JP2009003129A - 帯電装置、画像形成装置、帯電方法、および帯電装置の製造方法 - Google Patents

帯電装置、画像形成装置、帯電方法、および帯電装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オゾンや窒素酸化物等の発生を低減することができ、帯電均一性に優れ、安定した帯電を長期間に渡って継続して行うことのできる帯電装置を提供する。
【解決手段】針電極21を尖端部が被帯電物に対向するように配置し、針電極21への印加電圧を、大気中の酸素分子に電離が生じる領域を電離領域A1、大気中の酸素分子に電離が生じる領域(電離領域A1を除く)を解離領域A2、電離領域A1における平均電界強度をE1、解離領域A2における平均電界強度をE2、針電極21と被帯電物1とを最短距離で結ぶ直線を含む平面における電離領域A1の面積をS1、前記平面における解離領域A2の面積をS2としたときに、2≦(E2・S2)/(E1・S1)≦5を満たすように設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、オゾンや窒素酸化物等の放電生成物の発生が少なく、帯電均一性に優れ、経時的に安定した帯電が可能な帯電装置、帯電方法、帯電装置の製造方法、および上記帯電装置を備えた画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置においては、感光体を一様に帯電させるための帯電装置、感光体等に形成されるトナー像を記録用紙等に静電的に転写させるための転写装置、感光体等に静電的に接触する記録用紙等を剥離させるための剥離装置などに、コロナ放電方式の帯電装置が一般的に用いられている。
このようなコロナ放電方式の帯電装置としては、一般に、感光体や記録用紙等の被帯電物に対向する開口部を有するシールドケースと、このシールドケース内部に張設される線状あるいは鋸歯状の放電電極等とを備え、放電電極に高電圧を印加することでコロナ放電を発生させて被帯電物を帯電させる所謂コロトロンや、放電電極と被帯電物との間にグリッド電極をさらに設け、このグリッド電極に所望の電圧を印加することでグリッド電極を通過する荷電粒子の量を制御して被帯電物を一様に帯電させる所謂スコロトロンなどが用いられている(特許文献1参照)。
図9は、従来のコロナ放電方式の帯電装置の帯電メカニズムを模式的に示した説明図である。上記したように、コロナ放電方式の帯電装置は、線状、鋸歯状、あるいは針状の放電電極101と、感光体102やグリッド電極103などの対向電極(放電対象物)とからなる。そして、曲率半径の小さい放電電極101と対向電極(放電対象物)との間に高電圧を印加することで、この2つの電極間に不平等電界を形成し、放電電極101近傍に生じる強電界による局所的な電離作用により電子の放出を行い(電子なだれによる放電)、被帯電物である感光体102等を帯電させるようになっている。また、グリッド電極103は、放電電極101側から感光体102等の被帯電物側に向かう電子の量を制御するためのものであり、このグリッド電極103に対しても、電子の放電が行われることになる。
ところで、従来のコロナ放電方式の帯電装置では、オゾン(O)や窒素酸化物(NOx)等の放電生成物が生成されてしまうという問題がある。つまり、上記の電子の放電に伴うエネルギー(電子の衝突等)により、窒素分子(N)が窒素原子(N)に解離し、それが酸素分子(O)と結合することで窒素酸化物(二酸化窒素(NO))が生成される。同様に、酸素分子(O)が酸素原子(O)に解離し、それが酸素分子(O)と結合することでオゾン(O)が生成される。
オゾンが大量に生成されると、オゾン臭の発生、人体に対する有害な影響、強い酸化力による部品劣化等の問題を引き起こす。また、窒素酸化物が生成されると、感光体にアンモニウム塩(硝酸アンモニウム)として付着し、異常画像の原因になるといった問題が生じる。
そこで、オゾン発生量を低減させるための技術として、例えば特許文献2には、ほぼ一定のピッチで所定の軸方向に並べられた多数の放電電極と、放電電極に放電開始電圧以上の電圧を印加するための高圧電源と、高圧電源の出力電極と放電電極との間に設置された抵抗体と、放電電極と近接し該放電電極と被帯電物との間の位置に設置されたグリッド電極と、グリッド電極にグリッド電圧を印加するためのグリッド電源とを備え、放電電極とグリッド電極とのギャップを4mm以下にすることで放電電流を低減してオゾン発生量を低減する帯電装置が開示されている。
また、先端部が突起形状である電極に高電圧を印加し続けると、突起先端が経時的に消耗して丸くなり、放電率が低下してオゾン発生量が増えてしまう。そこで、特許文献3では、オゾンの量が一定条件になった場合には、電極を予め用意されている他の電極に切り替えている。
特開平6−11946号公報(公開日:1994年1月21日) 特開平8−160711号公報(公開日:1996年6月21日) 特開平6−315652号公報(公開日:1994年11月15日)
しかしながら、上記特許文献2の技術では、放電電流を低減することによってオゾン発生量を低減することはできるものの、オゾンの低減量は十分ではなく、1.0ppm程度のオゾンが発生してしまう。
