JP2015066695A - 積層体及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材2上に受容層3を介して導電層4が設けられた積層体1において、受容層3を、ベンゼン環骨格を2個以上有する光重合開始剤を用いて形成された樹脂を含むものとする。また、積層体1を用いて、基材2を筐体として備えた電子機器とする。
【選択図】図1
Description
これに対して、環構造を有する特定のアミン化合物を含有する光硬化性樹脂組成物を用いることにより、酸素による重合反応の阻害を抑制する手法が開示されている(特許文献2参照)。
本発明は、基材上に受容層を介して導電層が設けられた積層体であって、前記受容層が、ベンゼン環骨格を2個以上有する光重合開始剤を用いて形成された樹脂を含むことを特徴とする積層体を提供する。
また、本発明は、前記積層体を用い、前記基材を筐体として備えたことを特徴とする電子機器を提供する。
本発明に係る積層体は、基材上に受容層を介して導電層が設けられた積層体であって、前記受容層が、ベンゼン環骨格を2個以上有する光重合開始剤(以下、単に「開始剤」と略記することがある)を用いて形成された樹脂を含むことを特徴とする。
前記受容層が、特定の前記開始剤を用いて形成されたものであることで、前記導電層は基材上に安定して形成されると共に、導電性が十分に高くなる。
ここに示す積層体1は、基材2上に受容層3を介して導電層4を備える。すなわち、積層体1は、基材2上に受容層3及び導電層4がこの順に積層されたものである。
基材2は、フィルム状又はシート状であることが好ましく、厚さが12〜5000μmであることが好ましく、12〜2000μmであることがより好ましい。基材2の厚さが前記下限値以上であることで、受容層の構造をより安定して保持でき、基材2の厚さが前記上限値以下であることで、受容層や導電層形成時の取り扱い性がより良好となる。
基材2の材質として具体的には、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリシクロオレフィン、ポリスチレン(PS)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のアクリル樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアミド(PA)、ポリイミド、ポリアミドイミド(PAI)、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、ポリウレタン、ポリフェニレンエーテル(PPE)、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE)、ポリアリレート、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂等の合成樹脂が例示できる。
また、基材2の材質としては、上記以外にも、ガラス、シリコン等のセラミックスや、紙が例示できる。
また、基材2は、ガラスエポキシ樹脂等の、二種以上の材質からなるものでもよい。
なお、基材2が複数層からなる場合には、各層の合計の厚さが、上記の好ましい基材2の厚さとなるようにするとよい。
受容層3は、ベンゼン環骨格を2個以上有する前記開始剤を用いて形成された樹脂(硬化樹脂)を含むものである。
基材2の一方の主面(受容層3が形成されている表面)2aを上方から見下ろすように、積層体1を平面視したときの、受容層3の形状は、目的に応じて任意に設定でき、後述する導電層4の形状を考慮して設定すればよい。例えば、基材2の表面全面に受容層3が設けられていてもよいし、基材2の表面のうち、一部のみに受容層3が設けられていてもよく、この場合、受容層3はパターニングされていてもよい。
導電層4の材質は、導電性を有するものであれば特に限定されないが、抵抗値が低い導電層を容易に形成できる点から、銀、銅等の単体金属、又は合金(以下、これらをまとめて「金属」と略記することがある)であることが好ましく、銀又は銅であることが好ましい。
パターニングされた導電層4は、例えば、配線として有用である。
また、ここでは、積層体1として基材2の一方の主面2a上に受容層3を介して導電層4を備えたものを示しているが、本発明に係る積層体は、基材2の他方の主面2b上にも同様に(基材2の両方の主面上に)受容層3を介して導電層4を備えたものでもよい。
本発明に係る積層体は、例えば、基材上に受容層を形成する工程(以下、「受容層形成工程」と略記することがある)と、前記受容層上に導電層を形成する工程(以下、「導電層形成工程」と略記することがある)と、を有する製造方法で製造できる。
図2は、図1に示す積層体1の製造方法を説明するための概略断面図である。
積層体1を製造するためには、まず、図2(b)に示すように、基材2の表面(一方の主面)2a上に受容層3を形成する。
受容層3は、例えば、その主たる構成成分となる前記樹脂(硬化樹脂)を形成するための材料(以下、「樹脂形成材料」と略記することがある)、前記開始剤及び溶媒が配合されてなる組成物(以下、「受容層用組成物」と略記することがある)を調製し、これを基材2上に付着させ、光照射により前記樹脂形成材料を硬化させることにより形成できる。このとき、必要に応じて乾燥処理、加熱処理等のその他の処理を行ってもよく、加熱処理は乾燥処理を兼ねるものであってもよい。
前記ウレタンアクリレート樹脂は、イソシアネート骨格を有するウレタンアクリレート樹脂(以下、「イソシアネート骨格含有ウレタンアクリレート樹脂」と記載することがある)であることが好ましく、脂環状イソシアネート骨格を有するウレタンアクリレート樹脂(以下、「脂環状イソシアネート骨格含有ウレタンアクリレート樹脂」と記載することがある)であることがより好ましい。
