JP4124026B2 - 絶縁性を有するインクジェットインク受容層上に導電性インクジェットインクを用いて形成された導電回路を有するシート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁性を有するインクジェットインク受容層上に導電性インクジェットインクを用いて形成された導電回路を有するシートに関し、さらに詳しくは基材上に形成された絶縁性を有するインクジェットインク受容層上に導電性インクジェットインクを用いて導電性および接着性に優れた導電回路を形成した導電回路を有するシートであって、非接触ICタグなどの薄形の情報送受信型記録メディアなどのRF−ID(RadioFrequency IDentification)メディア、ペーパーコンピュータなどに適用可能なシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、IC、LSIなどの微細な導電回路を作成するには、導電層が積層されたシート基材の前記導電層上にレジスト剤を用いてレジスト層を形成し、導電回路パターンを有するホトマスクを用いて光照射し、例えば導電回路パターン状に形成されたレジスト層以外の導電層を除去して導電回路を形成し、必要に応じて不要のレジスト層を除去するホトリソグラフによる方法が行われているが、ホトマスクを用いて光照射するなど多数の工程を要するので煩雑であるという問題があった。
【0003】
一方、シート基材上にアルミニウム粉末、銀粉末などの導電性微粒子を含む導電性ペーストを印刷して導電回路を作成する方法があるが、印刷機を用いて印刷するため製版が必要であり、大量生産に適するが、オンデマンドで少量・多種類の注文に応じることが困難である上、導電性ペースト中の導電性微粒子同士の接触により導電性が付与されるため接触不足により導電性が不十分となる場合があるという問題があった。
【0004】
電子写真方式で用いられるトナーないし現像剤をレジスト剤として利用して導電回路を作成する導電回路の製法が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、この導電回路の製法は、一旦剥離(転写)シートにトナーないし現像剤を用いて電子写真方式により導電回路形成用パターンを形成し、この面と、導電層が積層されたシート基材の導電層が積層された面を、接着剤を介して重ね合わせ、導電層面に前記導電回路形成用パターンを転写させるもので、このような電子写真方式では、剥離シート面への感光ドラムからのトナー定着の調整が難しいという問題があった。
【0005】
一方、金属コロイドを含有するインクジェットインクを用いて基材面の所定部に導電回路形成用パターンを形成し、加熱乾燥して導電回路を製造する導電回路の製法が提案されている(特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特願2002−251308
【特許文献2】
特願2003−38203
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この導電回路の製法は、導電回路の導電性や導電回路と基材面との接着性にいまだ改良の余地がある。
本発明の目的は、製版の必要がなく、大量生産に応じることができる上オンデマンドで少量・多種類の注文にも応じることもでき、しかも、大きさや形状などを自由に変えた導電性および接着性に優れた導電回路を形成できる絶縁性を有するインクジェットインク受容層を基材上に形成し、その上に導電性インクジェットインクを用いて形成された導電性および接着性に優れた導電回路を有するシートであって、非接触ICタグなどの薄形の情報送受信型記録メディアなどのRF−IDメデイア、ペーパーコンピュータなどに適用可能なシートを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の請求項1は、基材の少なくとも一方の面の所定部にアクリル系光硬化性成分を主成分として含むビヒクルに対して、導電性微粒子を配合したインクを用いて形成された絶縁性を有するインクジェットインク受容層上に導電性インクジェットインクを用いて導電回路が形成されてなることを特徴とする導電回路を有するシートである。
【0009】
前記インクを用いて公知の印刷法などによりシート基材などの基材面の所定部に絶縁性を有するインクジェットインク受容層を容易に形成でき、そして前記インクジェットインク受容層上に導電性インクジェットインクを用いることにより、導電回路形成用パターンを電子信号画像信号にて形成し、形成した電子信号画像信号に基づいてインクジェットプリンタにより導電性および接着性に優れた導電回路を容易にシャープに形成できる。形成された前記受容層中には導電性微粒子が存在するが導電性微粒子相互は離れており絶縁性を有する。そして、前記受容層上に導電回路を形成した後、加熱することにより受容層中の導電性微粒子と導電回路との接触が向上するなどの相互作用により導電回路の導電性が一層向上し、より導電性に優れた導電回路とすることができる。
【0010】
本発明のシートは、構成が簡単で安価であり、大量生産に応じることもできる上オンデマンドで少量・多種類の注文にも応じることもでき、しかも、大きさや形状などを自由に変えた導電性および接着性に優れた導電回路を有するので、非接触ICタグなどの薄形の情報送受信型記録メディアなどのRF−IDメデイア、ペーパーコンピュータなどに適用可能である。
【0011】
本発明の請求項2は、請求項1記載の導電回路を有するシートにおいて、前記インク全体に対して前記導電性微粒子を10〜40質量%配合したことを特徴とする。
【0012】
導電性微粒子の配合量を上記範囲内とすることにより、インク塗工性および受容層の強度や接着性を損なうことなくより導電性に優れた導電回路を得ることができる。
【0013】
本発明の請求項3は、請求項1あるいは請求項2記載のシートにおいて、導電性インクジェットインクが金属ナノコロイドを含有する導電性インクジェットインクであることを特徴とする。
【0014】
金属コロイド含有導電性インクジェットインクを用いることにより、インクジェットプリンタのノズルを詰まらせることなく、連続して安定して容易によりシャープに導電回路を形成できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1(A)〜(F)は、本発明のシートを製造する工程を説明する説明図である。
図2(A)〜(B)は、図1(B)のX−X断面説明図であり、(A)は導電性インクインクジェットインクを用いてインクジェットプリンタにより印刷してアンテナ部2を形成した後の状態を摸式的に示し、(B)は加熱後の状態を摸式的に示す。
【0016】
(A)工程で、紙などの基材1を用意する。基材1の上面の所定部に導電性微粒子8を配合した導電性インクジェットインク受容層形成用インクを公知の印刷法により塗布して、紫外線などの電磁波や電子線などを所定量照射して導電性インクジェットインク受容層7を形成する。導電性インクジェットインク受容層7中には導電性微粒子8が存在するが導電性微粒子8相互は離れており絶縁性を有する。
【0017】
(B)工程で、導電性インクジェットインク受容層7面の所定部に、金属ナノコロイド含有導電性インクインクジェットインクを用いてインクジェットプリンタにより印刷してアンテナ部2(導電回路)を形成した後(図2(A)参照)、例えば加熱乾燥炉や熱風乾燥炉などを利用したり、赤外線照射などの光を用いるなどの公知の方法により適宜の条件下で加熱することにより図2(B)に示すようにアンテナ部2が受容層7中に沈み込み導電性微粒子8とアンテナ部2との接触が向上するなどの相互作用によりアンテナ部2の導電性が向上する。もちろん導電率を向上できる理由はこれに限定されるものではない。
アンテナ部2を有する基材1は本発明のシートの一実施形態であり、この状態で使用に供することもできる。
【0018】
(C)工程で、アンテナ部2の所定部に導電性インクジェットインク受容層形成用インクを塗布して絶縁部3を形成する。
(D)工程で、絶縁部3を形成後、この絶縁部3の上に金属ナノコロイド含有導電性インクジェットインクを用いて前記と同様にしてジャンパ部4を形成して、図中の2つのアンテナ部2間を導通して接続する。
この状態のアンテナ部2を有する基材1は本発明のシートの他の実施形態であり、この状態で使用に供することができる。
【0019】
(E)工程で、基材1の図に示すチップ実装部位に位置しているアンテナ部2間にICチップ5の図示しない接続端子を突き刺さして導通するなどの方法によりICチップ5を実装する。
(F)工程で、実装したICチップ5にフェノール樹脂などのポリマー部材6を被覆した後、硬化させてICチップ5を封止して非接触ICメディア(RF−ID)を形成する。
この非接触ICメディア(RF−ID)は本発明のシートの他の実施形態であり、非接触型ICカード、タグ、ラベルなどやペーパーコンピュータなどに適用可能である。
【0020】
この例では、導電回路としてアンテナの例を示して説明したが、導電回路はアンテナに限定されず、用途や目的に応じて設計されるどのような導電回路パターンであってもよく、基材も紙などに限定されない。
この例では、2次元的導電回路を示したが、重ね印刷、積層などにより3次元的導電回路を形成することもできる。
【0021】
本発明で用いるアクリル系光硬化性成分としては、公知の光重合性モノマーおよび/または光重合性オリゴマーから任意に選んで用いることができる。
