JP4119342B2 - クローポール型モータのステータ - Google Patents

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Description

本発明は、環状のリターンパスと、このリターンパスから径方向内向きに延びる複数のティースと、各ティースの径方向内端に設けられてロータの外周面に対向する複数の突起とを備えた第1相、第2相および第3相のステータリングを軸線方向に複数層に積み重ねたクローポール型モータのステータに関する。
下記特許文献1に記載されたクローポール型モータのステータは、U相、V相およびW相の各相に対応して3個の単位ステータを備えており、各々の単位ステータは軸線方向に離間した2個のティースと、それらのティースを径方向外端で接続するリターンパスとを有して断面コ字状に形成されている。そして断面コ字状の単位ステータの内部に収納した環状の巻線に通電して独立した磁路を構成することで、その2個のティースの径方向内端にロータに対向するように突設した極性の異なる2種類の突起を磁化するようになっている。
ところで上記従来のものは、U相、V相およびW相の3個の単位ステータを軸線方向に積み重ねてステータを構成しているが、各々の単位ステータが、その内部に巻線を収納する環状スロットを備え、かつ2個のティースおよび2種類の突起を備えているために軸線方向の厚さが厚くなり、それらの単位ステータを3個積み重ねたステータの軸線方向の寸法が大型化する問題があった。
そこで本出願人は、軸線方向に複数のティースを並置し、隣接するティース間に形成された環状スロットに巻線を収納し、各ティースの径方向内端に軸線方向に延びてロータの外周面に対向する突起を設けたクローポール型モータのステータを、特願2003−302017号により既に提案している。
特開平7−227075号公報
ところで、特願2003−302017号で提案されたクローポール型モータのステータは、ロータからの磁束がステータの突起およびティースを経てリターンパスに流れるようになっている。突起からティースを経てリターンパスに連なる磁路断面積を拡大して磁束の飽和を防止するにはティースの軸線方向の厚さを増加させれば良いが、そのようにするとステータリングの厚さが増加してステータ全体の軸線方向寸法が大型化する問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、クローポール型モータのステータの軸線方向寸法の大型化を回避しながら、その磁路断面積を拡大して出力の増加を図ることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、環状のリターンパスと、このリターンパスから径方向内向きに延びる複数のティースと、各ティースの径方向内端に設けられてロータの外周面に対向する複数の突起とを備えた第1相、第2相および第3相のステータリングを軸線方向に複数層に積み重ねたクローポール型モータのステータであって、前記第1相のステータリングおよび前記第3相のステータリングは、前記突起の径方向内端が軸線方向一側に屈曲しており、円周方向に隣接する前記ティースどうしと、円周方向に隣接する前記突起どうしとを接続する第1の側面磁路を備え、前記第1相のステータリングと前記第3相のステータリングとの間に設けられる前記第2相のステータリングは、前記突起の径方向内端が軸線方向両側に屈曲しており、円周方向に隣接する前記ティースどうしと、円周方向に隣接する前記突起どうしとを円周方向に接続するとともに、軸線方向両側に2分割されて交互に振り分けて配置される第2の側面磁路を備え、前記第1および第2の側面磁路の少なくとも一つに、その径方向内端から径方向外側に向かって先細になる切欠を形成したことを特徴とするクローポール型モータのステータが提案される
また請求項に記載された発明によれば、請求項の構成に加えて、前記第1および第2の側面磁路の全てに前記切欠を形成したことを特徴とするクローポール型モータのステータが提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記第1の側面磁路は、前記第1相および前記第3相のステータリングの突起の軸線方向の最大厚さの範囲内に収まり、前記第2の側面磁路は、前記第2相のステータリングの突起の軸線方向の最大厚さの範囲内に収まり、前記第1相、前記第2相および前記第3相のステータリングを積層したとき、それらの軸線方向の積層厚さの範囲内に前記第1の側面磁路および前記第2の側面磁路が納まることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のクローポール型モータのステータが提案される。
