JP2009291036A - 交流モータ - Google Patents

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真治 牧田
Masayuki Nashiki
政行 梨木
Yoshinobu Kamata
義信 鎌田
Eisuke Takahashi
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Abstract

【課題】3相のステータ磁極群6U、6V、6Wと2個のステータ巻線とを軸方向に重ねて構成され、且つ、低コストで磁気特性や強度に優れたステータを備える交流モータを提供する。
【解決手段】ステータは、異形状の電磁鋼板を複数枚ずつ積層して形成される3相のステータ磁極群6U、6V、6Wと、ループ状に設けられた2個のステータ巻線とを軸方向に重ねて構成される。3相のステータ磁極群6U、6V、6Wは、それぞれ、周方向に等間隔に配置される4個のステータ磁極60u、60v、60wを有し、各相のステータ磁極60u、60v、60wが、ロータ5の磁極に対して相対的に電気角で120度の位相差を有する様に、周方向にずれた位置で組み合わされている。
2個のステータ巻線は、それぞれ、軸方向に波状に形成され、互いに120度の位相差を有する3相交流電圧がロータ5の回転位置に応じて印加される。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車やトラック等に搭載される交流モータに関する。
例えば、特許文献1に記載されたブラシレスモータは、各相のコイルがステータ磁極に集中的に巻回されている。ところが、このブラシレスモータは、巻線を各ステータ磁極毎に巻回する必要があるため、構造が複雑になり、且つ、ステータのスロットに巻線を挿入する必要があるため、巻線の巻回に関して生産性が低下するという問題があった。また、上記のような構造から小型化、高効率化、低コスト化が難しいという問題があった。
そこで、本願発明者は、上記の問題を解決するために、周方向に複数のステータ磁極を配置して構成される各相のステータ磁極群と、この各相のステータ磁極群の間に配置される複数のループ状巻線とを軸方向に重ねて構成する交流モータを提案した(特許文献2参照)。
特開平6−261513号公報 特許第4007339号公報
ところで、上記の特許文献2に開示された交流モータは、各相のステータ磁極群が3次元的な形状となるため、形状自由度の高い圧粉磁心を用いることが望ましい。しかし、圧粉磁心は、一般にモータの鉄心等に用いられる電磁鋼板に比べてコストが高く、また、磁気特性や強度の面で劣るという問題がある。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、3相のステータ磁極群と2個のループ状巻線とを軸方向に重ねて構成され、且つ、低コストで磁気特性や強度に優れたステータを備える交流モータを提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明の交流モータは、周方向にN極とS極とに交互に着磁された複数の永久磁石を有するロータと、それぞれ、周方向に配置される複数のステータ磁極を有すると共に、互いに独立して構成されるU相、V相、W相のステータ磁極群と、このU相、V相、W相のステータ磁極群の間に配置されると共に、周方向に隣り合うステータ磁極同士の間を通って周方向に環状に形成され、互いに120度の位相差を有する3相交流電圧が印加される2個のループ状巻線とを備え、U相、V相、W相の各ステータ磁極群は、互いのステータ磁極が、ロータの磁極に対して相対的に電気角で120度の位相差を有する様に、周方向にずれた位置で組み合わされ、且つ、それぞれが異形状の電磁鋼板を積層して構成されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、電磁鋼板を用いてステータ磁極群の3次元形状を実現できるので、圧粉磁心と比べて低コストであり、且つ、磁気特性や強度に優れる組立性の良いモータを提供できる。
(請求項2の発明)
請求項1に記載した交流モータにおいて、U相、V相、W相の各ステータ磁極群は、それぞれ、各ステータ磁極を接続する円筒状のバックヨークを有し、且つ、バックヨークと切り離されたステータ磁極のみが形成される第1の電磁鋼板と、ステータ磁極がバックヨークと接続された状態で形成される第2の電磁鋼板とを複数枚ずつ積層して構成されていることを特徴とする。
