JP4124098B2 - 工作機械 - Google Patents

工作機械 Download PDF

Info

Publication number
JP4124098B2
JP4124098B2 JP2003372978A JP2003372978A JP4124098B2 JP 4124098 B2 JP4124098 B2 JP 4124098B2 JP 2003372978 A JP2003372978 A JP 2003372978A JP 2003372978 A JP2003372978 A JP 2003372978A JP 4124098 B2 JP4124098 B2 JP 4124098B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bed
support
machine tool
plate
column
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003372978A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005131768A (ja
Inventor
晃浩 中村
紀久利 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2003372978A priority Critical patent/JP4124098B2/ja
Priority to US10/860,157 priority patent/US7503244B2/en
Priority to EP04014115A priority patent/EP1488887B1/en
Priority to DE602004002992T priority patent/DE602004002992T2/de
Publication of JP2005131768A publication Critical patent/JP2005131768A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4124098B2 publication Critical patent/JP4124098B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Machine Tool Units (AREA)

Description

本発明は、研削盤、マシニングセンタ、旋盤等の各種の工作機械に関するものである。
研削盤、マシニングセンタ、旋盤等の各種の工作機械としては、上面を構成する天板部を有し、工作機械全体の基台部分を構成するベッドを備えるものがある。そして、このような工作機械では、ベッドの天板部に、ワークを支持するワーク台や、砥石、フライス、バイト等の加工用刃物を支持する刃物台等の各種の部材が搭載されている。ここで、ベッドは、一般的に、鋳物によって中空状に形成されており、全体の剛性を確保するために、内部にリブが設けられた構造となっている。そして、ベッド内部のリブ構造は、互いに直交する縦横の2方向の線分を構成する複数のリブによって、格子状に形成されるのが通常である。
また、このような工作機械は、所望の据付面への据え付けに際して、ベッドの下側に配設されたレベリングブロックやアジャスターボルト等の適宜の支持装置によって、据付面上にベッドが支持されるものである。
上記の背景技術は、一般的になされている事項であり、本願出願人は、出願時において、この背景技術が記載された文献を特に知見していない。
上述した工作機械では、支持装置が工作機械の荷重を受けることから、ベッドにおける支持装置による支持点に、荷重に対する反力が生じる。よって、この支持点付近では、急激な撓みが生じ易く、撓み方が大きくなる。そして、支持点から遠ざかるに従って、撓み方は小さくなるのであるが、一方で、支持点から遠ざかるに従って、歪みは大きくなる。換言すれば、支持点付近では、歪みの増加量が多い(撓みの度合いが大きい)のであるが、歪み自体は小さい。これに対して、支持点を離れるに従って、歪みの増加量は少なくなる(撓みの度合いが小さくなる)のであるが、歪み自体は大きくなる。ここで、工作機械を据え付ける際には、ベッドの上面を構成する天板部の歪みが許容範囲に納まるようにしなければならないことから、従来の工作機械では、多数の支持装置を用いて、ベッドの下面を多数の支持点で支持することで、ベッドに生じる歪みを小さくしていた。よって、従来の工作機械は、ベッドの下面を多数の支持装置によって多数の支持点にて支持することを必要とし、据付面に据え付けるに際して、多数の支持点毎に支持装置の高さを個別に調節しなければならず、煩雑で長時間の据付作業を余儀なくされるものであった。
