JP2007209198A - クローポール型モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、爪磁極の製造が容易で、高効率の多相クローポール型モータを提供することにある。
【解決手段】
軸方向に延在し回転子と微少隙間をもって対向する磁極面を有する爪部と、前記爪部から外径側に延在する径方向継鉄部と、前記径方向継鉄部から前記爪部と同じ方向に延在する外周側継鉄とで爪磁極を複数形成し、前記爪磁極を周方向に交互に配置して前記爪部の先端が隣接爪磁極の径方向継鉄部に対向させて固定子鉄心を形成し、前記固定子鉄心の隣接する前記爪磁極で環状コイルを挟み込んで固定子を構成した多相クローポール型モータにおいて、前記爪磁極は磁性粉を圧縮して形成され、かつ、10000A/mの磁界を印加した場合にその磁束密度が1.7 テスラ以上となる直流磁化特性を有する圧粉磁心で形成したことを特徴とする多相クローポール型モータ。
【選択図】図1

Description

本発明は、産業,家電,自動車等の分野で使用される多相クローポール型モータに係り、特に、固定子鉄心を改良した多相クローポール型モータに関する。
一般の回転電機において、巻線の巻装率を上げて磁束の利用率を向上させるために、例えば特許文献1に開示されているように、クローポール型の鉄心を備えることが注目されてきている。
特開2003−333777号公報
上記従来のクローポール型の鉄心を備えた回転電機においては、クローポール型の鉄心の爪磁極を、圧延鋼板を積層して構成しているので、単純な形状の爪磁極しか得ることができず、その結果、期待する高効率の回転電機を得ることができない問題がある。
本発明の目的は、爪磁極の製造が容易で、高効率の多相クローポール型モータを提供することにある。
径方向継鉄部と該径方向継鉄部の内径側に配置され軸方向に延在する複数の爪部と該径方向継鉄部の外径側に延在する外周側継鉄とからなる第1の爪磁極と、
径方向継鉄部と該径方向継鉄部の内径側に配置され軸方向に延在する複数の爪部と該径方向継鉄部の外径側に延在する外周側継鉄とからなる第2の爪磁極と、を向かい合うように配置し、かつ、前記第1の爪磁極の爪部と前記第2の爪磁極の爪部が噛合うようにして形成される固定子鉄心と、この固定子の内径側に周方向に隙間を介して位置する回転子とを備えたクローポール型回転電機であって、前記第1の爪磁極及び第2の爪磁極は、磁性粉を圧縮成形して形成することを特徴とすることである。
以上説明したように本発明によれば、爪磁極の製造が容易で、高効率の多相クローポール型モータを得ることができる。
以下本発明による3相クローポール型モータの第1の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
3相クローポール型モータは、回転軸1に構成した回転子2と、この回転子2に対し周方向の微少隙間を介して同心状に設置された固定子5と、この固定子5を支持する固定子枠7と、この固定子枠7の両端に軸受8A,8Bを介して前記回転軸1を回転自在に支持することで構成されている。
前記回転子2は、回転軸1と同心状に形成された回転子鉄心3と、その外周に固定された永久磁石による複数の磁極4とで構成され、前記固定子5は、固定子鉄心6U,6V,6Wと、これら固定子鉄心6U,6V,6Wに巻掛けられた環状コイル13とで構成されている。そして固定子鉄心6U,6V,6Wを固定子枠7で支持し、この固定子枠7の両端部に軸受8A,8Bを介して前記回転軸1を回転自在に支持している。
前記固定子鉄心6U,6V,6Wは、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとから構成され、これら第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bは、軸方向に延在し前記回転子2と微少隙間をもって対向する磁極面10Fを有する爪部10と、この爪部10から外径側に直角に延在する径方向継鉄部11と、この径方向継鉄部11から前記爪部10と同じ方向に延在する外周側継鉄12とで構成されている。さらに、前記径方向継鉄部11と外周側継鉄12とは、前記爪部10の周方向長さL1の2倍以上の周方向長さL2を有しており、前記爪部10は、このような周方向長さL2を有する径方向継鉄部11の周方向の一方側と連結している。また、前記外周側継鉄12は、径方向継鉄部11の軸方向長さL3のほぼ1/2の軸方向長さL4を有している。
