JP4114840B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イオン発生装置を像担持体除電装置に用いる画像形成装置に関し、詳細には、電子写真方式の作像プロセスでイオン発生装置により発生する放電生成物を効率的かつ確実に分解し得る画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の作像プロセスを利用した複写機、プリンタ及びファクシミリ装置等の画像形成装置においては、コロナ放電等を利用したものが多い。例えば、像担持体としての感光体を一様に帯電させる帯電部、感光体上に形成されたトナー画像を画像形成部材としての記録紙に転写する転写部及び感光体残留電荷や残トナー電荷を除電する除電部等を備えている。これらの各部には、気中放電を利用する場合が多いが、この気中放電により放電生成物が生成される。例えばオゾン、NOxがある。オゾンは、高濃度で画像形成装置内に滞留すると、感光体表面を酸化し、感光体光感度の低下や帯電能力の劣化を生じさせ、形成画像が悪化する。また、感光体以外の部材の劣化が促進され、部品寿命が低下する等の不具合もある。
【0003】
高濃度のオゾンが画像形成装置外に排出されると、オゾン臭気により周囲の人に不快感を与えたり、人によってはアレルギー症状を受ける等の人体への悪影響が懸念される。画像形成装置外に排出されるオゾン濃度は規定されており、例えばドイツのブルーエンジェルマーク審査基準(RAL−UZ62)では、機外排出濃度が0.01ppm以下に規制されている。
【0004】
従来、画像形成装置においては、ファンにより感光体周辺のオゾンを吸引して、オゾンフィルタを通して画像形成装置外に排出することが行われている。
【0005】
ところが、このような従来のオゾン処理方法にあっては、フィルタがオゾン吸着により徐々に劣化し、長期間の使用によって適切にオゾンを除去することができなくなるという問題があった。また、フィルタによるオゾン除去率を向上させるために、フィルタのメッシュを細かくしたり、フィルタの厚みを厚くして、フィルタの表面積を増大させると、フィルタでの圧力損失が増大して、容量の大きいファンを取り付ける必要があり、画像形成装置のコストが高くなるとともに消費電力が増大したり、騒音が大きくなるという問題があった。
【0006】
もう一つの主要な放電生成物であるNOxの場合には、現在のところ機外排出規制はされていないが、やはり画像形成装置内部の部材に悪影響を与える。放電が発生すると、NOxが形成されることが知られているが、空気中の水分と反応して硝酸が、また、金属と反応して金属硝酸塩が生成される。これらの生成物は低湿環境下では高抵抗であり、イオン発生ヘッド等に付着することで、放電が不安定となり帯電ムラが生じるといった不具合が発生する。また、感光体表面に硝酸又は硝酸塩による薄い膜が形成されると、高湿環境下では画像が流れたような異常画像が発生する。これは硝酸・硝酸塩が吸湿することで低抵抗となり、感光体表面の静電潜像が壊れてしまうためである。
【0007】
感光体表面の付着物は、クリーニング時に感光体を少しずつ削りとることで除去するといった方法が取られている。しかしながら、コスト上昇や経時による劣化問題が起こり、本質的な解決策とはなっていない。
【0008】
この点、従来技術では、光触媒物質による放電生成物分解作用を利用して、画像形成装置内でオゾン、NOxを分解する方法を種々提案している。例えば、少なくとも結着樹脂と着色剤を含有するトナー中又は外添剤として金属を担持した半導体粒子を含有させることにより、気中放電で発生する放電生成物を低減させる電子写真用現像剤(特開平5−134445号公報参照)、像担持体の周辺部に設けたイレーサランプ、転写前除電ランプ又は除電ランプの光を受ける部分の少なくとも一つの部分に、金属を担持した半導体微粒子を塗布する(特開平6−59551公報参照)等の提案がなされている(特開平6−124003号公報、特開平7−92788号公報など)。
【0009】
即ち、これらの提案例は、何れも、画像形成装置内でオゾンを分解されやすくすることで、帯電器等から外に流出したオゾン濃度を低減させ、オゾンフィルタへの負荷を少なくすることができる。
【0010】
この他の従来例を列挙すると、以下のようなものがある。例えば、特開平5−303244号公報によれば、定着部の排熱を利用し、NOX が硝酸塩になるのを防ぐようにしている。特開平6−167857号公報によれば、定着部の排熱を利用し、放電部材のオゾンの分解を行うことで感光体の劣化を防ぐようにしている。特開平6−317974号公報によれば、触媒を放電が生じている付近に配置することで、オゾンの発生を抑えるようにしている。特開平7−134473号公報によれば、触媒、熱を利用することで、オゾンの発生を抑えるようにしている。特開平9−114191号公報によれば、帯電器の表面で、感光体の帯電用とは別に沿面グロー放電を起こすことで、NOX を分解するようにしている。特開平9−138619号公報によれば、オゾン吸引用のダクト内でのオゾンを、光を照射することで分解し、分解効率をよくすることでオゾン分解フィルタの長寿命化を図るようにしている。特開平10−90974号公報によれば、触媒を鋸歯電極に設けることで、オゾンを分解するようにしている。特開平10−301364号公報によれば、放電部分にオゾン非発生ガスを流すことで、オゾンの発生を防ぐようにしている。さらに、特公平8−23715号公報によれば、中和物質を放電器の内側に被覆することで、NOX を中和し感光体の劣化を防ぐようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の画像形成装置や放電生成物低減方法にあっては、何れもフィルタへの負荷を少なくするようになっていたため、なお改良の余地がある。
【0012】
即ち、帯電器等から外に流出した放電生成物濃度を低減させるようになっていたため、帯電器等から流出した放電生成物は、画像形成装置内に拡散し、触媒物質と反応する確率が低下し、放電生成物濃度の低減効率が低く、効率的な放電生成物濃度の低減が要望されている。
【0013】
また、誘電体を挟んで形成された誘導電極とイオン発生電極からなり、誘導電極とイオン発生電極の間に交流電圧を印加することにより、気中放電を起こしイオンを発生するイオン発生装置を用いた帯電装置、転写装置、除電装置では、一般的なコロナチャージャに比べて小さな電圧で放電を生じることが可能である。このため放電生成物の量は、一般的なコロナチャージャに比べて少ない。
【0014】
このような誘電体層を介して気中放電をさせるイオン発生装置を用いる場合の問題点として、放電により硝酸塩ができ、この硝酸塩が誘電体層の表面に付着することにより放電が発生しなくなることがある。これを防ぐために、イオン発生器自体を加熱するなどして対処している。
【0015】
また、イオン発生装置で発生されるイオンの量も、この加熱温度に影響を受ける。イオン発生量は温度変動の影響を受け易いために、温度調節装置が必要となる(米国特許第4155093号明細書、特開平5−278258号公報、特開平5−281834号公報、特開平6−75457号公報、特開平8−82980号公報、特開平10−21395号公報参照)。
【0016】
しかし、イオン発生装置においても放電生成物の発生量が完全に無くなると言う訳ではない。イオン発生装置においても、効率的な放電生成物濃度の低減が要望されている。
【0017】
そこで、本発明は、コロナチャージャに比べて放電生成物の生成量が比較的少ないイオン発生装置を感光体上に残留した電荷を除去するための感光体除電装置に用いた場合でも、気中放電による放電生成物であるオゾン及びNOXが流出する前にその濃度低下を効率よく行え、環境への悪影響を抑制することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、少なくとも誘電体を挟んで形成された誘導電極とイオン発生電極からなり、前記誘導電極と前記イオン発生電極との間に交流電圧を印加することにより、気中放電を起こしイオンを発生するイオン発生装置を像担持体除電装置として備え、電子写真プロセスに従い像担持体上に形成されたトナー像を画像形成部材に転写した後、前記像担持体表面の残留電荷に対して前記イオン発生装置により電荷を付与して除電する画像形成装置において、前記イオン発生装置の放電生成物を分解するための光触媒物質を少なくとも前記イオン発生電極側の前記誘電体表面の一部塗布し、前記光触媒物質がn型半導体であり、前記n型半導体が酸化チタンであって、前記酸化チタンは、結晶構造が少なくともアナターゼ型構造のものを含むことを特徴とする。
【0019】
従って、放電の発光により、光触媒物質が活性化し、放電生成物と反応するので、残留電荷除電用の感光体除電装置としてのイオン発生装置で発生する放電生成物、特にオゾンとNOxを効率的に分解できる。これにより、放電生成物がイオン発生装置から流出する前に分解することができ、周囲の部材への悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、放電の発光により、イオン発生部近傍にある光触媒物質が活性化し、高濃度の放電生成物と反応するので、感光体上の残留電荷除電用の放電時に発生する放電生成物、特にオゾンとNOxを効率的に分解できる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、光触媒物質としての効率が高いn型半導体からなる光触媒物質を用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、酸化チタンは、n型半導体の光触媒物質で、現在、一番安定し、効率がよいと言われている。酸化チタンを光触媒に用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、結晶構造にアナターゼ型構造を含む酸化チタンは光触媒としての効果が最も高いので、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0020】
請求項2記載の発明は、少なくとも誘電体を挟んで形成された誘導電極とイオン発生電極からなり、前記誘導電極と前記イオン発生電極との間に交流電圧を印加することにより、気中放電を起こしイオンを発生するイオン発生装置を像担持体除電装置として備え、電子写真プロセスに従い像担持体上に形成されたトナー像を画像形成部材に転写した後、前記像担持体表面の残留電荷に対して前記イオン発生装置により電荷を付与して除電する画像形成装置において、
前記イオン発生装置の放電生成物を分解するための光触媒物質を少なくとも前記イオン発生電極の表面の一部に塗布し、前記光触媒物質がn型半導体であり、前記n型半導体が酸化チタンであって、前記酸化チタンは、結晶構造が少なくともアナターゼ型構造のものを含むことを特徴とする。
【0021】
従って、残留電荷除電用の感光体除電装置で発生した放電生成物を、最も放電生成物の濃度が高い発生部で効率よく分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、光触媒物質としての効率が高いn型半導体からなる光触媒物質を用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、酸化チタンは、n型半導体の光触媒物質で、現在、一番安定し、効率がよいと言われている。酸化チタンを光触媒に用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、結晶構造にアナターゼ型構造を含む酸化チタンは光触媒としての効果が最も高いので、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0022】
請求項3記載の発明は、少なくとも誘電体を挟んで形成された誘導電極とイオン発生電極からなり、前記誘導電極と前記イオン発生電極との間に交流電圧を印加することにより、気中放電を起こしイオンを発生するイオン発生装置を像担持体除電装置として備え、電子写真プロセスに従い像担持体上に形成されたトナー像を画像形成部材に転写した後、前記像担持体表面の残留電荷に対して前記イオン発生装置により電荷を付与して除電する画像形成装置において、前記イオン発生電極は誘電体によってコーティングされており、少なくともこのコーティング層の表面に前記イオン発生装置の放電生成物を分解するための光触媒物質を塗布し、前記光触媒物質がn型半導体であり、前記n型半導体が酸化チタンであって、前記酸化チタンは、結晶構造が少なくともアナターゼ型構造のものを含むことを特徴とする。
