JP4307723B2 - N1−修飾グリコペプチド - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、グリコペプチド、特にA82846B、及び、そのNDISACC変形物に関する。特許請求される化合物では、最初のN1アミノ酸、N-メチル-D-ロイシンが除かれ、アシル基、または、代わりのα-アミノ酸から誘導されたアシル基により置換されている。
【0002】
本発明は、式:
【化4】
Figure 0004307723
(式中、R1は、無置換C2〜C10アルカノイル、フェニルで置換されたC2〜C10アルカノイル、または、α炭素原子以外でアミノ基、若しくは、保護されたアミノ基で置換されたC2〜C10のアルカノイルであるか;
ベンゾイル、または、各々独立してハロゲン、C1〜C4の低級アルキル、C1〜C4の低級アルコキシ、若しくは、フェニルである1、若しくは2個の置換基を有する置換されたベンゾイルであるか;
α-アミノ酸から誘導されたアシル、または、保護されたα-アミノ酸から誘導されたアシルであって、該α-アミノ酸がD-体、または、L-体の:
アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、3-フェニルアラニン、3-(p-クロロフェニル)アラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、及び、バリン
からなる群から選択されるアシルであるか;または、
上に定義したα-アミノ酸から誘導されるアシルであって、そのアミノ酸がアミン上にC1〜C10のアルキル、ベンジル、フェニルベンジル、若しくは、p-クロロベンジルである置換基を有するアシルであり、ここでN-メチル-D-ロイシンから誘導されるアシルは除く;
2は、水素、または、式:
【化5】
Figure 0004307723
(式中、R2aは水素、または、−CH2−R3であり、そして、R3は水素、C1〜C11のアルキル、C1〜C11のアルキル−R4、または、R4−(リンカー(0 または 1)−R4)0 または 1を表し、ここで、R4は各々独立して、フェニル、または1〜2個の置換基により置換されたフェニルであり、その置換基のそれぞれは独立にハロゲン、C1〜C8の低級アルキル、C1〜C8の低級アルコキシ、C1〜C4の低級アルキルチオ、または、トリフルオロメチルであり、「リンカー」は−O−、−CH2−、または、−O−(CH2)n−であり、ここで、nは1〜3である)のエピバンコースアミニル(epivancosaminyl)を表す)
の化合物、並びに、その医薬的に許容される塩に関する。
【0003】
1がC2〜C10のアルカノイルを表す場合、それは直鎖アルカノイル、または、いずれかの程度まで分枝したアルカノイルでもあり得る。同じ様に、R3がC1〜C11のアルキルを表す場合、それは直鎖、または、分枝状であり得る。
【0004】
本発明の化合物は、式:
【化6】
Figure 0004307723
(式中、R2は上述に定義されるとおりである)
の対応する「A82846Bヘキサペプチド」から製造される。これらの「A82846Bヘキサペプチド」は、標準のN1アミノ酸N-メチル-D-ロイシンが除かれ、親グリコペプチドのアミノ酸数が7から6に減ったので、このように呼ばれている。
【0005】
本発明の化合物は、A82846Bヘキサペプチドを所望のアシル基R1のアルカン酸の活性化エステルと反応させることによって製造される。「活性化エステル」は、A82846Bヘキサペプチドのアミンとのカップリングに対して、カルボキシル官能基をより反応性にしたエステルを意味する。A82846Bヘキサペプチド、及び、活性化エステルの反応は、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシド、または、ジメチルホルムアミド、及び、ジメチルスルフォキシドの混合物等のふさわしくは極性溶媒である、有機溶媒中で行われる。反応は、25〜100℃等の広い範囲の温度下で行われるが、好ましくは約25〜35℃の温度で行われる。所望の産物のいくつかは反応物を接触させると直に作られるが、より高い収量は約1〜約24時間、しばしば約1〜約5時間の反応時間で得られる。単離、及び、精製は慣用の手順に従って行われる。
【0006】
出発材料のA82846Bヘキサペプチド自身は、親グリコペプチド:
【化7】
Figure 0004307723
(式中、R2aは上述に定義されるとおりである)
から合成される。この合成は、ペプチド、または、蛋白質のN末端残基の切断のための2工程反応である「エドマン分解」による。上述の親グリコペプチドをまず、式SCN-R5のイソチオシアネートと反応させ、式:
【化8】
Figure 0004307723
の中間体NLEU-(チオカルバモイル)-A82846B化合物を得る。前述の式中、R5は、C1〜C10のアルキル、フェニル、ナフチル、または、各々が独立してハロゲン、C1〜C4の低級アルキル、C1〜C4の低級アルコキシ、ベンゾイロキシ、ニトロ、若しくは、
【化9】
Figure 0004307723
(式中、各R6は独立してC1〜C4の低級アルキルである)
である、1若しくは2個の置換基により置換されたフェニルである。
【0007】
この反応は、都合よくは水中で、ピリジンと共に、25〜30℃の温度で、イソチオシアネート反応物のわずかに過剰量を用いて行われる。NLEU-(チオカルバモイル)A82846B中間体は、慣用の方法により分離され得るか、または、エドマン分解の第2工程において反応溶媒の除去後に使用し得る。
【0008】
第2工程で、NLEU-(チオカルバモイル)A82846Bを、好ましくはトリフルオロ酢酸である有機酸と、ジクロロメタン等の非極性溶媒中で反応させる。反応は、0℃〜35℃の温度で進行するが、好ましくは、0℃〜25℃の温度で行われる。反応は、一般には数時間で終了する。得られたヘキサペプチド生成物は、所望により慣用の方法により分離、及び、精製される。
【0009】
エドマン分解の第2工程は場合により、二糖エピバンコースアミンの損失につながり得る。デス-エピバンコースアミニル化合物(R2=水素)を得るには、より長い反応時間とし得る。
【0010】
分子の二糖部位でのその他の変形は、慣用の方法により得られる。上述のように、エドマン分解、及び、それに続くアシル化は、天然の二糖(R2は、R2a=Hのエピバンコースアミニル)、または、二糖誘導体(R2は、R2a=CH2-R3のエピバンコースアミニル)により行われ得る。本発明の化合物を合成するためのこの方法は、以下の実施例12、及び、26の製造例で例示される。しかしながら、これらの特許請求する二糖誘導体(R2は、R2a=CH2-R3のエピバンコースアミニル)を有する化合物を、最初にエドマン分解を行い、続いてA82846Bにおけるアシル化を天然のR2=エピバンコースアミニルで行い、その後に所望のエピバンコースアミニル置換基−CH2−R3を導入して製造することも可能である。これは、実施例34、及び、35に例示される。
【0011】
−CH2−R3置換基が、エドマン分解、及び、アシル化の前、または、後で導入されるかに拘わらず、同じ慣用の方法が使用される。この反応では、基質化合物は、所望の−CH2−R3基を導入するのに適当なアルデヒドにより還元的にアルキル化される。この反応は、種々の文献で教示される(米国特許第5,591,714号、及び、欧州特許第667,353号参照)。
【0012】
本発明の化合物は容易に塩を形成し、それらは、慣用の方法により製造され得る。
【0013】
以下の実施例により、本発明の化合物の製造が例示される。
【0014】
LEU -( フェニルチオカルバモイル )- DISACC -( -( - クロロフェニル )
ベンジル ) A82846Bの製造
DISACC-(p-(p-クロロフェニル)ベンジル)A82846Bトリ塩酸塩(100.0mg,0.0526mmol)を、10mlのH2O-ピリジン(1:1 容量/容量)中に溶解し、そして、フェニルイソチオシアネート(0.010ml,0.083mmol)で処理した。得られた混合物を室温で1時間攪拌し、その時点でHPLC分析により出発材料の完全の消費が示された。反応混合物を真空下で濃縮し、粗生成物を分取HPLCにより精製し、標題化合物を76.6mg(76%収量)得た。FAB-MS:C93102Cl31126Sについての計算値 1925.5、実測値 1928.5(M+3)。
【0015】
単離されたチオ尿酸からのN DISACC -( -( - クロロフェニル ) ベンジル )-
デスロイシルA82846Bの製造
精製したNLEU-(フェニルチオカルバモイル)-NDISACC-(p-(pクロロフェニル)ベンジル)A82846B(63.3mg,0.0327mmol)の試料を、10mlのCH2Cl2中に懸濁し、0℃に冷却した後、トリフルオロ酢酸(0.10ml)で処理した。1時間後、反応混合物を室温まで温め、さらに2時間攪拌した。溶媒を真空で除去し、粗生成物を分取HPLCにより精製し、標題化合物25.3mg(46%収量)を白色粉末として得た。FAB-MS:C7984Cl3925についての計算値 1663.5、実測値 1666.4(M+3)。
【0016】
チオ尿酸中間体の単離なしのN DISACC -( - フェニルベンジル )- デスロイシル
A82846Bの製造
DISACC-(p-フェニルベンジル)A82846B(41.0mg,0.0233mmol)を、4mlのH2O-ピリジン(1:1 容量/容量)中に溶解し、フェニルイソチオシアネート(0.0040ml,0.033mmol)で処理した。反応混合物を室温で3時間攪拌し、この時点で、HPLC分析により出発材料の完全な消費が示された。反応混合物を真空下で濃縮し、粗チオ尿酸中間体を白色固体として得た。その後、チオ尿素誘導体を10mlCH2Cl2中に懸濁し、0℃に冷却した後、トリフルオロ酢酸(0.25ml)で処置した。30分後、反応混合物を室温まで温め、さらに1時間攪拌した。溶媒を真空下で除き、粗生成物を分取HPLCにより精製し、標題化合物14.0mg(37%収量)を白色粉末として得た。FAB-MS:C7985Cl2925についての計算値 1629.5、実測値 1632.5(M+3)。
【0017】
実施例1の製造
デスロイシルA82846B(101mg,0.0689mmol)の試料、及び、4-フェニルベンゾイル酸のヒドロキシベンゾトリアゾール水和物活性エステル(47mg,0.149mmol)を10mlのDMF中に溶解した。得られた混合物を室温で2時間攪拌し、この時点で、HPLC分析により出発材料の完全な消費が示された。反応混合物を真空下で濃縮し、粗生成物を分取HPLCにより精製し、N1-(p-フェニルベンゾイル)デスロイシルA82846Bを14mg(12%収量)得た。
【0018】
実施例26の製造
DISACC-(p-フェニルベンジル)デスロイシルA82846B(140mg,0.0858mmol)の試料、及び、N-BOC-D-プロリンのヒドロキシベンゾトリアゾール水和物活性エステル(66mg,0.199mmol)を12mlのDMF中に溶解した。得られた混合物を室温で1時間攪拌し、この時点で、HPLC分析により出発材料の完全な消費が示された。反応混合物を真空下で濃縮し、粗生成物を分取HPLCにより精製し、NDISACC-(p-フェニルベンジル)デスロイシルA82846BのN1-(N-BOC-D-プロリン)誘導体を77.5mg(49%収量)得た。
【0019】
実施例12の製造
DISACC-(p-フェニルベンジル)デスロイシルA82846BのN1-(N-BOC-D-プロリン)誘導体(52.5mg,0.0287mmol)の試料を、9mlのCH2Cl2中に溶解し、0℃に冷却した後、トリフルオロ酢酸(0.5ml)で処理した。10分後、反応混合物を室温まで温め、さらに50分間攪拌した。HPLC分析により出発材料の完全な消費が示された。溶媒を真空下で除き、粗生成物を分取HPLCにより精製し、NDISACC-(p-フェニルベンジル)デスロイシルA82846BのN1--D-プロリン誘導体を15mg(30%収量)得た。
【0020】
実施例34、及び、35の製造
デスロイシルA82846BのN1-D-ロイシン誘導体(95mg,0.0602mmol)の試料、及び、p-フェニルベンズアルデヒド(14mg,0.0768mmol)を、10mlのN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、及び、10mlのメタノール(MeOH)中に溶解した。得られた混合物を75℃に加熱し、1時間15分攪拌した。この時点でシアンホウ化水素ナトリウム(26mg,0.413mmol)を添加し、反応物を75℃でさらに1時間30分攪拌し、この時点で、HPLC分析により出発材料の完全な消費が示された。反応混合物を真空下で濃縮し、粗生成物を分取HPLCにより精製し、デスロイシルA82846BのN1-(N-p-フェニルベンジル)-D-ロイシン誘導体を32mg(30%収量)、及び、デスロイシルA82846BのNDISACC-(p-フェニルベンジル)-N1-(N-p-フェニルベンジル)-D-ロイシン誘導体を3mg(2.6%)得た。
【0021】
これらの実施例で報告されるHPLCの方法は、以下のように行った:
分析的:反応は、Waters C18 μBondapak、または、Novapak C18カラム(3.9×300mm)、及び、280nmでのUV検出を用いた分析的HPLCによりモニターした。溶出は、5%CH3CN-95%緩衝液から、80%CH3CN-20%緩衝液の30分間にわたる直線的勾配により行った。使用した緩衝液は、水中の0.5%トリエチルアミンであり、H3PO4によりpH3に調整した。
分取:粗反応混合物を、Waters C18 Nova-Pakカラム(40×300mm)、及び、280nmでのUV検出を用いた分取HPLCにより精製した。溶出は、5%CH3CN-95%緩衝液から、80%CH3CN-20%緩衝液の30分間にわたる直線的勾配により行った。使用した緩衝液は、水中の0.5%トリエチルアミンであり、H3PO4によりpH3に調整した。所望の画分は続いて、Waters C18 Sep-Pakカラム(35cc)により脱塩した後、凍結乾燥した。
【0022】
化合物は以下のように脱塩した。Waters Sep-Pakカートリッジをメタノール(2〜3カラム容量)で予め湿らせた後、水(2〜3カラム容量)で平衡化した。最低限の容量の水中に溶解された試料を、Sep-Pakカラムに載せた後、水(2〜3カラム容量)で洗浄し、望ましくない塩を除いた。その後、生成物を、典型的には1:1のCH3CN/H2O、CH3CN、及び/または、メタノールである適当な溶媒系で溶出する。有機溶媒成分を真空下で除き、得られた水溶液を凍結乾燥し、最終生成物を得る。
【0023】
本発明の代表的な化合物を以下の表に示す:
【表1】
Figure 0004307723
【表2−1】
Figure 0004307723
【表2−2】
Figure 0004307723
【表2−3】
Figure 0004307723
【0024】
本発明の化合物は、細菌感染の処置において有用である。従って、別の態様において、本発明は典型的には温血動物である宿主動物における細菌感染を抑制する方法であって、宿主動物に本発明の化合物の有効な、抗菌的な量を投与することを含む方法に関する。この態様では、化合物は、種々の細菌による感染を抑制、及び、処置するのに使用することができるが、特にグラム陽性細菌に用い得る。好ましい態様では、化合物は、現存の抗菌剤に耐性な細菌による感染を抑制、及び、処置するのに使用できる。例えば、或る細菌は、メチシリンに耐性であり、別のものはバンコマイシン、及び/またはテイコプラニンに耐性である。本化合物は、このような耐性細菌種による感染を抑制、及び、処置する技術を提供する。
【0025】
本発明のこの態様を実施するため、本発明の化合物は、経口、並びに、静脈内、及び、筋肉内等の非経口経路を含む慣用の技術のいずれかにより投与され得る。用いられる化合物の量は決定的なものではなく、用いられる個々の化合物、投与経路、感染の重篤さ、投与間隔、及び、当業者に公知のその他の要因に依存して変化する。一般に、約0.5〜約100mg/kgの用量で有効であり、多くの状況において、より少ない約0.5〜約50mg/kgの用量で有効である。本発明の化合物は単一用量で投与できるが、細菌感染の抑制を確実にするために典型的には、抗菌治療において公知の方法により、本発明の化合物は実際、数日、または、数週間等の期間にわたって繰り返し投与される。
【0026】
また、公知の抗菌治療に従って、本発明の化合物は、必要な用量の適切な運搬用に製剤される、従って、別の態様では本発明は、本発明の化合物を医薬的に許容される担体と共に含む医薬的製剤に向けられる。このような担体は、経口、及び、非経口の両方の運搬経路用が周知である。一般に、製剤は、本発明の化合物を約0.1〜約90重量%、しばしば約1.0〜約3重量%で含むであろう。
【0027】
本発明の化合物の抗菌効力を表IIIに説明する。最小阻害濃度(MIC)を、標準ブロス微希釈分析(micro-dilution assay)を用いて決定した。
【表3】
Figure 0004307723
【表4−1】
Figure 0004307723
【表4−2】
Figure 0004307723
【表4−3】
Figure 0004307723
【表5】
Figure 0004307723

Claims (12)

  1. 式:
    Figure 0004307723
    (式中、Rは、
    無置換C〜C10アルカノイル、フェニルで置換されたC〜C10アルカノイル、または、α炭素原子以外でアミノ基、若しくは、保護されたアミノ基で置換されたC〜C10のアルカノイルであるか;
    ベンゾイル、または、各々独立してハロゲン、C〜Cの低級アルキル、C〜Cの低級アルコキシ、若しくは、フェニルである1、若しくは2個の置換基を有する置換されたベンゾイルであるか;
    α−アミノ酸から誘導されたアシル、または、保護されたα−アミノ酸から誘導されたアシルであって、該α−アミノ酸がD−体、または、L−体の:
    アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、3−フェニルアラニン、3−(p−クロロフェニル)アラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、及び、バリン
    からなる群から選択されるアシルであるか;または、
    上に定義したα−アミノ酸から誘導されるアシルであって、そのアミノ酸がアミン上にC〜C10のアルキル、ベンジル、フェニルベンジル、若しくは、p−クロロベンジルである置換基を有するアシルであり、ここでN−メチル−D−ロイシンから誘導されるアシルは除く;
    は、水素、または、式:
    Figure 0004307723
    (式中、R2aは水素、または、−CH−Rであり、そして、Rは水素、C〜C11のアルキル、C〜C11のアルキル−R、または、R−(リンカー(0または1)−R0または1を表し、ここで、Rは各々独立して、フェニル、または1〜2個の置換基により置換されたフェニルであり、その置換基のそれぞれは独立にハロゲン、C〜Cの低級アルキル、C〜Cの低級アルコキシ、C〜Cの低級アルキルチオ、または、トリフルオロメチルであり、「リンカー」は−O−、−CH−、または、−O−(CH−であり、ここで、nは1〜3である)のエピバンコースアミニルを表す)
    の化合物またはその医薬的に許容される塩
  2. が、R2aが水素のエピバンコースアミニル基である、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩
  3. が、R2aが−CH−Rのエピバンコースアミニル基である、請求項2に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩
  4. がp−ビフェニリルである、請求項3に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩
  5. がp−(p−クロロフェニル)フェニルである、請求項3に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の化合物またはその医薬的に許容される塩を、医薬的に許容され得る希釈剤、または、担体と共に含む医薬製剤。
  7. 宿主における細菌感染を処置するために使用する請求項6に記載の医薬製剤。
  8. 細菌感染がバンコマイシン耐性エンテロコッカスによるものである、請求項7に記載の医薬製剤。
  9. 抗菌治療に使用するための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩
  10. バンコマイシン耐性エンテロコッカスに対する抗菌治療に使用するための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩
  11. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩の製造方法であって、式:
    Figure 0004307723
    (式中、Rは請求項1に定義される通りである)
    の親グリコペプチドを、請求項1に定義される所望のRのアルカン酸の活性化エステルと反応させることを含む方法。
  12. さらにN DISACC アミンを還元的にアルキル化することを含む、請求項11記載の方法。
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