このような光重合性モノマーとしては、例えばアクリル酸やメタクリル酸などの不飽和カルボン酸又はそのエステル、例えばアルキル−、シクロアルキル−、ハロゲン化アルキル−、アルコキシアルキル−、ヒドロキシアルキル−、アミノアルキル−、テトラヒドロフルフリル−、アリル−、グリシジル−、ベンジル−、フェノキシ−アクリレート及びメタクリレート、アルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールのモノ又はジアクリレート及びメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート及びメタクリレート、ペンタエリトリットテトラアクリレート及びメタクリレートなど、アクリルアミド、メタクリルアミド又はその誘導体、例えばアルキル基やヒドロキシアルキル基でモノ置換又はジ置換されたアクリルアミド及びメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド及びメタクリルアミド、N,N′−アルキレンビスアクリルアミド及びメタクリルアミドなど、アリル化合物、例えばアリルアルコール、アリルイソシアネート、ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレートなど、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸又はそのエステル、例えばアルキル、ハロゲン化アルキル、アルコキシアルキルのモノ又はジマレエート及びフマレートなど、その他の不飽和化合物、例えばスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドンなどが用いられる。
【0022】
また、硬化収縮が支障となる用途の場合には、例えばイソボルニルアクリレート又はメタクリレート、ノルボルニルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンテノキシエチルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンテノキシプロピルアクリレート又はメタクリレートなど、ジエチレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、ポリオキシエチレン若しくはポリプロピレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルなど、ジシクロペンテニルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチルモノフマレート又はジフマレートなど、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどのモノ−、ジアクリレート又はモノ−、ジメタアクリレート、あるいはこれらのスピログリコールのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加重合体のモノ−、ジアクリレート、又はモノ−、ジメタアクリレート、あるいは前記モノアクリレート又はメタクリレートのメチルエーテル、1−アザビシクロ[2,2,2]−3−オクテニルアクリレート又はメタクリレート、ビシクロ[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシルモノアリルエステルなど、ジシクロペンタジエニルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンタジエニルオキシエチルアクリレート又はメタクリレート、ジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレート又はメタクリレートなどの光重合性モノマーを用いることができる。
これらの光重合性モノマーは単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0023】
光重合性オリゴマーとしては、エポキシ樹脂のアクリル酸エステル例えばビスフェノールAのジグリシジルエーテルジアクリレート、エポキシ樹脂とアクリル酸とメチルテトラヒドロフタル酸無水物との反応生成物、エポキシ樹脂と2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物、エポキシ樹脂のジグリシジルエーテルとジアリルアミンとの反応生成物などのエポキシ樹脂系プレポリマーや、グリシジルジアクリレートと無水フタル酸との開環共重合エステル、メタクリル酸二量体とポリオールとのエステル、アクリル酸と無水フタル酸とプロピレンオキシドから得られるポリエステル、ポリエチレングリコールと無水マレイン酸とグリシジルメタクリレートとの反応生成物などのような不飽和ポリエステル系プレポリマーや、ポリビニルアルコールとN−メチロールアクリルアミドとの反応生成物、ポリビニルアルコールを無水コハク酸でエステル化した後、グリシジルメタクリレートを付加させたものなどのようなポリビニルアルコール系プレポリマー、ピロメリット酸二無水物のジアリルエステル化物に、p,p′−ジアミノジフェニルを反応させて得られるプレポリマーのようなポリアミド系プレポリマーや、エチレン−無水マレイン酸共重合体とアリルアミンとの反応生成物、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体と2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物又はこれにさらにグリシジルメタクリレートを反応させたものなどのポリアクリル酸又はマレイン酸共重合体系プレポリマーなど、そのほか、ウレタン結合を介してポリオキシアルキレンセグメント又は飽和ポリエステルセグメントあるいはその両方が連結し、両末端にアクリロイル基又はメタクロイル基を有するウレタン系プレポリマーなどを挙げることができる。
