性を向上しながら耐油性をも確保することができる。特に、弾性体は、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムとエチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムとを含むポリマーブレンドで形成することが好ましい。
【0019】
上記弾性体の厚みは、0.6mm以上5mm以下であることが好ましい。それにより、弾性体の所望の保持力を確保することができ、弾性体と樹脂軸受間のすべりによるずれを効果的に抑制することができる。弾性体の厚みが0.6mmよりも小さいと、弾性体と樹脂軸受との間ですべりによるずれが発生する恐れがある。弾性体の厚みの上限は特に限定する必要はないが、通常は5mm以下とすればよい。
【0020】
また、本発明のピンチローラはビデオテープレコーダ用であり、弾性体の軸方向長さが5mm以上20mm以下であることが好ましい。本発明は、かかる軸方向長さを有するビデオテープレコーダ用のピンチローラに有用である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図5を用いて、本発明の実施の形態について説明する。
【0022】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるピンチローラ4を示す断面図である。図2は、図1に示すピンチローラ4を有するピンチローラ装置の部分断面図である。
【0023】
図1に示すように、本発明に係るピンチローラ4は、アクリロニトリルーブタジエン共重合体ゴム(NBR)を含む材質からなる筒状の弾性体1と、弾性体1の内部に圧入される樹脂スリーブ(軸受)2とを備える。
【0024】
弾性体1の内径部に樹脂スリーブ2を圧入し、該圧入による弾性体1の弾性力により樹脂スリーブ2が保持される。樹脂スリーブ2の材質としては、ポリオキシメチレン(POM)、ポリアミド(PA)、高密度ポリエチレン(HD−PE)等の摺動性に優れた合成樹脂を挙げることができる。
【0025】
そして、樹脂スリーブ2の圧入後の弾性体1の伸び率を5%以上15%以下とする。それにより、後述するように樹脂スリーブ2に対する弾性体1の保持力を確保することができる。
【0026】
表1〜表3に、弾性体1の伸び率と弾性体1の位置ずれの有無との関係および耐酸化性試験(オゾンテスト)についての試験結果を示す。
【0027】
表1の試験では、樹脂スリーブ2に弾性体1を外嵌した状態で弾性体1の外周を厚みが2.5mmになるまで研磨したときの弾性体1の位置ずれの有無と、デッキ試験(VHS120分テープの始まりから終わりまで早送り逆サーチ(CUE−REV)を30回繰り返し、ゴムずれを確認)後の弾性体1の位置ずれの有無とを調べた。
【0028】
表2の試験では、弾性体1の外周面を厚みが0.5mmになるまで研磨したときの弾性体1の位置ずれの有無についての試験と、オゾンテスト(40℃、50pphmのオゾン雰囲気中で72時間保存した後に弾性体1に亀裂が入るか否かについてのテスト)とを行なった。
【0029】
表3の試験では、弾性体1の外周面を厚みが2.5mmになるまで研磨したときの弾性体1の位置ずれの有無についての試験と、オゾンテスト(40℃、50pphmのオゾン雰囲気中で72時間保存した後に弾性体1に亀裂が入るか否かについてのテスト)とを行なった。
【0030】
試料No.1〜4において、NBRはN250S(JSR社製)、EPDMはEP65(JSR社製)、水素化NBRはZetpol2020(日本ゼオン社製)を使用した。
【0031】
【表1】
Figure 0004124607
【0032】
【表2】
Figure 0004124607
【0033】
【表3】
Figure 0004124607
【0034】
表1に示すように、弾性体1のサイズ(研磨後)が大きい(外径14mm、内径8.55mm)場合には、弾性体1の伸び率が5%であれば、いずれの試験においても弾性体1と樹脂スリーブ2間でのすべりを抑制することができる。
【0035】
また、表3に示すように、弾性体1のサイズが大きい場合には、弾性体1の伸び率が15%であれば、いずれの試験においても弾性体1と樹脂スリーブ2間でのすべりを抑制することができる。
【0036】
他方、弾性体1のサイズが小さい(外径5.6mm、内径3.95mm)場合には、表2に示すように、弾性体1の伸び率を6%以上とすれば、研磨時のずれを抑制することができる。
【0037】
ただし、試料2,3(NBRとEPDM(エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム)とを混合したもの)については、0.6mmの厚みを確保する必要がある。
【0038】
なお、弾性体1のサイズが小さい場合においても、弾性体1の伸び率を15%とすれば、弾性体1による弾性力が増大するので、弾性体1と樹脂スリーブ2間でのすべりを抑制することができるものと推察される。
【0039】
また、研磨後における弾性体1の位置ずれを抑制できるので、樹脂スリーブ2に外嵌した状態で弾性体1の外周を研磨することができる。それにより、弾性体1の外周の真円度を向上することができ、回転振れ精度を向上することができるる。
【0040】
次にオゾンテスト結果について述べる。表3に示すように、試料1にのみオゾンテスト後に弾性体1に亀裂が生じた。
【0041】