また、上記特許文献2の技術では、放電生成物やトナー、紙粉等が電極に付着したり、放電エネルギーによって電極先端が磨耗,劣化したりすることにより、放電が不安定になるという問題がある。
また、上記特許文献3の技術では、オゾン発生量が一定条件以上になったときに電極を切り替えることでオゾン発生量を一定量以下に抑制することはできるものの、2組以上の電極、電極を切り替えるための機構、オゾン検出センサ等を備える必要があるので、装置の大型化およびコストアップを招来してしまう。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、オゾンや窒素酸化物等の発生を低減することができ、帯電均一性に優れ、安定した帯電を長期間に渡って継続して行うことのできる帯電装置、帯電方法、帯電装置の製造方法、および上記帯電装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
本発明の帯電装置は、上記の課題を解決するために、被帯電物に対して非接触に配置される帯電用電極と、前記帯電用電極に電圧を印加する電圧印加手段とを備え、前記帯電用電極に電圧を印加することで生じさせたイオンによって前記被帯電物を帯電させる帯電装置であって、前記帯電用電極は、尖端部を有し、この尖端部が被帯電物に対向するように配置されており、前記帯電用電極への印加電圧が、大気中の酸素分子に電離が生じる電界強度の最小値である電離発生閾値をTH1、大気中の酸素分子に解離が生じる電界強度の最小値である解離発生閾値をTH2、前記帯電用電極に電圧を印加したときに前記尖端部の周囲に生じる電界強度が電離発生閾値TH1以上である領域を電離領域A1、前記帯電用電極に電圧を印加したときに前記尖端部の周囲に生じる電界強度が解離発生閾値TH2以上かつ電離発生閾値TH1未満である領域を解離領域A2、電離領域A1における平均電界強度をE1、解離領域A2における平均電界強度をE2、前記帯電用電極と前記被帯電物とを最短距離で結ぶ直線を含む平面における前記電離領域A1の面積をS1、前記平面における前記解離領域A2の面積をS2としたときに2≦(E2・S2)/(E1・S1)≦5を満たすように設定されていることを特徴としている。
本発明の帯電装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、被帯電物に対して非接触に配置される帯電用電極と、前記帯電用電極に電圧を印加する電圧印加手段とを備え、前記帯電用電極に電圧を印加することで生じさせたイオンによって前記被帯電物を帯電させる帯電装置の製造方法であって、前記帯電用電極として尖端部を有する電極を用いるとともに、この尖端部が被帯電物に対向をするように配置し、前記帯電用電極に対する印加電圧を、大気中の酸素分子に電離が生じる電界強度の最小値である電離発生閾値をTH1、大気中の酸素分子に解離が生じる電界強度の最小値である解離発生閾値をTH2、前記帯電用電極に電圧を印加したときに前記尖端部の周囲に生じる電界強度が電離発生閾値TH1以上である領域を電離領域A1、前記帯電用電極に電圧を印加したときに前記尖端部の周囲に生じる電界強度が解離発生閾値TH2以上かつ電離発生閾値TH1未満である領域を解離領域A2、電離領域A1における平均電界強度をE1、解離領域A2における平均電界強度をE2、前記帯電用電極と前記被帯電物とを最短距離で結ぶ直線を含む平面における前記電離領域A1の面積をS1、前記平面における前記解離領域A2の面積をS2としたときに2≦(E2・S2)/(E1・S1)≦5を満たすように設定することを特徴としている。
また、本発明の帯電装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、被帯電物に対して非接触に配置される帯電用電極と、前記帯電用電極に電圧を印加する電圧印加手段とを備え、前記帯電用電極に電圧を印加することで生じさせたイオンによって前記被帯電物を帯電させる帯電装置の製造方法であって、尖端部を有する帯電用電極を、この尖端部が被帯電物に対向をするように配置する工程と、前記帯電用電極に対する印加電圧を、大気中の酸素分子に電離が生じる電界強度の最小値である電離発生閾値をTH1、大気中の酸素分子に解離が生じる電界強度の最小値である解離発生閾値をTH2、前記帯電用電極に電圧を印加したときに前記尖端部の周囲に生じる電界強度が電離発生閾値TH1以上である領域を電離領域A1、前記帯電用電極に電圧を印加したときに前記尖端部の周囲に生じる電界強度が解離発生閾値TH2以上かつ電離発生閾値TH1未満である領域を解離領域A2、電離領域A1における平均電界強度をE1、解離領域A2における平均電界強度をE2、前記帯電用電極と前記被帯電物とを最短距離で結ぶ直線を含む平面における前記電離領域A1の面積をS1、前記平面における前記解離領域A2の面積をS2としたときに2≦(E2・S2)/(E1・S1)≦5を満たすように設定する工程とを含むことを特徴としている。
