JP6003028B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車やトラック等に搭載される交流モータ等の回転電機に関する。
従来より、図18に示すように、回転電機として、クローポール型のステータ100を有するものがある(例えば、特許文献1〜4参照)。
ステータ100は、軸方向に延びるとともにロータ(図示せず)に対向する面を有する複数個の爪磁極101を具備する環状のステータコア102と、爪磁極101の反ロータ側(図18では径方向外側)にステータコア102の周方向に沿って巻かれるステータコイル103とを備える。
ところで、このようなステータ100においては、ロータ磁極や巻線電流による磁束が、ステータコア102を鎖交しているため、その鎖交磁束の変化によって起電力が生じ、ステータコア102の周方向(ロータの回転方向)にそって環状に電流が流れる(図18(b)参照)。
また、同様に、ロータにも、ロータ磁極や巻線電流による磁束によって、環状に電流が流れる。
そして、ステータコア102やロータに回転方向に沿った環状の電流が流れることで発生する損失によって、発熱が生じたり、回転電機としての出力や効率が低下したりする。
特開2009−165273号公報 特開2005−160285号公報 特開平7−75302号公報 特開平3−135355公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、回転電機において、ロータ及びステータコアに回転方向に沿った環状の電流が流れるのを防止することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の回転電機は、回転自在に設けられるロータ、および、ロータと対向する爪磁極を有するステータコアと、ステータコアの周方向に沿って巻かれるステータコイルとを有するクローポール型ステータを備える。
また、ステータコアは、周方向に複数並ぶ爪磁極と、径方向において爪磁極の反ロータ側に延設された環状のヨーク部とを有する複数のコア部材を有し、複数のコア部材を軸方向に組み合わせることにより構成されている。
そして、ステータコア、もしくはロータとステータコアとの両方において、周方向の少なくとも1箇所に、周方向に沿って環状に流れる電流を遮断するための絶縁層が設けられている。
これによれば、ステータコアやロータに周方向に沿って環状に流れる電流を遮断できるため、回転電機としての出力や効率が向上する。なお、絶縁層は、絶縁材や空隙によって構成される。
また、ステータコアの周方向の少なくとも1箇所に、ステータコアを周方向に分離する切欠部が形成され、切欠部に絶縁層が設けられている。なお、絶縁層は、切欠部に樹脂を挿入してもよいし、切欠部に何も充填せず空隙としてもよい。
また、ステータコアは、環状のヨーク部と、径方向においてヨーク部のロータ側で軸方向に延びる爪磁極とを有する複数のコア部材を備え、複数のコア部材が軸方向に組み合わされて構成されている。コア部材は、複数枚の鋼板積層された積層鋼板であり、ヨーク部から径方向に延びる突片の先端を軸方向に折り曲げられた爪磁極を有している。
そして、複数枚の鋼板の内、突片を折り曲げる際に折り曲げの外側となる鋼板には絶縁層を設けず、その他の鋼板には周方向にコア部材を分離する切欠部を絶縁層として設ける。
絶縁層を設けると、鋼板の機械的強度は低下する。そこで、本手段では、一部の鋼板に絶縁層を設けないことにより、ステータコアの剛性の低下を防止している。特に、径方向への変形(縮径もしくは拡径)に対する剛性を確保することにより、ステータコアの径方向寸法の変動によるギャップ寸法の変動を防止することができる。
なお、折り曲げの内側がステータコイルの配置側となるため、折り曲げの外側の鋼板は、ステータコイルから遠い側の鋼板となる。このため、折り曲げの外側の鋼板は、折り曲げの内側となる鋼板に比べて、ステータコイルを流れる電流による磁束の影響を受けにくく、環状の電流も生じにくい。
〔請求項の手段〕
請求項に記載の回転電機によれば、絶縁層は各コア部材に設けられており、複数のコア部材間において絶縁層が軸方向に繋がっている。
