JP4303579B2 - 三次元ステーター構造の回転機 - Google Patents

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Description

本発明は、ステーターコアの構造を三次元構造とした、モーターや発電機として使用する回転機に関するものである。
従来から、各種のモーターにおいては、高効率で、かつ、高力率の運転が可能であることが求められている。
永久磁石をローターに使用したシンクロナスモーター(PMモーター)は、電力インバータで駆動されるので駆動制御が容易で、かつ、高効率で、高力率運転が可能であり、さらに、保守・点検が容易で、また、耐環境性に優れているので、産業機器や民生機器用のモーターとして広く用いられている。
上記PMモーターには、永久磁石をローターの表面に貼り付けた構造(表面磁石構造)のものと、永久磁石をローターの内部に埋め込んだ構造(埋込磁石構造)のものの2種類があるが、永久磁石の支持が容易であるという構造上の観点、及び、設計によっては、マグネットトルクの他にリラクタンストルクを有効に利用することもできるという性能上の観点から、埋込磁石構造のものが注目されている。
また、埋込磁石構造のPMモーターは、インバーター仕様等により、駆動電圧値や負荷電流値が制限されている場合でも、駆動時に電流ベクトルへ最適な進み角を与えることができ、運転状態が制限される範囲が小さいので、用途が広いという利点を持っている。
PMモーターにおいて、トルクを増大させるには、(a)磁石の磁束を増大させること、(b)突極性を増大させること、及び、(c)インダクタンスを増大させること、が重要なポイントである。
表面磁石構造のPMモーターでは、突極性がほぼ1となり、リラクタンストルクは発生しないが、埋込磁石構造のPMモーターでは、例えば、ネオジウム磁石のような強力磁石を採用して磁石の磁束を増大しながら、磁石の厚みを薄くし、ローターの内部に深く磁石を埋め込むことにより、インダクタンスの増大と突極係数の増大を図ることができる。
このように、埋込磁石構造のPMモーターでは、磁石の磁束の増大や、磁石の埋込構造や配置の工夫により、ユーザーのニーズに合致する高効率のモーターを設計することが可能である。
そこで、本発明者は、ステーターに対するローターの構造を3次元構造としたシンクロナスモーターを提案した(特許文献1、参照)。
しかし、より高効率で、かつ、より高力率の運転が可能なPMモーターを開発するには、更なる改善工夫が必要である。
埋込磁石構造のPMモーターにおいて、回転数や負荷トルクの仕様範囲を広く取りながら効率を上げるには、ステーターの巻線の巻数を多くしてインダクタンスを増大させるのが一つの方策である。
しかし、巻線の巻数を多くすると、漏れ磁束が多くなって効率が低下する場合がある。効率が低下すると、電力インバーターの容量を増加させる必要があるので、回路の大きさが大きくなり、モーター自体の重量が増加し、経済性が低下する。また、漏れ磁束により電磁干渉が発生して、周辺の電子機器に影響を与えることがある。
また、巻線の巻数を多くすると、銅線の抵抗による銅損が増加し、更に、キャパシタンスの増加を招くことになる。
それ故、埋込磁石構造のPMモーターにおいて、ユーザーのニーズに合致するより高効率のモーターを開発するには、ステーター巻線の巻数の増加を図る他、ローターに対するステーター自体の構造を工夫することも必要である。
そして、そのような観点から、電機子鉄心に磁石を埋め込み、インダクタンスを低減して、高回転域での出力の増大を図った誘導子型モーターが提案されている(特許文献2、参照)。
しかし、特許文献2記載のモーターは、従来型の電機子鉄心構造を前提としたものであり、積層方向に生じる漏れ磁束を有効に活用できないという課題を抱えている。
したがって、より高効率で、かつ、より高力率の運転が可能なモーターを開発するには、ステーターの構造において、更なる改善工夫が必要である。
特開2002−369473号公報 特開2002−199679号公報
本発明は、ローターに対するステーターコアの構造を三次元構造とすることにより、より高効率で、かつ、より高力率で運転することが可能な、モーターや発電機として使用する回転機を提供することを目的とする。
本発明者は、前述したように、ステーターに対するローターの構造を3次元構造としたシンクロナスモーターを提案した(特許文献1、参照)が、この3次元構造はステーターにも適用できるのではないかとの発想の下に、ローターに対するステーターの構造を鋭意研究した。
本発明は、その結果なされたもので、その要旨は次のとおりである。
(1) ローターとローターを囲むステーターからなる回転機において、円筒状のステーターコアの内周面の上端及び/又は下端に、回転機の軸心に向かって延び、先端がローターコアに円周方向に埋め込まれた磁石に対向する腕部を設けるとともに、該磁石より外周部に、又は、該磁石より外周部に設けた環状の磁石保持部に磁石を埋め込んだローターと、該腕部と該腕部に隣接する腕部の間のステーターコア、及び、上記腕部に巻線部を設け、ステーターコアの内周面及び該腕部の先端とローターコアとの間に回転磁界を発生させることを特徴とする三次元ステーター構造の回転機。
(2) 前記ステーターコアが、所定形状の鋼板を円周方向に積層して構成したステーターコアであることを特徴とする前記(1)に記載の三次元ステーター構造の回転機。
(3) 前記ステーターコアが、長尺の鋼板を巻回したコアの円周面に、所定形状の鋼板を積層した腕部を嵌合して構成したステーターコアであることを特徴とする前記(1)に記載の三次元ステータ構造の回転機。
(4) 前記ステーターコアが、ステーターコアの内周部を形成する部分とその両端に腕部を形成する部分を有する鋼板を積層し、該鋼板積層体を円周方向に結合して構成したステーターコアであることを特徴とする前記(1)に記載の三次元ステーター構造の回転機。
(5) 前記鋼板が、磁束の流れ方向に磁化容易軸が配向した鋼板であることを特徴とする前記(2)〜(4)のいずれかに記載の三次元ステーター構造の回転機。
(6) 前記ステーターコアが、磁束流れ方向に磁化容易軸が配向した粉末で形成されたステーターコアであることを特徴とする前記(1)に記載の三次元ステーター構造の回転機。
(7) ローターとローターを囲むステーターからなる回転機において、円環状のステーターコアの円周面の外縁及び/又は内縁に、該円周面に垂直に延び、先端がローターコアに円周方向に埋め込まれた磁石に対向する腕部を設けるとともに、該磁石より外周上端部及び/又は下端部に、又は、該磁石より外周上端部及び/又は下端部に設けた環状の磁石保持部に磁石を埋め込んだローターと、該腕部と該腕部に隣接する腕部の間のステーターコア、及び、上記腕部に巻線部を設け、ステーターコアの内周面及び該腕部の先端とローターコアとの間に回転磁界を発生させることを特徴とする三次元ステーター構造の回転機。
) 前記ステーターコアが、所定形状の鋼板を円周方向に積層して構成したステーターコアであることを特徴とする前記()に記載の三次元ステーター構造の回転機。
) 前記ステーターコアが、円環状の鋼板を積層したコアの円周面に、所定形状の鋼板を積層した腕部を嵌合して構成したステーターコアであることを特徴とする前記()に記載の三次元ステーター構造の回転機。
10) 前記ステーターコアが、長尺の鋼板を面内で円弧状に曲げ加工して積層したコアの円周面に、所定形状の鋼板を積層した腕部を嵌合して構成したステーターコアであることを特徴とする前記()に記載の三次元ステーター構造の回転機。
11) 前記ステーターコアが、ステーターコアの円周部を形成する部分とその両端に腕部を形成する部分を有する鋼板を積層し、該鋼板積層体を円周方向に結合して構成したステーターコアであることを特徴とする前記()に記載の三次元ステーター構造の回転機。
12) 前記鋼板が、磁束の流れ方向に磁化容易軸が配向された鋼板であることを特徴とする前記()〜(11)のいずれかに記載の三次元ステーター構造の回転機。
13) 前記ステーターコアが、磁束流れ方向に磁化容易軸が配向した粉末で形成されたステーターコアであることを特徴とする前記()に記載の三次元ステーター構造の回転機。
14) 前記ローターコアが、外周部に環状の磁石保持部を有するローターコアであることを特徴とする前記(7)〜(13)のいずれかに記載の三次元ステーター構造の回転機。
15) 前記ローターコアが、鋼板を積層して構成したローターコアであることを特徴とする前記(1)〜(14)のいずれかに記載の三次元ステーター構造の回転機。
16) 前記ローターコアが、磁束流れ方向に磁化容易軸が配向された粉末で形成されたローターコアであることを特徴とする前記(1)〜(14)のいずれかに記載の三次元ステーター構造の回転機。
17) 前記ローターコアに、1極当り、複数の磁石が埋め込まれていることを特徴とする前記(1)〜(16)のいずれかに記載の三次元ステーター構造の回転機。
(18) 前記腕部を、ステーターコアの円周方向に複数個設けたことを特徴とする前記(1)(17)のいずれかに記載の三次元ステーター構造の回転機。
(19) 前記腕部の先端が、ローターコアに埋め込まれた磁石に対向していることを特徴とする前記(1)(18)のいずれかに記載の三次元ステーター構造の回転機。
(20) 前記腕部に、ローターコアに埋め込まれた磁石に対向する凸部を一つ以上設けたことを特徴とする前記(1)(19)のいずれかに記載の三次元ステーター構造の回転機。
本発明によれば、より高効率で、かつ、より高力率で運転することが可能な、モーターや発電機として使用する回転機を提供することができる。また、本発明によれば、三次元構造のローターとの組合せで、各種構造の回転機を提供することができる。
本発明について、図面に基づいて詳細に説明する。まず、本発明の原理について、図1に基づいて説明する。
図1において、ステーターコア1の内周面の上端及び下端から、回転機の軸心に向かって腕部2が延びていて、その先端3が、ローターコア6に埋め込まれた磁石7の上面及び下面に対向している。また、ローターコア6の外周部には、ステーターコアに対向する別の磁石8が埋め込まれている。
そして、腕部2と隣接する腕部(図示なし)の間のステーターコアには巻線部4が設けられ、また、腕部2にも巻線部5が設けられている。
ステーターの構造を上記のように三次元構造として、巻線部への通電を制御し、ステーターコアの近傍、及び、腕部2の上下先端3の近傍に、水平方向(図においては、紙面に垂直下向きの方向)に回転磁界を発生せしめ、ローターコア6を回転させる。
3箇所で回転磁界を発生させることができるので、高効率で、かつ、高力率でローターを回転させることができる。
図2に、図1に示す原理に基づいて構成したステーターコアの一部分を示す。回転機の軸心に向かう腕部2が、円筒状のステーターコアの内周面における上端及び下端に設けられ、巻線部4が、腕部2と腕部2の間のステーターコア部に設けられている。
また、各腕部2には、その先端3の近傍に回転磁界を形成するための巻線部5が設けられている。これら巻線部4、5への通電は、電力インバーターで制御されて、腕部2を含むステーターコア1の内部に、ローターを回転せしめる回転磁界が形成される。
図2に示すステーターコアにおいて、上下1対の腕部は、ステーターコアの内周面に沿い、必要に応じ、複数個設けられている。
また、図2に示すステーターコアにおいては、ステーターコアの構造を明確にするため、上下1対をなす腕部2の先端3の間隔を大きくとったが、この間隔は、回転機の大きさや、所望の回転機性能を考慮して、適宜、調整する。
なお、腕部2は、必ずしも上下1対である必要はなく、ステーターコアの上下いずれか一方の端部に設けてもよい。本発明において、腕部の設置態様は、回転機の大きさや、所望の回転機性能を考慮して、適宜、設計する。
図3に、ローターコア6を、上記ステーターコア1で囲んで構成した回転機の一部分を示す。巻線部4及び5への通電を制御することにより、ステーターコアの内周部近傍、及び、腕部2の先端3の近傍に、回転磁界を発生させ、ローターコアを回転させる。
図3に示す回転機のステーターにおいては、腕部2の先端3で回転磁界が発生するが、図4に示すように、腕部2の先端に至る途中に凸部12を設け、先端3と凸部12の間に、別の巻線部5を設けて、この凸部からも回転磁界が発生するように構成してもよい。この凸部12は、必要に応じ、複数個設けてもよい。
このように、ステーターコアの構造を三次元構造とすることにより、高効率で、かつ、高力率運転が可能な回転機を構成することができる。この点が本発明の特徴である。