これらの光重合性オリゴマーは、重量平均分子量凡そ2000〜30000の範囲のものが適当である。
【0024】
光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤の中から任意のものを選択して用いることができる。
このような光重合開始剤としては、具体的には、例えばベンゾインやベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン‐n‐プロピルエーテル、ベンゾイン‐イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチル‐エーテルなどのベンゾインアルキルエーテル類、2,2‐ジメトキシ‐2‐フェニルアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジル、ジアセチル、ジフェニルスルフィド、エオシン、チオニン、9,10‐アントラキノン、2‐エチル‐9,10‐アントラキノンなどを挙げることができる。これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合開始剤の含有量は、通常ビヒクル100質量部当り、5〜15質量部の範囲で選ばれるのが好ましい。
【0025】
本発明で用いる導電性微粒子の例としては、銀微粉末、金微粉末、白金微粉末、アルミニウム微粉末、パラジウム、ロジウムなどの微粉末、カーボン微粉末(カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンなど)などの導電微粒子、導電性高分子微粒子、低温で分解する有機銀化合物と導電微粒子との混合物などを挙げることができる。これらは2種以上混合して使用することもできる。
【0026】
導電性微粒子の配合量は特に限定されないが、インク全体に対して導電性微粒子を10〜40質量%配合することが好ましく、15〜35質量%がさらに好ましく、20〜30質量%が特に好ましい。導電性微粒子が10質量%未満では、導電性に優れた導電回路を得ることができない恐れがあり、導電性微粒子が40質量%を超えると、インク塗工性および受容層の強度や接着性が損なわれる恐れがある。
【0027】
導電性インクジェットインク受容層形成用インクには、さらに微細粒子を配合できる。
本発明で用いる微細粒子は無機系微細粒子でも、有機系微細粒子でも、あるいは両者の混合物でもよく、特に限定されるものではない。中でも無機系微細粒子は好ましく使用できる。
本発明で用いる無機系微細粒子の具体例としては、例えば、シリカ微粒子では、ミズカシルP−526、P−801、P−527、P−603、P832、P−73、P−78A、P−78F、P−87、P−705、P−707、P−707D(水沢化学社製)、Nipsil E200、E220、SS−10F、SS−15、SS−50(日本シリカ工業社製)、SYLYSIA730、310(富士シリシア化学社製)など、炭酸カルシウム微粒子では、Brilliant−15、Brilliant−S15、Unibur−70、PZ、PX、ツネックスE、Vigot−10、Vigoto−15、Unifant−15FR、Brilliant−1500、ホモカルD、ゲルトン50(白石工業社製)などを、スルホ・アルミン酸カルシウム微粒子では、サチンホワイトSW、SW−B、SW−BL(白石工業社製)などを、アルミナ微粒子では、AL−41G、AL−41、AL−42、AL−43、AL−44、AL−41E、AL−42E、AL−M41、AL−M42、AL−M43、AL−M44、AL−S43、AM−21、AM−22、AM−25、AM−27(住友化学社製)、酸化アルミニウムC(日本アエロジル社製)などを、二酸化チタン微粒子では二酸化チタンT805、P25(日本アエロジル社製)などを挙げることができる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0028】
本発明で用いる微細粒子の配合量は特に限定されるものではないが、好ましくはビヒクル100質量部に対して、微細粒子を3〜10質量部配合することが望ましい。3質量部未満では導電性インクジェットインクの接着性を改善できない恐れがあり、10質量部を超えると粘度が高くなりインク塗工性が低下し、また受容層の強度や接着性が損なわれる恐れがある。
【0029】
本発明においては、耐水性を向上させるためにビヒクルに対して微細粒子以外にカチオン性樹脂をさらに配合することができる。
本発明において用いるカチオン性樹脂は、水溶液あるいは水分散液の形態の1級〜3級アミンまたは4級アンモニウム塩のオリゴマー、ポリマーでも、自体が粉末状あるいは液状である1級〜3級アミンまたは4級アンモニウム塩のオリゴマー、ポリマーでもよい。
特に好ましいカチオン性樹脂の例として、具体的には、例えば、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合物、ポリビニルアミン共重合物などあるいはこれらの2種以上の混合物などを挙げることができる。カチオン性樹脂としては市販のものを好適に利用できる。