この場合、第2の電磁鋼板に形成されるステータ磁極とバックヨークは、両者が接続された状態で形成されるので、第1の電磁鋼板に形成されるステータ磁極と、第2の電磁鋼板に形成されるバックヨークとの間に生じる分割部の磁気抵抗を小さくすることができ、トルクの向上に繋がる。また、第2の電磁鋼板には、ステータ磁極がバックヨークと接続されているので、ステータ磁極群の剛性を高くすること、および、真円度を確保することも可能である。
(請求項3の発明)
請求項2に記載した交流モータにおいて、U相、V相、W相の各ステータ磁極群は、それぞれ、ステータ磁極とバックヨークとの接続部の断面積が略同一であることを特徴とする。
上記の構成によれば、ステータ磁極とバックヨークとが分割されていることによる磁気抵抗の増加を各相で均一にすることができる。また、ステータ磁極とバックヨークとの分割による隙間が大きくなっても、各相のバランスは維持されるので、各相のバランスが崩れることによって発生するコギングトルクやトルクリップルといった問題を解決することが可能である。
(請求項4の発明)
請求項2または3に記載した交流モータにおいて、U相、V相、W相の各ステータ磁極群は、それぞれ、第1の電磁鋼板に形成されたステータ磁極が、他のステータ磁極群の第2の電磁鋼板に形成されたバックヨークに接合され、その接合部は、ステータ磁極に設けられた凸部をバックヨークに形成された凹部に嵌合して接合されることを特徴とする。
この場合、ステータ磁極とバックヨークとの接合部が巻線と軸方向で干渉しない構成となるため、ループ状巻線の径方向幅を巻線スペースの径方向幅と同一にすることができ、銅損の低減が可能となる。
(請求項5の発明)
請求項4に記載した交流モータにおいて、互いに異なるステータ磁極群のバックヨークとステータ磁極とが予め一体に形成された第3の電磁鋼板を準備し、この第3の電磁鋼板から凸部を有するステータ磁極(第1の電磁鋼板)を打ち抜いて、第3の電磁鋼板を第1の電磁鋼板と第2の電磁鋼板とに切り離し、その切り離された第2の電磁鋼板に形成されるバックヨークには、凸部を打ち抜いた形状に凹部が形成されていることを特徴とする。 上記の構成によれば、第3の電磁鋼板からステータ磁極(第1の電磁鋼板)を打ち抜いた後、ループ状巻線を組み付けてから、打ち抜いたステータ磁極の凸部をバックヨークに形成される凹部(凸部を打ち抜くことで形成される凹部)に嵌め込むことにより、ステータ磁極とバックヨークとの嵌合隙間を極力小さくでき、磁気抵抗の低減に繋がる。
(請求項6の発明)
請求項2〜5に記載した何れかの交流モータにおいて、バックヨークの少なくとも1箇所が切断されていることを特徴とする。
バックヨークの円周方向と交差する方向(例えば半径方向)にスリットを形成して、バックヨークの少なくとも1箇所を切断することにより、軸方向に流れる磁束の変化によって発生する、バックヨークをループする誘導電流を小さくすることができ、高回転時の損失低減が可能となる。
(請求項7の発明)
請求項6に記載した交流モータにおいて、バックヨークの切断箇所は、バックヨークを構成する複数枚の電磁鋼板の1枚毎に周方向に異なる位置に配置されていることを特徴とする。
この場合、バックヨークにスリットを形成しても、各相のステータ磁極群から成るステータの剛性を確保することが可能である。
(請求項8の発明)
請求項1〜7に記載した何れかの交流モータにおいて、ステータ磁極を構成する複数枚の電磁鋼板は、軸方向に重ね合わされる他の電磁鋼板より周方向に突き出る周方向側面の角部に面取りが施されている、あるいは、滑らかに形成されていることを特徴とする。
電磁鋼板の角部に面取りを施す、あるいは、滑らかに形成することにより、巻線が電磁鋼板の角部に接触して皮膜が破損することを防止できる。また、電磁鋼板の角部を落とすことにより、巻線スペースを広く取れるので、太い巻線を使用することが可能である。
(請求項9の発明)