前記(メタ)アクリル樹脂は、ポリメタクリル酸メチル等のポリ(メタ)アクリル酸エステルであることが好ましい。
前記開始剤が有する2個以上のベンゼン環骨格は、互いに同一でも異なっていてもよい。すなわち、2個以上のベンゼン環骨格は、すべて同じでもよいし、すべて異なっていてもよく、一部のみが同じであってもよい。また、前記開始剤が有する2個以上のベンゼン環骨格は、相互に結合して、これらベンゼン環骨格のみで、又はこれらベンゼン環骨格が結合している基と共に、3環以上の多環骨格を形成していてもよい。
下記式(1)で表される化合物(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、イルガキュア369)、下記式(2)で表される化合物(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、イルガキュア651)、下記式(3)で表される化合物(2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、イルガキュア127)、下記式(4)で表される化合物(2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、イルガキュア379EG)等のアルキルフェノン系光重合開始剤;
下記式(5)で表される化合物(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ルシリンTPO)、下記式(6)で表される化合物(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、イルガキュア819)等のアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤;
下記式(7)で表される化合物(ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム、イルガキュア784)等のチタノセン系光重合開始剤;
下記式(8)で表される化合物(1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、イルガキュアOXE01)、下記式(9)で表される化合物(エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)、イルガキュアOXE02)等のオキシムエステル系光重合開始剤;
下記式(10)で表される化合物(4−イソブチルフェニル(4−メチルフェニル)ヨードニウム=ヘキサフルオロホスファート、イルガキュア500)等のカチオン系光重合開始剤;
下記式(11)で表される化合物(ベンゾフェノン)等のベンゾフェノン系光重合開始剤
が例示できる。
受容層用組成物において、配合成分の総量に対する前記開始剤の配合量の割合は、1〜10質量%であることが好ましく、1〜4質量%であることがより好ましい。
受容層用組成物において、配合成分の総量に対する前記溶媒の配合量の割合は、25〜65質量%であることが好ましく、35〜60質量%であることがより好ましい。
前記その他の成分は、目的に応じて任意に選択でき、特に限定されない。例えば、前記その他の成分として、本発明の効果を損なわない範囲内において、前記開始剤以外のその他の開始剤を用いてもよく、前記その他の開始剤としては、一分子中にベンゼン環骨格を1個のみ有する光重合開始剤が例示できる。
混合方法は特に限定されず、撹拌子又は撹拌翼等を回転させて混合する方法;ミキサー、三本ロール、ニーダー又はビーズミル等を使用して混合する方法;超音波を加えて混合する方法等、公知の方法から適宜選択すればよい。
また、配合時間も、各配合成分が劣化しない限り特に限定されないが、5分〜2時間であることが好ましい。
前記印刷法としては、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、ディップ式印刷法、インクジェット式印刷法、ディスペンサー式印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、パッド印刷法等が例示できる。
前記塗布法としては、スピンコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ゲートロールコーター、バーコーター、ロッドコーター、グラビアコーター等の各種コーターや、ワイヤーバー等を用いる方法が例示できる。
受容層用組成物を付着させる前の、基材2の加熱処理の条件は、基材2の種類に応じて適宜調節すればよく、特に限定されないが、60〜200℃で10〜60分間加熱処理することが好ましく、導電層形成工程での銀インク組成物の加熱(焼成)処理の条件と同じでもよい。
プラズマ処理は公知の方法で行えばよく、例えば、大気圧プラズマ処理の場合には、電圧290〜300W、気流速度1.0〜5.0m/分等の条件で行うことができる。
積層体1を製造するためには、次いで、図2(c)に示すように、受容層3の表面(主面)3a上に導電層4を形成する。
導電層4は、これを形成するための組成物(以下、「導電層用組成物」と略記することがある)を調製し、これを受容層3上の所望の箇所に付着させ、乾燥処理や加熱(焼成)処理等の後処理を適宜選択して行うことで形成できる。加熱処理は、乾燥処理を兼ねて行ってもよい。
また導電層4は、導電層用組成物を調製し、これを受容層3上の所定の箇所又は全面に付着させ、乾燥処理や加熱(焼成)処理等の後処理を適宜選択して行うことで導電層(パターニング前の導電層、図示略)を形成した後、エッチング等の公知の手法でこの導電層を所望の形状となるようにパターニングすることでも形成できる。