なお、従来の工作機械においては、ベッドの内部の構造が、格子状のリブ構造となってはいるが、このようなリブ構造によっては、ベッドの剛性を十分に確保しきれず、据え付けに際して、やはり、多数の支持装置を必要とする。特に、リブの真下ではない部位を支持装置によって支持する場合や、たとえリブの真下の部位を支持装置によって支持することとしても、このリブが、ベッドの下面に対して天板部を支持するものではなく、天板部の剛性を単に補強するものである場合には、支持装置による支持点周りにおいて大きな歪みが生じ易く、ベッド全体の歪みを小さくするためには、多数の支持装置を用いることを余儀なくされる。そして、当業者は、多数の支持装置を用いることについて何ら問題視しておらず、多数の支持装置を用いてベッド全体の歪みを小さくし、これにより、天板部の歪みを許容範囲に納めることを当然としていた。
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、ベッドを支持する支持装置の数を少なくして、据付作業の簡略化及び作業時間の短縮化を図ることができる工作機械の提供を課題とする。
上記課題を解決するために本発明の採った主要な手段は、
「上面を構成する天板部、及び、該天板部を支持する支柱部を有し、工作機械全体の基台部分を構成するベッドと、
前記支柱部の下側に配設されて前記ベッドを据付面に支持する支持装置と
を備えることを特徴とする工作機械」
である。
このように構成された工作機械では、ベッドが、天板部を支持する支柱部の下側にて、支持装置によって支持されるため、天板部において、支柱部周りに歪みが生じ難くなる。また、ベッド自身は、曲げや撓みに対して非常に強い構造となる。従って、据え付けに際して用いる支持装置を少なくすることができ、これにより、据付作業の簡略化及び作業時間の短縮化を図ることができる。
上述した手段において、
「前記支柱部は、互いに交差する少なくとも3つの平面を形成する複数の板状体からなる板状支柱部で構成されていることを特徴とする工作機械」
としてもよい。
板状支柱部は、互いに交差する少なくとも3つの平面を形成する複数の板状体からなるものであることから、天板部を支持する支柱部として機能するだけでなく、天板部の下面において、天板部を補強するリブ構造として機能する。ここで、このような板状支柱部から構成されるリブ構造は、平面視にて、互いに交差する少なくとも3方向の線分を形成するものとなり、このリブ構造は、互いに直交する2方向の線分を形成する格子状のリブ構造よりも堅固である。よって、上記のように構成された工作機械では、支持装置による支持点が、天板部を支持する支柱部を構成すると共に堅固なリブ構造を構成する板状支柱部の下側に位置することになり、天板部においては、支持点周りに対応する部位についての十分な剛性が確保される。このため、天板部では、支持装置の上方において、撓みの度合いが小さくなり、必然的に、支持装置から離れた部位において生じる歪みも小さくなる。従って、据え付けに際して用いる支持装置を確実に少なくすることができ、これにより、据付作業の簡略化及び作業時間の短縮化を適確に図ることができる。
上述した手段において、
「前記支柱部は、中空の筒状に形成された筒状支柱部で構成されていることを特徴とする工作機械」
としてもよい。
中空の筒状に形成された筒状支柱部は、天板部を支持する支柱部として機能するだけでなく、天板部の下面において、天板部を補強するリブ構造としても機能する。ここで、このような筒状支柱部から構成されたリブ構造は、環状のリブ構造となり、この環状のリブ構造は、格子状のリブ構造よりも堅固である。よって、上記のように構成された工作機械では、支持装置による支持点が、天板部を支持する支柱部を構成すると共に堅固なリブ構造を構成する筒状支柱部の下側に位置することになり、天板部においては、支持点周りに対応する部位についての十分な剛性が確保される。このため、天板部では、支持装置の上方において、撓みの度合いが小さくなり、必然的に、支持装置から離れた部位において生じる歪みも小さくなる。従って、据え付けに際して用いる支持装置を確実に少なくすることができ、これにより、据付作業の簡略化及び作業時間の短縮化を適確に図ることができる。
上述した手段において、
「前記支柱部は、互いに交差する少なくとも3つの平面を形成する複数の板状体からなる板状支柱部と、中空の筒状に形成された筒状支柱部とで構成されていることを特徴とする工作機械」
としてもよい。
上述したように、板状支柱部及び筒状支柱部は、夫々、堅固なリブ構造として機能することから、これらの板状支柱部と筒状支柱部とで支柱部が構成された工作機械では、そのベッドが、より一層、堅固なリブ構造を備えるものなり、天板部に歪みが生じ難くなる。従って、据え付けに際して用いる支持装置を、より一層、確実に少なくすることができ、これにより、据付作業の簡略化及び作業時間の短縮化を、より一層、適確に図ることができる。
さらに、上述した各手段において、
「前記支持装置として、前記ベッドの下面を3点支持することでベッドを据付面に水平に支持する3つの主支持装置を備えることを特徴とする工作機械」
としてもよい。
工作機械を据え付ける際には、ベッドを水平な状態とする所謂「水準出し」が行われるのであるが、工作機械では、通常、ベッドを支持する支持装置の全てが、水準出しのための支持装置(以下、「主支持装置」という)とされており、しかも、ベッドの十分な剛性が確保されていないことから、多数の主支持装置を用いて、水準出しが行われる。また、特に大型の工作機械では、10個以上の多数の主支持装置によって水準出しが行われることもある。