請求項1〜8に記載した何れかの交流モータにおいて、ロータがステータ磁極群の外周側に配置されるアウタロータ型であり、ロータは、環状の磁性体により形成され、その内周に永久磁石を配置したロータコア部と、非磁性体により形成され、回転軸に対してロータコア部を支持するロータ腕部とを有し、永久磁石は、軸方向の中心位置が、ロータコア部の軸方向の中心位置と略同一に配置されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、ロータの軸方向における磁路アンバランスを無くすことができるので、軸方向の磁路アンバランスによって発生するコギングトルクやトルクリップルを低減できる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1は交流モータ1の断面図、図2(a)は図1のA−A断面図、同図(b)は図1のB−B断面図、同図(c)は図1のC−C断面図である。
本実施例の交流モータ1は、図1に示す様に、ケース2に軸受3を介して回転自在に支持される回転軸4と、この回転軸4に支持されるロータ5と、このロータ5の内側に配置され、且つ、ケース2に固定されるステータ6とで構成される。
ロータ5は、例えば鉄等の磁性体によって形成されるカップ状のロータコア5aと、このロータコア5aの内周に配置される複数個(本実施例では8個)の永久磁石5bから成る。複数個の永久磁石5bは、図5に示す様に、周方向にN極とS極とに交互に着磁されている。なお、図5は、ロータ5の磁極を周方向に展開した図面である。
ステータ6は、互いに独立して構成されるU相、V相、W相のステータ磁極群6U、6V、6Wと、この3相のステータ磁極群6U、6V、6Wの間に配置される2個のステータ巻線7(図4参照)とで構成される。
3相のステータ磁極群6U、6V、6Wは、図2に示す様に、それぞれ、周方向に等間隔に配置される4個のステータ磁極60u、60v、60wと、この4個のステータ磁極60u、60v、60wを接続する円筒状のバックヨーク61u、61v、61wとを有し、各相のステータ磁極60u、60v、60wが、ロータ5の磁極に対して相対的に電気角で120度の位相差を有する様に、周方向にずれた位置で組み合わされている。
上記の3相のステータ磁極群6U、6V、6Wは、それぞれ異形状の電磁鋼板を複数枚ずつ積層して構成される。
また、各相のステータ磁極60u、60v、60wは、例えば、図3に示す様に、ロータ5の磁極に対向する表面形状が各相毎に異なり、周方向に隣り合うステータ磁極同士の間に形成される隙間、つまり、ステータ巻線7を配置するためのスロット部が、軸方向(図示上下方向)に対し斜めに形成されている。なお、図3は、各相のステータ磁極60u、60v、60wを周方向に展開した図面である。
2個のステータ巻線7は、それぞれ、ステータ磁極60u、60v、60wの形状に沿って軸方向に波状に形成されている。具体的には、図4に示す様に、一つのステータ巻線7は、U相のステータ磁極60uとV相のステータ磁極60vとの間、および、W相のステータ磁極60wとU相のステータ磁極60uとの間を通って波状に折り返して形成され、且つ、周方向にループ状に連結されている。他の一つのステータ巻線7は、V相のステータ磁極60vとW相のステータ磁極60wとの間、および、W相のステータ磁極60wとU相のステータ磁極60uとの間を通って波状に折り返して形成され、且つ、周方向にループ状に連結されている。この2個のステータ巻線7には、互いに120度の位相差を有する3相交流電圧がロータ5の回転位置に応じて印加される。なお、図4は、2個のステータ巻線7を周方向に展開した図面である。
(実施例1の効果)
本実施例では、異形状の電磁鋼板を積層して3次元形状のステータ磁極群6U、6V、6Wを実現できるので、先願技術(特許文献2)に記載された圧粉磁心と比べて低コストであり、且つ、磁気特性や強度に優れる組立性の良いモータ1を提供できる。
また、各相のステータ磁極60u、60v、60wの平面形状を、図3に示す様に、ステータ磁極表面の周方向両側(図示左右両側)の辺が周方向に傾斜を持った形状にすることで、ステータ巻線7に鎖交する磁束の変化率を滑らかにできるため、トルクリップルを低減することができる。さらに、各相のステータ磁極間に形成されるスロット部が軸方向に対し斜めに形成され、そのスロット部に入るステータ巻線7を波状に形成できるので、巻線長を短縮することができる。
なお、図2に示すステータ磁極60u、60v、60wの平面形状、および、図3に示すステータ磁極60u、60v、60wの表面形状は、一例に過ぎず、ステータ磁極60u、60v、60wの平面形状については、巻線スペースと磁気回路との最適設計により決まる。