図2に示すステーターコアは、図5に示すように、所定形状に打ち抜いた鋼板9を円周方向に積層して構成してもよい。この場合、ステーターコアの外周部に生じる隙間には、充填材(例えば、粒子表面を絶縁した磁性充填材)を充填し、ステーターコアの真円性や剛性を確保する。
また、上記ステーターコアは、図6に示すように、長尺の鋼板を巻回して形成した円周部分に、所定形状に打ち抜いた鋼板9を積層して形成した腕部を嵌合して構成してもよい。この場合、所要の回転磁界を確保するため、嵌合部において、巻回し鋼板と、腕部を構成する鋼板9の整合性を充分に確保することが重要である。
また、上記ステーターコアは、図7に示すように、鋼板を折り曲げて、ステーターコアの円周部分となる部分と腕部となる部分を形成した鋼板を積層し、該鋼板積層体を円周方向に結合して構成してもよい。この場合、好ましくは、ステ−ターコアの外周面に鋼板を巻きつけて、ステーターコアの真円性や剛性、さらに、所要の磁気特性を確保する。
図8に、本発明のステーターコアとローターの部分構造を示す。半径方向rに、ローターコア6を挟んで、円筒状の内側ステーターコア1aと、円筒状の外側ステーターコア1bが配置されている。そして、円筒状の内側ステーターコア1aの外周面には、回転機の軸心(図中、回転軸方向z)に沿って延び、ローターコア6に軸心に沿って埋め込まれた磁石7に対向する凸部12が複数個設けられ、該凸部12には巻線部4が設けられている。
また、円筒状の外側ステーターコア1bの内周面には、同じく、回転機の軸心(図中、回転軸方向z)に沿って延び、上記磁石7に対向する凸部12が複数個設けられ、該凸部12には巻線部5が設けられている。
なお、内側ステーターコア1aの凸部12と外側ステーターコア1bの凸部12は、対をなすように形成され、この対の数は、回転機の大きさや、所望の回転機性能を考慮して適宜設定される。
図9に、本発明の別のステーターコアとローターの部分構造を示す。図9に示す部分構造おいては、外側ステーターコア1bの凸部12と凸部12の間のステーターコアに巻線部5が設けられている。
そして、これら巻線部4、5への通電は、電力インバーターで制御されて、内側及び外側ステーターコア(1a、1b)の間に、ローター6を円周方向xに回転せしめる回転磁界が形成される。
このように、ステーターコアの構造を、ローターコアの三次元構造に対応して三次元構造とすることにより、高効率で、かつ、高力率運転が可能な回転機を構成することができる。この点が本発明の特徴である。
また、本発明においては、図8及び図9に示す構造の他、内側ステーターコア1aと外側ステーターコア1bの両方において、凸部12と凸部12の間のステーターコアに巻線部を設けた構造や、内側ステーターコア1aでは凸部12と凸部12の間のステーターコアに巻線部を設け、外側ステーターコア1bでは凸部12に巻線部を設けた構造も採用できる。
図10に、図8に示す構造の回転機の一実施態様を示し、図11に、図9に示す構造の回転機の一実施態様を示す。
図8に示す部分構造における内側ステーターコア1aは、外周に凸部を有する円環状の鋼板を積層して構成し、かつ、外側ステーターコア1bは、内周に凸部を有する円環状の鋼板を積層して構成する。
また、上記ステーターコアは、長尺の鋼板を巻回したコアの周面に(内側ステーターコアの場合は外周面に、外側ステーターコアの場合は内周面に)、所定形状の鋼板を積層した凸部を嵌合して構成してもよい。
この場合、図6に示すステーターコアと同様に、所要の回転磁界を確保するため、嵌合部において、積層鋼板と、凸部を構成する鋼板の整合性を充分に確保することが重要である。
さらに、上記内側及び外側ステーターコアは、図7に示すように、鋼板を折り曲げて、ステーターコアの周部となる部分とその両端に凸部となる部分を形成した鋼板を積層し、該鋼板積層体を円周方向に結合して構成してもよい。
この場合、好ましくは、基板となる円環状の鋼板(円環状の鋼板を積層したものでも、長尺の鋼板を面内で円弧状に曲げ加工して積層したものでもよい)と一体化し、ステーターコアの真円性や剛性、さらには、所要の磁気特性を確保する。
図12に、図1に示す原理に基づいて構成した別のステーターコアの部分構造を示す。回転機の軸心に沿って延びる腕部2が、円環状のステーターコアの円周面における外縁及び内縁に設けられ、巻線部4が、腕部2と腕部2の間のステーターコア部に設けられている。
また、各腕部2には、その先端3の近傍に回転磁界を形成するための巻線部5が設けられている。これら巻線部4、5への通電は、電力インバーターで制御されて、腕部2を含むステーターコア1の内部に、ローターを回転せしめる回転磁界が形成される。
図12に示すステーターコアにおいて、内外1対の腕部は、ステーターコアの円周面に沿い、必要に応じ、複数個設けられている。
また、図12に示すステーターコアにおいて、内外1対をなす腕部2の先端3の間隔は、図2に示すステーターの場合と同様に、回転機の大きさや、所望の回転機性能を考慮して、適宜、調整する。
なお、腕部2は、必ずしも内外1対である必要はなく、ステーターコアの内、外いずれか一方の縁部に設けてもよい。本発明において、腕部の設置態様は、回転機の大きさや、所望の回転機性能を考慮して、適宜、設計する。
図13に、環状の磁石保持部を外周下端部に有するローターコア6を、図12に示すステーターコアで囲んで構成した回転機の断面を示す。
巻線部4及び5への通電を制御することにより、ステーターコアの内周部近傍、及び、腕部2の先端3の近傍に、回転磁界を発生させ、ローターコア6を回転させる。
このように、ステーターコアの構造を、ローターコアの三次元構造に対応して三次元構造とすることにより、高効率で、かつ、高力率運転が可能な回転機を構成することができる。この点も本発明の特徴である。
なお、図14に示すように、環状の磁石保持部を、ローターコア外周の上下両端部に設けて回転機を構成してもよい。また、図15に示すように、環状の磁石保持部を外周下端部に有するローターコアを二段(複数段でもよい)に設けて回転機を構成してもよい。
図12に示す回転機のステーターにおいては、腕部2の先端3で回転磁界が発生するが、図16に示すように、図4に示すステーターと同様の構造のステーター(腕部2の先端3に至る途中に凸部12を設け、先端3と凸部12の間に、別の巻線部5を設けた。)を用いて回転機を構成してもよい。
図12に示すステーターコアは、図2に示すステーターコアと同様に、所定形状に打ち抜いた鋼板を円周方向に積層して構成してもよい。この場合、ステーターコアの外周部に生じる隙間には、充填材(例えば、粒子表面を絶縁した磁性充填材)を充填し、ステーターコアの真円性や剛性を確保する。
また、上記ステーターコアは、円環状の鋼板を積層して形成したコアの円周面、または、長尺の鋼板を面内で円弧状に曲げ加工して積層したコアの円周面に、所定形状の鋼板を積層した腕部を嵌合して構成してもよい。
この場合、図6に示すステーターコアと同様に、所要の回転磁界を確保するため、嵌合部において、積層鋼板と、腕部を構成する鋼板の整合性を充分に確保することが重要である。
さらに、上記ステーターコアは、図7に示すステーターと同様に、鋼板を折り曲げて、ステーターコアの円環部となる部分と腕部となる部分を形成した鋼板を積層し、該鋼板積層体を円周方向に結合して構成してもよい。この場合、好ましくは、基板となる円環状の鋼板(円環状の鋼板を積層したものでも、長尺の鋼板を面内で円弧状に曲げ加工して積層したものでもよい)と一体化し、ステーターコアの真円性や剛性、さらに、所要の磁気特性を確保する。
これまで、図2、図8、図9及び図12に、構造が異なる4種の三次元ステーターを示したが、ローターの三次元構造に対応して、この4種のステーターを適宜併用して回転機を構成してもよい。図17に、その一実施態様を示す。
ただし、図面で示した回転機構造又はステーター構造は、本発明の実施可能性ないし再現性を説明するために例示した一構造例であり、本発明は、この一構造例に限定されるものではない。
本発明の回転機は、三次元構造のローターとの組合せも含め、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、各種の構造を採用し得るものである。
回転機の性能は、ローターやステーターを構成する材料又は材質にもよる。それ故、本発明において、ステーターコアを構成する鋼板は、磁束の流れ方向に磁化容易軸が配向した鋼板であることが好ましい。また、本発明において、ステーターコアは、磁束流れ方向に磁化容易軸が配向した粉末で形成されていてもよい。
本発明において、ローターコアとしては、鋼板を積層したローターコアや、磁束流れ方向に磁化容易軸が配向した粉末で形成したローターコアを用いることができる。
ローターコアには、該コアの外周部、又は、コア外周部に設けた環状の磁石保持部、及び、腕部の先端に対向する円周部に、所要形状の磁石を埋め込むが、所要の回転機性能を得るために、1極当り複数の磁石を埋め込んでもよい。なお、ローターコアに埋め込む磁石は、特定の材質のものに限定されない。
本発明によれば、より高効率で、かつ、より高力率で運転することが可能な、モーターや発電機として使用する回転機を提供することができる。また、本発明によれば、三次元構造のローターとの組合せで、各種構造の回転機を提供することができる。
したがって、本発明は、回転機の製造技術、及び、回転機を利用する産業技術の発展に貢献する。
本発明の原理について説明する図である。 本発明の原理に基づいて構成したステーターコアの部分構造を示す図である。 本発明の一実施態様を示す図である。 本発明の別の実施態様を示す図である。 ステーターコアの構造を示す図である。 ステーターコアの別の構造を示す図である。 ステーターコアの別の構造を示す図である。 本発明の原理に基づいて構成した別のステーターコアとローターの部分構造を示す図である。 本発明の原理に基づいて構成した別のステーターコアとローターの部分構造を示す図である。 本発明の一実施態様を示す図である。 本発明の別の実施態様を示す図である。 本発明の原理に基づいて構成した別のステーターコアの部分構造を示す図である。 本発明の一実施態様を示す図である。 本発明の別の実施態様を示す図である。 本発明の別の実施態様を示す図である。 本発明の別の実施態様を示す図である。 本発明の別の実施態様を示す図である。
符号の説明
1…ステーターコア
1a…内側ステーターコア
1b…外側ステーターコア
2…腕部
3…腕部の先端部
4、5…巻線部
6…ローターコア
7、8…磁石
9、10…鋼板
11…巻回し鋼板
12…凸部
z…回転軸方向
r…半径方向
x…円周方向

Claims (20)

  1. ローターとローターを囲むステーターからなる回転機において、円筒状のステーターコアの内周面の上端及び/又は下端に、回転機の軸心に向かって延び、先端がローターコアに円周方向に埋め込まれた磁石に対向する腕部を設けるとともに、該磁石より外周部に、又は、該磁石より外周部に設けた環状の磁石保持部に磁石を埋め込んだローターと、該腕部と該腕部に隣接する腕部の間のステーターコア、及び、上記腕部に巻線部を設け、ステーターコアの内周面及び該腕部の先端とローターコアとの間に回転磁界を発生させることを特徴とする三次元ステーター構造の回転機。
  2. 前記ステーターコアが、所定形状の鋼板を円周方向に積層して構成したステーターコアであることを特徴とする請求項1に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  3. 前記ステーターコアが、長尺の鋼板を巻回したコアの内周面に、所定形状の鋼板を積層した腕部を嵌合して構成したステーターコアであることを特徴とする請求項1に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  4. 前記ステーターコアが、ステーターコアの内周部を形成する部分とその両端に腕部を形成する部分を有する鋼板を積層し、該鋼板積層体を円周方向に結合して構成したステーターコアであることを特徴とする請求項1に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  5. 前記鋼板が、磁束の流れ方向に磁化容易軸が配向した鋼板であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  6. 前記ステーターコアが、磁束流れ方向に磁化容易軸が配向した粉末で形成されたステーターコアであることを特徴とする請求項1に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  7. ローターとローターを囲むステーターからなる回転機において、円環状のステーターコアの円周面の外縁及び/又は内縁に、該円周面に垂直に延び、先端がローターコアに円周方向に埋め込まれた磁石に対向する腕部を設けるとともに、該磁石より外周上端部及び/又は下端部に、又は、該磁石より外周上端部及び/又は下端部に設けた環状の磁石保持部に磁石を埋め込んだローターと、該腕部と該腕部に隣接する腕部の間のステーターコア、及び、上記腕部に巻線部を設け、ステーターコアの内周面及び該腕部の先端とローターコアとの間に回転磁界を発生させることを特徴とする三次元ステーター構造の回転機。
  8. 前記ステーターコアが、所定形状の鋼板を円周方向に積層して構成したステーターコアであることを特徴とする請求項7に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  9. 前記ステーターコアが、円環状の鋼板を積層したコアの円周面に、所定形状の鋼板を積層した腕部を嵌合して構成したステーターコアであることを特徴とする請求項7に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  10. 前記ステーターコアが、長尺の鋼板を面内で円弧状に曲げ加工して積層したコアの円周面に、所定形状の鋼板を積層した腕部を嵌合して構成したステーターコアであることを特徴とする請求項7に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  11. 前記ステーターコアが、ステーターコアの円周部を形成する部分とその両端に腕部を形成する部分を有する鋼板を積層し、該鋼板積層体を円周方向に結合して構成したステーターコアであることを特徴とする請求項7に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  12. 前記鋼板が、磁束の流れ方向に磁化容易軸が配向された鋼板であることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  13. 前記ステーターコアが、磁束流れ方向に磁化容易軸が配向した粉末で形成されたステーターコアであることを特徴とする請求項7に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  14. 前記ローターコアが、外周部に環状の磁石保持部を有するローターコアであることを特徴とする請求項7〜13のいずれか1項に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  15. 前記ローターコアが、鋼板を積層して構成したローターコアであることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  16. 前記ローターコアが、磁束流れ方向に磁化容易軸が配向された粉末で形成されたローターコアであることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  17. 前記ローターコアに、1極当り、複数の磁石が埋め込まれていることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  18. 前記腕部を、ステーターコアの円周方向に複数個設けたことを特徴とする請求項117のいずれか1項に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  19. 前記腕部の先端が、ローターコアに埋め込まれた磁石に対向していることを特徴とする請求項118のいずれか1項に記載の三次元ステーター構造の回転機。
  20. 前記腕部に、ローターコアに埋め込まれた磁石に対向する凸部を一つ以上設けたことを特徴とする請求項119のいずれか1項に記載の三次元ステーター構造の回転機。
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