【0030】
市販の水溶液あるいは水分散液の形態のカチオン性樹脂の具体例としては、例えば、水溶液としては、三洋化成工業(株)製サンフィックスPRO−100(ポリアミン系水溶液)、サンフィックス70(ジシアンジアミド系水溶液)、第一工業製薬(株)製カチオーゲンL(4級アンモニウム塩水溶液)、シャロールDC−303P(ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド水溶液)、シャロールDC−902P(ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド水溶液)、日本触媒(株)製エポミンP−1000(ポリエチレンイミン)、日東紡績(株)製PAA−HCI−3L(ポリアリルアミン塩酸塩)、PAA−HCI−10L(ポリアリルアミン塩酸塩)などを挙げることができる。
また、水分散液としては、三洋化成工業(株)製サンスタット1200(4級アンモニウム塩型)、日華化学(株)製ニッカシリコンAMZ(アミノ変性シリコンエマルジョン)、ニッカシリコンAM−202(アミノ変性シリコンエマルジョン)、ニッカシリコンAMZ−3(アミノ変性シリコンエマルジョン)などを挙げることができる。
【0031】
粉末状の市販のカチオン性樹脂の具体例としては、例えば、三洋化成工業(株)製ポリアミン系のサンフィクス555、サンフィクス555C、サンフィクス555NK、サンフィクス555US、第一工業製薬(株)製のレオックスAS(特殊カチオン樹脂)、シャロールDM−254P(メタクリル酸エステルクロライド4級塩ポリマー)、シャロールDM−283P(メタクリル酸エステルクロライド4級塩ポリマー)、日東紡績(株)製のPAA−HCI−3S(ポリアリルアミン塩酸塩)、PAA−HCI−10S(ポリアリルアミン塩酸塩)などを挙げることができ、液状のものでは、日本触媒(株)製のエポミンSP−012(ポリエチレンイミン)、エポミンSP−110(ポリエチレンイミン)、エポミンSP−200(ポリエチレンイミン)などを挙げることができる。
【0032】
ビヒクルに対するカチオン性樹脂の含有量は特に限定されるものではない。
しかしビヒクル100質量部に対して、カチオン性樹脂を5〜120質量部、好ましくは5〜60質量部、より好ましくは5〜50質量部、配合することが望ましい。カチオン性樹脂が下限値未満では耐水性を改善できない恐れがあり、上限値を超えると耐水性は改善されるが印刷インク適性が低下する恐れがあるので好ましくない。
【0033】
導電性インクジェットインク受容層形成用インクには、必要に応じ公知の添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、粘度調整剤、老化防止剤、pH調整剤、消泡剤、各種安定剤、着色剤などを挙げることができる。
導電性インクジェットインク受容層形成用インクは、例えば上記の成分をホモジナイザーなどの攪拌機で均一に混合した後、3本ロールあるいはニーダーなどの混練機でさらに均一に分散することにより製造されるが、製法はこの方法に限定されるものではない。
【0034】
導電性インクジェットインク受容層形成用インクは、グラビアコーター、フレキソ、エアナイフコーター、バーコーター、スプレーなどの公知の塗工手段により基材の少なくとも一方の面の所定部に塗工し、必要に応じて加熱、乾燥して導電性インクジェットインク受容層を有するシートを形成することができる。
【0035】
本発明で用いる導電性インクジェットインクは、インクジェットプリンタにより導電性インクジェットインク受容層上に印刷して導電性および接着性に優れた導電回路を形成できるものであればよく、特に限定されるものではない。しかし金属ナノコロイド含有導電性インクジェットインクを用いることにより、インクジェットプリンタのノズルを詰まらせることなく、連続して安定して容易によりシャープに導電性および接着性に優れた導電回路を形成できるので本発明において好ましく使用できる。
【0036】
本発明において用いる金属ナノコロイドは、公知の固体ゾルあるいはそれを溶媒に分散させたものであり、金属の種類は特に限定されない。しかし、金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、ニッケル、アルミニウムなどは好ましく使用できる。
【0037】
これらの金属ナノコロイドは発色する。金属ナノコロイドによる発色は電子のプラズマ振動に起因し、プラズモン吸収とよばれる発色機構によるものである。このプラズモン吸収による発色は金属中の自由電子が光電場により揺さぶられ粒子表面に電荷が現れ、非線形分極が生じるためであると考えられている。この金属ナノコロイドによる発色は、彩度や光線透過率が高く、耐久性に優れている。例えば、金ナノコロイドは粒径に応じて青、青紫、赤紫、金色などを示す。製造法としては、例えば金属化合物を溶媒に溶解し、高分子量顔料分散剤を添加した後、金属に還元して前記高分子量顔料分散剤で保護されたナノコロイド粒子を形成し、その後前記溶媒を除去して固体ゾルとする方法を挙げることができる。
【0038】
本発明において用いる金属ナノコロイド含有導電性インクジェットインクは、熱硬化型、光硬化型、電子線硬化型などのバインダを用いたインクでもよく、また金属ナノコロイドを適当な分散安定剤により溶媒あるいはバインダに分散させたインクでもよい。このような溶媒としては通常のインクジェットインクに使用する水、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒などが挙げられる。この他に、pH調整剤、粘度調剤、表面張力調整剤(界面活性剤)、金属封鎖剤、防菌防カビ剤、分散剤などを含有させることができる。
【0039】
本発明において用いる前記水溶性有機溶媒としては、例えば具体的には、水と混合可能な中沸点および高沸点溶剤(例えば沸点が100℃以上のグリコール系溶剤)であり、その例としてはグリコール(グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール)やグリコール誘導体(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)など、およびこれらの2つ以上の混合物を挙げることができる。
【0040】
通常のインクジェットインクには、着色成分として、アントラキノン系、ベンゾキノン系、ナフトキシキノン系、キサンテン系、トリフェニルメタン系、キノリン系、インジゴイド系、アジン系、オキサジン系、チアジン系およびメチン系染料からなる群から選ばれた少なくとも1種のアニオン性インクが用いられている。
これらの着色成分を本発明で用いる金属ナノコロイド含有インクジェットインクに添加することができる。
【0041】
本発明において用いる導電性インクジェットインク中に配合する金属ナノコロイドの量は特に限定されるものではないが、加熱後の導電回路の抵抗が、加熱前の導電回路の抵抗の1/50,000〜1/100,000となるように所定量の金属ナノコロイドを配合することが好ましい。
【0042】
金属ナノコロイドの平均粒子径は通常およそ1〜1000nmであり本発明においてはいずれも使用できる。平均粒子径が小さいものは導電性がよく好ましいが1nm未満のものは作成が難しく、一方、平均粒子径が50nmを超えるとインクジェットプリンタのノズルが詰まる恐れがあり、金属ナノコロイドの平均粒子径が1〜50nmであるとインクジェットプリンタのノズルが詰まることなく、連続して安定して導電性に優れた導電回路を基材面に形成できるので好ましく使用できる。
【0043】
本発明で用いる基材の素材は、導電回路を形成できる絶縁性平面および/または絶縁性曲面を有する無機物および/または有機物を挙げることができる。
これらの基材の中でも、シート基材(フィルム基材を含む)は本発明において好ましく使用できる。シート基材の素材としては、ガラス繊維、アルミナ繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維などの無機または有機繊維からなる織布、不織布、マット、紙(例えば、上質紙、中質紙、合成紙、各種再生紙、アート紙、コート紙、ミラーコート紙、コンデンサー紙、パラフィン紙、その他の紙の他に、それにオーバーコート層(保護層)をもつ用紙など)あるいはこれらを組み合わせたもの、あるいはこれらに樹脂ワニスを含浸させて成形した複合シート、ポリアミド系樹脂シート、ポリエステル系樹脂シート、ポリオレフィン系樹脂シート、ポリイミド系樹脂シート、エチレン・ビニルアルコール共重合体シート、ポリビニルアルコール系樹脂シート、ポリ塩化ビニル系樹脂シート、ポリ塩化ビニリデン系樹脂シート、ポリスチレン系樹脂シート、ポリカーボネート系樹脂シート、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合系樹脂シート、ポリエーテルスルホン系樹脂シートなどのプラスチックシート、あるいはこれらにコロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、フレームプラズマ処理およびオゾン処理などの表面処理を施したものなどを挙げることができる。
【0044】
【実施例】
以下実施例および比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
【0045】
(導電性インクジェットインクAの調製)
金ナノコロイド分散液(30質量%、固形分;15質量%)50質量部とエチレングリコールモノメチルエーテル15質量部、グリセリン5質量部、ジエチレングリコールモノブチルエーテル0.5質量部、イソプロピルアルコール3質量部、それに蒸留水26.5質量部を混合撹拌して、金属ナノコロイド含有導電性インクジェットインクを得た。このインクは、粘度4.5mPa・s、表面張力46×10-3N/m、pH9.5、金属ナノコロイドの平均粒子径は10nmであった。
【0046】
(導電性インクジェットインクBの調製)
銀ナノコロイド分散液(30質量%、固形分;15質量%)50質量部とグリセリン/エチレングリコール50/50質量比で混合した液25質量部と、ヘキシレングリコール0.5質量部、テトラヒドロフルフリールアルコール3質量部、それに蒸留水21.5質量部を混合撹拌して、金属ナノコロイド含有導電性インクジェットインクを得た。このインクは、粘度3.1mPa・s、表面張力45×10-3N/m、pH9.3、金属ナノコロイドの平均粒子径は10nmであった。
【0047】
(紫外線硬化型導電性インクジェットインク受理層形成用インクAの調製)
トリメチロールプロパントリアクリレート(商品名:V#295(大阪有機化学社製))38質量部とプロポキシ化グレセリルトリアクリレート(商品名:SR−9020(日本化薬社製))27質量部、それに光重合開始剤(商品名:VICURE55(アクゾノーベル社製))を5質量部混合する。この混合液に酸化アルミニウム微粒子(商品名:酸化アルミニウムC(日本アエロジル社製))4質量部と疎水性微粒子であるシリカ(商品名:SS−10F(日本シリカ工業社製))1質量部を混練する。さらにこの液に、還元銅粉(商品名:DC−200(銅和鉱業社製))25質量部を混練する。さらに添加剤としてメチルハイドロキノン(安定剤)を0.1質量部加えて三本ロールミルを使用して、混練して紫外線硬化型導電性インクジェットインク受理層形成用インクAを得た。
【0048】
(紫外線硬化型導電性インクジェットインク受理層形成用インクBの調製)
トリメチロールプロパントリアクリレート(商品名:V#295(大阪有機化学社製))43質量部とエトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート(商品名:SR−9035(日本化薬社製))22質量部、それに光重合開始剤(商品名:VICURE55(アクゾノーベル社製))を5質量部混合する。この混合液に合成親水性シリカ微粒子(商品名:NIPSIL E220(日本シリカ工業社製))5質量部を混練する。さらにこの液に、還元銅粉(商品名:DC−200(銅和鉱業社製))25質量部を混練する。
さらに添加剤としてメチルハイドロキノン(安定剤)を0.1質量部加えて三本ロールミルを使用して、混練して紫外線硬化型導電性インクジェットインク受理層形成用インクBを得た。
【0049】
(実施例1)
紫外線硬化型導電性インクジェットインク受理層形成用インクAを用いて、樹脂凸版を使用し上質紙(70kg連量)上に2.5g/m2 (固形分)になるようにオフセット印刷を行い、350mJ/cm2 の紫外線を照射して硬化させ、絶縁性のある導電性インクジェットインク受容層を形成した。この受容層上に導電性インクジェットインクAを、キャノン製インクカートリッジ 型番:BCI21(バブルジェット(登録商標)方式のインクジェットプリンタ型番:BJC−430C用)に充填し、3〜5g/m2 (固形分)になるように幅1mm×長さ100mmのパターン(導電回路)を印刷した。パターン両末端の抵抗値は122kΩであった。これを、空気を循環させた100℃のオーブン内にて30秒間加熱した。加熱後のパターン両末端の抵抗値は2.1Ωであった。この抵抗値であれば非接触ICタグやRF−IDなどの非接触型データ送受信体(アンテナ)としての利用が可能である。
【0050】
(実施例2)
実施例1で使用した導電性インクジェットインクAの代わりに導電性インクジェットインクBを用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。パターン(導電回路)両末端の抵抗値は当初は146kΩであった。これを、空気を循環させた100℃のオーブン内にて30秒間加熱した。加熱後のパターン両末端の抵抗値は2.9Ωであった。この抵抗値であれば非接触ICタグやRF−IDなどの非接触型データ送受信体(アンテナ)としての利用が可能である。
【0051】
(実施例3)
実施例1で使用した紫外線硬化型導電性インクジェットインク受理層形成用インクAの代わりに紫外線硬化型導電性インクジェットインク受理層形成用インクBを用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。パターン(導電回路)両末端の抵抗値は当初は112kΩであった。これを、空気を循環させた100℃のオーブン内にて30秒間加熱した。加熱後のパターン両末端の抵抗値は2.6Ωであった。この抵抗値であれば非接触ICタグやRF−IDなどの非接触型データ送受信体(アンテナ)としての利用が可能である。
【0052】
(実施例4)
実施例3で使用した導電性インクジェットインクAの代わりに導電性インクジェットインクBを用いた以外は実施例3と同様の操作を行った。パターン(導電回路)両末端の抵抗値は当初は127kΩであった。これを、空気を循環させた100℃のオーブン内にて30秒間加熱した。加熱後のパターン両末端の抵抗値は2.4Ωであった。この抵抗値であれば非接触ICタグやRF−IDなどの非接触型データ送受信体(アンテナ)としての利用が可能である。
【0053】
(比較例1)