組み合わされたコア部材間で絶縁層が軸方向に繋がっていない場合には、組み合わされたコア部材間の導通によって、ステータコアの周方向に電流が流れる虞があるが、本手段のように複数のコア部材間において絶縁層が軸方向に繋がっている場合には、コア部材間の導通があっても、ステータコアに周方向に沿って電流が流れることはなくなる。
〔請求項の手段〕
請求項の回転電機によれば、ステータコアの反ロータ側の周面は、全周が絶縁体によって覆われている。
ステータコアの周方向の少なくとも1箇所に絶縁層があったとしても、ステータコアの反ロータ側の周面が導体で覆われているならば、その導体を介して、結局はステータコアに周方向に沿う電流が流れてしまう。そこで、ステータコアの反ロータ側の周面を絶縁体で覆うことにより、より確実に、ステータコアの周方向に沿う電流の発生可能性を排除している。
〔請求項の手段〕
請求項の回転電機によれば、ロータに、ロータの周方向に沿って環状に流れる電流を遮断するための絶縁層が設けられている。
〔請求項の手段〕
請求項の回転電機によれば、ロータは、ステータに対向する周面を有するリング磁石と、径方向においてリング磁石の反ステータ側に配されるロータコアとを備え、ロータコアの周方向の少なくとも1箇所に、ロータコアを周方向に分離する切欠部が形成され、この切欠部に絶縁層が設けられている。
本手段は、ロータに絶縁層を設ける場合の一実施態様である。特に、インナーロータ型の場合には、絶縁層を設けたロータコアの外周にリング磁石を配置することで、ロータの遠心強度を確保することができる。
〔請求項の手段〕
請求項の回転電機によれば、ロータは、複数の鋼板を積層して形成されるロータコアを有し、鋼板のそれぞれに絶縁層が設けられており、複数の鋼板は、絶縁層の位置が積層位置によって周方向に異なるように積層されている。
これによれば、ロータコアの剛性を高めることができるとともに、ロータの磁気的な平衡を保つことも可能となる。
〔請求項の手段〕
請求項の回転電機によれば、ロータの反ステータ側の周面は、全周が絶縁体によって覆われている。
ロータの周方向の少なくとも1箇所に絶縁層があったとしても、ロータの反ステータ側の周面が導体で覆われているならば、その導体を介して、結局はロータに周方向に沿う電流が流れてしまう。そこで、ロータの反ステータ側の周面を絶縁体で覆うことにより、より確実に、ロータの周方向に沿う電流の発生可能性を排除している。
(a)は回転電機の斜視図であり、(b)は回転電機の側面図(一部)である(参考例1)。 回転電機の分解斜視図である(参考例1)。 (a)はコア部材の斜視図であり、(b)は(a)の平面図である(参考例1)。 (a)〜(c)は各コア部材の平面図である(参考例1)。 (a)、(b)は、ロータの平面図である(参考例1)。 回転電機の側面図(一部)である(比較例1)。 (a)は回転電機の斜視図であり、(b)は回転電機の側面図(一部)である(参考例2)。 (a)〜(c)は各コア部材の平面図である(参考例2)。 (a)はステータの斜視図であり、(b)はステータの側面図(一部)である(参考例3)。 (a)はコア部材の斜視図であり、(b)はコア部材のヨーク部の拡大図である(実施例)。 (a)〜(c)はステータの平面図である(参考例4、比較例2)。 ステータの側面図(一部)である(参考例5)。 ロータの平面図である(参考例6)。 (a)、(b)は互いに積層位置の異なる鋼板の平面図である(参考例7)。 ロータの平面図である(参考例8)。 (a)〜(c)は、ロータの平面図である(変形例)。 (a)、(b)は、ステータの斜視図である(変形例)。 (a)は従来の回転電機の斜視図であり、(b)は(a)の部分拡大図である(従来例)。
本発明を実施するための形態を以下の実施例により詳細に説明する。
参考例1〕
参考例1の構成〕
参考例1の回転電機1の構成を、図1〜6を用いて説明する。
はじめに、回転電機1の基本的な構成について説明する。なお、本参考例の回転電機1の基本構成については、特開2005−160285号公報にも開示されている。
回転電機1は、交流モータであり、図1に示すように、回転自在に支持されるロータ2と、このロータ2の径方向外側に配置されるステータ3等より構成される。
ロータ2は、図1、2、6に示すように、例えば鉄等の磁性体によって形成されるロータコア4と、このロータコア4の外周表面に配置される複数個の永久磁石5から成るいわゆる表面磁石型のロータである。なお、本参考例では、永久磁石5は16個であり、周方向にN極とS極とに交互に着磁されている。