上記の各構成によれば、イオンによって被帯電物を帯電させるので、放電によって被帯電物を帯電させる場合に比べて、被帯電物を均一に帯電させることができる。また、尖端部を有する帯電用電極を用いることにより、(E2・S2)/(E1・S1)の値を小さくすることができ、帯電用電極に対する印加電圧を調整することで2≦(E2・S2)/(E1・S1)≦5を満たすことができる。そして、(E2・S2)/(E1・S1)の値を5以下にすることにより、(E2・S2)/(E1・S1)の値を5よりも大きい場合に比べて電離領域に対する解離領域の大きさを小さくすることができ、イオン発生量に対するオゾンや窒素酸化物等の発生量の割合を小さくできる。したがって、被帯電物を均一に帯電させるために必要な量のイオンを効率的に発生させるとともに、オゾンや窒素酸化物等の発生量を低減できる。また、(E2・S2)/(E1・S1)の値を2以上に設定することにより、帯電用電極に印加する電圧が大きくなりすぎることを防止し、帯電用電極の磨耗速度(劣化速度)が速くなることを抑制できる。したがって、安定した帯電を長期間に渡って継続して行うことができる。
また、前記帯電用電極は、前記尖端部の曲率半径が5μm以上50μm以下である構成としてもよい。
上記の構成によれば、帯電用電極の尖端部の曲率半径を50μm以下とすることで、電極先端に電界強度の強い領域を発生させることができるので、電離領域に対する解離領域の範囲を相対的に小さくしてイオン発生量に対するオゾン発生量の割合を小さくできる。また、帯電用電極の先端の曲率半径を5μm以上とすることで、尖端部の曲率半径が5μm未満の場合よりも帯電用電極の耐摩耗性の低下を抑制できる。
また、前記帯電用電極の材質は、ステンレスであってもよい。
上記の構成によれば、帯電用電極の材質をステンレスにすることにより、例えばタングステン等の他の材質を用いる場合に比べて、電極の耐磨耗性を向上させることができる。また、ステンレスは大気中の水分等による錆び等の腐食に対しても耐久性が高いので、例えばタングステン等の他の材質を用いる場合に比べて、耐用年数を増加させることができる。また、帯電用電極の材質をステンレスにすることにより、電気抵抗値が小さくして消費電力を低減できる。また、帯電用電極を安価に製造できるので、例えばタングステン等の他の材質を用いる場合に比べて、帯電装置の製造コストを低減できる。
また、前記帯電用電極に対する印加電圧の大きさは、2.0kV以上7.0kV以下である構成としてもよい。
印加電圧の大きさが2.0kV未満の場合には、イオン発生量が少なくなる傾向がある。これに対して、上記の構成によれば、印加電圧の大きさを2.0kV以上にすることで、イオン発生量を多くすることができ、被帯電物を適切に帯電させることができる。また、印加電圧の大きさが7.0kVよりも大きい場合には、電極摩耗の進行速度が増大する。これに対して、上記の構成によれば、印加電圧の大きさを7.0kV以下にすることで、電極摩耗の進行速度の増大を抑制できる。
また、前記帯電用電極は複数の針状電極からなり、前記各針状電極の尖端部が被帯電物に対向するように配置されており、前記各針状電極の尖端部の周囲において2≦(E2・S2)/(E1・S1)≦5の関係を満たす構成としてもよい。
上記の構成によれば、各針状電極においてイオンを発生することができるので、イオン発生量を増加させて被帯電物をより好適に帯電させることができる。また、各針状電極の尖端部の周囲において2≦(E2・S2)/(E1・S1)≦5を満たすことにより、オゾンや窒素酸化物等の発生量を低減できる。また、帯電用電極の磨耗速度(劣化速度)が速くなることを抑制し、安定した帯電を長期間に渡って継続して行うことができる。
また、前記各針状電極間のピッチが4mm以上25mm以下である構成としてもよい。
各針状電極間のピッチが25mmよりも大きい場合、各針状電極の尖端部周囲で発生したイオンが空気中に分散しやすくなり、被帯電物を効率よく帯電させることができなくなる。また、各針状電極間のピッチが4mmよりも小さい場合、電極間で放電が生じやすくなる。これに対して、上記の構成によれば、各針状電極間のピッチが4mm以上25mm以下なので、放電が生じることを防止するとともに、被帯電物を効率よく帯電させることができる。
また、前記各針状電極における前記尖端部を含む側の端部は、前記尖端部を通る軸に対して軸対称な形状を有する構成としてもよい。
上記の構成によれば、前記尖端部の周囲に軸対称な電界を形成でき、イオン発生量の分布を軸に垂直な平面において略均一にすることができる。これにより、被帯電物における前記尖端部との対向部を略均一に帯電させることができる。また、針状電極を複数備える場合、被帯電物を均一に帯電させるための各針状電極の配置を容易に決定することができる。
本発明の画像形成装置は、電子写真方式によって画像形成を行う画像形成装置であって、上記したいずれかの帯電装置を備えている。
上記の構成によれば、オゾンや窒素酸化物等の発生を低減するとともに、安定した帯電を長期間に渡って継続して行うことができる。
例えば、本発明の画像形成装置は、像担持体と、像担持体の表面を帯電させる主帯電装置と、前記主帯電装置によって帯電させられた像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を被転写体に転写させる転写装置とを備え、前記主帯電装置として上記したいずれかの記載の帯電装置を備えている構成としてもよい。
