JP2008072854A - 多相クローポール型モータ - Google Patents

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Yuji Enomoto
裕治 榎本
Motoya Ito
元哉 伊藤
Kenji Miyata
健治 宮田
Chio Ishihara
千生 石原
Kazuo Asaka
一夫 浅香
Ryozo Masaki
良三 正木
Katsuyuki Yamazaki
克之 山崎
Yasuaki Mogi
康彰 茂木
Koki Isozaki
弘毅 礒崎
Tadashi Sato
正 佐藤
Shoji Oiwa
昭二 大岩
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Abstract

【課題】
本発明は、爪磁極の製造が容易で、高効率の多相クローポール型モータを提供す
ることにある。
【解決手段】
軸方向に延在し回転子と微少隙間をもって対向する磁極面を有する爪部と、前記爪部から外径側に延在する径方向継鉄部と、前記径方向継鉄部から前記爪部と同じ方向に延在する外周側継鉄とで爪磁極を複数形成し、前記爪磁極を周方向に交互に配置して前記爪部の先端が隣接爪磁極の径方向継鉄部に対向させて固定子鉄心を形成し、前記固定子鉄心の隣接する前記爪磁極で環状コイルを挟み込んで固定子を構成した多相クローポール型モータにおいて、前記爪磁極は磁性粉を圧縮して形成され、かつ、10000A/mの磁界を印加した場合にその磁束密度が1.7 テスラ以上となる直流磁化特性を有する圧粉磁心で形成したことを特徴とする多相クローポール型モータ。
【選択図】図1

Description

本発明は、産業,家電,自動車等の分野で使用される多相クローポール型モータに係り
、特に、固定子鉄心を改良した多相クローポール型モータに関する。
一般の回転電機において、巻線の巻装率を上げて磁束の利用率を向上させるために、例
えば特許文献1に開示されているように、クローポール型の鉄心を備えることが注目され
てきている。
特開2003−333777号公報
上記従来のクローポール型の鉄心を備えた回転電機においては、クローポール型の鉄心
の爪磁極を、圧延鋼板を積層して構成しているので、単純な形状の爪磁極しか得ることが
できず、その結果固定子鉄心の部分的な磁気飽和や、永久磁石と固定子で構成される磁気回路部での漏れ磁束が多く、期待する高効率の回転電機を得ることができない問題がある。
本発明の目的は、爪磁極の形状の最適化とその製造方法を容易化し、高効率の多相クローポール型モータを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、回転子と微少隙間をもって対向する磁極面を有し
軸方向に延在する爪部と、この爪部から外径側に直角に延在する径方向継鉄部と、この径
方向継鉄部から前記爪部と同じ方向に延在する外周側継鉄とで成る爪磁極を複数形成し、これら爪磁極を周方向に交互に配置して、第一の爪磁極の前記爪部の先端と第二の爪磁極の前記爪部の先端が入れ子状になるように配置して固定子鉄心を形成し、この固定子鉄心の隣接する前記爪磁極で環状コイルを挟み込んで固定子を構成した多相クローポール型モータにおいて、前記爪磁極を、10000A/mの磁界を印加した場合にその磁束密度が1.7 テスラとなる直流磁化特性を有する磁性成形体で形成したのである。
このように、磁性粉を圧縮成形して爪磁極を形成することで、複雑な形状の爪磁極を得
ることが可能となり、さらに、10000A/mの磁界を印加した場合にその磁束密度が
1.7 テスラとなる直流磁化特性を有する磁性成形体でを用いることで、高効率のモータ
を得ることができる。
また、クローポール型モータ特有の、部分的な磁気飽和や漏れ磁束を低減し、更にモータ特性を向上させる。
また、モータのコストダウンを目的に、複数の爪磁極の一体成形,金型の共用化,組立作業の容易化等についても改善を図る。
本発明によれば、磁性粉の直流磁化特性が10000A/mの磁界で1.7 テスラ以上であれば、モータ固定子の鉄心として十分に使用可能であり、磁性粉を圧縮成形して爪磁極を形成し、固定子として多相クローポール型モータに適用することで、下記のような効果が得られる。
(1)爪磁極を磁性粉の圧縮成形で生成するため、複雑な形状の爪磁極を得られ、爪磁極の部分的な磁気飽和や磁気回路の漏れ磁束を大幅に低減でき、また機械的強度補強にも対応できる。
(2)爪磁極の組立時の位置合わせや、固定子の積み重ね作業の際の位相合わせ等を爪磁極に設けた嵌合部により容易に組立てができる。
(3)第一の爪磁極と第二の爪磁極は、同一形状で構成することが可能で、コスト低減化が図れる。
(4)複数の爪磁極群をそれぞれ周方向に連結して一体に成形し構成することが可能であり、コスト低減化が図れる。