また、ステータ磁極60u、60v、60wの表面形状は、トルクリップルの低減および隣接するステータ磁極間の漏れ磁束の低減と言った設計によって決まる。例えば、ステータ磁極60u、60v、60wの表面形状を、図6に示す様に、ステータ磁極表面の軸方向幅が周方向位置によって略正弦波状に変化する形状にすることで、ステータ巻線7に鎖交する磁束の変化率を正弦波に近づけて、トルクリップルを更に低減することが可能である。
図7〜図9は各相のステータ磁極群6U、6V、6Wの構成を示す図であり、各図(a)はステータ磁極群6U、6V、6Wの縦断面図、各図(b)は図(a)のA−A線、B−B線、C−C線に沿った平面図、各図(c)はステータ磁極群6U、6V、6Wを周方向に展開した図である。
この実施例2に係る各相のステータ磁極群6U、6V、6Wは、図7〜図9に示す様に、各相のステータ磁極群6U、6V、6Wを構成する複数枚の電磁鋼板のうち、それぞれ、約1/3の枚数の電磁鋼板にのみバックヨーク61u、61v、61wが形成されている。つまり、全体枚数の約1/3の電磁鋼板には、4個のステータ磁極60u、60v、60wとバックヨーク61u、61v、61wとが一体に形成され、残り約2/3の電磁鋼板には、4個のステータ磁極60u、60v、60wのみが形成されている。言い換えると、各相のステータ磁極群6U、6V、6Wは、それぞれ、4個のステータ磁極60u、60v、60wがバックヨーク61u、61v、61wにより接続された電磁鋼板(本発明の第2の電磁鋼板)と、4個のステータ磁極60u、60v、60wのみが形成された電磁鋼板(本発明の第1の電磁鋼板)とを積層して構成される。
上記の構成によれば、各相のステータ磁極群6U、6V、6Wとループ状のステータ巻線7とを交互に軸方向に重ね合わせてモータ1を組み立てることが可能となり、組み立て性の向上、および、巻線占積率の向上を図ることができる。
また、一部のステータ磁極60u、60v、60wがバックヨーク61u、61v、61wにより接続されているので、全てのステータ磁極60u、60v、60wがバックヨーク61u、61v、61wと分割された構造と比較した場合に、ステータ磁極60u、60v、60wとバックヨーク61u、61v、61wとの間の磁気抵抗を小さくすることができ、効率の向上に繋がる。
さらに、一部のステータ磁極60u、60v、60wがバックヨーク61u、61v、61wにより接続されることで、各相のステータ磁極群6U、6V、6Wの剛性を高くでき、且つ、真円度を向上できると言う機械的な面でのメリットもある。
図10(a)〜(c)は各相のステータ磁極群6U、6V、6Wを周方向に展開した図である。
この実施例3は、実施例2に記載した構成を有する各相のステータ磁極群6U、6V、6Wにおいて、ステータ磁極60u、60v、60wとバックヨークとの接続部(図10にハッチングで示す部分)の面積が、各相で略同一に形成されている。
上記の構成によれば、ステータ磁極60u、60v、60wとバックヨーク61u、61v、61wとが分割されていることによる磁気抵抗の増加を各相で均一にすることができる。また、ステータ磁極60u、60v、60wとバックヨーク61u、61v、61wとの分割部の隙間が大きくなっても、各相のバランスは維持されるので、各相のバランスが崩れることによって発生するコギングトルクやトルクリップルといった問題を解決することが可能である。
図11はステータ磁極群6Vのバックヨーク61vと、他の相のステータ磁極60u、60wとが凹凸嵌合によって接合された状態を示す平面図である。
実施例2または実施例3に記載した構成において、各ステータ磁極群6U、6V、6Wのバックヨーク61u、61v、61wと接続されていないステータ磁極60u、60v、60wは、他のステータ磁極群6U、6V、6Wのバックヨーク61u、61v、61wと接合する必要がある。この際、磁気的にも構造的にもできるだけ強固に接合されることが望ましい。
そこで、本実施例では、図12(b)に示す様に、V相のステータ磁極60vに凸部60aを設け、バックヨーク61vに凹部61aを形成して、他の相のステータ磁極60u、60wに設けられた凸部60aを、バックヨーク61vに形成された凹部61aに嵌合する構造である。なお、U相、W相についてもV相と同様に形成される。
なお、図12は、同図(a)に示す様に、V相のステータ磁極群6Vの一例であり、同図(b)のA−A断面によって示されるステータ磁極60vは、U相のステータ磁極群6Uに設けられるバックヨーク61uと凹凸嵌合によって接合され、同図(b)のC−C断面によって示されるステータ磁極60vは、W相のステータ磁極群6Wに設けられるバックヨーク61wと凹凸嵌合によって接合される。また、同図(b)のB−B断面によって示されるバックヨーク61vには、U相とW相の各ステータ磁極60u、60wがそれぞれ凹凸嵌合によって接合される。
上記の構成によれば、ステータ磁極60u、60v、60wに設けられた凸部60aと、他のステータ磁極群6U、6V、6Wのバックヨーク61u、61v、61wに形成された凹部61aとの凹凸嵌合により、両者を強固に接合できる。
また、凸部60aと凹部61aの関係を逆にする、つまり、ステータ磁極60u、60v、60wに凹部を形成し、バックヨーク61u、61v、61wに凸部を設けると、3相のステータ磁極群6U、6V、6Wと2個のステータ巻線7とを軸方向に重ね合わせてモータ1を組み立てる際に、ステータ巻線7がバックヨーク61u、61v、61wの凸部に干渉するため、巻線スペースを有効に利用することができない。これに対し、本実施例では、ステータ磁極60u、60v、60wに凸部60aを設け、その凸部60aに嵌合する凹部61aをバックヨーク61u、61v、61wに形成しているので、ステータ磁極60u、60v、60wの凸部60aとステータ巻線7とが干渉することはなく、ステータ巻線7を巻線スペースいっぱいに巻くことが可能となり、銅損の低減を図ることができる。
図13はステータ磁極60u、60v、60wとバックヨーク61u、61v、61wとが一体に形成されたコアプレート52の平面図である。
実施例4に記載した結合部の磁気抵抗を小さくするためには、結合部を構成する凸部60aと凹部61aの形状を出来る限り同一に形成することが望ましい。そこで、図13に示す様に、V相のステータ磁極60vと共に他の相のステータ磁極60u、60wがバックヨーク61vと接続されたコアプレート52(本発明の第3の電磁鋼板)を金型により打ち抜き、このコアプレート52から、図11に示した様に、他の相のステータ磁極60u、60wを金型により打ち抜く。これにより、バックヨーク61vには、ステータ磁極60u、60wの凸部60aを打ち抜いた形状に凹部61aが形成される〔図12(b)参照〕。なお、図13はV相を例に説明しているが、U相、W相も同じである。
その後、打ち抜いた電磁鋼板を積層して各相のステータ磁極群6U、6V、6Wを構成し、そのステータ磁極群6U、6V、6Wとステータ巻線7とを軸方向に重ね合わせることでモータ1を組み立てる。
上記の構成によれば、凸部60aを打ち抜いて形成される凹部61aに前記凸部60aを嵌め込むことにより、ステータ磁極60u、60v、60wとバックヨーク61u、61v、61wとの嵌合隙間を極力小さくでき、且つ、結合がより強固になることにより、磁気抵抗を小さくすることができ、モータ1の効率向上に繋がる。
図14は例えばV相のバックヨーク61vにスリット61bを形成した電磁鋼板の平面図である。
異形状の電磁鋼板を積層してモータ1を構成した場合、形状の違いにより磁束が軸方向に流れる可能性がある。この場合、軸方向に磁束が流れ、その磁束が変化することにより、電磁鋼板の平面内に渦電流が発生し、モータ1の回転数が上がるにつれて渦電流によって発生する損失が増大する。これを防ぐためには、渦電流が流れる電流経路をカットすることが望ましく、例えば、図14に示す様に、バックヨーク61vの円周方向と交差する方向(例えば半径方向)にスリット61bを形成して、バックヨーク61vの少なくとも1箇所を切断すれば良い。これにより、軸方向に流れる磁束の変化によって発生する渦電流を小さくすることができ、高回転時の損失低減が可能となる。
また、バックヨーク61vに形成されるスリット61bは、電磁鋼板ごとに異なる位置に形成して積層することにより、スリット61bを形成することによる強度低下を防止することができる。この際に、電磁鋼板の表面は、通常絶縁されているので、他の電磁鋼板を通って渦電流が流れる可能性は低い。
なお、図14は、V相を例に説明しているが、U相、W相についても同様に、それぞれバックヨーク61u、61wにスリット61bを形成することで、軸方向に流れる磁束の変化によって発生する渦電流を小さくできる。
また、バックヨーク61u、61v、61wにスリット61bを形成する目的は、渦電流が流れる電流経路をカットすることなので、スリット61bに非導電物質を挿入して強度を向上させることもできる。
図15(a)は例えばステータ磁極60vの断面図であり、同図(b)、(c)は、それぞれステータ磁極60vの一部を拡大した断面図である。
例えば、図15(a)に示す様に、異形状の電磁鋼板を積層してステータ磁極60vを構成すると、電磁鋼板の周方向側面の角部とステータ巻線7とが接触するため、場合によっては、ステータ巻線7の皮膜が破損する恐れがある。そこで、同図(b)、(c)に示す様に、電磁鋼板の周方向側面のうち、ステータ巻線7と接触する側の角部、言い換えると、軸方向に重ね合わされる他の電磁鋼板より周方向に突き出る周方向側面の角部を面取りする、あるいは、角部が発生しない様に滑らかに形成することで、上記の問題を解決できる。
また、ステータ巻線7と接触する電磁鋼板の角部を落とすことにより、巻線スペースを広く取れるので、太い巻線を使用することが可能である。
図16は交流モータ1の断面図である。
実施例1に記載した交流モータ1は、ロータ5がステータ磁極群6U、6V、6Wの外周側に配置されるアウタロータ型であり、通常の場合、ロータ5は、カップ状を有するロータコア5aの内周に永久磁石5bを貼り付けた構造となる。このようなロータ5の構成では、永久磁石5bから発生する磁束のうち、ロータコア5aの底に近い側では磁束が漏れてしまうため、ロータ5側の磁気回路に軸方向アンバランスが発生する。本発明のステータ磁極群6U、6V、6Wは、もともと異形状の電磁鋼板を積層して構成されるため、ロータ5に軸方向の磁気アンバランスが発生すると、電気角で180度周期のトルクリップルが発生してしまう。
そこで、図16に示す様に、本実施例のロータ5は、鉄等の磁性体により環状に形成されたロータコア部50aと、このロータコア部50aの内周に配置される永久磁石5bと、回転軸4に対してロータコア部50aを支持するロータ腕部50bとを有し、このロータ腕部50bが非磁性体により形成されている。
また、永久磁石5bは、軸方向(図示上下方向)の長さが、ロータコア部50aの軸方向の長さと同一であり、且つ、永久磁石5bの軸方向の中心位置が、ロータコア部50aの軸方向の中心位置と略同一に配置されている。
上記の構成によれば、ロータ5の軸方向における磁路アンバランスを無くすことができるので、軸方向の磁路アンバランスによって発生するコギングトルクやトルクリップルを低減できる。
(変形例)
実施例1および8では、ロータ5がステータ6の外側に位置するアウタロータ型の交流モータ1について説明したが、ロータ5がステータ6の内側に位置するインナロータ型の交流モータについても本発明を適用できる。
実施例1に係る交流モータの断面図である。 (a)図1のA−A平面図、(b)図1のB−B平面図、(c)図1のC−C平面図である。 各相のステータ磁極を周方向に展開した図面である。 2個のステータ巻線を周方向に展開した図面である。 ロータの磁極を周方向に展開した図面である。 各相のステータ磁極を周方向に展開した図面である。 (a)U相のステータ磁極群の縦断面図、(b)図(a)のA−A平面図、B−B平面図、C−C平面図、(c)U相のステータ磁極群の周方向展開図である。 (a)V相のステータ磁極群の縦断面図、(b)図(a)のA−A平面図、B−B平面図、C−C平面図、(c)V相のステータ磁極群の周方向展開図である。 (a)W相のステータ磁極群の縦断面図、(b)図(a)のA−A平面図、B−B平面図、C−C平面図、(c)W相のステータ磁極群の周方向展開図である。 (a)U相のステータ磁極群の周方向展開図、(b)V相のステータ磁極群の周方向展開図、(c)W相のステータ磁極群の周方向展開図である。 ステータ磁極とバックヨークとが凹凸嵌合によって接合された状態を示すステータ磁極群の平面図である。 (a)V相のステータ磁極群の縦断面図、(b)図(a)のA−A平面図、B−B平面図、C−C平面図である。 コアプレートの平面図である。 バックヨークにスリットを形成した電磁鋼板の平面図である。 (a)は異形状の電磁鋼板を積層して形成されたステータ磁極の断面図、(b)、(c)ステータ磁極の一部を拡大した断面図である。 実施例8に係る交流モータの断面図である。
符号の説明
1 交流モータ
4 回転軸
5 ロータ
5b 永久磁石
6 ステータ
6U U相のステータ磁極群
6V V相のステータ磁極群
6W W相のステータ磁極群
7 ステータ巻線
50a ロータコア部
50b ロータ腕部
60a ステータ磁極に設けられた凸部
60u U相のステータ磁極
60v V相のステータ磁極
60w W相のステータ磁極
61a バックヨークに形成された凹部
61b バックヨークに形成されたスリット
61u U相のバックヨーク
61v V相のバックヨーク
61w W相のバックヨーク

Claims (9)

  1. 周方向にN極とS極とに交互に着磁された複数の永久磁石を有するロータと、
    それぞれ、周方向に配置される複数のステータ磁極を有すると共に、互いに独立して構成されるU相、V相、W相のステータ磁極群と、
    このU相、V相、W相のステータ磁極群の間に軸方向に重ねて配置されると共に、周方向に隣り合う前記ステータ磁極同士の間を通って周方向に環状に形成され、互いに120度の位相差を有する3相交流電圧が印加される2個のループ状巻線とを備え、
    前記U相、V相、W相の各ステータ磁極群は、互いの前記ステータ磁極が、前記ロータの磁極に対して相対的に電気角で120度の位相差を有する様に、周方向にずれた位置で組み合わされ、且つ、それぞれが異形状の電磁鋼板を積層して構成されていることを特徴とする交流モータ。
  2. 請求項1に記載した交流モータにおいて、
    前記U相、V相、W相の各ステータ磁極群は、それぞれ、各ステータ磁極を接続する円筒状のバックヨークを有し、且つ、前記バックヨークと切り離されたステータ磁極のみが形成される第1の電磁鋼板と、ステータ磁極が前記バックヨークと接続された状態で形成される第2の電磁鋼板とを複数枚ずつ積層して構成されていることを特徴とする交流モータ。
  3. 請求項2に記載した交流モータにおいて、
    前記U相、V相、W相の各ステータ磁極群は、それぞれ、前記ステータ磁極と前記バックヨークとの接続部の断面積が略同一であることを特徴とする交流モータ。
  4. 請求項2または3に記載した交流モータにおいて、
    前記U相、V相、W相の各ステータ磁極群は、それぞれ、前記第1の電磁鋼板に形成された前記ステータ磁極が、他のステータ磁極群の前記第2の電磁鋼板に形成された前記バックヨークに接合され、その接合部は、前記ステータ磁極に設けられた凸部を前記バックヨークに形成された凹部に嵌合して接合されることを特徴とする交流モータ。
  5. 請求項4に記載した交流モータにおいて、
    互いに異なるステータ磁極群のバックヨークとステータ磁極とが予め一体に形成された第3の電磁鋼板を準備し、この第3の電磁鋼板から前記凸部を有するステータ磁極(前記第1の電磁鋼板)を打ち抜いて、前記第3の電磁鋼板を前記第1の電磁鋼板と前記第2の電磁鋼板とに切り離し、その切り離された前記第2の電磁鋼板に形成されるバックヨークには、前記凸部を打ち抜いた形状に前記凹部が形成されていることを特徴とする交流モータ。
  6. 請求項2〜5に記載した何れかの交流モータにおいて、
    前記バックヨークの少なくとも1箇所が切断されていることを特徴とする交流モータ。
  7. 請求項6に記載した交流モータにおいて、
    前記バックヨークの切断箇所は、前記バックヨークを構成する複数枚の電磁鋼板の1枚毎に周方向に異なる位置に配置されていることを特徴とする交流モータ。
  8. 請求項1〜7に記載した何れかの交流モータにおいて、
    前記ステータ磁極を構成する複数枚の電磁鋼板は、軸方向に重ね合わされる他の電磁鋼板より周方向に突き出る周方向側面の角部に面取りが施されている、あるいは、滑らかに形成されていることを特徴とする交流モータ。
  9. 請求項1〜8に記載した何れかの交流モータにおいて、
    前記ロータが前記ステータ磁極群の外周側に配置されるアウタロータ型であり、前記ロータは、環状の磁性体により形成され、その内周に前記永久磁石を配置したロータコア部と、非磁性体により形成され、回転軸に対して前記ロータコア部を支持するロータ腕部とを有し、前記永久磁石は、軸方向の中心位置が、前記ロータコア部の軸方向の中心位置と略同一に配置されていることを特徴とする交流モータ。
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