JPH0511575A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オゾン吸着効果が十分に発揮でき、かつオゾ
ン吸着部材の交換が確実に行われる信頼性の高い画像形
成装置を提供する。 【構成】 帯電器３３のシールド板３５の内面にオゾン
吸着部材３７を貼付し、更に帯電器３３を感光体１と共
に一体のプロセスカートリッジ２７とした。 【効果】 上記構成によれば、オゾンの発生源近傍でオ
ゾンを吸着分解するので吸着分解効率が高く、オゾン排
出用ファン３１を廃止することができる。さらに感光体
１の寿命がきて、プロセスカートリッジ２７を取り換え
る際に、オゾン吸着部材３７も一緒に交換されるため、
オゾン吸着部材３７が確実に交換される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、感光体上に形成された
帯電潜像をトナー粒子にて顕画化し、転写材である用紙
にトナー像を転写し、このトナー像を熱あるいは圧力等
によって用紙に定着する画像形成装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の画像形成装置は、帯電器にコロナ
放電を使用するものが主流を占めている。特にプリンタ
においては、反転現像が多く用いられるため帯電器に印
加する電圧はマイナスであり、このマイナス電圧のコロ
ナ放電によって、帯電器の内部にオゾンが発生する。濃
度の高いオゾンは、環境を汚染し、ひいては人体への悪
影響を及ぼすため、従来はオゾン排出用ファンを設け、
プリンタ内よりオゾンを排出する等、種々の対策が講じ
られてきた。

【０００３】以下、従来の画像形成装置であるプリンタ
について図５、図６を参照しながら説明する。

【０００４】図において１はアルミニウム製の管の外周
面にセレンあるいは有機光導電体等の感光層が薄膜状に
形成された感光体、２は帯電器であり、帯電器２はタン
グステンワイヤーである帯電線３と、帯電線３に沿った
コの字状の金属板であり、開口部が感光体１に向かうよ
う配置され、感光体１と対向する面に穴部（図では省略
されている）を有するシ−ルド板４と、格子状等の穴
（図では省略されている）が開けられたグリッド板５に
よって構成されている。帯電器２は、帯電線３へマイナ
スの高電圧を印加することによってコロナ放電を起こ
し、感光体１を一様に帯電させる。

【０００５】６は画像データに従い光学装置７から照射
されるレーザービームである露光光線を示している。露
光光線６はホストコンピュータ（図では省略されてい
る）から出力される信号により制御され、感光体１を照
射することにより感光体１上に静電潜像を形成する。８
は２成分現像を行う現像器であり、現像器８はトナー９
を収納するトナーホッパー１０と、トナー９と共に鉄粉
等の磁性粒子であるキヤリア１１を収納し、混合攪拌の
後、内部に磁石を有する現像ローラ１２に搬送して磁気
ブラシを形成させる現像バット１３とから成っている。

【０００６】１４は用紙である転写材１５を収納してい
る転写材カセットであり、この転写材カセット１４から
半月形の給紙ローラ１６によって、転写材１５が１枚ず
つ転写材搬送路１７へ送り出される。１８は転写材１５
を転写材搬送路１７に沿って搬送するための搬送ローラ
対である。

【０００７】１９は転写時に転写材１５と感光体１上に
形成されたトナー像の位置を一致させるため、一次的に
転写材１５を停止待機させるためのレジストローラ、２
０はレジストローラ１９との間に転写材１５を挟持し、
レジストローラ１９と共に回転する従動ローラである。
２１はプラスの高圧が印加され、感光体１上に形成され
たトナー像を転写材１５上に転写する転写器、２２は内
部に熱源を有するヒートローラ２３と加圧ローラ２４と
から成る定着器であり、定着器２２はヒートローラ２３
と加圧ローラ２４が転写材１５を挟持しつつ回転し、転
写材１５上に転写されたトナー像を圧力と熱によって転
写材１５上に定着して画像を形成する。

【０００８】２５は転写されずに感光体１上に残った残
留トナーを掻き取るクリーニング装置、２６はクリーニ
ングされた感光体１上の電荷を除去する除電器、２７は
感光体１と帯電器２とクリーニング装置２５が一体化さ
れたプロセスカートリッジである。

【０００９】プロセスカ−トリッジ２７の帯電器２のシ
−ルド板４の穴部と対向する部分にはオゾン排出孔２７
ａが開けられている。２８はプリンタ本体２９の側板に
設けた開口を通して着脱自在にプリンタ本体２９に装着
され、帯電器２内で発生するオゾンを吸着するオゾン吸
着部材である。図６において、３０はオゾン吸着部材２
８を通して流れてくるオゾン等を含む空気流をオゾン排
出用ファン３１へ導くオゾン排出ダクトであり、プリン
タ内部の空気はこのオゾン排出用ファン３１によって外
部へ排出される。

【００１０】以上のように構成された従来の画像形成装
置について、以下その動作について説明する。

【００１１】画像形成動作信号が発せられると、感光体
１が矢印Ａで示す方向に回転を開始し、高圧電源（図で
は省略されている）に接続された帯電器２内の帯電線３
に高圧の電圧を印加しコロナ放電を行なわせ、感光体１
の表面を一様に−６００ｖ〜−７００ｖ程度に帯電させ
る。次に一様に荷電された感光体１の表面上に露光光線
６を照射すると、感光体１上の露光光線６の照射された
部分は電荷が消え、静電潜像が形成される。

【００１２】一方、現像バット１３内のキヤリア１１と
トナー９は十分に摩擦帯電され、内部に磁石が配設され
た現像ローラ１２の表面に吸着され、現像ローラ１２の
回転によって現像部３２へ搬送される。現像部３２でキ
ャリア１１とトナー９は磁気ブラシを形成し、感光体１
と接触する。この際、現像ローラ１２と感光体１間に電
位差を与えると、感光体１上の静電潜像部にトナー９が
付着しトナー像を形成して現像が終了する。

【００１３】感光体１上に形成されたトナー像は転写器
２１に高圧の電圧を印加することによって、転写材カセ
ット１４から転写材搬送路１７に沿って送られてきた転
写材１５に転写される。次にトナー像が転写された転写
材１５は定着器２２に送られ、ヒートローラ２３と加圧
ローラ２４との挟持回転によって熱と圧力で転写材１５
に定着され画像として出力される。

【００１４】以上の画像形成動作において、帯電器２内
の帯電線３にマイナスの高圧を印加するため、帯電線３
の周囲にオゾンが発生する。このオゾンの濃度が高いと
感光体１を破壊し印字がボケてしまい画像劣化を生じ
る。そのためプリンタ本体２９に設けられたオゾン排出
用ファン３１によって帯電器２内に発生したオゾンを含
む空気を吸い込み、オゾン吸着部材２８を通過させるこ
とによりオゾン濃度を薄めて矢印Ｂで示す方向の流れに
沿って外部に排出している。このオゾン吸着部材２８は
紙に活性炭等のオゾン吸着剤を塗布し、ハニカム状に形
成したものが使用されており、長期使用に伴いオゾン吸
着の効果が薄れてくるため、プロセスカートリッジ２７
や現像器８等のメンテナンスサイクルに合わせて交換す
ることが必要である。

【００１５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成においては、オゾン排出用ファン３１によりプリンタ
内よりオゾンを吸い出し、オゾン吸着部材２８で分解し
た後プリンタ外へ排出しているが、感光体１の近傍に溜
った濃度の高いオゾンは感光体１を劣化させる不具合が
あった。このため、オゾン排出用ファン３１の風量を大
きくして高濃度のオゾンの回収を図ることが考えられる
が、風量の増加に伴い消費電力や騒音が増大したり、オ
ゾン吸着部材２８に流入する単位面積当りのオゾン量が
減少し、オゾン分解効率が低下する等の不具合が発生す
る。さらに、オゾン分解効果が低下したオゾン吸着部材
２８は定期的な交換を必要とするが、その交換を忘れた
場合オゾン吸着部材２８自体の劣化を生じ、ひいては外
部にオゾン濃度が高い空気が排出されることになり、悪
臭を発生し人体に悪影響を与えてしまうという問題点を
有していた。

【００１６】

【課題を解決するための手段】本発明は前記問題点を解
決するために、帯電器のシールド板の内面にオゾン吸着
部材を設け、さらに感光体と帯電器とを一体化した。

【００１７】

【作用】上記構成によれば、オゾン吸着部材を吸着部材
をシ−ルド板内部に設けたことにより効率よくオゾンが
吸着でき、またオゾン吸着部材がプロセスカートリッジ
と共に交換される。

【００１８】

【実施例】次に、本発明の一実施例における画像形成装
置を図面を参照しながら説明する。

【００１９】図１は画像形成装置の側断面図、図２は斜
視図であり、図３は画像形成装置の要部拡大図、図４は
画像形成装置の感光体とオゾン吸着部材との関係を示す
断面図である。図において従来の画像形成装置と同様な
ものについては、同一の番号を付し説明を省略する。

【００２０】図において、３３は帯電器、３４は帯電
線、３５は帯電線３４に沿っており開口部が感光体１に
向かったコの字状のシールド板、３６は複数の穴３６ａ
が開けられ、シールド板３５の開口端３５ａに感光体１
の表面と間隔をもって配置されたグリッド板、３７はシ
ールド板３５の内面に貼付したオゾン吸着部材である。
２７は感光体１と帯電器３３とを含むプロセスカートリ
ッジである。

【００２１】また、図４に示すようにオゾンの感光体１
への影響をなくすため、オゾン吸着部材３７の感光体１
の軸方向への長さＬは感光層の有効塗布長さＭよりも長
くなるよう構成されている。感光体１の寿命が無くなっ
たり、あるいはクリーニング装置２５内に廃トナーがあ
る量以上になったことを検知手段（図では省略されてい
る）が検知した場合、その検知信号等に基づく交換表示
によりプロセスカートリッジ２７を交換する際に、オゾ
ン吸着部材３７も同時に交換される。

【００２２】以上のように構成された画像形成装置につ
いて、以下その動作を説明する。従来と同様の画像形成
動作において、帯電器３３内の帯電線３４にマイナスの
高圧の電圧を印加するため、帯電線３４の周囲にオゾン
が発生するが、シールド板３５の内面に貼付したオゾン
吸着部材３７が、コロナ放電の放電対流によってオゾン
の発生源で効率よくオゾンを吸着分解する。このため、
この画像形成装置ではオゾン排出用ファンを廃止してい
る。

【００２３】また、このオゾン吸着部材３７は、導電性
シートに活性炭等のオゾン吸着剤を塗布したものであ
り、長期使用に伴いオゾン吸着の効果が薄れてくるた
め、適宜交換する必要があるが本実施例のプリンタでは
オゾン吸着部材３７はプロセスカートリッジ２７に一体
的に配設されている帯電器３３のシールド板３５に貼付
されているので、感光体１の寿命がなくなったり、ある
いはクリーニング装置２５内の廃トナーが所定量以上に
なって、プロセスカートリッジ２７を交換する際に、プ
ロセスカートリッジ２７と一緒に交換されるため、確実
に交換が行われる。

【００２４】

【発明の効果】本発明は、帯電線に沿っており開口部が
感光体に向かったコの字状のシールド板と、シールド板
内面に貼付したオゾン吸着部材を備え、感光体と帯電手
段とを一体のプロセスカートリッジとしたため、感光体
の交換時期等が到来してプロセスカートリッジを取り換
える際に、オゾン吸着部材もこれと一緒に交換されるこ
ととなり、オゾン吸着部材の交換を確実に行うことがで
き、さらにオゾン発生源近傍でオゾンの吸着を行うた
め、効率よく吸着が行えオゾン濃度の高い空気を外部に
排出することがなくなり、人体への悪影響を防止でき
る。また、コの字状のシールド板とグリッド板により帯
電線が囲まれているため浮遊トナーなどが帯電線の周辺
に浮遊することがなく、帯電線やシールド板内面の汚染
防止も図れ信頼性の高い画像形成装置を実現することが
可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における画像形成装置の側断
面図

【図２】同斜視図

【図３】同要部拡大図

【図４】同要部断面図

【図５】従来の画像形成装置の側断面図

【図６】同斜視図

【符号の説明】

１ 感光体 ２７ プロセスカ−トリッジ ３３ 帯電器 ３４ 帯電線 ３５ シールド板 ３５ａ 開口端（開口部） ３６ グリッド板 ３７ オゾン吸着部材

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】感光体と帯電器とを備えた画像形成装置に
   おいて、帯電器のシールド板の内面にオゾン吸着部材を
   設けたことを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】感光体と帯電器とを一体化したことを特徴
   とする請求項１記載の画像形成装置。
3. 【請求項３】オゾン吸着部材の感光体の軸方向への長さ
   が感光体の感光層の有効長よりも長いことを特徴とす
   る、請求項１あるいは請求項２記載の画像形成装置。