JP2001176639A - コロナ放電装置及び画像形成装置 - Google Patents

コロナ放電装置及び画像形成装置

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JP2001176639A
JP2001176639A JP36013299A JP36013299A JP2001176639A JP 2001176639 A JP2001176639 A JP 2001176639A JP 36013299 A JP36013299 A JP 36013299A JP 36013299 A JP36013299 A JP 36013299A JP 2001176639 A JP2001176639 A JP 2001176639A
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discharge
wedge
corona discharge
shaped electrode
discharge device
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Kenji Sugiura
健治 杉浦
Makoto Kobu
真 小夫
Takahiko Tokumasu
貴彦 徳増
Masafumi Kadonaga
雅史 門永
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 楔型電極を有するコロナ放電装置において放
電により生ずる放電生成物であるオゾン及びNOxの濃
度低下を効率よく行えるコロナ放電装置を提供する。 【解決手段】 楔型電極15に電圧を印加してその先端
で放電を生じさせるコロナ放電装置3において、放電個
所近傍、例えば、ケーシング16内部の楔型電極15に
対向する面や楔型電極15の面上に光触媒物質18を設
けることで、放電生成物であるオゾン及びNOxをその
生成個所付近で効率よく分解し、その濃度を低下させる
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コロナ放電装置及
びこのコロナ放電装置を像担持体の一様帯電に用いる画
像形成装置に関し、詳細には、電子写真方式の作像プロ
セスで発生する放電生成物を効率的かつ確実に分解し得
るコロナ放電装置及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真を利用した複写機、プリンタ及
びファクシミリ装置等の画像形成装置においては、感光
体を一様に帯電させる帯電部、感光体上に形成されたト
ナー画像を転写紙に転写する転写部及び感光体残留電荷
や残トナー電荷を除電する除電部等を備えている。これ
らの各部では気中放電を利用する場合が多いが、この気
中放電により放電生成物が生成される。例えばオゾン、
NOxがある。オゾンは、高濃度で画像形成装置内に滞
留すると、感光体表面を酸化し、感光体光感度の低下や
帯電能力の劣化を生じさせ、形成画像が悪化する。ま
た、感光体以外の部材の劣化が促進され、部品寿命が低
下する等の不具合もある。
【0003】高濃度のオゾンが画像形成装置外に排出さ
れると、オゾン臭気により周囲の人に不快感を与えた
り、人によってはアレルギー症状を受ける等の人体への
悪影響が懸念される。画像形成装置外に排出されるオゾ
ン濃度は規定されており、例えばドイツのブルーエンジ
ェルマーク審査基準(RAL−UZ62)では、機外排
出濃度が0.02mg/cm3以下に規制されている。
【0004】従来、画像形成装置においては、ファンに
より感光体周辺のオゾンを吸引して、オゾンフィルタを
通して画像形成装置外に排出することが行われている。
【0005】ところが、このような従来のオゾン処理方
法にあっては、フィルタがオゾン吸着により徐々に劣化
し、長期間の使用によって適切にオゾンを除去すること
ができなくなるという問題があった。また、フィルタに
よるオゾン除去率を向上させるために、フィルタのメッ
シュを細かくしたり、フィルタの厚みを厚くして、フィ
ルタの表面積を増大させると、フィルタでの圧力損失が
増大して、容量の大きいファンを取り付ける必要があ
り、画像形成装置のコストが高くなるとともに消費電力
が増大したり、騒音が大きくなるという問題があった。
【0006】もう一つの主要な放電生成物であるNOx
の場合には、現在のところ機外排出規制はされていない
が、やはり画像形成装置内部の部材に悪影響を与える。
放電が発生すると、NOxが形成されることが知られて
いるが、空気中の水分と反応して硝酸が、また、金属と
反応して金属硝酸塩が生成される。これらの生成物は低
湿環境下では高抵抗であり、放電ワイヤ等に付着するこ
とで、放電が不安定となり帯電ムラが生じるといった不
具合が発生する。また、感光体表面に硝酸又は硝酸塩に
よる薄い膜が形成されると、高湿環境下では画像が流れ
たような異常画像が発生する。これは硝酸・硝酸塩が吸
湿することで低抵抗となり、感光体表面の静電潜像が壊
れてしまうためである。
【0007】感光体表面の付着物は、クリーニング時に
感光体を少しずつ削りとることで除去するといった方法
が取られている。しかしながら、コスト上昇や経時によ
る劣化問題が起こり、本質的な解決策とはなっていな
い。
【0008】この点、従来技術では、光触媒物質による
放電生成物分解作用を利用して、画像形成装置内でオゾ
ン、NOxを分解する方法を種々提案している。例え
ば、少なくとも結着樹脂と着色剤を含有するトナー中又
は外添剤として金属を担持した半導体粒子を含有させる