このように多数の主支持装置によって水準出しを行うこととすると、多数の主支持装置について、個別に綿密な高さ調節を行わなければならず、水準出しの作業が煩雑で長時間を要するものとなる。また、水準出しの作業は、工作機械全体の荷重を個々の支持装置に均等に担わせなければならない熟練を要する作業であり、工作機械の据付作業の中でも、特に煩雑で長時間を要する作業である。
そこで、上記構成の工作機械では、3つの主支持装置による3点支持といった少ない支持点にてベッドを水平に支持することとする。これにより、水準出しの作業に際して高さ調節を行わなければならない主支持装置の数が削減される。従って、上記構成の工作機械によれば、水準出しの作業の簡略化及び作業時間の短縮化を図ることができ、より一層、工作機械の据付作業の簡略化及び作業時間の短縮化を図ることができる。ここで、たとえ3つの主支持装置といった少ない主支持装置によってベッドを支持することとしても、各主支持装置は、支柱部の下側に配設されるものであり、この主支持装置による支持点周りにおいて、ベッドの剛性は十分に確保される。よって、ベッド全体に生じる歪みは小さく、3点支持によってベッドを水平に支持することは容易である。
なお、ベッドの剛性を十分に確保したとしても、ベッド全体においては、主支持装置によって支持された部位とは別の部位に、許容範囲を超えた歪みが生じる場合がある。特に、工作機械の停止状態では歪みが僅かであったとしても、工作機械の稼働状態では歪みが大きくなることがある。また、ベッド全体において、主支持装置によって支持された部位から離れた部位では、工作機械の稼働時に、微小で高周波な振動、所謂「ビビリ」、が生じることもあり、このようにビビリが生じると、加工品位が低下してしまう。よって、ベッドに生じる歪みを矯正したり、ビビリの発生を抑制するために、ベッドの下面における適宜の部位を、主支持装置とは別途の補助支持装置によって支持することとしてもよい。ここで、このような補助支持装置を採用することとしても、ベッドにおける主支持装置による支持点周りの部位については、十分な剛性が確保されているため、必要な補助支持装置の数を削減することができる。
上述の通り、本発明によれば、ベッドを支持する支持装置の数を少なくして、据付作業の簡略化及び作業時間の短縮化を図ることのできる工作機械を提供することができる。
図1に、本発明に係る工作機械100の一例を示す。この工作機械100は、ワークWを支持するワーク台20と、加工用刃物Tを支持する2つの刃物台30と、工作機械100全体の基台部分を構成するベッド10とを備えている。なお、本例では、工作機械100として、クランクシャフトのピンを研削加工する円筒研削盤の1種であるピン研削盤を示す。よって、ワーク台20は、ワークWとしてのクランクシャフトを支持すると共に、このクランクシャフトを回転駆動するものとなっている。また、刃物台30は、加工用刃物Tとしての砥石車を支持すると共に、この砥石車を回転駆動するものとなっている。
ワーク台20は、ベッド10の上面に固設されたワークテーブル21と、このワークテーブル21の上面の一端側に固設された主軸台22と、ワークテーブル21の上面の他端側に、ワークWの軸芯方向に移動自在に搭載された心押し台23とを備え、主軸台22と心押し台23との間にてワークWを支持するものである。ここで、主軸台22は、ワークWの端部を把持するチャック等のワーク支持装置、及び、このワーク支持装置を回転させるモータ等の駆動装置を備えており、ワーク台20に支持されたワークWは、主軸台22によって、軸芯周りに回転駆動される。
2つの刃物台30は、夫々、ベッド10の上面に、ワークWの軸芯方向、すなわち「Z軸方向」に移動自在に搭載された第1移動基台31と、この第1移動基台31の上面に、ワークの径方向、すなわち「X軸方向」に移動自在に搭載された第2移動基台32と、この第2移動基台32の上面に固設され、加工用刃物Tを支持すると共に回転駆動する軸頭36とを備えている。ここで、第1移動基台31は、その上面に、X軸方向に延設された一対の摺接面33を備えており、第2移動基台32は、送りネジ34及びサーボモータ35等を有してなる送り装置の駆動によって、第1移動基台31の摺接面33上にてX軸方向に移動する。
ベッド10は、ワーク台20を搭載するワーク台搭載部11と、ワーク台20に対する方向とは直交する方向であるZ軸方向に2つの刃物台30を移動自在に搭載する刃物台搭載部12とを備えている。ここで、本例の工作機械100では、手前側にワーク台20が配置され、このワーク台20と対向するように、奥側に刃物台30が配置されているため、ベッド10の手前側がワーク台搭載部11となり、ベッド10の奥側が刃物台搭載部12となっている。また、刃物台搭載部12は、その上面に、Z軸方向に延設された一対の摺接面13を備えており、2つの刃物台30の各第1移動基台31は、送りネジ14及びサーボモータ15等を有してなる送り装置の駆動によって、刃物台搭載部12の摺接面13上にてZ軸方向に移動する。よって、刃物台搭載部12の前側の摺接面13の前縁端が、ワーク台搭載部11と刃物台搭載部12との境界となっている。
