WO2022219771A1

WO2022219771A1 - 工作機械

Info

Publication number: WO2022219771A1
Application number: PCT/JP2021/015557
Authority: WO
Inventors: 雅彦森; 充多賀; 忠治森本; 喜則山本; 辰哉合澤; 勇介池田; 成弘入野; 洋介樋口; 英貴原
Original assignee: Dmg森精機株式会社
Priority date: 2021-04-15
Filing date: 2021-04-15
Publication date: 2022-10-20
Also published as: JPWO2022219771A1; EP4324589A1; CN117222495A

Abstract

工作機械は、水平方向に平行なＺ軸方向に移動可能なテーブル（５１）と、テーブル（５１）をＺ軸方向に案内し、Ｘ軸方向に互いに離れて配置される第１ガイド部（５８）および第２ガイド部（５９）と、第１ガイド部（５８）および第２ガイド部（５９）がそれぞれ取り付けられる第１ガイド取り付け部（１４）および第２ガイド取り付け部（１５）を有し、第１ガイド取り付け部（１４）および第２ガイド取り付け部（１５）の間に位置し、Ｙ軸方向に貫通する開口部（２１１）が設けられるベッド（１１）とを備える。第１ガイド取り付け部（１４）および第２ガイド取り付け部（１５）は、それぞれ、Ｘ軸方向において、開口部（２１１）を挟んで互いに対向する第１対向面（２２２）および第２対向面（２２７）を含む。ベッド（１１）は、開口部（２１１）に配置され、第１対向面（２２２）および第２対向面（２２７）に接続されるリブ部（２３１）をさらに有する。

Description

工作機械

　この発明は、工作機械に関する。

　たとえば、実開昭５５－１６０７４５号公報（特許文献１）には、ベッドと、ベッドによりＹ軸方向に摺動支持されるサドルと、サドルによりＸ軸方向に摺動案内されるテーブルとを備える工作機械が開示されている。テーブルには、複数個の切粉排出孔が設けられ、サドルには、上下に貫通する切粉落下空間が設けられている。

　また、特開２００７－５４９０３号公報（特許文献２）には、ベッドを備える工作機械が開示されている。ベッドには、流体を流すための流体溝が、ベッドの一方の側面から他方の側面にかけて横断するように設けられている。

実開昭５５－１６０７４５号公報特開２００７－５４９０３号公報

　上述の特許文献に開示されるように、ベッドを備える工作機械が知られている。このような工作機械において、ワーク加工に伴って生じた切屑がベッドに堆積すると、切屑を加工エリア内から効率的に回収することができない。一方、ベッドは、ワークを保持するためのテーブル、または、工具を回転させるための工具主軸などを支持するベース部材であるため、ベッドの剛性を十分に確保する必要がある。

　そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、ベッドの剛性を十分に確保しつつ、切屑を効率的に回収することが可能な工作機械を提供することである。

　この発明に従った工作機械は、水平方向に平行な第１軸方向に移動可能なテーブルと、テーブルを第１軸方向に案内し、水平方向に平行で、かつ、第１軸に直交する第２軸方向に互いに離れて配置される第１ガイド部および第２ガイド部と、第１ガイド部および第２ガイド部がそれぞれ取り付けられる第１ガイド取り付け部および第２ガイド取り付け部を有し、第１ガイド取り付け部および第２ガイド取り付け部の間に位置し、鉛直方向に平行な第３軸方向に貫通する開口部が設けられるベッドとを備える。第１ガイド取り付け部および第２ガイド取り付け部は、それぞれ、第２軸方向において、開口部を挟んで互いに対向する第１対向面および第２対向面を含む。ベッドは、開口部に配置され、第１対向面および第２対向面に接続されるリブ部をさらに有する。

　このように構成された工作機械によれば、ベッドに鉛直方向に平行な第３軸方向に貫通する開口部が設けられるため、ワークの加工に伴って生じた切屑を、ベッドの上方から開口部を通じてベッドの下方に排出することができる。これにより、ベッドからの切屑排出性を高めて、切屑の効率的な回収が可能となる。また、ベッドは、開口部に配置されるリブ部を有するため、ベッドに開口部が設けられるにも拘わらず、ベッドの剛性を十分に確保することができる。

　また好ましくは、開口部は、第１軸方向における開口部の一方端に配置される第１開口端と、第１軸方向における開口部の他方端に配置される第２開口端とを有する。第１軸方向における第１開口端および第２開口端の間の長さは、第２軸方向における開口部の長さよりも大きい。

　このように構成された工作機械によれば、第２軸方向における開口部の長さに対して、テーブルが移動する第１軸方向における第１開口端および第２開口端の間の長さを十分に確保することによって、第１軸方向におけるテーブルの位置に拘わらず、良好な切屑排出性を得ることができる。

　また好ましくは、開口部は、第１軸方向における開口部の一方端に配置される第１開口端と、第１軸方向における開口部の他方端に配置される第２開口端とを有する。第１軸方向における第１開口端および第２開口端の間の長さは、第１軸方向におけるテーブルの最大ストローク長よりも大きい。

　このように構成された工作機械によれば、第１軸方向におけるテーブルの最大ストローク長に対して、テーブルが移動する第１軸方向における第１開口端および第２開口端の間の長さを十分に確保することによって、第１軸方向におけるテーブルの位置に拘わらず、良好な切屑排出性を得ることができる。

　また好ましくは、工作機械は、テーブルに装着されるパレットを交換するための自動パレット交換装置（ＡＰＣ：Automatic　Pallet　Changer）をさらに備える。ベッドは、第１軸方向における開口部の一方端側において、第１ガイド取り付け部および第２ガイド取り付け部を繋ぎ、自動パレット交換装置が取り付けられるＡＰＣ取り付け部をさらに有する。テーブルは、第３軸方向に延びる回転中心軸を中心に回転可能である。テーブルが自動パレット交換装置によるパレット交換位置に位置決めされた場合に、回転中心軸は、第３軸方向に見て開口部の開口に重なる位置に配置される。

　このように構成された工作機械によれば、パレット交換位置に位置決めされたテーブルが自動パレット交換装置によってパレットを交換する場合に、テーブルの回転中心軸が鉛直方向に平行な第３軸方向に見て開口部の開口に重なる位置に配置されるため、パレット交換時に良好な切屑排出性を得ることができる。

　また好ましくは、工作機械は、ベッド上に加工エリアを区画形成するカバー体をさらに備える。水平面により切断された場合の開口部の開口面積は、水平面により切断された場合の加工エリアの面積の２０％以上である。

　このように構成された工作機械によれば、加工エリアの面積に対する開口部の開口面積の割合を高めることによって、良好な切屑排出性を得ることができる。

　また好ましくは、リブ部は、水平面に平行な下面と、第１軸方向における下面の両端部からそれぞれ立ち上がる第１側面および第２側面と、第１側面の上端部から第１軸方向に沿って斜め上方向に延在する第１傾斜面と、第２側面の上端部から第１軸方向に沿って斜め上方向に延在し、第１傾斜面と交わる第２傾斜面とを含む。