ことにより、気中放電で発生する放電生成物を低減させ
る電子写真用現像剤(特開平5−134445号公報参
照)、像担持体の周辺部に設けたイレーサランプ、転写
前除電ランプ又は除電ランプの光を受ける部分の少なく
とも一つの部分に、金属を担持した半導体微粒子を塗布
する(特開平6−59551公報参照)等の提案がなさ
れている(特開平6−124003号公報、特開平7−
92788号公報など)。
【0009】即ち、これらの提案例は、何れも、画像形
成装置内でオゾンを分解されやすくすることで、帯電器
等から外に流出したオゾン濃度を低減させ、オゾンフィ
ルタへの負荷を少なくすることができる。
【0010】この他の従来例を列挙すると、以下のよう
なものがある。例えば、特開平5−303244号公報
によれば、定着部の排熱を利用し、NOxが硝酸塩にな
るのを防ぐようにしている。特開平6−167857号
公報によれば、定着部の排熱を利用し、放電部材のオゾ
ンの分解を行うことで感光体の劣化を防ぐようにしてい
る。特開平6−317974号公報によれば、触媒を放
電が生じている付近に配置することで、オゾンの発生を
抑えるようにしている。特開平7−134473号公報
によれば、触媒、熱を利用することで、オゾンの発生を
抑えるようにしている。特開平9−114191号公報
によれば、帯電器の表面で、感光体の帯電用とは別に沿
面グロー放電を起こすことで、NOxを分解するように
している。特開平9−138619号公報によれば、オ
ゾン吸引用のダクト内でのオゾンを、光を照射すること
で分解し、分解効率をよくすることでオゾン分解フィル
タの長寿命化を図るようにしている。特開平10−90
974号公報によれば、触媒を鋸歯電極に設けること
で、オゾンを分解するようにしている。特開平10−3
01364号公報によれば、放電部分にオゾン非発生ガ
スを流すことで、オゾンの発生を防ぐようにしている。
さらに、特公平8−23715号公報によれば、中和物
質を放電器の内側に被覆することで、NOxを中和し感
光体の劣化を防ぐようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の画像形成装置や放電生成物低減方法にあって
は、何れも帯電器等から外に流出した放電生成物濃度を
低減させて、フィルタへの負荷を少なくするようにして
いるに過ぎないものであり、なお改良の余地がある。
【0012】即ち、帯電器等から外に流出した放電生成
物濃度を低減させるようにしているため、帯電器等から
流出した放電生成物は、少なからず画像形成装置内に拡
散し、光触媒と反応する確率が低下するので、放電生成
物濃度の低減効率が低く、効率的な放電生成物濃度の低
減が要望されている。
【0013】また、近年では、放電電極としてタングス
テンワイヤの代わりに楔型電極を用いたコロナ放電装置
が提案されている。この形式のコロナ放電装置は、ワイ
ヤ形式のものに比べ顕著な構造的及びその作動的利点を
有し、均一な帯電に要する放電電流が少なくて済み、比
較的構造的強度が高く、かつ、オゾン発生量が少ない。
オゾン量の発生は、タングステンワイヤを用いた場合に
比べ、1/5以下に抑えられることが知られている。
【0014】しかし、このような楔型電極を用いたコロ
ナ放電装置においても、放電生成物が完全になくなると
いうわけではないので、効率的な放電生成物濃度の低減
が要望されている。
【0015】そこで、本発明は、ワイヤ形式に比べて放
電生成物の発生量が比較的少ない楔型電極方式の場合で
も、その楔型電極付近で発生する放電生成物であるオゾ
ン及びNOxの濃度低下を効率よく行うことができ、環
境への悪影響を抑制することができるコロナ放電装置及
び画像形成装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明のコ
ロナ放電装置は、楔型電極に電圧を印加して前記楔型電
極の楔先端部分で放電を生じさせるコロナ放電装置にお
いて、放電個所近傍に放電生成物の分解を目的とした光
触媒物質を設けた。
【0017】従って、コロナ放電で発生する光が放電個
所近傍に設けた光触媒物質を活性化させて、放電によっ
て発生する放電生成物を効果的に分解するので、放電生
成物の周囲の部材へ及ぼす悪影響を防止できる。これに
より、コロナ放電装置から流出する放電生成物、特にオ
ゾンとNOxの量を低減して、環境への悪影響を抑制す
ることができる。
【0018】請求項2記載の発明は、請求項1記載のコ
ロナ放電装置において、前記楔型電極はケーシング内部
に収納されており、前記ケーシング内部の前記楔型電極
に対向する面又は前記楔型電極の面上なる放電個所近傍
の少なくとも何れか1個所に前記光触媒物質を設けた。
【0019】従って、請求項1記載の発明と同様である
が、特に、コロナ放電で発生する光によりケーシング内
部の楔型電極に対向する面又は楔型電極の面上なる放電
個所近傍の少なくとも何れか1個所に設けられた光触媒
物質を活性化させて、コロナ放電により発生する放電生
成物であるオゾンとNOxをケーシングから流出する前
に効率的に分解することができ、放電生成物が感光体等
に及ぼす悪影響を防止でき、機外に流出する放電生成
物、特にオゾン及びNOxの量を低減させることができ
る。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項1記載のコ
ロナ放電装置において、前記楔型電極は開口部にグリッ
ドを有するケーシング内部に収納されており、前記ケー
シング内部或いは前記グリッドの前記楔型電極に対向す
る面又は前記楔型電極の面上なる放電個所近傍の少なく