(5)爪磁極からなる固定子鉄心で環状コイルを挟み込んで固定子を構成し、全体を樹脂モールドすることで、モータの機械的強度の補強が可能であり、防水構造が要求される用途にも適用が可能となる。また、この爪磁極コアは、成形体であるが、粉体成形を行った角部にはバリが出やすく、そのバリはショットブラスト,ブラッシングなどによる除去作業では粉の結合の弱いところから剥がれるために、コアの形状に欠けなどが発生する問題があるが、モールドでバリごと覆ってしまうことにより、これらの問題を解決できる。
(6)巻線占積率を悪化させる環状コイルの引き出し線部を爪磁極に設けた格納溝を付加することで、占積率を向上できる。
(7)固定子全体が磁性粉の圧縮成形であるため、電気抵抗が非常に大きく、高速回転のモータや、PWM駆動の際でも渦電流損失が極小であり、高効率にモータを駆動できる。
以下本発明による3相クローポール型モータの第1の実施の形態を図1〜図4に基づい
て説明する。
3相クローポール型モータは、回転軸1に構成した回転子2と、この回転子2に対し周
方向の微少隙間を介して同心状に設置された固定子5と、この固定子5を支持する固定子
枠7と、この固定子枠7の両端に軸受8A,8Bを介して前記回転軸1を回転自在に支持
することで構成されている。
前記回転子2は、回転軸1と同心状に形成された回転子鉄心3と、その外周に固定され
た永久磁石による複数の磁極4とで構成され、前記固定子5は、固定子鉄心6U,6V,
6Wと、これら固定子鉄心6U,6V,6Wに巻掛けられた環状コイル13とで構成され
ている。そして固定子鉄心6U,6V,6Wを固定子枠7で支持し、この固定子枠7の両
端部に軸受8A,8Bを介して前記回転軸1を回転自在に支持している。
前記固定子鉄心6U,6V,6Wは、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとから構成され
、これら第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bは、軸方向に延在し前記回転子2と微少隙間を
もって対向する磁極面10Fを有する爪部10と、この爪部10から外径側に直角に延在
する径方向継鉄部11と、この径方向継鉄部11から前記爪部10と同じ方向に延在する
外周側継鉄12とで構成されている。さらに、前記径方向継鉄部11と外周側継鉄12と
は、前記爪部10の周方向長さL1の2倍以上の周方向長さL2を有しており、前記爪部
10は、このような周方向長さL2を有する径方向継鉄部11の周方向の一方側と連結し
ている。また、前記外周側継鉄12は、径方向継鉄部11の軸方向長さL3のほぼ1/2
の軸方向長さL4を有している。
そして、これら第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとは、磁性粉を成形型によって圧縮成
形して同一形状に形成したものであり、珪素鋼板を積層して構成するものに比べて複雑な磁極構造を得ることができる。
このような第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとを、前記爪部10の先端部が、隣接する
第1爪磁極9Aあるいは第2爪磁極9Bの径方向継鉄部11の内径側に互いに入れ子状に対向するように周方向に交互に配置することで、環状コイル13Uを内蔵した固定子鉄心6Uを形成している。このように環状コイル13V,13Wを内蔵した固定子鉄心6V,6Wを、固定子鉄心6Uに対して軸方向に連ね、かつ図4(A)〜図4(C)に示すように、回転軸を中心に周方向に電気角で120度ずつずらすことで、爪部10と同数の16極の永久磁石磁極4を有する3相クローポール型モータが構成される。尚、これら3連の固定子鉄心6U,6V,6Wを絶縁樹脂によりモールドすることで、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bと環状コイル13U,13V,13Wが一体になった固定子5を得ることができる。
回転子2の構成は、表面に磁極4を配置した構造に限らず、図4(F)に示すような突
極性を有する回転子、図4(D)に示すかご型誘導子、図4(E)に示す磁石と誘導子を
併せ持つような回転子など、磁極を構成する回転子であれば、回転トルクを得ることが可
能である。
以上説明したように第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bを、磁性粉を圧縮成形して構成す
ることで、複雑な、云い代えれば、モータ効率を向上し得る磁極構成を得ることができる
図5には、各素材の磁気特性を測定した結果を示す。この測定は、リング試料式測定法
(JIS H 7153)で測定したもので、直流磁化特性を示しているものである。一般的に、磁
性粉を圧縮成形した圧粉磁心(圧粉磁心1,2,3)は、圧延鋼板(SPCC t0.5,
SS400) による積層鉄心や珪素鋼板による積層鉄心(50A1300,50A800)
に比べて、透磁率が低く、最大磁束密度も小さい。さらに、全く同じ形状であっても、磁
性粉を圧縮成形した圧粉磁心は、その鉄粉と樹脂バインダの配合比率などによって磁気特
性が異なる。図5(b)に図示するように、圧粉磁心1は、10000A/mの磁界を加
えたときに得られる磁束密度が1.7 テスラ以上であり、80000A/mと大きな磁界
強度を加えたときには、その磁束密度は2テスラを超える。一方、圧粉磁心2は、10000
A/mの磁界を加えたときに得られる磁束密度が1.6 テスラであり、80000A/m
と大きな磁界強度を加えたときでも、その磁束密度は1.8 テスラ程度である。圧粉磁心
3に至っては、10000A/mの磁界を加えたときに得られる磁束密度は1.26 テス
ラしかなく、80000A/mと大きな磁界強度を加えても、その磁束密度は1.5 テス
ラにも満たない。圧粉磁心としての磁束密度が低い圧粉磁心3は、モータとしたときに得
られるトルクも小さいと予想できる。
図6には、有限要素法をもちいた三次元磁場解析でモータの出力トルクを計算した結果
を示す。まず、(a)図にそのメッシュモデルを示す。この例では、外径寸法がΦ60mm
で、8極構造の3相クローポールモータの電気角一周期分(機械角45度分)をモデル化
したものである。このモデルを用いて、それぞれの相のコイルに、電流を与えたときに得
られる出力トルクをそれぞれの材料の磁気特性を用いて計算した結果を図6(b)に示す
。モータの形状が全く同じとした条件で計算した結果、そのモータの出力トルクは、材料
の透磁率が高いほど、高い出力トルクが得られることがわかった。すなわち、図5(b)
に示す4種類の材料で計算した結果は、SPCCが最もトルクが大きく、圧粉磁心3が最
もトルクが小さい結果となっている。この関係を、10000A/mの時の磁束密度を横
軸に、出力トルクを縦軸にまとめると、図6(c)のようになる。磁束密度に比例して出
力トルクが大きくなることがわかった。
次に、圧粉磁心は、その鉄心形状を圧縮成形で得ることが可能なため、先に述べたよう
に、効率を向上する磁極形状を採る事が可能である。具体的方法は、SPCCでは、限界
であった磁極厚みなどを変更可能であることなどである。圧粉磁心の厚みを増して上と同
様の計算をした計算結果を図6(d)に示す。界磁磁石の条件と、モータの体格を同一と
した条件下で、圧粉磁心の爪の厚みを増加させると出力トルクは最適値を有することが判
明した。この最適値を先に説明した図6(c)に重ねてプロットした結果を図6(e)に
示す。圧粉磁心1は、SPCCで構成する場合の限界トルクを上回ることが確認できた。
したがって、本実施の形態においては、磁性粉を圧縮成形して第1爪磁極9A,第2爪磁極9Bを形成すると共に、その圧粉磁心に10000A/mの磁界を与えた場合に1.7テスラ以上の直流磁化特性を有する圧粉磁心で爪磁極固定子鉄心が構成されることで、第1爪磁極9A,第2爪磁極9Bの製造が容易で、従来の鉄板折り曲げ式のクローポールモータより高効率の多相クローポール型モータを得ることができる。
また、圧粉磁心で構成した多相クローポールモータは、渦電流損の影響が極めて少ない
ので、高周波で駆動できる利点も有効である。前述の図5の出力トルクについては、低速
時(渦電流の影響が少ない周波数域)での比較であったが、高周波になると、さらに圧粉
磁心で構成したモータの方が特性は向上する。図22に回転数と無負荷誘導起電力の実効
値との関係を示す。SPCCなどの鉄板で構成したクローポールモータは、その回転数が
大きくなると、鉄板の内部に磁束を妨げる方向に渦電流が流れ、その電流による磁束の打
ち消し作用によって、誘導起電力の波形は、図22(b)に示すように歪が生じ、実効値
が小さくなる。これに対し、圧粉磁心で鉄心を構成したクローポールモータでは、渦電流
はほとんど流れないので、周波数(回転速度)に対して線形な誘導起電力実効値となる。
従って、爪磁極のクローポール型モータは、回転数の高い用途には使用不可能であったが
、圧粉磁心で構成したクローポールモータは高い回転数(高周波域)での駆動が実現でき
る。
図23には、鉄板と圧粉磁心の交流磁気特性を示す。図23(a)図には厚さが0.65
mmの鉄板の磁化特性について調べた結果を示す。直流の磁界では、最大の磁束密度も1.7T程度と高く、ヒステリシス曲線で囲む面積が小さく透磁率の高い材料であることがわかるが、300Hzの交流磁界では、同一磁界強度での磁束密度も1.5T 程度に低下する特性となっている。図23(b)には、圧粉磁心の磁化特性を示す。圧粉磁心においても直流と交流の特性が若干は異なるものの、300Hz程度の交流磁場では直流とほとんど差が見られないことがわかる。モータを駆動する場合は、ほとんどが交流磁場であるため、この交流の磁気特性が重要である。直流磁化特性では鉄板の方が透磁率が高く、同一の磁界強度では磁束密度が高いが、300Hzの場合には、圧粉磁心も鉄板と変わらない特性を示している。これは前述したとおり、渦電流が流れにくいことによるものである。また、鉄損は、ヒステリシスループで囲まれた面積の大きさであるが、この鉄損もモータの駆動周波数帯である300Hz程度では鉄板と大差が無いことがわかる。
図24には圧粉磁心とモータに使用される電磁鋼板を特性でマッピングした図を示す。一般的に電磁鋼板は、打ち抜きしたり,折り曲げたりするとその磁気特性が劣化する。電磁鋼板をひし型でマッピングしているが、矢印はで示したように打ち抜きで劣化した後の特性を示すものである。低鉄損電磁鋼板35A300は、カタログに記載されている鉄損の値は、1T,400Hzのとき、20W/kg程度であるが、打ち抜き,曲げなどで約2倍に増加する特性を持っている。モータとして使用する場合は、ほとんどが打ち抜きか,曲げを使用する形態となるため、35W/kg程度の鉄損となる。図中の○は種々の圧粉磁心の特性を示している。圧粉磁心の中でも例えばここに示すEU67系のものは10000A/mの磁界強度での磁束密度が1.7T を超える。このような材料をモータ用の材料として利用することで、出力密度の高いモータが実現できることは前述したとおりである。鉄損は、EU67Eは、電磁鋼板35A300の劣化後の鉄損よりも低いため、モータとしたときに高効率が期待できる。モータで利用する理想領域を斜線で示すが、その領域に入る圧粉磁心材料を用いることで本実施例のモータ特性は飛躍的に向上が可能である。
よって、磁性粉を圧縮して形成された多相クローポール型モータの爪磁極は、1T,
400Hzの磁界を印加した場合にその鉄損が35W以下となる高周波鉄損特性を有することがわかる。また、磁性粉を圧縮して形成された多相クローポール型モータの爪磁極は、モータで使用する周波数領域0〜300Hzの交流磁界の磁化特性が5%以下の変化であることがわかる。
また、渦電流がほとんど流れないことにより、正弦波状の電圧をパルス分割して駆動す
るPWM方式の制御方式においても大幅に特性が改善される。PWMは、電圧の実効値をパルス状の電圧で得る駆動方式であり、そのパルスのスイッチング周波数は通常、モータの駆動電流の最大周波数の10倍程度と非常に高い周波数であるため、その高周波成分によって、鉄心に渦電流が発生するため、従来の鉄板で構成したクローポールモータでは鉄損特に渦電流損が大きくなり、モータの発熱を伴い、効率が悪いモータとなっていた。しかし、本発明の圧粉磁心で構成したクローポール型モータは、渦電流がほとんど流れないので高効率な駆動が可能である。
一方、磁性粉を圧縮成形した圧粉磁心を使用したモータでは、平均トルクの1/3程度と大きなトルク脈動が発生する場合がある。このトルク脈動の発生原因は、第1爪磁極
9A,第2爪磁極9Bの局所的な磁気飽和によって環状コイル13U〜13Wに発生する誘起電圧が大きな波形歪みを有しているためであり、この波形歪みは、極間漏れ磁束や極内漏れ磁束の発生によっても生じる。
上記漏れ磁束の関係を、図7を用いて説明する。図7(A)は、主磁束Φの流れを示し
、例えばN極の磁極4から出た主磁束Φは、隙間を介して第1爪磁極9Aの爪部10に入
り、この第1爪磁極9Aの爪部10から環状コイル13を鎖交して第2爪磁極9Bの爪部
10に入り、第2爪磁極9Bの爪部10から隙間を介してS極の磁極4に入り、N極の磁
極4に戻る磁路を形成する。主磁束Φのほかに、極間漏れ磁束Φ1があり、この極間漏れ
磁束Φ1は、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとの爪部10間の極間寸法SOが、磁極4と爪部10間の隙間寸法よりも小さいと、環状コイル13と鎖交せずに爪部10間をショートカットして流れる磁路を形成し、永久磁石よりなる磁極4の起磁力を使用する割合を低減させることになり、結果として環状コイル13の鎖交磁束が減少してしまう。そのために、前記爪部10間の極間寸法SOを大きくすることが考えられるが、極間寸法SOを大きくすると磁極面10Fの幅が狭くなって、やはり主磁束Φが環状コイル13を鎖交する鎖交磁束の実効値を低減させるので、安易に極間寸法SOを大きくするのは得策でない。
さらに、極内漏れ磁束Φ2は、図7(B)に示すように、第1爪磁極9Aの爪部10に
入った主磁束Φの一部が、第1爪磁極9Aの爪部10の先端部から極内漏れ磁束Φ2とな
って隣接する第2爪磁極9Bの対向する径方向継鉄部11に入り、この径方向継鉄部11
内を周方向に流れて第2爪磁極9Bの爪部10に至る磁路を構成する現象である。この極
内漏れ磁束Φ2を低減するためには、磁極面10Fの角度θkを小さくして爪部10の先
端部の断面積を小さくしたり、爪部10の先端部と径方向継鉄部11との隙間d1を大き
くしたりすることで対応できる。しかし、これらの対応法は、何れも磁極面10Fの面積
を小さくすることになるので、前述のように、環状コイル13の鎖交磁束の実効値を低減させることになり、得策ではない。
図8に、極間寸法SOと鎖交磁束の実効値との関係を前述の3次元磁場解析を用いて計
算した結果を示す。
図8から明らかなように、磁極面10Fの角度θkを大きくして隣接する爪部10間の
極間寸法SOを小さくすることで、鎖交磁束の実効値が大きくなることが分かる。しかし
、上述のように、鎖交磁束の実効値が大きくなるほど漏れ磁束(Φ1,Φ2)も多くなる
ので、誘起電圧の波形の歪み率が大きくなる。
以上のような漏れ磁束(Φ1,Φ2)の問題を解決し、鎖交磁束の実効値を高く維持で
きる本発明による3相クローポール型モータの第2の実施の形態を、図9に基づいて説明
する。尚、図9において、第1の実施の形態と同一符号は同一部品を示すので再度の詳細
な説明は省略する。
本実施の形態においては、磁極面10Fの角度θkを大きくし、爪部10の厚さTを厚
くし、さらに、この厚さTが爪部10の先端から径方向継鉄部11に向かって漸増させた
のである。
このように、爪部10の軸方向の断面積を大きくすることで、鎖交磁束の実効値を高く維持できると共に、爪部10の断面積を大きくすることで、第1,第2爪磁極9A,9Bにおける局所的な磁気飽和個所を低減できる。その結果、磁極面10Fの角度θkを大きくして極間寸法SOを狭くしても漏れ磁束(Φ1,Φ2)の発生は少なくなり、誘起電圧の波形の歪み率を小さくすることができてトルク脈動を抑えることができる。
その軸方向に漸増する比率は、爪部10が磁石からギャップを介して受け取る磁束φを爪の根本から継鉄部分に流すことが必要であるため、爪根本断面積が、ギャップ磁束密度と爪部10の磁石対向面積の積がこの材料の飽和磁束密度を超えない範囲にする形状とし、爪先端から根本までを図9(a)に示すように2次曲線で結んだ形状とする。これは、爪先端から根本を直線で結ぶとコイルの入るスペースが少なくなるため、このように2次曲線を用いることで、軸方向中央部分のコイルスペースを確保するものである。
一方、圧粉磁心を高密度に圧縮成形する過程で、爪部10の断面積を軸方向に漸増させることは、その圧縮成形体の密度によっては困難な場合がある。この場合においては、漸増で無く、図9(b)に示すように、爪部10の根本部分に断面積を増加させるための角Rをとることでも同様の効果が期待できる。圧縮成形は軸方向に行うため、圧縮成形するパンチがストレートとならなければならない。このため、高密度の成形ではパンチの先端にRをつける程度の形状しかとれないのである。この形状になると、爪の軸方向中央部の厚みは先端部と変わらないため、コイルを実装するスペースは大きくなるが、爪の根本部分で磁気飽和が大きくなる問題がある。このため、Rを施して若干の断面積を確保するとともに、根本部分は周方向に角度を有する形状としてθcを大きくして断面積を大きくするものである。
図10は、本発明による3相クローポール型モータの第3の実施の形態を示すもので、
第1の実施の形態と異なる点は、回転子側の磁極4の断面形状である。
即ち、本実施の形態においては、磁極4の断面形状を、周方向の中央部が最も爪部10
に接近し、周方向の両端部が爪部10から最も離れるように凸曲面状に形成したものであ
る。
このような凸曲面状を磁極4に形成することで、主磁束Φを凸曲面の中央から集中的に
爪部10へ流入させることができる。また、図7(A)に示すような磁極4の周方向両端
部から爪部10に流れる極間漏れ磁束Φ1に対しては、爪部10との隙間を大きくして磁
束流路の抵抗を増大させることで、漏れ量を減少させることができる。その結果、鎖交磁
束の実効値を低減させずに極間漏れ磁束Φ1を低減できるのである。
また、リング状の磁極4を極異方性に配向した永久磁石を使用することでも同等の効果を得ることができる。
次に、爪部10の形状を変えることで、漏れ磁束の低減を図ることができる本発明によ
る3相クローポール型モータの第4の実施の形態を、図11及び図12に基づいて説明す
る。
爪部10の磁極4に対向する磁極面10Fの面積を大きくして鎖交磁束の実効値を確保
するために、図9における角度θkを大きくして平行にする。同時に、図12に示す爪部10の断面のように、隣接する第1,第2爪磁極9A,9Bの爪部10間の極間寸法SOも、爪部10と磁極4との隙間寸法よりも大きくするが、爪部10の磁極4に面する側の厚さtの極間寸法Soは小さくする断面形状としている。
このように構成することで、極間漏れ磁束Φ1は、爪部10の磁路が狭く厚さtとなっ
ている部分への流入が制限されるので、低減できるのである。
また、極内漏れ磁束Φ2は、爪部10の先端と隣接する第1爪磁極9A(あるいは第2爪磁極9B)の径方向継鉄部11との隙間d2を大きく取ることで対応することができる。
尚、隣接する相間の漏れ磁束Φ3は、例えば図13に示すように、U相側の爪部10の
先端と、隣接するV相側の第1爪磁極9Aの径方向継鉄部11との隙間d3を大きく取ることで、低減させることができる。
図14は、本発明による3相クローポール型モータの第5の実施の形態を示す。
本実施の形態においては、主磁束Φを最短距離で流すために、第1爪磁極9A,第2爪磁極9Bの爪部10と径方向継鉄部11の連結部及び径方向継鉄部11と外周側継鉄12との連結部の内側角部に、夫々多角からなる凹曲部R1,R2を形成したのである。尚、この凹曲部R1,R2は、多角を連続させることで形成したものであるが、一つあるいは複数の曲面にて形成してもよい。
次に、本発明による3相クローポール型モータの第6の実施の形態を図15に基づいて
説明する。尚、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bの鎖交磁束の実効値を高め、漏れ磁束を
低減するための基本構成は、前記各実施の形態を踏襲するので、再度の説明は省略する。
上述のように、固定子鉄心6U,6V,6Wを構成する第1爪磁極9Aと第2爪磁極
9Bとは、磁性粉を圧縮成形して形成しているので、3次元形状を成形することが可能である。そして、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとは、同一形状に形成されているので、組立ての基準となる目印を付けておくことが望ましく、さらには、その目印が位置決めや組立て用途の機能を有していれば、組立て作業を容易に行えて作業時間を短縮できるので好都合である。
そこで本実施の形態は、第1爪磁極9A及び第2爪磁極9Bを構成する外周側継鉄12に凹部14と、この凹部14に係合できる凸部15を形成したのである。これら凹部14と凸部15とは、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとを突き合せたとき、互いに嵌合するように軸方向に凹凸するように形成されるものであり、凹部14と凸部15は電気角で
180度周方向に離れた位置に形成されている。そして、第1爪磁極9Aと第2爪磁極
9Bとは、全く同一の形状であるので、単一の金型で圧縮成形できる。
また、これらの凹凸係合部,位置決め穴、などの位置は継鉄部に限らず、爪磁極部,外周部など磁気回路を大きく阻害しない場所に設けることが可能である。また、単一の金型にこだわらない場合、別の形状としてそれぞれの形状を作ることも可能である。
上記のように構成することで、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bの組立てを行う際、単に凹部14と凸部15とを軸方向と周方向に移動させながら、環状コイル13を爪部10と径方向継鉄部11で挟み込むように嵌合させれば、簡単に組立てを完了することができる。
図16は、第9の実施の形態の変形例を示すもので、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9B
の径方向継鉄部11の環状コイル13に面する側に、環状コイル13の巻き始め又は/及
び巻き終わりの引出し線部13Rを収納して外部に引出す凹部16を、成形により形成したのである。
このように、予め径方向継鉄部11に凹部16を設けておくことで、引出し線部13Rのためモータ軸方向に余分な空間を確保することがなくなるので、環状コイル13の巻装密度を向上できると共に、引出し線部13Rを全モータ全て決まった方向に引出すことができる。
ところで、上記第6の実施の形態は、相内の第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとの組立
性を向上させたものであるが、相間の第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとの組立性の向上
は、図17に示す第7の実施の形態によって達成することができる。
即ち、図15に示す凹部14と凸部15以外に、相間の第1爪磁極9Aと第2爪磁極
9Bとの外周側継鉄12の径方向継鉄部11側に、軸方向に沿った凹部16と凸部17と
を形成したのである。そして、少なくとも一箇所に設けた凸部17から電気角で±60度
と±120度周方向離れた位置に、前記凸部17が嵌合できる凹部16を形成することで
、相間の第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとの外周側継鉄12との位置決めを精度よく行
うことができると共に、容易に組立てることができる。
図18は、第8の実施の形態を示すもので、相間の第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bと
の外周側継鉄12に軸方向に沿う嵌合孔18と嵌合突起19とを、第6の実施の形態と同
じように形成したものであり、本変形例によっても第7の実施の形態と同じような効果を
奏することができる。
ところで、以上の各実施の形態は、第1爪磁極9Aと第2爪磁極9Bとを、1極毎に形
成したものであるが、図19に示すように、1相分(360度)の複雑な形状を有する第1爪磁極9A群と第2爪磁極9Bのそれぞれを同一形状で一体化した爪磁極20を形成して、第一の爪部と第二の爪部の先端が入れ子状になるように配置して固定子鉄心を構成できる。また図20に示すように、1/2相分(180度)を一体化した爪磁極21を形成しても、図21に示すように、1/4相分(90度)を一体化した爪磁極22を形成してもよいことは云うまでもない。この場合、前述の凹部14,16や凸部15,17及び嵌合孔18と嵌合突起19の設置位置関係は、電気角の±60度と±120度との夫々整数倍の角度関係にしてもよい。
なお、実施例では、3相のクローポール型モータについて示したが3相だけでなく、3
相以上の多相であってもよい。
本発明による3相クローポール型モータの第1の実施の形態に用いる第1爪磁極と第2爪磁極の分解斜視図。 図1による第1爪磁極と第2爪磁極を組立てた3相分の固定子鉄心の一部を示す一部破断斜視図。 本発明による3相クローポール型モータの全体を示す概略縦断側面図。 (A)は図3のA−A線に沿う断面図。(B)は図3のB−B線に沿う断面図。(C)は図3のC−C線に沿う断面図。(D)図は誘導子型回転子の構造。(E)図は誘導子と磁石を併せ持つ回転子の構造。(F)図は突極型回転子の構造。 各種鉄心材料の磁化特性を示す線図。 鉄心のメッシュモデルと各種鉄心材料の3次元磁場解析の計算結果を示す線図。 (A)は爪磁極の主磁束と漏れ磁束を示す断面図。(B)は爪磁極の漏れ磁束を示す展開平面図。 爪磁極の爪部の形状と鎖交磁束の実効値との関係を3次元磁場解析を用いて計算した結果を示す線図。 本発明による3相クローポール型モータの第2の実施の形態を示す一部破断斜視図。 本発明による3相クローポール型モータの第3の実施の形態を示す一部断面図。 本発明による3相クローポール型モータの第4の実施の形態を示す一部破断斜視図。 図11の磁極と爪磁極との関係を示す一部断面図。 第4の実施の形態の変形例を示す展開平面図。 本発明による3相クローポール型モータの第5の実施の形態を示す一部破断拡大図。 本発明による3相クローポール型モータの第6の実施の形態を示す一部分解斜視図。 第6の実施の形態の変形例を示す一部分解斜視図。 本発明による3相クローポール型モータの第7の実施の形態を示す爪磁極の斜視図。 本発明による多相クローポール型モータの第8の実施の形態を示す爪磁極の斜視図。 爪磁極の変形例を示す斜視図。 爪磁極の別の変形例を示す斜視図。 爪磁極のさらに別の変形例を示す斜視図。 SPCCなどの鉄板を使用したクローポール型モータの誘導起電力の測定結果。 鉄板と圧粉磁心の交流磁気特性を示す図。 圧粉磁心とモータに使用される電磁鋼板を特性でマッピングした図。
符号の説明
2 回転子
4 磁極
5 固定子
6U,6V,6W 固定子鉄心
9A 第1爪磁極
9B 第2爪磁極
10 爪部
10F 磁極面
11 径方向継鉄部
12 外周側継鉄
13(13U,13V,13W) 環状コイル
14,16 凹部
15,17 凸部
18 嵌合孔
19 嵌合突起
Φ 主磁束
φ1 極間漏れ磁束
φ2 極内漏れ磁束
φ3 相間の漏れ磁束

Claims (17)

  1. 軸方向に延在し回転子と微少隙間をもって対向する磁極面を有する爪部と、
    前記爪部から外径側に延在する径方向継鉄部と、
    前記径方向継鉄部から前記爪部と同じ方向に延在する外周側継鉄とで爪磁極を複数形成
    し、
    前記複数の爪磁極を周方向に交互に配置して、第一の爪磁極の前記爪部の先端と第二の爪磁極の前記爪部の先端が入れ子状になるように配置して固定子鉄心を形成し、
    前記固定子鉄心の前記爪磁極で環状コイルを挟み込んで固定子を構成した多相クローポール型モータにおいて、
    前記爪磁極は磁性粉を圧縮して形成され、かつ、10000A/mの磁界を印加した場
    合にその磁束密度が1.7 テスラ以上となる直流磁化特性を有する磁性成形体で形成した
    ことを特徴とする多相クローポール型モータ。
  2. 請求項1において、
    前記第一の爪磁極と第二の爪磁極は、同一形状で周方向に交互に配置して、1相分の固定子鉄心として形成されていることを特徴とする多相クローポール型モータ。
  3. 請求項1において、
    前記径方向継鉄部と外周側継鉄とは、前記爪部の周方向長さL1の2倍以上の周方向長さL2を有しており、前記爪部は、このような周方向長さL2を有する径方向継鉄部の周方向の一方側と連結し、また前記外周側継鉄は、径方向継鉄部11の軸方向長さL3のほぼ1/2の軸方向長さL4を有していることを特徴とする多相クローポール型モータ。