　このように構成された工作機械によれば、リブ部の上部においては、第１傾斜面および第２傾斜面によって、リブ部に切屑が堆積することを抑制できる。また、リブ部の下部においては、下面、第１側面および第２側面がなす角形形状によって、リブ部の断面２次モーメントを高めることができる。

　また好ましくは、工作機械は、テーブルに装着されるパレットを交換するための自動パレット交換装置（ＡＰＣ：Automatic　Pallet　Changer）と、工具主軸を支持するためのコラムとをさらに備える。ベッドは、第１軸方向における開口部の一方端側において、第１ガイド取り付け部および第２ガイド取り付け部を繋ぎ、自動パレット交換装置が取り付けられるＡＰＣ取り付け部と、第１軸方向における開口部の他方端側において、第１ガイド取り付け部および第２ガイド取り付け部を繋ぎ、コラムが取り付けられるコラム取り付け部と、ＡＰＣ取り付け部に設けられ、工作機械が設置される床面に固定される第１固定部と、コラム取り付け部に設けられ、第２軸方向に互いに離れて位置し、工作機械が設置される床面に固定される第２固定部および第３固定部とをさらに有する。開口部は、第１軸方向における開口部の一方端に配置される第１開口端と、第１軸方向における開口部の他方端に配置される第２開口端とを有する。リブ部は、第１軸方向において、第２開口端よりも第１開口端寄りの位置に設けられる。

　このように構成された工作機械によれば、第１軸方向における開口部の一方端側に配置されるＡＰＣ取り付け部が、第１固定部で床面に固定され、第１軸方向における開口部の他方端側に配置されるコラム取り付け部が、第２固定部および第３固定部で床面に固定されるため、ベッドは、外力が加えられた場合に、第１軸方向における開口部の一方端側で振動し易い。これに対して、リブ部を、第１軸方向における開口部の他方端に配置される第２開口端よりも、第１軸方向における開口部の一方端に配置される第１開口端寄りの位置に設けることによって、第１軸方向における開口部の一方端側で生じる振動を効果的に抑制することができる。また、リブ部が、第１軸方向においてコラムからより離れた位置に設けられるため、工具主軸によるワーク加工に伴って発生した切屑を開口部を通じて効率的に排出することができる。

　以上に説明したように、この発明に従えば、ベッドの剛性を十分に確保しつつ、切屑を効率的に回収することが可能な工作機械を提供することができる。

この発明の実施の形態１における工作機械を示す斜視図である。図１中の工作機械を示す上面図である。図１中の工作機械を示す側面図である。図１中の工作機械を示す正面図である。図１中のベッドを示す斜視図である。図１中のベッドを示す上面図である。図６中のＶＩＩ－ＶＩＩ線上の矢視方向に見たベッドを示す断面図である。開口部の開口面積と、加工エリアの開口面積との関係を示す上面図である。図６中のベッドの変形例を部分的に示す上面図である。この発明の実施の形態２における工作機械（テーブルの基準姿勢時）を示す斜視図である。この発明の実施の形態２における工作機械（テーブルの反転姿勢時）を示す斜視図である。

　この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。

　（実施の形態１）
　図１は、この発明の実施の形態１における工作機械を示す斜視図である。図２は、図１中の工作機械を示す上面図である。図３は、図１中の工作機械を示す側面図である。図４は、図１中の工作機械を示す正面図である。

　図中には、工作機械の外観をなすカバー体を透視することによって、工作機械の内部構造が示されている。

　図１から図４を参照して、本実施の形態における工作機械１００は、ワークに回転する工具を接触させることによって、ワーク加工を行なうマシニングセンタである。工作機械１００は、工具の回転中心軸が水平方向に延びる横形マシニングセンタである。工作機械１００は、コンピュータによる数値制御によって、ワーク加工のための各種動作が自動化されたＮＣ（Numerically　Control）工作機械である。

　本明細書においては、水平方向に平行で、かつ、テーブルの移動方向（工具の回転中心軸）に平行な軸を「Ｚ軸（第１軸）」といい、水平方向に平行で、かつ、Ｚ軸に直交する軸を「Ｘ軸（第２軸）」といい、鉛直方向に平行な軸を「Ｙ軸（第３軸）」という。図２中における右方向が「＋Ｘ軸方向」であり、左方向が「－Ｘ軸方向」である。図３中における左方向が「＋Ｚ軸方向」であり、右方向が「－Ｚ軸方向」である。上方向が「＋Ｙ軸方向」であり、下方向が「－Ｙ軸方向」である。

　まず、工作機械１００の全体構造について説明する。工作機械１００は、ベッド１１と、コラム２１と、サドル３１と、クロススライド４１と、工具主軸９１とを有する。

　ベッド１１は、コラム２１、サドル３１、クロススライド４１、工具主軸９１および後述のテーブル５１等を支持するためのベース部材であり、工場などの床面に設置されている。ベッド１１は、鋳鉄等の金属からなる。

　ベッド１１は、Ｙ軸方向に見た上面視において、Ｚ軸方向に延びる長辺と、Ｘ軸方向に延びる短辺とを有する矩形形状をなしている。Ｙ軸方向におけるベッド１１の全長は、Ｚ軸方向におけるベッド１１の全長よりも小さく、Ｘ軸方向におけるベッド１１の全長よりも小さい。

　ベッド１１は、第１周壁部１２と、第２周壁部１３とを有する。第１周壁部１２および第２周壁部１３は、上面視した場合のベッド１１の周縁に設けられている。第１周壁部１２および第２周壁部１３は、Ｘ軸方向におけるベッド１１の両端部に設けられている。第１周壁部１２は、－Ｘ軸方向におけるベッド１１の端部に設けられている。第２周壁部１３は、＋Ｘ軸方向におけるベッド１１の端部に設けられている。第１周壁部１２および第２周壁部１３は、上方に向けて立ち上がる壁形状をなしながらＺ軸方向に沿って延びている。

　第１周壁部１２は、第１頂面１６を有する。第２周壁部１３は、第２頂面１７を有する。第１頂面１６および第２頂面１７は、Ｘ軸－Ｚ軸平面に平行な平面である。第１頂面１６および第２頂面１７は、上方を向いている。

　ベッド１１は、第１ガイド取り付け部１４と、第２ガイド取り付け部１５とをさらに有する。第１ガイド取り付け部１４は、第１周壁部１２から下方に向けて凹む段差をなしている。第２ガイド取り付け部１５は、第２周壁部１３から下方に向けて凹む段差をなしている。第１ガイド取り付け部１４は、Ｘ軸方向において、第１周壁部１２および第２ガイド取り付け部１５の間に設けられている。第２ガイド取り付け部１５は、Ｘ軸方向において、第１ガイド取り付け部１４および第２周壁部１３の間に設けられている。

　第１ガイド取り付け部１４は、第３頂面１８を有する。第１頂面１６は、第３頂面１８よりも上方に配置されている。第１周壁部１２は、第３頂面１８から上方に向けて立ち上がる壁形状をなしている。第２ガイド取り付け部１５は、第４頂面１９を有する。第２頂面１７は、第４頂面１９よりも上方に配置されている。第２周壁部１３は、第４頂面１９から上方に向けて立ち上がる壁形状をなしている。

　コラム２１は、ベッド１１上に立設されている。コラム２１は、全体として、ベッド１１から上方に向けて立ち上がる門型形状を有する。コラム２１は、ベッド１１に対して固定されている。コラム２１は、－Ｚ軸方向におけるベッド１１の端部に配置されている。

　サドル３１は、コラム２１により支持されている。サドル３１は、＋Ｚ軸方向を向くコラム２１の前面に設けられている。サドル３１は、全体として、ベッド１１から上方に向けて立ち上がる門型形状を有する。サドル３１は、コラム２１等に設けられた送り装置２２，２３およびガイド部２６，２７によって、コラム２１に対してＸ軸方向に移動可能に設けられている。

　クロススライド４１は、サドル３１により支持されている。クロススライド４１は、＋Ｚ軸方向を向くサドル３１の前面に設けられている。クロススライド４１は、全体として、Ｘ軸－Ｙ軸平面に平行な板形状を有する。クロススライド４１は、サドル３１等に設けられた送り装置４２，４３およびガイド部４６，４７によって、サドル３１に対してＹ軸方向（上下方向）に移動可能に設けられている。

　工具主軸９１は、クロススライド４１により支持されている。工具主軸９１は、クロススライド４１に対して固定されている。工具主軸９１は、クロススライド４１を貫通し、クロススライド４１から＋Ｚ軸方向および－Ｚ軸方向に向けて突出している。工具主軸９１は、クロススライド４１を介して、コラム２１により支持されている。工具主軸９１は、サドル３１に対して、クロススライド４１とともにＹ軸方向（上下方向）に移動する。

　工具主軸９１は、Ｚ軸に平行な回転中心軸１１０を中心に、モータ駆動により回転可能に設けられている。工具主軸９１には、工作機械１００におけるワーク加工のための工具が保持される。工具主軸９１の回転に伴って、工具主軸９１に保持された工具が回転中心軸１１０を中心に回転する。

　工作機械１００は、テーブル５１をさらに有する。テーブル５１は、ベッド１１により支持されている。テーブル５１は、ベッド１１上に設けられている。テーブル５１は、コラム２１、サドル３１およびクロススライド４１から＋Ｚ軸方向に離れた位置に設けられている。テーブル５１は、ワークを保持するための装置である。テーブル５１は、Ｚ軸方向において工具主軸９１と対向する位置にワークを保持する。テーブル５１は、ベッド１１に対してＺ軸方向に移動可能に設けられている。

　テーブル５１は、ワーク保持部６１と、テーブルベース７１とを有する。ワーク保持部６１は、ベッド１１上に設けられている。ワーク保持部６１は、Ｘ軸方向において、第１周壁部１２および第２周壁部１３の間に配置されている。ワーク保持部６１は、ワークを着脱可能に保持する。ワーク保持部６１には、パレットＰが装着されている。パレットＰには、たとえば、ワークが取り付けられるイケール等の治具が搭載される。

　ワーク保持部６１は、テーブルベース７１により支持されている。テーブルベース７１は、ワーク保持部６１の下方に設けられている。テーブルベース７１は、上面視した場合に、Ｘ軸方向において、第１ガイド取り付け部１４（第３頂面１８）および第２ガイド取り付け部１５（第４頂面１９）の間に跨がって設けられている。

　ワーク保持部６１には、パレットＰを、Ｙ軸方向に延びる回転中心軸１３０を中心に回転させるための回転機構部（不図示）と、パレットＰをクランプおよびアンクランプするためのクランプ機構部（不図示）とが内蔵されている。

　図２に示されるように、工作機械１００は、自動パレット交換装置（ＡＰＣ：Automatic　Pallet　Changer）３２１をさらに有する。自動パレット交換装置３２１は、Ｚ軸方向において、テーブル５１を挟んで工具主軸９１の反対側に配置されている。自動パレット交換装置３２１は、ベッド１１に取り付けられている。

　自動パレット交換装置３２１は、テーブル５１に装着されるパレットを交換する。自動パレット交換装置３２１は、加工エリアの内外でパレットを交換する。自動パレット交換装置３２１によるパレットの交換時、テーブル５１は、＋Ｚ軸方向におけるストローク端に対応するパレット交換位置に配置される。

　自動パレット交換装置３２１は、加工エリア内のテーブル５１におけるパレットＰと、加工エリア外の段取りステーション（不図示）におけるパレットとを交換する。自動パレット交換装置３２１は、テーブル５１におけるパレットＰと、段取りステーションにおけるパレットとを同時に保持し、上下動作と、鉛直軸を中心とする旋回動作とが可能なアーム機構から構成されている。

　なお、自動パレット交換装置３２１の構造は、特に限定されず、たとえば、上下動と、Ｚ軸方向におけるスライド動作とが可能なアーム機構から構成されてもよい。

　続いて、ベッド１１のより具体的な構造と、テーブル５１の移動機構とについて説明する。図５は、図１中のベッドを示す斜視図である。図６は、図１中のベッドを示す上面図である。図７は、図６中のＶＩＩ－ＶＩＩ線上の矢視方向に見たベッドを示す断面図である。

　図１から図７を参照して、ベッド１１は、ＡＰＣ取り付け部３１１と、コラム取り付け部２４０とをさらに有する。

　ＡＰＣ取り付け部３１１は、＋Ｚ軸方向におけるベッド１１の端部に設けられている。ＡＰＣ取り付け部３１１は、Ｘ軸方向において、第１ガイド取り付け部１４および第２ガイド取り付け部１５の間に配置されている。ＡＰＣ取り付け部３１１は、Ｘ軸方向に延びて、第１ガイド取り付け部１４および第２ガイド取り付け部１５を繋いでいる。ＡＰＣ取り付け部３１１は、－Ｘ軸方向における端部において、第１ガイド取り付け部１４に接続されている。ＡＰＣ取り付け部３１１は、＋Ｘ軸方向における端部において、第２ガイド取り付け部１５に接続されている。

　コラム取り付け部２４０は、－Ｚ軸方向におけるベッド１１の端部に設けられている。コラム取り付け部２４０は、Ｘ軸方向に延びて、第１ガイド取り付け部１４および第２ガイド取り付け部１５を繋いでいる。コラム取り付け部２４０は、－Ｘ軸方向における端部において、－Ｚ軸方向における第１周壁部１２および第１ガイド取り付け部１４の端部に接続されている。コラム取り付け部２４０は、＋Ｘ軸方向における端部において、－Ｚ軸方向における第２周壁部１３および第２ガイド取り付け部１５の端部に接続されている。

　ＡＰＣ取り付け部３１１には、自動パレット交換装置３２１が取り付けられている。コラム取り付け部２４０には、コラム２１が取り付けられている。コラム取り付け部２４０は、第５頂面２４１を有する。コラム２１は、第５頂面２４１に載置されている。

　第１ガイド取り付け部１４および第２ガイド取り付け部１５は、それぞれ、第１ガイド取り付け面２２１および第２ガイド取り付け面２２６をさらに有する。第１ガイド取り付け面２２１および第２ガイド取り付け面２２６は、Ｘ軸－Ｚ軸平面に平行な平面である。第１ガイド取り付け面２２１および第２ガイド取り付け面２２６は、Ｚ軸方向に帯状に延びている。

　工作機械１００は、第１送り装置５２と、第２送り装置５３と、第１ガイド部５８と、第２ガイド部５９とをさらに有する。テーブル５１は、第１送り装置５２、第２送り装置５３、第１ガイド部５８および第２ガイド部５９によって、Ｚ軸方向に移動可能に設けられている。

　第１送り装置５２および第２送り装置５３は、ベッド１１およびテーブル５１に設けられている。第１送り装置５２および第２送り装置５３は、Ｘ軸方向において、互いに離れて配置されている。第１送り装置５２および第２送り装置５３は、それぞれ、第３頂面１８上および第４頂面１９上に設けられている。第１送り装置５２および第２送り装置５３は、テーブル５１に対して駆動力を付与することによって、テーブル５１をＺ軸方向に移動させる。

　図２に示されるように、第１送り装置５２は、サーボモータ２６１と、ネジ軸２６２と、ナット２６３とを有する。第２送り装置５３は、サーボモータ２６６と、ネジ軸２６７と、ナット２６８とを有する。

　ネジ軸２６２は、Ｚ軸方向に延びている。ネジ軸２６２は、Ｚ軸方向において互いに離れて配置された複数の軸受けによって、回転可能に支持されている。ナット２６３は、複数のボールを介して、ネジ軸２６２に嵌め合わされている。ナット２６３は、テーブル５１（テーブルベース７１）に取り付けられている。ネジ軸２６２およびナット２６３は、ボールネジを構成している。サーボモータ２６１の出力軸は、ネジ軸２６２に連結されている。サーボモータ２６１からの回転は、ネジ軸２６２に入力される。

　ネジ軸２６７は、Ｚ軸方向に延びている。ネジ軸２６７は、Ｚ軸方向において互いに離れて配置された複数の軸受けによって、回転可能に支持されている。ナット２６８は、複数のボールを介して、ネジ軸２６７に嵌め合わされている。ナット２６８は、テーブル５１（テーブルベース７１）に取り付けられている。ネジ軸２６７およびナット２６８は、ボールネジを構成している。サーボモータ２６６の出力軸は、ネジ軸２６７に連結されている。サーボモータ２６６からの回転は、ネジ軸２６７に入力される。

　第１ガイド部５８および第２ガイド部５９は、ベッド１１およびテーブル５１に設けられている。第１ガイド部５８および第２ガイド部５９は、Ｘ軸方向において、互いに離れた配置されている。第１ガイド部５８および第２ガイド部５９は、それぞれ、第１ガイド取り付け部１４および第２ガイド取り付け部１５に取り付けられている。第１ガイド部５８および第２ガイド部５９は、テーブル５１をＺ軸方向に案内する。

　第１ガイド部５８は、Ｘ軸方向において、第１送り装置５２と並んで配置されている。第２ガイド部５９は、Ｘ軸方向において、第２送り装置５３と並んで配置されている。第１ガイド部５８は、Ｘ軸方向において、第１送り装置５２および第２ガイド部５９の間に配置されている。第２ガイド部５９は、Ｘ軸方向において、第１ガイド部５８および第２送り装置５３の間に配置されている。

　図２および図４に示されるように、第１ガイド部５８は、レール２７１と、スライダー２７２とを有する。レール２７１は、Ｚ軸方向に延びている。レール２７１は、ボルトを用いて、第１ガイド取り付け面２２１に取り付けられている。スライダー２７２は、複数のボールを介して、レール２７１に嵌め合わされている。スライダー２７２は、レール２７１に案内されることによってＺ軸方向にスライド可能である。スライダー２７２は、テーブル５１に（テーブルベース７１）に取り付けられている。レール２７１およびスライダー２７２は、直動案内機構であるリニアガイドを構成している。

　第２ガイド部５９は、レール２７６と、スライダー２７７とを有する。レール２７６は、Ｚ軸方向に延びている。レール２７６は、ボルトを用いて、第２ガイド取り付け面２２６に取り付けられている。スライダー２７７は、複数のボールを介して、レール２７６に嵌め合わされている。スライダー２７７は、レール２７６に案内されることによってＺ軸方向にスライド可能である。スライダー２７７は、テーブル５１（テーブルベース７１）に取り付けられている。レール２７６およびスライダー２７７は、直動案内機構であるリニアガイドを構成している。

　図２、図５、図６および図７に示されるように、ベッド１１には、開口部２１１が設けられている。開口部２１１は、Ｘ軸方向において、第１ガイド取り付け部１４および第２ガイド取り付け部１５の間に位置している。開口部２１１は、Ｚ軸方向において、ＡＰＣ取り付け部３１１およびコラム取り付け部２４０の間に位置している。開口部２１１は、Ｙ軸方向においてベッド１１を貫通している。

　図６中には、テーブル５１が＋Ｚ軸方向におけるストローク端、すなわち、自動パレット交換装置３２１によるパレット交換位置に位置決めされた場合のパレットＰの回転中心軸１３０Ｓと、テーブル５１が－Ｚ軸方向におけるストローク端に位置決めされた場合のパレットＰの回転中心軸１３０Ｔとが示されている。

　開口部２１１は、第１開口端２１１ｐと、第２開口端２１１ｑとを有する。第１開口端２１１ｐは、Ｚ軸方向における開口部２１１の一方端に配置されている。第１開口端２１１ｐは、＋Ｚ軸方向における開口部２１１の端部に対応している。第２開口端２１１ｑは、Ｚ軸方向における開口部２１１の他方端に配置されている。第２開口端２１１ｑは、－Ｚ軸方向における開口部２１１の端部に対応している。

　図６に示されるように、Ｚ軸方向における第１開口端２１１ｐおよび第２開口端２１１ｑの間の長さＬ１は、Ｘ軸方向における開口部２１１の長さＬ２よりも大きい（Ｌ１＞Ｌ２）。開口部２１１は、上面視において、Ｚ軸方向が長手方向となり、Ｘ軸方向が短手方向となる矩形形状の開口をなしている。開口部２１１は、上面視において矩形形状を有し、Ｙ軸方向（上下方向）に延びてベッド１１を貫く開口（空間）をなしている。

　Ｚ軸方向における第１開口端２１１ｐおよび第２開口端２１１ｑの間の長さＬ１は、Ｚ軸方向におけるテーブル５１の最大ストローク長Ｌ３よりも大きい（Ｌ１＞Ｌ３）。

　パレットＰの回転中心軸１３０Ｓは、上面視において、後述する第３対向面２４４に重なる位置に配置されている。パレットＰの回転中心軸１３０Ｓは、第１開口端２１１ｐよりも＋Ｚ軸方向に寄った位置に配置されている。

　パレットＰの回転中心軸１３０Ｔは、上面視において、開口部２１１の開口と重なる位置に配置されている。工具主軸９１の主軸端面９２は、上面視において、開口部２１１の開口と重なる位置に配置されている。

　なお、開口部２１１の直下には、工作機械１００におけるワーク加工に伴って生じる切屑を機外に排出するための切屑排出機構（不図示）が設けられている。

　第１ガイド取り付け部１４および第２ガイド取り付け部１５は、それぞれ、第１対向面２２２および第２対向面２２７を有する。第１対向面２２２および第２対向面２２７は、Ｘ軸方向において、開口部２１１を挟んで互いに対向している。

　第１対向面２２２は、Ｘ軸方向において、第１ガイド取り付け面２２１と並んで設けられている。第１対向面２２２は、Ｘ軸方向において、第１ガイド取り付け面２２１から開口部２１１に近づくほど下方に向かうように傾斜している。第１対向面２２２は、第１ガイド取り付け面２２１から開口部２１１に向けて、＋Ｘ軸方向、かつ、－Ｙ軸方向に延在している。第１対向面２２２は、平面からなる。第１対向面２２２は、上面視において、第１ガイド取り付け面２２１に沿ってＺ軸方向に帯状に延びている。

　第２対向面２２７は、Ｘ軸方向において、第２ガイド取り付け面２２６と並んで設けられている。第２対向面２２７は、Ｘ軸方向において、第２ガイド取り付け面２２６から開口部２１１に近づくほど下方に向かうように傾斜している。第２対向面２２７は、第２ガイド取り付け面２２６から開口部２１１に向けて、－Ｘ軸方向、かつ、－Ｙ軸方向に延在している。第２対向面２２７は、平面からなる。第２対向面２２７は、上面視において、第２ガイド取り付け面２２６に沿ってＺ軸方向に帯状に延びている。

　第１対向面２２２および第２対向面２２７は、テーブル５１を挟んで対称に設けられている。

　ＡＰＣ取り付け部３１１およびコラム取り付け部２４０は、それぞれ、第３対向面２４４および第４対向面２４３を有する。第３対向面２４４および第４対向面２４３は、Ｚ軸方向において、開口部２１１を挟んで互いに対向している。

　第３対向面２４４は、Ｚ軸方向において開口部２１１に近づくほど下方に向かうように傾斜している。第３対向面２４４は、開口部２１１に向けて、－Ｚ軸方向、かつ、－Ｙ軸方向に延在している。第３対向面２４４は、平面からなる。第３対向面２４４は、Ｘ軸方向に帯状に延びている。第３対向面２４４は、－Ｘ軸方向における端部において、＋Ｚ軸方向における第１対向面２２２の端部に接続されている。第３対向面２４４は、＋Ｘ軸方向における端部において、＋Ｚ軸方向における第２対向面２２７の端部に接続されている。

　第４対向面２４３は、Ｚ軸方向において開口部２１１に近づくほど下方に向かうように傾斜している。第４対向面２４３は、開口部２１１に向けて、＋Ｚ軸方向、かつ、－Ｙ軸方向に延在している。第４対向面２４３は、平面からなる。第４対向面２４３は、Ｘ軸方向に帯状に延びている。第４対向面２４３は、－Ｘ軸方向における端部において、－Ｚ軸方向における第１対向面２２２の端部に接続されている。第４対向面２４３は、＋Ｘ軸方向における端部において、－Ｚ軸方向における第２対向面２２７の端部に接続されている。

　第１対向面２２２、第３対向面２４４、第２対向面２２７および第４対向面２４３は、開口部２１１の周囲を取り囲むように設けられている。

　コラム取り付け部２４０は、傾斜面２４２をさらに有する。傾斜面２４２は、Ｚ軸方向において、第５頂面２４１と、第３頂面１８、第４対向面２４３および第４頂面１９との間に配置されている。傾斜面２４２は、Ｚ軸方向において、第５頂面２４１から、第３頂面１８、第４対向面２４３および第４頂面１９に近づくほど下方に向かうように傾斜している。傾斜面２４２は、第５頂面２４１から、第３頂面１８、第４対向面２４３および第４頂面１９に向けて、＋Ｚ軸方向、かつ、－Ｙ軸方向に延在している。

　傾斜面２４２の傾きは、第４対向面２４３の傾きよりも急峻であってもよいし、第４対向面２４３の傾きと同じであってもよいし、第４対向面２４３の傾きよりも緩やかであってもよい。第４対向面２４３の傾きは、第３対向面２４４の傾きよりも急峻であってもよいし、第３対向面２４４の傾きと同じであってもよいし、第３対向面２４４の傾きよりも緩やかであってもよい。

　ベッド１１は、リブ部２３１をさらに有する。リブ部２３１は、開口部２１１に配置されている。リブ部２３１は、Ｘ軸方向にリブ状に延びている。リブ部２３１は、第１対向面２２２および第２対向面２２７に接続されている。リブ部２３１は、ベッド１１を構成する鋳鉄によって、第１ガイド取り付け部１４および第２ガイド取り付け部１５と一体に設けられている。

　図６に示されるように、リブ部２３１は、上面視において、開口部２１１の開口と重なるように設けられている。リブ部２３１は、Ｚ軸方向において、第１開口端２１１ｐおよび第２開口端２１１ｑの間に配置されている。リブ部２３１は、Ｚ軸方向において、第２開口端２１１ｑよりも第１開口端２１１ｐ寄りの位置に配置されている。

　リブ部２３１は、Ｚ軸方向において、パレットＰの回転中心軸１３０Ｓと、パレットＰの回転中心軸１３０Ｔとの間に配置されている。リブ部２３１は、Ｚ軸方向において、パレットＰの回転中心軸１３０Ｓよりも、パレットＰの回転中心軸１３０Ｔ寄りの位置に配置されている。

　リブ部２３１は、Ｚ軸方向において、第１開口端２１１ｐおよび第２開口端２１１ｑの間の中心位置に配置されてもよいし、第１開口端２１１ｐよりも第２開口端２１１ｑ寄りの位置に配置されてもよい。リブ部２３１は、Ｚ軸方向において、パレットＰの回転中心軸１３０Ｓと、パレットＰの回転中心軸１３０Ｔとの間の中心位置に配置されてもよいし、パレットＰの回転中心軸１３０Ｔよりも、パレットＰの回転中心軸１３０Ｓ寄りの位置に配置されてもよい。

　リブ部２３１は、Ｚ軸方向において、工具主軸９１の主軸端面９２よりも＋Ｚ軸方向に寄った位置に配置されている。

　本実施の形態では、ベッド１１に開口部２１１を設けることによって、ワークの加工に伴って生じた切屑を、ベッド１１の上方の加工エリアから開口部２１１を通じてベッド１１の下方の加工エリア外に排出することができる。これにより、ベッド１１からの切屑排出性を高めて、切屑を効率的に回収することができる。また、ベッド１１にリブ部２３１を設けることによって、ベッド１１に開口部２１１が設けられるにも拘わらず、ベッド１１の剛性を十分に確保することができる。

　また、Ｚ軸方向における第１開口端２１１ｐおよび第２開口端２１１ｑの間の長さＬ１は、Ｘ軸方向における開口部２１１の長さＬ２よりも大きい。Ｚ軸方向における第１開口端２１１ｐおよび第２開口端２１１ｑの間の長さＬ１は、Ｚ軸方向におけるテーブル５１の最大ストローク長Ｌ３よりも大きい。このような構成によれば、テーブル５１が移動するＺ軸方向における第１開口端２１１ｐおよび第２開口端２１１ｑの間の長さを十分に確保することによって、Ｚ軸方向におけるテーブル５１の位置に拘わらず、良好な切屑排出性を得ることができる。

　図７中には、Ｙ軸－Ｚ軸平面により切断された場合のリブ部２３１の断面形状が示されている。図７に示されるように、リブ部２３１は、下面２３２と、第１側面２３３と、第２側面２３４と、第１傾斜面２３５と、第２傾斜面２３６とを有する。

　下面２３２は、水平面（Ｘ軸－Ｙ軸平面）に平行に延在している。第１側面２３３および第２側面２３４は、Ｚ軸方向における下面２３２の両端部からそれぞれ立ち上がっている。第１側面２３３は、＋Ｚ軸方向における下面２３２の端部から立ち上がり、第２側面２３４は、－Ｚ軸方向における下面２３２の端部から立ち上がっている。第１側面２３３および第２側面２３４は、鉛直面（Ｘ軸－Ｙ軸）に平行に延在している。

　第１傾斜面２３５は、第１側面２３３の上端部からＺ軸方向に沿って斜め上方向に延在している。第１傾斜面２３５は、第１側面２３３の上端部から－Ｚ軸方向、かつ、＋Ｙ軸方向に延在している。第１傾斜面２３５は、第１側面２３３の上端部から離れるほど傾きが緩くなるように傾斜している。第１傾斜面２３５は、上方に向けて凸形状をなす湾曲面からなる。なお、第１傾斜面２３５は、平面から構成されてもよい。

　第２傾斜面２３６は、第２側面２３４の上端部からＺ軸方向に沿って斜め上方向に延在している。第２傾斜面２３６は、第２側面２３４の上端部から＋Ｚ軸方向、かつ、＋Ｙ軸方向に延在している。第２傾斜面２３６は、第２側面２３４の上端部から離れるほど傾きが緩くなるように傾斜している。第２傾斜面２３６は、上方に向けて凸形状をなす湾曲面からなる。第２傾斜面２３６は、第１傾斜面２３５と交わっている。なお、第２傾斜面２３６は、平面から構成されてもよい。

　このような構成によれば、リブ部２３１の上部においては、第１傾斜面２３５および第２傾斜面２３６によって切屑の堆積を防ぐことができる。また、リブ部２３１の下部においては、下面２３２、第１側面２３３および第２側面２３４がなす角形形状によって、リブ部２３１の断面２次モーメントを十分に確保することができる。これにより、リブ部２３１によってベッド１１の剛性をさらに高めることができる。

　図８は、開口部の開口面積と、加工エリアの開口面積との関係を示す上面図である。図８を参照して、工作機械１００は、カバー体２８１をさらに有する。カバー体２８１は、加工エリア３００を区画形成している。加工エリア３００は、ベッド１１上において、ワークの加工が行なわれる空間であり、ワーク加工に伴う切屑または切削油等の異物が加工エリア３００の外側に漏出しないように密閉されている。

　水平面により切断された場合の開口部２１１の開口面積Ｓ１は、水平面により切断された場合の加工エリア３００の面積Ｓ２の２０％以上である（Ｓ１≧０．２×Ｓ２）。

　水平面により切断された場合の開口部２１１の開口面積Ｓ１は、Ｚ軸方向における第１開口端２１１ｐおよびリブ部２３１の間の開口部２１１の開口面積Ｓａと、Ｚ軸方向におけるリブ部２３１および第２開口端２１１ｑの間の開口部２１１の開口面積Ｓｂとの和である（Ｓ１＝Ｓａ＋Ｓｂ）。水平面により切断された場合の加工エリア３００の面積は、水平面の位置（高さ）によって変化する場合がある。この場合に、水平面により切断された場合の加工エリア３００の面積Ｓ２は、変化する面積のうちの最大値とする。

　このような構成によれば、加工エリア３００の面積Ｓ２に対する開口部２１１の開口面積Ｓ１の割合を高めることによって、良好な切屑排出性を得ることができる。

　なお、開口部２１１の開口面積Ｓ１は、加工エリア３００の面積Ｓ２の２５％以上であってもよいし（Ｓ１≧０．２５×Ｓ２）、加工エリア３００の面積Ｓ２の３０％以上であってもよい（Ｓ１≧０．３×Ｓ２）。

　図６に示されるように、ベッド１１は、第１固定部２５１と、第２固定部２５５と、第３固定部２５３とを有する（なお、図６以外の図面では、第１固定部２５１、第２固定部２５５および第３固定部２５３の図示が省略されている）。第１固定部２５１、第２固定部２５５および第３固定部２５３は、ベッド１１に一体に設けられている。第１固定部２５１、第２固定部２５５および第３固定部２５３は、工作機械１００が設置される床面ＦＬに固定されている。

　より具体的には、第１固定部２５１、第２固定部２５５および第３固定部２５３は、アンカーボルト（不図示）を用いて、工作機械１００が設置される床面ＦＬの基礎に締結されている。第１固定部２５１、第２固定部２５５および第３固定部２５３には、それぞれ、アンカーボルトが挿入されるボルト挿入孔２５２、ボルト挿入孔２５６およびボルト挿入孔２５４が設けられている。