とも何れか1個所に前記光触媒物質を設けた。
【0021】従って、請求項1記載の発明と同様である
が、特に、コロナ放電で発生する光によりケーシング内
部或いはグリッドの楔型電極に対向する面又は楔型電極
の面上なる放電個所近傍の少なくとも何れか1個所に設
けられた光触媒物質を活性化させて、コロナ放電により
発生する放電生成物であるオゾンとNOxをケーシング
から流出する前に効率的に分解することができ、放電生
成物が感光体等に及ぼす悪影響を防止でき、機外に流出
する放電生成物、特にオゾン及びNOxの量を低減させ
ることができる。
【0022】請求項4記載の発明は、請求項1ないし3
の何れか一に記載のコロナ放電装置において、放電個所
近傍に紫外線を照射する発光体を設けた。
【0023】従って、請求項1ないし3の何れか一に記
載の発明を実現する上で、放電個所近傍に紫外線を照射
するランプ等の発光体を備え、紫外線を光触媒物質に照
射することにより光触媒物質をより強力に活性化できる
ので、放電生成物の分解効率を一層向上させることがで
きる。
【0024】請求項5記載の発明は、請求項4記載のコ
ロナ放電装置において、前記発光体は少なくともその発
光表面に光触媒物質を含む。
【0025】従って、ランプ等の発光体の紫外光によ
り、光触媒物質をより強力に活性化できるので、効率よ
く放電生成物を分解できる。さらに、発光体表面に光触
媒物質が配置されているので、発光体の表面が放電生成
物の付着により汚れるのを防ぐことができる。また、発
光体表面以外にも光触媒物質が配置されていた場合、放
電による光を発していないときでも、発光体の紫外光に
より光触媒物質を活性化することが可能となるため、放
電生成物を効率よく分解できる。また、発光体表面は汚
れが付着しないので、発光体表面の光の透過率が低下し
ない。よって、長期にわたり光触媒へ光を照射すること
ができ、光触媒を活性化させることができる。これによ
り、放電生成物がケーシングから流出する前により確実
に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止
できるとともに、環境への悪影響を抑制することができ
る。
【0026】請求項6記載の発明は、請求項4又は5記
載のコロナ放電装置において、前記発光体から照射され
る光の波長に300nm〜400nmの光が含まれてい
る。
【0027】光触媒物質は或るエネルギー以上の光が照
射されると急激に活性化され、反応が進む。例えば、酸
化チタンでは、その閾値となる光の波長は380nmで
ある。よって、照射する紫外光の波長を適当にし光触媒
物質がより活性化しやすい状態をつくれば、放電生成物
の分解効率が非常に高いものとなる。これにより、放電
生成物がケーシングから流出する前により確実に分解す
ることができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できると
ともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0028】請求項7記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか一に記載のコロナ放電装置において、前記光触
媒物質がn型半導体である。
【0029】従って、光触媒物質としての効率が高いn
型半導体からなる光触媒物質を用いることで、効率よく
放電生成物を分解することができる。これにより、放電
生成物がケーシングから流出する前に分解することがで
き、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環
境への悪影響を抑制することができる。
【0030】請求項8記載の発明は、請求項7記載のコ
ロナ放電装置において、前記n型半導体が少なくとも酸
化チタンを含む。
【0031】従って、酸化チタンは、n型半導体の光触
媒物質で、現在、一番安定し、効率がよいと言われてい
る。酸化チタンを光触媒に用いることで、効率よく放電
生成物を分解することができる。これにより、放電生成
物がケーシングから流出する前に分解することができ、
感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、環境へ
の悪影響を抑制することができる。
【0032】請求項9記載の発明は、請求項8記載のコ
ロナ放電装置において、前記酸化チタンは、その結晶構
造が少なくともアナターゼ型構造を含む。
【0033】従って、結晶構造にアナターゼ型構造を含
む酸化チタンは光触媒としての効果が最も高いので、効
率よく放電生成物を分解することができる。これによ
り、放電生成物がケーシングから流出する前に分解する
ことができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとと
もに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0034】請求項10記載の発明の画像形成装置は、
請求項1ないし9の何れか一に記載のコロナ放電装置
を、像担持体の一様帯電に用いる。
【0035】従って、放電の発光により、光触媒物質が
活性化し、放電生成物と反応するので、帯電時に発生す
る放電生成物を効率的に分解できる。これにより、放電
生成物がケーシングから流出する前に分解することがで
き、感光体等の像担持体に及ぼす悪影響を防止できると
ともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面に基
づいて説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本
発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい
種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の
説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限
り、これらの態様に限られるものではない。
【0037】図1は本実施の形態の画像形成装置1の要
部構成を示す概略正面図である。図1において、画像形
成装置1は、図示しない本体筐体内に、時計方向に回転
駆動される像担持体としての感光体2が収納されてい
る。この感光体2の周囲には、電子写真プロセスに従
い、コロナ放電装置である帯電装置3、光書込装置4、
現像装置5、転写装置6、紙分離装置7、クリーニング
装置8及び感光体除電装置9等が配設されているととも
に、クリーニング装置8の手前にトナー除電装置10が
配設されている。
【0038】画像形成装置1は、複数枚の転写紙Pを収
納する給紙カセット(図示せず)を備えており、給紙カ
セット内の転写紙Pは、給紙ローラ(図示せず)により
1枚ずつレジストローラ対(図示せず)でタイミング調
整された後、転写装置6と感光体2の間に送り出され
る。
【0039】画像形成装置1では、感光体2を図1中時
計方向に回転駆動して、感光体2を帯電装置3で一様に
帯電した後、光書込装置4により画像データで変調され
たレーザを照射して感光体2に静電潜像を形成し、静電
潜像の形成された感光体2に現像装置5でトナーを付着
させて現像する。ついで、現像装置5でトナーを付着し
てトナー画像を形成した感光体2を、転写装置6で感光
体2と転写装置6との間に搬送されてきた転写紙Pに転
写させ、トナー画像の転写された転写紙Pを定着装置1
1に搬送する。
【0040】定着装置11は、内蔵ヒータにより所定の
定着温度に加熱される定着ローラ12と、定着ローラ1
2に所定圧力で押圧される加圧ローラ13とを備え、転
写装置6から搬送されてきた転写紙Pを加熱・加圧し
て、転写紙P上のトナー画像を転写紙Pに定着させた
後、図示しない排紙トレイ上に排出する。
【0041】一方、転写装置6でトナー画像を転写紙P
に転写した感光体2をさらに回転して、トナー除電装置
10で感光体2上に残留している残留トナーの電荷を除
去し、クリーニング装置8で感光体2表面に残留するト
ナーをブレード14により掻き落として除去した後、感
光体除電装置9で除電する。そして、感光体除電装置9
で除電した感光体2を帯電装置3で一様に帯電させた
後、上述の場合と同様に、次の画像形成を行う。なお、
クリーニング装置8は、ブレード14で感光体2上の残
留トナーを掻き落とすものに限らず、例えば、ファーブ
ラシで感光体2上の残留トナーを掻き落とすものであっ
てもよい。
【0042】ここに、本実施の形態では、帯電装置3と
して例えば図2に示すような楔型電極15を放電電極に
用いたコロナ放電装置が用いられている。図2(a)は
帯電装置の縦断正面図、図2(b)は底面図(感光体2
側から見た図)、図2(c)は楔型電極の斜視図であ
る。
【0043】帯電装置3において、感光体2側が開口し
た方形又は円筒形などの形状に形成されたケーシング1
6内に楔型電極15が収納されており、この楔型電極1
5に高圧電源17(図3等参照)により高電圧を印加す
ることにより、楔型電極15の楔先端部分15aでコロ
ナ放電を生じさせる。ケーシング16はアルミニウム或
いはステンレス等の金属で形成されており、感光体2以
外の部分をシールドして放電安定性を向上させている。
楔型電極15にはステンレス板やニッケルをエッチング
加工して形成したものを用いる。また、楔型電極15と
ケーシング16との間は電気的に絶縁が保たれている。
【0044】楔先端部分15aの曲率半径は、25μm
〜100μmにするのが望ましい。この曲率半径が小さ
すぎると放電による摩耗で耐久性が無くなってしまう。
逆に、曲率半径が大きすぎると安定したコロナ放電を得
るために、楔型電極15に印加する電圧が高くなってし
まう。印加電圧が高いとオゾンが発生しやすくなる。そ
して、電源コストが上昇してしまい、タングステンワイ
ヤを用いたコロナ帯電装置に対する優位性が少なくなっ
てしまう。
【0045】なお、本実施の形態では、図1に示すよう
に、転写装置6、紙分離装置7、トナー除電装置10及
び感光体除電装置9についてもこのような楔型電極方式
のコロナ放電装置が用いられており、以下に説明するよ
うな帯電装置3の場合と同じ構造を採り得る。
【0046】このような基本的構成において、本実施の
形態では、コロナ放電装置による帯電装置3に関して光
触媒物質18が付加されている。この点について図3及
び図4を参照して説明する。
【0047】帯電装置3が例えば図3に示すような構成
の場合には、そのケーシング16の内部で少なくとも楔
型電極15に対向する面部分(内壁面)を放電個所近傍
として光触媒物質18が設けられている。また、帯電装
置3が例えば図4に示すようにケーシング16の開口部
に高圧電源19により高圧電圧が印加されるグリッド2
0を備える構成の場合には、そのケーシング16の内壁
面及びグリッド20の内面のうちで少なくとも楔型電極
15に対向する面部分に光触媒物質18が設けられてい
る。また、楔型電極15の面上にも光触媒物質18が設
けられている。
【0048】もっとも、楔型電極15面上に光触媒物質
18を設けるときは、コロナ放電を生じる楔先端部分1