【0023】
従って、残留電荷除電用の感光体除電装置で発生した放電生成物を、最も放電生成物の濃度が高い発生部で効率よく分解することができる。また、コーティング層の表面に光触媒物質を塗布するので、コーティング層の機能を損なうことがない。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、光触媒物質としての効率が高いn型半導体からなる光触媒物質を用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、酸化チタンは、n型半導体の光触媒物質で、現在、一番安定し、効率がよいと言われている。酸化チタンを光触媒に用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、結晶構造にアナターゼ型構造を含む酸化チタンは光触媒としての効果が最も高いので、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0024】
請求項4記載の発明は、少なくとも誘電体を挟んで形成された誘導電極とイオン発生電極からなり、前記誘導電極と前記イオン発生電極との間に交流電圧を印加することにより、気中放電を起こしイオンを発生するイオン発生装置を像担持体除電装置として備え、電子写真プロセスに従い像担持体上に形成されたトナー像を画像形成部材に転写した後、前記像担持体表面の残留電荷に対して前記イオン発生装置により電荷を付与して除電する画像形成装置において、前記イオン発生電極は誘電体によってコーティングされており、少なくともこのコーティング層が前記イオン発生装置の放電生成物を分解するための光触媒物質を含む物質からなり、前記光触媒物質がn型半導体であり、前記n型半導体が酸化チタンであって、前記酸化チタンは、結晶構造が少なくともアナターゼ型構造のものを含むことを特徴とする。
【0025】
従って、光触媒物質がコーティング層に含まれることにより、光触媒物質のコート層を新たに設ける必要がなくなる。これによりコーティングが簡単となり、生産、コストの点で有利となる。光触媒物質がコーティング層の表面にしかない場合は、光触媒物質のコート層が剥がれてしまうと機能がなくなってしまう。これに対し、光触媒物質がコーティング層内に含まれると、コーティング層が放電などで多少摩耗したとしても、コーティング層内部にも含まれているため、光触媒効果を維持できる。また、紙分離装置で発生した放電生成物を、最も放電生成物の濃度が高い発生部で効率よく分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、光触媒物質としての効率が高いn型半導体からなる光触媒物質を用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、酸化チタンは、n型半導体の光触媒物質で、現在、一番安定し、効率がよいと言われている。酸化チタンを光触媒に用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、結晶構造にアナターゼ型構造を含む酸化チタンは光触媒としての効果が最も高いので、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0026】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の何れか1つに記載の画像形成装置において、前記誘導電極と前記イオン発生電極との間に前記誘電体により加熱部材をサンドイッチ状に設けたことを特徴とする
【0028】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか一に記載の画像形成装置において、少なくとも紫外線を含む光を照射可能な発光体を放電箇所近傍に設けた。
【0029】
従って、ランプ等の発光体の紫外光により、光触媒物質をより強力に活性化できるので、効率よく放電生成物を分解できる。また、イオン発生装置が光を発していないときでも、発光体の紫外光により光触媒物質を活性化することが可能となるため、放電生成物が残留していた場合でも分解できる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前により確実に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0030】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の画像形成装置において、前記発光体は、少なくともその発光表面に光触媒物質を有する。
【0031】
従って、ランプ等の発光体の紫外光により、光触媒物質をより強力に活性化できるので、効率よく放電生成物を分解できる。さらに、発光体表面に光触媒物質が配置されているので、発光体の表面が放電生成物の付着により汚れるのを防ぐことができる。また、発光体表面以外にも光触媒物質が配置されていた場合、イオン発生装置が光を発していないときでも、発光体の紫外光により光触媒物質を活性化することが可能となるため、放電生成物を効率よく分解できる。また、発光体表面は汚れが付着しないので、発光体表面の光の透過率が低下しない。よって、長期にわたり光触媒へ光を照射することができ、光触媒を活性化させることができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前により確実に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0032】
請求項8記載の発明は、請求項6又は7記載の画像形成装置において、前記発光体から照射される光の波長に300nm〜400nmの光が含まれている。