　第１固定部２５１、第２固定部２５５および第３固定部２５３は、ベッド１１の底部であって、上面視した場合のベッド１１の周縁部に設けられている。

　第１固定部２５１は、ＡＰＣ取り付け部３１１の下方に設けられている。第１固定部２５１は、上面視において、テーブル５１の回転中心軸１３０を通り、Ｚ軸方向に延びる中心線１３１に重なる位置に設けられている。

　第２固定部２５５および第３固定部２５３は、コラム取り付け部２４０に設けられている。第２固定部２５５および第３固定部２５３は、Ｘ軸方向において、互いに離れて位置している。第２固定部２５５および第３固定部２５３は、Ｘ軸方向におけるコラム取り付け部２４０の両端部にそれぞれ設けられている。

　このような構成においては、＋Ｚ軸方向における開口部２１１の端部に設けられるＡＰＣ取り付け部３１１が、第１固定部２５１で床面ＦＬに固定され、－Ｚ軸方向における開口部２１１の端部に設けられるコラム取り付け部２４０が、第２固定部２５５および第３固定部２５３で床面に固定されている。この場合、ＡＰＣ取り付け部３１１における固定箇所が、コラム取り付け部２４０における固定箇所よりも少ないため、ベッド１１に外力が加わった場合に、＋Ｚ軸方向における開口部２１１の端部側で振動が発生し易くなる。

　これに対して、本実施の形態では、リブ部２３１が、Ｚ軸方向において、第２開口端２１１ｑよりも第１開口端２１１ｐ寄りの位置に設けられている。これにより、第１開口端２１１ｐは、ＡＰＣ取り付け部３１１が設けられる＋Ｚ軸方向における開口部２１１の端部に対応するため、ベッド１１の振動をより効果的に抑制することができる。また、リブ部２３１が、Ｚ軸方向においてコラム２１からより離れた位置に設けられるため、工具主軸９１によるワーク加工に伴って発生した切屑を開口部２１１を通じて効率的に排出することができる。

　図９は、図６中のベッドの変形例を部分的に示す上面図である。図９を参照して、本変形例では、テーブル５１が＋Ｚ軸方向におけるストローク端、すなわち、自動パレット交換装置３２１によるパレット交換位置に位置決めされた場合に、テーブル５１の回転中心軸１３０Ｓは、上面視において、開口部２１１の開口と重なる位置に配置されている。

　このような構成によれば、自動パレット交換装置３２１によるパレット交換時においても、良好な切屑排出性を得ることができる。

　以上に説明した、この発明の実施の形態１における工作機械１００の構造をまとめると、本実施の形態における工作機械１００は、水平方向に平行な第１軸方向としてのＺ軸方向に移動可能なテーブル５１と、テーブル５１をＺ軸方向に案内し、水平方向に平行で、かつ、Ｚ軸に直交する第２軸方向としてのＸ軸方向に互いに離れて配置される第１ガイド部５８および第２ガイド部５９と、第１ガイド部５８および第２ガイド部５９がそれぞれ取り付けられる第１ガイド取り付け部１４および第２ガイド取り付け部１５を有し、第１ガイド取り付け部１４および第２ガイド取り付け部１５の間に位置し、鉛直方向に平行な第３軸方向としてのＹ軸方向に貫通する開口部２１１が設けられるベッド１１とを備える。第１ガイド取り付け部１４および第２ガイド取り付け部１５は、それぞれ、Ｘ軸方向において、開口部２１１を挟んで互いに対向する第１対向面２２２および第２対向面２２７を含む。ベッド１１は、開口部２１１に配置され、第１対向面２２２および第２対向面２２７に接続されるリブ部２３１をさらに有する。

　このように構成された、この発明の実施の形態１における工作機械１００によれば、ベッド１１の剛性を十分に確保しつつ、ベッド１１上の加工エリア３００から切屑を効率的に回収することができる。

　（実施の形態２）
　図１０は、この発明の実施の形態２における工作機械（テーブルの基準姿勢時）を示す斜視図である。図１１は、この発明の実施の形態２における工作機械（テーブルの反転姿勢時）を示す斜視図である。本実施の形態における工作機械は、実施の形態１における工作機械１００と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については、その説明を繰り返さない。

　本実施の形態では、テーブル５１が、Ｘ軸方向に平行な旋回中心軸１２０を中心に旋回可能に設けられている。

　工作機械１００は、第１ガイド部５８および第２ガイド部５９に加えて、第３ガイド部５６および第４ガイド部５７を有する。第３ガイド部５６および第４ガイド部５７は、それぞれ、第１周壁部１２および第２周壁部１３に取り付けられている。第３ガイド部５６および第４ガイド部５７は、それぞれ、第１頂面１６上および第２頂面１７上に設けられている。第３ガイド部５６および第４ガイド部５７は、第１ガイド部５８および第２ガイド部５９とともに、テーブル５１をＺ軸方向に案内する。

　第１送り装置５２および第２送り装置５３は、それぞれ、第１頂面１６上および第２頂面１７上に設けられている。

　テーブル５１は、ワーク保持部６１と、テーブルベース７１（７１Ｊ，７１Ｋ）と、旋回装置８１とを有する。

　ワーク保持部６１は、ベッド１１上に設けられている。ワーク保持部６１は、Ｘ軸方向において、第１周壁部１２および第２周壁部１３の間に跨がって設けられている。ワーク保持部６１は、テーブルベース７１により支持されている。

　テーブルベース７１は、第１支持部７２と、第２支持部７３とを有する。第１支持部７２および第２支持部７３は、Ｘ軸方向において、ワーク保持部６１を介して互いに対向している。ワーク保持部６１は、第１支持部７２および第２支持部７３によって、旋回中心軸１２０を中心に回動可能に支持されている。

　テーブルベース７１は、第１テーブルベース７１Ｊと、第２テーブルベース７１Ｋとを有する。第１テーブルベース７１Ｊおよび第２テーブルベース７１Ｋは、Ｘ軸方向において、互いに離れて設けられている。第１テーブルベース７１Ｊおよび第２テーブルベース７１Ｋは、Ｘ軸方向において分断されている。第１テーブルベース７１Ｊおよび第２テーブルベース７１Ｋは、上面視において、ベッド１１の開口部２１１に重なる範囲で分断されている。第１テーブルベース７１Ｊには、第１送り装置５２、第３ガイド部５６および第１ガイド部５８が接続されている。第２テーブルベース７１Ｋには、第２送り装置５３、第４ガイド部５７および第２ガイド部５９が接続されている。

　第１テーブルベース７１Ｊは、第１支持部７２を有する。第２テーブルベース７１Ｋは、第２支持部７３を有する。第１支持部７２は、第１周壁部１２の上方に設けられている。第２支持部７３は、第２周壁部１３の上方に設けられている。

　旋回装置８１は、第１支持部７２に設けられている。旋回装置８１は、第１支持部７２に内蔵されている。旋回装置８１は、ワーク保持部６１を、旋回中心軸１２０を中心に旋回させる。

　このような構成によれば、テーブルベース７１が第１テーブルベース７１Ｊおよび第２テーブルベース７１Ｋに分断された構造によって、ワーク加工時にパレットＰ上で生じた切屑の排出性をさらに向上させることができる。

　なお、実施の形態１におけるベッド１１と、本実施の形態におけるベッド１１とは、互いに同一構造である。

　このように構成された、この発明の実施の形態２における工作機械によれば、実施の形態１に記載の効果を同様に奏することができる。

　今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

　この発明は、横形マシニングセンタ等の工作機械に適用される。

　１１　ベッド、１２　第１周壁部、１３　第２周壁部、１４　第１ガイド取り付け部、１５　第２ガイド取り付け部、１６　第１頂面、１７　第２頂面、１８　第３頂面、１９　第４頂面、２１　コラム、２６，２７，４６，４７　ガイド部、２２，２３，４２，４３　送り装置、３１　サドル、４１　クロススライド、５１　テーブル、５２　第１送り装置、５３　第２送り装置、５６　第３ガイド部、５７　第４ガイド部、５８　第１ガイド部、５９　第２ガイド部、６１　ワーク保持部、７１　テーブルベース、７１Ｊ　第１テーブルベース、７１Ｋ　第２テーブルベース、７２　第１支持部、７３　第２支持部、８１　旋回装置、９１　工具主軸、９２　主軸端面、１００　工作機械、１１０，１３０，１３０Ｓ，１３０Ｔ　回転中心軸、１２０　旋回中心軸、１３１　中心線、２１１　開口部、２１１ｐ　第１開口端、２１１ｑ　第２開口端、２２１　第１ガイド取り付け面、２２２　第１対向面、２２６　第２ガイド取り付け面、２２７　第２対向面、２３１　リブ部、２３２　下面、２３３　第１側面、２３４　第２側面、２３５　第１傾斜面、２３６　第２傾斜面、２４０　コラム取り付け部、２４１　第５頂面、２４２　傾斜面、２４３　第４対向面、２４４　第３対向面、２５１　第１固定部、２５２，２５４，２５６　ボルト挿入孔、２５３　第３固定部、２５５　第２固定部、２６１，２６６　サーボモータ、２６２，２６７　ネジ軸、２６３，２６８　ナット、２７１，２７６　レール、２７２，２７７　スライダー、２８１　カバー体、３００　加工エリア、３１１　ＡＰＣ取り付け部、３２１　自動パレット交換装置。

Claims

　水平方向に平行な第１軸方向に移動可能なテーブルと、
　前記テーブルを前記第１軸方向に案内し、水平方向に平行で、かつ、前記第１軸に直交する第２軸方向に互いに離れて配置される第１ガイド部および第２ガイド部と、
　前記第１ガイド部および前記第２ガイド部がそれぞれ取り付けられる第１ガイド取り付け部および第２ガイド取り付け部を有し、前記第１ガイド取り付け部および前記第２ガイド取り付け部の間に位置し、鉛直方向に平行な第３軸方向に貫通する開口部が設けられるベッドとを備え、
　前記第１ガイド取り付け部および前記第２ガイド取り付け部は、それぞれ、前記第２軸方向において、前記開口部を挟んで互いに対向する第１対向面および第２対向面を含み、
　前記ベッドは、前記開口部に配置され、前記第１対向面および前記第２対向面に接続されるリブ部をさらに有する、工作機械。
　前記開口部は、前記第１軸方向における前記開口部の一方端に配置される第１開口端と、前記第１軸方向における前記開口部の他方端に配置される第２開口端とを有し、
　前記第１軸方向における前記第１開口端および前記第２開口端の間の長さは、前記第２軸方向における前記開口部の長さよりも大きい、請求項１に記載の工作機械。
　前記開口部は、前記第１軸方向における前記開口部の一方端に配置される第１開口端と、前記第１軸方向における前記開口部の他方端に配置される第２開口端とを有し、
　前記第１軸方向における前記第１開口端および前記第２開口端の間の長さは、前記第１軸方向における前記テーブルの最大ストローク長よりも大きい、請求項１または２に記載の工作機械。
　前記テーブルに装着されるパレットを交換するための自動パレット交換装置（ＡＰＣ：Automatic　Pallet　Changer）をさらに備え、
　前記ベッドは、前記第１軸方向における前記開口部の一方端側において、前記第１ガイド取り付け部および前記第２ガイド取り付け部を繋ぎ、前記自動パレット交換装置が取り付けられるＡＰＣ取り付け部をさらに有し、
　前記テーブルは、前記第３軸方向に延びる回転中心軸を中心に回転可能であり、
　前記テーブルが前記自動パレット交換装置によるパレット交換位置に位置決めされた場合に、前記回転中心軸は、前記第３軸方向に見て前記開口部の開口に重なる位置に配置される、請求項１から３のいずれか１項に記載の工作機械。
　前記ベッド上に加工エリアを区画形成するカバー体をさらに備え、
　水平面により切断された場合の前記開口部の開口面積は、水平面により切断された場合の前記加工エリアの面積の２０％以上である、請求項１から４のいずれか１項に記載の工作機械。
　前記リブ部は、水平面に平行な下面と、前記第１軸方向における前記下面の両端部からそれぞれ立ち上がる第１側面および第２側面と、前記第１側面の上端部から前記第１軸方向に沿って斜め上方向に延在する第１傾斜面と、前記第２側面の上端部から前記第１軸方向に沿って斜め上方向に延在し、前記第１傾斜面と交わる第２傾斜面とを含む、請求項１から５のいずれか１項に記載の工作機械。
　前記テーブルに装着されるパレットを交換するための自動パレット交換装置（ＡＰＣ：Automatic　Pallet　Changer）と、
　工具主軸を支持するためのコラムとをさらに備え、
　前記ベッドは、
　前記第１軸方向における前記開口部の一方端側において、前記第１ガイド取り付け部および前記第２ガイド取り付け部を繋ぎ、前記自動パレット交換装置が取り付けられるＡＰＣ取り付け部と、
　前記第１軸方向における前記開口部の他方端側において、前記第１ガイド取り付け部および前記第２ガイド取り付け部を繋ぎ、前記コラムが取り付けられるコラム取り付け部と、
　前記ＡＰＣ取り付け部に設けられ、前記工作機械が設置される床面に固定される第１固定部と、
　前記コラム取り付け部に設けられ、前記第２軸方向に互いに離れて位置し、前記工作機械が設置される床面に固定される第２固定部および第３固定部とをさらに有し、
　前記開口部は、前記第１軸方向における前記開口部の一方端に配置される第１開口端と、前記第１軸方向における前記開口部の他方端に配置される第２開口端とを有し、
　前記リブ部は、前記第１軸方向において、前記第２開口端よりも前記第１開口端寄りの位置に設けられる、請求項１に記載の工作機械。