ステータ3は、互いに独立して設けられる3個のコア部材(U相、V相、W相のコア部材10U、10V、10W)からなるステータコア11と、2個のステータコイル12とで構成される。
コア部材10U、10V、10Wは、それぞれ、図2に示すように、軟磁性材料の鋼板10aが積層されてなる積層鋼板によって形成されている。また、それぞれ、円環状のヨーク部14と、ヨーク部14から径方向内側(径方向ロータ側)に突出する爪磁極16u、16v、16wを有している。
コア部材10U〜Wは、図2に示すように、軸方向に重なって組み合わされており、例えば、本参考例では、軸方向一端側(図示上方)からコア部材10U、10V、10Wの順に配されている。
そして、コア部材10U〜Wの爪磁極16u〜wは、それぞれ、径方向内側(ロータ側)に突出する径方向突出部17と、径方向突出部17の径方向内側端(突出方向先端)から軸方向に延びる軸方向突出部18とを有する。
そして、軸方向突出部18の内周面が、ロータ2の外周面にエアギャップを介して対向する。
軸方向の両端に位置するコア部材10U、Wは、図2に示すように、軸方向突出部18は軸方向内側に延びており、コア部材10U、Wの間に挟まれるコア部材10Vは、軸方向突出部18が軸方向外側(コア部材10U側及び10W側)に延びている。
具体的には、コア部材10U、Wは、積層鋼板を曲げ絞り加工することにより形成されており、筒状のヨーク部14から径方向内側に延びる三角形の突片を途中で軸方向内側に折り曲げることで爪磁極16u、wが形成されている。
また、コア部材10Vは、積層された鋼板10aの内、コア部材10U側の鋼板10aの群においては、軸方向突出部18がコア部材10U側に延び、コア部材10V側の鋼板10aの群においては、軸方向突出部18がコア部材10U側に延びるように、ヨーク部14から径方向に延びる突片が折り曲げられることによって形成されている。
そして、コア部材10U〜Wは、各相の爪磁極16u〜wがそれぞれ周方向にずれた位置となるように軸方向に組み合わされている。
なお、本参考例では、コア部材10U〜Wは、それぞれ、周方向に等間隔に配置される8個の爪磁極を有している。そして、U相の爪磁極16u、V相の爪磁極16v、W相の爪磁極16vは、周方向に順に並んでおり、ロータ2の1磁極対に対して1つの爪磁極16u、爪磁極16v、爪磁極16vが並ぶような間隔で配されている。
つまり、本参考例の回転電機1は、ロータ2の磁極対数が8であり、ステータ3の磁極数は24である。
2個のステータコイル12は、それぞれ、ステータ3の周方向に沿って円環状にまかれたループ状巻線であって、軸方向において各コア部材間に挟まれる空間に配されている。
すなわち、コア部材10Uとコア部材10Vとの間に、第1のステータコイル12が配され、コア部材10Vとコア部材10Wとの間に、第2のステータコイル12が配されている。
なお、ステータコイル12は、それぞれ樹脂製のボビン21に巻回されている。ボビン21は、周囲にステータコイル12が巻かれる円筒部21aと、円筒部21aの軸方向両端に設けられたフランジ部21bとを有している。
図3では、第2のステータコイル12の配置の態様が示されている。図3に示すように、第2のステータコイル12が巻かれたボビン21が、コア部材10Vと10Wとの間に収容されている。具体的には、ステータコイル12は、軸方向突出部18の径方向外側で、径方向突出部17及びヨーク部14に囲まれるように配されている。
参考例1の特徴〕
参考例の回転電機1によれば、ステータコア11及びロータ2の両方に、周方向に沿って環状に流れる電流を遮断するための絶縁層が設けられている。
まず、ステータコア11に設けられた絶縁層24について説明する。
ステータコア11の周方向の1箇所に、ステータコア11を周方向に分離する切欠部25が設けられ、この切欠部25が絶縁層24を形成する。
参考例では、コア部材10U〜Wのそれぞれに切欠部25u〜wが設けられ、各切欠部25u〜wは軸方向において連通している。