【0033】
光触媒物質は或るエネルギー以上の光が照射されると急激に活性化され、反応が進む。例えば、酸化チタンでは、その閾値となる光の波長は380nmである。よって、照射する紫外光の波長を適当にし光触媒物質がより活性化しやすい状態をつくれば、放電生成物の分解効率が非常に高いものとなる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前により確実に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0041】
図1ないし図7は、本発明の画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置の一実施の形態を適用した画像形成装置1の要部構成図である。
【0042】
図1において、画像形成装置1は、図示しない本体筐体内に、図1中時計方向に回転駆動される像担持体としての感光体2が収納されており、感光体2の周囲に、帯電部3、書込部4、現像部5、転写部6、紙分離部14、クリーニング部7及び残留電荷除電用の像担持体除電装置としての感光体除電部8等が電子写真プロセスに従い順に配設されているとともに、クリーニング部7の手前にトナー除電部9が配設されている。
【0043】
また、本実施の形態の画像形成装置1は、複数枚の画像形成部材としての記録紙Pを収納する給紙カセット(図示せず)を備えており、給紙カセット内の記録紙Pは、給紙ローラ(図示せず)により1枚ずつ給紙されレジストローラ対15でタイミング調整された後、転写部6と感光体2との間に送り出される。
【0044】
このような構成の画像形成装置1においては、まず、感光体2を図1中時計方向に回転駆動して、感光体2を帯電部3で一様に帯電した後、書込部4により画像データで変調されたレーザを照射して感光体2に静電潜像を形成し、静電潜像の形成された感光体2に現像部5でトナーを付着させて現像する。ついで、現像部5でトナーを付着してトナー画像を形成した感光体2を、転写部6で感光体2と転写部6との間に搬送されてきた記録紙Pに転写させ、トナー画像の転写された記録紙Pを定着部10に搬送する。
【0045】
ここに、定着部10は、内蔵ヒータにより所定の定着温度に加熱される定着ローラ11と、定着ローラ11に所定圧力で押圧される加圧ローラ12とを備え、転写部6から搬送されてきた記録紙Pを加熱・加圧して、記録紙P上のトナー画像を記録紙Pに定着させた後、排紙トレイ(図示せず)上に排出する。
【0046】
一方、転写部6でトナー画像を記録紙Pに転写した感光体2をさらに回転して、トナー除電部9で感光体2上に残留している残留トナーの電荷を除去し、クリーニング部7で感光体表面に残留するトナーをブレード13により掻き落として除去した後、感光体除電部8で除電する。そして、感光体除電部8で除電した感光体2を帯電部3で一様に帯電させた後、上記同様に、次の画像形成を行なう。なお、クリーニング部7は、ブレード13で感光体2上の残留トナーを掻き落とすものに限るものではなく、例えばファーブラシで感光体2上の残留トナーを掻き落とすものであってもよい。
【0047】
このような画像形成装置1において、本実施の形態では、感光体2上の残留電荷除電用の感光体除電部8に、例えば図2に示すようなイオン発生装置が用いられている。帯電部3、転写部6、紙分離部14及びトナー除電部9にもイオン発生装置を用いてもよい。
【0048】
ここで、イオン発生装置について図2を参照して説明する。図2(a)は断面構造図、(b)はイオン発生電極側から見た平面図である。
【0049】
このイオン発生装置(イオン発生ヘッド20)はセラミック等からなる基板21の上に誘導電極22が形成され、この誘導電極22を覆うようにガラス等からなる誘電体である誘電体層23が形成され、この誘電体層23上にイオン発生電極24が形成された構造を有している。なお、誘導電極22、誘電体層23及びイオン発生電極24は厚膜印刷によって作成することが可能である。例えば、誘導電極22の膜厚は1〜5μm、誘電体層23の膜厚は20〜50μm、イオン発生電極24の膜厚は1〜30μmであるように形成するのがよい。誘電体層23は、できるだけ誘電率の高いものがよい。誘電率が高いほうが誘電体層の静電容量が大きくなり、電界の歪みが大きくなるからである。
【0050】
このような構造のイオン発生ヘッド20の誘導電極22とイオン発生電極24との間に周波数が数百Hz〜数十kHz、波高値が1〜4kVの高周波高電圧を電源26により印加するとともにイオン発生電極23にバイアス電圧をバイアス電源27により与えると、イオン発生電極24の付近(以下、イオン発生空間29という)の空気がイオン化され、正と負のイオンが発生する。ここで、図示のごとく、バイアス電源27によるバイアス電圧として負の電圧が印加されている場合は、イオン部からは負のイオンだけが取り出される。仮にバイアス電圧が正の場合は正のイオンが取り出される。このイオン発生ヘッド20は一般的なコロナチャージャに比べて小さな電圧で放電を生じることが可能である。
【0051】
イオン発生電極24の表面にはSiO2のコーティング層30を施してもよい。これによりイオンによるスパッタや酸化によるイオン発生電極24の劣化を防ぐことができることはもちろん、イオン発生電極24における沿面放電を防ぐことができる。例えば、コーティング層30の厚さは1〜5μmであるように形成する。このコーティング層30が厚すぎるとイオンの生成効率が低下する。コーティングには、窒化物、窒化シリコン、酸化マグネシウム、酸化チタン、ガラスなどでもよい。
【0052】
また、誘電体層23は抵抗体層25がサンドイッチされた形で形成してもよい。
【0053】
抵抗体層25には電源28が接続されており、抵抗体層25を流れる電流によるジュール熱を発生させることができる。電源28からの電圧は、直流若しくは交流電圧である。このジュール熱は誘電体層23とイオン発生空間29を加熱する。これにより、後述する光触媒物質による放電生成物の分解効果をより一層高いものとすることができる。
【0054】
抵抗体層25を形成する導電膜の形成は、クロム、銅、タングステン、アルミニウム、白金、チタン等をスパッタリングなどの手法により形成し、それらをフォトリソエッチングによりパターン化してもよい。
【0055】
なお、イオン発生ヘッド20には、例えば図3(a)又は(b)に示すようにサーミスタ31などの温度センサを適宜箇所に設置し、加熱温度を常にモニタできるようにしてもよい。このセンサの値を温度制御装置にフィードバックすることにより、環境変動や発熱体に異常が生じ加熱温度が正常な範囲(例えば50〜70℃)からずれたとしても、補正をすることができる。
【0056】
抵抗体層25は、自己発熱制御性のある発熱抵抗体を用いてもよい。
【0057】
このようなイオン発生ヘッド20を用いた場合も、オゾンやNOXのような放電生成物の発生が完全になくなるわけではないので、本実施の形態では、その放電箇所近傍に光触媒物質40が付加されている。この光触媒物質40を配置させる箇所は、適宜であり、その数例を図4ないし図6を参照して説明する。
【0058】
まず、イオン発生ヘッド20においてコーティング層30を設けていないときには、誘電体層23、イオン発生電極24のうち、少なくとも一部に光触媒物質40が塗布され、若しくは、含有される。図4(a)は誘電体層23の一部に光触媒物質40を塗布した例を示し、図4(b)は誘電体層23の一部に光触媒物質40を含有させた例を示し、図4(c)は誘電体層23の全てに光触媒物質40を含有させた例を示し、図4(d)はイオン発生電極24の一部に光触媒物質40を塗布した例を示している。
【0059】
イオン発生ヘッド20においてコーティング層30を設けているときには、図5(a)に示すようにコーティング層30の表面に光触媒物質40が塗布される。若しくは、図5(b)に示すようにコーティング層30に光触媒物質40が含有され、又は、コーティング層30自身が光触媒物質40からなる。
【0060】
また、図6に示すように少なくともイオン発生ヘッド20の筐体32の、イオン発生ヘッド20のイオン発生部に面する部分に、光触媒物質40を配置してもよい。
【0061】
もちろん、これらの方法を組み合わせて最も放電生成物分解の効果が現れるようにしてもよい。
【0062】
このような光触媒物質40には、酸化チタン等のn型半導体が用いられている。n型半導体は、光が照射された状態で、放電生成物、例えばオゾンが接触すると、オゾンを分解する作用を有している。即ち、酸化チタン等のn型半導体は、バンドギャップに相当する波長の光が照射されると、電子が伝導帯に励起され、価電子帯に正孔が生成される。このn型半導体の励起された電子は、還元作用を及ぼし、金属を担持している場合には、価電子帯から金属に電子が流れて、そこで還元作用を及ぼす。このように、n型半導体に適当な波長の光を照射することにより、励起された電子の還元作用により、放電生成物が還元分解される。
【0063】
光触媒物質40として用いる物質としては、上述の酸化チタンの他に、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化カドミウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化銀、酸化マンガン、酸化銅、酸化鉄、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化カドミウム、水酸化チタン及び水酸化亜鉛等を用いることができるが、特に、酸化チタンが、反応効率、耐久性、安全性及び利用できる波長域の点から好適である。さらに、酸化チタンには結晶構造によって、ルチル型、アナターゼ型、ブルッカイト型の3つに分類されるが、アナターゼ型構造が光触媒としての効果が高いので最適である。
【0064】
これらの光触媒物質40は、上述のものを2種類以上混合してもよく、またPt、Pd、Rh及びNb等を混合すると、光触媒作用をさらに促進させることができる。
【0065】
光触媒物質40は、化学的蒸着法、無機金属塩の中和や加水分解、金属アルコキシドの加水分解及びゾルゲル法等によりコーティング層の上に直接形成することにより取り付けることができる。市販の光触媒微粉末を、コーティング層の上に接着することでも取り付けることができる。さらには、コーティング層を構成する材料に、光触媒物質40を混合して、各部材を形成することによって、各部材そのものに光触媒作用を持たせることも可能である。
【0066】
気中放電は、紫色に近い発光を伴っている。この紫の発光の波長領域には、紫外線が含まれていることが知られており、この紫外線によって光触媒物質40が励起され、光触媒物質40によって放電生成物を分解することができる。
【0067】
次に、本実施の形態の作用について説明する。画像形成装置1は、イオン発生ヘッド20を用いた帯電部3に光触媒物質40を有しており、この光触媒物質40により、帯電部3の放電箇所近傍で放電生成物を分解するところにその特徴がある。
【0068】
即ち、図1中時計方向に回転駆動される感光体2を帯電部3で気中放電により一様に帯電した後、書き込み部4により画像データで変調されたレーザを照射して感光体2に静電潜像を形成し、静電潜像の形成された感光体2に現像部5でトナーを付着させて現像する。そして、現像部5でトナーを付着してトナー画像を形成した感光体2を、転写部6で気中放電により感光体2と転写部6の間に搬送されてきた記録紙Pに転写させる。転写部6で記録紙Pにはトナーと逆電荷が付与されるため、感光体2との間に静電引力が働く。転写後に紙分離部14で気中放電により記録紙P裏面の電荷を除電して紙を感光体2から分離させる。
【0069】
トナー画像の転写された記録紙Pを定着部10に搬送して、定着部10で記録紙P上のトナー画像を記録紙Pに定着させた後、排紙トレイ上に排出する。そして、転写部6でトナー画像を記録紙Pに転写した感光体2を、さらに回転して、トナー除電部9で気中放電により感光体2上に残留している残留トナーの電荷を除去し、クリーニング部7で感光体2表面に残留するトナーをブレード13により掻き落として除去した後、感光体除電部8で除電する。
【0070】
このような作像プロセスにおいて、気中放電を利用する場合には、オゾン、 NOx等の放電生成物が発生する。
【0071】
この光触媒物質40は、上述のように気中放電で発光される光が照射されると、活性化して還元作用を発揮し、オゾンやNOx等の放電生成物を分解する。
【0072】
従って、気中放電によりイオン発生ヘッド20で発生した放電生成物は、イオン発生ヘッド20付近で光触媒物質40により効率的に分解される。その結果、例えばオゾンが感光体2表面を酸化して、画像を悪化させることを防止することができ、また、画像形成装置1の外部にオゾンが流出して、環境を悪化させることを防止することができる。また、NOxによる硝酸、硝酸塩が感光体2表面に付着することを防止することができ、高湿環境での画像流れを防止することができる。さらには、経時での硝酸や硝酸塩の付着が発生しにくくなり、低湿環境での放電ムラを防止することが可能となる。
【0073】
このように、本実施の形態によれば、イオン発生ヘッド20に光触媒物質40を配置することで、オゾン、NOx生成場所に非常に近いところで分解が起こるため、非常に効率がよい。また、紫外線はイオン発生ヘッド20からも発生しているので、分解効率がよくなる。これにより、放電生成物がケーシング32から流出する前に分解することができ、感光体2等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。また、放電生成物の一つである硝酸、硝酸塩によるイオン発生ヘッド20の汚れ、感光体2表面への付着が抑制され、これにより帯電ムラ、感光体2上での画像流れが防止できる。さらに、イオン発生ヘッド20のクリーニング装置が不要となり、大幅なコスト削減並びにメンテナンス低減が可能となる。部品点数が減る。また、感光体クリーニングブレードによる感光体表面の削り取りが不要となり、押し当圧低減によるブレード寿命長期化、劣化防止、押し当て圧が強いことによる、トナーの感光体2への固着がなくなる。経時による感光体2厚さの低下がなくなり、プロセスコントロール負荷の低減、感光体2寿命の長期化が可能となる。さらには、イオン発生ヘッド20上に珪素などの化合物が積層し、放電の強度が不均一になるため、イオン発生ヘッド20は長時間使用していると、放電にむらが生じ帯電が不均一になるが、光触媒物質40を配置することで、イオン発生ヘッド20上に形成される珪酸化合物の生成を抑制でき、これによりイオン発生ヘッド20の長寿命化を図ることもできる。
【0074】
なお、本実施の形態においては、放電部で発生する光を利用して光触媒物質40を活性化させて、放電生成物を分解しているが、光触媒物質40による放電生成物の分解効率を向上させるために、図7に示すように光触媒物質40を励起させる波長を含む光を放射する発光体としてのランプ50を設けてもよい。
【0075】
このランプ50としては、例えば、光触媒物質40としてのn型半導体がTiO2であるときには、400nm以下の波長が含まれていればよく、通常の蛍光灯やハロゲンランプ等を用いることができ、紫外線ランプを用いると、さらに効果を向上させることができる。
【0076】
また、ランプ50の表面にn型半導体の光触媒物質40をコーティングすると、このランプ50にコーティングされた光触媒物質40が励起され、ランプ50に接触した放電生成物をも分解することができる。
【0077】
このようにランプ50を設けると、放電による発光がない場合にも、ランプ50の光で部材に取り付けられた光触媒物質40を活性化して、放電生成物を分解することができ、放電生成物の分解効率を向上させることができる。
【0078】
ここに、上述したような光触媒物質40の効果を検証するために、以下のような比較実験を行った。まず、酸化チタンを塗布したイオン発生装置と塗布していないものを準備した。装置単体を実験室環境にセットし、誘導電極とイオン発生電極の間に交流電圧(3.0kV、5kHz)を印加し、イオン発生電極で放電を起こした。そして、放電生成物が最も存在しているイオン発生電極から5mm前方の空気を吸引した。吸引した空気に含まれるオゾンとNOxの濃度を測定した(オゾン測定器:ダイレック社製DY1500、NOx測定器:堀場製作所製、APNA300)。測定は、放電が安定した状態になってから、10分間連続で行い値の平均値を求めた。
【0079】
まず、酸化チタンを塗布していないイオン発生装置単体でのオゾンとNOxの濃度を測定したところ、6.8ppmと0.43ppmであった。
【0080】
これに対して、酸化チタンを塗布したイオン発生装置で、オゾンとNOxの濃度を測定した。酸化チタンは、イオン発生装置の誘電体層と筐体の内側に塗布した。そして、先ほどと同じように電圧を印加し濃度を測定した。測定した結果、オゾン濃度は0.75ppm、NOxは0.080ppmとなった。
【0081】
さらに、酸化チタンを塗布したイオン発生装置に、紫外線ランプでイオン発生ヘッドを照射した場合についても、オゾンとNOxの濃度の測定を行った。このとき、オゾン濃度は0.40ppm、NOxは0.019ppmとなった。
【0082】
像流れ現象についての検証実験も行った。まず、本発明による光触媒物質を用いていないイオン発生装置を感光体除電部に使用した当社製の複写機(imagio MF-4550改造機)を、高温、高湿度環境下に設置した。そして約10,000枚のコピーを作成した。作成後、複写機を停止し、高温、高湿度環境下で一晩休止させ、翌朝動作を再開したところ、コピー画像に像流れと言われる現象が観察された。これは、機内のNOxが空気中の水分と反応し、硝酸又は硝酸塩の化合物(HNO3、NH4NO3など)に変化し、感光体上に降り積もったためだと考えられる。この硝酸・硝酸塩の化合物は低湿では絶縁体だが、高湿になると感光体表面の抵抗を低下させる。即ち、感光体表面に電荷を与えても、感光体表面が電荷をその場所に維持できないため、静電潜像が壊されてしまう。このため像流れが生じると考えられる。
【0083】
これに対し、本発明による光触媒物質を用いたイオン発生装置を感光体除電部に使用した当社製の上記複写機に使用した場合、同様の実験を行っても像流れ現象は現れなかったものである。
【0084】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、放電の発光により、光触媒物質が活性化し、放電生成物と反応するので、残留電荷除電用の像担持体除電装置としてのイオン発生装置で発生する放電生成物、特にオゾンとNOxを効率的に分解でき、これにより、放電生成物がイオン発生装置から流出する前に分解することができ、周囲の部材への悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、請求項1記載の発明によれば、放電の発光により、イオン発生部近傍にある光触媒物質が活性化し、高濃度の放電生成物と反応するので、像担持体上の残留電荷除電用の帯電時に発生する放電生成物、特にオゾンとNOxを効率的に分解でき、これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、請求項1記載の発明によれば、光触媒物質としての効率が高いn型半導体からなる光触媒物質を用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、請求項1記載の発明によれば、酸化チタンは、n型半導体の光触媒物質で、現在、一番安定し、効率がよいと言われていることから、この酸化チタンを光触媒に用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、請求項1記載の発明によれば、結晶構造にアナターゼ型構造を含む酸化チタンは光触媒としての効果が最も高いので、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0086】
請求項2記載の発明によれば、残留電荷除電用の像担持体除電装置で発生した放電生成物を、最も放電生成物の濃度が高い発生部で効率よく分解することができ、これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、光触媒物質としての効率が高いn型半導体からなる光触媒物質を用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、酸化チタンは、n型半導体の光触媒物質で、現在、一番安定し、効率がよいと言われていることから、この酸化チタンを光触媒に用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、結晶構造にアナターゼ型構造を含む酸化チタンは光触媒としての効果が最も高いので、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0087】
請求項3記載の発明によれば、残留電荷除電用の像担持体除電装置で発生した放電生成物を、最も放電生成物の濃度が高い発生部で効率よく分解することができ、また、コーティング層の表面に光触媒物質を塗布するので、コーティング層の機能を損なうことがなく、これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、光触媒物質としての効率が高いn型半導体からなる光触媒物質を用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、酸化チタンは、n型半導体の光触媒物質で、現在、一番安定し、効率がよいと言われていることから、この酸化チタンを光触媒に用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、結晶構造にアナターゼ型構造を含む酸化チタンは光触媒としての効果が最も高いので、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0088】
請求項4記載の発明によれば、光触媒物質がコーティング層に含まれることにより、光触媒物質のコート層を新たに設ける必要がなくなり、これによりコーティングが簡単となり、生産、コストの点で有利となる。また、光触媒物質がコーティング層の表面にしかない場合は、光触媒物質のコート層が剥がれてしまうと機能がなくなってしまうが、光触媒物質がコーティング層内に含まれると、コーティング層が放電などで多少摩耗したとしても、コーティング層内部にも含まれているため、光触媒効果を維持できる。
また、請求項4記載の発明によれば、光触媒物質としての効率が高いn型半導体からなる光触媒物質を用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、酸化チタンは、n型半導体の光触媒物質で、現在、一番安定し、効率がよいと言われていることから、この酸化チタンを光触媒に用いることで、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、結晶構造にアナターゼ型構造を含む酸化チタンは光触媒としての効果が最も高いので、効率よく放電生成物を分解することができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0089】
請求項6記載の発明によれば、ランプ等の発光体の紫外光により、光触媒物質をより強力に活性化できるので、効率よく放電生成物を分解でき、また、イオン発生装置が光を発していないときでも、発光体の紫外光により光触媒物質を活性化することが可能となるため、放電生成物が残留していた場合でも分解でき、これにより、放電生成物がケーシングから流出する前により確実に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0090】
請求項7記載の発明によれば、ランプ等の発光体の紫外光により、光触媒物質をより強力に活性化できるので、効率よく放電生成物を分解でき、さらに、発光体表面に光触媒物質が配置されているので、発光体の表面が放電生成物の付着により汚れるのを防ぐことができる。また、発光体表面以外にも光触媒物質が配置されていた場合、イオン発生装置が光を発していないときでも、発光体の紫外光により光触媒物質を活性化することが可能となるため、放電生成物を効率よく分解できる。また、発光体表面は汚れが付着しないので、発光体表面の光の透過率が低下しない。よって、長期にわたり光触媒へ光を照射することができ、光触媒を活性化させることができる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前により確実に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0091】
請求項8記載の発明によれば、光触媒物質は或るエネルギー以上の光が照射されると急激に活性化され、反応が進み、例えば、酸化チタンでは、その閾値となる光の波長は380nmであることから、照射する紫外光の波長を適当にし光触媒物質がより活性化しやすい状態をつくれば、放電生成物の分解効率が非常に高いものとなる。これにより、放電生成物がケーシングから流出する前により確実に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す画像形成装置の概略構成図である。
【図2】イオン発生ヘッドの構成例を示し、(a)は断面構造図、(b)はその平面図である。
【図3】サーミスタ付加例を示すイオン発生ヘッドの断面構造図である。
【図4】コーティング層のない場合の光触媒物質の付加例を示すイオン発生ヘッドの断面構造図である。
【図5】コーティング層のある場合の光触媒物質の付加例を示すイオン発生ヘッドの断面構造図である。
【図6】ケーシングへの光触媒物質の付加例を示すイオン発生ヘッドの断面構造図である。
【図7】ランプを設けた場合を示す構成図である。
【符号の説明】
2 像担持体
8 感光体除電装置
22 誘導電極
23 誘電体
24 イオン発生電極
30 コーティング層
40 光触媒物質
50 発光体
P 画像形成部材

Claims (8)

  1. 少なくとも誘電体を挟んで形成された誘導電極とイオン発生電極からなり、前記誘導電極と前記イオン発生電極との間に交流電圧を印加することにより、気中放電を起こしイオンを発生するイオン発生装置を像担持体除電装置として備え、電子写真プロセスに従い像担持体上に形成されたトナー像を画像形成部材に転写した後、前記像担持体表面の残留電荷に対して前記イオン発生装置により電荷を付与して除電する画像形成装置において、
    前記イオン発生装置の放電生成物を分解するための光触媒物質を少なくとも前記イオン発生電極側の前記誘電体表面の一部塗布し、
    前記光触媒物質がn型半導体であり、
    前記n型半導体が酸化チタンであって、
    前記酸化チタンは、結晶構造が少なくともアナターゼ型構造のものを含むことを特徴とする画像形成装置。
  2. 少なくとも誘電体を挟んで形成された誘導電極とイオン発生電極からなり、前記誘導電極と前記イオン発生電極との間に交流電圧を印加することにより、気中放電を起こしイオンを発生するイオン発生装置を像担持体除電装置として備え、電子写真プロセスに従い像担持体上に形成されたトナー像を画像形成部材に転写した後、前記像担持体表面の残留電荷に対して前記イオン発生装置により電荷を付与して除電する画像形成装置において、
    前記イオン発生装置の放電生成物を分解するための光触媒物質を少なくとも前記イオン発生電極の表面の一部に塗布し、
    前記光触媒物質がn型半導体であり、
    前記n型半導体が酸化チタンであって、
    前記酸化チタンは、結晶構造が少なくともアナターゼ型構造のものを含むことを特徴とする画像形成装置。
  3. 少なくとも誘電体を挟んで形成された誘導電極とイオン発生電極からなり、前記誘導電極と前記イオン発生電極との間に交流電圧を印加することにより、気中放電を起こしイオンを発生するイオン発生装置を像担持体除電装置として備え、電子写真プロセスに従い像担持体上に形成されたトナー像を画像形成部材に転写した後、前記像担持体表面の残留電荷に対して前記イオン発生装置により電荷を付与して除電する画像形成装置において、
    前記イオン発生電極は誘電体によってコーティングされており、少なくともこのコーティング層の表面に前記イオン発生装置の放電生成物を分解するための光触媒物質を塗布し、
    前記光触媒物質がn型半導体であり、
    前記n型半導体が酸化チタンであって、
    前記酸化チタンは、結晶構造が少なくともアナターゼ型構造のものを含むことを特徴とする画像形成装置。
  4. 少なくとも誘電体を挟んで形成された誘導電極とイオン発生電極からなり、前記誘導電極と前記イオン発生電極との間に交流電圧を印加することにより、気中放電を起こしイオンを発生するイオン発生装置を像担持体除電装置として備え、電子写真プロセスに従い像担持体上に形成されたトナー像を画像形成部材に転写した後、前記像担持体表面の残留電荷に対して前記イオン発生装置により電荷を付与して除電する画像形成装置において、
    前記イオン発生電極は誘電体によってコーティングされており、少なくともこのコーティング層が前記イオン発生装置の放電生成物を分解するための光触媒物質を含む物質からなり、
    前記光触媒物質がn型半導体であり、
    前記n型半導体が酸化チタンであって、
    前記酸化チタンは、結晶構造が少なくともアナターゼ型構造のものを含むことを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記誘導電極と前記イオン発生電極との間に前記誘電体により加熱部材をサンドイッチ状に設けたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1つに記載の画像形成装置。
  6. 少なくとも紫外線を含む光を照射可能な発光体を放電箇所近傍に設けたことを特徴とする請求項1ないし5の何れか一に記載の画像形成装置。
  7. 前記発光体は、少なくともその発光表面に光触媒物質を有することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 前記発光体から照射される光の波長に300nm〜400nmの光が含まれていることを特徴とする請求項6又は7記載の画像形成装置。
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