金属インク組成物中の金属の形成材料は、一種のみでもよいし、二種以上でもよく、二種以上である場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
なお、本明細書において、「ナノ粒子」とは、粒径が1nm以上1000nm未満、好ましくは1〜100nmである粒子を意味し、「ナノワイヤー」とは、幅が1nm以上1000nm未満、好ましくは1〜100nmであるワイヤーを意味する。
金属の形成材料を用いることで、かかる材料から金属が生じ、この金属を含む導電層4が形成される。この場合の導電層4は、前記金属を主成分とするものであり、前記金属の比率が、見かけ上金属だけからなるとみなし得る程度に十分に高く、導電層4中の金属の比率は、好ましくは99質量%以上である。
前記金属銀の形成材料は、加熱等によって分解し、金属銀を形成するものである。
金属銀の形成材料としては、式「−COOAg」で表される基を有するカルボン酸銀が例示できる。
前記カルボン酸銀は、式「−COOAg」で表される基を有していれば特に限定されない。例えば、式「−COOAg」で表される基の数は1個のみでもよいし、2個以上でもよい。また、カルボン酸銀中の式「−COOAg」で表される基の位置も特に限定されない。
なお、本明細書においては、単なる「カルボン酸銀」との記載は、特に断りの無い限り、「β−ケトカルボン酸銀(1)」及び「カルボン酸銀(4)」だけではなく、これらを包括する、「式「−COOAg」で表される基を有するカルボン酸銀」を意味するものとする。
Y1はそれぞれ独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子又は水素原子であり;R1は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基又はフェニル基であり;R2は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり;R3は炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であり;R4及びR5はそれぞれ独立に炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基であり;R6は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、水酸基又は式「AgO−」で表される基であり;
X1はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはベンジル基、シアノ基、N−フタロイル−3−アミノプロピル基、2−エトキシビニル基、又は一般式「R7O−」、「R7S−」、「R7−C(=O)−」若しくは「R7−C(=O)−O−」で表される基であり;
R7は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、チエニル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはジフェニル基である。)
β−ケトカルボン酸銀(1)は、前記一般式(1)で表される。
式中、Rは1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基若しくはフェニル基、水酸基、アミノ基、又は一般式「R1−CY1 2−」、「CY1 3−」、「R1−CHY1−」、「R2O−」、「R5R4N−」、「(R3O)2CY1−」若しくは「R6−C(=O)−CY1 2−」で表される基である。
Rにおける環状の前記アルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、トリシクロデシル基が例示できる。
Rにおける前記アルキニル基としては、エチニル基(−C≡CH)、プロパルギル基(−CH2−C≡CH)等の、Rにおける前記アルキル基の炭素原子間の1個の単結合(C−C)が三重結合(C≡C)に置換された基が例示できる。
置換基である前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜16である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるR2は、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるR3は、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であり、炭素数が1〜16である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるR4及びR5は、それぞれ独立に炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基である。すなわち、R4及びR5は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数が1〜18である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるR6は、炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、水酸基又は式「AgO−」で表される基であり、R6における前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜19である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
X1における炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
X1におけるフェニル基及びベンジル基は、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよく、好ましい前記置換基としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ニトロ基(−NO2)等が例示でき、置換基の数及び位置は特に限定されない。そして、置換基の数が複数である場合、これら複数個の置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。
R7がチエニル基又はジフェニル基である場合、これらの、X1において隣接する基又は原子(酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基)との結合位置は、特に限定されない。例えば、チエニル基は、2−チエニル基及び3−チエニル基のいずれでもよい。
カルボン酸銀(4)は、前記一般式(4)で表される
式中、R8は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基(−COOH)又は式「−C(=O)−OAg」で表される基である。
R8における前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜19である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。ただし、R8における前記脂肪族炭化水素基は、炭素数が1〜15であることが好ましく、1〜10であることがより好ましい。
そして、これらカルボン酸銀の中でも、2−メチルアセト酢酸銀及びアセト酢酸銀は、後述する含窒素化合物(なかでもアミン化合物)との相溶性に優れ、銀インク組成物の高濃度化に、特に適したものとして挙げられる。
なお、本明細書において、「金属銀の形成材料に由来する銀」とは、特に断りの無い限り、銀インク組成物の製造時に配合された金属銀の形成材料中の銀を意味し、配合後に引き続き金属銀の形成材料を構成している銀と、配合後に金属銀の形成材料が分解して生じた分解物中の銀及び銀自体と、の両方を含む概念とする。
前記銀インク組成物は、特に金属銀の形成材料が前記カルボン酸銀である場合、金属銀の形成材料以外に、さらに、炭素数25以下のアミン化合物及び第4級アンモニウム塩、アンモニア、並びに前記アミン化合物又はアンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩からなる群から選択される一種以上の含窒素化合物(以下、単に「含窒素化合物」と略記することがある)が配合されてなるものが好ましい。
以下、炭素数25以下のアミン化合物を「アミン化合物」、炭素数25以下の第4級アンモニウム塩を「第4級アンモニウム塩」、炭素数25以下のアミン化合物が酸と反応してなるアンモニウム塩を「アミン化合物由来のアンモニウム塩」、アンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩を「アンモニア由来のアンモニウム塩」と略記することがある。
前記アミン化合物は、炭素数が1〜25であり、第1級アミン、第2級アミン及び第3級アミンのいずれでもよい。また、前記第4級アンモニウム塩は、炭素数が4〜25である。前記アミン化合物及び第4級アンモニウム塩は、鎖状及び環状のいずれでもよい。また、アミン部位又はアンモニウム塩部位を構成する窒素原子(例えば、第1級アミンのアミノ基(−NH2)を構成する窒素原子)の数は1個でもよいし、2個以上でもよい。
好ましい前記モノアルキルアミンとして、具体的には、n−ブチルアミン、n−へキシルアミン、n−オクチルアミン、n−ドデシルアミン、n−オクタデシルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、3−アミノペンタン、3−メチルブチルアミン、2−ヘプチルアミン(2−アミノヘプタン)、2−アミノオクタン、2−エチルヘキシルアミン、1,2−ジメチル−n−プロピルアミンが例示できる。
前記ヘテロアリール基は、単環状及び多環状のいずれでもよく、その環員数(環骨格を構成する原子の数)も特に限定されないが、3〜12員環であることが好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1個有する単環状のものとしては、フラニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1個有する単環状のものとしては、チエニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する単環状のものとしては、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、モルホリニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する単環状のものとしては、チアゾリル基、チアジアゾリル基、チアゾリジニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、窒素原子を1〜5個有する多環状のものとしては、インドリル基、イソインドリル基、インドリジニル基、ベンズイミダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、インダゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、テトラゾロピリジル基、テトラゾロピリダジニル基、ジヒドロトリアゾロピリダジニル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ジチアナフタレニル基、ベンゾチオフェニル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ジアミンは炭素数が1〜10であることが好ましく、より好ましいものとしてはエチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタンが例示できる。
好ましい前記ジアルキルアミンとして、具体的には、N−メチル−n−ヘキシルアミン、ジイソブチルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミンが例示できる。
好ましい前記トリアルキルアミンとして、具体的には、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンが例示できる。
前記ジアルキルモノアリールアミンを構成するアリール基は、前記モノアリールアミンを構成するアリール基と同様であり、炭素数が6〜10であることが好ましい。
前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムを構成するアルキル基は、前記モノアルキルアミンを構成するアルキル基と同様であり、炭素数が1〜19であることが好ましい。また、ハロゲン化テトラアルキルアンモニウム一分子中の4個のアルキル基は、互いに同一でも異なっていてもよい。すなわち、4個のアルキル基は、すべてが同じでもよいし、すべてが異なっていてもよく、一部だけが異なっていてもよい。
前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムを構成するハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が例示できる。
好ましい前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムとして、具体的には、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミドが例示できる。
環状アミンであれば、好ましいものとして、ピリジンが例示できる。
また、置換基である前記アリール基及びアルキル基は、さらに1個以上の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよく、このようなハロゲン原子で置換された置換基を有するモノアルキルアミンとしては、2−ブロモベンジルアミンが例示できる。ここで、前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示できる。
また、後述するように、二酸化炭素を供給して銀インク組成物を調製する場合には、二酸化炭素供給時において、銀インク組成物(第二の混合物)中の成分がより均一に分散して、品質が安定することから、前記アミン化合物は分岐鎖状のアルキル基を有するものが好ましい。
そして、これらアミン化合物の中でも、2−エチルヘキシルアミンは、前記カルボン酸銀との相溶性に優れ、銀インク組成物の高濃度化に特に適しており、さらに導電層4の表面粗さの低減に特に適したものとして挙げられる。
本発明において、前記アミン化合物由来のアンモニウム塩は、前記アミン化合物が酸と反応してなるアンモニウム塩であり、前記酸は、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸でもよいし、酢酸等の有機酸でもよく、酸の種類は特に限定されない。
前記アミン化合物由来のアンモニウム塩としては、n−プロピルアミン塩酸塩、N−メチル−n−ヘキシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン塩酸塩等が例示できるが、これらに限定されない。
本発明において、前記アンモニア由来のアンモニウム塩は、アンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩であり、ここで酸としては、前記アミン化合物由来のアンモニウム塩の場合と同じものが例示できる。
前記アンモニア由来のアンモニウム塩としては、塩化アンモニウム等が例示できるが、これに限定されない。
そして、前記含窒素化合物としては、前記アミン化合物、第4級アンモニウム塩、アミン化合物由来のアンモニウム塩及びアンモニア由来のアンモニウム塩からなる群から選択される一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
前記含窒素化合物の配合量を上記のように規定することで、銀インク組成物は安定性がより向上し、導電層(導電体、金属銀)の品質がより向上する。さらに、高温による加熱処理を行わなくても、より安定して導電層を形成できる。
銀インク組成物は、前記金属銀の形成材料以外に、さらに還元剤が配合されてなるものが好ましい。還元剤を配合することで、前記銀インク組成物は、金属銀をより形成し易くなり、例えば、低温での加熱処理でも十分な導電性を有する導電層(導電体、金属銀)を形成できる。
H−C(=O)−R21 ・・・・(5)
(式中、R21は、炭素数20以下のアルキル基、アルコキシ基若しくはN,N−ジアルキルアミノ基、水酸基又はアミノ基である。)
前記還元性化合物は、シュウ酸(HOOC−COOH)、ヒドラジン(H2N−NH2)及び前記一般式(5)で表される化合物(化合物(5))からなる群から選択される一種以上のものである。すなわち、配合される還元性化合物は、一種のみでよいし、二種以上でもよく、二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
R21における炭素数20以下のアルキル基は、炭素数が1〜20であり、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、前記一般式(1)のRにおける前記アルキル基と同様のものが例示できる。
窒素原子に結合している前記アルキル基は、それぞれ直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、炭素数が1〜19である点以外は、前記一般式(1)のRにおける前記アルキル基と同様のものが例示できる。
銀インク組成物は、前記金属銀の形成材料以外に、さらにアルコールが配合されてなるものでもよい。
アセチレンアルコール(2)は、前記一般式(2)で表される。
式中、R’及びR’’は、それぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基である。
R’及びR’’における炭素数1〜20のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、環状である場合、単環状及び多環状のいずれでもよい。R’及びR’’における前記アルキル基としては、Rにおける前記アルキル基と同様のものが例示できる。
銀インク組成物は、前記金属銀の形成材料、含窒素化合物、還元剤及びアルコール以外の、その他の成分が配合されてなるものでもよい。
銀インク組成物における前記その他の成分は、目的に応じて任意に選択でき、特に限定されず、好ましいものとしては、アルコール以外の溶媒が例示でき、配合成分の種類や量に応じて任意に選択できる。
銀インク組成物における前記その他の成分は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合で、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
銀インク組成物において、配合成分の総量に対する前記その他の成分の配合量の割合は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
銀インク組成物は、前記金属銀の形成材料、及び前記金属銀の形成材料以外の成分を配合することで得られる。各成分の配合後は、得られたものをそのまま銀インク組成物としてもよいし、必要に応じて引き続き公知の精製操作を行って得られたものを銀インク組成物としてもよい。本発明においては、特に金属銀の形成材料としてβ−ケトカルボン酸銀(1)を使用した場合、上記の各成分の配合時において、導電性を阻害する不純物が生成しないか、又はこのような不純物の生成量を極めて少ない量に抑制できるため、精製操作を行わなくても十分な導電性を有する導電体が得られる。
混合方法は特に限定されず、撹拌子又は撹拌翼等を回転させて混合する方法;ミキサー、三本ロール、ニーダー又はビーズミル等を使用して混合する方法;超音波を加えて混合する方法等、公知の方法から適宜選択すればよい。
また、配合時間も、各配合成分が劣化しない限り特に限定されないが、10分〜36時間であることが好ましい。
銀インク組成物は、さらに二酸化炭素が供給されてなるものでもよい。このような銀インク組成物は高粘度となり、例えば、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、パッド印刷法等の、インクを厚盛りすることが必要な印刷法への適用に好適である。
そして、本発明においては、例えば、前記金属銀の形成材料及び含窒素化合物が配合されてなる第一の混合物に、二酸化炭素を供給して第二の混合物とし、必要に応じて前記第二の混合物に、さらに、前記還元剤を配合して、銀インク組成物を製造することが好ましい。また、前記アルコール又はその他の成分を配合する場合、これらは、第一の混合物及び第二の混合物のいずれか一方又は両方の製造時に配合でき、目的に応じて任意に選択できる。
そして、二酸化炭素ガスの供給時間は、必要とされる二酸化炭素ガスの供給量や、流量を考慮して適宜調節すればよい
この時の撹拌方法は、二酸化炭素を用いない上記の銀インク組成物の製造時における前記混合方法の場合と同様でよい。
ドライアイスの使用量は、上記の二酸化炭素ガスの供給量を考慮して調節すればよい。
ドライアイスの添加中及び添加後は、第一の混合物を撹拌することが好ましく、例えば、二酸化炭素を用いない上記の銀インク組成物の製造時と同様の方法で撹拌することが好ましい。このようにすることで、効率的に二酸化炭素を供給できる。
撹拌時の温度は、二酸化炭素ガス供給時と同様でよい。また、撹拌時間は、撹拌温度に応じて適宜調節すればよい。
このときの銀インク組成物は、配合成分が異なる点以外は、二酸化炭素を用いない上記の銀インク組成物と同様の方法で製造できる。そして、得られた銀インク組成物は、配合成分がすべて溶解していてもよいし、一部の成分が溶解せずに分散した状態であってもよいが、配合成分がすべて溶解していることが好ましく、溶解していない成分は均一に分散していることが好ましい。
また、配合時間は、配合成分の種類や配合時の温度に応じて適宜調節すればよいが、例えば、0.5〜12時間であることが好ましい。
前記印刷法としては、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、ディップ式印刷法、インクジェット式印刷法、ディスペンサー式印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、パッド印刷法等が例示できる。
前記塗布法としては、スピンコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ゲートロールコーター、バーコーター、ロッドコーター、グラビアコーター等の各種コーターや、ワイヤーバー等を用いる方法が例示できる。
本発明に係る電子機器は、前記積層体を用い、前記基材を筐体として備えたことを特徴とし、例えば、前記積層体中の基材で筐体の少なくとも一部を構成したこと以外は、公知の電子機器と同様の構成とすることができる。例えば、前記積層体を回路基板として用いることができ、また、前記積層体に加え、音声入力部、音声出力部、操作スイッチ、表示部等を組み合わせることにより、携帯電話機を構成できる。また、導電層を低温で形成することも可能であり、基材等の材質を幅広く選択できるので、設計の自由度が飛躍的に向上し、より合理的な構造とすることも可能である。
本発明に係る電子機器は、長期に渡って高い性能を維持することが可能である。
なお、以下の実施例及び比較例で用いた各種樹脂の重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によりポリスチレン換算基準で求めたものであり、「Shodex GPC」でカラム「KF−806L」を3本連結して分析することにより、求めたものである。
<積層体の製造>
(銀インク組成物の製造)
氷冷下、ビーカー中で2−エチルヘキシルアミン(後述する2−メチルアセト酢酸銀に対して2.4倍モル量)に、25℃以下を保つように2−メチルアセト酢酸銀を添加し、添加終了後、メカニカルスターラーを用いて30分間撹拌することにより、溶液を得た。さらに、このまま1時間撹拌した後、得られた黄色透明の反応液(第一の混合物)に、これを20℃で撹拌しながら、二酸化炭素ガスを900mL/分の流量で7時間供給し、反応液を増粘させた混合物(第二の混合物)を得た。
次いで、氷冷下、得られた混合物の全量に、反応液の温度が50℃以下となるように、ギ酸(2−メチルアセト酢酸銀に対して0.83倍モル量)を添加し、25℃で1.5時間撹拌することにより、銀インク組成物を得た。各配合成分の種類と使用量を表1に示す。表1中、「含窒素化合物(モル比)」とは、カルボン酸銀の配合量1モルあたりの含窒素化合物の配合量(モル数)([含窒素化合物のモル数]/[カルボン酸銀のモル数])を意味する。「還元剤(モル比)」も同様に、カルボン酸銀の配合量1モルあたりの還元剤の配合量(モル数)([還元剤のモル数]/[カルボン酸銀のモル数])を意味する。
表2に示す配合量となるように、紫外線硬化性の脂環状イソシアネート骨格含有ウレタンアクリレート樹脂(新中村化学社製「U−6LPA」、官能基数6、重量平均分子量800)、シクロヘキサノン(和光純薬社製)、及び下記式(3)で表される光開始剤(チバ・ジャパン社製「イルガキュア127」)を添加し、室温(25℃)で10分間撹拌して、受容層用組成物を調製した。なお、表2中において質量%単位で表示している配合量は、配合成分の総量に対する各配合成分の割合を意味する。
バーコーター(バーNo.010)を用いて、上記で得られた受容層用組成物をポリカーボネート製基材(厚さ2.0mm)の一方の主面(表面)上に塗布し、オーブン内で80℃、5分間の条件で乾燥させた後、オゾンレス高圧水銀ランプを用いて、乾燥させた塗膜に対して、500mJ/cm2の線量で紫外線を照射し、前記脂環状イソシアネート骨格含有ウレタンアクリレート樹脂を硬化させて、基材表面の全面に受容層(厚さ5μm以下)を形成した。
次いで、得られた印刷パターンを、80℃で1時間、オーブン内で加熱(焼成)処理することにより、導電層として銀層(厚さ0.2μm)を、受容層の表面上に線幅0.5mm、線長30mmとなるようにライン状にパターニングして形成し、積層体を得た。
形成した導電層について、線抵抗値R(Ω)、断面積A(cm2)、及び線長L(cm)を測定し、式「ρ=R×A/L」により、導電層の体積抵抗率ρ(μΩ・cm)を算出した。なお、線抵抗値Rはデジタルマルチメータ(三和電気計器社製「PC5000a」)を用いて測定し、断面積Aは形状測定レーザマイクロスコープ(キーエンス社製「VK−X100」)を用いて測定した。結果を表2に示す。
[実施例2、比較例1〜2]
受容層用組成物の配合成分の種類とその配合量を表2に示すとおりとした点以外は、実施例1と同様の方法で積層体を製造及び評価した。結果を表2に示す。
なお、比較例1で用いたベース樹脂は実施例1で用いたものと同じであり、実施例2及び比較例2で用いたベース樹脂は、いずれも紫外線硬化性のアクリル酸エステル(日本合成社製「UV−7650B」、官能基数5、重量平均分子量2300)である。
また、比較例1及び2で用いた開始剤は、いずれも下記式(1R)で表される光開始剤(メルク社製「ダロクール1173」)である。
これに対して、開始剤として式(1R)で表されるものを用いた比較例1〜2の積層体における導電層は、線抵抗値が高過ぎてオーバーロード(1×108Ω以上)となり、導電性を有しておらず、体積抵抗率を算出できなかった。
Claims (2)
- 基材上に受容層を介して導電層が設けられた積層体であって、
前記受容層が、ベンゼン環骨格を2個以上有する光重合開始剤を用いて形成された樹脂を含むことを特徴とする積層体。 - 請求項1に記載の積層体を用い、前記基材を筐体として備えたことを特徴とする電子機器。
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