JP4730062B2 - 縦型工作機械のコラム構造 - Google Patents
縦型工作機械のコラム構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4730062B2 JP4730062B2 JP2005323652A JP2005323652A JP4730062B2 JP 4730062 B2 JP4730062 B2 JP 4730062B2 JP 2005323652 A JP2005323652 A JP 2005323652A JP 2005323652 A JP2005323652 A JP 2005323652A JP 4730062 B2 JP4730062 B2 JP 4730062B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- column
- steel plate
- machine tool
- spindle
- vertical machine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Machine Tool Units (AREA)
Description
縦型の工作機械のコラムには、直立したコラムの鉛直方向の1つの面に、加工工具を取り付ける主軸、主軸を上下に移動させる主軸送り装置、ワークを保持するテーブルが設けられ、更にワークも載置され、当該1つの面に重量物が集中する。このため、コラムの剛性が低いとコラムの変形量が大きくなり、加工精度に影響を及ぼす場合がある。
そこで特許文献1に記載した従来技術では、図7の平面図(断面図)に示すように、鋳物一体構造のコラム123の空洞部126に、鋼製の角型パイプ124を接合部125にて溶着接合して、剛性を向上させる工作機械のフレームの補強方法が提案されている。
また、特許文献1に記載した従来技術のようなパイプ等によるフレーム構造のコラムも、局所的に応力が集中すると、たわみ等が発生し易く、比較的大きな加工誤差が発生する場合があった。
このような背景から、縦型工作機械のコラムには、低コストで高剛性化を実現できるコラム構造が望まれている。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、縦型の工作機械のコラムの剛性をより向上させることができるとともに低コストな、縦型工作機械のコラム構造を提供することを課題とする。
請求項1に記載の縦型工作機械のコラム構造は、コラムと、主軸と、前記コラムに固定されて前記主軸を上下に移動する主軸送り装置と、前記コラムに固定されてワークを保持するテーブルと、前記主軸とワイヤにて接続されたカウンタウェイトとを備えた縦型工作機械のコラム構造である。
前記コラムは鋼板を組み合わせて形成されており、基礎となる柱として所定の厚さの鋼板が厚さ方向の1つの面を底面として配置されている。
前記鋼板の厚さ方向の面であり且つ鉛直方向に平行な2つの面の一方を正面として、前記鋼板の正面には前記主軸送り装置と前記テーブルとが上下に配置されて固定されているとともに、前記鋼板の上面には前記ワイヤを掛ける滑車が設けられ、当該鋼板に前記主軸と前記カウンタウェイトと前記主軸送り装置と前記テーブルの荷重が直接かかるように構成されている。
請求項2に記載の縦型工作機械のコラム構造は、請求項1に記載の縦型工作機械のコラム構造であって、前記コラムには、前記基礎となる柱としての複数枚の鋼板が、厚さ方向に垂直な面を対向させて平行に配置されている。
これにより、縦型の工作機械のコラムの剛性をより向上させることができ、低コストも実現することができる。
図1(A)は、本発明のコラム構造(縦型工作機械のコラム構造)を用いた縦型の工作機械1の一実施の形態の概略外観図(斜視図)の例を示しており、図1(B)は図1(A)から滑車K、カウンタウェイト60等の記載を省略した図である。また、図2(A)は図1(A)における工作機械1の側面図の例を示している。
図1(A)及び(B)、図2(A)に示すように、縦型の工作機械1は、コラム10における鉛直面10f(鉛直方向の面)の1つの面に、ワークWを保持するテーブル50と、主軸30を上下に移動する主軸送り装置40が固定されている。なお、主軸30にはワークWを加工する加工工具32が下方に向けて設けられている。
コラム10の上面には滑車K(滑車ユニット)が設けられ、前記滑車Kには主軸30とカウンタウェイト60とを接続するワイヤCが掛けられており、主軸送り装置40は、主軸30を、より小さな力で容易に上下に移動させることができる。
なお、本実施の形態では、滑車K(滑車ユニット)は、各々2個の滑車を備えているが、各滑車ユニット内の滑車の数は限定しない。また、滑車ユニットの数も特に限定しない。
この場合、加工工具32の先端部32sと、ワークW上の目標加工個所Wsとの位置が、図2(B)に示すようにZ軸方向にずれ、加工精度に影響を及ぼす場合がある(Z軸方向にずれた距離を「相対変位距離L」とする)。また、この場合の加工工具32の軸心と鉛直方向とのなす角度をα[°]、ワークWの軸心と鉛直方向とのなす角度をβ[°]とする。
図3(A)に示すように、本実施の形態にて説明する工作機械1のコラム10は、複数の鋼板を組み合わせて形成されており、基礎となる柱としての鋼板20(図3(A)の例では鋼板20は2枚)が、厚さ方向の1つの面を底面として配置されている。
図3(A)及び(B)に示す例では、コラム10は、基礎となる柱としての鋼板20、リブ用鋼板12A、12B、底面鋼板11B、上面鋼板11U、前面鋼板11F、背面鋼板11H、側面鋼板11R、11Lにて構成されている。
各鋼板は、例えば溶接接合で溶着されている。このため、鋳物一体構造と比較して、鋳型が不要であり、製造コストが安く、少量生産に向いている。
また、当該鋼板20の上面20Uには、滑車ユニットが直接固定される(例えば、上面20Uにボルト等で固定される)。上面鋼板11Uには複数の貫通穴11Ua(又はねじ穴)が設けられており、当該貫通穴11Uaは、鋼板20の上面20Uの位置に設けられている。このように、主軸30とカウンタウェイト60を支持する滑車ユニットの直下に鋼板20を配置し、荷重を支持する構造とする。
基礎となる柱としての鋼板20は、例えば10[mm]程度〜50[mm]程度の所定の厚さであり、鋳物やパイプ等よりも強度、ヤング率ともに大きい。なお、鋼板20の厚さは、工作機械1に応じて適切な厚さを選定する。
次に図4(A)及び(B)を用いて、鋼板20の厚さについて説明する。
図3(A)に示すように、例えば鋼板20の鉛直面20Fには前面鋼板11Fが取り付けられる。この場合、鋼板20の厚さTが約30[mm]以下であれば、鉛直面20Fと前面鋼板11Fとを溶接接合することが好ましい(図4(A))。しかし、厚さTが約30[mm]を超えると溶接部の剥がれが生じる可能性があるため、ボルトBにて固定することが好ましい(図4(B))。
図5(B)〜(E)は、本発明の工作機械のコラム10の構造の例を5つ示しており、図5(A)は従来の鋳物一体構造のコラム100の例を示している。なお、図5(A)〜(E)はコラム10の平面図を示している(上面鋼板は省略している)。また、図5(A)〜(E)では、コラムの剛性に最も寄与している部材をハッチングで示している。
また図6は図5(A)〜(E)の各コラムにおける相対変位距離L(図2(B)参照)の評価結果のグラフを示している。
図5(B)に示すコラム10は基礎となる柱の鋼板20を2枚平行に配置(厚さ方向に垂直な面を対向させて配置)しており、図5(C)に示すコラム10は前記鋼板20を3枚平行に配置しており、図5(D)に示すコラム10は前記鋼板20を4枚平行に配置しており、図5(E)に示すコラム10は前記鋼板20を5枚平行に配置している。
また、図5中に示した点線は、滑車ユニット、主軸送り装置、テーブル50が固定される位置を示しており、本実施の形態の例を示す図5(B)〜(E)では、当該点線は鋼板20を通る。なお、各ユニット(滑車ユニット、主軸送り装置、テーブル等)の固定位置は点線位置に限らず鋼板20のどれを使っても構わない。また、図5中では2位置で固定(点線位置)しているが、1位置、3位置以上でも構わない。
従来の鋳物一体構造のコラム100では、滑車ユニット、主軸送り装置、テーブル50がコラム100の面(内部が中空状の面)に取り付けられる。鋳物では局所変形量が鋼板よりも大きい。
このため、図6の(A)に示すグラフのように、相対変位距離Lが、(B)〜(E)に示す本発明のコラムよりも大きい。
2枚の鋼板20を平行に配置したコラム10では、各鋼板20の厚さT2を50[mm]に設定して実験した。この場合、「相対変位距離L」は、(A)に示す従来の鋳物一体構造のコラム100よりも小さく、(B)〜(E)の中でも最も小さかった。
3枚の鋼板20を平行に配置したコラム10では、各鋼板20の厚さT3を25[mm]に設定して実験した。この場合、「相対変位距離L」は、(A)に示す従来の鋳物一体構造のコラム100よりも小さく、(B)〜(E)の中では4番目に小さかった。
4枚の鋼板20を平行に配置したコラム10では、各鋼板20の厚さT4を25[mm]に設定して実験した。この場合、「相対変位距離L」は、(A)に示す従来の鋳物一体構造のコラム100よりも小さく、(B)〜(E)の中では2番目に小さかった。
5枚の鋼板20を平行に配置したコラム10では、5枚の中心に配置した鋼板20の厚さT5bを19[mm]に設定し、他の4枚の鋼板20の厚さT5aを25[mm]に設定して実験した。この場合、「相対変位距離L」は、(A)に示す従来の鋳物一体構造のコラム100よりも小さく、(B)〜(E)の中では3番目に小さかった。
なお、平行に配置する鋼板20の数、及び各鋼板20の厚さは、適宜変更することができる。
また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
10 コラム
10f 鉛直面
11F 前面鋼板
11H 背面鋼板
11R 側面鋼板(右側)
11L 側面鋼板(左側)
12A〜12H リブ用鋼板
20 鋼板(基礎となる柱)
20f 取付面
20U 鋼板20の上面
20F 鋼板20の厚さ方向の鉛直面
30 主軸
32 加工工具
40 主軸送り装置
50 テーブル
60 カウンタウェイト
K 滑車(滑車ユニット)
C ワイヤ
W ワーク
Claims (2)
- コラムと、主軸と、前記コラムに固定されて前記主軸を上下に移動する主軸送り装置と、前記コラムに固定されてワークを保持するテーブルと、前記主軸とワイヤにて接続されたカウンタウェイトとを備えた縦型工作機械のコラム構造であって、
前記コラムは鋼板を組み合わせて形成されており、基礎となる柱として所定の厚さの鋼板が厚さ方向の1つの面を底面として配置されており、
前記鋼板の厚さ方向の面であり且つ鉛直方向に平行な2つの面の一方を正面として、前記鋼板の正面には前記主軸送り装置と前記テーブルとが上下に配置されて固定されているとともに、前記鋼板の上面には前記ワイヤを掛ける滑車が設けられ、当該鋼板に前記主軸と前記カウンタウェイトと前記主軸送り装置と前記テーブルの荷重が直接かかるように構成されている、
ことを特徴とする縦型工作機械のコラム構造。 - 請求項1に記載の縦型工作機械のコラム構造であって、
前記コラムには、前記基礎となる柱としての複数枚の鋼板が、厚さ方向に垂直な面を対向させて平行に配置されている、
ことを特徴とする縦型工作機械のコラム構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005323652A JP4730062B2 (ja) | 2005-11-08 | 2005-11-08 | 縦型工作機械のコラム構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005323652A JP4730062B2 (ja) | 2005-11-08 | 2005-11-08 | 縦型工作機械のコラム構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007130696A JP2007130696A (ja) | 2007-05-31 |
JP4730062B2 true JP4730062B2 (ja) | 2011-07-20 |
Family
ID=38152771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005323652A Expired - Fee Related JP4730062B2 (ja) | 2005-11-08 | 2005-11-08 | 縦型工作機械のコラム構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4730062B2 (ja) |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS525115B2 (ja) * | 1971-12-23 | 1977-02-09 | ||
JPS60201844A (ja) * | 1984-03-26 | 1985-10-12 | Mitsubishi Electric Corp | 電気加工機のベツド補強機構 |
JPS60207732A (ja) * | 1984-03-30 | 1985-10-19 | Mitsubishi Electric Corp | 電気加工機 |
JPH04269138A (ja) * | 1991-02-19 | 1992-09-25 | Brother Ind Ltd | 工作機械のコラム構造 |
JPH04315534A (ja) * | 1991-04-16 | 1992-11-06 | Anritsu Corp | 機械フレーム |
JP3357947B2 (ja) * | 2000-10-12 | 2002-12-16 | ホーコス株式会社 | 工作機械 |
JP2004148426A (ja) * | 2002-10-30 | 2004-05-27 | Toshiba Mach Co Ltd | 門形工作機械 |
JP4124098B2 (ja) * | 2003-10-31 | 2008-07-23 | 株式会社ジェイテクト | 工作機械 |
-
2005
- 2005-11-08 JP JP2005323652A patent/JP4730062B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007130696A (ja) | 2007-05-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5605502B2 (ja) | 工作機械システム | |
JP4395533B2 (ja) | ワークピースを機械加工するための機械加工装置 | |
JP4553493B2 (ja) | パンチプレス | |
JPWO2014061210A1 (ja) | 工作機械 | |
JP2006289511A (ja) | 工作機械 | |
JPH06155205A (ja) | 工作機械の機枠 | |
JP5385063B2 (ja) | 工作機械 | |
JPWO2009107508A1 (ja) | 工作機械 | |
JP2007296602A (ja) | 工作機械のベッド | |
EP2664413B1 (en) | Support component of a machine tool | |
JP4730062B2 (ja) | 縦型工作機械のコラム構造 | |
JP2016198832A (ja) | クロスレール及びそれを用いた工作機械 | |
CN208322700U (zh) | 立式加工中心立柱结构 | |
JP5435169B1 (ja) | 工作機械 | |
KR200488176Y1 (ko) | 공작기계 | |
CN215035300U (zh) | 一种龙门架 | |
JP4120486B2 (ja) | 研削盤のベッドの構造 | |
CN114683061A (zh) | 一种龙门数控机床架 | |
CN104741934B (zh) | 一种用于龙门加工的倒梯形卯榫焊接支撑立柱 | |
JP6731992B2 (ja) | 工作機械 | |
CN101543960B (zh) | 叉车之链轮支架及缸头座加工方法 | |
JP2009233787A (ja) | 工作機械 | |
CN220073890U (zh) | 一种龙门结构和机床 | |
CN211728423U (zh) | 动盘散热片面精加工工装 | |
CN111230559B (zh) | 一体化机床运动平台基座及机床设备 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081024 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100826 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110322 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110404 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4730062 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |