JP4115110B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体上に形成された潜像に現像剤を付着させて可視化する電子写真方式や静電記録方式などの複写機、プリンタ等の画像形成装置に使用される画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法としては、特公昭42−23910号公報及び特公昭43−24748号公報に記載されているごとく多数の方法が知られているが、一般には静電荷像担持体を光導電性物質により感光体とし、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーで現像を行って可視像とし、必要に応じて紙などの転写材にトナー像を転写したのち、熱・圧力等により転写材上にトナー像を定着して複写物を得るものである。さらに感光体上に転写せずに残ったトナーは種々の方法によりクリーニングされ、上述の工程が繰り返される。
【0003】
近年、電子写真法を用いた機器は、単なるオリジナル原稿を複写するだけでなく、コンピューターの出力としてのデジタルプリンターが登場してきている。デジタルプリンターの一つとしてレーザービームプリンターがある。レーザービームプリンターは一般的には常温・常湿のオフィスで使用されるが、東南アジア、インド等の地域においては高温・多湿の環境で使用される場合もある。この様な環境においては、プリント時に発生する紙粉,オゾン等により形成される低電気抵抗物質によって感光体表面の潜像が著しく損なわれるという現象(以下「画像流れ」と称す)が生じ易い。
【0004】
画像流れを防止する手段として、特開昭60−32060号公報に、2種のBETを有する無機微粉体を含有するトナーが開示されている。また感光体に関して、画像流れを防止する手段として特開昭62−160458号公報に、2種の異なる分子量を有するポリカーボネート樹脂を含有する感光層を有する感光体が開示されている。しかし、前述したトナーを使用した場合、確かに画像流れは改善されるが、トナーに起因する微細粒子が帯電部材等で圧着されて感光体に付着する現象(以下「ドラム融着」と称す)が顕在化する。また2種の異なる分子量を有する感光層を有する感光体を使用した場合も同様の効果と弊害が生じ易くなる。
【0005】
一方、画像流れ現象は、転写材として使用する紙の種類等によっても発生の程度は変化する。特に填料としてタルクを使用している紙の場合は、上記2種の無機微粉体を有するトナーを単独使用しても画像流れを防止することは困難で、確かに上記感光体と組み合わせることで流れは改善されるが、ドラム融着はさらに悪化し、ドラム表面に筋が形成され画像上に白筋(以下「白筋」と称す。)となる新たな問題が生ずる。
【0006】
以上のような問題点を解決する手段として、特開2000−019753号公報に開示されているように、ドラムに適度かつ均一な磨耗性を持たせることが挙げられる。これは、交換メンテナンスの容易なプロセスカートリッジにおいては非常に有効な方法であるが、その磨耗性ゆえに数万枚以上のドラム寿命を想定する本体には向いていない。
【0007】
近年、特にカラーの分野において、レーザービームプリンターによる大量印刷が求められるようになり、オフィスとは違った形でのプリント形態が出現しつつある。そのような分野では、メンテナンス性のみならず高耐久性をも備える必要がある。したがって、ドラム表面はより硬く強固な材料で設計されなければならないが、単純に硬くしただけでは前述のドラム融着が発生してしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、静電荷像担持体の表面層を高耐久性の硬い材料とした場合でも、融着や画像抜けの発生しない画像形成方法を提供することである。
【0009】
さらには、種々の帯電形式や転写形式に容易に対応できる、高い耐久性を持つ画像形成方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の発明で解決される。すなわち、静電荷像を担持するための静電荷像担持体を帯電し、帯電された静電荷像担持体に静電荷像を形成し、現像手段が有するカラートナーによって静電荷像を現像してトナー像を形成し、静電荷像担持体上のトナー像を中間転写体を介して又は介さずに転写材へ転写し、転写材上のトナー像を定着手段によって定着する画像形成方法であって、
該静電荷像担持体が結着樹脂を有する表面層を有しており、該結着樹脂の主成分がポリアリレートであり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定される、該結着樹脂の重量平均分子量MwDと該カラートナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分の重量平均分子量MwTとが、
0.3<MwT/(MwT+MwD)<0.7
の関係を満たし(但し、MwDは70000乃至170000、MwTは70000乃至170000)、かつ、フロー式粒子像測定装置で計測される該カラートナーの個数基準の円相当径−円形度スキャッタグラムにおいて、円形度0.950未満のトナー粒子が35個数%以下であることを特徴とする画像形成方法によって達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、静電荷像担持体(以下「ドラム」と称する)が結着樹脂を有する表面層を有しており、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定される、該ドラム表面層の結着樹脂の重量平均分子量MwDと該トナーの重量平均分子量MwTとが、
0.3<MwT/(MwT+MwD)<0.7
の関係を満たし、かつ、フロー式粒子像測定装置で計測される該トナーの個数基準の円相当径−円形度スキャッタグラムにおいて、円形度0.950未満のトナー粒子が35個数%以下であることを特徴とするカラートナーおよび画像形成方法であり、これにより、数万枚以上の通紙後においても、画像流れや致命的なドラム傷が発生せず、ドラム融着も発生し難く、あるいは軽微なドラム融着が起こった場合でもそれにより発生する諸問題を効果的に抑制し、さらには種々の帯電形式や転写形式の設計自由度を増すことができる。本発明者らが鋭意検討した結果、ドラム表面層に使用される結着樹脂の分子量とトナーの分子量とが特定の関係を満たし、かつ、トナーの円形度を制御することで、そのような効果が得られることを見出した。
【0012】
ドラムを高耐久とするためには、表面層に機械的強度の高い材料を用いることが必要で、有機素材でそれを達成するには、基本的に分子量の大きな樹脂を使用しなければならない。しかしながら、ドラム表面層の機械的強度が高い場合、クリーニング部材や帯電部材等でドラム表面が削られ難い分、トナーやトナー由来の微粉体、あるいは放電生成物などによる融着が発生し易くなる。ところが、該ドラムの表面層結着樹脂の重量平均分子量MwDと該トナーの重量平均分子量MwTとが、
0.3<MwT/(MwT+MwD)<0.7
の関係を満たすことで、融着の発生頻度が下がることがわかった。これは、ドラム表面層の結着樹脂がいかに機械的強度に優れていたとしても、摺擦によりごく僅かな磨耗が生じることと、関係していると思われる。例えば、ローラー帯電方式によりドラム表面が帯電され、転写残トナーがクリーニングブレードで剥ぎ取られるケースを考えてみる。ドラム表面は、ローラーおよびクリーニングブレードにより摺擦され、極微量の磨耗が起こり、当然ながら微量なドラム削り粉が発生する。帯電ローラー部においても、放電生成物とともに、僅かのドラム磨耗が発生する。それらの微量の微粉体は、ドラムの回転により現像部分に到達し、現像されたトナーあるいは僅かに発生するカブリトナーと混合する。それらのトナー混合物は、転写領域で転写され、転写残がクリーニング部に到達する。このとき、0.3<MwT/(MwT+MwD)<0.7の関係を満たしていると、トナーの適度な弾性がドラム融着への抵抗力となり、それに加え、微量の硬いドラム削れ粉が付着物に対して剥離作用をおよぼし、それらの複合作用によって、ドラム表面での融着物の成長が抑制されることがわかった。
【0013】
さらにこのとき、円形度0.950未満のトナー粒子が35個数%以下であると、ドラム融着防止効果が大幅に向上し、それにより高耐久の画像形成システムを構築できることを発見した。さらに、円形度0.950未満のトナー粒子が35個数%以下であると、ドラム表面に融着が生じても、それにより発生する転写性能の低下をも防止する効果があることを見出した。
【0014】
すなわち、上記の条件を満たしているトナーを使用することで、従来ドラムと接触してドラム融着の発生源となると考えられていた部分において、融着とドラム削れの両立を図ることができ、しかも、万一融着が発生した場合でも、その弊害をも防止し、その結果高耐久な画像形成方法を提供することができるのである。また、ドラム表面を硬くすることでドラム寿命を向上させる場合、従来は前述した融着等の問題から現像器等の本体設計に様々な制限を受けていたが、本発明により、種々の帯電部材、転写部材を用いることが可能となるなど、設計面にも優れた効果をもたらす。例えば、ドラム融着発生防止のため、従来は軟らかい帯電ローラーしか適応できなかったシステムに、より硬い帯電ローラーを使用することができるようになり、帯電ローラーの耐久性をも上げることができる。または、融着が効果的に防止されることから、中間転写体とドラムとの周速差の限界領域が広がり、飛び散り等の画像劣化を防ぐことが容易になる。あるいは、高速で回転するドラムには、融着が発生することから従来使用できなかった、機械的強度に優れた硬い中間転写体を、高速のプロセススピードに適用することができるようになる。
【0015】
MwT/(MwT+MwD)が0.3以下であると、ドラム表面強度とトナーの弾性とのバランスが崩れ、融着防止が困難となり、高耐久性を達成することができない。また、MwT/(MwT+MwD)が0.7以上では、ドラム表面に対し相対的にトナーの機械的強度が増し、トナー自体の融着は起き難くなるが、トナー表面に付着している流動化剤等の微粒子がドラムに移動して融着するという弊害が発生し易くなり、ドラム周りの設計自由度が大幅に制限される。また、0.3<MwT/(MwT+MwD)<0.7の関係を満たしていても、円形度0.950未満のトナー粒子が35個数%以上であると、トナーとドラムとの摩擦抵抗が大きくなることで、融着防止効果が薄れ、かつ、融着物上に現像されたトナーの転写能が著しく低下するので、好ましくない。0.35<MwT/(MwT+MwD)<0.65で、かつ、円形度0.950未満のトナー粒子が25個数%以下であると、融着防止効果と転写能低下抑止効果がさらに高まるので、より好ましい。
【0016】
ところで、上記の条件はカラートナーおよびカラー画像形成方法に適用できるもので、カーボンブラックや磁性材料を用いたブラックトナーには当てはまらないことが、検討により明らかとなった。これは、カラーの有機顔料や染料の付着性、磨耗性と、カーボンブラックや磁性体のそれとが大きく異なることが原因であると考えられる。
【0017】
ドラム表面層に用いられる結着樹脂は、機械的強度と融着のバランスからMwDが70000乃至170000であることが好ましい。70000より小さいと、ドラム表面層の絶対的な強度が低下するので、本件のごとき高耐久性を維持する設計が難しくなる傾向がある。
【0018】
ドラム表面層に用いられる結着樹脂の主成分は、ポリアリレートがより好ましい。その理由として、ポリアリレートは構造上、他の電子写真感光体の表面層に使われる一般的な樹脂と比較して、機械的強度が高いことが考えられる。加えて、トナーや放電生成物との親和性も低く抑えられ、融着防止にも有効である。
【0019】
また、トナーの平均円形度が0.960乃至0.995であり、円形度標準偏差が0.040未満であることで、トナーの摩擦係数がさらに下がることから、上記の効果はさらに優れたものになる。
【0020】
トナーの重量平均分子量MwTは、70000乃至170000であることが好ましい。ドラム表面層の樹脂設計の場合と同様、MwTがその範囲を超えると設計が難しくなる傾向がある。
【0021】
本件のトナーは、低軟化点物質を含有し、かつ、該低軟化点物質の融点が50℃以上100℃未満であることで、現像、転写および帯電形式の設計自由度が増す。従来、ワックスのごとき低軟化点物質をトナーに内添すると、ドラム融着は悪化すると考えられてきたが、トナーとドラム表面層の結着樹脂分子量が本発明の条件を満たし、かつ、円形度0.950未満のトナーの割合が35%以下であるとき、ドラムと各部材の接触点において、低軟化点物質を含有するトナーが潤滑剤として機能する新しい効果が生まれる。
【0022】
トナーの添化剤としては、少なくともチタニア微粒子を用いることが、ドラム融着防止の観点から好ましい。また、ドラム融着はトナーの粒子径および比表面積とも関係するため、トナー粒子径の個数分布から算出される5.04μm以下の割合が、4%以上であることが好ましい。4%未満であると、トナーのバルクとしての挙動が大きくなり、円形度の効果が薄れる場合がある。
【0023】
本発明をさらに効果的なものとするためには、トナーMwTと該トナーの数平均分子量MnTとの比MwT/MnTが、13.0以下であることがより好ましい。これは、トナー樹脂の分子構造が均一になるほど、摺擦によるトナーの部分剥離が起き難くなり、結果としてドラム寿命をさらに向上させることができる。
【0024】
本発明における分子量の測定方法について説明する。
【0025】
ドラム表面層の結着樹脂の分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により、用いる結着樹脂をそのままTHF溶媒に所定量(樹脂1質量部/テトラヒドロフラン1000質量部)溶解し、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45〜0.5μm、たとえば、マイショリディスクH−25−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマン サイエンス ジャパン社製などが利用できる)を通過させて不純物等の固形分を取り除いたものを試料として測定するか、ドラム最表面から10μm以下の領域の樹脂を削り取り、それをTHFに溶解させ、同様に固形分を取り除いた後、測定する。1種類の結着樹脂を用いるのであれば、それをそのままTHFに溶解して測定し、その結果導かれる重量平均分子量をMwDと見なして何ら問題ない。複数の結着樹脂を用いるのであれば、実際の混合比でTHFに溶かして測定し、算出された重量平均分子量をMwDとする。結着樹脂のみの入手が困難である場合や、設計の精度をより高めたい場合は、製造されたドラムの最表面から10μm以下の領域を削り出し、THFに溶解させて測定し、MwDを算出する。
【0026】
トナー分子量の測定方法について説明する。トナーをテトラヒドロフラン(THF)中に入れ、数時間放置した後、十分振とうしTHFと良く混ぜ、更に12時間以上静置する。このときTHF中への放置時間が24時間以上となるようにする。その後、サンプル処理フィルター0.5を通過させたものを、GPCの試料とする。トナー濃度は、樹脂成分が0.5〜5mg/mlとなるように調整する。測定されたトナーの分子量分布から、MwTおよびMnTを求める。
【0027】
GPCにおいては、40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定される。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、たとえば、東ソー社製あるいは、昭和電工社製の分子量が10〜10程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。カラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、たとえば昭和電工社製のshodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807,800Pの組み合わせや、東ソー社製のTSKgel G1000H(HXL),G2000H(HXL),G3000H(HXL),G4000H(HXL),G5000H(HXL),G6000H(HXL),G7000H(HXL) TSKguardcolumnの組み合わせが挙げられる。特に、カラム構成は、昭和電工社製A−801、802、803、804、805、806及び807を連結したものが好ましい。
【0028】
本発明におけるトナーの円相当径、円形度、及びそれらの頻度分布とは、トナー粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、本発明ではフロー式粒子像測定装置FPIA−1000型(東亜医用電子社製)を用いて測定を行い、下式を用いて算出した。
【0029】
【数1】
Figure 0004115110
【0030】
ここで、「粒子投影面積」とは二値化されたトナー粒子像の面積であり、「粒子投影像の周囲長」とは該トナー粒子像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さと定義する。
【0031】
本発明における円形度はトナー粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、トナー粒子が完全な球形の場合には1.000を示し、表面形状が複雑になる程、円形度は小さな値となる。
【0032】
本発明において、トナーの個数基準の粒径頻度分布の平均値を意味する円相当個数平均径D1(μm)と粒径標準偏差SDdは、粒度分布の分割点iでの粒径(中心値)をdi、頻度をfiとすると次式から算出される。
【0033】
【数2】
Figure 0004115110
【0034】
また、円形度頻度分布の平均値を意味する平均円形度Cと円形度標準偏差SDcは、粒度分布の分割点iでの円形度(中心値)をci、頻度をfciとすると、次式から算出される。
【0035】
【数3】
Figure 0004115110
【0036】
具体的な測定方法としては、容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水10mlを用意し、その中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を加えた後、更に測定試料を0.02gを加え、均一に分散させる。分散手段としては、超音波分散機UH−50型(エスエムテー社製)に振動子として5φのチタン合金チップを装着したものを用い、5分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、該分散液の温度が40℃以上にならないように適宜冷却する。
【0037】
トナー粒子の形状測定には、前記フロー式粒子像測定装置を用い、測定時のトナー粒子濃度が3000〜1万個/μlとなるように該分散液濃度を再調整し、トナー粒子を1000個以上計測する。計測後、このデータを用いてトナー粒子の円相当径や円形度頻度分布等を求める。
【0038】
本発明において、トナーの粒度分布は、コールターカウンタを用いて測定を実施した。即ち測定装置としては、コールターカウンタTA−II型あるいはコールターマルチサイザー(コールター社製)を用いる。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。測定方法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布を算出した。それから本発明に関わる、個数分布から求めた5.04μm未満の割合を求めた。
【0039】
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを用いる。
【0040】
本発明のトナーを製造する方法は、特公昭36−10231号公報、特開昭59−53856号公報、特開昭59−61842号公報に述べられている懸濁重合法を用いて直接トナーを生成する方法;単量体には可溶で水溶性重合開始剤の存在下で直接重合させてトナー粒子を生成するソープフリー重合法に代表される乳化重合法によるトナー粒子の製造などが挙げられる。また、マイクロカプセル製法のような界面重合法、in site重合法、コアセルベーション法などの製造も挙げられる。さらに、特開昭62−106473号公報や特開昭63−186253号公報に開示されている様な、少なくとも1種以上の微粒子を凝集させ所望のトナーを得る界面会合法なども挙げられる。あるいは、粉砕法によって得られたトナーを、機械的衝撃力で球形化する方法などが挙げられる。
【0041】
中でも、小粒径のトナー粒子が容易に得られる懸濁重合方法が特に好ましく、製造条件の工夫により本発明の効果をより高める高性能なトナーとすることができる。トナー粒子の製造方法として懸濁重合を利用する場合には、以下の如き製造方法によって直接的にトナー粒子を製造することが可能である。
【0042】
単量体中に着色剤,重合開始剤,架橋剤,その他の添加剤を加え、ホモジナイザー,超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系媒体中に通常の撹拌機またはホモミキサー,ホモジナイザー等により分散せしめる。好ましくは単量体組成物の液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように撹拌速度・時間を調整し、造粒する。その後は、分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合温度は40℃以上、通常50〜90℃(好ましくは55〜85℃)の温度に設定して重合を行う。重合反応後半に昇温しても良く、必要に応じpH変更しても良い。本発明では、更に、トナーの定着時の臭いの原因となる未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・ろ過により収集し、乾燥する。理由は現在のところ明らかになっていないが、特に本発明においては、顔料分散が終了した単量体組成物にポリエステルのごとき極性樹脂を添加することが、融着防止効果がより高まる方法である。また、ワックスのごとき低軟化点物質も、顔料分散が済んでいる単量体組成物に後から添加して溶解させることが、融着に対して好ましい結果をもたらす。
【0043】
以下に重合法トナーの材料に関して記載する。
【0044】
本発明のトナーを重合方法で製造する際に用いられる重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体が用いられる。該ビニル系重合性単量体としては、主に単官能性重合性単量体を使用する。単官能性重合性単量体としては、スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンの如きスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートの如きアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートの如きメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルの如きビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトンが挙げられる。本発明においては、上記した単官能性重合性単量体を単独或いは、2種以上組み合わせて使用する。
【0045】
上記した重合性単量体の重合の際に用いられる重合開始剤としては、油溶性開始剤及び/又は水溶性開始剤が用いられる。例えば、油溶性開始剤としては、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルの如きアゾ化合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、デカノニルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、プロピオニルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイドの如きパーオキサイド系開始剤が挙げられる。
【0046】
水溶性開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチロアミジン)塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミノジノプロパン)塩酸塩、アゾビス(イソブチルアミジン)塩酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルスルホン酸ナトリウム、硫酸第一鉄又は過酸化水素が挙げられる。
【0047】
重合性単量体の重合度を制御する為に、連鎖移動剤,重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
【0048】
分散安定剤としては、リン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,ベントナイト,シリカ,アルミナ,ヒドロキシアパタイト等が挙げられる。通常単量体組成物100質量部に対して水300〜3000質量部を分散媒体として使用するのが好ましい。
【0049】
有機系化合物としては例えばポリビニルアルコール,ゼラチン,メチセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩,デンプン等が使用される。これら分散剤は、重合性単量体100質量部に対して0.2〜2.0質量部を使用することが好ましい。
【0050】
その他好ましく用いられる分散安定剤としては、硫酸,炭酸,燐酸,ピロ燐酸,ポリ燐酸の難水溶性金属塩があり、これらは分散媒中で高速撹拌下において酸アルカリ金属塩とハロゲン化金属塩との反応によって調製されることが好ましい。
【0051】
これら分散剤の微細化のため0.001〜0.1質量%の界面活性剤を併用しても良い。具体的には市販のノニオン,アニオン,カチオン型の界面活性剤が利用できる。例えばドデシル硫酸ナトリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ペンタデシル硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステアリン酸カリウム,オレイン酸カルシウム等が好ましく用いられる。
【0052】
本発明において極性樹脂を用いる場合、例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、セルロースなどが挙げられる。より好ましくは材料の多様性からポリエステルが望まれる。
【0053】
該縮合系化合物の製造方法としては、例えば、酸化反応による合成法、カルボン酸及びその誘導体からの合成、マイケル付加反応に代表されるエステル基導入反応、カルボン酸化合物とアルコール化合物からの脱水縮合反応を利用する方法、酸ハロゲン化物とアルコール化合物からの反応、エステル交換反応で製造される。触媒としては、エステル化反応に使う一般の酸性、アルカリ性触媒、例えば酢酸亜鉛、チタン化合物などでよい。その後、再結晶法、蒸留法などにより高純度化させてもよい。
【0054】
該縮合系化合物の特に好ましい製造方法は、原料の多用性、反応のしやすさからカルボン酸化合物とアルコール化合物からの脱水縮合反応である。この場合、全成分中45〜55mol%がアルコール成分であり、55〜45mol%が酸成分であることが好ましい。アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、下記式(I)
【0055】
【化1】
Figure 0004115110
(式中、Rはエチレン又はプロピレン基を示し、x,yはそれぞれ1以上の整数を示し、かつx+yの平均値は2〜10を示す。)
で示されるビスフェノール誘導体、又は下記式(II)
【0056】
【化2】
Figure 0004115110
で示されるジオールの如きジオール類が挙げられる。
【0057】
2価のカルボン酸としてはフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、ジフェニル−P・P’−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸,ジフェニルメタン−P・P’−ジカルボン酸、ベンゾフェノン−4,4’−ジカルボン酸,1,2−ジフェノキシエタン−P・P’−ジカルボン酸の如きベンゼンジカルボン酸類又はその無水物;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、グリタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリエチレンジカルボン酸、マロン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物、またさらに炭素数6〜18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたこはく酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸又はその無水物等が挙げられる。
【0058】
特に好ましい該縮合系化合物のアルコール成分としては前記(I)式で示されるビスフェノール誘導体であり、酸成分としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸又はその無水物、こはく酸、n−ドデセニルコハク酸、又はその無水物、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸の如きジカルボン酸が挙げられる。
【0059】
該縮合系化合物は、2価のジカルボン酸及び2価のジオールから合成することにより得ることが可能である。場合により、3価以上のポリカルボン酸又はポリオールを本発明に悪影響を与えない範囲で少量使用しても良い。
【0060】
3価以上のポリカルボン酸としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロヘキサントリカルボン酸類、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシルプロパン、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−メチレンカルボキシルプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸及びそれらの無水物が挙げられる。
【0061】
3価以上のトリオールとしては、スルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ショ糖、1,2,4−メタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。
【0062】
本発明において用いられる低軟化点物質としては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロピッシュワックスの如きポリメチレンワックス、アミドワックス、ケトンワックス、高級脂肪酸、長鎖アルコール、エステルワックス及びこれらのグラフト化合物、ブロック化合物の如き誘導体が挙げられ、これらは低分子量成分が除去されたDSC吸熱曲線の最大吸熱ピークがシャープなものが好ましい。また、これら2種類以上のブレンドでも構わない。
【0063】
好ましく用いられるワックスとしては、炭素数15乃至100個の直鎖状のアルキルアルコール、直鎖状脂肪酸、直鎖状酸アミド、直鎖状エステルあるいは、モンタン系誘導体が挙げられる。これらワックスから液状脂肪酸の如き不純物を予め除去してあるものも好ましい。
【0064】
さらに、好ましく用いられるワックスは、アルキレンを高圧下でラジカル重合あるいは低圧下でチーグラー触媒又は、その他の触媒を用いて重合した低分子量のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;アルキレンを重合する際に副生する低分子量アルキレンポリマーを分離精製したもの、;一酸化炭素及び水素からなる合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素ポリマーの蒸留残分から、あるいは、蒸留残分を水素添加して得られる合成炭化水素から、特定の成分を抽出分別したポリメチレンワックスが挙げられる。これらワックスには酸化防止剤が添加されていてもよい。定着画像の透光性を向上させるためには、固体エステルワックスが好ましい。水系媒体中で直接的にトナー粒子を生成する場合には、重合性単量体100質量部に対して1乃至40質量部(より好ましくは、3〜30質量部)配合し、トナー粒子に含有されるのが良い。
【0065】
本発明に用いられる着色剤は、以下に示したような公知のイエロー/マゼンタ/シアン着色剤が利用される。
【0066】
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、168、180等が好適に用いられる。
【0067】
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アントラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48;2、48;3、48;4、57;1、81;1、122、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が特に好ましい。
【0068】
本発明に用いられるシアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アントラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利用される。これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角,彩度,明度,耐侯性,OHP透明性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
【0069】
本発明のトナーは、荷電制御剤を含有しても良い。例えば、有機金属化合物、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属化合物がある。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類などがある。さらに、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン等が挙げられる。
【0070】
あるいは、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等によるニグロシン変性物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如き4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩の如きオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など)、高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドの如きジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートの如きジオルガノスズボレート類が挙げられる。これらを単独で或いは2種類以上組合せて用いることができる。
【0071】
本発明に使用できるトナーの添加剤としては、シリカ,チタニアが好適に用いられる。その他、酸化ジルコニウム,酸化マグネシウムの如き酸化物の他に、炭化ケイ素,チッ化ケイ素,チッ化ホウ素,チッ化アルミニウム,炭酸マグネシウム,有機ケイ素化合物なども併用することが可能である。
【0072】
シリカは、出発材料あるいは温度等の酸化の条件により、ある程度任意に、一次粒子の合一をコントロールできる点で好ましい。例えば、かかるシリカは硅素ハロゲン化物やアルコキシドの蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法またはヒュームドシリカと称される乾式シリカ及びアルコキシド,水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両者が使用可能であるが、表面及びシリカ微粉体の内部にあるシラノール基が少なく、またNaO,SO 2−の如き製造残滓の少ない乾式シリカの方が好ましい。また乾式シリカにおいては、製造工程において例えば、塩化アルミニウム,塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物を硅素ハロゲン化合物と共に用いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能でありそれらも包含する。
【0073】
更に、上記シリカは疎水化処理されていることが、トナーの帯電量の温度や湿度の如き環境依存性を少なくするため及びトナー表面からの過剰な遊離を防止するために良い。この疎水化処理剤としては、例えばシランカップリング剤、チタンカップリング剤,アルミニウムカップリング剤の如きカップリング剤が挙げられる。特にシランカップリング剤が、無機酸化物微粒子上の残存基あるいは吸着水と反応し均一な処理が達成され、トナーの帯電の安定化,流動性付与の点で好ましい。
【0074】
シランカップリング剤は、下記一般式
Rm SiYn
R:アルコキシ基
m:1〜3の整数
Y:アルキル基
ビニル基、グリシドキシ基、メタクリル基を含む炭化水素基
n:1〜3の整数
で表されるものであり、例えばビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエトキシシラン,γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン,ビニルトリアセトキシシラン,メチルトリメトキシシラン,メチルトリエトキシシラン,イソブチルトリメトキシシラン,ジメチルジメトキシシラン,ジメチルジエトキシシラン,トリメチルメトキシシラン,ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン,フェニルトリメトキシシラン,n−ヘキサデシルトリメトキシシラン,n−オクタデシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
【0075】
より好ましくは、C2a+1−Si(OC2b+1
(a=4〜12、b=1〜3)である。
【0076】
ここで、一般式におけるaが4より小さいと、処理は容易となるが疎水性が十分に達成できない。またaが12より大きいと疎水性は十分になるが、粒子同士の合一が多くなり、流動性付与能が低下してしまう。
【0077】
bは3より大きいと反応性が低下して疎水化が十分に行われなくなってしまう。したがって上記一般式におけるaは4〜12、好ましくは4〜8、bは1〜3、好ましくは1〜2が良い。
【0078】
その処理量は100質量部に対して1〜50質量部、粒子合一させずに均一に処理するために好ましくは3〜40質量部とし、疎水化度を20〜98%、好ましくは30〜90%、より好ましくは40〜80%にすれば良い。
【0079】
本発明においては、特にチタニアが好ましい。その製法としては何ら制約はないが、ハロゲン化物あるいはアルコキシドを気相下で酸化する方法、あるいは水存在下で加水分解しながら生成する方法などが使用できる。例えば、アモルファス酸化チタンあるいはアナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタンなどを用いることができる。
【0080】
本発明のトナーにおいては、実質的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばテフロン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;酸化セリウム粉末、炭化硅素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末の如き研磨剤、酸化アルミニウム粉末の如きケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末の如き導電性付与剤、また、逆極性の有機微粒子及び無機微粒子を現像性向上剤として少量用いることもできる。
【0081】
本発明のトナーを二成分系現像剤として用いる場合には、本発明のトナーと共に、キャリアを用い現像剤として使用する。磁性キャリアとしては、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム元素からなる元素単独又は複合フェライト状態で構成される。磁性キャリアの形状として、球状、扁平又は不定形がある。更に磁性キャリア粒子表面状態の微細構造(たとえば表面凹凸性)をもコントロールすることが好ましい。一般的には、上記無機酸化物を焼成、造粒することにより、あらかじめ、磁性キャリアコア粒子を生成した後、樹脂にコーティングする方法が用いられている。磁性キャリアのトナーへの負荷を軽減する意味合いから、無機酸化物と樹脂を混練後、粉砕、分級して低密度分散キャリアを得る方法や、さらには、直接無機酸化物とモノマーとの混練物を水系媒体中にて懸濁重合せしめ真球状の磁性キャリアを得る方法も利用することが可能である。
【0082】
本発明のトナーが適用可能な画像形成方法を添付図面を参照しながら以下に説明する。
【0083】
本発明のトナーは、磁性キャリアと混合し、例えば図1に示すような現像手段37を用いて画像形成方法に適用することができる。具体的には交番電界を印加しつつ、磁気ブラシが静電荷像保持体(例えば、感光体ドラム)33に接触している状態で現像を行うことが好ましい。現像剤担持体(現像スリーブ)31と感光体ドラム33の距離(S−D間距離)Bは100〜1000μmであることがキャリア付着防止及びドット再現性の向上において良好である。100μmより狭いと現像剤の供給が不十分になりやすく、画像濃度が低くなり、1000μmを超えると磁石S1からの磁力線が広がり磁気ブラシの密度が低くなり、ドット再現性に劣ったり、キャリアを拘束する力が弱まりキャリア付着が生じやすくなる。トナー41は、逐次現像器へ供給され、撹拌手段35及び36でキャリアと混合され、固定磁石34を内包している現像スリーブ31まで搬送される。
【0084】
交番電界のピーク間の電圧は500〜5000Vが好ましく、周波数は500〜10000Hz、好ましくは500〜3000Hzであり、それぞれプロセスに適宜選択して用いることができる。この場合、波形としては三角波、矩形波、正弦波、あるいはDuty比を変えた波形等種々選択して用いることができる。
印加電圧が500Vより低いと十分な画像濃度が得られにくく、また非画像部のカブリトナーを良好に回収することができない場合がある。5000Vを超える場合には磁気ブラシを介して、静電像を乱してしまい、画質低下を招く場合がある。
【0085】
良好に帯電したトナーを有する二成分系現像剤を使用することで、カブリ取り電圧(Vback)を低くすることができ、感光体の一次帯電を低めることができるために感光体寿命を長寿命化できる。Vbackは、現像システムにもよるが150V以下、より好ましくは100V以下が良い。
【0086】
コントラスト電位としては、十分画像濃度がでるように200V〜500Vが好ましく用いられる。
【0087】
周波数が500Hzにより低いとプロセススピードにも関係するが、キャリアへの電荷注入が起こるためにキャリア付着、あるいは潜像を乱すことで画質を低下させる場合がある。10000Hzを超えると電界に対してトナーが追随できず画質低下を招きやすい。
【0088】
十分な画像濃度を出し、ドット再現性に優れ、かつキャリア付着のない現像を行うために現像スリーブ31上の磁気ブラシの感光体ドラム33との接触幅(現像ニップC)を好ましくは3〜8mmにすることである。現像ニップCが3mmより狭いと十分な画像濃度とドット再現性を良好に満足することが困難であり、8mmより広いと、現像剤のパッキングが起き機械の動作を止めてしまったり、またキャリア付着を十分に抑さえることが困難になる。現像ニップの調整方法としては、現像剤規制部材32と現像スリーブ31との距離Aを調整したり、現像スリーブ31と感光体ドラム33との距離Bを調整することでニップ幅を適宜調整する。
【0089】
特にハーフトーンを重視するようなフルカラー画像の出力において、マゼンタ用、シアン用、及びイエロー用の3個以上の現像器が使用され、本発明のトナーを用い、特にデジタル潜像を形成した現像システムと組み合わせることで、磁気ブラシの影響がなく、潜像を乱さないためにドット潜像に対して忠実に現像することが可能となる。転写工程においても本発明トナーを用いることで高転写率が達成でき、したがって、ハーフトーン部、ベタ部共に高画質を達成できる。
【0090】
静電像保持体33上のトナー画像は、コロナ帯電器の如き転写手段43により転写材へ転写され、転写材上のトナー画像は、加熱ローラ46及び加圧ローラ45を有する加熱加圧定着手段によって定着され、転写材に定着画像が形成される。静電像保持体33上の転写残トナーは、クリーニングブレードの如きクリーニング手段44で静電像保持体33から除去される。本発明の条件を備えることで、ドラム寿命の長い、高画質が長期間継続する画像形成装置となる。
【0091】
良好なフルカラー画像を得るためには好ましくは、マゼンタ用、シアン用、イエロー用、ブラック用の現像器を有し、ブラックの現像が最後に行われることで引き締まった画像を呈することができる。
【0092】
マルチカラー又はフルカラー画像形成方法を良好に実施し得る画像形成装置の一例を図4を参照しながら説明する。
【0093】
図2に示されるカラー電子写真装置は、装置本体の右側から装置本体の略中央部にわたって設けられている転写材搬送系Iと、装置本体の略中央に、上記転写材搬送系Iを構成している転写ドラム315に近接してもうけられている潜像形成部IIと、上記潜像形成部IIと近接して配設されている現像手段(すなわち回転式現像装置)IIIとに大別される。
【0094】
上記転写材搬送系Iは、以下の様な構成となっている。上記装置本体の右壁(図2右側)に開口部が形成されており、該開口部に着脱自在な転写材供給用トレイ302及び303が一部機外に突出して配設されている。該トレイ302及び303の略直上部には給紙ローラ304及び305が配設され、これら給紙用ローラ304及び305と左方に配された矢印A方向に回転自在な転写ドラム305とを連係するように、給紙用ローラ306及び給紙ガイド307及び308が設けられている。上記転写ドラム315の外周面近傍には回転方向上流側から上流側に向かって当接用ローラ309、グリッパ310、転写材分離用帯電器311、分離爪312が順次配設されている。
【0095】
上記転写ドラム315の内周側には転写帯電器313、転写材分離用帯電器314が配設されている。転写ドラム315の転写材が巻き付く部分にはポリ弗化ビニリデンの如き、ポリマーで形成されている転写シート(図示せず)が貼り付けられており、転写材は該転写シート上に静電的に密着貼り付けされている。上記転写ドラム315の右側上部には上記分離爪312と近接して搬送ベルト手段316が配設され、該搬送ベルト手段316の転写材搬送方向終端(右側)には定着装置318が配設されている。該定着装置318よりもさらに搬送方向後流には装置本体301の外へと延在し、装置本体301に対して着脱自在な排出用トレイ317が配設されている。
【0096】
次に、上記潜像形成部IIの構成を説明する。図2矢印方向に回転自在な潜像担持体である感光ドラム(例えば、OPC感光ドラム)319が、外周面を上記転写ドラム315の外周面と当接して配設されている。上記感光ドラム319の上方でその外周面近傍には、該感光ドラム319の回転方向上流側から下流側に向かって除電用帯電器320、クリーニング手段321及び一次帯電器323が順次配設され、さらに上記感光ドラム319の外周面上に静電潜像を形成するためのレーザービームスキャナのごとき像露光手段324、及びミラーのごとき像露光反射手段325が配設されている。
【0097】
上記回転式現像装置IIIの構成は以下のごとくである。上記感光ドラム319の外周面と対向する位置に、回転自在な筐体(以下「回転体」という)326が配設され、該回転体326中には四種類の現像装置が周方向の四位置に搭載され、上記感光体ドラム319の外周面上に形成された静電潜像を可視化(すなわち現像)するようになっている。上記四種類の現像装置は、それぞれイエロー現像装置327Y、マゼンタ現像装置327M、シアン現像装置327C及びブラック現像装置327BKを有する。
【0098】
上記したごとき構成の画像形成装置全体のシーケンスについて、フルカラーモードの場合を例として説明する。上述した感光ドラム319が図4矢印方向に回転すると、該感光ドラム319は一次帯電器323によって帯電される。一次帯電器323による感光体ドラム319に対する帯電が行われると、原稿328のイエロー画像信号にて変調されたレーザー光Eによる画像露光が行われ、感光ドラム319上に静電潜像が形成され、回転体326の回転によりあらかじめ現像位置に定置されたイエロー現像装置327Yによって上記静電潜像の現像が行われ、イエロートナー画像が形成される。
【0099】
給紙ガイド307、給紙ローラ306、給紙ガイド308を経由して搬送されてきた転写材は、所定のタイミングにてグリッパ310により保持され、当接用ローラ309と該当接用ローラ309と対向している電極とによって静電的に転写ドラム315に巻き付けられる。転写ドラム315は、感光ドラム319と同期して図2矢印方向に回転しており、イエロー現像装置327Yにより形成されたイエロートナー画像は、上記感光ドラム319の外周面と上記転写ドラム315の外周面とが当接している部位にて転写帯電器313によって転写材上に転写される。転写ドラム315はそのまま回転を継続し、次の色(図2においてはマゼンタ)の転写に備える。
【0100】
感光ドラム319は、上記除電用帯電器320により除電され、クリーニングブレードによるクリーニング手段321によってクリーニングされた後、再び一次帯電器323によって帯電され、次のマゼンタ画像信号により画像露光が行われ、静電潜像が形成される。上記回転式現像装置は、感光ドラム319上にマゼンタ画像信号による像露光により静電潜像が形成される間に回転して、マゼンタ現像装置327Mを上述した所定の現像位置に配置せしめ、所定のマゼンタトナーにより現像を行う。引き続いて、上述したごときプロセスをそれぞれシアン色及びブラック色に対しても実施し、四色のトナー像の転写が終了すると、転写材上に形成された三色顕画像は各帯電器322及び314により除電され、上記グリッパ310による転写材の把持が解除されると共に、該転写材は、分離爪312によって転写ドラム315より分離され、搬送ベルト316で定着装置318に送られ、熱と圧力により定着され一連のフルカラープリントシーケンスが終了し、所要のフルカラープリント画像が転写材の一方の面に形成される。本発明をこの装置に適用すると、例えば従来は融着やドラム削れなどにより制限されていたプロセススピードを、より高速にすることができるなどの効果をもたらす。
【0101】
次に、図3を参照しながら、他の画像形成方法を説明する。
【0102】
図3に示す装置システムにおいて、現像器74−1、74−2、74−3、74−4に、それぞれシアントナーを有する現像剤、マゼンタトナーを有する現像剤、イエロートナーを有する現像剤及びブラックトナーを有する現像剤が導入され、磁気ブラシ現像方式又は非磁性一成分現像方式によって感光体71に形成された静電荷像を現像し、各色トナー像が感光体71上に形成される。感光体71はa−Se、Cds、ZnO2、OPC、a−Siの様な光導電絶縁物質層を持つ感光ドラムもしくは感光ベルトである。感光体71は図示しない駆動装置によって矢印方向に回転される。
【0103】
感光体71としては、導電性基体上に電荷発生層、次いで電荷輸送層の順で積層されている構造の積層型感光層は好ましい例の一つである。
【0104】
帯電工程では、コロナ帯電器を用いる感光体71とは非接触である方式と、ローラ等を用いる接触型の方式がありいずれのものも用いられる。効率的な均一帯電、シンプル化、低オゾン発生化のために図3に示す如く接触方式のものが好ましく用いられる。帯電ローラ72は、中心の芯金72bとその外周を形成した導電性弾性層72aとを基本構成とするものである。帯電ローラ72は、感光体71面に押圧力をもって圧接され、感光体71の回転に伴い従動回転する。帯電ローラを用いた時の好ましいプロセス条件としては、ローラの当接圧が4.9〜490N/mで、直流電圧に交流電圧を重畳したものを用いた時には、交流電圧=0.5〜5kVpp、交流周波数=50Hz〜5kHz、直流電圧=±0.2〜±1.5kVであり、直流電圧を用いた時には、直流電圧=±0.2〜±5kVである。
【0105】
接触帯電手段としての帯電ローラ及び帯電ブレードの材質としては、導電性ゴムが好ましく、その表面に離型性被膜をもうけても良い。離型性被膜としては、ナイロン系樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)などが適用可能である。感光体上のトナー像は、電圧(例えば、±0.1〜±5kV)が印加されている中間転写体5に転写される。転写後の感光体表面は、クリーニングブレード78を有するクリーニング手段79でクリーニングされる。
【0106】
中間転写体75は、パイプ状の導電性芯金75bと、その外周面に形成した中抵抗の弾性体層75aからなる。芯金75bは、プラスチックのパイプに導電性メッキをほどこしたものでも良い。中抵抗の弾性体層75aは、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエンの3元共重合体)などの弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化すず、炭化ケイ素の如き導電性付与材を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を10〜1011Ω・cmの中抵抗に調整した、ソリッドあるいは発泡肉質の層である。中間転写体75は感光体71に対して並行に軸受けさせて感光体71の下面部に接触させて配設してあり、感光体71と同じ周速度で矢印の反時計方向に回転する。
【0107】
感光体71の面に形成担持された第1色のトナー像が、感光体71と中間転写体75とが接する転写ニップ部を通過する過程で中間転写体75に対する印加転写バイアスで転写ニップ域に形成された電界によって、中間転写体75の外面に対して順次に中間転写されていく。
【0108】
必要により、着脱自在なクリーニング手段80により、転写材へのトナー像の転写後に、中間転写体75の表面がクリーニングされる。中間転写体上にトナー像がある場合、トナー像を乱さないようにクリーニング手段80は、中間転写体表面から離される。中間転写体75に対して並行に軸受けさせて中間転写体75の下面部に接触させて転写手段が配設され、転写手段77は例えば転写ローラ又は転写ベルトであり、中間転写体75と同じ周速度で矢印の時計方向に回転する。転写手段77は直接中間転写体75と接触するように配設されていても良く、またベルト等が中間転写体75と転写手段77との間に接触するように配置されても良い。
【0109】
転写ローラの場合、中心の芯金77bとその外周を形成した導電性弾性層77aとを基本構成とするものである。
【0110】
中間転写体及び転写ローラとしては、一般的な材料を用いることが可能である。中間転写体の弾性層の体積固有抵抗値よりも転写ローラの弾性層の体積固有抵抗値をより小さく設定することで転写ローラへの印加電圧が軽減でき、転写材上に良好なトナー像を形成できると共に転写材の中間転写体への巻き付きを防止することができる。特に中間転写体の弾性層の体積固有抵抗値が転写ローラの弾性層の体積固有抵抗値より10倍以上であることが特に好ましい。
【0111】
転写手段77は中間転写体75と等速度或は周速度に差をつけて回転させる。転写材6は中間転写体5と転写手段77との間に搬送されると同時に転写手段77にトナーが有する摩擦電荷と逆極性のバイアスを転写バイアス手段から印加することによって中間転写体75上のトナー像が転写材76の表面側に転写される。転写用回転体の材質としては、帯電ローラと同様のものも用いることができ、好ましい転写のプロセス条件としては、ローラの当接圧が4.9〜490N/mで、直流電圧が±0.2〜±10kVである。例えば、転写ローラの導電性弾性層77bはカーボン等の導電材を分散させたポリウレタン、エチレン−プロピレン−ジエン系三元共重合体(EPDM)等の体積抵抗10〜1010Ωcm程度の弾性体でつくられている。芯金77aには定電圧電源によりバイアスが印加されている。バイアス条件としては、±0.2〜±10kVが好ましい。次いで転写材76は、ハロゲンヒータ等の発熱体を内蔵させた加熱ローラとこれと押圧力をもって圧接された弾性体の加圧ローラとを基本構成とする定着器81へ搬送され、加熱ローラと加圧ローラ間を通過することによってトナー像が転写材に加熱加圧定着される。フィルムを介してヒータにより定着する方法を用いても良い。
【0112】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これは、本発明を何ら限定するものではない。なお、以下の配合における部数は、特に説明のない場合は質量部である。
【0113】
(トナーの製造例1)
下記のようにして、水系分散媒及び重合性単量体組成物を夫々調製した。
【0114】
水系分散媒の調製
内容積200リットルの容器中で、下記の成分を混合し、68℃に加温した後、高速回転剪断撹拌機クレアミックスCLM−30S(エム・テクニック(株)製)を用いて回転数55s−1で撹拌した。
・水 950部
・0.1モル/リットル−NaPO水溶液 450部
【0115】
次に、容器内を窒素置換すると共に、これに1.0モル/リットルのCaCl水溶液68部を添加して反応させ、リン酸カルシウム塩の微粒子を含む水系分散媒を得た。
【0116】
重合性単量体組成物の調製
・スチレン 150部
・n−ブチルアクリレート 20部
・着色剤(C.I.ピグメントイエロー180) 12部
・ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 2部
・ポリエステル樹脂 15部
(酸価5、ピーク分子量7000)
・エステル系ワックス(融点65℃) 30部
上記した成分のうち、ポリエステル樹脂およびエステルワックスを除いた各成分を混合し、アトライター(三井三池工業(株)製)を用い3時間分散させた後、ポリエステル樹脂およびエステルワックスを加えて68℃に加温して1時間混合し、重合性単量体組成物とした。
【0117】
上記で調製した水系分散媒が入っている高速回転剪断撹拌機クレアミックスCLM−30Sの回転数を55s−1とし、この中に、上記で調製した重合性単量体組成物を投入して造粒を開始した。造粒開始3分後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7部を、スチレン30部に溶解したものを添加し、さらに12分間造粒を続けた。15分間の造粒後、プロペラ撹拌羽根を備えた撹拌機の容器内に移し、回転数を0.83s−1回転にし、内温64℃で反応を継続させた。6時間後、反応温度を80℃に昇温し、加熱撹拌を5時間継続して重合を完了した。重合反応終了後、減圧下で残存モノマーを留去し、冷却後、希塩酸を添加して分散剤を溶解し、固液分離、水洗、ろ過、乾燥することにより重合トナー粒子を得た。得られたトナー母体の物性を表1に示す。
【0118】
(トナーの製造例2)
トナーの製造例1において、着色剤をC.I.ピグメントブルー15:3に変更した以外はトナーの製造例1と同様にしてトナー粒子を製造した。得られたトナー母体の物性を表1に示す。
【0119】
(トナーの製造例3)
トナーの製造例1において、着色剤をC.I.ピグメントレッド122に変更した以外はトナーの製造例1と同様にしてトナー粒子を製造した。得られたトナー母体の物性を表1に示す。
【0120】
(トナーの製造例4)
トナーの製造例1において、エステル系ワックスを用いずに製造を行う以外はトナーの製造例1と同様にしてトナー粒子を製造した。得られたトナー母体の物性を表1に示す。
【0121】
(トナーの製造例5)
トナーの製造例1において、アトライターによる顔料分散時にポリエステルを混合する以外はトナーの製造例1と同様にしてトナー粒子を製造した。得られたトナー母体の物性を表1に示す。
【0122】
(トナーの製造例6)
・スチレン−nブチルアクリレート共重合体 100部
・着色剤(C.I.ピグメントイエロー180) 12部
・ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物 4部
・エステルワックス 2部
上記材料を、ヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行い、2軸式押出し機で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いで旋回流中の粒子間衝突を利用したジェットミルにて粉砕を行い、熱的および機械的なせん断力により、トナー粒子表面を改質し、さらに分級してイエロートナー粒子を得た。このイエロートナー母体の物性を表1に示す。
【0123】
(トナーの製造例7)
トナーの製造例1において、トナー樹脂の架橋剤としてジビニルエーテル0.3部を顔料分散工程時に添加すること以外は製造例1と同様にしてトナー粒子を製造した。得られたトナー母体の物性を表1に示す。
【0124】
(トナーの製造例8)
トナーの製造例1において、造粒温度および反応温度を55℃に変更する以外は製造例1と同様にしてトナー粒子を製造した。得られたトナー母体の物性を表1に示す。
【0125】
(トナーの製造例9)
トナーの製造例1において、造粒温度および反応温度を73℃に変更する以外は製造例1と同様にしてトナー粒子を製造した。得られたトナー母体の物性を表1に示す。
【0126】
(トナーの製造例10)
トナーの製造例1において、造粒時の高速回転剪断撹拌機クレアミックスCLM−30Sの回転数を45s−1とする以外は製造例1と同様にしてトナー粒子を製造した。得られたトナー母体の物性を表1に示す。
【0127】
(トナーの製造例11)
トナーの製造例1において、造粒温度および反応温度を63℃に変更し、トナー樹脂の架橋剤としてジビニルエーテル0.6部を顔料分散工程時に添加すること以外は製造例1と同様にしてトナー粒子を製造した。得られたトナー母体の物性を表1に示す。
【0128】
(トナーの製造例12)
トナーの製造例1において、造粒温度を73℃、反応温度を80℃に変更する以外は製造例1と同様にしてトナー粒子を製造した。得られたトナー母体の物性を表1に示す。
【0129】
(トナーの製造例13)
・スチレン−nブチルアクリレート共重合体 100部
・着色剤(C.I.ピグメントイエロー180) 12部
・ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物 4部
・エステルワックス 2部
上記材料を、ヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行い、2軸式押出し機で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕した。さらに分級してイエロートナー粒子を得た。このイエロートナー母体の物性を表1に示す。
【0130】
(静電荷像担持体の製造例1)
Alシリンダーを支持体とし、それに、以下の材料より構成される塗料を支持体上に浸せき法で塗布し、140℃,30分熱硬化して15μmの導電層を形成した。
導電性顔料:SnOコート処理硫酸バリウム 10部
抵抗調節用顔料:酸化チタン 2部
バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部
レベリング材:シリコーンオイル 0.001部
溶剤:メタノール、メトキシプロパノール0.2/0.8 20部
【0131】
次にこの上に、Nメトキシメチル化ナイロン4.5部および共重合ナイロン1.5部をメタノール65部、nブタノール30部の混合溶媒に溶解した溶液を浸せき法で塗布し0.6μmの中間層を形成した。
【0132】
次にCuKα特性X線回折のブラッグ角2θ±0.2°が9.0°、14.2°、23.9°及び27.1°に強いピークを有するオキシチタニルフタロシアニン(TiOPc)3.24部、下記構造式(1)のアゾ顔料0.36部及びポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業製)3部をシクロヘキサノン110部に溶解させた後に高圧分散機(マイクロフルイタイザー、Microfluidics社製)にて分散したあと、(2)の硫黄系添加剤0.66部及びエチルアセテート250部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。これを浸せき法で塗布し0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0133】
【化3】
Figure 0004115110
【0134】
次に下記構造式(3)
【0135】
【化4】
Figure 0004115110
【0136】
の電荷輸送材9部および、結着樹脂として下記構造式(4)で表されるポリアリレート樹脂(重量平均分子量Mw=11万、nは重合度を表す)10部をジメトキシメタン33部、モノクロロベンゼン60部の混合溶媒に溶解させて電荷輸送層用塗布液とした。
【0137】
【化5】
Figure 0004115110
【0138】
この塗料で浸せき法で塗布(塗布速度一定)し、120℃で1時間乾燥し20μm(中心付近)の表面層となる電荷輸送層を形成し、感光体を作製した。
【0139】
(静電荷像担持体の製造例2)
静電荷像担持体の製造例1において、電荷輸送層に用いる結着樹脂を重量平均分子量Mw=10万のポリカーボネート樹脂に変更する以外は静電荷像担持体の製造例1と同様にして感光体を製造した。
【0140】
(静電荷像担持体の製造例3)
静電荷像担持体の製造例1において、電荷輸送層に用いる結着樹脂を重量平均分子量Mw=4万のポリカーボネート樹脂に変更する以外は静電荷像担持体の製造例1と同様にして感光体を製造した。
【0141】
<実施例1>
トナーの製造例1において得られたイエロートナートナー粒子100部と、BET比表面積が250m/gであるチタニア微粒子1.0部、80m/gである疎水化処理されたシリカ微粒子0.5部をヘンシェルミキサー10B(三井三池化工機社製)において、回転数3000rpm,撹拌時間5分間の条件下で混合し、イエロートナーを得た。
【0142】
このイエロートナー7質量部に対し、アクリルコートされたフェライトキャリア93部を混合して現像剤を調製し、室温20℃,湿度50%の環境にて15時間放置した。この現像剤を用いて、静電荷像担持体の製造例1の手法により製造された感光体を、図2に示されるような市販のデジタルフルカラー複写機(CLC500,キヤノン製)を、ドラムの回転速度を250mm/sとなるように改造し、1つの現像器のみを用いて、イエロートナーの連続通紙試験を行った。その結果、5万枚の連続通紙後においても、ドラム融着や画像抜けの問題が発生せず、良好であった。評価結果を表2に示す。
【0143】
<実施例2乃至7、10、参考例1及び2
実施例1において、トナーの製造例2乃至10において得られたトナー粒子を用いること以外は、実施例1と同様の検討を行った。評価結果を表2に示す。
【0144】
<比較例1乃至3>
実施例1において、トナーの製造例11乃至13において得られたトナー粒子を用いること以外は、実施例1と同様の検討を行った。評価結果を表2に示す。
【0145】
参考例3
実施例1において、用いる感光体を静電荷像担持体の製造例2の手法により製造されたものに変更する以外は、実施例1と同様の検討を行った。評価結果を表2に示す。
【0146】
<比較例4>
実施例1において、用いる感光体を静電荷像担持体の製造例3の手法により製造されたものに変更する以外は、実施例1と同様の検討を行った。その結果、ドラム融着がトナー添加物の融着が5千枚程度から発生し、また、1万5千枚程度でドラム寿命に達した。
【0147】
参考例4
実施例1において、用いるトナーをトナーの製造例12に変更し、用いる感光体を静電荷像担持体の製造例3の手法により製造されたものに変更する以外は、実施例1と同様の検討を行った。その結果、1万5千枚の連続通紙においても、ドラム融着や画像抜けの問題が発生せず、良好であった。評価結果を表2に示す。
【0148】
<実施例13乃至19、22、参考例5及び6
実施例1乃至7、10、参考例1及び2において、ドラムの回転速度を350mm/sに変更する以外は各実施例と同様の検討を行った。評価結果を表2に示す。
【0149】
<比較例5乃至7>
比較例1乃至3において、ドラムの回転速度を350mm/sに変更する以外は各比較例と同様の検討を行った。評価結果を表2に示す。
【0150】
<実施例23>
トナーの製造例1において得られたイエロートナートナー粒子100部と、BET比表面積が250m/gであるチタニア微粒子1.5部、80m/gである疎水化処理されたシリカ微粒子0.5部をヘンシェルミキサー10B(三井三池化工機社製)において、回転数3000rpm,撹拌時間5分間の条件下で混合し、非磁性一成分イエロートナーを得た。
【0151】
この現像剤を用いて、静電荷像担持体の製造例1の手法により製造された感光体を、図3に示されるような市販のデジタルフルカラー複写機(クリエイティブプロセッサCP660,キヤノン製)の改造機を使用し(帯電ローラの当接圧=50N/m)、1つの現像器のみを用い、イエロートナーの連続通紙試験を行った。その結果、5万枚の連続通紙後においても、ドラム融着や画像抜けの問題が発生せず、良好であった。評価結果を表2に示す。
【0152】
<実施例24及び25、参考例7及び8
実施例23において、用いるトナーをトナーの製造例6乃至9に変更する以外は、実施例23と同様の検討を行った。評価結果を表2に示す。
【0153】
<比較例8乃至10>
実施例23において、用いるトナーをトナーの製造例11乃至13に変更する以外は、実施例23と同様の検討を行った。評価結果を表2に示す。
【0154】
<実施例28乃至30、参考例9及び10
実施例23乃至25、参考例7及び8において、帯電ローラーの当接圧を300N/mに変更する以外は、各実施例と同様の検討を行った。評価結果を表2に示す。
【0155】
<実施例33>
実施例28において、チタニア微粒子を用いないこと以外は、実施例28と同様の検討を行った。評価結果を表2に示す。
【0156】
<比較例11乃至13>
比較例8乃至10において、帯電ローラーの当接圧を300N/mに変更する以外は、各比較例と同様の検討を行った。評価結果を表2に示す。
【0157】
【表1】
Figure 0004115110
【0158】
【表2】
Figure 0004115110
【0159】
【発明の効果】
本発明により、静電荷像担持体の表面層を高耐久性の硬い材料とした場合でも、融着や画像抜けの発生しないカラートナーおよび画像形成方法を提供することができる。
【0160】
さらには、種々の帯電形式や転写形式に容易に対応できる、高い耐久性を持つ画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーが適用され得る現像装置の概略図である。
【図2】フルカラー又はマルチカラーの画像形成方法を説明するための概略図である。
【図3】他の画像形成方法を説明するための概略図である。
【符号の説明】
31 現像剤担持体(現像スリーブ)
32 現像剤層厚規制部材
33 静電荷像担持体(感光体)
37 現像手段
41 トナー
43 転写手段
45 加圧ローラ
46 加熱ローラ

Claims (7)

  1. 静電荷像を担持するための静電荷像担持体を帯電し、帯電された静電荷像担持体に静電荷像を形成し、現像手段が有するカラートナーによって静電荷像を現像してトナー像を形成し、静電荷像担持体上のトナー像を中間転写体を介して又は介さずに転写材へ転写し、転写材上のトナー像を定着手段によって定着する画像形成方法であって、
    該静電荷像担持体が結着樹脂を有する表面層を有しており、該結着樹脂の主成分がポリアリレートであり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定される、該結着樹脂の重量平均分子量MwDと該カラートナーのTHF可溶分の重量平均分子量MwTとが、
    0.3<MwT/(MwT+MwD)<0.7
    の関係を満たし(但し、MwDは70000乃至170000、MwTは70000乃至170000)、かつ、フロー式粒子像測定装置で計測される該カラートナーの個数基準の円相当径−円形度スキャッタグラムにおいて、円形度0.950未満のトナー粒子が35個数%以下であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 該静電荷像担持体表面層の結着樹脂の重量平均分子量MwDと該カラートナーのTHF可溶分の重量平均分子量MwTとが、
    0.35<MwT/(MwT+MwD)<0.65
    の関係を満たし、かつ、フロー式粒子像測定装置で計測される該トナーの個数基準の円相当径−円形度スキャッタグラムにおいて、円形度0.950未満のトナー粒子が25個数%以下であることを特徴とする請求項に記載の画像形成方法。
  3. カラートナーの平均円形度が0.960乃至0.995であり、円形度標準偏差が0.040未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. カラートナーは、融点が50℃乃至100℃の低軟化点物質を含有していることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. カラートナーは、添加剤として少なくとも1種類のチタニア微粒子が添加されていることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. カラートナーは、粒子径の個数分布から算出される5.04μm以下の割合が、4%以上であることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の画像形成方法。
  7. カラートナーのMwTと該トナーのTHF可溶分の数平均分子量MnTとの比MwT/MnTが、13.0以下であることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の画像形成方法。
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