そして、これら第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとは、磁性粉を成形型によって圧縮成形して同一形状に形成したものであり、珪素鋼板を積層して構成するものに比べて複雑な磁極構造を得ることができる。
このような第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとを、前記爪部10の先端部が、隣接する爪磁極9Aあるいは9Bの径方向継鉄部11の内径側に対向するように周方向に交互に配置することで、環状コイル13Uを内蔵した固定子鉄心6Uを形成している。このように環状コイル13V,13Wを内蔵した固定子鉄心6V,6Wを、固定子鉄心6Uに対して軸方向に連ね、かつ図4(A)〜図4(C)に示すように、周方向に電気角で120度ずつずらすことで、爪部10と同数の16極の磁極4を有する3相クローポール型モータが構成される。尚、これら3連の固定子鉄心6U,6V,6Wを絶縁樹脂によりモールドすることで、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bと環状コイル13U,13V,13Wが一体になった固定子5を得ることができる。
回転子2の構成は、表面に磁石4を配置した構造に限らず、図4(f)に示すような突極性を有する回転子、図4(d)に示すかご型誘導子、図4(e)に示す磁石と誘導子を併せ持つような回転子など、磁極を構成する回転子であれば、回転トルクを得ることが可能である。
以上説明したように第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bを、磁性粉を圧縮成形して構成することで、複雑な、云い代えれば、モータ効率を向上し得る磁極構成を得ることができる。
図5には、各素材の磁気特性を測定した結果を示す。この測定は、リング試料式測定法(JIS H 7153)で測定したもので、直流磁化特性を示しているものである。一般的に、磁性粉を圧縮成形した圧粉磁心(圧粉磁心1,2,3)は、圧延鋼板(SPCC t0.5,SS400) による積層鉄心や珪素鋼板による積層鉄心(50A1300,50A800)に比べて、透磁率が低く、最大磁束密度も小さい。さらに、全く同じ形状であっても、磁性粉を圧縮成形した圧粉磁心は、その鉄粉と樹脂バインダの配合比率などによって磁気特性が異なる。図5(b)に図示するように、圧粉磁心1は、10000A/mの磁界を加えたときに得られる磁束密度が1.7 テスラ以上であり、80000A/mと大きな磁界強度を加えたときには、その磁束密度は2テスラを超える。一方、圧粉磁心2は、10000A/mの磁界を加えたときに得られる磁束密度が1.6 テスラであり、80000A/mと大きな磁界強度を加えたときでも、その磁束密度は1.8 テスラ程度である。圧粉磁心3に至っては、10000A/mの磁界を加えたときに得られる磁束密度は1.26 テスラしかなく、80000A/mと大きな磁界強度を加えても、その磁束密度は1.5 テスラにも満たない。圧粉磁心としての磁束密度が低い圧粉磁心3は、モータとしたときに得られるトルクも小さいと予想できる。
図6には、有限要素法をもちいた三次元磁場解析でモータの出力トルクを計算した結果を示す。まず、(a)図にそのメッシュモデルを示す。この例では、外径寸法がφ60mmで、8極構造の3相クローポールモータの電気角一周期分(機械角45度分)をモデル化したものである。このモデルを用いて、それぞれの相のコイルに、電流を与えたときに得られる出力トルクをそれぞれの材料の磁気特性を用いて計算した結果を図6(b)に示す。モータの形状が全く同じとした条件で計算した結果、そのモータの出力トルクは、材料の透磁率が高いほど、高い出力トルクが得られることがわかった。すなわち、図5(b)に示す4種類の材料で計算した結果は、SPCCが最もトルクが大きく、圧粉磁心3が最もトルクが小さい結果となっている。この関係を、10000A/mの時の磁束密度を横軸に、出力トルクを縦軸にまとめると、図6(c)のようになる。磁束密度に比例して出力トルクが大きくなることがわかった。