上記の構成によれば、被帯電物としての像担持体を、長期間に渡って安定して帯電させることができる。また、帯電時のオゾン、窒素酸化物等の発生量を低減できる。
また、前記像担持体と前記帯電装置と前記露光装置と前記現像装置と前記転写装置とを備えてなる画像形成ユニットを複数組備え、各画像形成ユニットによって互いに異なる色の画像を被転写体上に重ね合わせて転写することで多色画像を形成する構成としてもよい。
上記の構成によれば、各画像形成ユニットにおいて被帯電物としての像担持体を、長期間に渡って安定して帯電させることができる。また、各画像形成ユニットにおける帯電時のオゾン、窒素酸化物等の発生量を低減できるので、画像形成装置全体としてのオゾン、窒素酸化物等の発生量を大幅に低減できる。また、画像形成装置に備えられる帯電装置の数が多くなるので、量産効果によって帯電装置の製造コストを低減できる。
また、像担持体と、像担持体の表面を帯電させる主帯電装置と、前記主帯電装置によって帯電させられた像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を被転写体としての中間転写体に転写させる転写装置とを備え、前記中間転写体が転写されたトナー像を記録材との対向部に搬送して当該記録材に転写させるようになっており、前記中間転写体に転写されたトナー像を上記したいずれかの記載の帯電装置によって帯電させる構成としてもよい。
上記の構成によれば、中間転写体上に転写されたトナーの帯電量が低下してトナーの落下や飛散が生じることを防止できる。また、被帯電物としての中間転写体上のトナーを、長期間に渡って安定して帯電させることができる。また、帯電時のオゾン、窒素酸化物等の発生量を低減できる。
また、像担持体と、像担持体の表面を帯電させる主帯電装置と、前記主帯電装置によって帯電させられた像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を被転写体に転写させる転写装置と、前記像担持体上のトナー像を前記被転写体への転写前に帯電させる転写前帯電装置とを備え、前記転写前帯電装置として上記したいずれかの帯電装置を備えている構成としてもよい。
上記の構成によれば、像担持体に形成されたトナー像内に帯電量のばらつきがあっても、転写前にトナー像の帯電量を均一にすることができ、トナー像を被転写体に安定して転写することができる。また、被帯電物としての像担持体上のトナーを、長期間に渡って安定して帯電させることができる。また、帯電時のオゾン、窒素酸化物等の発生量を低減できる。
また、像担持体と、像担持体の表面を帯電させる主帯電装置と、前記主帯電装置によって帯電させられた像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を被転写体としての中間転写体に転写させる転写装置とを備え、前記中間転写体が転写されたトナー像を記録材との対向部に搬送して当該記録材に転写させるようになっており、前記中間転写体を上記したいずれかの帯電装置によって帯電させる構成としてもよい。なお、上記中間転写体の帯電電位は、像担持体上のトナー像を中間転写体上に適切に転写することができ、かつ像担持体から転写されたトナー像を記録材との対向部まで適切に搬送することができるように、従来の中間転写ベルトを用いた帯電装置と同様に設定すればよい。
上記の構成によれば、被帯電物としての中間転写体の表面を、長期間に渡って安定して帯電させることができる。また、中間転写ベルトの帯電時におけるオゾン、窒素酸化物等の発生量を低減できる。
以上のように、本発明の帯電装置および帯電装置の製造方法は、前記帯電用電極は、尖端部を有し、この尖端部が被帯電物に対向するように配置されており、2≦(E2・S2)/(E1・S1)≦5を満たしている。
それゆえ、イオン発生量に対するオゾンや窒素酸化物等の発生量の割合を小さくできる。また、安定した帯電を長期間に渡って継続して行うことができる。また、被帯電物を均一に帯電させることができる。
本発明の一実施形態について説明する。図2は、本実施形態にかかる帯電装置10を備えた複写機(画像形成装置)100の概略構成を示す断面図である。この複写機100は、感光体ドラムに形成した静電潜像に付着させたトナーを中間転写ベルトに一次転写し、4色重ね合わせた状態で記録紙に一括して転写(二次転写)して印刷を行う、いわゆる電子写真方式の画像形成装置である。
図2に示すように、複写機100は、感光体ドラム(像担持体)1、感光体ドラム1の回りに配置された帯電装置10、レーザ書き込みユニット(LSU)2、現像装置11、転写装置12、クリーニング装置13、除電装置(図示せず)、定着装置14、ベルトクリーニング装置15、画像読取ユニット3、記録紙を供給する給紙ユニット4、記録紙を搬送する搬送手段5、排紙トレイ6などを備えている。なお、感光体ドラム1、帯電装置10、レーザ書き込みユニット2、現像装置11、クリーニング装置13、および除電装置については、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(B)の各色についてそれぞれ設けられている。