請求項1の構成によれば、軸線方向に積み重ねられた第1相、第2相および第3相のステータリングのうち第1相のステータリングおよび第3相のステータリングは、突起の径方向内端が軸線方向一側に屈曲しており、円周方向に隣接するティースどうしと、円周方向に隣接する突起どうしとを接続する第1の側面磁路を備え、また第1相のステータリングと第3相のステータリングとの間に設けられる第2相のステータリングは、突起の径方向内端が軸線方向両側に屈曲しており、円周方向に隣接する前記ティースどうしと、円周方向に隣接する前記突起どうしとを円周方向に接続するとともに、軸線方向両側に2分割されて交互に振り分けて配置される第2の側面磁路を備えるので、ロータから突起に受け渡されてティースを介してリターンパスに流れる磁束の磁路断面積が第1、第2側面磁路によって拡大される。これにより、ステータリングの軸線方向の厚さを増加させることなく充分な磁路断面積を確保し、ステータの軸線方向の寸法を小型化しながらモータの出力を増加させることができる。
しかも第1および第2の側面磁路の少なくとも一つに径方向内端から径方向外側に向かって先細になる切欠を形成したので、側面磁路のうちの磁束の通過量が少ない部分を除去してステータの重量軽減に寄与することができるだけなく、側面磁路を介しての隣接するステータリング間の磁束の短絡を前記切欠によって最小限に抑え、モータの出力を更に増加させることができる。
請求項の構成によれば、第1および第2の側面磁路の全てに側面磁路に切欠を形成したので、側面磁路を介しての隣接するステータリング間の磁束の短絡を最も効果的に抑制することができる。
請求項3の構成によれば、第1相、第2相および第3相のティースの軸線方向の厚さを増加させて磁路断面積を拡大することなく、側面磁路の追加によって磁路断面積を拡大することができるので、ステータの軸線方向の寸法が大型化するのを回避しながらモータの出力を増加させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の参考例および実施例に基づいて説明する。
図1〜図8は本発明の参考例を示すもので、図1はクローポール型モータを備えたハイブリッド車両のパワーユニットを示す図、図2は図1の2−2線拡大矢視図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図2の4−4線断面図、図5は図2の5−5線断面図、図6は図2の6−6線矢視図、図7はステータの分解斜視図、図8はステータの部分斜視図である。
図1に示すように、ハイブリッド車両のパワーユニットは、エンジンEおよびトランスミッションT間に配置されたクローポール型のモータMを備える。エンジンEのシリンダブロック11およびクランクケース12の右側面にモータケース13、トルクコンバータケース14およびミッションケース15が結合されており、シリンダブロック11およびクランクケース12間に支持されたクランクシャフト16の軸端にモータMのロータ17が固定される。ロータ17の外周に固定した複数の永久磁石18…に環状のステータ19が所定のエアギャップを介して対向しており、ステータ19を支持するステータホルダ20がシリンダブロック11およびクランクケース12とモータケース13との割り面に挟まれて固定される。
トルクコンバータケース14に収納されたトルクコンバータ21は、タービンランナー22とポンプインペラ23とを備えており、タービンランナー22に結合されてポンプインペラ23を覆うサイドカバー24がドライブプレート25を介してモータMのロータ17に接続される。トルクコンバータ14のポンプインペラ23は、ミッションケース15に支持されたメインシャフト26の左端に結合される。
次に、図2〜図8を参照して三相交流で作動するモータMのステータ19の構造を説明する。
図7から明らかなように、ステータ19は圧粉材で一体成形されたU相ステータリング31、V相ステータリング32およびW相ステータリング33と、1個のU相巻線34と、2個のV相巻線35A,35Bと、1個のW相巻線36とを備える。U相ステータリング31、V相ステータリング32およびW相ステータリング33は軸線L方向に重ね合わされる。
図3〜図5、図7および図8から明らかなように、U相ステータリング31は、環状に形成されたリターンパス31aと、このリターンパス31aの周方向等間隔位置から径方向内向きに延びる10個のティース31b…と、これらのティース31b…の径方向内端から更に径方向内向きに延びる10個の突起31c…とを備える。そして各々の突起31cの径方向内端は、L字状に屈曲して径方向の高さが基端側から先端側に向かってテーパー状に減少しながら軸線L方向片側に延びている。ティース31bは巻線34,35A,35B,36の径方向の高さに対応する部分であり、それよりも径方向内側の部分は突起31cとなる。
U相ステータリング31の隣接する突起31c…間が側面磁路31d…(第1の側面磁路)により接続される。軸線L方向に見た側面磁路31d…の形状は、図2に網掛けを施して示すように、軸線Lを中心とする二つの同心円弧と、軸線Lから放射状に延びる二つの直線とで囲まれた略長方形状である。また軸線Lを含む平面で切断した断面形状は、図4、図5および図8に網掛けを施して示すように、直角三角形状である。
図3〜図5、図7および図8から明らかなように、V相ステータリング32は、環状に形成されたリターンパス32aと、このリターンパス32aの周方向等間隔位置から径方向内向きに延びる10個のティース32b…と、これらのティース32b…の径方向内端から更に径方向内向きに延びる10個の突起32c…とを備える。そして各々の突起32cの径方向内端は、T字状に屈曲して径方向の高さが基端側から先端側に向かってテーパー状に減少しながら軸線L方向両側に延びている。ティース32bは巻線34,35A,35B,36の径方向の高さに対応する部分であり、それよりも径方向内側の部分は突起32cとなる。
V相ステータリング32の隣接する突起32c…間が側面磁路32d…(第2の側面磁路)により接続される。軸線L方向に見た側面磁路32d…の形状は、上述したU相ステータリング31の側面磁路31d…と同じであるが、U相ステータリング31の側面磁路31d…が該U相ステータリング31の軸線L方向の外側側面に沿って配置されているのに対し、V相ステータリング32の側面磁路32d…は円周方向に2分割されて軸線L方向の両側に交互に振り分けて配置される。またV相ステータリング32の側面磁路32d…を軸線Lを含む平面で切断した断面形状は、図3、図5および図8に網掛けを施して示すように、鈍角を有する三角形状である。
図3〜図5、図7および図8から明らかなように、W相ステータリング33はV相ステータリング32に関してU相ステータリング31と鏡面対称な部材であり、かつ裏返すことでU相ステータリング31と互換可能な同一形状を有している。W相ステータリング33の各部の符号は、U相ステータリング31の各部の符号の「31」を「33」に変更したものである。
尚、以上説明したU相、V相およびW相のステータリング31,32,33の側面磁路31d…,32d…,33d…は、図2〜図6および図8において網掛けして示されている。
参考例のモータMは三相交流で作動するものであり、U相、V相およびW相の突起31c…,32c…,33c…は電気角で360°/3=120°ずつ周方向にずれて配置される。それに対してロータ17の各永久磁石18はU相、V相およびW相の突起31c…,32c…,33c…に対して共用されていて同一位相の磁束を発生する。これにより各相の突起31c…,32c…,33c…はロータ17に均一なトルクを発生させることができる。
図3〜図5から明らかなように、ステータ19の内周面に沿って順番に配置されるU相の10個の突起31c…、V相の10個の突起32c…およびW相の10個の突起33c…の軸線L方向の幅は、ロータ17の永久磁石18…の軸線L方向の幅に略等しくなっており、ステータ19およびロータ17間の鎖交磁束を最大限に増加させてロータ17の出力トルクを増加させることができる。しかも各永久磁石18はU相、V相およびW相の突起31c…,32c…,33c…に対して共用されるので、各相の突起31c…,32c…,33c…に対応して永久磁石18…を軸線L方向に分割する必要をなくし、永久磁石18…の個数を削減することができる。
図3および図8から明らかなように、U相ステータリング31のティース31b…とV相ステータリング32のティース32b…との間に環状スロット37が形成されており、この環状スロット37に予め巻回されたU相巻線34と一方のV相巻線35Aとが収納される。またW相ステータリング33のティース33b…とV相ステータリング32のティース32b…との間に環状スロット38が形成されており、この環状スロット38に予め巻回されたW相巻線36と他方のV相巻線35Bとが収納される。
即ち、参考例の3相のモータMでは、環状スロット37,38の数は相数の3から1を減算した2個であり、一方の環状スロット37には1相目(U相)および2相目(V相)の巻線34,35Aが収納され、他方の環状スロット38には2相目(V相)および3相目(W相)の巻線35B,36が収納されることになる。
このように、U相ステータリング31のティース31b…とV相ステータリング32のティース32b…とでU相巻線34および一方のV相巻線35Aを挟んで固定し、かつW相ステータリング33のティース33b…とV相ステータリング32のティース32b…とでW相巻線36および他方のV相巻線35Bとを挟んで固定したので、各巻線34,35A,35B,36を固定するための特別の固定部材が不要になる。しかも各巻線34,35A,35B,36は環状スロット37,38の内部に収納されて外部部品と干渉する虞がないため、外部部品の寸法管理が容易になる。
各々の巻線34,35A,35B,36は長方形断面の平角線を導線とするもので、径方向に9層に巻回され、軸線L方向に2層に巻回される。そして一方の環状スロット37に収納されたU相巻線34および一方のV相巻線35Aの起磁力の方向は逆になるように設定され、かつ他方の環状スロット38に収納されたW相巻線36および他方のV相巻線35Bの起磁力の方向は逆になるように設定され、更に、一方および他方の環状スロット37,38に収納された一方および他方のV相巻線35A,35Bの起磁力の方向は逆になるように設定される。つまり、軸線L方向に順次配列された4個の巻線34,35A,35B,36の起磁力の方向は交互に反転するように設定される。
そしてU相巻線34、V相巻線35A,35BおよびW相巻線36をスター結線あるいはデルタ結線して3相交流電流を供給することで、ステータ19の内周面に順番に配置されたU相の突起31c…、V相の突起32c…およびW相の突起33c…に回転磁界を形成し、永久磁石18…との間に発生する電磁力でロータ17を回転駆動することができる。
ところで、各相の巻線をそれぞれ独立した結線とすると、巻線を双方向に励磁するために4個のスイッチング素子を組み合わせたHブリッジ回路が必要となり、N相の巻線に対して合計4N個のスイッチング素子が必要になる。しかしながら、スター結線あるいはデルタ結線を採用することにより、一部の回路を共用して半分の2N個のスイッチング素子だけで済ますことができ、回路の簡素化が可能になる。
以上のように、軸線L方向に並置したU相、V相およびW相のティース31b…,32b…,33b…間に形成された2個の環状スロット37,38にU相、V相およびW相の巻線34,35A,35B,36を収納したので、U相、V相およびW相の3相に対して3個のティース31b…,32b…,33b…と2個の環状スロット37,38とを設ければ良く、上記特許文献に記載された6個のティースと3個の環状スロットとを必要とするものに比べて、ステータ19の軸線L方向の厚さを薄くしてモータMを薄型化し、エンジンEおよびトランスミッションT間の狭い空間にモータMを容易に配置することができる。
またU相、V相およびW相のステータリング31,32,33が、それぞれ隣接する突起31c…,32c…,33c…間を接続する側面磁路31d…,32d…,33d…を備えているため、ロータ17の永久磁石18…から突起31c…,32c…,33c…およびティース31b…,32b…,33b…を通ってリターンパス31a…,32a…,33a…に流れる磁束の一部が、円周方向に分岐して側面磁路31d…,32d…,33d…を通ってリターンパス31a…,32a…,33a…に流れるようになる(図2の矢印参照)。このように、U相、V相およびW相のティース31b…,32b…,33b…の軸線L方向の厚さを増加させて磁路断面積を拡大することなく、側面磁路31d…,32d…,33d…の追加によって磁路断面積を拡大することができるので、ステータ19の軸線L方向の寸法が大型化するのを回避しながらモータMの出力を増加させることができる。
また本参考例のU相ステータリング31、V相ステータリング32およびW相ステータリング33は圧粉磁性材により構成される。即ち、ヘガネス社製の鉄系合金の磁性材粉末の表面を無機質材の皮膜で覆った圧粉材を金型で所定の形状にプレス成形し、それにサイジング処理を施して形状を整えた後に熱硬化処理することでU相ステータリング31、V相ステータリング32およびW相ステータリング33を製造する。このように、圧粉磁性材を用いることで、複雑な形状のU相ステータリング31、V相ステータリング32およびW相ステータリング33を容易に製造することができる。
図9〜図12は本発明の実施例を示すもので、図9は前記図2に対応する図、図10は図9の10−10線断面図、図11は図9の11−11線断面図、図12は図9の12−12線断面図である。
参考例の側面磁路31d…,32d…,33d…は概略長方形をなしているが、参考例を示す図2で説明したように、ロータ17から突起31c…,32c…,33c…の内周面に受け渡された磁束は、隣接する突起31c…,32c…,33c…から側面磁路31d…,32d…,33d…内を相互に接近する方向に流れるため、側面磁路31d…,32d…,33d…の内周面を底辺とする三角形状の領域には殆ど磁束が流れないことになる。また参考例を示す図3〜図5から明らかなように、U相ステータリング31の側面磁路31d…とV相ステータリング32の側面磁路32d…の半数とが僅かな隙間を存して対向し、W相ステータリング31の側面磁路33d…とV相ステータリング32の側面磁路32d…の他の半数とが僅かな隙間を存して対向するため、その隙間を介して磁束が短絡し、モータMの出力を低下させる可能性がある。
そこで実施例では、側面磁路31d…,32d…,33d…のうちの磁束が殆ど流れない三角形状の領域を切欠31e…,32e…,33e…により切除している。その結果、U相、V相およびW相のステータリング31,32,33の実質的な磁路断面積を参考例と同等に保持しながら、切欠31e…,32e…,33e…を設けた分だけステータ19の重量を削減できるだけでなく、図10〜図12に示すように、隣接する側面磁路31d…,32d…,33d…が隙間を介して対向する面積を減少させて磁束の短絡を最小限に抑え、モータMの出力を更に増加させることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施例では全ての側面磁路31d…,32d…,33d…に切欠31e…,32e…,33e…を設けているが、一部の側面磁路31d…,32d…,33d…だけに切欠31e…,32e…,33e…を設けても良い
また実施例ではクローポール型のモータMをハイブリッド車両の走行用モータとして使用しているが、その用途は任意である。
また実施例では各相のステータリング31,32,33を圧粉材で構成しているが、その他の種々の材質を採用することができる。即ち、ステータリング31,32,33を無垢の磁性体、焼結材および圧粉材の何れかで構成すれば、それらを積層鋼板で構成する場合に比べて成形が容易になり、無垢の磁性体あるいは焼結材で構成すればコストを削減することができ、圧粉材で構成すれば磁束の損失を低減することができる。
また実施例では各相のステータリング31,32,33をそれぞれ一体成形しているが、必要に応じてリターンパス31a,32a,33a、ティース31b…,32b…,33b…、突起31c…,32c…,33c…および側面磁路31d…,32d…,33d…を分割して構成すれば、それらの設計自由度を高めることができる。
また実施例では各相の巻線34,35A,35B,36の導線に長方形断面の平角線を採用しているが、正方形や正六角形等の正多角形断面あるいは円形断面の導線を採用することができる。長方形断面あるいは正多角形断面の導線を採用すれば巻線34,35A,35B,36の占積率を増加させることができ、円形断面の導線を採用すればコストダウンに寄与することができる。
本発明の参考例に係るクローポール型モータを備えたハイブリッド車両のパワーユニットを示す図 図1の2−2線拡大断面図 図2の3−3線断面図 図2の4−4線断面図 図2の5−5線断面図 図2の6−6線矢視図 ステータの分解斜視図 ステータの部分斜視図 本発明の実施例に係る、前記図2に対応する図 図9の10−10線断面図 図9の11−11線断面図 図9の12−12線断面図
符号の説明
17 ロータ
19 ステータ
31 U相ステータリング(ステータリング)
31a リターンパス
31b ティース
31c 突起
31d 側面磁路(第1の側面磁路)
31e 切欠
32 V相ステータリング(ステータリング)
32a リターンパス
32b ティース
32c 突起
32d 側面磁路(第2の側面磁路)
32e 切欠
33 W相ステータリング(ステータリング)
33a リターンパス
33b ティース
33c 突起
33d 側面磁路(第1の側面磁路)
33e 切欠
L 軸線

Claims (3)

  1. 環状のリターンパスと、このリターンパスから径方向内向きに延びる複数のティースと、各ティースの径方向内端に設けられてロータの外周面に対向する複数の突起とを備えた第1相、第2相および第3相のステータリングを軸線方向に複数層に積み重ねたクローポール型モータのステータであって、
    前記第1相のステータリングおよび前記第3相のステータリングは、前記突起の径方向内端が軸線方向一側に屈曲しており、円周方向に隣接する前記ティースどうしと、円周方向に隣接する前記突起どうしとを接続する第1の側面磁路を備え、
    前記第1相のステータリングと前記第3相のステータリングとの間に設けられる前記第2相のステータリングは、前記突起の径方向内端が軸線方向両側に屈曲しており、円周方向に隣接する前記ティースどうしと、円周方向に隣接する前記突起どうしとを円周方向に接続するとともに、軸線方向両側に2分割されて交互に振り分けて配置される第2の側面磁路を備え、
    前記第1および第2の側面磁路の少なくとも一つに、その径方向内端から径方向外側に向かって先細になる切欠を形成したことを特徴とするクローポール型モータのステータ。
  2. 前記第1および第2の側面磁路の全てに前記切欠を形成したことを特徴とする、請求項に記載のクローポール型モータのステータ。
  3. 前記第1の側面磁路は、前記第1相および前記第3相のステータリングの突起の軸線方向の最大厚さの範囲内に収まり、前記第2の側面磁路は、前記第2相のステータリングの突起の軸線方向の最大厚さの範囲内に収まり、前記第1相、前記第2相および前記第3相のステータリングを積層したとき、それらの軸線方向の積層厚さの範囲内に前記第1の側面磁路および前記第2の側面磁路が納まることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のクローポール型モータのステータ。
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