次に、圧粉磁心は、その鉄心形状を圧縮成形で得ることが可能なため、先に述べたように、効率を向上する磁極形状を採る事が可能である。具体的方法は、SPCCでは、限界であった磁極厚みなどを変更可能であることなどである。圧粉磁心の厚みを増して上と同様の計算をした計算結果を図6(d)に示す。界磁磁石の条件と、モータの体格を同一とした条件下で、圧粉磁心の爪の厚みを増加させると出力トルクは最適値を有することが判明した。この最適値を先に説明した図6(c)に重ねてプロットした結果を図6(e)に示す。圧粉磁心1は、SPCCで構成する場合の限界トルクを上回ることが確認できた。
したがって、本実施の形態においては、磁性粉を圧縮成形して爪磁極9A,9Bを形成すると共に、その圧粉磁心に10000A/mの磁界を与えた場合に1.7 テスラ以上の直流磁化特性を有する圧粉磁心で爪磁極固定子鉄心が構成されることで、爪磁極9A,
9Bの製造が容易で、従来の鉄板折り曲げ式のクローポールモータより高効率の多相クローポール型モータを得ることができる。
また、圧粉磁心で構成した多相クローポールモータは、渦電流損の影響が極めて少ないので、高周波で駆動できる利点も有効である。前述の図5の出力トルクについては、低速時(渦電流の影響が少ない周波数域)での比較であったが、高周波になると、さらに圧粉磁心で構成したモータの方が特性が向上する。図22に回転数と無負荷誘導起電力の実効値との関係を示す。SPCCなどの鉄板で構成したクローポールモータは、その回転数が大きくなると、鉄板の内部に磁束を妨げる方向に渦電流が流れ、その電流による磁束の打ち消し作用によって、誘導起電力の波形は、図22(b)に示すように歪が生じ、実効値が小さくなる。これに対し、圧粉磁心で鉄心を構成したクローポールモータでは、渦電流はほとんど流れないので、周波数(回転速度)に対して線形な誘導起電力実効値となる。
従って、爪磁極のクローポール型モータは、回転数の高い用途には使用不可能であったが、圧粉磁心で構成したクローポールモータは高い回転数(高周波域)での駆動が実現できる。
また、渦電流がほとんど流れないことにより、正弦波状の電圧をパルス分割して駆動するPWM方式の制御方式にも対応可能となる。PWMは、電圧の実効値をパルス状の電圧で得る駆動方式であり、そのパルスのスイッチング周波数は通常、モータの駆動電流の最大周波数の10倍程度と非常に高い周波数であるため、その高周波成分によって、渦電流が発生するため、従来の鉄板で構成したクローポールモータでは鉄損特に渦電流損が大きくなり、効率が悪いモータとなっていた。しかし、本発明の圧粉磁心で構成したクローポール型モータは、渦電流がほとんど流れないので高効率な駆動が可能である。
一方、磁性粉を圧縮成形した圧粉磁心は、トルク脈動が大きく、平均トルクの1/3程度と大きな脈動が発生する。このトルク脈動の発生原因は、爪磁極9A,9Bの局所的な磁気飽和によって環状コイル13U〜13Wに発生する誘起電圧が大きな波形歪みを有しているためであり、この波形歪みは、極間漏れ磁束や極内漏れ磁束の発生によっても生じる。
上記漏れ磁束の関係を、図7を用いて説明する。図7(A)は、主磁束Φの流れを示し、例えばN極の磁極4から出た主磁束Φは、隙間を介して第1爪磁極9Aの爪部10に入り、この第1爪磁極9Aの爪部10から環状コイル13を鎖交して第2爪磁極9Bの爪部10に入り、第2爪磁極9Bの爪部10から隙間を介してS極の磁極4に入り、N極の磁極4に戻る磁路を形成する。主磁束Φのほかに、極間漏れ磁束φ1があり、この極間漏れ磁束φは、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとの爪部10間の極間寸法SOが、磁極4と爪部10間の隙間寸法よりも小さいと、環状コイル13と鎖交せずに爪部10間をショートカットして流れる磁路を形成し、永久磁石よりなる磁極4の起磁力を使用する割合を低減させることになる。そのために、前記爪部10間の極間寸法SOを大きくすることが考えられるが、極間寸法SOを大きくすると磁極面10Fの幅が狭くなって主磁束Φが環状コイル13を鎖交する鎖交磁束の実効値を低減させるので、安易に極間寸法SOを大きくするのは得策でない。
さらに、極内漏れ磁束φ2は、図7(B)に示すように、第1爪磁極9Aの爪部10に入った主磁束Φの一部が、第1爪磁極9Aの爪部10の先端部から極内漏れ磁束φ2となって隣接する第2爪磁極9Bの対向する径方向継鉄部11に入り、この径方向継鉄部11内を周方向に流れて第2爪磁極9Bの爪部10に至る磁路を構成する現象である。この極内漏れ磁束φ2を低減するためには、磁極面10Fの角度θkを大きくして爪部10の先端部の断面積を小さくしたり、爪部10の先端部と径方向継鉄部11との隙間d1を大きくしたりすることで対応できる。しかし、これらの対応法は、何れも磁極面10Fの面積を小さくすることになるので、前述のように、鎖交磁束の実効値を低減させることになり、得策ではない。
図8に、極間寸法SOと鎖交磁束の実効値との関係を前述の3次元磁場解析を用いて計算した結果を示す。
図8から明らかなように、磁極面10Fの角度θkを大きくして隣接する爪部10間の極間寸法SOを小さくすることで、鎖交磁束の実効値が大きくなることが分かる。しかし、上述のように、鎖交磁束の実効値が大きくなるほど漏れ磁束(φ1,φ2)も多くなるので、誘起電圧の波形の歪み率が大きくなる。
以上のような漏れ磁束(φ1,φ2)の問題を解決し、鎖交磁束の実効値を高く維持できる本発明による3相クローポール型モータの第2の実施の形態を、図9に基づいて説明する。尚、図9において、第1の実施の形態と同一符号は同一部品を示すので再度の詳細な説明は省略する。
本実施の形態においては、磁極面10Fの角度θkを大きくし、爪部10の厚さTを厚くし、さらに、この厚さTが爪部10の先端から径方向継鉄部11に向かって漸増させたのである。
このように、爪部10の断面積を大きくすることで、鎖交磁束の実効値を高く維持できると共に、爪部10の断面積を大きくすることで、第1,第2爪磁極9A,9Bにおける局所的な磁気飽和個所を低減できる。その結果、磁極面10Fの角度θkを大きくして極間寸法SOを狭くしても漏れ磁束(φ1,φ2)の発生は少なくなり、誘起電圧の波形の歪み率を小さくすることができてトルク脈動を抑えることができる。
図10は、本発明による3相クローポール型モータの第3の実施の形態を示すもので、第1の実施の形態と異なる点は、回転子側の磁極4の断面形状である。
即ち、本実施の形態においては、磁極4の断面形状を、周方向の中央部が最も爪部10に接近し、周方向の両端部が爪部10から最も離れるように凸曲面状に形成したものである。
このような凸曲面状を磁極4に形成することで、主磁束Φを凸曲面の中央から集中的に爪部10へ流入させることができる。また、図7(A)に示すような磁極4の周方向両端部から爪部10に流れる極間漏れ磁束φ1に対しては、爪部10との隙間を大きくして磁束流路の抵抗を増大させることで、漏れ量を減少させることができる。その結果、鎖交磁束の実効値を低減させずに極間漏れ磁束φ1を低減できるのである。
次に、爪部10の形状を変えることで、漏れ磁束の低減を図ることができる本発明による3相クローポール型モータの第4の実施の形態を、図11及び図12に基づいて説明する。
爪部10の磁極4に対向する磁極面10Fの面積を大きくして鎖交磁束の実効値を確保するために、図1における角度θkを小さくして平行にする。同時に、隣接する第1,第2爪磁極9A,9Bの爪部10間の極間寸法SOも、爪部10と磁極4との隙間寸法よりも大きくするが、爪部10の磁極4に面する側の厚さtの極間寸法Soは小さくする。
このように構成することで、極間漏れ磁束φ1は、爪部10の磁路が狭く厚さtとなっている部分への流入が制限されるので、低減できるのである。
また、極内漏れ磁束φ2は、爪部10の先端と隣接する爪磁極9A(あるいは9B)の径方向継鉄部11との隙間d2を大きく取ることで対応することができる。
尚、隣接する相間の漏れ磁束φ3は、例えば図13に示すように、U相側の爪部10の先端と、隣接するV相側の爪磁極9Aの径方向継鉄部11との隙間d3を大きく取ることで、低減させることができる。
図14は、本発明による3相クローポール型モータの第5の実施の形態を示す。
本実施の形態においては、主磁束Φを最短距離で流すために、爪磁極9A,9Bの爪部10と径方向継鉄部11の連結部及び径方向継鉄部11と外周側継鉄12との連結部の内側角部に、夫々多角からなる凹曲部R1,R2を形成したのである。尚、この凹曲部R1,R2は、多角を連続させることで形成したものであるが、一つあるいは複数の曲面にて形成してもよい。
次に、本発明による3相クローポール型モータの第6の実施の形態を図15に基づいて説明する。尚、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bの鎖交磁束の実効値を高め、漏れ磁束を低減するための基本構成は、前記各実施の形態を踏襲するので、再度の説明は省略する。