ところで、ベッド10は、鋳鉄による鋳造構造、或は、鋼板を溶接してなる溶接構造となっており、内部が中空状に形成されているのであるが、十分な剛性を確保するために、図2に示すように、内部に適宜形状のリブ40を有するものとして構成されている。ここで、リブ40全体は、ベッド10の略方形状の外殻を構成する第1リブ41と、ベッド10の幅方向に延設されると共に適宜間隔で並設された複数の第2リブ42と、この第2リブ42を対称軸として夫々対称に、第2リブ42に対して略60°の角度で斜め方向に延設されると共に適宜間隔で並設された複数の第3リブ43及び複数の第4リブ44とから構成されており、リブ40全体は、ハニカム構造となっている。
具体的には、第2リブ42、第3リブ43及び第4リブ44で3辺が構成された複数の三角形が互い違いに縦横に連設されたハニカム構造(図示におけるa部分参照)となっている。また、本例では、6つの三角形により六角形が形成されているため、複数の六角形が縦横に連設されたハニカム構造(図示におけるb部分参照)として捉えることもできる。なお、本例のベッド10は、上面を構成する天板部(図示省略)と、下面を構成する底板部(図示省略)とを備えており、上述のリブ40によって、底板部の上方に天板部が支持された構造となっている。よって、各リブ40は、底板部から天板部まで、ベッド10の全高に渡って立設されており、天板部を支える支持体として機能しているが、これに限らず、適宜のリブ40については、ベッド10の全高に渡って設けられたものとせず、底板部の上面から適宜高さで立設されて、底板部の適宜部位を補強するものとしたり、天板部の下面から適宜高さで垂設されて、天板部の適宜部位を補強するものとしてもよい。また、底板部を省略して、各リブ40の下面によってベッド100の下面を構成するようにしてもよい。
ところで、ベッド10は、上述の通りリブ40全体でハニカム構造となっているが、局部的に捉えると、第2リブ42と、第3リブ43と、第4リブ44とを板状体とし、各板状体にて、互いに交差する3つの平面を形成する板状支柱部60、換言すると、平面視にて、互いに交差する3方向の線分を形成する板状支柱部60が構成され、この板状支柱部60によって、天板部を支持する支柱部が構成された構造となっている。ここで、板状支柱部60の構造は、換言すると、交差部分から、横方向、対称な一対の斜め方向の3方向に放射状に延出する板状体を備えた構造となっている。
さらに、別の観点から捉えると、第1リブ41または第2リブ42と、第3リブ43と、第4リブ44とで、外形が六角形で内部が中空の筒状の筒状支柱部70が形成され、この筒状支柱部70によって、天板部を支持する支柱部が構成された構造となっている。すなわち、本例では、ベッド10の内部に、板状支柱部60と筒状支柱部70とが併設され、これら板状支柱部60及び筒状支柱部70にて支柱部が構成されており、この支柱部によって天板部が支持された構造となっている。
ところで、工作機械100を所望の据付面に据え付ける際には、ベッド100を適宜の主支持装置によって支持して、ベッド100の水準出しを行うのであるが、本例では、3つといった少ない個数の主支持装置によって、ベッド10の下面を3点支持することによって、ベッド10を水平に支持することとしてある。また、各主支持装置を、ベッド10の下方における板状支柱部60の下側であって、しかも、筒状支柱部70の下側でもある部位に配設し、これら各主支持装置によって、板状支柱部60及び筒状支柱部70の中央部分を主支持点S1として、ベッド10を支持することとしてある。
また、本例の工作機械100では、夫々軸頭36を有する2つの刃物台30を搭載する刃物台搭載部12側が、ワーク台搭載部11側よりも重量が大きく、刃物台搭載部12側に、工作機械100全体の重心が位置する。しかも、各刃物台30がZ軸方向であるベッド100の幅方向に移動するため、工作機械100全体の重心の位置は、稼働時に、ベッド10の幅方向に大きく移動する。よって、ベッド10の下面において、ワーク台搭載部11の下面における中央部分の1点、及び、刃物台搭載部12の下面における両側部分の2点の計3点の主支持点S1(図示における黒丸印部分)を、主支持装置によって支持して、ベッド10の水準出しを行うこととしてある。
また、3つの主支持装置によってベッド10の水準出しを行い、これにより工作機械100を据え付けることはできるのであるが、ベッド10に生じる歪みを矯正したり、稼働時に生じるベッド10のビビリを防止したりするために、ベッド10を補助支持装置によっても支持することとしてある。具体的には、水準出しのための3つの支持点S1で形成される三角形の内側の部位であって、刃物台搭載部12の下面の部位、特に、工作機械100全体の重心の位置と略同一となる部位、の1点、及び、上記三角形の外側の部位であって、ワーク台搭載部11の下面における支持点S1の両側の2点の計3点の補助支持点S2(図示における白丸印部分)を、補助支持装置によって支持することとしてある。ここで、これら各補助支持点S2も、板状支柱部60及び筒状支柱部70の中央部分に位置するものであり、補助支持装置は、主支持装置と同様に、板状支柱部60の下側であって、しかも、筒状支柱部70の下側でもある部位に配設される。なお、補助支持装置は、補助的なものであるため、補助支持装置としては、上述したベッド10の水準出しを行うための主支持装置よりも許容荷重の小さな小型のものを採用することができる。