以上より、弾性体1の伸び率を5%以上とすることにより、ピンチローラ4のサイズにかかわらず弾性体1のずれを抑制することができる。つまり、弾性体1による樹脂スリーブ2の所望の保持力を確保することができる。
【0042】
また、弾性体1の伸び率を15%以下とすることにより、弾性体1の耐酸化性をも確保することも可能となる。
【0043】
上記弾性体1は、NBRと下記のゴムとを混合したものである。つまり、弾性体1は、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムのブタジエン部分を水素化したニトリル基含有高飽和共重合体ゴム(水素化NBR)と、エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム(EPDM)との少なくとも一方を含む。
【0044】
このように弾性体1がニトリル基含有高飽和共重合体ゴムやエチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムを含むことにより、耐候性を向上することができる。また、弾性体1がNBRを含むことにより、耐油性をも確保することができる。したがって、弾性体1を上記素材で構成することにより、耐候性を向上しながら耐油性をも確保することができる。
【0045】
弾性体1におけるNBRと、水素化NBRおよびEPDMとの混合割合は、質量比で98/2〜10/90であることが好ましい。また、NBRの混合比率の上限値は90/10以下であることが好ましく、80/20以下であることがさらに好ましい。NBRの混合比率の下限値は、25/75以上であることが好ましく、より好ましくは50/50以上であり、さらに好ましくは70/30以上である。
【0046】
なお、弾性体1の硬度を向上するため、弾性体1にカーボン等の補強材を添加してもよい。
【0047】
弾性体1の厚みは、0.6mm以上5mm以下であることが好ましい。それにより、弾性体1の所望の保持力を確保することができ、弾性体1と樹脂スリーブ2間のすべりによるずれを効果的に抑制することができる。
【0048】
また、本発明のピンチローラ4はビデオテープレコーダ用であり、弾性体1の軸方向長さが5mm以上20mm以下であることが好ましい。本発明は、かかる軸方向長さを有するビデオテープレコーダ用のピンチローラ4に有用である。
【0049】
図2に、上記のピンチローラ4を有するピンチローラ装置を示す。図2に示すように、該ピンチローラ装置は、ピンチローラ4の樹脂スリーブ2内に挿通されるローラ軸5と、ローラ軸5を保持するアーム6と備える。
【0050】
ローラ軸5は、先端側に小径部と、アーム6側に大径部とを有する。小径部と大径部との間の段差部上に、樹脂スリーブ2の突出部2aが載置される。突出部2aの内周面は、すべり軸受の機能を果たす。このとき、突出部2aとローラ軸5間の間隔aを60μmとし、突出部2aの軸方向長さbを4mmとする。
【0051】
ローラ軸5の小径部の先端には、キャップ部材3が取付けられる。このキャップ部材3は、たとえば合成樹脂製であり、締りばめにより小径部の先端に取付られる。
【0052】
上記の構成を有するピンチローラ装置において、アーム6を駆動してローラ軸5とともにピンチローラ4をキャプスタンに向けて移動させ、ピンチローラ4とキャプスタンとでテープを挟み込む。
【0053】
このとき、上記のようにローラ軸5と突出部2a間の間隔aや突出部2aの長さbを適切に調整することにより、ピンチローラ4の自動調芯機能を確保することができ、キャプスタンへのピンチローラ4の追随性を向上することができる。
【0054】
上記調芯機能は、ビデオテープレコーダ用のピンチローラ4に必要とされる機能であり、キャプスタンの軸芯とピンチローラ4の回転軸との間の平行度を、ローラ軸5に対するピンチローラ4の傾き方向の遊びによって調節し、キャプスタンの軸芯とピンチローラ4の回転軸とを平行にする機能のことである。
【0055】
(実施の形態2)
次に、図3から図5を用いて、本発明の実施の形態2について説明する。
【0056】
図3は、本実施の形態2におけるピンチローラ4の断面図であり、図4(インカセットタイプ)および図5(アウトカセットタイプ)は、図3に示すピンチローラ4を備えたピンチローラ装置の部分断面図である。
【0057】
図3に示すように、本実施の形態2におけるピンチローラ4は、樹脂スリーブ2が内周部2bを有する。樹脂スリーブ2の内周部2bの中央部はすべり軸受の機能を果たす。樹脂スリーブ2は、内筒と、外筒と、内筒と外筒とを連結する放射状に延びた複数のリブとで構成され、リブに区切られた空隙部が軸方向に貫通している。それ以外は実施の形態1の場合と同様である。本実施の形態2の場合にも、実施の形態1の場合と同様の効果が得られる。
【0058】
次に図4および図5を用いて、図3に示すピンチローラ4を備えるピンチローラ装置について説明する。
【0059】
図4および図5に示すように、アーム6に保持されたローラ軸5が樹脂スリーブ2の内周部2b内に挿通される。これらの場合にも、実施の形態1の場合と同様に、内周部2bにおける軸方向中央部bとローラ軸5間の間隔aを60μmとし、ローラ軸5との間隔aが60μmである内周部2bの中央部の軸方向長さbを4mmとする。それにより、自動調芯機能を確保することができる。
【0060】
本願発明者等は、弾性体1の伸び率の下限値および上限値を確認し、また弾性体1の伸び率を変化させた場合のオゾンテストにおいてどれくらいの時間で弾性体1に亀裂が発生するか否かを確認すべく、下記のような追加試験を行ったので、その結果について説明する。
【0061】
本願発明等者は、まず弾性体1の伸び率の下限値を確認すべく、表1の試験と同様の試験を行った。この試験結果を表4に示す。ただし、弾性体1の伸び率を3.9%とした。
【0062】
【表4】
Figure 0004124607
【0063】
表4に示すように、弾性体1の伸び率を約4%(3.9%)とすると、試料2,3について1mm以下のゴムずれが生じることがわかる。このゴムずれを抑制するには、摩擦抵抗を小さくするために研磨速度を遅くしたり、砥石の交換を頻繁に行うなどの大幅にコストアップにつながる対策をとらなければならない。したがって、弾性体1の伸び率を5%以上とすることが必要であることが確認できた。
【0064】
次に、本願発明等者は、表2の場合と同様に40℃、50pphmのオゾン雰囲気でオゾンテストを行い、弾性体1の端面内径部に亀裂が発生するまでの時間を調べた。この試験の結果を表5に示す。なお、この試験では、弾性体1の伸び率を0%,6(5.8)%,10(9.8)%,15(14.8)%,20(19.7)%と変化させた。また、表5中に記載の時間は、弾性体1に亀裂が発生するまでの時間である。
【0065】
【表5】
Figure 0004124607
【0066】
表5に示すように、試料1では、どの伸び率の場合にも短時間で亀裂が発生した。それに対し、試料2,3では、弾性体1の伸び率が15%の場合でも、90時間あるいは96時間経過しなければ亀裂が発生しない。また、伸び率が0%に近づくにつれて試料2,3に亀裂が発生するのに要する時間が長くなっている。
【0067】
以上の結果より、弾性体1をアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムと、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムのブタジエン部分を水素化したニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとエチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムとの少なくとも一方とを含むポリマーブレンドで構成し、該弾性体1の伸び率が5%以上15%以下であれば、弾性体1の位置ずれを抑制しながら弾性体1の劣化をも抑制することができる。
【0068】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1におけるピンチローラの断面図である。
【図2】 図1に示すピンチローラを有するピンチローラ装置の部分断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態2におけるピンチローラの断面図である。
【図4】 図3に示すピンチローラを有するピンチローラ装置の一例の部分断面図である。
【図5】 図3に示すピンチローラを有するピンチローラ装置の他の例の部分断面図である。
【図6】 従来のピンチローラ装置の断面図である。
【符号の説明】
1 弾性体、2 樹脂スリーブ(軸受)、2a 突出部、2b 内周部、3 キャップ部材、4 ピンチローラ、5 ローラ軸、6 アーム。

Claims (6)

  1. アクリロニトリルーブタジエン共重合体ゴムと、アクリロニトリルーブタジエン共重合体ゴムのブタジエン部分を水素化したニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとエチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムとの少なくとも一方とを含むポリマーブレンドからなる筒状の弾性体(1)と、
    前記弾性体(1)の内部に圧入される樹脂軸受(2)とを備え、
    前記弾性体(1)の伸び率を5%以上15%以下とする、ピンチローラ。
  2. 前記弾性体(1)の厚みは、0.6mm以上5mm以下である、請求項1に記載のピンチローラ。
  3. ビデオテープレコーダ用であり、前記弾性体(1)の軸方向長さが5mm以上20mm以下である、請求項1または請求項2に記載のピンチローラ。
  4. アクリロニトリルーブタジエン共重合体ゴムと、アクリロニトリルーブタジエン共重合体ゴムのブタジエン部分を水素化したニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとエチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムとの少なくとも一方とを含むポリマーブレンドよりなる筒状の弾性体(1)と、
    前記弾性体(1)の内部に圧入される樹脂軸受(2)と、
    前記樹脂軸受(2)内に挿通されるローラ軸(5)と、
    前記ローラ軸(5)を保持するアームと備え、
    前記弾性体(1)の伸び率を5%以上15%以下とする、ピンチローラ装置。
  5. 前記弾性体(1)の厚みは、0.6mm以上5mm以下である、請求項4に記載のピンチローラ装置。
  6. ビデオテープレコーダ用であり、前記弾性体(1)の軸方向長さが5mm以上20mm以下である、請求項4または請求項5に記載のピンチローラ装置。
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