上述のように、固定子鉄心6U,6V,6Wを構成する第1爪磁極9Aと第2爪磁極
9Bとは、磁性粉を圧縮成形して形成しているので、3次元形状を一体成形することが可能である。そして、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとは、同一形状に形成されているので、組立ての基準となる目印を付けておくことが望ましく、さらには、その目印が位置決めや組立て用途の機能を有していれば、組立て作業を容易に行えて作業時間を短縮できるので好都合である。
そこで本実施の形態は、第1爪磁極9A及び第2爪磁極9Bを構成する外周側継鉄12に凹溝14と、この凹溝14に係合できる凸部15を形成したのである。これら凹溝14と凸部15とは、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとを突き合せたとき、互いに嵌合するように軸方向に凹凸するように形成されるものであり、凹溝14と凸部15は電気角で
180度周方向に離れた位置に形成されている。そして、第1爪磁極9Aと第2爪磁極
9Bとは、全く同一の形状であるので、単一の金型で圧縮成形できる。
上記のように構成することで、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bの組立てを行う際、単に凹溝14と凸部15とを軸方向に移動させながら、環状コイル13を爪部10と径方向継鉄部11で挟み込むように嵌合させれば、簡単に組立てを完了することができる。
図16は、第6の実施の形態の変形例を示すもので、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bの径方向継鉄部11の環状コイル13に面する側に、環状コイル13の巻き始め又は/及び巻き終わりの引出し線13Rを収納して外部に引出す引出し線溝16を、一体成形により形成したのである。
このように、予め径方向継鉄部11に引出し線溝16を設けておくことで、引出し線
13Rのため余分な空間を確保することがなくなるので、環状コイル13の巻装密度を向上できると共に、引出し線13Rを全モータ全て決まった方向に引出すことができる。
ところで、上記第6の実施の形態は、相内の第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとの組立性を向上させたものであるが、相間の第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとの組立性の向上は、図17に示す第7の実施の形態によって達成することができる。
即ち、図15に示す凹溝14と凸部15以外に、相間の第1爪磁極9Aと第2爪磁極
9Bとの外周側継鉄12の径方向継鉄部11側に、軸方向に沿った凹溝16と凸部17とを形成したのである。そして、少なくとも一箇所に設けた凸部17から電気角で±60度と±120度周方向離れた位置に、前記凸部17が嵌合できる凹溝16を形成することで、相間の第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとの外周側継鉄12との位置決めを精度よく行うことができると共に、容易に組立てることができる。
図18は、第8の実施の形態を示すもので、相間の第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとの外周側継鉄12に軸方向に沿う嵌合孔18と嵌合突起19とを、第6の実施の形態と同じように形成したものであり、本変形例によっても第6の実施の形態と同じような効果を奏することができる。
ところで、以上の各実施の形態は、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとを、1極毎に形成したものであるが、図19に示すように、1相分(360度)を一体化した爪磁極20を形成しても、図20に示すように、1/2相分(180度)を一体化した爪磁極21を形成しても、図21に示すように、1/4相分(90度)を一体化した爪磁極22を形成してもよいことは云うまでもない。この場合、前述の凹溝14,16や凸部15,17及び嵌合孔18と嵌合突起19の設置位置関係は、電気角の±60度と±120度との夫々整数倍の角度関係にしてもよい。
なお、実施例では、3相のクローポール型モータについて示したが3相だけでなく、3相以上の多相であってもよい。
本発明による3相クローポール型モータの第1の実施の形態に用いる第1爪磁極と第2爪磁極の分解斜視図。 図1による第1爪磁極と第2爪磁極を組立てた3相分の固定子鉄心の一部を示す一部破断斜視図。 本発明による3相クローポール型モータの全体を示す概略縦断側面図。 (A)は図3のA−A線に沿う断面図。(B)は図3のB−B線に沿う断面図。(C)は図3のC−C線に沿う断面図。(d)図は誘導子型回転子の構造。(e)図は誘導子と磁石を併せ持つ回転子の構造。(f)図は突極型回転子の構造。 各種鉄心材料の磁化特性を示す線図。 鉄心のメッシュモデルと各種鉄心材料の3次元磁場解析の計算結果を示す線図。 (A)は爪磁極の主磁束と漏れ磁束を示す断面図。(B)は爪磁極の漏れ磁束を示す展開平面図。 爪磁極の爪部の形状と鎖交磁束の実効値との関係を3次元磁場解析を用いて計算した結果を示す線図。 本発明による3相クローポール型モータの第2の実施の形態を示す一部破断斜視図。 本発明による3相クローポール型モータの第3の実施の形態を示す一部断面図。 本発明による3相クローポール型モータの第4の実施の形態を示す一部破断斜視図。 図11の磁極と爪磁極との関係を示す一部断面図。 第4の実施の形態の変形例を示す展開平面図。 本発明による3相クローポール型モータの第5の実施の形態を示す一部破断拡大図。 本発明による3相クローポール型モータの第6の実施の形態を示す一部分解斜視図。 第6の実施の形態の変形例を示す一部分解斜視図。 本発明による3相クローポール型モータの第7の実施の形態を示す爪磁極の斜視図。 本発明による多相クローポール型モータの第8の実施の形態を示す爪磁極の斜視図。 爪磁極の変形例を示す斜視図。 爪磁極の別の変形例を示す斜視図。 爪磁極のさらに別の変形例を示す斜視図。 SPCCなどの鉄板を使用したクローポール型モータの誘導起電力の測定結果。
符号の説明
2…回転子、4…磁極、5…固定子、6U,6V,6W…固定子鉄心、9A…第1爪磁極、9B…第2爪磁極、10…爪部、10F…磁極面、11…径方向継鉄部、12…外周側継鉄、13(13U,13V,13W)…環状コイル、14,16…凹部、15,17…凸部、18…嵌合孔、19…嵌合突起、Φ…主磁束、φ1…極間漏れ磁束、φ2…極内漏れ磁束、φ3…相間の漏れ磁束。

Claims (6)

  1. 径方向継鉄部と該径方向継鉄部の内径側に配置され軸方向に延在する複数の爪部と該径方向継鉄部の外径側に延在する外周側継鉄とからなる第1の爪磁極と、
    径方向継鉄部と該径方向継鉄部の内径側に配置され軸方向に延在する複数の爪部と該径方向継鉄部の外径側に延在する外周側継鉄とからなる第2の爪磁極と、を向かい合うように配置し、かつ、前記第1の爪磁極の爪部と前記第2の爪磁極の爪部が噛合うようにして形成される固定子鉄心と、
    この固定子の内径側に周方向に隙間を介して位置する回転子とを備えたクローポール型回転電機であって、
    前記第1の爪磁極及び第2の爪磁極は、磁性粉を圧縮成形して形成することを特徴とするクローポール型回転電機。
  2. 請求項1に記載のクローポール型回転電機において、
    前記第1の爪磁極と前記第2の爪磁極は同一形状で形成されていることを特徴とするクローポール型回転電機。
  3. 請求項1に記載のクローポール型回転電機において、
    前記第1或いは第2の爪磁極の爪部の軸方向長さは、前記第1の外周側継鉄の軸方向長さの1/2であることを特徴とするクローポール型回転電機。
  4. 請求項1に記載のクローポール型回転電機において、
    前記第1の爪磁極の外周側継鉄と前記第2の爪磁極の外周側継鉄は向かい合うように配置され、一の外周面を形成することを特徴とするクローポール型回転電機。
  5. 請求項1に記載のクローポール型回転電機において、
    前記第1或いは第2の爪磁極の爪部は、その先端から径方向継鉄部に向かって径方向の厚さが漸増することを特徴とするクローポール型回転電機。
  6. 請求項1に記載のクローポール型回転電機において、
    前記第1或いは第2の爪磁極は、1相分を一体化して形成することを特徴とするクローポール型回転電機。
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