ところで、本例では、主支持装置や補助支持装置、すなわち、ベッド10を支持する支持装置によってベッド10を支持する支持点を、板状支柱部60や筒状支柱部70、すなわち、天板部を支持する支柱部の中心線上に配置してある。よって、ベッド10における上記中心線上周りの曲げモーメントの発生を抑制することができ、これにより、天板部の撓みや歪みを抑制することができる。
次に、図3に基づいて、主支持装置や補助支持装置として本例で採用する支持装置50の詳細を説明する。この支持装置50は、基台部51と、この基台部51に回動自在に装着された調節ネジ54と、この調節ネジ54を回動させる操作部55と、上面がテーパ−面とされ、調節ネジ54に螺合されると共に、基台部51に、水平方向に移動自在に収容された下ブロック52と、下面がテーパ−面とされ、下ブロック52の上面に載置されるようにして、基台部51に、鉛直方向に移動自在に収容された上ブロック53とを備えるものである。ここで、本例の支持装置50では、上ブロック53の両側に設けられた凸部53aが、基台部51に設けられた溝部51aに装着されることで、上ブロック53の基台部51に対する水平方向の移動が阻止されている。よって、上ブロック53は、下ブロック52の水平方向の移動に伴なって、下ブロック52の上面のテーパ−面に相対的に沿って移動することで、鉛直方向にのみ移動するものとなっている。また、この支持装置50は、操作部55の操作により調節ネジ54を回動操作して下ブロック52を水平方向に移動させ、これにより上ブロック53を上下動させて上ブロック53の上面の高さを調節するものであり、所謂「レベリングブロック」として構成されている。
このような支持装置50によれば、高さを細密に調節できることから、主支持装置として適用すると、ベッド10の水準出しを高精度で行うことができる。また、補助支持装置として適用すると、ベッド10の歪みの矯正やビビリの発生の防止を適確に行うことができる。なお、主支持装置や補助支持装置としては、上述したようなレベリングブロックに限らず、ボルトの進退により高さ調節を行う所謂「アジャスターボルト」や、上面の高さを調節できる種々の構造のジャッキ等を採用することもできる。
上記例の工作機械100では、3つの主支持装置及び3つの補助支持装置の合計6つの支持装置によって、据え付けを行うことができるのであるが、従来の同型の工作機械では、16個の支持装置を必要としていた。よって、上記例の工作機械100によれば、支持装置の数の大幅な削減を実現することができる。
ところで、本発明に係る工作機械は、上述のように、略方形で内部にハニカム構造のリブを有するベッドを備えるものに限らない。工作機械の別の例を、図4に示す。
この工作機械100は、ベッド10が略T字形に形成された円筒研削盤である。この工作機械100では、ベッド10のワーク台搭載部11の上面に、Z軸方向に一対の摺接面17が延設されており、この摺接面17上にワーク台20が搭載されている。そして、ワーク台20は、送りネジ24及びサーボモータ25等を有してなる送り装置の駆動によって、Z軸方向に移動する。また、刃物台30は、上面に軸頭36が固設された移動基台37を有する構造となっており、この移動基台37は、ベッド10の刃物台搭載部12の上面にX軸方向に延設された一対の摺接面16上に搭載されている。そして、刃物台30は、送りネジ38及びサーボモータ39等を有してなる送り装置の駆動によって、X軸方向に移動する。なお、これらの構成の他は、上述の例と同様であり、図面に同一の符号を付することで、詳細な説明は省略する。
この工作機械100のベッド10は、図5に示すように、外郭を構成するリブを有さず、適宜の部位に独立して設けられた3つの板状支柱部60及び3つの筒状支柱部70によって、天板部が3点支持により支持された構造となっている。また、各筒状支柱部70間(各板状支柱部60間)や筒状支柱部70周辺(板状支柱部60周辺)等の適宜の部位に、補強リブ45が設けられており、板状支柱部60、筒状支柱部70及び補強リブ45にて、ベッド10の十分な剛性が確保されている。
そして、このベッド10では、工作機械100の据え付けに際して、3つの主支持装置によってベッドが水平に支持される。ここで、主支持装置による主支持点S1は、上記各板状支柱部60及び各筒状支柱部70の中央部分、特に、板状支柱部60及び各筒状支柱部70の中心線上の部位に位置するものとなっている。換言すれば、この工作機械100では、据え付けに際して、ベッド10の内部に独立して設けられた板状支柱部60及び筒状支柱部70の下側に3つの主支持装置が配設され、これら各主支持装置によって、ベッド10が支持される。
この工作機械100では、3つの主支持装置といった3つの支持装置によって、据え付けを行うことができるのであるが、従来の同型の工作機械では、13個の支持装置を必要としていた。よって、この工作機械100によれば、支持装置の数の大幅な削減を実現することができる。
