JP4115184B2 - アスファルト組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、軟化点、伸度、曲げ特性、高温貯蔵安定性が良好で、骨材把握性(骨材剥離防止性に優れることを意味する)に優れたアスファルト組成物に関し、更に詳しくは、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体又はその水添物とアスファルト及び特定の官能基を有する架橋剤からなるアスファルト組成物、また、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなり、しかも特定の官能基を含有する変性ブロック共重合体又はその水添物とアスファルト及び特定の官能基を有する架橋剤からなるアスファルト組成物、更に、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなり、しかも特定の官能基を含有する変性ブロック共重合体又はその水添物に特定の官能基を有する架橋剤を反応させた二次変性ブロック共重合体又はその水添物とアスファルトからなるアスファルト組成物に関するものである。
また、本発明は、上記のアスファルト組成物からなる排水性舗装用アスファルト組成物、及び該排水性舗装用アスファルト組成物を適用した排水性舗装道路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、アスファルト組成物は、道路舗装、防水シート、遮音シート、ルーフィング等の用途に広く利用されている。その際、アスファルトに種々のポリマーを添加して、その性質を改良しようとする試みが多くなされている。そのポリマーの具体例としては、エチレンー酢酸ビニル共重合体、エチレンーエチルアクリレート共重合体、ゴムラテックス、共役ジエンとビニル芳香族炭化水素とからなるブロック共重合体等が使用されている。
しかしながら、近年、道路通行車両の増大、或いは高速化といった事情に伴って、優れた強度、耐摩耗性のアスファルト混合物、さらに、強度、耐摩耗性を保持しつつ、こういった高速での排水性改良や騒音低減化を目的として、開粒度の高いアスファルト混合物の要求がますます高まっている。このため、より高い軟化点や曲げ応力、骨材把握力などの機械的強度が必要とされ、例えば上記ブロック共重合体の分子量を上げることにより改良することが試みられているが、このような方法では高温貯蔵時貯蔵安定性が充分でなく、溶融粘度が高くなり、道路舗装時の施工性が劣る。
【0003】
このため、一般にはアロマ系オイルの添加、硫黄や過酸化物の添加による架橋で貯蔵安定性を改良することが行われている。例えば、特公昭57−24385号公報には硫黄の使用が、特公平1−13743号公報には特定構造のポリスルフィドの使用が、特開平3−501035号公報には硫黄と加硫剤、硫黄供与体加硫促進剤の併用が開示されている。
しかしながら、アロマ系オイルの添加においては、高温貯蔵安定性、溶解時間には効果があるものの、施工後の耐流動性、耐摩耗性、骨材把握性に問題が生じ、硫黄や過酸化物による架橋は、高い軟化点、曲げ応力、骨材把握力が得られ、貯蔵安定性にも効果があるものの、アスファルト組成物の溶融粘度が著しく高くなって施工性が損なわれるという問題が生じる。また、上記特許に記載されている特定構造を持ったポリスルフィドは、特異な異臭により実用上問題がある。このように、未だに満足できる結果が得られておらず、軟化点、曲げ特性、骨材把握性に優れ、且つ高温貯蔵性に優れる改質剤はこれまで見出されていないのが現状であり、さらなる改良が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】
かかる状況下で、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体又はその水添物とアスファルトとの組成物において、軟化点、伸度、曲げ特性、高温貯蔵安定性、骨材把握性が更に優れた組成物を提供する方法が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体又はその水添物とアスファルトとの組成物の特性改良について鋭意検討した結果、アスファルトとブロック共重合体から成る組成物に特定の官能基を有する架橋剤を組み合わせることにより、或いはアスファルトと特定の官能基を付与したブロック共重合体から成る組成物に特定の官能基を有する架橋剤を組み合わせることにより、更にアスファルトと特定の官能基を含有する変性ブロック共重合体又はその水添物に特定の官能基を有する架橋剤を反応させた二次変性ブロック共重合体又はその水添物を組み合わせることにより軟化点、伸度、曲げ特性、高温貯蔵安定性が良好で、骨材把握性に優れたアスファルト組成物が得られることを見いだし、本発明を完成するに至ったものである。即ち本発明は、以下のとおりである。
【0006】
[1] ビニル芳香族炭化水素を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックAと共役ジエンを主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBからなり、該重合体ブロックA及び/又は重合体ブロックBの末端に水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性ブロック共重合体又はその水添物である成分(1−)0.5〜50重量部、
アスファルト成分(2)100重量部、および
酸無水物基を少なくとも1個、又はカルボキシル基を少なくとも2個有する架橋剤である成分(3)0.01〜5重量部
からなるアスファルト組成物。
【0008】
] ビニル芳香族炭化水素を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックAと共役ジエンを主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBからなり、該重合体ブロックA及び/又は重合体ブロックBの末端に水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性ブロック共重合体又はその水添物である(1−2)に、成分(3)として酸無水物基を少なくとも1個、又はカルボキシル基を少なくとも2個有する架橋剤である成分(3)を該官能基1当量あたり0.3〜10モル反応させた二次変性ブロック共重合体である成分(1−3)0.5〜50重量部、およびアスファルトである成分(2)100重量部からなる上記1または2に記載のアスファルト組成物。
【0009】
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明で使用する成分(1−2)、および成分(1−3)を構成する共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなるブロック共重合体又はその水添物のビニル芳香族炭化水素含有量は、アスファルト組成物の軟化点、伸度、曲げ特性の点で、5〜60重量%、好ましくは10〜55重量%、更に好ましくは15〜50重量%の範囲で使用できる。
【0010】
ブロック共重合体の製造方法としては、例えば特公昭36−19286号公報、特公昭43−17979号公報、特公昭46−32415号公報、特公昭49−36957号公報、特公昭48−2423号公報、特公昭48−4106号公報、特公昭56−28925号公報、特公昭51−49567号公報、特改昭59−166518号公報、特開昭60−186577号公報などに記載された方法が挙げられる。これらの方法で得られるブロック共重合体は、例えば下記一般式で表されるような構造を有する。
【0011】
(A−B)、 A−(B−A)、 B−(A−B)
[(B−A)m+1−X、 [(A−B)]m+1−X
[(B−A)−B]m+1−X、 [(A−B)−A]m+1−X
また、上記の方法により得られるブロック共重合体のリビング末端に後述する変性剤を付加反応することにより本発明で使用する官能基を含有する変性ブロック共重合体が得られ、例えば下記一般式で表されるような構造を有する。
(A−B)−Y、 A−(B−A)−Y、
B−(A−B)−Y、Y−(A−B)
Y−(A−B)−Y、 Y−A−(B−A)−Y、
Y−B−(A−B)−Y、[(B−A)n]m+1−Y、
[(A−B)]m+1−Y、[(B−A)−B]m+1−Y、
[(A−B)−A]m+1−Y
【0012】
(上式において、Aはビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックであり、Bは共役ジエンを主体とする重合体である。AブロックとBブロックとの境界は必ずしも明瞭に区別される必要はない。又、nは1以上の正数、一般に1〜5の整数である。mは1以上の正数、一般に1〜10の整数である。Xは例えば四塩化ケイ素等の多価ハロゲン化有機ケイ素化合物、四塩化スズ等の多価ハロゲン化有機スズ化合物、エポキシ化大豆油、2〜6官能のエポキシ基含有化合物、ポリハロゲン化炭化水素、カルボン酸エステル、ジビニルベンゼン等のポリビニル化合物、炭酸ジメチル等の炭酸ジアルキル類などのカップリング剤残基又は多官能有機リチウム化合物等の開始剤の残基を示す。Yは、後述する官能基を有する原子団が結合している変性剤の残基を示す。Yを後述するメタレーション反応で付加させる場合は、Aブロック及び/又はBブロックの側鎖に結合している。また、X又はYに結合している複数のポリマー鎖の構造は同一でも、それぞれ異なっていても良い。)
【0013】
尚、上記において、ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックAとはビニル芳香族炭化水素を50重量%以上、好ましくは70重量%以上含有するビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの共重合体ブロック及び/又はビニル芳香族炭化水素単独重合体ブロックを示し、共役ジエンを主体とする重合体ブロックBとは共役ジエンが50重量%を超える量で、好ましくは70重量%以上含有する共役ジエンとビニル芳香族炭化水素との共重合体ブロック及び/又は共役ジエン単独重合体ブロックを示す。共重合体ブロック中のビニル芳香族炭化水素は均一に分布していても、又テーパー状に分布していてもよい。又、該共重合体部分には、ビニル芳香族炭化水素が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。
【0014】
また、重合体ブロックA或いは重合体ブロックBに共役ジエンとビニル芳香族炭化水素との共重合体部分が含まれる場合、ビニル芳香族炭化水素含有量が異なる共重合体部分が複数存在しても良い。本発明で使用するブロック共重合体は、上記一般式で表されるブロック共重合体の任意の混合物でもよい。尚、重合体ブロックA中にビニル芳香族炭化水素単独重合体ブロックが存在する場合、その割合はブロック共重合体中の全ビニル芳香族炭化水素に対して50重量%以上、好ましくは60重量%以上、またその分子量は、一般に0.5万〜50万、好ましくは0.7〜20万であることが推奨される。
【0015】
本発明において、ブロック共重合体中の共役ジエン部分のミクロ構造(シス、トランス、ビニルの比率)は、後述する極性化合物等の使用により任意に変えることができ、共役ジエンとして1,3−ブタジエンを使用した場合には、1,2−ビニル結合は一般に5〜90%、好ましくは10〜80%、共役ジエンとしてイソプレンを使用した場合には、1,2−ビニル結合と3,4−ビニル結合の合計量は一般に3〜80%である。但し、ブロック共重合体として水添物を使用する場合のミクロ構造は、共役ジエンとして1,3ーブタジエンを使用した場合には、1,2−ビニル結合は好ましくは10〜80%、更に好ましくは25〜75%であり、共役ジエンとしてイソプレンを使用した場合には、1,2−ビニル結合と3,4−ビニル結合の合計量は好ましくは5〜70%である。
【0016】
本発明において、共役ジエンとは1対の共役二重結合を有するジオレフィンであり、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどであるが、特に一般的なものとしては1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。これらは一つのブロック共重合体の製造において一種のみならず二種以上を使用してもよい。又、ビニル芳香族重合体としては、スチレン、O−メチルスチレン、P−メチルスチレン、P−tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、などがあるが、特に一般的なものとしてはスチレンが挙げられる。これらは一つのブロック共重合体の製造において一種のみならず二種以上を使用してもよい。
【0017】
本発明において、ブロック共重合体の製造に用いられる溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、或いはベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素などが使用できる。これらは一種のみならず二種以上を混合して使用してもよい。
又、ブロック共重合体の製造に用いられる有機リチウム化合物は、分子中に1個以上のリチウム原子を結合した化合物であり、例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルジリチウム、イソプレニルジリチウムなどが挙げられる。これらは一種のみならず二種以上を混合して使用してもよい。又、有機リチウム化合物は、ブロック共重合体の製造において重合途中で1回以上分割添加してもよい。
【0018】
本発明において、ブロック共重合体の製造時に、重合速度の調整、重合した共役ジエン部分のミクロ構造の変更、共役ジエンとビニル芳香族炭化水素との反応性比の調整などの目的で極性化合物やランダム化剤を使用することができる。極性化合物やランダム化剤としては、エーテル類、アミン類、チオエーテル類、ホスホルアミド、アルキルベンゼンスルホン酸のカリウム塩又はナトリウム塩、カリウムまたはナトリウムのアルコキシドなどが挙げられる。適当なエーテル類の例はジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルである。アミン類としては第三級アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、その他環状第三級アミンなども使用できる。ホスフィン及びホスホルアミドとしては、トリフェニルホスフィン、ヘキサメチルホスホルアミドなどがある。
【0019】
本発明において、ブロック共重合体を製造する際の重合温度は、一般に−10℃乃至150℃、好ましくは30℃乃至120℃である。重合に要する時間は条件によって異なるが、通常は48時間以内であり、特に好適には0.5乃至10時間である。又、重合系の雰囲気は窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気にすることが好ましい。重合圧力は、上記重合温度範囲でモノマー及び溶媒を液相に維持するに充分な圧力の範囲で行えばよく、特に限定されるものではない。更に、重合系内は触媒及びリビングポリマーを不活性化させるような不純物、例えば水、酸素、炭酸ガスなどが混入しないように留意する必要がある。
【0020】
本発明においては、ブロック共重合体を構成する重合体ブロックA及び/又は重合体ブロックBに水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性ブロック共重合体又はその水添物(以後成分(1−2)と呼ぶ)を使用することができる。かかる官能基を有する原子団が結合しているブロック共重合体を得る方法は、ブロック共重合体のリビング末端に官能基を有する原子団が結合している変性剤或いは官能基を公知の方法で保護した原子団が結合している変性剤を反応させる方法である。変性剤の種類により、変性剤を反応させた段階で一般に水酸基やアミノ基は有機金属塩となっていることもあるが、その場合には水やアルコール等活性水素を有する化合物で処理することにより、水酸基やアミノ基にすることができる。
【0021】
尚、本発明においては、ブロック共重合体のリビング末端に変性剤を反応させる際に、一部変性されていないブロック共重合体が成分(1−2)の変性ブロック共重合体に混在しても良い。成分(1−2)の変性ブロック共重合体に混在する未変性のブロック共重合体の割合は、70%重量%以下、好ましくは60重量%以下、より好ましくは50重量%以下であることが推奨される。
本発明において、成分(1−2)を使用したアスファルト組成物は、ブロック共重合体又はその水添物に結合している原子団が水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有するため、アスファルトを構成する成分との間の化学的な結合や水素結合等の物理的な親和性により相互作用が効果的に発現され、また、本発明で規定する架橋剤との間に化学的な結合を生じて本発明が目的とする特性、特に骨材把握性に優れたアスファルト組成物を得ることができる。
本発明において、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団として好ましい原子団は、下記一般式(1)〜(13)で示されるものから選ばれる原子団が上げられる。
【0022】
【化2】
Figure 0004115184
【0023】
(上式で、R、R〜Rは、水素又は炭素数1〜24の炭化水素基、あるいは水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を有する炭素数1〜24の炭化水素基。Rは炭素数1〜48の炭化水素鎖、あるいは水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を有する炭素数1〜48の炭化水素鎖。なおR、R〜Rの炭化水素基、及びRの炭化水素鎖中には、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基以外の結合様式で、酸素、窒素、硫黄、シリコン等の元素が結合していても良い。Rは水素又は炭素数1〜8のアルキル基である)
上述した式(1)〜(13)の原子団に結合されているR〜Rの炭化水素基或いは炭化水素鎖は、アルキル、アリール、アルカリール、アラルキル、シクロアルキル、アルキレンから選ばれる少なくとも一種の1価又は2価以上の炭化水素基である。
【0024】
本発明において、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している成分(1−2)の変性ブロック共重合体又はその水添物を得るために使用される変性剤としては、下記のものが挙げられる。
例えば、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルソトルイジン、4,4’−ジグリシジルージフェニルメチルアミン、4,4’−ジグリシジルージベンジルメチルアミン、ジグリシジルアミノメチルシクロヘキサン、γ−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシランである。
【0025】
また、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペンオキシシランである。
【0026】
また、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジメトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジエトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジプロポキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジブトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジフェノキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルメシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルエトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルプロポキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルブトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルフェノキシシラン、トリス(γ−グリシドキシプロピル)メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシエチルトリエトキシシランである。
【0027】
また、ビス(γ−メタクリロキシプロピル)ジメトキシシラン、トリス(γ−メタクリロキシプロピル)メトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリフェノキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル−トリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−エチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−エチルジエトキシシランである。
【0028】
また、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジフェノキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジエチルエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルブトキシシランである。
【0029】
また、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルフェノキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジエチルメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジイソプロペンオキシシラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジプロピル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−3−エチル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−3−プロピル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−3−ブチル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−3−(2−メトキシエチル)−2−イミダゾリジノン、1−メチル−3−(2−エトキシエチル)−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ−(2−エトキシエチル)−2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチルエチレンチオウレアである。
【0030】
また、N,N‘−ジエチルプロピレンウレア、N−メチル−N’−エチルプロピレンウレア、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、1−シクロヘキシル−2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドン(N−メチルピロリドン)、1−エチル−2−ピロリドン、1−プロピル−2−ピロリドン、1−ブチル−2−ピロリドン、1−イソプロピル−2−ピロリドン、1,5−ジメチル−2−ピロリドン、1−メトキシメチル−2−ピロリドン、1−メチル−2−ピペリドン、1,4−ジメチル−2−ピペリドン、1−エチル−2−ピペリドン、1−イソプロピル−2−ピペリドン、1−イソプロピル−5,5−ジメチル−2−ピペリドン等が挙げられる。
【0031】
上記の変性剤を反応させることにより、重合体ブロックA及び/又は重合体ブロックBに水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が結合している変性剤の残基が少なくとも1個結合している成分(1−2)の変性ブロック共重合体又はその水添物が得られる。変性ブロック共重合体又はその水添物に変性剤の残基が結合している位置は特に制限されない。
【0032】
本発明において、ブロック共重合体の水添物又は変性ブロック共重合体の水添物は、上記で得られたブロック共重合体又は変性ブロック共重合体を水素添加することにより得られる。水添触媒としては、特に制限されず、従来から公知である(1)Ni、Pt、Pd、Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不均一系水添触媒、(2)Ni、Co、Fe、Cr等の有機酸塩又はアセチルアセトン塩などの遷移金属塩と有機アルミニュウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー型水添触媒、(3)Ti、Ru、Rh、Zr等の有機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体等の均一系水添触媒が用いられる。
【0033】
具体的な水添触媒としては、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特公昭63−4841号公報、特公平1−37970号公報、特公平1−53851号公報、特公平2−9041号公報に記載された水添触媒を使用することができる。好ましい水添触媒としてはチタノセン化合物および/または還元性有機金属化合物との混合物があげられる。
チタノセン化合物としては、特開平8−109219号公報に記載された化合物が使用できるが、具体例としては、ビスシクロペンタジエニルチタンジクロライド、モノペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリクロライド等の(置換)シクロペンタジエニル骨格、インデニル骨格あるいはフルオレニル骨格を有する配位子を少なくとも1つ以上もつ化合物があげられる。また、還元性有機金属化合物としては、有機リチウム等の有機アルカリ金属化合物、有機マグネシウム化合物、有機アルミニウム化合物、有機ホウ素化合物あるいは有機亜鉛化合物等があげられる。
【0034】
水添反応は一般的に0〜200℃、より好ましくは30〜150℃の温度範囲で実施される。水添反応に使用される水素の圧力は0.1から15MPa、好ましくは0.2から10MPa、更に好ましくは0.3から5MPaが推奨される。また、水添反応時間は通常3分〜10時間、好ましくは10分〜5時間である。水添反応は、バッチプロセス、連続プロセス、或いはそれらの組み合わせのいずれでも用いることができる。
本発明に使用されるブロック共重合体又は変性ブロック共重合体の水添物において、共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合のトータル水素添加率は目的に合わせて任意に選択でき、特に限定されない。ブロック共重合体中の共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合の70%以上、好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上が水添されていても良いし、一部のみが水添されていても良い。一部のみを水添する場合には、水添率が10%以上、70%未満、或いは15%以上、65%未満、所望によっては20%以上、60%未満にすることが好ましい。
【0035】
更に、本発明では、水素添加ブロック共重合体において,水素添加前の共役ジエン中のビニル結合の水素添加率が85%以上、好ましくは90%以上更に好ましくは95%以上であることが、熱安定性に優れたアスファルト組成物を得る上で推奨される。ここで、ビニル結合の水素添加率とは、ブロック共重合体中に組み込まれている水素添加前の共役ジエン中のビニル結合の内、水素添加されたビニル結合の割合を云う。
【0036】
なお、ブロック共重合体又は変性ブロック共重合体の水添物中のビニル芳香族炭化水素に基づく芳香族二重結合の水添率については特に制限はないが、水添率を50%以下、好ましくは30%以下、更に好ましくは20%以下にすることが好ましい。水添率は、核磁気共鳴装置(NMR)により知ることができる。
本発明で使用する成分(1)、成分(1−1)、成分(1−2)、或いは成分(1−3)(以後、これらをブロック共重合体又はその水添物等とも呼ぶ)の重量平均分子量は、3万〜100万、好ましくは5万〜80万、更に好ましくは7〜60万である。分子量が3万未満の場合は、アスファルト組成物の軟化点や機械的強度が劣り、100万を超えるとアスファルトへの溶解性が劣るため好ましくない。
【0037】
本発明において、ブロック共重合体又はその水添物等における共役ジエン化合物に基づくビニル結合含量や水添率は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて知ることができる。また、ブロック共重合体又はその水添物等の分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定を行い、クロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用して求めることができる。
【0038】
上記のようにして得られたブロック共重合体又はその水添物等の溶液は、必要に応じて触媒残査を除去し、ブロック共重合体又はその水添物等を溶液から分離することができる。溶媒の分離の方法としては、例えば重合後又は水添後の溶液にアセトンまたはアルコール等の重合体に対する貧溶媒となる極性溶媒を加えて重合体を沈澱させて回収する方法、ブロック共重合体又はその水添物等の溶液を撹拌下熱湯中に投入し、スチームストリッピングにより溶媒を除去して回収する方法、または直接重合体溶液を加熱して溶媒を留去する方法等を挙げることができる。尚、本発明で使用するブロック共重合体又はその水添物等には、各種フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤、アミン系安定剤等の安定剤を添加することができる。
【0039】
本発明のアスファルト組成物において、ブロック共重合体又はその水添物等におけるブロック共重合体として、
(1−A)1個のビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックを有するブロック共重合体又はその水添物10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%
(1−B)少なくとも2個のビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックを有するブロック共重合体又はその水添物90〜10重量%、好ましくは80〜20重量%から成るブロック共重合体、或いは、
【0040】
(1−2−A)1個のビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックを有し、しかも本発明で規定する官能基を有する原子団が結合しているブロック共重合体又はその水添物10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%
(1−2−B)少なくとも2個のビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックを有し、しかも本発明で規定する官能基を有する原子団が結合しているブロック共重合体又はその水添物90〜10重量%、好ましくは80〜20重量%
から成るブロック共重合体を使用することが、軟化点と相分離安定性のバランス性能に優れたアスファルト組成物を得る上で推奨される。
【0041】
これらのブロック共重合体の分子量(GPCによる測定において、標準ポリスチレン換算でのピーク分子量)は、成分(1−A)又は(1−2−A)が3万〜15万、好ましくは4万〜14万、更に好ましくは5万〜13万であり、成分(1−B)又は(1−2−B)が10万〜30万、好ましくは12万〜28万、更に好ましくは14万〜26万であることが、アスファルト組成物の軟化点と相分離安定性のバランス性能の点でとりわけ好ましい。
【0042】
本発明において、成分(1−A)および成分(1−B)からなるブロック共重合体、又は(1−2−A)及び(1−2−B)からなるブロック共重合体は、例えば不活性炭化水素溶媒中で、有機リチウム化合物を重合開始剤としてスチレンを重合させ、次いで、ブタジエンを重合させ、さらに場合によりこれらの操作を繰り返す方法により得られたスチレンブタジエンブロックコポリマーの分子量の異なる2種類のブロック共重合体を別々に重合して、カップリング剤或いは変性剤を反応した後、混合させる事により得られる。その際、分子量は有機リチウム化合物量を制御することにより調整される。各成分の混合方法は、重合反応終了後、水、アルコール、酸などを添加して活性種を失活させた各成分の重合溶液を所定の組成でブレンドした後、例えばスチームストリッピングなどを行って重合溶媒を分離した後、乾燥することにより得ることができる。また個別に重合溶媒を分離、乾燥して得られたポリマーをロール等の混練機でブレンドして得ることもできる。
【0043】
また、成分(1−A)および成分(1−B)からなるブロック共重合体、又は(1−A)或いは(1−2−A)と(1−2−B)からなるブロック共重合体は、上記とは別の手法によっても得ることができる。即ち、上記と同様な手法で、成分(1−A)を重合した後、重合系内に上述したカップリング剤或いは変性剤の内カップリング剤反応が可能な変性剤を有機リチウム化合物に対して、所定量添加することにより得られる共重合体生成物を成分(1−B)或いは(1−2−B)とし、同一反応系内で所期の組成物を得る。この手法を用いると、成分(1−B)或いは(1−2−B)のピ−ク分子量は成分(1−A)或いは(1−2−A)のピ−ク分子量の整数倍であり、成分(1−A)或いは(1−2−A)と成分(1−B)或いは(1−2−B)のモノアルケニル芳香族化合物含有量は同じになり構造が限定されるが、上記の方法に比ベ工業的に有利である。
【0044】
次に本発明に使用される成分(2)のアスファルトは、石油精製の際の副産物(石油アスファルト)。または天然の産出物(天然アスファルト)として得られるもの、もしくはこれらと石油類を混合したものなどを上げることができ、その主成分は瀝青(ビチューメン)と呼ばれるものである。具体的にはストレートアスファルト、セミブローンアスファルト、ブローンアスファルト、タール、ピッチ、オイルを添加したカットバックアスファルト、アスファルト乳剤などを使用することができる。これらは混合して使用しても良い。本発明において好ましいアスファルトは、針入度が30〜300,好ましくは40〜200、更に好ましくは45〜150のストレートアスファルトである。本発明のアスファルト組成物において、ブロック共重合体又はその水添物等の配合割合は、アスファルト100重量部に対して0.5〜50重量部、好ましくは1〜30重量部、更に好ましくは3〜20重量部である。
【0045】
本発明において、成分(3)の架橋剤は、酸無水物基を少なくとも1個、又はカルボキシル基、イソシアネート基、シラノール基、アルコキシシラン基、エポキシ基から選ばれる官能基を少なくとも2個有する架橋剤である。架橋剤の配合量は、成分(2)のアスファルト100重量部に対して、0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜5重量部、更に好ましくは0.1〜5重量部である。とりわけ推奨される架橋剤の配合量は0.2〜3重量部、好ましくは0.5〜2重量部である。0.01重量部未満の場合にはアスファルト組成物の機械的強度や高温貯蔵安定性が劣り、5重量部を超えても本発明が目的とする効果を超える効果は発現されない。
【0046】
成分(3)の架橋剤として具体的なものは、次のようなものが上げられる。カルボキシル基を少なくとも2個有する架橋剤としては、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スペリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、カルバリル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸等の脂肪族カルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、トリメシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸等が挙げられる。
【0047】
酸無水物基を少なくとも1個有する架橋剤は、これらの架橋剤のカルボキシル基が酸無水物基の形で結合しているものであり、かかる架橋剤としては無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸などである。酸無水物基を少なくとも2個有する架橋剤としては、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキシテトラヒドロキシフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、無水トリメリット酸混合物等が挙げられる。
【0048】
イソシアネート基を少なくとも2個有する架橋剤としてはトリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、多官能芳香族イソシアナート等が挙げられる。
シラノール基を少なくとも2個有する架橋剤としては成分(1−2)の変性ブロック共重合体を得るために使用される変性剤として記載されているシラン化合物の加水分解物等が挙げられる。
アルコキシシラン基を少なくとも2個有する架橋剤としてはビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルファン、エトキシシロキサンオリゴマーの他、成分(1−2)の変性ブロック共重合体を得るために使用される変性剤として記載されているシラン化合物等が挙げられる。
【0049】
さらに、エポキシ基を少なくとも2個有する架橋剤としてはエチレングリコールジグリシジル、プロピレングリコールジグリシジル、テレフタル酸ジグリシジルエステルアクリレートの他、成分(1−2)の変性ブロック共重合体を得るために使用される変性剤として記載されているエポキシ化合物等が挙げられる。特に好ましい架橋剤は、無水マレイン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物(無水ピロメリット酸)、トリレンジイソシアナート、テトラグリジジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルファン等である。なお、本発明において、ブロック共重合体又はその水添物を構成する重合体ブロックA及び/又は重合体ブロックBに水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合しているブロック共重合体又はその水添物でない成分(1)を使用する場合、本発明の架橋剤には多官能性モノマー型架橋剤(具体的にはメタクリル酸の高級エステル類、多官能性ビニルモノマー類、キノンジオキシム類、ビスマレイミド類など)は含まない。
【0050】
本発明においては、重合体ブロックA及び/又は重合体ブロックBに水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合しているブロック共重合体又はその水添物である成分(1−2)に、前記の成分(3)を予め反応させた二次変性ブロック共重合体(本発明では成分(1−3)と規定)を成分(2)と配合してアスファルト組成物とすることができる。成分(1−2)に成分(3)を予め反応させる場合、成分(1−2)に結合されている官能基1当量あたり、成分(3)が0.3〜10モル、好ましくは0.4〜5モル、更に好ましくは0.5〜4モルである。
【0051】
成分(1−2)と成分(3)を予め反応させる方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法が利用できる。例えば、溶融混練方法や各成分を溶媒等に溶解又は分散混合して反応させる方法などが挙げられる。溶融混練方法としては、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、コニーダ、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法が適用できる。また、各成分を溶媒等に溶解又は分散混合して反応させる方法においては、溶媒としては各成分を溶解又は分散するものであれば特に制限はなく、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素などの炭化水素系溶媒の他、含ハロゲン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒などが使用できる。かかる方法において各成分を反応させる温度は、一般に−10〜150℃、好ましくは30〜120℃である。反応に要する時間は条件によって異なるが、一般に3時間以内であり、好ましくは数秒〜1時間である。特に好ましい方法は、成分(1−2)を製造した溶液中に成分(3)を添加して反応させて二次変性ブロック共重合体を得る方法が推奨される。
【0052】
このようにして得られた成分(1−3)を成分(2)と配合してアスファルト組成物とする場合、成分(2)100重量部に対して、更に成分(3)を0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜5重量部、更に好ましくは0.1〜5重量部配合することができる。
成分(1−3)を使用したアスファルト組成物は、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する変性ブロック共重合体又はその水添物に、酸無水物基を少なくとも1個、又はカルボキシル基、イソシアネート基、シラノール基、アルコキシシラン基、エポキシ基から選ばれる官能基を少なくとも2個有する架橋剤を反応させた二次変性ブロック共重合体又はその水添物を使用するため、アスファルトを構成する成分との間の化学的な結合や水素結合等の物理的な親和性により相互作用が効果的に発現され本発明が目的とする特性、特に骨材把握性に優れたアスファルト組成物を得ることができる。
【0053】
更に、本発明においては成分(4)として硫黄を併用して更に特性を向上させることが出来る。本発明で使用される成分(4)の硫黄は、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶製性硫黄、不活性硫黄などであり、その他に塩化硫黄、二硫化硫黄、モルホリン・ジスルフィド、アルキルフェノール・ジスルフィド、高分子多硫化物などの硫黄含有化合物などを使用することができる。また硫黄と併用して、架橋促進剤を使用することでき、スルフェンアミド系架橋促進剤、グアニジン系架橋促進剤、チウラム系架橋促進剤、アルデヒド・アミン系、アルデヒド・アンモニア系、チアゾール系、チオ尿素系、ジチオカルバメート系、ザンテート系などが必要に応じた量使用される。
【0054】
架橋促進剤の具体例としては、ジフェニル・グァニジン、n−ブチルアルデヒド−アニル縮合品、ヘキサメチレン・テトラミン、2−メルカプトベンゾチアゾール、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、チオカルバニリド、テトラメチルチウラム・モノスルフィド、ジメチル・ジチオカルバミン酸ナトリウム、イソプロピル・キサントゲン酸亜鉛などが挙げられる。成分(4)の硫黄の使用量は、成分(2)のアスファルト100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部、更に好ましくは0.1〜2重量部である。また架橋促進剤を使用する場合、その使用量は、成分(2)のアスファルト100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部、更に好ましくは0.1〜2重量部である。これらの使用量は、目的とする作用効果を発現させるために上記の範囲で選定される。
【0055】
本発明においては、本発明が目的とする性能の更なる性能向上のため必要に応じてシランカップリング剤を使用することができる。シランカップリング剤の具体例としては、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−ジスルフィド、ビス−[2−(トリエトキシシリル)−エチル]−テトラスルフィド、3−メルカプトプロピル−トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−トリエトキシシリルプロピルーN,Nージメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランである。
【0056】
また、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピル、メチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1、3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニルー3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等があげられる。
【0057】
好ましいシランカップリング剤は、シラノール基又はアルコキシシランを有すると同時にメルカプト基又は/及び硫黄が2個以上連結したポリスルフィド結合を有するものであり、その例としてはビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−ジスルフィド、ビス−[2−(トリエトキシシリル)−エチル]−テトラスルフィド、3−メルカプトプロピル−トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどがあげられる。シランカップリング剤の配合量は、成分(2)のアスファルト100重量部に対して、0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜10重量部、更に好ましくは0.1〜5重量部が推奨される。
【0058】
本発明においては、骨材把握性の点から必要に応じてアニオン系、カチオン系及びノニオン系界面活性剤等を使用することができる。界面活性剤の具体例としては、高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、モノアミン化合物、ジアミン化合物、ポリアミン化合物、ポリエチレンオキサイドとポリプロピレンオキサイド共重合オリゴマーなどが挙げられる。その他、酸性有機リン酸化合物、酸性有機リン酸化合物と無機リン酸化合物との混合物、多価カルボン酸又はその無水物、脂肪族リン酸エステル、ステアリルフォスフェート等の高級アルコールのリン酸エステル、高級アルコールとリン酸化アルコールとの混合物、没食子酸又はその誘導体、トール油脂酸又はその誘導体、ポリアルキレンポリアミンと脂肪酸の縮合物、液状エポキシ、無水マレイン酸グラフト変性PE、無水マレイン酸グラフト変性PP、無水マレイン酸グラフト変性SBS、無水マレイン酸グラフト変性SEBS、無水マレイン酸グラフト変性SEPSなどを使用することができる。
【0059】
本発明においては、必要に応じて任意の添加剤を配合することができる。添加剤の種類は,熱可塑性樹脂やゴム状重合体の配合に一般的に用いられるものであれば特に制限はない。例えば,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化マグネシウム、硫酸カルシウム,硫酸バリウム、シリカ、クレー、タルク、マイカ、ウォラストナイト、モンモリロナイト、ゼオライト、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、スラッグウール、ガラス繊維などの無機充填剤,カ−ボンブラック,酸化鉄等の顔料,ステアリン酸,ベヘニン酸,ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウム,ステアリン酸マグネシウム,エチレンビスステアロアミド等の滑剤,離型剤である。
【0060】
また、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、パラフィン、有機ポリシロキサン,ミネラルオイル等の軟化剤・可塑剤,ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系熱安定剤等の酸化防止剤,ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤,難燃剤,帯電防止剤,有機繊維,ガラス繊維,炭素繊維,金属ウィスカ等の補強剤,着色剤、その他添加剤或いはこれらの混合物等「ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)などに記載されたものが挙げられる。
【0061】
上記のようにして得られた本発明のアスファルト組成物は、排水性舗装用として好適に利用できる。特に本発明のアスファルト組成物は高温貯蔵安定性、伸度、低温曲げ特性、骨材把握性に優れる点を生かして交通量の多い道路、高速道路、交差点やカーブ地点などの自動車の過重がかかりやすい道路などの排水性舗装道路におけるバインダーとして利用できる。本発明のアスファルト組成物を利用した排水性舗装道路は、耐わだち掘れ性、透水性、交通騒音低減性、低温時にひび割れしにくいなどの低温特性に優れる。なお、本発明のアスファルト組成物は、排水性舗装道路と同様の機能が要求される透水性舗装道路にも利用でき、本発明の範囲に含まれる。
【0062】
一般にアスファルト舗装は、適当な粒度分布を有する祖骨材(砕石)、細骨材(砂、砕砂)石粉等の混合物にアスファルトバインダーを加熱状態で混合したアスファルト混合物を敷き均し、ローラー等で転圧して施工されるが、排水性舗装は降雨時の滞水防止のための排水性、連続した水膜の除去による走行安全性の確保、エンジン音やタイヤと路面との接触にからむ騒音等の交通騒音低減などの機能を発揮させるために、通常のアスファルト混合物に比較して非常に多くの連続した空隙を有する配合となっている。本発明のアスファルト組成物は、排水性舗装層の空隙率が5〜35%、好ましくは10〜30%、更に好ましくは12〜28%の排水性舗装として好適である。排水性舗装層の空隙率は、「舗装試験法便覧別冊(暫定試験方法)」(社団法人 日本道路協会発行)等に記載された方法で求めることができる。
【0063】
【発明の実施の形態】
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
尚、以下の実施例において、ブロック共重合体及びその水添物等の特性、アスファルト組成物の物性の測定は、次のようにして行った。
A.ブロック共重合体及びその水添物等の特性の測定
1)スチレン含有量
紫外線分光光度計(日立UV200)を用いて、262nmの吸収強度より算出した。
2)ビニル結合及び水添率
核磁気共鳴装置(BRUKER社製、DPX−400)を用いて測定した。
【0064】
3)分子量
GPC〔装置はウォーターズ社製で、ポリスチレン系ゲルを充填剤〕で測定し、溶媒にはテトラヒドロフランを用い、測定条件は、温度35℃で行った。分子量は、クロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用して求めた重量平均分子量である。尚、クロマトグラム中にピークが複数有る場合の分子量は、各ピークの分子量と各ピークの組成比(クロマトグラムのそれぞれのピーク面積比より求める)から求めた平均分子量をいう。
【0065】
4)未変性ブロック共重合体の割合
シリカ系ゲルを充填剤としたGPCカラムに変性した成分が吸着する特性を応用し、変性ブロック共重合体と低分子量内部標準ポリスチレンを含む試料溶液について、上記3)で測定したクロマトグラム中の標準ポリスチレンに対する変性ブロック共重合体の割合と、シリカ系カラムGPC〔装置はデュポン社製:Zorbax〕で測定したクロマトグラム中の標準ポリスチレンに対する変性ブロック共重合体の割合を比較し、それらの差分よりシリカカラムへの吸着量を測定した。未変性ブロック共重合体の割合は、シリカカラムへ吸着しなかったものの割合である。
【0066】
B.水添触媒の調製
窒素置換した反応容器に乾燥、精製したシクロヘキサン1リットルを仕込み、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100ミリモルを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウム200ミリモルを含むn−ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させた。
【0067】
C.アスファルト組成物の各種測定
1)軟化点(リング&ボール法)
JIS−K 2207に準じ、規定の環に試料を充填し、グリセリン液中に水平に支え、試料の中央に3.5gの球を置き、液温を5℃/minの速で上昇させたとき、球の重さで試料が環台の底板に触れた時の温度を測定した。
2)溶融粘度
180℃でブルックフィールド型粘度計により測定した。
3)針入度
JIS−K 2207に準じ、恒温水浴槽で25℃に保った試料に規定の針が5秒間に進入する長さを測定した。
【0068】
4)伸度
JIS−K 2207に準じ、試料を形枠に流し込み、規定の形状にした後、恒温水浴内で4℃に保ち、次に試料を5cm/minの速度で引っ張ったとき、試料が切れるまでに伸びた距離を測定した。
5)接着強さ
帆布にトルエンに溶かしたアスファルト組成物をコーターで帆布上にアスファルト組成物を塗布し、室温乾燥1時間後、70℃オーブンで7分間乾燥させ、完全にトルエンを蒸発させた。次に、アスファルト組成物を塗布した帆布を被着体である表面が平滑な御影石と共に70℃オーブンに1時間入れ、取り出し後速やかに荷重1kgのローラーで2回圧着した。そして、23℃の恒温室で帆布と御影石の180℃剥離試験を行い、接着強さを測定した。
【0069】
6)低温曲げ特性
20mm×20mm×120mmの形枠にアスファルト組成物を流し込み、余剰分をカットし、−20℃の低温槽に4時間以上養生後、速やかに取り出しスパンは80mm、積荷速度100mm/min、2点支持中央積荷方式で曲げ応力を測定した。
7)高温貯蔵安定性(分離特性)
アスファルト組成物作製直後、内径50mm、高さ130mmのアルミ缶にアスファルト組成物をアルミ缶の上限まで流し込み、180℃のオーブン中に入れ、24時間後取り出し自然冷却させた。次に室温まで下がったアスファルト組成物を下端から4cm、上端から4cmのアスファルト組成物を採取し、それぞれ上層部と下層部の軟化点を測定し、その軟化点差を高温貯蔵安定性の尺度とした。
【0070】
D.排水性舗装混合物の特性の測定
6号砕石を約85重量%、砕砂を約10重量%、石粉を約5重量%用い、空隙率が約20%になるように配合設計された骨材を混合して170℃で加熱し、これにバインダーとして加熱溶融したアスファルト組成物を5重量%添加して170℃で混合し、空隙率が約20%の排水性舗装混合物を作製して下記の特性を測定した。
1)カンタブロ試験
「舗装試験法便覧別冊(暫定試験方法)」(社団法人 日本道路協会発行)に記載されたカンタブロ試験方法に準じて測定した。養生温度は0℃。試験温度は18℃。
2)ホイールトラッキング試験
「舗装試験法便覧別冊(暫定試験方法)」(社団法人 日本道路協会発行)に記載されたホイールトラッキング試験方法に準じて測定した。試験温度は60±0.5℃。
【0071】
参考例1〜2、および比較例1〜3】
攪拌機及びジャケット付きのオ−トクレ−ブを洗浄,乾燥,窒素置換し,予め精製したスチレン15重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を投入した。次いでn−ブチルリチウムとテトラメチルエチレンジアミンを添加し,70℃で1時間重合した後,予め精製したブタジエン70重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を加えて70℃で1時間重合し、安息香酸エチルでカップリングさせ、ブロック共重合体Iを得た。
【0072】
得られたブロック共重合体Iは分析の結果、スチレン量30%、(1−A)の量が25重量%、(1−B)の量が75重量%、ビニル結合量が15%、平均分子量が12.6万であった。このように得られた該ブロック共重合体Iを用い、表1記載の材料及び配合処方に従い以下の試験を行った。750ミリリットルの金属缶にストレートアスファルト60−80〔日本石油(株)製〕を400g投入し、180℃のオイルバスに金属缶を充分に浸す。次に、所定量のブロック共重合体Iと架橋剤を溶融状態にし攪拌しているアスファルトの中に少量づつ投入する。完全投入後5000rpmの回転速度で90分間攪拌してアスファルト組成物を調整した。その特性を表1に示す。なお、架橋剤には1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物を用いた。
【0073】
参考例3、および比較例4】
参考例1で使用したブロック共重合体Iを表1の配合処方に従いストレートアスファルトの種類をストレートアスファルト80−100〔日本石油(株)製〕を使用する以外は参考例1と同様の方法、同じ架橋剤を用いて、アスファルト組成物を調整した。その特性を表1に示す。
【0074】
【実施例、および比較例5】
参考例1と同様の方法で重合した後、変性剤として1,3−ビス(N,N’−ジグリルジルアミノメチル)シクロヘキサンを重合に使用したn−ブチルリチウムに対して当モル反応させた。得られた変性ブロック共重合体IIは分析の結果、スチレン量29%、(1−2−A)の量が29重量%、(1−2−B)の量が71重量%、ビニル結合量が15%、平均分子量が13.6万、未変性ブロック共重合体の割合は23%であった。このように得られた変性ブロック共重合体IIを用い、表2記載の材料及び配合処方に従い参考例1と同様の方法、同様のストレートアスファルト及び架橋剤を用いて、アスファルト組成物を調整した。その特性を表2に示す。
【0075】
【実施例
参考例1と同様の方法で重合した後、変性剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを重合に使用したn−ブチルリチウムに対して当モル反応させた。得られた変性ブロック共重合体IIIは分析の結果、スチレン量30%、(1−A)と(1−2−A)の合計量が30重量%、(1−2−B)の量が70重量%、ビニル結合量が15%、平均分子量が13.4万、未変性ブロック共重合体の割合は24%であった。このように得られた変性ブロック共重合体IIIを用い、表2記載の材料及び配合処方に従い参考例1と同様の方法、同様のストレートアスファルト及び架橋剤を用いて、アスファルト組成物を調整した。その特性を表2に示す。
【0076】
参考例4、および比較例6】
参考例1と同様の方法で重合したブロック共重合体に、上記記載の水添触媒をポリマー100重量部当たりTiとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を1時間行った。得られたブロック共重合体IVは分析の結果、スチレン量30%、(1−A)の量が29重量%、(1−B)の量が71重量%、平均分子量が13万、水添率95%であった。このように得られた該ブロック共重合体IVを用い、表2記載の材料及び配合処方に従い参考例1と同様の方法、同様のストレートアスファルト及び架橋剤を用いて、アスファルト組成物を調整した。その特性を表2に示す。
【0077】
【実施例、および比較例7】
参考例1と同様の方法で重合した後、変性剤として1,3−ビス(N,N’−ジグリルジルアミノメチル)シクロヘキサンを重合に使用したn−ブチルリチウムに対して当モル反応させて変性ブロック共重合体を得た後、参考例4と同じ水添触媒を使用して同様の方法で水添反応を行った。得られた水添変性ブロック共重合体Vは分析の結果、スチレン量30%、(1−A)と(1−2−A)の合計量が30重量%、(1−2−B)の量が70重量%、平均分子量が14万、水添率95%、未変性ブロック共重合体の割合は23%であった。このように得られた水添変性ブロック共重合体Vを用い、表2記載の材料及び配合処方に従い参考例1と同様の方法、同様のストレートアスファルト及び架橋剤を用いて、アスファルト組成物を調整した。その特性を表2に示す。
【0078】
【実施例、および比較例8】
攪拌機及びジャケット付きのオ−トクレ−ブを洗浄,乾燥,窒素置換し,予め精製したスチレン18重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を投入した。次いでn−ブチルリチウムとテトラメチルエチレンジアミンを添加し,70℃で1時間重合した後,予め精製したブタジエン65重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を加えて70℃で1時間重合した。その後、更に、予め精製したスチレン17重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を加えて70℃で1時間重合した。次に、重合に使用したn−ブチルリチウム1当量に対してN−メチルピロリドンを1モル反応させて、変性ブロック共重合体VIを得た。得られた変性ブロック共重合体VIは分析の結果、スチレン量35%、ビニル結合量が15%、平均分子量が16万、未変性ブロック共重合体の割合は20%であった。このように得られた変性ブロック共重合体VIを用い、参考例1と同じ方法で表3記載の材料及び配合処方に従い試験を行った。その特性を実施例として表3に示す。
また、N−メチルピロリドンを反応させない以外は上記と同様の方法でブロック共重合体VIIを得た。このように得られた該ブロック共重合体VII用い、参考例1と同じ方法で表3記載の材料及び配合処方に従い試験を行った。その特性を比較例8として表3に示す。
【0079】
【比較例9】
攪拌機及びジャケット付きのオ−トクレ−ブを洗浄,乾燥,窒素置換し,予め精製したブタジエンを含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を投入した。次いでn−ブチルリチウムとテトラメチルエチレンジアミンを添加し,70℃で1時間重合した。得られた重合体VIIは分析の結果、ビニル結合量が15%、平均分子量が18万であった。このように得られた該重合体を用い、実施例1と同じ方法で表3記載の材料及び配合処方に従い試験を行った。その特性を表3に示す。
【0080】
【実施例
架橋剤として1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物の代わりに無水マレイン酸を2重量部使用する以外は実施例と同じ方法でアスファルト組成物を調整した。その特性を表4に示す。
【0081】
【実施例
変性ブロック共重合体IIに、該変性ブロック共重合体に結合する官能基1当量あたり2.1モルの無水マレイン酸を配合して30mmφ二軸押出機で200℃、スクリュー回転数100rpmで溶融混練し、変性ブロック共重合体IIの二次変性ブロック共重合体(二次変性ブロック共重合体a)を得た。
次にブロック共重合体Iの代わりに二次変性ブロック共重合体aを用い、架橋剤を添加しない以外は参考例1と同じ方法でアスファルト組成物を調整した。そのアスファルト組成物の特性を表4に示す。
【0082】
【実施例
攪拌機及びジャケット付きのオ−トクレ−ブを洗浄,乾燥,窒素置換し,予め精製したスチレン15重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を投入した。次いでn−ブチルリチウムとテトラメチルエチレンジアミンを添加し,70℃で1時間重合した後,予め精製したブタジエン70重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を加えて70℃で1時間重合し、さらに、予め精製したスチレン15重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を加えて70℃で1時間重合した。次に、このようにして得られたリビング共重合体に変性剤として1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを重合に使用したn−ブチルリチウムに対して当モル反応させた。得られた変性ブロック共重合体IXは分析の結果、スチレン量30%、ビニル結合量が17%、平均分子量が12万、未変性ブロック共重合体の割合は15%であった。
このように得られた変性ブロック共重合体IX、ストレートアスファルト80−100及び架橋剤として無水マレイン酸を用い、表4記載の配合処方に従って参考例1と同様の方法でアスファルト組成物を調整した。その特性を表4に示す。
【0083】
【実施例
変性ブロック共重合体IXの溶液に無水マレイン酸を変性ブロック共重合体IXに結合する官能基1当量あたり3.5モルを添加して約60℃で30分間反応させて変性ブロック共重合体IXの二次変性ブロック共重合体(二次変性ブロック共重合体b)を得た。
次に変性ブロック共重合体IXの代わりに二次変性ブロック共重合体bを用い、架橋剤を添加しない以外は実施例と同じ方法でアスファルト組成物を調整した。そのアスファルト組成物の特性を表4に示す。
【0084】
参考例5
架橋剤としてトリレンジイソシアネートを使用する以外は参考例1と同じ方法でアスファルト組成物を調整した。その特性を表4に示す。
【0085】
【実施例
変性ブロック共重合体IXと同様の方法で得たスチレン量が25%、ビニル結合量が13%、平均分子量が13万、未変性ブロック共重合体の割合が25%の変性ブロック共重合体Xの溶液に無水マレイン酸を変性ブロック共重合体Xに結合する官能基1当量あたり1モル添加して約60℃で30分間反応させて変性ブロック共重合体Xの二次変性ブロック共重合体(二次変性ブロック共重合体c)を得た。
次に、100質量部のストレートアスファルト60−80〔日本石油(株)製〕、8質量部の二次変性ブロック共重合体c、硫黄(金華印微粉硫黄、鶴見化学工業(株)製)0.1質量部からなるアスファルト組成物を得た。その特性を表4に示す。
【0086】
【実施例10、および比較例10】
実施例で使用した変性ブロック共重合体IXと同様の方法で重合及び変性反応を行い、スチレン量30%、ビニル結合量が15%、平均分子量が11万、未変性ブロック共重合体の割合が32%の変性ブロック共重合体を得た。次に、この変性ブロック共重合体の溶液に該変性ブロック共重合体に結合する官能基1当量あたり1モルの無水マレイン酸を添加して約60℃で30分間反応させて二次変性ブロック共重合体dを得た。
次に、100質量部のストレートアスファルト60−80〔日本石油(株)製〕と、8質量部の二次変性ブロック共重合体dからなるアスファルト組成物を得た。得られたアスファルト組成物の特性及びそのアスファルト組成物を配合した排水性舗装混合物の特性を表5に示す。(実施例10
上記の二次変性ブロック共重合体dの代わりに変性剤を反応させなかった未変性ブロック共重合体を使用し、実施例10と同様の方法でアスファルト組成物及び排水性舗装混合物を調製した。それらの特性を表5に示す。(比較例10)
なお、上記の実施例及び参考例において使用した各重合体には、安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートをブロック共重合体100質量部に対して0.3質量部添加した。
【0087】
【表1】
Figure 0004115184
【0088】
【表2】
Figure 0004115184
【0089】
【表3】
Figure 0004115184
【0090】
【表4】
Figure 0004115184
【0091】
【表5】
Figure 0004115184
【0092】
【発明の効果】
本発明のアスファルト組成物は、軟化点、伸度、曲げ特性、高温貯蔵安定性が良好で、骨材把握性(骨材剥離防止性に優れることを意味する)に優れたアスファルト組成物に関するものである。本発明のアスファルト組成物は、かかる特性を生かして道路舗装用途、ルーフィング・防水シート用途、シーラント用途、遮音シート等の用途に利用することができる。特に、本発明のアスファルト組成物は排水性舗装用アスファルト組成物として有用であり、排水性舗装道路に好適に利用できる。

Claims (7)

  1. ビニル芳香族炭化水素を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックAと共役ジエンを主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBからなり、該重合体ブロックA及び/又は重合体ブロックBの末端に水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性ブロック共重合体又はその水添物である成分(1−2)0.5〜50重量部、
    アスファルト成分(2)100重量部、および
    酸無水物基を少なくとも1個、又はカルボキシル基を少なくとも2個有する架橋剤である成分(3)0.01〜5重量部
    からなるアスファルト組成物。
  2. ビニル芳香族炭化水素を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックAと共役ジエンを主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBからなり、該重合体ブロックA及び/又は重合体ブロックBの末端に水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性ブロック共重合体又はその水添物である成分(1−2)に、酸無水物基を少なくとも1個、又はカルボキシル基を少なくとも2個有する架橋剤である成分(3)を該官能基1当量あたり0.3〜10モル反応させた二次変性ブロック共重合体である成分(1−3)0.5〜50重量部、およびアスファルトである成分(2)100重量部からなるアスファルト組成物。
  3. 変性ブロック共重合体又はその水添物である成分(1−2)が、下記(1)〜(13)から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性ブロック共重合体又はその水添物である請求項またはに記載のアスファルト組成物。
    Figure 0004115184
    (上式で、R、R〜Rは、水素又は炭素数1〜24の炭化水素基、あるいは水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を有する炭素数1〜24の炭化水素基。Rは炭素数1〜48の炭化水素鎖、あるいは水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を有する炭素数1〜48の炭化水素鎖。なおR、R〜Rの炭化水素基、及びRの炭化水素鎖中には、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基以外の結合様式で、酸素、窒素、硫黄、シリコン等の元素が結合していても良い。Rは水素又は炭素数1〜8のアルキル基である)
  4. 硫黄成分(4)を、成分(2)のアスファルト100重量部に対して0.01〜10重量部配合してなる請求項1〜のいずれかに記載のアスファルト組成物。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載のアスファルト組成物から構成される、排水性舗装層の空隙率が5〜35%の排水性舗装に適した排水性舗装用アスファルト組成物。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載のアスファルト組成物を配合してなる排水性舗装道路。
  7. 排水性舗装層の空隙率が5〜35%である請求項に記載の排水性舗装道路。
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