帯電装置10は、感光体ドラム1の表面を所定の電位に帯電するためのものである。帯電装置10の詳細については後述するが、本実施形態では、帯電装置10から放出するイオンによって感光体ドラム1を帯電させるようになっている。
レーザ書き込みユニット2は、画像読取ユニット3によって読み取られた画像データや外部装置から受信した画像データに基づいて、感光体ドラム1にレーザ光を照射(露光)し、均一に帯電された感光体ドラム1上に光像を走査して静電潜像を書き込むものである。
現像装置11は、感光体ドラム1の表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、静電潜像を顕像化してトナー像を形成するものである。
転写装置12は、複数のローラに張架された中間転写ベルト9と、各色の感光体ドラム1に中間転写ベルト9を介してそれぞれ対向するように配置された一次転写ローラ7と、中間転写ベルト9を張架しているローラの1つに対して中間転写ベルト9を介して対向するように配置された二次転写ローラ8とを備えている。なお、本実施形態では、中間転写ベルト9に対して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順にトナー像を重ね合わせるようになっているが、トナー像の転写を行う色の順序はこれに限るものではない。
クリーニング装置13は、上記の転写後に感光体ドラム1上に残留したトナーを除去・回収して感光体ドラム1上に新たなトナー像を形成することを可能にするものである。なお、クリーニング装置13によってトナーを除去された後、除電装置によって感光体ドラム1表面の電荷が除去される。
ベルトクリーニング装置15は、上記の転写後に中間転写ベルト9上に残留したトナーを除去・回収して中間転写ベルト9上に新たなトナー像を記録することを可能にするものである。なお、ベルトクリーニング装置15によってトナーを除去された後、除電装置(図示せず)によって中間転写ベルト9表面の電荷が除去される。
定着装置14は、記録紙に転写されたトナー像を、熱と圧力とにより記録紙に定着させるものである。
上記構成において、複写機100は、以下のように印刷動作を行う。
まず、画像読取ユニット3により、原稿(図示せず)の画像を読み取る。また、感光体ドラム1を、図2に示した矢印の方向に所定の速度(ここでは124mm/s)で回転させるとともに、帯電装置10によって表面を所定の電位に帯電させる。
次に、画像読取ユニット3によって読み取った原稿の画像データに応じてレーザ書き込みユニット2に感光体ドラム1の表面を露光させ、感光体ドラム1の表面に上記画像データに応じた静電潜像を書き込む。
その後、感光体ドラム1に形成された静電潜像に対して、現像装置11によってトナーを供給する。これにより、静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する。そして、感光体ドラム1と転写装置12の一次転写ローラ7に電圧印加することで、感光体ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト9上に転写させる。なお、感光体ドラム1上へのトナー像の形成、および感光体ドラム1から中間転写ベルト9へのトナー像の転写は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色について行う。これにより、中間転写ベルト9上に4色のトナー像が重ね合わされる。
その後、中間転写ベルト9と二次転写ローラ8との間に記録紙を挟み込むことで、中間転写ベルト9上に重ね合わせて転写されたトナー像を記録紙に転写(静電転写)する。なお、この記録紙は、給紙ユニット4から搬送手段5を介して供給される。
その後、定着装置14によってトナーを記録紙に定着させ、記録紙を排紙トレイ6に排出する。
なお、上記の転写後に感光体ドラム1上に残存したトナーはクリーニング装置13によって除去・回収される。また、残存したトナーを除去し後、感光体ドラム1の表面は除電装置によって除電される。同様に、上記の転写後に中間転写ベルト15上に残存したトナーはベルトクリーニング装置15によって除去・回収される。また、残存したトナーを除去し後、中間転写ベルト9の表面は除電装置によって除電される。
次に、帯電装置10の構成について詳細に説明する。図3は帯電装置10の側面図であり、図4は帯電装置10の正面図である。
図3に示すように、帯電装置10は、マイナスイオン発生素子20、シールドケース(イオン拡散規制部材)23、固定抵抗(電気抵抗器)24、高圧電源(電圧印加手段)25、グリッド電極(制御用電極)26、高圧電源(制御用電圧印加手段)27を備えている。
マイナスイオン発生素子20は、複数(ここでは32本)の針状の帯電用電極である針電極21を、各針電極21の先端が感光体ドラム1の方向(シールドケース23の開口部の方向)を向くように、金属製(ここではステンレス製)のベースフレーム22に所定のピッチp(ここでは10mm)で配置した構成となっている。本実施形態では、各針電極21として、直径1mm、先端曲率半径15μmのステンレス製(例えば、SUS304等)の針を用いた。ただし、針電極21の構成はこれに限るものではなく、後述する条件を満たすものであればよい。