以上の各例では、板状支柱部と筒状支柱部とが併設された構造のベッドを説明したが、ベッドの構造としては、これに限らず、天板部を支持する支柱部として、板状支柱部または筒状支柱部の何れか一方を備え、板状支柱部または筒状支柱部の一方にて天板部を支持する構造であってもよい。また、支柱部としては、板状支柱部や筒状支柱部ばかりでなく、他の形態のものを採用することもできる。
図6に、ベッド10の別の例を示す。このベッド10は、外郭を構成する第1リブ41と、内部に設けられた板状支柱部60とを備えるものである。ここで、板状支柱部60は、ベッド10の内部の3箇所等、適所に設けられており、この板状支柱部60にて天板部の適所が支持されて、ベッド10全体の剛性が確保されている。また、このベッドは、板状支柱部60の中央部分、特に、板状支柱部60の中心線上の部位を支持点Sとして、支持装置によって支持されるものである。
また、図7に、ベッド10のさらに別の例を示す。このベッド10は、外郭を構成する第1リブ41と、内部に設けられた筒状支柱部70とを備えるものである。ここで、筒状支柱部70は、ベッド10の内部の3箇所等、適所に設けられており、この筒状支柱部70にて天板部の適所が支持されて、ベッド10全体の剛性が確保されている。また、このベッドは、筒状支柱部70の中央部分、特に、筒状支柱部70の中心線上の部位を支持点Sとして、支持装置によって支持されるものである。
ところで、上述した各例では、主支持装置や補助支持装置等の全ての支持装置を、板状支柱部や筒状支柱部の下側に配設することとしているが、本発明に係る工作機械は、これに限らず、適宜の支持装置については、板状支柱部や筒状支柱部の下側ではない他の部位に配設することとしてもよく、少なくとも1つの支持装置を、板状支柱部や筒状支柱部の下側に配設すればよい。また、本発明に係る工作機械としては、ピン研削盤や円筒研削盤等の研削盤に限らず、マシニングセンタ、フライス盤、中ぐり盤、旋盤、ボール盤等の他の工作機械であってもよい。
さらに、本発明に係る工作機械では、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、その構成を、次のように変更することも可能である。
天板部を支持する複数の支柱部について、適宜の支柱部と他の支柱部とで、その形状、大きさ等を異ならせてもよい。例えば、適宜の支柱部として、板状支柱部と筒状支柱部とで構成されたものを採用する一方で、他の支柱部については、板状支柱部または筒状支柱部の何れか1つで構成されたものを採用してもよい。また、板状支柱部を適用する場合に、3つの平面を形成するものの他に、4つの平面を形成するものを混在させる等、形成する平面の数の異なるものを混在させたり、或は、大きさの異なるものを混在させたりしてもよい。また、筒状支柱部を適用する場合に、六角形のものの他に、三角形のものを混在させる等、形状の異なるものを混在させたり、或は、大きさの異なるものを混在させたりしてもよい。
板状支柱部としては、板状支柱部を構成する複数の板状体が、鉛直方向の一つの軸を交差軸として相互に交差するものに限らず、複数の軸を交差軸とするものであってもよい。この場合には、複数の板状体が複数の箇所で交差するものとなる。また、交差軸としては、鉛直方向の軸に限らず、鉛直方向に対して傾斜する軸であってもよい。この場合には、全ての板状体或は一部の板状体が、鉛直面に対して傾斜するものとなる。
筒状支柱部としては、三角形や六角形等の角形状のものに限らず、円形や楕円形等の略円形状や、その他、湾曲形状を有する環形状のものであってもよい。また、筒状のものでありさえばよく、上部及び下部の大きさが等しいもの、すなわち同径のものに限らず、上部と下部とで大きさ、すなわち径が異なる円錐や角錐等の錐状のものや、台錘状のものであってもよい。
本発明に係る工作機械の一例を示す平面図である。 図1に示した工作機械のベッドの横断面平面図である。 支持装置の一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)縦断面側面図である 本発明に係る工作機械の別の例を示す平面図である。 図4に示した工作機械のベッドの横断面平面図である。 ベッドの別の例を示す横断面平面図である。 ベッドのさらに別の例を示す横断面平面図である。
符号の説明
W ワーク
T 加工用刃物
S 支持点
S1 支持点
S2 補助支持点
10 ベッド
11 ワーク台搭載部
12 刃物台搭載部
13 摺接面
14 送りネジ
15 サーボモータ
16 摺接面
17 摺接面
20 ワーク台
21 ワークテーブル
22 主軸台
23 心押し台
24 送りネジ
25 サーボモータ
30 刃物台
31 第1移動基台
32 第2移動基台
33 摺接面
34 送りネジ
35 サーボモータ
36 軸頭
37 移動基台
38 送りネジ
39 サーボモータ
40 リブ
41 第1リブ
42 第2リブ
43 第3リブ
44 第4リブ
45 補強リブ
50 支持装置(主支持装置、補助支持装置)
51 基台部
52 下ブロック
53 上ブロック
54 調節ネジ
55 操作部
60 板状支柱部
70 筒状支柱部
100 工作機械