  4. 請求項1において、
    前記爪磁極の磁極面の隣接する磁極面との対向部は、等間隔の隙間で略平行に形成されていることを特徴とする多相クローポール型モータ。
  5. 請求項1において、
    前記第一の爪磁極と第二の爪磁極と環状コイルで構成される固定子を樹脂成形で一体化されていることを特徴とする多相クローポール型モータ。
  6. 請求項1において、前記爪磁極は、隣接爪磁極との位置決め用係合部を外周側継鉄部に設けていることを特徴とする多相クローポール型モータ。
  7. 請求項1において、
    前記固定子の各相の位相合わせ用の係合部を外周側継鉄部に設けていることを特徴とする多相クローポール型モータ。
  8. 請求項1において、
    前記爪部は、先端から径方向継鉄部に向かって径方向の厚さが2次曲線で漸増するように形成されていることを特徴とする多相クローポール型モータ。
  9. 請求項1において、
    前記爪部は、先端から径方向継鉄部に向かって径方向の厚さが一定で、根元の部分にのみRを有するように形成されていることを特徴とする多相クローポール型モータ。
  10. 請求項1において、
    前記回転子は、前記爪磁極の磁極面に対向する永久磁石を周方向に複数備え、前記永久磁石は、前記磁極面との隙間が中心部が狭く周方向の両側が広くなるように形成されていることを特徴とする多相クローポール型モータ。
  11. 請求項1において、
    前記第一の複数の爪磁極群と第二の複数の爪磁極群を、それぞれ周方向に連結して構成されることを特徴とする多相クローポール型モータ。
  12. 請求項1において、
    前記回転子は、突極型である回転子,かご型誘導子を有する回転子、又はかご型誘導子
    と磁石を併せ持つ回転子であることを特徴とする多相クローポール型モータ。
  13. 請求項1において、
    PWM制御で駆動されることを特徴とする多相クローポール型モータ。
  14. 請求項1において、
    前記爪磁極には、環状コイルの引出し線用の溝が付加されていることを特徴とする多相クローポール型モータ。
  15. 軸方向に延在し回転子と微少隙間をもって対向する磁極面を有する爪部と、
    前記爪部から外径側に延在する径方向継鉄部と、
    前記径方向継鉄部から前記爪部と同じ方向に延在する外周側継鉄とで爪磁極を複数形成
    し、
    前記複数の爪磁極を周方向に交互に配置して、第一の爪磁極の前記爪部の先端と第二の爪磁極の前記爪部の先端が入れ子状になるように配置して固定子鉄心を形成し、
    前記固定子鉄心の前記爪磁極で環状コイルを挟み込んで固定子を構成した多相クローポール型モータにおいて、
    前記爪磁極は磁性粉を圧縮して形成され、かつ、1T,400Hzの磁界を印加した場
    合にその鉄損が35W以下となる高周波鉄損特性を有する磁性成形体で形成したことを特徴とする多相クローポール型モータ。
  16. 軸方向に延在し回転子と微少隙間をもって対向する磁極面を有する爪部と、
    前記爪部から外径側に延在する径方向継鉄部と、
    前記径方向継鉄部から前記爪部と同じ方向に延在する外周側継鉄とで爪磁極を複数形成
    し、
    前記複数の爪磁極を周方向に交互に配置して、第一の爪磁極の前記爪部の先端と第二の爪磁極の前記爪部の先端が入れ子状になるように配置して固定子鉄心を形成し、
    前記固定子鉄心の前記爪磁極で環状コイルを挟み込んで固定子を構成した多相クローポール型モータにおいて、
    前記爪磁極は磁性粉を圧縮して形成され、かつ、モータで使用する周波数領域0〜300Hzの交流磁界の磁化特性が5%以下の変化である磁性成形体で形成したことを特徴とする多相クローポール型モータ。
  17. 軸方向に延在し回転子と微少隙間をもって対向する磁極面を有する爪部と、
    前記爪部から外径側に延在する径方向継鉄部と、
    前記径方向継鉄部から前記爪部と同じ方向に延在する外周側継鉄とで爪磁極を複数形成
    し、
    前記複数の爪磁極を周方向に交互に配置して、第一の爪磁極の前記爪部の先端と第二の爪磁極の前記爪部の先端が入れ子状になるように配置して固定子鉄心を形成し、
    前記固定子鉄心の前記爪磁極で環状コイルを挟み込んで固定子を構成した多相クローポール型モータにおいて、
    前記爪磁極は、軸方向に平行に延在し、かつ回転子と対向する面で隣り合わせる爪部間
    の距離が、前記爪磁極の径方向に向って回転子から遠ざかる方向に変化し、前記距離が爪
    磁極内周面より大きくなるように構成されていることを特徴とする多相クローポール型モ
    ータ。

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