なお、マイナスイオン発生素子20は、各針電極21の先端と感光体ドラム1とのギャップgがg=10mmとなるように、感光体ドラム1に近接配置されている。
高圧電源25のマイナス端子は、抵抗値200MΩの固定抵抗24を介してベースフレーム22に接続されている。これにより、ベースフレーム22に取り付けられた針電極21に所定の直流電圧が印加される。このように、高圧電源25によってマイナスイオン発生素子20に所定の直流電圧を印加することで、マイナスイオンを発生させ、発生させたマイナスイオンによって感光体ドラム1を所定の電位(ここでは、−600V)に帯電させるようになっている。
上記の高圧電源25は、画像形成時にはアース電位に対して電位差Va(Va<0)の電圧を印加する(本実施形態ではVa=−6.5kV)。なお、本明細書において、電圧とは電位差の絶対値を表すものとする。したがって、本実施形態における高圧電源25の印加電圧は|Va|=6.5kVである。
グリッド電極26は、厚さ0.1mmのステンレスからなり、感光体ドラム1から1.5mmの位置に配置されている。グリッド電極26は高圧電源27のマイナス端子に接続されており、この高圧電源27によってグリッド電極26に所定の直流電圧(アース電位に対して電位差Vg(Vg<0)の電圧)が印加されるようになっている(本実施形態ではVg=−900V)。
マイナスイオン発生素子20の周囲には、グリッド電極26側に開口部(本実施形態では開口部の幅w=26mm)を有し、開口部とは反対面に空気取入口28を有する断面がコの字形のシールドケース23が設置されている。このシールドケース23は、樹脂等からなる絶縁性材料あるいは高抵抗材料(帯電用電極21においてコロナ放電を生じさせない抵抗値を有する材料)からなる。
このシールドケース23を設けることにより、マイナスイオン発生素子20によって生成されたマイナスイオンの拡散を抑制し、マイナスイオンをグリッド電極26方向に導くことで、イオンの利用効率を向上することができる。例えば、ギャップgを25mm以上に設定した場合でも、ギャップg=5mmの場合に比べて50%以上のマイナスイオン量(密度)を確保することができる。また、帯電装置10周辺の部材が不必要に帯電してしまうことを抑制することができる。
また、上述のように、シールドケース23は電気的に絶縁、もしくは高抵抗であるため、マイナスイオン発生素子20とシールドケース23との間隔が短くても、シールドケース23に対してコロナ放電が発生してしまうことを防止できる。このシールドケース23は、電気的にフローティングであるが、シールドケース23に電荷が蓄積され、イオン発生効率が低下する場合には、蓄積した電荷を逃がすようにアースに接続してもよい。
次に、帯電装置10による、マイナスイオンを用いた帯電のメカニズムについて説明する。図5は、帯電装置10による帯電のメカニズムを示す説明図である。
針電極21の先端部は先端曲率半径が非常に小さいため、高電圧を印加されると、針電極21の先端部周辺に非常に強い電界が形成される。ただし、従来のコロナ放電方式の帯電装置と比べると、被帯電物(帯電対象物)である感光体ドラム1とのギャップgが大きいために、針電極21と感光体ドラム1との間の電界強度は小さく、感光体ドラム1に対して電子が放出されるまでには至らない(したがって、コロナ放電は生じない)。しかしながら、針電極21の先端部周辺に形成される強電界の作用により、空気中の分子(酸素分子や窒素分子、二酸化炭素分子など)はプラスイオンと電子に電離する。そして、電離した電子は空気中の分子と結合することでマイナスイオンとなる。なお、プラスイオンの一部は針電極21で電荷を供給して分子に戻り、一部は大地に帰還する。
発生したマイナスイオンは、針電極21の先端部とグリッド電極26や感光体ドラム1との間に形成される電気力線に沿って、感光体ドラム1側に放出される(ただし、従来のコロナ放電方式の帯電装置に比べると形成される電界が弱いため、発生したイオン全てが感光体ドラム1方向に放出される訳ではなく、感光体ドラム1の方向とは異なる方向に拡散されるイオンも一部には存在する)。そして、感光体ドラム1の表面に到達したマイナスイオンにより、感光体ドラム1が所定の電位に帯電される。
グリッド電極26が設置されている場合、マイナスイオンにより感光体ドラム1の表面電位が上昇(帯電)した部分では、余剰なマイナスイオンがグリッド電極26に補足され電荷(電子)を供給するため、感光体ドラム1表面の電位はほぼ一定に制御されることになる。
次に、針電極21の条件について説明する。
大気中の酸素分子に電離が生じる電界強度の閾値(電離発生閾値)TH1は3MV/mである。つまり、大気中の酸素分子に3MV/m以上の電界を印加すると電離が生じてイオンが発生する(O2+e→O2++2e)。ここで、電離とは、分子、原子、イオン等から電子が離れることを意味する。本実施形態では、大気中の酸素分子に電離を生じさせて得られる電子やイオンを被帯電物に到達させることにより、被帯電物を帯電させる。
また、大気中の酸素分子に解離が生じる電界強度の閾値(解離発生閾値)TH2は1.25MV/mである。つまり、大気中の酸素分子に1.25MV/m以上の電界を印加すると解離が生じる(O2+e→2O+e)。ここで、解離とは、分子やイオン等がそれより小さい分子、原子、イオン等に分かれることを意味する。なお、電界強度が3MV/m以上の場合には、酸素分子の電離だけでなく解離も生じ得るが、解離が生じる頻度よりも電離の頻度の方が圧倒的に高くなるため、以下の説明では、便宜上、3MV/m以上の電界強度では解離は発生せず電離のみが生じるものとして説明する。
ところで、大気中の酸素分子O2が解離して酸素原子Oが生じると、この酸素原子が酸素分子と結びついてオゾンO3が生成される(O2+O+M→O3+M(Mは第三体物質))。つまり、通常、酸素原子は大気中では酸素分子として存在しており、オゾンとしてはほとんど存在しないが、解離によって酸素原子が生じるとオゾンが生成される。なお、酸素原子が生じるとすぐにオゾンになるという訳ではないが、酸素原子の量が多くなると確率的にオゾンが生成される量も増える。このため、本実施形態では、解離を生じにくくすることにより(解離を抑制することにより)、酸素原子をできるだけ生成させないようにしてオゾン生成量を低減する。
図1は、針電極1と被帯電物1との間に電圧を印加したときに針電極21の先端部付近に生じる電離領域A1および解離領域A2を模式的に示した説明図である。
図1に示すように、針電極21は先端が円錐状(尖端形状)をしており、この針電極21に電圧を印加すると先端部に高電界が集中する。そして、電界強度の分布状態は、針電極21の先端部に近い領域ほど電界強度が強くなり、先端部から離れるにつれて電界強度が弱くなる。したがって、針電極21に上記所定の直流電圧を印加した場合、図1に示すように、針電極21の先端部付近に電解強度が電離発生閾値TH1以上の領域である電離領域A1が生じ、この電離領域A1を取り囲むように電解強度が解離発生閾値TH2以上TH1未満の領域である解離領域S2が生じる。
図6は、針電極21からの距離(針電極21と被帯電物1とを最短距離で結ぶ直線上におけるイオン放出電極21の先端から被帯電物1側への距離)と、電界強度との関係を示すグラフである。
なお、図6では、針電極21として、根元部が直径1mm、長さ10mmの円筒状であり、先端部が長さ2mm、先端曲率半径5μmの円錐形状であるステンレス製の針電極を用いた。また、図6には、針状電極に代えて、鋸歯電極を用いた場合のデータも示している。この鋸歯電極としては、鋸歯を構成する刃の1つが、根元部が幅60μm、長さ2mm、厚さ200μmであり、曲率半径10μmの先端に向かって尖っていく形状のステンレス製の電極を用いた。また、針状電極を用いた場合および鋸歯電極を用いた場合のいずれの場合についても、電極と被帯電物との間に印加する電位差を−3kVとし、電極と被帯電物との間隔を10mmとした。
この図に示すように、いずれの電極を用いた場合にも、電極から離れるほど電界強度が低下していく。ただし、電極形状によって、電極近傍の電界強度、および電極からの距離が増加したときの電界強度の低下の度合いが異なる。具体的には、針状電極の場合、鋸歯電極よりも、電極近傍において電界強度が非常に強くなり、電極からの距離が増加すると電界強度が急激に低下する。逆に、鋸歯電極の場合、針状電極よりも、電極近傍における電界強度が小さく、電極からの距離が増加すると電界強度が緩やかに低下していく。
このため、図6に示したように、針電極の場合と鋸歯電極の場合とで電離領域の範囲(電界強度が3MV/m以上である範囲(電極からの距離))が同じ場合であっても、解離領域の範囲(電界強度が1.25MV/m以上3MV/m未満である範囲)については針電極の方が狭くなる。このことは、電離領域の範囲が同じなのでイオンの発生量が略同様であるものの、オゾンの発生量が異なる(鋸歯電極の方が針電極よりもオゾン発生量が多い)ことを意味する。したがって、電極からの距離の増加に伴って電解強度が急激に低下する形状の電極を用いることにより、十分な量のイオンを発生させて被帯電物を帯電させるともに、オゾン発生量を低減することができることがわかる。
本実施形態では、電極からの距離の増加に伴う電界強度の低下の度合いを評価するために、解離領域A2における平均電解強度E2と解離領域A2の面積(電極先端と被帯電物とを最短距離で結ぶ直線を含む平面の面積)S2との積E2・S2と、電離領域A1における平均電解強度E1と電離領域A1の面積(電極先端と被帯電物とを最短距離で結ぶ直線を含む平面の面積)S1との積E1・S1との比E2・S2/E1・S1を用いて評価する。上記の比(E2・S2/E1・S1)の値が小さい程、酸素分子が電離する量に対して酸素分子が解離する量が少なくなることを意味する。すなわち、上記比の値が小さいほど、イオン発生量に対してオゾン発生量が少ないことを意味する。したがって、上記比の値が小さいほど、同じイオン発生量を得る条件ではオゾン発生量が少なくなり、また同じオゾン発生量でより多くのイオンを発生させることができ、帯電性能を高くできることを意味する。
次に、電極の形状と、上記の比との関係を調べるために行ったシミュレーションの結果について説明する。
このシミュレーションでは、以下に示す3種類の電極を用いた。また、電極先端から被帯電物までの距離は10mmとした。
