JP2001235888A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001235888A
JP2001235888A JP2000044389A JP2000044389A JP2001235888A JP 2001235888 A JP2001235888 A JP 2001235888A JP 2000044389 A JP2000044389 A JP 2000044389A JP 2000044389 A JP2000044389 A JP 2000044389A JP 2001235888 A JP2001235888 A JP 2001235888A
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image forming
forming apparatus
light source
surface layer
ozone
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JP2000044389A
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Akihiro Fuse
晃広 布施
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真感光体を設けた画像形成装置におい
て、帯電プロセスで発生するオゾンやNOxを、非常に
高効率で分解する。 【解決手段】 表面層に光触媒機能を有する物質(光触
媒物質)を含む電子写真感光体1と、上記光触媒機能を
発現させるための励起用光源9とを設ける。感光体1の
作製では例えば、アルミニウム製の円筒状基板の表面に
感光層を形成した後、この感光層上に、酸化チタンの微
粉末を分散させたポリカーボネート樹脂からなる塗布液
を塗布することにより、光触媒物質からなる表面層1a
を形成する。励起用光源9としての低圧水銀ランプから
の光を上記表面層に照射することで、帯電プロセスで発
生するオゾンやNOxが、光触媒物質としての酸化チタ
ンにより効率良く分解される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
などのような、電子写真プロセスを用いた画像形成装置
の改良に関するものである。さらに詳しくは、電子写真
プロセスにおいて発生するオゾンやNOxに代表され
る、人体にとっても、また画像形成においても有害な物
質を高効率で分解・除去することができ、これにより高
画質の画像が安定して得られ、しかも人体に無害であ
る、高性能の画像形成装置を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体を利用する電子写
真技術の応用製品は、複写機のみならずFAXやプリン
ターなどといった周辺機器に積極的に展開され、発展し
続けている。これらに用いられている電子写真感光プロ
セスには数々の改良技術、周辺技術が利用されている
が、このプロセスはいわゆるカールソンプロセスを基本
としている。カールソンプロセスの主なフローは「帯
電」→「露光」→「現像」→「転写」→「除電」→「ク
リーニング」の各ステップを繰り返すものである。
【0003】一般に、電子写真プロセスにおける帯電プ
ロセスは、スコロトロンタイプに代表されるコロナワイ
ヤーを用いたコロナ放電タイプと、帯電ローラーなどを
用いた接触帯電の二つに分けられる。コロナ放電タイプ
は、感光体表面を均一に帯電させるためには非常に適し
ているものであるが、放電に伴って多量のオゾンやNO
xが発生するという大きな問題を抱えている。一方、帯
電ローラーなどに代表される接触帯電は、コロナ放電に
比べれば発生するオゾンやNOxの量は少なくなるもの
の、問題にならないレベルまで低減できるものではな
い。
【0004】ここで、オゾンやNOxの発生が、どのよ
うな問題を引き起こすかについて述べる。オゾンやNO
xは人体に対して有害であることは言うまでもないが、
画像品質にも以下のような悪影響を及ぼす。すなわち、
オゾンやNOxが発生し、これが感光体表面に付着する
と、感光体表面の抵抗が下がり、潜像を形成する電荷の
移動が容易となり、いわゆる「画像流れ」の問題を引き
起こす。
【0005】これらの問題を解決するためには、感光体
表面に付着したオゾンやNOxを除去するクリーニング
プロセスが必須の手段となる。しかしながら、電子写真
技術で最も多く使われているOPCでは、この機械的ハ
ザードを繰り返し受けることにより、感光体が摩耗する
ことは避けられず、長寿命化が難しいという別の問題が
生じる。
【0006】これらの問題を解決する技術として例え
ば、特開平5−257359号公報に開示されているも
のがある。この技術は、アモルファスシリコン感光体に
温風を吹き付ける温風ブロアと、温風中のオゾンを除去
する除去部材と、感光体周辺の空気を排気する排気装置
とを設けることにより、帯電プロセスにおいて発生する
オゾンを除去する技術である。しかし、この方法では、
装置が大がかりになる上に、強制的に空気の流れを作る
ため、トナーの飛散などの新たな問題が発生する。さら
には、騒音も大きくなり、オフィスユースやホームユー
スには使用できるものではない。
【0007】これらの弊害をなくすために、光を使って
オゾンを分解する技術も提案されている。例えば、特開
平6−348099号公報には、コロナ放電を行う帯電
器のコロナワイヤの近傍領域に、波長が700〜900
nm 特に波長が820〜860nm、光量が0.3m
W/cm2 以上の放射光によりオゾンを光解離し、感光
体へのオゾン付着を防止するという技術が開示されてい
る。また、特公平6−58577号公報には、電子写真
複写機における電子写真感光体が400nmよりも大き
い波長領域に有効分光感度を有するものであり、且つ、
分離チャージャー内に、200〜400nmの波長の紫
外線を発散する紫外線光源を設け、この紫外光によりオ
ゾンを光分解し除去する技術が開示されている。
【0008】これらの技術は確かに、騒音やトナーの飛
散などの弊害を招くことなくオゾンを分解することがで
きる技術であるといえる。しかし、光のみでのオゾン分
解では、その分解効率は非常に低く、実際には実用に耐
えうる技術とは言い難い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上述べた
従来技術の問題点を解決すべくなされたものであり、表
面層が光触媒機能を有する物質(光触媒物質)を含有す
る感光体と、この光触媒機能を発現させるための励起用
光源とを備えた構成とすることにより、空気の流れでオ
ゾンを強制的に除去する技術や、光のみで単純にオゾン
を分解する技術に比べてシステムが小型ですみ、かつ、
非常に高効率でオゾンやNOxを分解し、人体及び画像
品質への悪影響を無くすことができる画像形成装置を提
供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像形
成装置は、導電性支持体上に少なくとも、感光層および
表面層を有して成る電子写真感光体と、この電子写真感
光体上に潜像を作るための露光手段とを有する画像形成
装置において、前記電子写真感光体の表面層が光触媒機
能を有する物質を含み、かつ、前記露光手段に用いる光
源とは別個に、前記物質の光触媒機能を発現させるため
の励起用光源を具備していることを特徴とする。
【0011】請求項2に記載の画像形成装置は、請求項
1において、光触媒機能を有する物質が金属酸化物であ
ることを特徴とする。
【0012】請求項3に記載の画像形成装置は、請求項
2において、前記感光体の表面層が金属酸化物を分散さ
せた樹脂から成ることを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の画像形成装置は、請求項
2において、前記感光体の表面層が金属酸化物のみから
成ることを特徴とする。
【0014】請求項5に記載の画像形成装置は、請求項
3または4において、金属酸化物が酸化チタンであるこ
とを特徴とする。
【0015】請求項6に記載の画像形成装置は、請求項
3または4において、金属酸化物が酸化鉄であることを
特徴とする。
【0016】請求項7に記載の画像形成装置は、請求項
1において、励起用光源が、波長400nm以下の光を
出射するものであることを特徴とする。
【0017】請求項8に記載の画像形成装置は、請求項
1において、励起用光源が低圧水銀ランプであることを
特徴とする。
【0018】請求項9に記載の画像形成装置は、請求項
1において、励起用光源がブラックライトであることを
特徴とする。
【0019】請求項10に記載の画像形成装置は、請求
項1において、励起用光源がレーザー光源であることを
特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら説明する。図1は、画像形成装置の基
本的な構成を示す模式図である。本発明の特徴は、電子
写真感光体1が表面層1aに光触媒機能を有する物質を
含み、且つ、この光触媒機能を発現させるための励起用
光源9を具備した画像形成装置であるという点である。
【0021】近年、酸化チタンに代表される光触媒の応
用研究が急速に進展し、紫外光照射による超親水性機能
を利用した水のみによる、汚れの洗浄作用や曇り防止効
果、さらには酸化作用、有機物分解、抗菌作用といっ
た、日常生活で有効な効果が、太陽光などの紫外光を含
む光源を励起源とすることによって得られることが報告
されている。本発明は、電子写真プロセス中に発生する
オゾンやNOxを、上記光触媒機能を利用して分解する
ことにより、人体及び画像品質への悪影響を無くすよう
にした画像形成装置を提供するものである。
【0022】図1において、表面層が光触媒機能を有す
る物質を含む電子写真感光体1の表面を、コロナチャー
ジャー2により帯電させる。図1は負帯電の様子を示し
ている。ここで、コロナ放電に伴ってオゾンやNOxが
発生するが、コロナチャージャー2の近傍に設置した励
起用光源9から、上記表面層1a中の光触媒機能を有す
る物質を励起する励起光を照射する。これにより光触媒
機能が発現し、発生したオゾンやNOxが効率良く分解
され、無害化される。
【0023】図1において符号3は書き込み光学系、符
号3aは書き込み光、符号4は現像ユニット、符号5は
トナー、符号6は転写ユニット、符号7は定着ユニッ
ト、符号8はクリーニングブレードをそれぞれ示してい
るが、これらの要素及びその機能は既に良く知られてい
るので、説明を省略する。
【0024】本発明においては、感光体1の表面に光触
媒機能を有する物質が存在するため、発生したオゾンや
NOxを直ちに、かつ、効率良く分解できるので、悪影
響を及ぼす前にこれらを除去することができるという大
きな効果がある。また、この効果を得るために与えるエ
ネルギー源は、励起用光源のみでよく、その結果、装置
の小型化・静音化、および効果の持続性が容易に得られ
ることも大きな特徴である。
【0025】光触媒機能を有する物質としては、先に挙
げた酸化チタンの他に酸化鉄等の金属酸化物も利用でき
る。また、感光体1の表面層1aは、これらの光触媒機
能を有する物質を樹脂中に分散させて形成しても良い
し、単体の膜として形成しても良い(光触媒機能を有す
る物質のみで感光体の表面層を形成する)。
【0026】また、先に挙げたような光触媒機能を有す
る物質は、たいてい紫外光により励起されて光触媒機能
を発現するため、励起用光源9としては、波長約400
nm以下の紫外光を含む光源が望ましい。
【0027】感光体1の表面電位を減衰させることなく
光触媒機能を発現させるために適している光源として
は、低圧水銀ランプ(波長253.7nm)やブラック
ライト(波長350〜360nm)、さらには400n
m以下の波長の光を発するガスレーザー及び固体レーザ
ーなどがある。これらを使用すれば、感光体の表面電位
に悪影響を与えることなく、効果的に光触媒機能を発現
させることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により、更に具体的に
説明する。 実施例1 (1)電子写真感光体の作製 円筒状の導電性基板(導電性支持体)としてアルミニウ
ム製の外径80mm、長さ340mmのものを用いた。
この導電性基板を有機洗浄した後、公知手段であるプラ
ズマCVD法を用いて、以下の条件により、厚さ35μ
mのアモルファスシリコンから成る感光層を形成した。 ・SiH4 100sccm ・H2 200sccm ・O2 20sccm ・圧力 133Pa ・RF電力 600W ・導電性基板の温度 250℃
【0029】その後、ポリカーボネート(三菱エンジニ
アリングプラスチック(株)製のユーピロン E−20
00)中に酸化チタン微粉末(石原産業(株)製のTT
O−55)を重量比で15%分散させたもの(分散液)
を、先に述べたアモルファスシリコン感光層上に塗布す
ることにより、厚さ5μmの表面層を形成し、これを本
発明で用いる電子写真感光体とした。
【0030】(2)画像形成装置の構成 図1に示すように、上記方法で作製した電子写真感光体
1の周囲にコロナチャージャー2、書き込み光学系3、
現像ユニット4、転写ユニット6、定着ユニット7、ク
リーニングブレード8及び、光触媒物質の励起用光源9
として低圧水銀ランプを設置し、本発明による画像形成
装置を完成させた。
【0031】(3)効果の確認 上記画像形成装置において、低圧水銀ランプの照射及び
未照射でのオゾン濃度を、アプリクス社製のオゾン濃度
計(OZG−3303)で測定したところ、低圧水銀ラ
ンプからの光を光量5mW/cm2 で照射した場合のオ
ゾン濃度は、未照射時の10%迄に低減していた。ま
た、画像の評価も行ったが、1万枚後の連続出力におい
ても、画像流れ等の異常画像は全く認められなかった。
なお、上記光量5mW/cm2 は、光量計で測定した光
量を単位面積当たりに換算したものである(下記実施例
2においても同様)。
【0032】実施例2 (1)電子写真感光体の作製 実施例1に示した方法と同様の方法で、アモルファスシ
リコンから成る感光層を形成した。アモルファスシリコ
ン感光層の膜厚は、実施例1と同様に35μmとした。
【0033】その後、ポリカーボネート(三菱エンジニ
アリングプラスチック(株)製のユーピロン E−20
00)中に酸化鉄として、ヘマタイト(α−Fe
2 3 :ニラコ社製のFe−227100)を重量比で
18%分散させたものを、上記したアモルファスシリコ
ン感光層上に塗布することにより、厚さ5μmの表面層
を形成し、これを本発明で用いる電子写真感光体とし
た。
【0034】(2)画像形成装置の構成 上記方法により作製した電子写真感光体1の周囲に、実
施例1と同様に、図1に示したようにコロナチャージャ
ー2、書き込み光学系3、現像ユニット4、転写ユニッ
ト6、定着ユニット7、クリーニングブレード8及び、
光触媒物質の励起用光源9として低圧水銀ランプを設置
し、本発明による画像形成装置を完成させた。
【0035】(3)効果の確認 上記の画像形成装置において、低圧水銀ランプの照射、
未照射でのオゾン濃度を、アプリクス社製のオゾン濃度
計(OZG−3303)で測定したところ、低圧水銀ラ
ンプからの光を光量5mW/cm2 で照射した場合のオ
ゾン濃度は、未照射時の10%迄に低減していた。ま
た、画像の評価も行ったが、1万枚後の連続出力におい
ても、画像流れ等の異常画像は全く認められなかった。
【0036】実施例3 (1)電子写真感光体の作製 実施例1に示した方法と同様の方法で、アモルファスシ
リコンから成る感光層を形成した。アモルファスシリコ
ン感光層の膜厚は、実施例1と同様に35μmとした。
【0037】その後、ポリカーボネート(三菱エンジニ
アリングプラスチック(株)製のユーピロン E−20
00)中に酸化鉄として、ヘマタイト(α−Fe
2 3 :ニラコ社製のFe−227100)を重量比で
18%分散させたものを、上記したアモルファスシリコ
ン感光層上に塗布することにより、厚さ5μmの表面層
を形成し、これを本発明で用いる電子写真感光体とし
た。
【0038】(2)画像形成装置の構成 上記方法により作製した電子写真感光体1の周囲に、実
施例1と同様に、図1に示したようにコロナチャージャ
ー2、書き込み光学系3、現像ユニット4、転写ユニッ
ト6、定着ユニット7、クリーニングブレード8及び、
光触媒物質の励起用光源9を設置し、本発明による画像
形成装置を完成させた。この場合、実施例1,2とは異
なり、励起用光源9としてブラックライト(東芝ライテ
ック社製のFL10BL−A:波長352nm)を設け
た。
【0039】(3)効果の確認 上記画像形成装置において、ブラックライトの照射、未
照射でのオゾン濃度を、アプリクス社製のオゾン濃度計
(OZG−3303)で測定したところ、ブラックライ
トを光量10Wで照射した場合のオゾン濃度は、未照射
時の12%迄に低減していた。また、画像の評価も行っ
たが、1万枚後の連続出力においても、画像流れ等の異
常画像は全く認められなかった。なお、上記「光量10
W」は、定格10Wのブラックライトをそのまま使用し
たことを意味している(下記実施例4,5においても同
様)。
【0040】実施例4 (1)電子写真感光体の作製 実施例1に示した方法と同様の方法で、アモルファスシ
リコンから成る感光層を形成した。アモルファスシリコ
ン感光層の膜厚は、実施例1と同様に35μmとした。
【0041】これまでの実施例とは異なり、本実施例で
は、酸化チタンを樹脂中に分散させたもので表面層を形
成するのではなく、単体の膜として形成した。その方法
を以下に述べる。原料にチタンテトライソプロポキシド
を用いて、以下に示す条件で容量結合型RFプラズマC
VD法により、上記(1)で形成したアモルファスシリ
コン感光層上に酸化チタン膜を形成した。 ・導電性基板温度 200℃ ・チタンテトライソプロポキシド流量 100sccm ・RF電力密度 50mW/cm2 ・圧力 60Pa ・時間 25分 上の条件で形成した酸化チタン膜の膜厚は7μmである
ことを、事前の実験で確認した。
【0042】(2)画像形成装置の構成 実施例1と同じく図1に示すように、上記方法で作製し
た電子写真感光体1の周囲に、コロナチャージャー2、
書き込み光学系3、現像ユニット4、転写ユニット6、
定着ユニット7、クリーニングブレード8及び、光触媒
物質の励起用光源9を設置し、本発明による画像形成装
置を完成させた。この場合、励起用光源9として、実施
例1,2とは異なり、ブラックライト(東芝ライテック
社製のFL10BL−A:波長352nm)を設けた。
【0043】(3)効果の確認 上記画像形成装置において、ブラックライトの照射、未
照射でのオゾン濃度を、アプリクス社製のオゾン濃度計
(OZG−3303)で測定したところ、ブラックライ
トを光量10Wで照射した場合のオゾン濃度は、未照射
時の12%迄に低減していた。また、画像の評価も行っ
たが、1万枚後の連続出力においても、画像流れ等の異
常画像は全く認められなかった。
【0044】実施例5 (1)電子写真感光体の作製 実施例1に示した方法と同様の方法で、アモルファスシ
リコンから成る感光層を形成した。アモルファスシリコ
ン感光層の膜厚は、実施例1と同様に35μmとした。
【0045】これまでの実施例とは異なり、本実施例で
は、ヘマタイト(α−Fe2 3 :ニラコ社製のFe−
227100)を樹脂中に分散させたもので表面層を形
成するのではなく、単体の膜として形成した。その方法
を以下に述べる。
【0046】原料に塩化第二鉄溶液を用いて、以下に示
す条件でスプレーパイロリシス法により上記(1)で形
成したアモルファスシリコン感光層上に、ヘマタイト
(α−Fe2 3 )層を形成した。 ・導電性基板温度 250℃ ・塩化第二鉄溶液濃度 0.1mol/リットル ・窒素流量 1SLM ・デューティー比 5分成膜/5分休止の間欠成膜 ・合計成膜時間 1.5時間 上記条件で形成したヘマタイト膜の膜厚は6μmである
ことを、事前に実験で確認した。
【0047】(2)画像形成装置の構成 図1に示したように実施例1と同じく、上記方法で作製
した電子写真感光体1の周囲に、コロナチャージャー
2、書き込み光学系3、現像ユニット4、転写ユニット
6、定着ユニット7、クリーニングブレード8及び、光
触媒物質の励起用光源9を設置し、本発明による画像形
成装置を完成させた。この場合、励起用光源9として
は、実施例1,2と異なり、ブラックライト(東芝ライ
テック社製のFL10BL−A:波長352nm)を設
けた。
【0048】(3)効果の確認 上記画像形成装置において、ブラックライトの照射、未
照射でのオゾン濃度を、アプリクス社製のオゾン濃度計
(OZG−3303)で測定したところ、ブラックライ
トを光量10Wで照射した場合のオゾン濃度は、未照射
時の12%迄に低減していた。また、画像の評価も行っ
たが、1万枚後の連続出力においても、画像流れ等の異
常画像は全く認められなかった。
【0049】実施例6 (1)電子写真感光体の作製 円筒状の導電性基板(導電性支持体)上に、これまでの
実施例と同様に、アモルファスシリコンから成る感光層
を形成した。このときのアモルファスシリコンの厚さは
35μmとした。
【0050】その後、ポリカーボネート(三菱エンジニ
アリングプラスチック(株)製のユーピロン E−20
00)中に酸化チタン微粉末(石原産業(株)製のTT
O−55)を重量比で15%分散させたものを、上記し
たアモルファスシリコン感光層上に塗布することによ
り、厚さ5μmの表面層を形成し、これを本発明で用い
る電子写真感光体とした。
【0051】(2)画像形成装置の構成 図1に示したように、上記方法で作製した電子写真感光
体1の周囲に、コロナチャージャー2、書き込み光学系
3、現像ユニット4、転写ユニット6、定着ユニット
7、クリーニングブレード8及び励起用光源9を設置し
て、本発明による画像形成装置を完成させた。ただし、
本実施例においては、これまでの励起用光源とは異な
り、GaN系半導体レーザー(波長400nm)を励起
用光源9として用いた。
【0052】(3)効果の確認 上記した画像形成装置において、GaN系半導体レーザ
ーの照射、未照射でのオゾン濃度を、アプリクス社製の
オゾン濃度計(OZG3303)で測定したところ、G
aN系半導体レーザーからのレーザー光を光量5mWで
照射した(定格パワー5mWのレーザー光源をそのまま
用いた)場合のオゾン濃度は、未照射時の10%迄に低
減していた。また、画像の評価も行ったが、1万枚後の
連続出力においても、画像流れ等の異常画像は全く認め
られなかった。
【0053】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば以下の効果が得られる。 (1)請求項1の発明の効果 請求項1の画像形成装置では、光触媒機能を有する物質
を表面層に含む感光体と、この光触媒物質を励起するた
めの励起用光源とを具備しているので、従来技術に比べ
て小型のシステムにより、帯電プロセスで発生するオゾ
ンやNOxを非常に高効率で分解・除去することができ
る。
【0054】(2)請求項2の発明の効果 請求項2の画像形成装置においては、光触媒機能を有す
る物質が金属酸化物であるため、安定した光触媒機能
(オゾンやNOxの分解機能)が持続的に得られる。
【0055】(3)請求項3の発明の効果 請求項3の画像形成装置においては、感光体の表面層が
金属酸化物を分散させた樹脂から成るため、この表面層
を生産性良く、かつ、簡単な工程で製造することができ
る。
【0056】(4)請求項4の発明の効果 請求項4の画像形成装置においては、感光体の表面層が
金属酸化物のみから成るため、感光体が耐久性に優れた
ものとなる。
【0057】(5)請求項5の発明の効果 請求項5の画像形成装置においては、感光体の表面層を
形成する金属酸化物が無害な酸化チタンであるため取り
扱いが容易であり、しかも高い光触媒機能が得られる。
【0058】(6)請求項6の発明の効果 請求項6の画像形成装置では、感光体の表面層を形成す
る金属酸化物が酸化鉄であるため、低コストで入手可能
な材料を用いて、高い光触媒機能を得ることができる。
【0059】(7)請求項7に記載の発明の効果 請求項7の画像形成装置では、励起用光源からの光の波
長が400nm以下であるため、電子写真プロセスに何
ら悪影響を与えることなく、かつ、先に述べた光触媒物
質との波長のマッチングが良いため、安定で高い光触媒
機能が期待できる。
【0060】(8)請求項8の発明の効果 請求項8の画像形成装置では、励起用光源が低圧水銀ラ
ンプであるため、上記した光触媒物質との波長のマッチ
ングが良く、高い光触媒機能が期待できる。
【0061】(9)請求項9の発明の効果 請求項9の画像形成装置では、励起用光源がブラックラ
イトであるため、取り扱いが容易で、しかもオゾンやN
Oxの高い分解効率が得られる。
【0062】(10)請求項10の発明の効果 請求項10の画像形成装置においては、励起用光源がレ
ーザーであるため、高エネルギーの光ビームを容易に得
ることができ、その結果オゾンやNOxの高い分解効率
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の基本的構成を示す
模式図である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体 1a 表面層 2 コロナチャージャー 3 書き込み光学系 3a 書き込み光 4 現像ユニット 5 トナー 6 転写ユニット 7 定着ユニット 8 クリーニングブレード 9 励起用光源

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも、感光層お
    よび表面層を有して成る電子写真感光体と、この電子写
    真感光体上に潜像を作るための露光手段とを有する画像
    形成装置において、前記電子写真感光体の表面層が光触
    媒機能を有する物質を含み、かつ、前記露光手段に用い
    る光源とは別個に、前記物質の光触媒機能を発現させる
    ための励起用光源を具備していることを特徴とする画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】 前記光触媒機能を有する物質が金属酸化
    物であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記表面層が金属酸化物を分散させた樹
    脂から成ることを特徴とする請求項2に記載の画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 前記表面層が金属酸化物のみから成るこ
    とを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記金属酸化物が酸化チタンであること
    を特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記金属酸化物が酸化鉄であることを特
    徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記励起用光源が、波長400nm以下
    の光を出射するものであることを特徴とする請求項1に
    記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記励起用光源が低圧水銀ランプである
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記励起用光源がブラックライトである
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記励起用光源がレーザー光源である
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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