例えば、本参考例では、コア部材10Vの切欠部25vが周方向に長めに確保されており、切欠部25vの周方向一端部に切欠部25uが、切欠部25vの周方向他端部に切欠部25wが連通するように、切欠部25u、vが形成されている。
なお、図2及び図4に示すように、コア部材10Vの切欠部25vでは、任意の2つの爪磁極16v同士の間のヨーク部14全体が切り欠かれており、コア部材10U、Wの切欠部25u、vではヨーク部14の一部に設けられている。すなわち、切欠部25u〜wは、全てヨーク部14に設けられている。
そして、切欠部25u、25wには、ボビン21のフランジ部21bの一部が挿入される。
具体的には、図2に示すように、各ステータコイル12が巻かれた2つのボビン21には、それぞれ、コア部材10V側のフランジ部21bの周方向の一箇所に径方向外側に突出する凸部21cが設けられている。
そして、第1のステータコイル12が巻かれたボビン21の凸部21cは切欠部25uに挿入され、第2のステータコイル12が巻かれたボビン21の凸部21cは切欠部25wに挿入されている(図1、3参照)。
つまり、ステータコア11に設けられた切欠部25の一部には樹脂製のボビン21の一部が挿入されることになる。このため、本参考例の絶縁層24は、切欠部25になにも挿入されない空隙部分と樹脂部分の両方により構成されている。
そして、切欠部25u、wからは、ステータコア11の内周側に収容されているステータコイル12のコイル端12aが取り出されている。
次に、ロータコア4に設けられた絶縁層27について説明する。
参考例では、ロータコア4の周方向の1箇所にロータコア4を周方向に分離するような切欠部28が設けられ、切欠部28に樹脂が充填されることで絶縁層27が形成されている(図5(a)参照)。
なお、図5(b)に示すように、ロータコア4及び永久磁石5の両方を径方向に貫くように切欠部28が形成され、ロータコア4及び永久磁石5の両方に絶縁層27が設けられていてもよい。
参考例1の作用効果〕
参考例1の回転電機1によれば、ステータコア11及びロータ2の両方において、周方向の少なくとも1箇所に、それぞれ、周方向に沿って環状に流れる電流を遮断するための絶縁層24、27が設けられている。
これによれば、ステータコア11やロータ2に周方向に沿って環状に流れる電流を遮断できるため、回転電機としての出力や効率が向上する。
なお、本参考例では、ステータコア11の絶縁層24を空隙部分と樹脂部分によって構成したが、切欠部25に樹脂を充填してもよいし、切欠部25にその他の絶縁材(ゴム、セラミック、ガラス等)を挿入して、絶縁層24としてもよい。
また、本参考例では、切欠部25u〜wは軸方向において連通している。つまり、コア部材10U〜Vにおいて各コア部材に設けられる絶縁層24が軸方向に繋がっている。
図6に示すように、組み合わされたコア部材間で絶縁層24が軸方向に繋がっていない場合(比較例1)には、組み合わされたコア部材間の導通によって、ステータコア11の周方向に電流が流れる虞がある。
しかし、本参考例のようにコア部材間において絶縁層24が軸方向に繋がっている場合には、コア部材間の導通があっても、ステータコア11に周方向に沿って電流が流れることはなくなる。
また、絶縁層24は、ステータコイル12のコイル端12aをステータコア11から取り出す取出口となっている。すなわち、ステータコア11に設けた切欠部25からコイル端12aを取り出している。
これによれば、ステータコア11に、ステータコイル12の取出口を別に設ける必要がなくなり、製造工数を低減できる。
参考例2〕
参考例2の回転電機1の構成を、図7、図8を用いて参考例1とは異なる点を中心に説明する。
参考例では、コア部材10U〜Vの切欠部25u〜vが周方向において同じ位置にある。このため、切欠部25はステータコア11の側面に軸方向に延びる直線状に開口することになる(図7参照)。
これによっても、参考例1と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本参考例では、図8に示すように、切欠部25u〜wの全てをヨーク部14に設けることができない。例えば、切欠部25vを任意の2つの爪磁極16vの間のヨーク部14に設けると、切欠部25u、wは、爪磁極16u、wに設けなければならない。磁束路確保の観点からは、参考例1のように切欠部25u〜wの全てをヨーク部14に設けることが好ましい。
参考例3〕
参考例3の回転電機の構成を、図9を用いて参考例1とは異なる点を中心に説明する。
参考例では、軸方向に重なる各コア部材10U〜W同士の間に絶縁材30が設けられている。
これによれば、参考例1のように、切欠部25vを周方向に長くしなくても、各コア部材10U〜Wに設けた絶縁層を絶縁材30を介して軸方向に繋げることができる。そして、切欠部25u〜wの形状や位置の自由度が増し、切欠部25u〜wの全てをヨーク部14に設けやすくなる。
〔実施例
実施例の回転電機1の構成を、図10を用いて、参考例1とは異なる点を中心に説明する。
コア部材10Uは積層鋼板によって形成されており、爪磁極16uは、上述のように、筒状のヨーク部14から径方向内側に延びる三角形の突片を途中で軸方向内側に折り曲げることで爪磁極16uが形成されている。
本実施例では、コア部材10Uを形成する複数枚の鋼板10aの内、少なくとも、爪磁極16uを形成するために折り曲げる際に折り曲げの外側となる鋼板10aは、切り欠かれておらず、絶縁層24が設けられていない。
コア部材10Uを環状に流れる電流を確実に遮断するためには、参考例1のように積層鋼板の積層方向に貫通して全ての鋼板10aを貫通するように切欠部25を設けることが好ましいが、その場合、ステータコア11の剛性が低下する虞がある。
そこで、本実施例では、爪磁極16uを形成するために折り曲げる際に折り曲げの外側となる鋼板10aには切欠部25を設けず、折り曲げの内側にあるその他の鋼板10aに切欠部25を設けている。なお、コア部材10V、Wについても同様の態様を適用する。
これによれば、ステータコア11の径方向への変形(縮径もしくは拡径)に対する剛性を確保することができる。このため、ステータコア11の径方向寸法の変動によるギャップ寸法の変動を防止することができる。
なお、折り曲げの内側がステータコイル12の配置側となるため、折り曲げの外側の鋼板は、ステータコイル12から遠い側の鋼板となる。このため、折り曲げの外側の鋼板は、折り曲げの内側となる鋼板に比べて、ステータコイル12を流れる電流による磁束の影響を受けにくく、環状に流れる電流は生じにくいため、本実施例でも十分にステータコア11を環状に流れる電流の遮断効果がある。
参考例4
参考例4の回転電機1の構成を、図11を用いて、参考例1とは異なる点を中心に説明する。
参考例では、ステータコア11の反ロータ側の周面(外周面)の全周が絶縁体によって覆われている。
例えば、図11(a)に示すように、ステータコア11を収容し、ステータコア11の外周面に当接するハウジング32を絶縁材料(例えば樹脂)によって構成してもよい。また、ステータコア11を樹脂によりインサート成形してもよい。
また、図11(b)に示すように、ステータコア11を収容するハウジング32と、ステータコア11との間に、ステータコア11の外周面に当接する絶縁層33を設けてもよい。この場合には、ハウジング32は金属製でもよいが、ハウジング32にまで磁束が流れると、ハウジング32にも電流が流れてしまうため、非磁性材料が好ましい。
図11(c)に示すように、ステータコア11の反ロータ側の周面が導体Dで覆われている構成(比較例2)では、ステータコア11の周方向の少なくとも1箇所に絶縁層24があったとしても、その導体Dを介して、結局はステータコア11に周方向に沿う電流が流れてしまう(図示破線参照)。本参考例では、ステータコア11の反ロータ側の周面を絶縁体で覆うことにより、より確実に、ステータコア11の周方向に沿う電流の発生可能性を排除している。
参考例5
参考例5の回転電機1の構成を、図12を用いて、参考例1とは異なる点を中心に説明する。
参考例では、コイル端12aが取り出される絶縁層24の部分は、絶縁層24のその他の部分よりも広く形成されている。
例えば、図12に示すように、切欠部25u、wのコア部材10V側の端部が周方向に幅広になっており、この幅広になった部分からそれぞれコイル端12aが取り出されている。
これによれば、ステータコイル12の取り出しやすさと、磁束路確保のバランスをとりやすくなる。
