JP4116555B2 - グリコペプチドホスホネート誘導体を調製する方法 - Google Patents
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Description
本発明は、グリコペプチド抗生物質の誘導体を調製する新規方法に関する。さらに具体的には、本発明は、アミノ含有側鎖を有するグリコペプチド抗生物質のホスホネート誘導体を調製する多段方法に関し、その最初の2工程は、中間体反応生成物を単離することなく、単一反応容器内で行われる。
グリコペプチド(例えば、ダルバヘプチド)は、種々の微生物から産生される周知の種類の抗生物質である(Glycopeptide Antibiotics,R.Nagarajan編、Marcel Dekker,Inc.New York(1994)を参照)。このようなグリコペプチドの多くの合成誘導体もまた、当該技術分野で公知であり、それらの誘導体は、典型的には、天然に生じるグリコペプチドと比べて、特性が向上している(高い抗菌活性を含めて)と報告されている。例えば、2001年5月1日に出願された米国特許出願第09/847,042号は、種々のグリコペプチドホスホネート誘導体を記述しており、その一部は、アミノ含有側鎖を含有する。このようなホスフェート誘導体は、グラム陽性感染を治療する抗生物質として、特に有用である。
本発明は、アミノ含有側鎖を有するグリコペプチド抗生物質のホスホネート誘導体を調製する新規方法を提供する。他にも利点はあるが、本発明の方法の最初の2工程は、中間体反応生成物を単離することなく、単一反応容器内で行われ、それにより、以前の方法と比較して、その方法の無駄が少なくなり、全体的な効率および収率が改善される。
R1は、C1〜10アルキレン、C2〜10アルケニレンおよびC2〜10アルキニレンからなる群から選択される;
R2は、C1〜20アルキル、C2〜20アルケニル、C2〜20アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C5〜8シクロアルケニル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリール、C2〜9複素環式基、−Ra−Cy1、−Ra−Ar1−Ar2、−Ra−Ar1−Rb−Ar2、−Ra−Ar1−O−Rb−Ar2からなる群から選択される;
R4は、C1〜10アルキレンである;
Raは、C1〜10アルキレン、C1〜10アルケニレンおよびC1〜10アルキニレンからなる群から選択される;
Rbは、C1〜6アルキレン、C1〜6アルケニレンおよびC1〜6アルキニレンからなる群から選択される;
Cy1は、C3〜8シクロアルキル、C5〜8シクロアルケニル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリール、C2〜9複素環式基からなる群から選択される
Ar1およびAr2は、別個に、C6〜10アリールおよびC2〜9ヘテロアリールから選択される;
ここで、各アリール基、ヘテロアリール基および複素環式基は、必要に応じて、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、ニトロおよびトリフルオロメチルからなる群から独立して選択される1個〜3個の置換基で置換されており、そして各ヘテロアリール基および複素環式基は、窒素、酸素またはイオウから選択される1個〜3個のヘテロ原子を含有する;
該方法は、以下の工程を包含する:
(a)バンコマイシンまたはその塩を、式II
式III中、R1、R2およびR3は、本明細書中で定義したとおりである;
(b)式IIIの化合物をアミンと反応させて、式IVの化合物またはその塩を提供する工程:
(c)塩基の存在下にて、式IVの化合物を、ホルムアルデヒドおよび式Vの化合物と反応させて、式Iの化合物またはその塩を提供する工程:
W−OC(O)− (A)
ここで、Wは、9−フルオレニルメチル、3−インデニルメチル、ベンズ[f]インデン−3−イルメチル、17−テトラベンゾ[a,c,g,i]フルオレニルメチル、2,7−ジ−tert−ブチル[9−(10,10−ジオキソ−10,10,10,10−テトラヒドロチオキサンチル)]メチル、1,1−ジオキソベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチルからなる群から選択され、ここで、該9−フルオレニルメチル基は、必要に応じて、C1〜6アルキル、ハロ、ニトロおよびスルホからなる群から選択される1個〜3個の置換基で置換されている。
(i)塩基の存在下にて、バンコマイシンまたはその塩を式IIの化合物と混ぜ合わせて、反応混合物を形成する工程;
(ii)工程(i)から得た該反応混合物を酸で酸性化する工程;および
(iii)工程(ii)から得た該反応混合物を還元剤と接触させる工程。
本発明は、アミノ含有側鎖を有するグリコペプチドホスホネート誘導体を調製する新規方法に関する。このような方法を説明するとき、以下の用語は、特に明記しない限り、以下の意味を有する。
「アルキル」との用語は、一価飽和炭化水素基であって、直鎖または分枝であり得るものを意味する。特に明記しない限り、このようなアルキル基は、典型的には、1個〜20個の炭素原子を含有する。代表的なアルキル基には、例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルなどが挙げられる。
本発明の方法は、バンコマイシンまたはその塩で開始して、3段階で行われる。この方法の第一工程は、還元的アルキル化工程であり、これは、まず、1当量のバンコマイシンまたはその塩と1当量またはそれ以上の式IIのアルデヒドとを混ぜ合わせて、インサイチュでイミンおよび/またはヘミアミナール中間体を形成することを包含する:
DMF=N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
eq.=当量
Fmoc=9−フルオレニルメトキシカルボニル
TFA=トリフルオロ酢酸
以下の実施例では、バンコマイシン塩酸塩半水物は、Alpharma,Inc.Fort Lee,NJ07024(Alpharma AS,Oslo Norway)から購入した。他の試薬および反応物は、Aldrich Chemical Co..Milwaukee,WI 53201から入手できる。
(N−Fmoc−デシルアミノアセトアルデヒドの調製)
(工程A−N−Fmoc−2−(n−デシルアミノ)エタノールの調製)
2−(n−デシルアミノ)エタノール(2.3g、11mmol、1.1eq)およびDIPEA(2.0mL、11mmol、1.1eq)を塩化メチレン(15mL)に溶解し、そして氷浴で冷却した。塩化メチレン(15ml)中の9−フルオレニルメチルクロロホルメート(2.6g、10mmol、1.0eq)を加え、その混合物を30分間攪拌し、次いで、3N塩酸(50mL)で2回洗浄し、そして飽和炭酸水素ナトリウム(50mL)で洗浄した。その有機物を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下にて、溶媒を除去した。N−Fmoc−2−(n−デシルアミノ)エタノール(4.6g、11mmol、108%)は、さらに精製することなく、使用した。
塩化オキサリル(12.24mL)および塩化メチレン(50mL)の溶液に、−35〜−45℃で、20分間にわたって、塩化メチレン(25mL)中のDMSO(14.75g)を加えた。その反応混合物を、−35〜−45℃で、10分間攪拌した。N−Fmoc−2−(n−デシルアミノ)エタノール(20.0g)の塩化メチレン(70mL)溶液を25分間にわたって加え、次いで、−35〜−45℃で、40分間攪拌した。次いで、トリエチルアミン(21.49g)を加え、その混合物を、−10〜−20℃で、30分間攪拌した。この反応混合物を、その内部温度を0〜5℃で維持しつつ、水(120mL)に続いて濃硫酸(20.0g)でクエンチした。その有機層を単離し、そして20%硫酸(100mL)に続いて水(2×100mL)で洗浄した。この有機溶液を、真空下にて、60℃で、約100mLまで蒸留した。ヘプタン(100mL)を加え、油浴の温度を80℃まで上げ、残留容量が100mLになるまで、その蒸留を継続した。さらに多くのヘプタン(100mL)を加え、その蒸留を100mLの容量まで繰り返した。加熱浴を、15℃の冷水浴と交換した。この浴を、20分間にわたって、5℃までゆっくりと冷却すると、その生成物の沈殿が開始した。次いで、そのスラリーを−5℃〜−10℃まで冷却し、そしてそのスラリーを2時間攪拌した。次いで、ブフナー漏斗上で固形物を集め、そして冷(−5℃)ヘプタン(2×15mL)で洗浄した。その湿潤固形物を真空乾燥し、表題アルデヒドを得た。
(Nvan−2−(n−デシルアミノ)エチルバンコマイシン塩酸塩の調製)
バンコマイシン塩酸塩20g(13.46mmol)およびN−Fmoc−2−(n−デシルアミノ)アセトアルデヒド(acetyldehyde)6.526g(15.48mmol)の攪拌混合物に、N,N−ジメチルホルムアミド130mLおよびN,N−ジイソプロピルエチルアミン4.7mL(26.92mmol)を加えた。得られた混合物を、窒素下にて、室温で、15時間攪拌し、0℃で、メタノール75mLおよびトリフルオロ酢酸4.15mL(53.84mmol)を連続して加えた。この混合物を1時間攪拌し、そしてボラン−ピリジン錯体1.93mL(15.48mmol)を加えた。得られた混合物を、0℃で、4時間攪拌し、そしてメタノール中の2Mメチルアミン80mL(161.52mmol)を加えた。得られた混合物を室温まで暖め、そして50時間攪拌し、0℃まで冷却し、そして水(350mL)を滴下した。その混合物を、濃塩酸11mLをゆっくり加えることにより、pH3.60まで酸性化すると、沈殿が生じた。この混合物を、さらに30分間攪拌し、次いで、ブフナー漏斗で濾過した。得られた湿潤ケークを水(2×200mL)で洗浄し、そして16時間真空乾燥して、粗Nvan−2−(n−デシルアミノ)エチルバンコマイシン塩酸塩9.8gを得た。この中間体は、次いで、実施例3で記述するように、本発明の方法の工程(c)で使用され得る。
(Nvan−2−(n−デシルアミノ)エチルバンコマイシン塩酸塩の調製)
機械攪拌機、温度計および窒素バブラーを備え付けた1L三ツ口丸底フラスコに、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)180mLを加えた。攪拌しつつ、N−Fmoc−2−(n−デシルアミノ)−アセトアルデヒド(acetyldehyde)6.75g(0.0160mol)およびバンコマイシン塩酸塩25g(0.0168mol)を連続して加えた。その添加漏斗を20mLのDMFで洗浄した;次いで、N,N−ジイソプロピルエチルアミン5.85mL(0.0336mol)を加えた。得られた混合物を、その温度を20〜25℃で維持しつつ、室温で、窒素下にて、6〜8時間攪拌した。メタノール(95mL)を一度に加え、次いで、1分以内に、トリフルオロ酢酸5.2mL(0.0672)を加えた。この混合物を0.25時間攪拌し、次いで、その反応混合物に、ボラン−tert−ブチルアミン錯体1.39g(0.016mol)を一度に加えた。この添加漏斗をメタノール5mLでリンスし、得られた混合物を、室温で、2時間攪拌した。tert−ブチルアミン(10.6mL、0.101mol)を一度に加え、得られた混合物を、40〜42℃で、約7時間攪拌した。次いで、その反応混合物を室温まで冷却し、室温で、0.5N HCl(140mL)を加え、続いて、10%ブライン溶液600mLを加えた。得られた混合物を、20〜25℃で、2時間攪拌し、次いで、10℃まで冷却し、そして1時間攪拌した。得られた沈殿物を、12.5cmブフナー漏斗を使用して、その反応混合物を約90分間にわたって濾過することにより、集めた。その湿潤ケークを冷水(2×50mL)で洗浄し、そして5時間乾燥吸引した。得られた物質を、20〜25℃で2時間攪拌しつつ、アセトニトリル200mLに加えた。得られたスラリーを8cmブフナー漏斗で濾過し、集めた湿潤ケークをアセトニトリル(2×25mL)で洗浄し、そしてハウス真空(約25mmHg)下にて、13時間乾燥して、粗Nvan−2−(n−デシルアミノ)エチルバンコマイシン塩酸塩31.1gを得た。この中間体は、次いで、実施例3で記述するように、本発明の方法の工程(c)で使用され得る。
(Nvan−2−(n−デシルアミノ)エチル29−{[(ホスホノメチル)アミノ]メチル}バンコマイシンの調製)
機械攪拌機、温度計および窒素出口を備え付けた250mL三ッ口丸底フラスコに、Nvan−2−(n−デシルアミノ)エチルバンコマイシン5gおよびアミノメチルホスホン酸1.6gおよびアセトニトリル30mLを充填した。そのスラリーを15分間攪拌して、20〜30℃で、固形分を分散させ、次いで、水20mLを加えた。その混合物を15分間かき混ぜ、そしてジイソプロピルエチルアミン7.5gを加えた。得られた混合物を、全ての固形分が溶解するまで、かき混ぜた。次いで、その反応混合物を−5〜−10℃まで冷却し、そして3.7%ホルムアルデヒド水溶液2.5gを充填し、得られた混合物を、−5〜−10℃で、24時間かき混ぜた。その反応は、HPLCによりモニターした。この反応が完結した後、反応温度を−10〜5℃で維持しつつ、その反応混合物を、3M塩酸溶液でpH2〜3に調整した。穏やかにかき混ぜつつ、20〜25℃で、10分間にわたって、この反応混合物に、アセトニトリル125mLを加えた。この得られた混合物を、20〜25℃で、2時間攪拌し、次いで、濾過した。その湿潤ケークをアセトニトリル20mLで2回洗浄し、そして真空オーブン中にて、20〜25℃で、18時間乾燥して、約100%の収率で、約80%の純度(HPLCの面積)で、ジ−およびトリ塩酸塩の混合物として、表題化合物5.3gを得た(すなわち、式Iの化合物であって、ここで、R1は、−CH2CH2−であり、R2は、n−デシルであり、そしてR4は、−CH2−である)。
(Nvan−2−(n−デシルアミノ)エチル29−{[(ホスホノメチル)アミノ]メチル}バンコマイシンの調製)
機械攪拌機、窒素注入口および温度プローブを備え付けた12Lジャケット付き三ッ口フラスコに、Nvan−2−(n−デシルアミノ)エチルバンコマイシン(約80%の純度)117g(約60mmol)を添加した。次いで、アミノメチルホスホン酸(30g、320mmol)を加え、続いて、アセトニトリル420mLを加えた。得られたスラリーを15分間攪拌し、次いで、水426gを加え、攪拌を15分間継続した。ジイソプロピルエチルアミン(144g、1500mmol)を加え、その混合物を、室温で、1時間攪拌した。得られた淡いピンク色の溶液を−7℃(内部温度)まで冷却し、そしてアセトニトリル33mL中の37%ホルムアルデヒド水溶液4.51g(60mmol)を加えた。その反応をHPLCでモニターしつつ、得られた混合物を、−7℃(内部温度)で、12時間攪拌した。この反応が完結した後(すなわち、1%未満の出発物質となる、12時間後)、その内部反応温度を−4〜−5℃で維持しつつ、その反応混合物のpHを、3N塩酸水溶液を加えることにより、10.4から2.59まで調整した。使用した3N塩酸水溶液の量は、455gであった。得られた混合物に、5℃で、95%エタノール3.1kgを加え、その混合物を3時間撹拌し、次いで、ブフナー漏斗で濾過した。得られた湿潤ケークを酢酸エチル500gで洗浄して、顆粒固形物135gを得た。この固形物を、30mmHgにて、室温で、20時間乾燥して、ジ−およびトリ塩酸塩の混合物として、表題化合物116gを得た。この物質をカールフィッシャーアッセイにかけると、11%の含水量が明らかとなった;HPLC分析により、表題化合物に対して、1.7%未反応グリコペプチドおよび3.6%ビス−マンニッヒ副生成物が明らかとなった。
Claims (24)
- 式I:
式中、
R1は、C1〜10アルキレン、C2〜10アルケニレンおよびC2〜10アルキニレンからなる群から選択され;
R2は、C1〜20アルキル、C2〜20アルケニル、C2〜20アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C5〜8シクロアルケニル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリール、C2〜9複素環式基、−Ra−Cy1、−Ra−Ar1−Ar2、−Ra−Ar1−Rb−Ar2、−Ra−Ar1−O−Rb−Ar2からなる群から選択され;
R4は、C1〜10アルキレンであり;
Raは、C1〜10アルキレン、C1〜10アルケニレンおよびC1〜10アルキニレンからなる群から選択され;
Rbは、C1〜6アルキレン、C1〜6アルケニレンおよびC1〜6アルキニレンからなる群から選択され;
Cy1は、C3〜8シクロアルキル、C5〜8シクロアルケニル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリール、C2〜9複素環式基からなる群から選択され;
Ar1およびAr2は、別個に、C6〜10アリールおよびC2〜9ヘテロアリールから選択され;
ここで、各アリール基、ヘテロアリール基および複素環式基は、置換されていないか、またはC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、ニトロおよびトリフルオロメチルからなる群から独立して選択される1個〜3個の置換基で置換されており、そして各ヘテロアリール基および複素環式基は、窒素、酸素またはイオウから選択される1個〜3個のヘテロ原子を含有し;
該方法は、以下の工程を包含する:
(a)バンコマイシンまたはその塩を、式II:
式II中、R1およびR2は、本明細書中で定義したとおりであり;そしてR3は、アミン不安定性保護基であり;
式III中、R1、R2およびR3は、本明細書中で定義したとおりである、工程;
(b)式IIIの化合物をアミンと反応させて、式IV:
式IV中、R1およびR2は、本明細書中で定義したとおりであり;ここで、工程(a)および工程(b)は、工程(a)から得た中間体を単離することなく、同じ反応混合物中にて行われる、工程;
(c)塩基の存在下にて、式IVの化合物を、ホルムアルデヒドおよび式V:
- R1が、C1〜6アルキレンである、請求項1に記載の方法。
- R1が、−CH2−である、請求項2に記載の方法。
- R2が、C6〜14アルキルである、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- R2が、n−デシルである、請求項4に記載の方法。
- R3が、式(A)の基である、請求項1〜5のいずれかに記載の方法:
W−OC(O)− (A)
ここで、Wは、9−フルオレニルメチル、3−インデニルメチル、ベンズ[f]インデン−3−イルメチル、17−テトラベンゾ[a,c,g,i]フルオレニルメチル、2,7−ジ−tert−ブチル[9−(10,10−ジオキソ−10,10,10,10−テトラヒドロチオキサンチル)]メチル、1,1−ジオキソベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチルからなる群から選択され、ここで、該9−フルオレニルメチル基は、置換されていないか、またはC1〜6アルキル、ハロ、ニトロおよびスルホからなる群から選択される1個〜3個の置換基で置換されている、
方法。 - Wが、9−フルオレニルメチルであり、ここで、該9−フルオレニルメチル基が、置換されていないか、またはC1〜6アルキル、ハロ、ニトロおよびスルホからなる群から選択される1個〜3個の置換基で置換されている、請求項6に記載の方法。
- Wが、9−フルオレニルメチルである、請求項7に記載の方法。
- R4が、C1〜6アルキレンである、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- R4が、−CH2−である、請求項9に記載の方法。
- 工程(a)での前記還元剤が、アミン/ボラン錯体である、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
- 工程(a)での前記還元剤が、ピリジン/ボランまたはtert−ブチルアミン/ボランである、請求項11に記載の方法。
- 工程(a)が、以下の工程を包含する、請求項1〜12のいずれかに記載の方法:
(i)塩基の存在下にて、バンコマイシンまたはその塩を式IIの化合物と混ぜ合わせて、反応混合物を形成する工程;
(ii)工程(i)から得た該反応混合物を酸で酸性化する工程;および
(iii)工程(ii)から得た該反応混合物を還元剤と接触させる工程。 - 工程(i)での前記塩基が、三級アミンである、請求項13に記載の方法。
- 工程(i)での前記塩基が、ジイソプロピルエチルアミンである、請求項14に記載の方法。
- 工程(ii)での前記酸が、トリフルオロ酢酸または酢酸である、請求項13に記載の方法。
- 工程(b)での前記アミンが、水酸化アンモニウムまたは一級アミンである、請求項1〜16のいずれかに記載の方法。
- 工程(b)での前記アミンが、水酸化アンモニウム、メチルアミンまたはtert−ブチルアミンである、請求項17に記載の方法。
- 工程(b)での前記アミンが、tert−ブチルアミンである、請求項18に記載の方法。
- 工程(c)での前記塩基が、三級アミンである、請求項1〜19のいずれかに記載の方法。
- 工程(c)での前記塩基が、ジイソプロピルエチルアミンである、請求項20に記載の方法。
- 三級アミン対式Vの化合物のモル比が、3:1〜5:1である、請求項20に記載の方法。
- 前記モル比が、4:1である、請求項22に記載の方法。
- R1が、−CH2−であり、
R2が、n−デシルであり、
R3が、W−OC(O)−であり、ここで、Wが、9−フルオレニルメチルであり、
R4が、−CH2−であり、
工程(a)での前記還元剤が、tert−ブチルアミン/ボランであり、そして
工程(b)での前記アミンが、tert−ブチルアミンである、請求項1に記載の方法。
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