5aには光触媒物質18を設けないほうがよい。楔先端
部分15aに光触媒物質18を設けると、放電が不安定
になってしまい、感光体2の帯電が不均一になってしま
うからである。
【0049】このような光触媒物質18には、酸化チタ
ン等のn型半導体が用いられている。n型半導体は、光
が照射された状態で、放電生成物が接触すると、放電生
成物を分解する作用を有している。即ち、酸化チタン等
のn型半導体は、バンドギャップに相当する波長の光が
照射されると、電子が伝導帯に励起され、価電子帯に正
孔が生成される。このn型半導体の励起された電子は、
金属を担持している場合には、価電子帯から金属に電子
が流れて、そこで還元作用を及ぼす。このように、n型
半導体に適当な波長(300nm〜400nm、好まし
くは380nm以下)の光を照射することにより、励起
された電子の還元作用により、放電生成物が還元分解さ
れる。
【0050】なお、光触媒物質18として用いる物質と
しては、上述の酸化チタンの他に、酸化タングステン、
酸化亜鉛、酸化カドミウム、酸化錫、酸化インジウム、
酸化銀、酸化マンガン、酸化銅、酸化鉄、酸化バナジウ
ム、酸化ニオブ、酸化カドミウム、水酸化チタン及び水
酸化亜鉛等を用いることができるが、特に、酸化チタン
が反応効率、耐久性、安全性及び利用できる波長域の点
から好適である。さらに、酸化チタンには結晶構造によ
って、ルチル型、アナターゼ型、ブルッカイト型の3つ
に分類されるが、アナターゼ型構造が光触媒としての効
果が高いので最適である。これらの光触媒物質18は、
上述のものを2種類以上混合してもよく、また、Pt,
Pd,Au,AgRh及びNb等を混合すると、光触媒
作用をさらに促進させることができる。
【0051】このような光触媒物質18は、化学的蒸着
法、無機金属塩の中和や加水分解、金属アルコキシドの
加水分解及びゾルゲル法等によりケーシング16の内壁
面やグリッド20の内側表面や楔型電極15面上の一部
に直接形成することができる。また、別の基板に形成し
た膜を接着で貼り付けることも可能である。市販の光触
媒微粉末を、ケーシング16の内壁面やグリッド20の
内側表面や楔型電極15面上に接着することでも取り付
けることができる。さらには、ケーシング16やグリッ
ド20や楔型電極15を構成する材料に、光触媒物質1
8を混合して、各部材を形成することによって、各部材
そのものに光触媒作用を持たせることも可能である。
【0052】ところで、気中放電は、紫色に近い発光を
伴っている。この紫の発光の波長領域には、紫外線が含
まれていることが知られており、この紫外線によって光
触媒物質18が励起され、光触媒物質18によって放電
生成物を分解することができる。
【0053】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。本実施の形態の画像形成装置1では、帯電装置3内
の放電個所近傍に光触媒物質18を配置しており、この
光触媒物質18により、ケーシング16内の放電個所で
放電生成物を分解させるところにその特徴がある。
【0054】本実施の形態の画像形成装置1では、図1
中時計方向に回転駆動される感光体2の表面を帯電装置
3で一様に帯電した後、光書込装置4により画像データ
で変調されたレーザを照射して感光体2に静電潜像を形
成し、静電潜像の形成された感光体2に現像装置5でト
ナーを付着させて現像する。そして、現像装置5でトナ
ーを付着してトナー画像が形成された感光体2を、転写
装置6で気中放電により感光体2と転写装置6との間に
搬送されてきた転写紙Pに転写させる。転写装置6で転
写紙Pにはトナーと逆電荷が付与されるため、感光体2
との間に静電引力が働く。転写後に紙分離装置7で転写
紙P裏面の電荷を除電して転写紙Pを感光体2から分離
させる。
【0055】トナー画像が転写された転写紙Pを定着装
置11に搬送して、定着装置11で転写紙P上のトナー
画像を転写紙Pに定着させた後、排紙トレイ上に排出す
る。そして、転写装置6でトナー画像が転写紙Pに転写
された感光体2を、さらに回転させて、トナー除電装置
10で気中放電により感光体2上に残留している残留ト
ナーの電荷を除去し、クリーニング装置8で感光体2表
面に残留するトナーをブレード14により掻き落として
除去した後、感光体除電装置9で除電する。
【0056】このような電子写真方式の作像プロセスに
おいて、コロナ放電等の気中放電を利用する場合には、
オゾン、NOx等の放電生成物が発生する。例えば、帯
電装置3部分がこれに該当する。
【0057】ここに、本実施の形態にあっては、この帯
電装置3には、光触媒物質18が配置されている。この
光触媒物質18は、上述のように気中放電で発光される
光が照射されると、活性化して還元作用を発揮し、オゾ
ンやNOx等の放電生成物を分解する。
【0058】従って、本実施の形態によれば、気中放電
により帯電装置3で発生した放電生成物は、帯電装置3
内で光触媒物質18により効率的に分解される。その結
果、例えばオゾンが感光体2表面を酸化して、画像を悪
化させることを防止することができ、また、画像形成装
置1の外部にオゾンが流出して、環境を悪化させること
を防止することができる。また、NOxによる硝酸、硝
酸塩が感光体2表面に付着することを防止することがで
き、高湿環境での画像流れを防止することができる。さ
らには、経時での硝酸や硝酸塩の付着が発生しにくくな
り、低湿環境での放電ムラを防止することが可能とな
る。
【0059】なお、本実施の形態では、楔型電極15の
放電により発生する光を利用して光触媒物質18を活性
化させ、放電生成物を分解しているが、光触媒物質18
による放電生成物の分解効率を向上させるために、図5
に示すように、ケーシング16内に光触媒物質18を励
起させる波長を含む光を照射するランプ21を発光体と
して設けてもよい。
【0060】このランプ21としては、例えば、光触媒
物質18としてのn型半導体が酸化チタンである場合に
は、400nm以下(好ましくは、380nm以下)の
波長が含まれていればよい。従って、通常の蛍光灯やハ
ロゲンランプ等を用いることができ、特に、紫外線ラン
プを用いればさらに効果的となる。なお、図5では、グ
リッド20を有するタイプの場合の例を示しているが、
図3に示したようなグリッド20を有しないタイプの場
合にも同様に適用できる。
【0061】また、ランプ21の表面にn型半導体の光
触媒物質18をコーティングすると、このランプ21に
コーティングされた光触媒物質18が励起され、ランプ
21に接触した放電生成物を分解させることもできる。
【0062】このようなランプ21をケーシング16内
に設けることにより、放電による発光がない場合にも、
ランプ21の光でケーシング16内やグリッド20に具
備させた光触媒物質18を活性化して、放電生成物を分
解させることができ、放電生成物の分解効率を向上させ
ることができる。
【0063】なお、帯電装置3にランプ21を設けた場
合には、ランプ21の光照射により感光体2が帯電しな
くなることが考えられる。このようなことから、画像形
成処理を行っていない、待機時のみ、帯電装置3のラン
プ21を点灯させて、光照射し、放電生成物の分解を行
うようにする。
【0064】もっとも、例えば、図5に示すように、ラ
ンプ21から出射された光が感光体2に届かないような
配置・構造とすれば、どのタイミングでランプ21を点
灯してもよい。画像形成処理を行っている間、つまり、
帯電装置3で放電が起きている時、放電生成物がもっと
も多く生成される。よって、画像形成処理を行っている
際にも帯電装置3のランプ21を点灯して、光照射を行
えるようにするのがよい。図5はこのようにケーシング
16と一体の遮光部22や放電に支障を来たさない指向
性部材23により指向性を持たせて配置させたランプ2
1の構成例を示すものである。
【0065】ここに、上述したような酸化チタンによる
光触媒物質18の効果を検証するため、電子写真方式の
プリンタを用いて比較実験を行った。まず、楔型電極1
5の放電が起きる楔先端部分15a以外に酸化チタン
(光触媒物質18)を塗布したコロナ帯電装置(帯電装
置3)と塗布していないものとを準備した。これらのコ
ロナ帯電装置単体を実験室環境にセットし、楔型電極1
5に直流−5kVの高電圧を印加し、楔先端部分15a
で放電を生じさせた。そして、放電生成物が最も存在し
ていると考えられるコロナ放電部から3mm前方の空気
を吸引した。吸引した空気に含まれるオゾンとNOxの
濃度を測定した(オゾン測定器:ダイレック社製DY1
500、NOx測定器:堀場製作所製APNA30
0)。測定は、放電が安定した状態になってから、10
分間連続で行い値の平均値を求めた。
【0066】まず、酸化チタンを塗布していないコロナ
帯電装置単体でのオゾンとNOxの濃度を測定したとこ
ろ、2.3ppmと0.09ppmであった。
【0067】これに対して、酸化チタンを塗布したコロ
ナ帯電装置単体でのオゾンとNOxの濃度を測定した。
この場合、酸化チタン(光触媒物質18)は、コロナ帯
電装置の誘電体層とケーシング16の内面に塗布した。
そして、上述の場合と同様に電圧を印加し、濃度を測定
した。測定した結果、オゾン濃度は0.35ppm、N
Ox濃度は0.02ppmとなったものである。さら
に、酸化チタンを塗布したコロナ帯電装置に、紫外線ラ
ンプ(ランプ21)で紫外光を照射した場合について
も、オゾンとNOxの濃度の測定を行った結果、オゾン
濃度は0.05ppm、NOx濃度は0.001ppm
となったものである。
【0068】次に、像流れ現象についての検証実験も行
った。まず、本発明による光触媒物質18を用いていな
いコロナ帯電装置を帯電装置3に使用した複写機(当社
製のimagio MF-4550改造機)を、高温、高湿度環境下に
設置した。そして、約10,000枚のコピーを作成した。作
成後、複写機を停止し、高温、高湿度環境下で一晩休止
させ、翌朝動作を再開したところ、コピー画像に像流れ
と言われる現象が観察された。これは、機内のNOxが
空気中の水分と反応し、硝酸又は硝酸塩の化合物(HN
3、NH4NO3など)に変化し、感光体2上に降り積
もったためだと考えられる。この硝酸・硝酸塩の化合物
は低湿では絶縁体であるが、高湿になると感光体2表面
の抵抗を低下させる。即ち、感光体2表面に電荷を与え
ても、感光体2表面が電荷をその場所に維持できないた
め、静電潜像が壊されてしまう。このため像流れが生じ
ると考えられる。
【0069】これに対し、本発明による光触媒物質18
を用いたコロナ帯電装置を帯電装置3に使用した上記の
複写機に使用した場合、同様の実験を行っても、像流れ
現象は現れなかったものである。
【0070】このように、本実施の形態によれば、帯電
装置3内に光触媒物質18を設けることで、放電生成物
の生成個所に非常に近いところでオゾン、NOxを分解
することができ、非常に効率がよい。また、紫外線がコ
ロナ放電部から発生しているので、光触媒物質が活性化
され、分解効率がさらによくなる。これにより、放電生
成物がケーシング16から流出する前に分解することが
でき、感光体2等に及ぼす悪影響を防止できるととも
に、環境への悪影響を抑制することができる。
【0071】また、このようにNOx濃度が低下するこ
とにより、放電生成物の一つである硝酸、硝酸塩による
楔型電極15、ケーシング16内部等の汚れ、感光体2
表面への付着が抑制され、これにより帯電ムラ、感光体
2上での画像流れが防止できる。また、帯電装置3に対
するクリーニングが不要となり、部品点数が減るため、
大幅なコスト削減並びにメンテナンス低減が可能とな
る。
【0072】さらには、帯電装置3は長時間使用してい
ると、放電にむらが生じ帯電が不均一になる。これは、
コロナ放電部分に珪素などの化合物が積層し、放電の強
度が不均一になるためである。この点に関しても、光触
媒物質18を配置することで、帯電装置3上に形成され
る珪酸化合物の生成を抑制でき、よって、帯電装置3の
長寿命化を図ることもできる。
【0073】
【発明の効果】請求項1記載の発明のコロナ放電装置に
よれば、楔型電極に電圧を印加して楔型電極の楔先端部
分で放電を生じさせるコロナ放電装置において、コロナ
放電で発生する光が放電個所近傍に設けた光触媒物質を
活性化させることで、放電によって発生する放電生成物
を効果的に分解することができ、放電生成物の周囲の部
材へ及ぼす悪影響を防止でき、これにより、コロナ放電
装置から流出する放電生成物、特にオゾンとNOxの量
を低減して、環境への悪影響を抑制することができる。
【0074】請求項2記載の発明のコロナ放電装置によ
れば、請求項1記載の発明と同様な効果が得られるが、
特に、コロナ放電で発生する光によりケーシング内部の
楔型電極に対向する面又は楔型電極の面上なる放電個所
近傍の少なくとも何れか1個所に設けられた光触媒物質
を活性化させて、コロナ放電により発生する放電生成物
であるオゾンとNOxをケーシングから流出する前に効
率的に分解することができ、放電生成物が感光体等に及
ぼす悪影響を防止でき、機外に流出する放電生成物、特
にオゾン及びNOxの量を低減させることができる。
【0075】請求項3記載の発明のコロナ放電装置によ
れば、請求項1記載の発明と同様な効果が得られるが、
特に、コロナ放電で発生する光によりケーシング内部或
いはグリッドの楔型電極に対向する面又は楔型電極の面
上なる放電個所近傍の少なくとも何れか1個所に設けら
れた光触媒物質を活性化させて、コロナ放電により発生
する放電生成物であるオゾンとNOxをケーシングから
流出する前に効率的に分解することができ、放電生成物
が感光体等に及ぼす悪影響を防止でき、機外に流出する
放電生成物、特にオゾン及びNOxの量を低減させるこ
とができる。
【0076】請求項4記載の発明によれば、請求項1な
いし3の何れか一に記載の発明を実現する上で、放電個
所近傍に紫外線を照射するランプ等の発光体を備え、紫
外線を光触媒物質に照射することにより光触媒物質をよ
り強力に活性化できるので、放電生成物の分解効率を一
層向上させることができる。
【0077】請求項5記載の発明によれば、請求項4記
載のコロナ放電装置において、発光体は少なくともその
発光表面に光触媒物質を含むので、請求項4記載の発明
の効果に加えて、発光体の表面が放電生成物の付着によ
り汚れるのを防ぐことができ、また、発光体表面以外に
も光触媒物質が配置されていた場合、放電による光を発
していないときでも、発光体の紫外光により光触媒物質
を活性化することが可能となるため、放電生成物を効率
よく分解できる上に、発光体表面は汚れが付着しないの
で、発光体表面の光の透過率が低下しない。よって、長
期にわたり光触媒へ光を照射することができ、光触媒を
活性化させることができる。これにより、放電生成物が
ケーシングから流出する前により確実に分解することが
でき、感光体等に及ぼす悪影響を防止できるとともに、
環境への悪影響を抑制することができる。
【0078】請求項6記載の発明によれば、請求項4又
は5記載のコロナ放電装置において、発光体から照射さ
れる光の波長に300nm〜400nmの光が含まれて
いるので、照射する紫外光の波長が適当であり光触媒物
質がより活性化しやすい状態をつくれるので、放電生成
物の分解効率が非常に高いものとなり、これにより、放
電生成物がケーシングから流出する前により確実に分解
することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できる
とともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0079】請求項7記載の発明によれば、請求項1な
いし6の何れか一に記載のコロナ放電装置において、光
触媒物質としての効率が高いn型半導体からなる光触媒
物質を用いたので、効率よく放電生成物を分解すること
ができ、これにより、放電生成物がケーシングから流出
する前に分解することができ、感光体等に及ぼす悪影響
を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制すること
ができる。
【0080】請求項8記載の発明によれば、請求項7記
載のコロナ放電装置において、n型半導体の光触媒物質
として、現在、一番安定し、効率がよいと言われている
酸化チタンを用いたので、効率よく放電生成物を分解す
ることができ、これにより、放電生成物がケーシングか
ら流出する前に分解することができ、感光体等に及ぼす
悪影響を防止できるとともに、環境への悪影響を抑制す
ることができる。
【0081】請求項9記載の発明によれば、請求項8記
載のコロナ放電装置において、結晶構造にアナターゼ型
構造を含む酸化チタンは光触媒としての効果が最も高い
ので、効率よく放電生成物を分解することができ、これ
により、放電生成物がケーシングから流出する前に分解
することができ、感光体等に及ぼす悪影響を防止できる
とともに、環境への悪影響を抑制することができる。
【0082】請求項10記載の発明の画像形成装置によ
れば、請求項1ないし9の何れか一に記載のコロナ放電
装置を、像担持体の一様帯電に用いるようにしたので、
放電の発光により、光触媒物質が活性化し、放電生成物
と反応することにより、帯電時に発生する放電生成物を
効率的に分解することができ、これにより、放電生成物
がケーシングから流出する前に分解することができ、感
光体等の像担持体に及ぼす悪影響を防止して一様帯電さ
せることができるとともに、環境への悪影響を抑制する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す画像形成装置の概
略構成図である。
【図2】コロナ帯電装置の構成例を示し、(a)は縦断
正面図、(b)は底面図、(c)は楔型電極の斜視図で
ある。
【図3】帯電装置の一例を示す構成図である。
【図4】グリッドを有する帯電装置の一例を示す構成図
である。
【図5】ランプを設けた帯電装置の一例を示す構成図で
ある。
【符号の説明】
2 像担持体 3 コロナ放電装置 15 楔型電極 15a 楔先端部分 16 ケーシング 18 光触媒物質 20 グリッド 21 発光体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳増 貴彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 門永 雅史 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H003 AA18 BB11 BB14 BB16 CC01 DD01 EE03 EE08 EE11 2H027 DA06 EA01 ED03 ED15 ED26 JA02 JA19 JC03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楔型電極に電圧を印加して前記楔型電極
    の楔先端部分で放電を生じさせるコロナ放電装置におい
    て、放電個所近傍に放電生成物の分解を目的とした光触
    媒物質を設けたことを特徴とするコロナ放電装置。
  2. 【請求項2】 前記楔型電極はケーシング内部に収納さ
    れており、前記ケーシング内部の前記楔型電極に対向す
    る面又は前記楔型電極の面上なる放電個所近傍の少なく
    とも何れか1個所に前記光触媒物質を設けたことを特徴
    とする請求項1記載のコロナ放電装置。
  3. 【請求項3】 前記楔型電極は開口部にグリッドを有す
    るケーシング内部に収納されており、前記ケーシング内
    部或いは前記グリッドの前記楔型電極に対向する面又
    は、前記楔型電極の面上なる放電個所近傍の少なくとも
    何れか1個所に前記光触媒物質を設けたことを特徴とす
    る請求項1記載のコロナ放電装置。
  4. 【請求項4】 放電個所近傍に紫外線を照射する発光体
    を設けたことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一
    に記載のコロナ放電装置。
  5. 【請求項5】 前記発光体は少なくともその発光表面に
    光触媒物質を含むことを特徴とする請求項4記載のコロ
    ナ放電装置。
  6. 【請求項6】 前記発光体から照射される光の波長に3
    00nm〜400nmの光が含まれていることを特徴と
    する請求項4又は5記載のコロナ放電装置。
  7. 【請求項7】 前記光触媒物質がn型半導体であること
    を特徴とする請求項1ないし6の何れか一に記載のコロ
    ナ放電装置。
  8. 【請求項8】 前記n型半導体が少なくとも酸化チタン
    を含むことを特徴とする請求項7記載のコロナ放電装
    置。
  9. 【請求項9】 前記酸化チタンは、その結晶構造が少な
    くともアナターゼ型構造を含むことを特徴とする請求項
    8記載のコロナ放電装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9の何れか一に記載の
    コロナ放電装置を、像担持体の一様帯電に用いることを
    特徴とする画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009139828A (ja) * 2007-12-10 2009-06-25 Ricoh Co Ltd コロナ帯電器および画像形成装置
JP2010191299A (ja) * 2009-02-19 2010-09-02 Fuji Xerox Co Ltd 放電器、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
WO2011118402A1 (ja) * 2010-03-26 2011-09-29 パナソニック電工株式会社 イオン発生装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010191299A (ja) * 2009-02-19 2010-09-02 Fuji Xerox Co Ltd 放電器、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
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