つまり、ステータコイル12の取り出しやすさの観点からは、切欠部25u、wの面積を大きくすればよいが、切欠部25u、wの面積を大きくすると、磁束路の確保がしにくくなる。そこで、切欠部25u、wの内のコイル端12aの取り出しに必要な部分のみにおいて、面積を大きくすることで、ステータコイル12の取り出しやすさを確保しつつ、十分な磁束路を確保することが可能となる。
参考例6
参考例6の回転電機1の構成を、図13を用いて、参考例1とは異なる点を中心に説明する。
参考例のロータ2は、ロータコア4の外周にリング磁石35が嵌合した構成となっている。リング磁石35は周方向にN極とS極とに交互に着磁されている。
そして、ロータコア4の周方向の少なくとも1箇所に、ロータコア4を周方向に分離する切欠部28が形成され、この切欠部28に樹脂が充填されて絶縁層27が形成されている。なお、リング磁石35には切欠を設けない。
これによれば、ロータ2の遠心強度を確保することができる。すなわち、ロータコア4に切欠部28を設けるとロータコア4自体の遠心強度は低下するが、ロータコア4の外周に設けられたリング磁石35によって、ロータ2の遠心強度を確保することができる。
なお、リング磁石35は電気抵抗率が高い材料であることが望ましく、例えば、フェライト磁石やボンド磁石等が好ましい。
参考例7
参考例7の回転電機1の構成を、図14を用いて、参考例1とは異なる点を中心に説明する。
参考例では、ロータコア4は複数の鋼板4aを積層した積層鋼板により形成されており、各鋼板4aには絶縁層24をなすように切欠部38が設けられている。そして、この切欠部38の周方向位置が積層位置によって異なる。
すなわち、ロータコア4は、複数の円環状の鋼板4aを積層して形成されているが、鋼板4aのそれぞれに鋼板4aを周方向に分離する切欠部38が設けられており、複数の鋼板4aは、切欠部38の位置が積層位置によって周方向に異なるように積層されている。
例えば、図14(a)に示すように、隣接する2枚の鋼板4aにおいて、切欠部38の位置が180度ずれるように、鋼板4aを周方向に回しながら積層する。なお、鋼板4aの表面には絶縁皮膜が施されていることが望ましい。
これによれば、切欠部38が周方向の同じ位置に集中しないため、ロータコア4の剛性を高めることができる。
また、切欠部38の位置を360/ロータ極数(°)ずつずらしながら積層するなら、ロータ2の磁気的な平衡度を確保することができる。これによれば、N極、S極の全てに対向する位置に絶縁層24がバランス良く配置されるためである。
参考例8
参考例8の回転電機1の構成を、図15を用いて、参考例1とは異なる点を中心に説明する。
参考例では、ロータ2の反ステータ側の周面(内周面)の全周が絶縁体40によって覆われている。
インナーロータ型の場合、ロータ2の内径側にシャフトSが接続されるが、本参考例では、ロータ2とシャフトSの間に絶縁体40を設ける。絶縁体40は、例えば、接着剤である。
これによれば、ロータ2の周方向の少なくとも1箇所に絶縁層27があったとしても、ロータ2の反ステータ側の周面が導体で覆われているならば、その導体を介して、結局はロータに周方向に沿う電流が流れてしまう。そこで、ロータの反ステータ側の周面を絶縁体40で覆うことにより、より確実に、ロータ2の周方向に沿う電流の発生可能性を排除している。
〔変形例〕
参考例6では、ロータコア4のみに絶縁層27を設けたが、リング磁石35にも絶縁層27を設けてもよい(図16(a)参照)。
また、実施例1及び参考例1〜8では、ロータ2がロータコア4の外周面上に永久磁石5やリング磁石35を設ける表面磁石型ロータであったが、ロータコア4内に永久磁石5を埋め込んだ埋込磁石型ロータや、リラクタンストルクを活用する突極型ロータであってもよい。
なお、埋込磁石型ロータの場合には、例えば、図16(b)に示すように、永久磁石5同士の間のロータコア4の部分に絶縁層27を設けることができる。また、突極型ロータの場合には、例えば、図16(c)に示すように、突極同士の間に絶縁層27を設けることができる。
また、実施例1及び参考例1〜8では、ロータ2がステータ3の内側に位置するインナロータ型の交流モータについて説明したが、ロータ2がステータ3の外側に位置するアウタロータ型の交流モータについても本発明を適用できる。
また、実施例1及び参考例1〜8の回転電機1は、3つのコア部材10U〜Wでステータコア11が構成され、各コア部材の間にステータコイル12が配されるものであったが、各相コイルをそれぞれ2つのコア部材で挟む一般的なクローポール型モータであってもよい。例えば、図17(a)に示すような2相クローポール型モータのステータや、図17(b)に示すような3相クローポール型モータのステータに本発明を適用してもよい。
また、実施例1及び参考例1〜8では、ステータ3に絶縁層24が設けられるとともに、ロータ2にも絶縁層27が設けられていたが、ステータ3に絶縁層24を設けるのみであってもよい。
1 回転電機
2 ロータ
3 ステータ
4 ロータコア
4a 鋼板
10U〜W コア部材
10a 鋼板
11 ステータコア
12 ステータコイル
12a コイル端
14 ヨーク部
16u〜v 爪磁極
24 絶縁層
25 切欠部
27 絶縁層
28 切欠部
32 ハウジング(絶縁体)
33 絶縁層(絶縁体)
35 リング磁石
38 切欠部(ロータ鋼板に設けられる絶縁層)
40 絶縁体

Claims (7)

  1. 回転自在に設けられるロータ、
    および、前記ロータと対向する爪磁極を有するステータコアと、前記ステータコアの周方向に沿って巻かれるステータコイルとを有するクローポール型のステータを備え、
    前記ステータコアは、周方向に複数並ぶ前記爪磁極と、径方向において前記爪磁極の反ロータ側に延設された環状のヨーク部とを有する複数のコア部材を有し、複数のコア部材を軸方向に組み合わせることにより構成され、
    前記ステータコア、もしくは前記ロータと前記ステータコアとの両方において、周方向の少なくとも1箇所に、周方向に沿って環状に流れる電流を遮断するための絶縁層が設けられている回転電機であって、
    前記ステータコアの周方向の少なくとも1箇所に、前記ステータコアを周方向に分離する切欠部が形成され、前記切欠部に前記絶縁層が設けられており、
    前記ステータコアは、環状のヨーク部と、径方向において前記ヨーク部のロータ側で軸方向に延びる前記爪磁極とを有する複数のコア部材を備え、前記複数のコア部材が軸方向に組み合わされて構成されており、
    前記コア部材は、複数枚の鋼板積層された積層鋼板であり、前記ヨーク部から径方向に延びる突片の先端を軸方向に折り曲げられた前記爪磁極を有し、
    前記複数枚の鋼板の内、前記突片を折り曲げる際に折り曲げの外側となる鋼板には、絶縁層を設けないことを特徴とする回転電機。



  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記絶縁層は各コア部材に設けられており、
    前記複数のコア部材間において前記絶縁層が軸方向に繋がっていることを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1または2に記載の回転電機において、
    前記ステータコアの反ロータ側の周面は、全周が絶縁体によって覆われていることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の回転電機において、
    前記ロータに、前記ロータの周方向に沿って環状に流れる電流を遮断するための前記絶縁層が設けられていることを特徴とする回転電機。
  5. 請求項に記載の回転電機において、
    前記ロータは、前記ステータに対向する周面を有するリング磁石と、径方向において前記リング磁石の反ステータ側に配されるロータコアとを備え、
    前記ロータコアの周方向の少なくとも1箇所に、前記ロータコアを周方向に分離する切欠部が形成され、この切欠部に前記絶縁層が設けられていることを特徴とする回転電機。
  6. 請求項4または5に記載の回転電機において、
    前記ロータは、複数の鋼板を積層して形成されるロータコアを有し、
    前記鋼板のそれぞれに前記絶縁層が設けられており、
    前記複数の鋼板は、前記絶縁層の位置が積層位置によって周方向に異なるように積層されていることを特徴とする回転電機。
  7. 請求項4〜6のいずれか1つに記載の回転電機において、
    前記ロータの反ステータ側の周面は、全周が絶縁体によって覆われていることを特徴とする回転電機
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