Claims (2)

  1. ワークを支持するワーク台と、
    加工用刃物を支持する刃物台と、
    上面に前記ワーク台及び前記刃物台が搭載され、工作機械全体の基台部分を構成するベッドと
    を備える工作機械であって、
    前記ベッドは、3つの主支持装置によって下面が3点支持されて据付面に水平に支持されるものであると共に、前記3点支持の各支持点の上方に立設された支柱部及び該支柱部に支持されて上面を構成する天板部を具備するものであり、
    前記支柱部は、互いに交差する少なくとも3つの平面を形成する複数の板状体からなる板状支柱部を具備するものである
    ことを特徴とする工作機械。
  2. 前記支柱部は、さらに、中空の筒状に形成されると共に前記板状支柱部の周囲に配設された筒状支柱部を具備するものであることを特徴とする請求項1に記載の工作機械。
JP2003372978A 2003-06-17 2003-10-31 工作機械 Expired - Fee Related JP4124098B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003372978A JP4124098B2 (ja) 2003-10-31 2003-10-31 工作機械
US10/860,157 US7503244B2 (en) 2003-06-17 2004-06-04 Machine tool and bed thereof
EP04014115A EP1488887B1 (en) 2003-06-17 2004-06-16 Machine tool and bed thereof
DE602004002992T DE602004002992T2 (de) 2003-06-17 2004-06-16 Werkzeugmaschine und Maschinenbett