実施例1で使用した還元銅粉を使用せず、酸化アルミニウム微粒子(商品名:酸化アルミニウムC(日本アエロジル社製))20質量部と疎水性微粒子であるシリカ(商品名:SS−10F(日本シリカ工業社製))5質量部に変更して調製した紫外線硬化型導電性インクジェットインク受理層形成用インクを用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。パターン(導電回路)両末端の抵抗値は当初は4485kΩであった。これを、空気を循環させた100℃のオーブン内にて30秒間加熱した。加熱後のパターン両末端の抵抗値は38Ωであった。この抵抗値では非接触ICタグやRF−IDなどの非接触型データ送受信体(アンテナ)としての利用が不可能である。
【0054】
(比較例2)
実施例1で形成した導電性インクジェットインク受容層を形成しなかった以外は実施例1と同様の操作を行った。空気を循環させた100℃のオーブン内にて30秒間加熱した後のパターン(導電回路)両末端は通電しなかった。パターン(導電回路)をCCDカメラ型実体顕微鏡(型番:VH7000(キーエンス社製))で観察すると(倍率200倍)、インジェットされたドット同士が連結されていなかった。これでは非接触ICタグやRF−IDなどの非接触型データ送受信体(アンテナ)としての利用が不可能である。
【0055】
【発明の効果】
本発明の請求項1は、基材の少なくとも一方の面の所定部にアクリル系光硬化性成分を主成分として含むビヒクルに対して、導電性微粒子を配合したインクを用いて形成された絶縁性を有するインクジェットインク受容層上に導電性インクジェットインクを用いて導電回路が形成されてなる導電回路を有するシートに関するものであり、前記インクを用いて公知の印刷法などによりシート基材などの基材面の所定部に導電性インクジェットインク受容層を容易に形成でき、そして形成した受容層上に導電性インクジェットインクを用いることにより、導電回路形成用パターンを電子信号画像信号にて形成し、形成した電子信号画像信号に基づいてインクジェットプリンタにより、導電性および接着性に優れた導電回路を容易にシャープに形成できるという顕著な効果を奏する。
形成された前記受容層中には導電性微粒子が存在するが導電性微粒子相互は離れており絶縁性を有する。そして、前記受容層上に導電回路を形成した後、加熱することにより受容層中の導電性微粒子と導電回路との接触が向上するなどの相互作用により導電回路の導電性が一層向上し、より導電性に優れた導電回路とすることができるという顕著な効果を奏する。
構成が簡単で安価であり、大量生産に応じることもできる上オンデマンドで少量・多種類の注文にも応じることもでき、しかも、大きさや形状などを自由に変えた導電性および接着性に優れた導電回路を有するので、非接触ICタグなどの薄形の情報送受信型記録メディアなどのRF−IDメディア、ペーパーコンピュータなどに適用可能であるという顕著な効果を奏する。
【0056】
本発明の請求項2は、請求項1記載の導電回路を有するシートにおいて、前記インク全体に対して前記導電性微粒子を10〜40質量%配合したことを特徴とするものであり、導電性微粒子の配合量を上記範囲内とすることにより、インク塗工性および受容層の強度や接着性を損なうことなくより導電性に優れた導電回路を得ることができるというさらなる顕著な効果を奏する。
【0057】
本発明の請求項3は、請求項1あるいは請求項2記載の導電回路を有するシートにおいて、前記導電性インクジェットインクが金属ナノコロイドを含有する導電性インクジェットインクであることを特徴とするものであり、金属コロイド含有導電性インクジェットインクを用いることにより、インクジェットプリンタのノズルを詰まらせることなく、連続して安定して容易によりシャープに導電回路を形成できるというさらなる顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)〜(F)は本発明のシートを製造する工程を説明する説明図である。
【図2】 (A)〜(B)は、図1(B)のX−X断面説明図であり、(A)は導電性インクインクジェットインクを用いてインクジェットプリンタにより印刷してアンテナ部2を形成した後の状態を摸式的に示し、(B)は加熱後の状態を摸式的に示す。
【符号の説明】
1 基材
2 アンテナ部
3 絶縁部
4 ジャンパ部
5 ICチップ
6 ポリマー部材
7 導電性インクジェットインク受容層
8 導電性微粒子
Claims (3)
- 基材の少なくとも一方の面の所定部にアクリル系光硬化性成分を主成分として含むビヒクルに対して、導電性微粒子を配合したインクを用いて形成された絶縁性を有するインクジェットインク受容層上に導電性インクジェットインクを用いて導電回路が形成されてなることを特徴とする導電回路を有するシート。
- 前記インク全体に対して前記導電性微粒子を10〜40質量%配合したことを特徴とする請求項1記載の導電回路を有するシート。
- 前記導電性インクジェットインクが金属ナノコロイドを含有する導電性インクジェットインクであることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載のシート。
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