JP2020054025A - 多相クローポールモータ - Google Patents
多相クローポールモータ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020054025A JP2020054025A JP2018178265A JP2018178265A JP2020054025A JP 2020054025 A JP2020054025 A JP 2020054025A JP 2018178265 A JP2018178265 A JP 2018178265A JP 2018178265 A JP2018178265 A JP 2018178265A JP 2020054025 A JP2020054025 A JP 2020054025A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- claw
- pole
- portions
- notch
- magnetic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
【課題】爪部を圧粉材料で形成しつつ、圧粉材料にかかるコストの低減を可能した多相クローポールモータを提供する。【解決手段】多相クローポールモータは、複数の爪部31および爪部31から径方向外側へ延在する環状部からなる複数の爪磁極30と、環状コイル4と、を備える。爪磁極30は、磁性粉の表面を電気絶縁して圧縮した磁性成形体で形成されている。爪磁極30の外周側に切欠き部36が設けられている。切欠き部36は、環状コイル4の少なくとも一部を爪磁極30の環状部から露出させる深さまで切り欠かれていてもよい。【選択図】図8
Description
本発明は、多相クローポールモータに関する。
従来、多相クローポール型のモータとしては、爪磁極の爪部、径方向継鉄部、外周側継鉄を、圧縮した磁性形成体のごとき圧粉材料で形成し、環状コイルを軸方向に挟み込んだ構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような構成のモータによれば、磁路断面積を折曲鉄板の爪部よりも上げることができる。
一般に、圧粉コアには、3次元の無方向性の磁気特性を有するという利点がある。よって、3次元的な広がりを持つことが望ましい爪部や、爪部近傍の径方向継鉄部に圧粉コアを使用することで、磁気特性上の利点を得ることが可能である。
また、爪部を軸方向に積層した軟磁性の磁性体板による周方向リング状積層コアで形成した多相クローポールモータも開示されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2では、爪どうしは繋がった構成であるものの、極間相当の孔をあけて磁気抵抗を増やし、疑似的な爪部を構成している。
ところが、特許文献1のごとき多相クローポールモータは、高価であり、かつ磁気特性で劣る圧粉材料を空隙以外の磁路材料として用いていることから、鎖交磁束量が少なく、材料コストが高くなっていた。
また、特許文献2のごとき多相クローポールモータにおいては、材料との関係において爪部に問題がある。すなわち、電磁鋼板を積層して爪部を形成した場合は、当該電磁鋼板の積層間に電気絶縁層が形成されるため、軸方向に磁束が通りづらくなり、鎖交磁束が低くて低出力のモータとなってしまう(特許文献2の段落0061、図5等参照)。また、SPCCのような電気絶縁を施していない鋼板を積層して爪部を形成した場合は、積層間の電気絶縁はないため渦電流損が増大し高損失のモータとなってしまう。
これらの課題を解決するべく、本願の発明者は新しい構成の多相クローポールモータに着想するに至った。すなわち、例えば径方向継鉄部の一部と外周側継鉄とを、接線方向(周方向)に積層した無方向性電磁鋼板によるコアで形成することで高出力、低損失、低材料コストを実現し、また、爪部を圧粉材料で形成することで磁気抵抗が低く渦電流損が小さいモータを実現しようというものである。
しかし、上記のごとき多相クローポールモータにおける圧粉材料はコストが高い。
そこで、本発明は、爪部を圧粉材料で形成しつつ、圧粉材料にかかるコストの低減を可能した多相クローポールモータを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、
軸方向に延在し回転子と微小間隔をもって対向する磁極面を有する複数の爪部と、爪部から径方向外側へ延在する環状部と、からなる爪磁極であって、対をなす当該爪磁極が、互いに隣接する爪部が周方向に交互に配置された状態で、かつ、互いに隣接する当該爪磁極の環状部が軸方向に対向した状態で回転子の軸方向に積層されて固定子内周部を形成する複数の爪磁極と、
軸方向に隣接して対をなす爪磁極の環状部のそれぞれの間隙に配置される環状コイルと、
を備え、
爪磁極が磁性粉の表面を電気絶縁して圧縮した磁性成形体で形成され、該爪磁極の外周側に切欠き部が設けられている、多層クローポールモータである。
軸方向に延在し回転子と微小間隔をもって対向する磁極面を有する複数の爪部と、爪部から径方向外側へ延在する環状部と、からなる爪磁極であって、対をなす当該爪磁極が、互いに隣接する爪部が周方向に交互に配置された状態で、かつ、互いに隣接する当該爪磁極の環状部が軸方向に対向した状態で回転子の軸方向に積層されて固定子内周部を形成する複数の爪磁極と、
軸方向に隣接して対をなす爪磁極の環状部のそれぞれの間隙に配置される環状コイルと、
を備え、
爪磁極が磁性粉の表面を電気絶縁して圧縮した磁性成形体で形成され、該爪磁極の外周側に切欠き部が設けられている、多層クローポールモータである。
上記の態様によれば、切欠き部が設けられているぶん、圧縮した磁性成形体の使用量が減るので、圧縮した磁性成形体つまりは圧粉材料にかかるコストを低減することができる。
上記態様の多相クローポールモータにおける切欠き部は、環状コイルの少なくとも一部を爪磁極の環状部から露出させる深さまで切り欠かれていてもよい。
上記態様の多相クローポールモータにおいて、複数の切欠き部が爪磁極の周方向に沿って設けられていてもよい。
上記態様の多相クローポールモータにおいて、爪部の数はn個(nは自然数)、切欠き部の数は2nm個(mは自然数)であり、切欠き部は角度等配でかつ任意の爪部から見て対称の角度位置に配置されていてもよい。
上記態様の多相クローポールモータにおける切欠き部は、その数が2n個であり、爪部の角度位置と1個おきに一致しているものであってもよい。
上記態様の多相クローポールモータは、モータ相数が3相であり、積層される爪磁極対の積層対数が3の倍数であり、爪磁極対間の周方向角度位相差は電気角120度であり、爪部の数はn個(nは自然数)、切欠き部の数は3n個であり、切欠き部は角度等配でかつ任意の爪部と爪磁極の中心とを結ぶ線を基準にして対称の位置に配置されていると共に、爪磁極対のそれぞれの爪磁極の切欠き部の角度位相は周方向に電気角180度異なっているものであってもよい。
上記態様の多相クローポールモータにおいて、環状コイルの巻線端末が切欠き部を通じて径方向外側に引き出されていてもよい。
本発明によれば、爪部を圧粉材料で形成しつつ、圧粉材料にかかるコストの低減を可能した多相クローポールモータを提供することができる。
添付図面を参照して、圧粉材料で形成されたコア(本明細書では圧粉部材または圧粉コアともいう)とその他のコアとを併用した多相クローポールモータ1の好適な実施形態について説明する。
本発明に係る多相クローポールモータ1は、磁性粉の圧縮成形体からなる圧粉部材で形成された固定子2を有しており、すべてが金属部材で構成された固定子に比べて磁路断面積が向上している。
ここで、上記のごとく構成された固定子2を含む多相クローポールモータ1の一例を図1〜図4に示しておく。符号を付した構成の名称は以下のとおりである。すなわち、符号11はシャフト(回転子)、12は軸受、13はロータコア、14は永久磁石、15はセンサー磁石、16は前面ブラケット、17は背面ブラケット、18はセンサー、19は樹脂モールドである。
本実施形態の多相クローポールモータ1は、固定子(ステータヨーク)2、環状コイル4、シャフト(回転子)11などを備える。固定子2は、爪磁極30等によって構成される。爪磁極30は磁性粉の表面を電気絶縁して圧縮した成形体で形成されている。
爪部31は、軸方向(シャフト11の回転軸の方向を指す)に延在しており、クローポールを形成する。爪部31には、該シャフト11とともに回転するロータコアの外周面と所定の微小間隔をもって対向する磁極面31aが形成される。爪部31は、単一の爪磁極30において複数(一例として、8個)形成されている(図5、図6等参照)。また、環状部32は、上記の爪部31から、爪磁極30の外形側(外周側)へ延在する環状部分である。
これら複数の爪部31と環状部32は、多相クローポールモータ1における磁路断面積を拡大するべく、磁性粉の表面を電気絶縁して圧縮した成形体(圧粉コア)によって形成されている。
爪磁極30は、2つで対をなし、その間隙に環状コイル4を介在させて組み付けられる(図5、図6等参照)。対をなす爪磁極30は、組み付けられた際、互いに隣接する爪部31が周方向に交互に配置された状態となるように形成されている(図5等参照)。
爪磁極30の外周縁には、軸方向の片側に突出する突縁部37が形成されている。突縁部37は、対をなす爪磁極30どうしを組み付ける際に互いを向いて突出するように形成されている(図6等参照)。2つで対をなす爪磁極30の突縁部37の互いに対向する面が、両爪磁極30を組み付ける際の合わせ目端面となる。
環状コイル4は、対をなして対向する爪磁極30の間隙に配置される(図5、図6参照)。本実施形態の多相クローポールモータ1においては、3つの環状コイル4が、各相の爪磁極30の対に対応して軸方向に等間隔に配置される(図8参照)。各環状コイル4は、軸方向においては環状部32によって挟まれ、径方向においては爪磁極30の突縁部37によってその周囲を囲繞された状態となる。
爪磁極30の外周側には切欠き部36が設けられている(図7A等参照)。一般に、本実施形態の多相クローポールモータ1のごとく、爪部31が爪磁極30の径方向内周側に形成されている場合、径方向外周側の磁束密度は相対的に低くなる。この点、本実施形態では、爪磁極30の当該外周側の一部を切り欠いた構造とすることで、モータ出力特性への影響が小さい範囲内で、高価でコスト高な圧粉材料の使用量を減少させる。
切欠き部36の具体的な構成は特に限定されることはなく、僅かにでも切り欠かれていれば圧粉材料の使用量をそのぶん抑える肉盗みとして機能することができる。一例として、本実施形態では、環状コイル4の外周側の一部が露出するように、爪磁極30の外壁面(外周面のことであり、本明細書では単に「外壁」ともいう)38から径方向内側へと切り欠かれた形状の複数の切欠き部36を設けている(図5、図6参照)。こうした場合、環状コイル4の巻線41を、これら切欠き部36のいずれかから外側へ引き出すことが可能となり(図5参照)、また、環状コイル4の放熱の効率を向上させることも可能となる。これら複数の切欠き部36は、好ましくはすべて同じ形状・大きさであり、周方向に沿って等間隔に配置されている。
切欠き部36の具体的な数もまた特に限定されることはないが、例えば、爪部31の数がn個(nは自然数)である場合に、切欠き部36の数を2nm個(mは自然数)とすることができる。
<爪部と切欠き部の実施例1>
本例では、爪部31を8個(n=8)、切欠き部36の数(肉盗みの数)を16個とし(m=1)、なお且つ、これら切欠き部36を機械角22.5度おきに等間隔で配置している(図5〜図7B参照)。また、これら切欠き部36の一部、例えば16個のうち一つおきに並ぶ8個のそれぞれを、直近の爪部31から見て対称となる角度位置(より詳細には、直近の爪部31と、該爪部31から180°ずれた最遠の爪部31とを結ぶ中心線ないしは当該中心線を含む平面を中心として対称となる角度位置であり、図7Bに示す爪磁極30の一例であれば、中心線Cに対する角度A=中心線Cに対する角度B=22.5度)つまりは同じ位相に配置し、それらの間に残りの8個を配置した構造としてもよい(図6、図7B等参照)。別言すれば本例の爪磁極30は、切欠き部36の数が2n個であり、爪部31の角度位置と1個おきに一致している構造である。
本例では、爪部31を8個(n=8)、切欠き部36の数(肉盗みの数)を16個とし(m=1)、なお且つ、これら切欠き部36を機械角22.5度おきに等間隔で配置している(図5〜図7B参照)。また、これら切欠き部36の一部、例えば16個のうち一つおきに並ぶ8個のそれぞれを、直近の爪部31から見て対称となる角度位置(より詳細には、直近の爪部31と、該爪部31から180°ずれた最遠の爪部31とを結ぶ中心線ないしは当該中心線を含む平面を中心として対称となる角度位置であり、図7Bに示す爪磁極30の一例であれば、中心線Cに対する角度A=中心線Cに対する角度B=22.5度)つまりは同じ位相に配置し、それらの間に残りの8個を配置した構造としてもよい(図6、図7B等参照)。別言すれば本例の爪磁極30は、切欠き部36の数が2n個であり、爪部31の角度位置と1個おきに一致している構造である。
同じ形状の爪磁極30を一対としてその間に環状コイル4を挟み込んで1相分とし(図5、図6参照)、計3対を電気角120°もしくは機械角15°ずつ順次ずらして重ね合わせて3相分の爪磁極30からなる固定子2を構成する(図8参照)。磁路はトロイダルとなり外壁38においては軸方向に沿って磁束が通過するが、上記角度関係を満たすことにより、外壁38の合わせ目端面の形状と角度位置は相内で一致しているため、対をなす爪磁極30の突縁部37の互いに対向する合わせ目端面が全面的に合わさり、無駄がない。こうした場合、磁気飽和を起こさないよう適切な上記端面を確保した上で,圧粉コアの使用量を最小化できる。また、実施例1では対となる爪磁極30の形状を同じに出来るため、製造管理が楽になる。なお、計3対の爪磁極30の電気角もしくは機械角は適宜変更しても良い。例えば電気角0°もしくは機械角0°などとすることができる。
<爪部と切欠き部の実施例2>
本実施例2では、切欠き部36の数を3nとする構成の一例として、爪部31を8個、切欠き部36の数を24個とし、これら切欠き部36を角度15度おきに等間隔で配置している。なお、外壁38の突縁部37の合わせ面となる端面(合わせ目端面)を、対向する爪磁極30どうしの間で一致させるためには、一対を構成する爪磁極30が2種類必要である(図11(A)、図11(B)参照)。本実施例2において、これら一対のうち図11(A)に示す爪磁極30では周方向の位相で見た場合に爪部31と突縁部37とが一致し(別言すれば、爪部31の位相が突縁部37の位相と一致し)、図11(B)に示す爪磁極30では周方向の位相で見た場合に爪部31と切欠き部36とが一致(別言すれば、爪部31の位相が切欠き部36の位相と一致)している。これら爪磁極30(図11(A)、図11(B)参照)を図9に示すように組み合わせると、外壁38の突縁部37の合わせ目端面どうしが一致する。
本実施例2では、切欠き部36の数を3nとする構成の一例として、爪部31を8個、切欠き部36の数を24個とし、これら切欠き部36を角度15度おきに等間隔で配置している。なお、外壁38の突縁部37の合わせ面となる端面(合わせ目端面)を、対向する爪磁極30どうしの間で一致させるためには、一対を構成する爪磁極30が2種類必要である(図11(A)、図11(B)参照)。本実施例2において、これら一対のうち図11(A)に示す爪磁極30では周方向の位相で見た場合に爪部31と突縁部37とが一致し(別言すれば、爪部31の位相が突縁部37の位相と一致し)、図11(B)に示す爪磁極30では周方向の位相で見た場合に爪部31と切欠き部36とが一致(別言すれば、爪部31の位相が切欠き部36の位相と一致)している。これら爪磁極30(図11(A)、図11(B)参照)を図9に示すように組み合わせると、外壁38の突縁部37の合わせ目端面どうしが一致する。
さらに、本実施例2では、計3対の爪磁極30を電気角120°もしくは機械角15°ずつ順次ずらして重ね合わせて3相分の爪磁極30からなる固定子2を構成している。そのため図12に示すように外壁面38が軸方向にならび、外壁面38の周方向すきまである切欠き部36も同様に軸方向にならぶため、冷却性能が確保し易い。なお、特に図示はしないが、計3対の爪磁極30を電気角0°もしくは機械角0°として順次ずらさず重ね合わせて3相分の爪磁極30からなる固定子2を構成した場合も、外壁面38の周方向すきまである切欠き部36もまた軸方向にならぶため、冷却性能が確保し易い。
なお、本実施例2では爪部31と突縁部37とが一致した(別言すれば、爪部31の位相が突縁部37の位相と一致した)爪磁極30を採用したが(図11(A)参照)、これらが一致せずにずれていても構わない。この場合は、図11(A)に示した爪部31と突縁部37との位相がずれた分、図11(B)に示した爪磁極30の爪部31と切欠き部36との位相をずらし、両爪磁極30の外壁38の突縁部37の合わせ目端面どうしが一致するようにしてもよい。
<爪部と切欠き部の実施例3>
上記の実施例1においては、切欠き部36の一部、例えば16個のうち一つおきに並ぶ8個のそれぞれを、直近の爪部31から見て対称となる角度位置つまりは同じ位相に配置し、それらの間に残りの8個を配置した構造とした構造、別言すれば爪部31から見て切欠き部36が対称的に配置した構造としたが(図6等参照)、本実施例3のように、爪部31から見て切欠き部36が非対称となるように配置した構造もある程度(ある程度の例示的な数値については後述)許容される(図13、図14、図15参照)。
上記の実施例1においては、切欠き部36の一部、例えば16個のうち一つおきに並ぶ8個のそれぞれを、直近の爪部31から見て対称となる角度位置つまりは同じ位相に配置し、それらの間に残りの8個を配置した構造とした構造、別言すれば爪部31から見て切欠き部36が対称的に配置した構造としたが(図6等参照)、本実施例3のように、爪部31から見て切欠き部36が非対称となるように配置した構造もある程度(ある程度の例示的な数値については後述)許容される(図13、図14、図15参照)。
すなわち、上記実施例では、切欠き部36をその直近の爪部31から見て対称となる角度位置つまりは同じ位相に配置した爪磁極30の例を挙げて説明したが、本明細書でいう対称配置とは、別言すれば、厳密に対称である構造のみを意味するわけではない。
すなわち、一定の好適な範囲(例えば合わせ目断面積の総和が,概ね爪部根元断面積の
総和以上)にあれば、厳密な対称ではなくても多相クローポールモータ1として十分な機能が得られる場合がある。
例えば、厳密な意味で対称でない場合の一例として、対向する爪磁極30の突縁部37の合わせ目端面どうしの重なりが、合わせ目端面の全面積の100%未満となり得るが、それでも一定の好適な範囲(例えば80%以上、より好ましくは90%以上)にあれば、厳密な対称ではなくても多相クローポールモータ1として十分な機能が得られる場合がある。同様の考えから、例えば、対称軸(一例として、図16に示す爪磁極30における、爪部31と、該爪部31から180°ずれた最遠の爪部31とを結ぶ中心線Cないしは当該中心線Cを含む平面)から図面に向かって右側の切欠き部36の中心までの角度をA、向かって左側の切欠き部36の中心までの角度をBとした際にA/B(またはB/A)が0.8〜1.2の範囲にあってもよい。
すなわち、一定の好適な範囲(例えば合わせ目断面積の総和が,概ね爪部根元断面積の
総和以上)にあれば、厳密な対称ではなくても多相クローポールモータ1として十分な機能が得られる場合がある。
例えば、厳密な意味で対称でない場合の一例として、対向する爪磁極30の突縁部37の合わせ目端面どうしの重なりが、合わせ目端面の全面積の100%未満となり得るが、それでも一定の好適な範囲(例えば80%以上、より好ましくは90%以上)にあれば、厳密な対称ではなくても多相クローポールモータ1として十分な機能が得られる場合がある。同様の考えから、例えば、対称軸(一例として、図16に示す爪磁極30における、爪部31と、該爪部31から180°ずれた最遠の爪部31とを結ぶ中心線Cないしは当該中心線Cを含む平面)から図面に向かって右側の切欠き部36の中心までの角度をA、向かって左側の切欠き部36の中心までの角度をBとした際にA/B(またはB/A)が0.8〜1.2の範囲にあってもよい。
ここまで説明した多相クローポールモータ1においては、積層コアからなる外周コア50の磁束流入面および流出面となる側面が積層方向に概ね直線状となることから、上記の各実施形態では、爪磁極30の外周のうち、当該直線状の面に接する部分(圧粉コア面)を区分的な平面とし、爪磁極30を全体的には概ね多角形としたことで、外周コア50と爪磁極30とを隙間なく突き合わせて密着させることを可能としている。
本発明は、多相クローポールモータ、さらには該モータを駆動源とする電動パワーステアリング等の各種産業機械や各種駆動装置、さらには、これらが搭載された車両などに適用して好適である。
1…多相クローポールモータ、2…固定子、4…環状コイル、11…シャフト(回転子)、12…軸受、13…ロータコア、14…永久磁石、15…センサー磁石、16…前面ブラケット、17…背面ブラケット、18…センサー、19…ケーシング、30…爪磁極、31…爪部、31a…磁極面、32…環状部、34…外周部、36…切欠き部、37…突縁部、38…外壁、41…巻線、42…巻線端末
Claims (7)
- 多相クローポールモータであって、
軸方向に延在し回転子と微小間隔をもって対向する磁極面を有する複数の爪部と、前記爪部から径方向外側へ延在する環状部と、からなる爪磁極であって、対をなす当該爪磁極が、互いに隣接する前記爪部が周方向に交互に配置された状態で、かつ、互いに隣接する当該爪磁極の前記環状部が軸方向に対向した状態で前記回転子の軸方向に積層されて固定子を形成する複数の爪磁極と、
軸方向に隣接して対をなす前記爪磁極の前記環状部のそれぞれの間隙に配置される環状コイルと、
を備え、
前記爪磁極が磁性粉の表面を電気絶縁して圧縮した磁性成形体で形成され、該爪磁極の外周側に切欠き部が設けられている、多層クローポールモータ。 - 前記切欠き部は、前記環状コイルの少なくとも一部を前記爪磁極の環状部から露出させる深さまで切り欠かれている、請求項1に記載の多相クローポールモータ。
- 複数の前記切欠き部が前記爪磁極の周方向に沿って設けられている、請求項1または2に記載の多相クローポールモータ。
- 前記爪部の数はn個(nは自然数)、前記切欠き部の数は2nm個(mは自然数)であり、前記切欠き部は角度等配でかつ任意の爪部から見て対称の角度位置に配置されている、請求項3に記載の多相クローポールモータ。
- 前記切欠き部は、その数が2n個であり、前記爪部の角度位置と1個おきに一致している、請求項4に記載の多相クローポールモータ。
- モータ相数が3相であり、積層される前記爪磁極対の積層対数が3の倍数であり、爪磁極対間の周方向角度位相差は電気角120度であり、前記爪部の数はn個(nは自然数)、前記切欠き部の数は3n個であり、前記切欠き部は角度等配でかつ任意の爪部と前記爪磁極の中心とを結ぶ線を基準にして対称の位置に配置されていると共に、前記爪磁極対のそれぞれの爪磁極の前記切欠き部の角度位相は周方向に電気角180度異なっていることを特徴とする請求項3に記載の多相クローポールモータ。
- 前記環状コイルの巻線端末が前記切欠き部を通じて径方向外側に引き出されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の多相クローポールモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018178265A JP2020054025A (ja) | 2018-09-25 | 2018-09-25 | 多相クローポールモータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018178265A JP2020054025A (ja) | 2018-09-25 | 2018-09-25 | 多相クローポールモータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020054025A true JP2020054025A (ja) | 2020-04-02 |
Family
ID=69994090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018178265A Pending JP2020054025A (ja) | 2018-09-25 | 2018-09-25 | 多相クローポールモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020054025A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021230113A1 (ja) * | 2020-05-11 | 2021-11-18 | ダイキン工業株式会社 | 回転電機 |
WO2021235376A1 (ja) * | 2020-05-21 | 2021-11-25 | ダイキン工業株式会社 | 回転電機 |
-
2018
- 2018-09-25 JP JP2018178265A patent/JP2020054025A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021230113A1 (ja) * | 2020-05-11 | 2021-11-18 | ダイキン工業株式会社 | 回転電機 |
JP2021180537A (ja) * | 2020-05-11 | 2021-11-18 | ダイキン工業株式会社 | 回転電機 |
JP7104340B2 (ja) | 2020-05-11 | 2022-07-21 | ダイキン工業株式会社 | 回転電機 |
TWI793592B (zh) * | 2020-05-11 | 2023-02-21 | 日商大金工業股份有限公司 | 旋轉電機 |
WO2021235376A1 (ja) * | 2020-05-21 | 2021-11-25 | ダイキン工業株式会社 | 回転電機 |
JP2021184660A (ja) * | 2020-05-21 | 2021-12-02 | ダイキン工業株式会社 | 回転電機 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5490064B2 (ja) | 電気機械アセンブリ | |
JP6959733B2 (ja) | 単相永久磁石モータ | |
US6064132A (en) | Armature structure of a radial rib winding type rotating electric machine | |
JP2015510389A (ja) | 電気機械用の固定子及び回転子 | |
JP6048191B2 (ja) | マルチギャップ型回転電機 | |
JP2016111842A (ja) | ダブルステータ型回転電機 | |
JP2019126102A (ja) | 回転子および回転電機 | |
JP2020054025A (ja) | 多相クローポールモータ | |
JP2009050116A (ja) | コンデンサ電動機とその製造方法 | |
JP2014207785A (ja) | モータ | |
JP6551819B2 (ja) | 多相クローポールモータと該多相クローポールモータを構成する固定子 | |
JP5471653B2 (ja) | 永久磁石式電動モータ | |
JP2015154555A (ja) | モータ | |
JP2011072087A (ja) | アキシャルギャップモータ | |
JP6003028B2 (ja) | 回転電機 | |
JP6465330B1 (ja) | 多相クローポールモータ | |
JP2020036437A (ja) | 多相クローポールモータ | |
JP2018133850A (ja) | 回転電機 | |
JP2009095070A (ja) | 回転電動機 | |
JP7258824B2 (ja) | 回転電機 | |
JP2020036438A (ja) | 多相クローポールモータ | |
JPH04271240A (ja) | 電動機の固定子及び直巻式電動機の固定子の製造方法 | |
JP7104340B2 (ja) | 回転電機 | |
JP6662008B2 (ja) | ステータ、モータ及びステータの製造方法 | |
JP2014209829A (ja) | ステータ |