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003372978A JP4124098B2 (ja) 2003-10-31 2003-10-31 工作機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005131768A JP2005131768A (ja) 2005-05-26
JP4124098B2 true JP4124098B2 (ja) 2008-07-23

Family

ID=34649202

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003372978A Expired - Fee Related JP4124098B2 (ja) 2003-06-17 2003-10-31 工作機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4124098B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4730062B2 (ja) * 2005-11-08 2011-07-20 株式会社ジェイテクト 縦型工作機械のコラム構造
US9032620B2 (en) 2008-12-12 2015-05-19 Nuovo Pignone S.P.A. Method for moving and aligning heavy device
DE102015208330A1 (de) * 2015-05-06 2016-11-10 Gehring Technologies Gmbh Honmaschine mit einem Maschinengestell und mindestens zwei beidseits des Maschinengestells angeordneten Einheiten
CN106002303B (zh) * 2016-06-29 2018-10-16 宁夏共享机床辅机有限公司 一种可旋转限位的机床操作面板
JP2018051709A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 コマツNtc株式会社 工作機械のベッドおよび工作機械
JP2020049580A (ja) * 2018-09-26 2020-04-02 株式会社ナガセインテグレックス 工作機械
CN110549201B (zh) 2018-05-31 2023-01-17 长濑因特格莱斯株式会社 机床
CN109014974A (zh) * 2018-08-30 2018-12-18 机械科学研究总院集团有限公司 一种立式机床的床身及其立式机床
WO2022219771A1 (ja) * 2021-04-15 2022-10-20 Dmg森精機株式会社 工作機械
WO2023037402A1 (ja) * 2021-09-07 2023-03-16 Dmg森精機株式会社 工作機械

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005131768A (ja) 2005-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7503244B2 (en) Machine tool and bed thereof
JP4124098B2 (ja) 工作機械
JP4410140B2 (ja) 工作機械
CN102744427A (zh) 一种加工圆筒偏心类零件的卧式车床以及所采用的方法
CN100594097C (zh) 一种内圆磨床
KR20100108881A (ko) 원통형 중량 가공물의 내경을 가공하기 위한 장치
JP4825240B2 (ja) 自動パレット交換装置
CN107962423B (zh) 管嘴相贯曲面加工定位工装及曲面加工方法
CN109175913B (zh) Man系列船用低速柴油机十字头销的加工方法
JP5380963B2 (ja) レスト装置を備える工作機械およびレスト装置を用いる加工方法
JP4165370B2 (ja) 工作機械
JP2009095911A (ja) 旋回装置およびそれを備えた円筒研削盤
CN109648337B (zh) 汽车刹车片加工装置
CN102481634A (zh) 用于切削式车削加工的方法和车削加工装置
JP5611691B2 (ja) 工作機械およびワーク加工方法
CN215201422U (zh) 一种磨床用上料机构的微调平台
CN211193011U (zh) 一种批量加工装置
JP2007229830A (ja) ブレーキディスク加工用竪型両頭平面研削盤
KR101046603B1 (ko) 원통형 중량 가공물의 외경을 가공하기 위한 장치
CN208614368U (zh) 一种用于数控机床和自动化产线的消振垫座
CN221019808U (zh) 一种用于轮辐通风孔倒角加工的倒角装置
KR101407527B1 (ko) 테이블 업다운 회전오차 방지 장치
CN106736282B (zh) 大型筒体车、镗组合加工方法及装置
CN212526224U (zh) 一种数控车床加工手表夹板的刀架结构
CN108942122A (zh) 一种免校正十字轴加工方法及中心孔修正加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050629

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060301

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080415

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080428

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4124098

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120516

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120516

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130516

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140516

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees