JP4116215B2 - 皮革様シート状物およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、伸び止め性が良好でありながら、ソフト性と挫掘性のバランスに優れた新規な皮革様シート状物とその製造方法に関するものである。特に本発明は家具や靴用途に適する皮革様シート状物とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年皮革様シート状物は、使用する繊維の極細繊維化、含浸樹脂の凝固、仕上げ加工などの技術改良が進み、ソフト性、実用耐久性、スエード・ヌバック調外観品位などにおいて品質の向上が見られ、広く衣料、家具、シューズなどの用途に使用されている。しかし、良質の天然皮革に見られるソフトで腰のある風合いに関しては、まだ不十分である。
【0003】
天然皮革と類似の風合いを得るために、別々に作った2枚のシート層を張り合わせる方法が、特公昭62−15673号公報や特公昭62−38474号公報などに開示されているが、表裏の差異こそ発現するものの、全体がソフトであれば腰が無く、腰の強さがあればハードなものとなり、天然皮革のようなソフトで腰のあるシート状物は、これらの方法では得られなかった。また、シートを構成している樹脂や繊維などの成分を溶剤により溶解して接着するため、処理液を非膜状に塗布しない場合には硬くなりすぎるという問題があった。さらに、接着面に処理液による溶解成分が少ない場合、例えば繊維が多く樹脂含浸量が少ないシートを樹脂成分を溶解して接着させる場合などに、接着力が確保しにくいという問題があった。
【0004】
さらに、ソフトな基材を生産した場合、加工工程中の張力により基材が無理に伸ばされる結果、風合い、挫掘性が悪くなり、天然皮革のようなソフトで折り曲げしわが繊細で丸みをもって変形される性質が得られないといった問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の有する問題点を鑑みなされたもので、その目的は、天然皮革のように伸び止め性が良好でありながら、ソフト性と挫掘性が両立してバランスしており、折り曲げしわが繊細で丸みをもって変形される皮革様シート状物およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的の皮革様シート状物は、極細繊維および/または極細繊維束からなる繊維集合体と該繊維集合体の繊維間空隙に存在する高分子弾性体(A)とから構成されるシート層(1)と、主として繊維から構成されるシート層(2)とが、100%伸長応力が200N/cm2以上1200N/cm2以下である高分子弾性体(B)により接着されている皮革様シート状物であって、該高分子弾性体(B)のシート層(1)およびシート層(2)中への侵入深さがそれぞれ該層厚さの4分の1以下で、該高分子弾性体(B)層の平均厚さが0.01mm以上0.2mm以下、かつ該高分子弾性体( B )層の乾燥重量が60g/m 2 以上200g/m 2 以下であることを特徴とし、好ましくはシート層(2)が極細繊維および/または極細繊維束からなる繊維集合体と該繊維集合体の繊維間空隙に存在する高分子弾性体(C)とから構成されることが望ましい。
【0007】
また、皮革様シート状物の製造方法としては、極細繊維および/または極細繊維束からなる繊維集合体と該繊維集合体の繊維間空隙に存在する高分子弾性体(A)とから構成されるシート層(1)と、主として繊維から構成されるシート層(2)の少なくとも一方の表面に、100%伸長応力が200N/cm2以上1200N/cm2以下の高分子弾性体(B)を乾燥重量が60g/m2以上200g/m2以下となるように塗布し、次いで両シート層を張合わせて積層する方法であり、好ましくはさらにその皮革様シート状物を接着後に染色する製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明のシート層(1)は、極細繊維および/または極細繊維束からなる繊維集合体と該繊維集合体の繊維間空隙に存在する高分子弾性体(A)とから構成され、好ましくは緻密に絡合した3次元絡合不織布の繊維間空隙に高分子弾性重合体を主体とした樹脂が含有されたものである。
【0009】
ここで、極細繊維あるいは極細収束繊維とは、0.5dtex以下の極細繊維あるいは0.5dtex以下の極細繊維が束として集合している極細収束繊維のことであり、例えば具体的には、単独で0.5dtex以下の極細繊維に紡糸した繊維、溶剤溶解性の異なる2成分以上の重合体組成物から複合紡糸法、混合紡糸法などにより海島型繊維として紡糸して得た多成分繊維の少なくとも一成分を除去し極細化した繊維、または交互張り合わせ断面を有する複合繊維を分割し極細化した繊維等である。さらに後に処理する高分子弾性体(A)との非接合構造をとるために、シリコンまたはポリビニルアルコールなどの糊剤を繊維に処理してあっても良い。また、溶剤溶解性の異なる2成分以上の重合体組成物の好ましい組み合わせとしては、不溶解成分としてポリエステルを選定したときには易溶解成分としてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどのポリオレフィン類が、不溶解成分としてポリアミドを選定した時には易溶解成分としてポリエステル類、ポリオレフィン類が好ましく選定される。
【0010】
これらの繊維を用いて繊維集合体を得るには、例えば公知のカード、レーヤー、ニードルロッカー、流体絡合装置などを用い、交絡繊維密度の高い緻密に絡合した3次元絡合不織布とすることが好ましい。
【0011】
本発明の繊維集合体の繊維間空隙に存在する高分子弾性体(A)は、ポリウレタンエラストマー、ポリウレアエラストマー、ポリウレタンウレアエラストマーなどのポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、合成ゴム、天然ゴム、ポリアクリル酸樹脂、などであるが、中でもポリウレタン系エラストマーが好ましい。例えばポリウレタン系エラストマーの具体例として、分子量500〜4000のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブチレンカーボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペートなどのポリオールと、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3,5−トリメチル−5−イソシアネートメチルシクロヘキシルイソシアネート、などの有機ジイソシアネートと、エチレングリコール、ブチレングリコール、キシリレングリコール、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタン、3,3,5−トリメチル−5−アミノメチルシクロヘキシルアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、ヒドラジン、アミノ酸ヒドラジッド、ジカルボン酸ヒドラジットなどの低分子鎖伸長剤などを反応させて得たものである。好ましい高分子弾性体(A)の硬さは100%伸長応力で示して100〜3000N/cm2、さらに好ましくは300〜1500N/cm2、最も好ましくは400〜1000N/cm2の範囲にあるものである。
【0012】
これらの高分子弾性体(A)を繊維集合体に存在させるには、例えば有機溶剤溶液、水性分散液などとして繊維集合体に処理し、従来公知の湿式凝固法、または乾式凝固法などにより繊維集合体に凝固させる。また、処理液には高分子弾性体の弾性度を損なわない範囲で多孔調整剤、着色剤などの任意の配合剤を添加しても構わない。これら高分子弾性体(A)の繊維複合体への含有量によりシート状物のソフト性と反発弾性が調整されるので、乾燥後の重量含有率は繊維集合体重量に対して好ましくは10〜120%、さらに好ましくは25〜80%の範囲である。そして、シート層(1)の繊維が溶剤溶解性の異なる2成分以上の重合体組成物から形成されている場合には、極細繊維となる非溶解成分および高分子弾性体(A)をともに溶解せず、繊維の易溶解成分を溶解する溶剤で処理し、極細繊維束からなるシートとする。
【0013】
また、シート層(1)の皮革様シート状物の表面となる片面に、従来公知の方法によって極細繊維の立毛層が形成されていても良い。またシート状物は染色されていても良く、これらの処理は高分子弾性体(B)による接着工程の前後いずれで行っても良い。染色を接着前に行なう場合はシート層を別々の色に染めることや、片方を非染色とすることによりコストを低減できる。
【0014】
また本発明の皮革様シート状物のシート層(1)の厚さと密度は以下に述べる構成からなることが好ましい。まず厚さt1(mm)は0.2以上1.5以下が好ましく、0.3以上1.3以下がさらに好ましい。厚さが上記値より小さい場合薄すぎ強度不足、あるいは実質の加工が困難となる傾向にある。上記値より大きい場合厚すぎ風合いが硬く用途が制限される傾向にある。さらに、シート層(1)の見掛密度ρ1(g/cm3)は0.20以上0.48以下が好ましく、0.25以上0.45以下がさらに好ましい。
【0015】
次に本発明の皮革様シート状物のシート層(2)は、主として繊維から構成されるものであり、その構成繊維は極細繊維以外の通常繊維でも良く、例えば綿、麻、ウール等の天然繊維、レーヨン、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン等の化学繊維、これらの混紡糸等があげられる。また、繊維は3次元絡合不織布以外の編織物等の布帛でもよい。そして、高分子弾性体(C)を主体とした樹脂を含浸していることが好ましく、さらには上記シート層(1)と同様に、極細繊維および/または極細繊維束からなる繊維集合体と該繊維集合体の繊維間空隙に存在する高分子弾性体(C)とから構成されることが好ましい。この高分子弾性体(C)にはシート層(1)で用いられる前記の高分子弾性体(A)と同様のものが用いられる。
【0016】
また、シート層(2)の厚さと密度は以下に述べる構成からなることが好ましい。まず厚さt2(mm)は0.2以上2.5以下が好ましく、0.3以上2.0以下がさらに好ましい。厚さが上記値より小さい場合薄すぎ強度不足、あるいは実質の加工が困難となる傾向にある。上記値より大きい場合厚すぎ風合いが硬く用途が制限される傾向にある。さらに、シート層(2)の見掛密度ρ2(g/cm3)は0.20以上0.48以下が好ましく、0.23以上0.45以下がさらに好ましい。
【0017】
またシート層(1)とシート層(2)の厚さと密度は以下に述べる関係にあることが好ましい。まずシート層(1)の厚さt1(mm)とシート層(2)の厚さt2(mm)について、(t1+t2)は0.4以上4.0以下が好ましく、0.4以上3.6以下がさらに好ましい。(t1+t2)が0.4未満では薄すぎ強度が不足し張り合わせ加工が困難となる傾向にあり、また4.0を超える場合、厚すぎ風合いが硬く用途が制限される傾向にある。さらに、シート層(1)の見掛密度ρ1(g/cm3)とシート層(2)の見掛密度ρ2(g/cm3)についてρ1/ρ2は0.60以上2.4以下が好ましく、1.00以上2.0以下が、さらには1.05以上1.18以下が特に好ましい。
【0018】
また、シート層(1)、(2)は、それぞれ厚手のシートを作成しておきそれを2層以上にスライスしたものでも良く、同じ厚手のシートからスライスして得たシートをシート層(1)、(2)として使用しても良い。一般に、厚さ1mm以下の薄い不織布は強度が小さいため、工程通過性が低く、ラインスピードも上げられないため、生産性が低い。このため、厚手のシートを作り、スライスにより求める厚さのシートを得るのは好ましい方法である。
【0019】
本発明のシート状物を得るためにシート層(1)とシート層(2)を接着するには、例えば高分子弾性体(B)の有機溶剤溶液あるいは水性分散液などを、一方のシート層の表面に塗布した後、他方のシート層と張り合わせれば良い。塗布液には接着を損なわない範囲で各種添加剤を配合しても良い。また、塗布量はシート内部への浸透度にもよるが乾燥重量で20g/m2以上200g/m2以下が好ましい。
【0020】
この高分子弾性体(B)には、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル酸樹脂、合成ゴム、ポリ酢酸ビニル樹脂などの有機溶剤溶液あるいは水分散液などを用いることができるが、本発明の皮革様シート状物の用途からポリウレタン樹脂が最も好ましい。ポリウレタン樹脂は具体例として分子量500〜4000のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブチレンカーボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペートなどのポリオールと、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3,5−トリメチル−5−イソシアネートメチルシクロヘキシルイソシアネート、などの有機ジイソシアネートと、エチレングリコール、ブチレングリコール、キシリレングリコール、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3,5−トリメチル−5−アミノメチルシクロヘキシルアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、ヒドラジン、アミノ酸ヒドラジッド、ジカルボン酸ヒドラジットなどの低分子鎖伸長剤などを反応させて得たものである。さらには接着強度を満足させるうえで有機イソシアネートとしてトリメチロールプロパンにトリレンジイソシアネート、あるいはジフェニルメタンジイソシアネートなどを付加させた多官能イソシアネートを用い架橋型ポリウレタン樹脂とすることが好ましい。この場合には、未架橋状態でいずれかのシート層に塗布し、シート層(1)と(2)を張り合わせた後、架橋が終了するまでエージングを行い、接着を終了させる。また、エージングを短縮するために塗布液に各種触媒を添加しても良い。
【0021】
本発明の高分子弾性体(B)層とは、高分子弾性体(B)のみからなる層のことだけではなく、シート層(1)および(2)の空隙の一部に高分子弾性体(B)が存在することにより、接着に関与しないシート層の他の部分よりも、高密度となっている層のことをさす。この高分子弾性体(B)層の平均厚さが0.01mm以上0.2mm以下であり、高分子弾性体(B)がシート層(1)および(2)の層の厚さの4分の1以下の範囲にしか存在していないことが必要である。またこの高分子弾性体(B)を単独でシートとした場合の物性は、100%伸長応力が200N/cm2以上1200N/cm2以下であることが必要であり、見掛密度が0.5g/cm3以上1.3g/cm3以下であることが好ましい。これらの特性値が下限未満の場合、接着強度が不足するなど問題を生じやすい。一方上限を超える場合風合いが硬くなる傾向にある。本発明では、高分子弾性体(B)層の平均厚さ、高分子弾性体(B)のシート層での存在範囲、および高分子弾性体(B)の100%伸長応力を規定することにより、ソフト性と挫掘性のバランスのとれた皮革様シート状物を得ることを可能にしている。
【0022】
またレザーライク指数を0.4以上2.0以下とすることが好ましい。ここでいうレザーライク指数とは後述測定法に従って曲げ硬さ(RB)、曲げ圧縮力(P3)、反発弾性度(ER)を測定し次式により計算した値で示すものである。レザーライク指数=曲げ圧縮力(P3)/(曲げ硬さ(RB)×反発弾性度(ER))
【0023】
レザーライク指数の意味合いはこの数値が大きい程ソフト性に富み曲げ圧縮力(腰の強さ)が大きく、反発弾性が小さい性格を表しており、レザーライク指数が大きいことは天然皮革の性格により近いことを示すものである。
【0024】
レザーライク指数を大きくするには曲げ硬さ(RB)および反発弾性度(ER)を小さく、曲げ圧縮力(P3)を大きくすれば良い。例えば本発明の構造物で曲げ硬さ(RB)を小さくするためには、高分子弾性体(A)と繊維質基材とが非接合構造をなしたり、高分子弾性体(B)層がシート層(1)とシート層(2)の間に中立層の役割りを果たすように存在したりすることで、曲げ圧縮力(P3)を大きくするためには、シート層(1)及びシート層(2)の見掛密度を上記適性範囲に設定したり、高分子弾性体(B)層の厚さや樹脂のモジュラスを上記適性値に設定したりすることが好ましい。また、反発弾性度を小さくするためには、シート層(1)の高分子弾性体(A)と繊維集合体及び/またはシート層(2)の高分子弾性体(C)と繊維とが非接合構造をなしていることが好ましい。
【0025】
さらに本発明の皮革様シート状物を靴用途などに使用しようとする場合には、剥離強力が20N/cm以上であることが好ましく、さらに25N/cm以上が望ましい。この剥離強力は、2.5cm×9.0cm試験片の表同士をポリウレタン接着剤で貼り合わせた後、剥離試験したときの剥離力を1cm幅当たりに換算した値である。これを満足した剥離強力を得るには、繊維質基材の厚さ方向の絡合繊維密度を十分に上げることが大切で、例えばニードルパンチングまたは流体絡合法などにより有効な絡合繊維密度をとることにより達成される。また、高分子弾性体(B)層の層間剥離強力を高めることも大切で、例えば高分子弾性体(B)をシート層(1)およびシート層(2)に浸透させれば良い。
【0026】
この皮革様シート状物の表面は、さらに従来公知の方法により表面を起毛させたり、染色等を行っても良い。これらは工程のどの段階で行っても良いが、張力による基材の変形を避けたい場合には、高分子弾性体(B)による接着後に行えば良い。特に染色の場合においては、高分子弾性体(B)層の存在により工程張力による品質の低下を抑えることができる。また、スウェード調またはヌバック調の立毛を有するシートに加工した本発明の皮革様シート状物を、接着後に染色した場合、立毛の脱落が少なくライテイング効果の優れたシート状物を得ることができる。液流染色機などの基材シートにかかる剪断力が大きい染色機を使用した場合にこの効果は顕著である。しかし、これらの手法に限定されるものではなく、順序を変更しても、他のエンボス、揉み等の工程をさらに組み合わせても良い。
【0027】
かくして得られるシートは、天然皮革のように伸び止め性が良好でありながら、ソフト性と挫掘性が両立してバランスしており、折り曲げしわが繊細で丸みをもって変形される皮革様シート状物であり、特に家具や靴用途に適した皮革様シート状物である。
【0028】
【作用】
本発明では、繊維集合体を含むシート層(1)とシート層(2)を高分子弾性体(B)を介して接着することによって、高分子弾性体(B)層を皮革様シート状物の中間部分に成形し、シートの曲げ変形にたいして高分子弾性体(B)層が中立層の役割を果たし、高分子弾性体(B)層がなく繊維集合体と高分子弾性体のみからなるシート状物と対比して小変形の際の曲げ硬さ(RB)、反発弾性度(ER)を大きくせず、引張応力、大変形の際の曲げ圧縮力(P3)を大きくすることができ、レザーライク指数の大きい、より革らしい特性を有した皮革様シート状物を得ることができる。
【0029】
ここで中立層とは、シートを曲げ変形させたときシート内には曲げ変形にたいして伸長変形(外側に湾曲する部分)も圧縮変形(内側に圧縮される部分)も生じない層が材料力学的に存在するが、ここで言う中立層とはこの層を意味する。
【0030】
曲げ硬さは、シートの曲げ断面において中立層からの距離とその位置における応力との積の積分値で表されるので、この中立層となる位置の近くに高モジュラス、高密度の層が存在しても小変形の際の曲げ硬さ(RB)は損なわれない。
【0031】
一方、曲げ変形を大きくし強くシートを折り曲げ圧縮したときの力、大変形の際の曲げ圧縮力(P3)は密度に比例して高くなるので、シート層よりも高密度の高分子弾性体層が中立層として存在することにより、天然皮革のもつソフトで腰の強さのある性格により近いレザーライク性を有するものをうることを可能とした。
【0032】
またこの高分子弾性体(B)層が存在しているため、上述のソフトで挫掘性に優れている点に加えて、接着以降の工程、特に染色の場合において工程張力等による品質低下を抑えることができるようになった。
【0033】
【実施例】
次に本発明の実施例及び比較例を参考例とともに詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例、比較例、参考例における各測定値は、次の方法により求めたものである。
【0034】
1)厚さ
加圧面は平滑な、直径10mmの円形で、その圧荷重が11.8kPa(120gf/cm2)の測定器を使用した以外は、JIS K 6505法に準じて測定した。
【0035】
2)重量
JIS K 6505法によった。
【0036】
3)見掛密度
上記厚さ、重量の測定値より算出した。
【0037】
4)5%、20%伸長荷重、引張強さ、伸び
JIS K 6505法によった。
【0038】
5)曲げ硬さ(RB)
2.5cm×9.0cmの試験片を端部から2.0cmの位置で固定具に把持する。試料他端より2.0cmの位置で、曲率半径2cm90度に曲げたときの反発力を測定し、この値を試験片の幅1cm当たりに換算して曲げ硬さ(N/cm)とした。
【0039】
6)曲げ圧縮力(P3)
2.5cm×9.0cmの試験片を中央で2つ折りにし恒速圧縮試験器に装着する。圧縮試験器のヘッドを1cm/minで降ろし試験片を曲げ圧縮変形させ厚さの3倍の間隙まで圧縮したときの圧縮力を幅1cmに換算して示す。
【0040】
7)反発弾性度(ER)
幅1cm×長さ9cmの試験片を2つ折りにし49.03N/cmの荷重をかけ1時間おいた後荷重を取り除き30秒後に開いた角度(開角度θ)を測定次式により求める。
反発弾性度=(θ/180)×100
【0041】
8)剥離強力
2.5cm×9.0cm試験片の表同士をポリウレタン接着剤で貼り合わせた後、剥離試験したときの剥離力を1cm幅当たりに換算した値で示す。
【0042】
9)高分子弾性体(B)層の平均厚さ
走査型電子顕微鏡で断面を撮影した写真から5点を測定し、その平均値を高分子弾性体(B)層の平均厚さとした。
【0043】
[参考例1](最終目付152g/m2となるシート層の作成例)
ナイロン−6と低密度ポリエチレンを50:50の割合で混合紡糸し、60℃の温水浴中で3倍に延伸、カットし4.4dtex、51mmの繊維を得た。これをカード、クロスレーヤーを用い、ニードルパンチングを行いウェブ目付が412g/m2のニードルパンチウェブを得た。ついでこれを140℃のチャンバーで3分間加熱した後35℃の冷却ロール間を通し、表1に示す厚さの不織布を作成した。
【0044】
ついで100%伸長応力が780N/cm2のポリエーテル・エステルポリウレタン樹脂(高分子重合体(A)に相当する)のジメチルホルムアミド溶液(樹脂濃度15%)100部、親水性凝固調整剤(松本油脂(株)製、FG−10)0.5部、疎水性凝固調整剤(松本油脂(株)製、FG−12)0.5部からなる含浸液に浸漬し、余分な含浸液をスクイズし、40℃の15%ジメチルホルムアミド水溶液中で湿式凝固させ水洗、乾燥し含浸基材を得た。含浸樹脂量を表1に併せて示す。
【0045】
ついでこの基材を85℃のトルエンに浸漬し、基材厚さの60%の間隙でニップを繰り返し、ポリエチレンを抽出除去し、さらに90℃の熱水中に導きトルエンを除去し乾燥した。抽出工程でのタテ伸びが6%、幅収縮が10%であった。
【0046】
これを幅方向に8%の幅出しを行い、厚さの1/2の位置でスライスし、2枚のシートとした。抽出、スライス後の目付、厚さ、見掛密度を表1に併記した。
【0047】
[参考例2、3](最終目付120g/m2、185g/m2となるシート層の作成例)
ウェブ目付がそれぞれ294g/m2、572g/m2である以外は参考例1と同様に処理を行った。樹脂含浸前の不織布厚さ、密度、含浸樹脂量、抽出後の目付、厚さ、見掛密度を表1に併せて示す。
【0048】
[参考例4](最終目付300g/m2となるシート層の作成例)
スライスを行わない以外は参考例1と同様に処理を行った。樹脂含浸前の不織布厚さ、密度、含浸樹脂量、抽出後の目付、厚さ、見掛密度を表1に併せて示す。
【0049】
【表1】
【0050】
[実施例1]
ポリウレタン樹脂(高分子重合体(B)に相当する)を主体とする接着剤として大日本インキ(株)製クリスボンTA−290;50部、大日本インキ(株)製クリスボンTA−265;50部、日本ポリウレタン(株)製コロネート2094;12部、大日本インキ(株)製クリスボンアクセル−T;3部、メチルエチルケトン;20部である組成物を調整した。この接着剤組成物を離形紙上に塗布、乾燥、エージングを同様に行ったフィルムで測定した見掛密度は1.15g/cm3、100%伸長応力は294N/cm2であった。
【0051】
次に参考例1のスライスしたシートを用い、スライスした一方の基材のスライス面に接着剤組成物をウエットで200g/m2になるように塗布し、ついでスライスしたもう一方の基材のスライス面と合わさるように重ね合わせ、スライス前の基材の厚さの75%の間隙のニップロール間を通し張り合わせ、ロール状に巻き取った状態で60℃、48時間エージングを行った。
【0052】
走査型電子顕微鏡写真からの測定で接着剤は各シート層内にそれぞれ最大で0.03mm浸透しており、高分子弾性体(B)層の平均厚さは、0.05mmであった。
【0053】
さらに得られた基材の一面にジメチルホルムアミドを200メッシュのグラビアロールで塗布、乾燥させた後、400メッシュのエメリーペーパーをつけた研磨機でバフィングし、生機を作成、この生機を液流染色機を用いて染色をおこなった。
【0054】
得られたシートはソフトで挫掘性がなく、レザーライク指数が高く、また表面は微細な立毛を有しライテイング効果も優れており、天然皮革のヌバックに近似したものであった。
表2に得られたシートの特性値を示した。
【0055】
[実施例2、3]
参考例1のスライスしたシートを用いる替わりに、参考例2または参考例3のスライスしたシートを用いる以外は、実施例1と同様に処理を行った。
得られたシートの特性値を表2に併せて示した。
【0056】
[比較例1]
参考例1のスライスした2枚のシートを接着して用いる替わりに、参考例4のスライスを行わない基材1枚を用い、実施例1と同様に立毛、染色処理を行った。
得られたシートの特性値を表2に併せて示した。
【0057】
実施例1に比較して、柔軟性には富むものの腰がなく挫掘性も劣り、レザーライク指数の値も劣っていた。
【0058】
【表2】
【0059】
[実施例4]
ポリウレタン樹脂(高分子重合体(B)に相当する)を主体とする接着剤として大日本インキ(株)製クリスボンTA−290;30部、大日本インキ(株)製クリスボンTA−265;30部、大日本インキ(株)製クリスボンNB−765;40部、日本ポリウレタン(株)製コロネート2094;10部、大日本インキ(株)製クリスボンアクセル−T;3部、メチルエチルケトン;20部である組成物を調整した。この接着剤組成物を離形紙上に塗布、乾燥、エージングを同様に行ったフィルムで測定した100%伸長応力は588N/cm2であった。
【0060】
次に参考例3の基材を上層に、参考例4の基材を下層に用い、上記の接着剤を用いる以外は、実施例1と同様に張り合わせ、立毛、染色処理を行った。
【0061】
得られたシートは挫掘性が無く、レザーライク指数も高く、靴用素材として優れたものであった。表3に得られたシートの特性値を示した。
【0062】
[実施例5]
ポリウレタン樹脂(高分子重合体(B)に相当する)を主体とする接着剤として大日本インキ(株)製クリスボンTA−290;15部、大日本インキ(株)製クリスボンTA−265;15部、大日本インキ(株)製クリスボンNB−765;80部、日本ポリウレタン(株)製コロネート2094;8部、大日本インキ(株)製クリスボンアクセル−T;3部、メチルエチルケトン;20部である組成物を調整した。この接着剤組成物を離形紙上に塗布、乾燥、エージングを同様に行ったフィルムで測定した100%伸長応力は883N/cm2であった。
【0063】
次に参考例3の基材を上層に、参考例4の基材を下層に用い、上記の接着剤を用いる以外は、実施例1と同様に張り合わせ、立毛、染色処理を行った。
【0064】
得られたシートは挫掘性が無く、レザーライク指数も高く、靴用素材として優れたものであった。表3に得られたシートの特性値を示した。
【0065】
[比較例2]
ポリウレタン樹脂(高分子重合体(B)に相当する)を主体とする接着剤として大日本インキ(株)製クリスボンTA−290;10部、大日本インキ(株)製クリスボンTA−265;10部、大日本インキ(株)製クリスボン9004;80部、日本ポリウレタン(株)製コロネート2094;8部、大日本インキ(株)製クリスボンアクセル−T;2部、メチルエチルケトン;20部である組成物を調整した。この接着剤組成物を離形紙上に塗布、乾燥、エージングを同様に行ったフィルムで測定した100%伸長応力は1960N/cm2であった。
【0066】
次に参考例3の基材を上層に、参考例4の基材を下層に用い、上記の接着剤を用いる以外は、実施例1と同様に張り合わせ、立毛、染色処理を行った。
【0067】
得られたシートは風合いが硬く皮革様シート材としては劣っていた。表3に得られたシートの特性値を示した。
【0068】
[比較例3]
接着剤塗布をダイコーターで行なう以外は、実施例5と同様に処理を行った。高分子弾性体(B)層の平均厚さは0.25mmあり、シート風合いは硬く革らしさにかけるものであった。得られたシートの特性値を表3に併せて示した。
【0069】
【表3】
【0070】
[実施例6]
参考例1のスライスしたシート2枚を用いる替わりに、参考例3のスライスしたシートを基材の上層に、参考例2のスライスしたシートを基材の下層に用いること以外は、実施例1と同様に処理を行った。
【0071】
高分子弾性体(B)層の平均厚さは0.08mmで得られたシートの表面は緻密なヌバック調の外観をもち、かつ柔軟性に優れたもので皮革様シート状物として、靴、家具などに適していた。得られたシートの特性を表4に示した。
【0072】
[実施例7]
通常の接着剤組成物の替わりに、接着剤組成物中にエアホーマーを用い空気を吹き込むと同時に高速撹拌を行い気泡を含んだ接着剤を作成し、これを用いること以外は、実施例6と同様に処理を行った。高分子弾性体(B)層の平均厚さは0.10mmであり、この接着剤組成物のフィルムで測定した見かけ密度は0.6g/cm3であった。得られたシートの特性を表4に併せて示した。
【0073】
[実施例8]
参考例3のスライスしたシートをそのまま基材の表面に用いる替わりに、参考例3の基材を100℃に加熱したプレスロールで処理し、厚さ0.45mm、基材密度0.44g/cm3のシートを作成、これを表面に用いる以外は実施例6と同様に処理を行った。
【0074】
得られたものはやや表面硬さがあるが挫掘性がなく靴素材として優れていた。得られたシートの特性を表4に併せて示した。
【0075】
【表4】
【0076】
【発明の効果】
本発明の皮革様シート状物は、天然皮革のように伸び止め性がありながら、ソフト性と挫掘性が両立してバランスしており、折り曲げしわが繊細で丸みをもって変形される皮革様シート状物である。また、本発明の製造方法によれば、染色時等での工程張力によるダメージが抑制される。
Claims (6)
- 極細繊維および/または極細繊維束からなる繊維集合体と該繊維集合体の繊維間空隙に存在する高分子弾性体(A)とから構成されるシート層(1)と、主として繊維から構成されるシート層(2)とが、100%伸長応力が200N/cm2以上1200N/cm2以下である高分子弾性体(B)により接着されている皮革様シート状物であって、該高分子弾性体(B)のシート層(1)およびシート層(2)中への侵入深さがそれぞれ該層厚さの4分の1以下で、該高分子弾性体(B)層の平均厚さが0.01mm以上0.2mm以下、かつ該高分子弾性体( B )層の乾燥重量が60g/m 2 以上200g/m 2 以下であることを特徴とする皮革様シート状物。
- シート層(2)が極細繊維および/または極細繊維束からなる繊維集合体と該繊維集合体の繊維間空隙に存在する高分子弾性体(C)とから構成される請求項1記載の皮革様シート状物。
- レザーライク指数が0.4以上2.0以下である請求項1または2に記載の皮革様シート状物。
- 剥離強力が20N/cm以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の皮革様シート状物。
- 極細繊維および/または極細繊維束からなる繊維集合体と該繊維集合体の繊維間空隙に存在する高分子弾性体(A)とから構成されるシート層(1)と、主として繊維から構成されるシート層(2)の少なくとも一方の表面に、100%伸長応力が200N/cm2以上1200N/cm2以下の高分子弾性体(B)を乾燥重量が60g/m2以上200g/m2以下となるように塗布し、次いで両シート層を張合わせて積層することを特徴とする皮革様シート状物の製造方法。
- 接着後に染色を行う請求項5記載の皮革様シート状物の製造方法。
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