(実施例1)根元部が直径1mm、長さ10mmの円筒状であり、先端部が長さ2mm、先端の曲率半径が5μmの円錐形状であるステンレス製の針電極。
(実施例2)根元部が直径1mm、長さ10mmの円筒状であり、先端部が長さ2mm、先端の曲率半径が50μmの円錐形状であるステンレス製の針電極。
(比較例3)鋸歯を構成する刃の1つが、根元部が幅60μm、長さ2mm、厚さ200μmであり、先端部が曲率半径10μmの先端に向かって尖っていく形状のステンレス製の鋸歯電極。
シミュレーションツールとしては、プリポストソフト(解析モデル作成,メッシュ作成,境界条件設定などの前処理、および解析結果の整理,分析等の後処理を行うソフトウェア)としてエヌ・エス・ティ社のFemapを用い、電場解析ソフトとしてフォトン社のVOLTを用いた。
なお、電離領域A1内および解離領域A2内では、場所によって電界強度が異なっている(針電極21に近いほど電界強度が強く、針電極21から離れるほど電界強度が弱くなるように電界強度が分布している)が、本実施形態では電離領域A1における平均電界強度E1および解離領域A2における平均電界強度E2を用いて針電極21の条件を規定する。
具体的には、まず、針電極21および被帯電物1に当接する空間を含む領域(針電極21と被帯電物1とを最短距離で結ぶ直線を含む平面における領域(二次元領域))を多数の微小領域(メッシュ)に分割した。そして、針電極21と被帯電物1との間に電圧を印加したときの各微小領域の電界強度を算出し、電離領域A1および解離領域A2を特定した。そして、電離領域A1に含まれる各微小領域の電界強度と当該各微小領域の面積とを乗算し、電離領域A1に含まれる各微小領域についての乗算結果を加算し、電離領域A1の面積S1で除算することで平均電界強度E1を算出した。つまり、電離領域A1に含まれる微小領域の数をn、電離領域A1に含まれる微小領域をΔA1i(iは1以上n以下の整数)、各微小領域の電界強度をΔE1i、各微小領域の面積をΔS1iとすると、電離領域A1の平均電界強度E1は、下記式で表される。
Figure 2009003129
同様に、解離領域A2に含まれる各微小領域の電界強度と当該各微小領域の面積とを乗算し、解離領域A2に含まれる各微小領域についての乗算結果を加算し、解離領域A2の面積S2で除算することで平均電界強度E2を算出した。解離領域A2に含まれる微小領域の数をm、解離領域A2に含まれる微小領域をΔA2i(iは1以上m以下の整数)、各微小領域の電界強度をΔE2i、各微小領域の面積をΔS2iとすると、解離領域A2の平均電界強度E2は、下記式で表される。
Figure 2009003129
なお、電離領域A1における電界強度を電界強度の大きさに応じた複数の区間(例えば0.5MV/mおきに)区切り、各区間における電界強度の平均値である区間平均値を算出するとともに、各区間に該当する微小領域の面積を加算することで各区間の面積を求め、電界強度の各区間平均値と各区間の面積とを乗算し、全ての乗算結果を加算したものを電離領域の面積S1で除算することで平均電界強度E1を算出してもよい。同様に、解離領域A2における電界強度を電界強度の大きさに応じた複数の区間(例えば0.5MV/mおきに)区切り、各区間における電界強度の平均値である区間平均値を算出するとともに、各区間に該当する微小領域の面積を加算することで各区間の面積を求め、電界強度の各区間平均値と各区間の面積とを乗算し、全ての乗算結果を加算したものを解離領域の面積S2で除算することで平均電界強度E2を算出してもよい。
図7は上記のシミュレーション結果を示すグラフである。この図に示すように、実施例1または実施例2の電極を用いた場合、電極と被帯電物との間の電位差が−1.0kV〜−7.0kV(電極と被帯電物との間の印加電圧の大きさが1.0kV以上7.0kV以下)の広い範囲で上記の比を2以上5以下の低い値にすることができた。また、実施例2よりも先端の曲率半径が小さい実施例1の針電極を用いた場合の方が、上記の比の値を小さくできた。一方、比較例1の鋸歯電極を用いた場合、上記の比の値は電極と被帯電物との間の電位差を−7.0kV(印加電圧の大きさを7.0kV)にした場合であっても11以上の大きな値となった。したがって、実施例1および実施例2の電極を用いることにより、比較例1の電極を用いる場合よりも、オゾン発生量を低減できることがわかる。
ところで、電極と被帯電物との間に印加する電圧(電極と被帯電物との間の電位差の絶対値)を大きくするほど、上記の比の値は小さくなる。そして、上記の比の値は、小さい値であるほどイオン発生量に対するオゾン発生量の割合を小さくできる。しかしながら、電圧を大きくしすぎると、オゾン発生量の割合を小さくできる一方で、電極の磨耗の進行が促進されて電極の磨耗が促進されて電極の耐用年数が短くなり、経時的に安定したイオン発生を行えなくなる(帯電を行えなくなる)という問題が生じる。図8は、上記の比の値とオゾン発生量との関係、および上記の比の値と電極磨耗速度との関係を示したグラフである。
このため、上記の比の値が、感光体を所定の電位に帯電させることができる量のイオンを発生でき、かつオゾン発生量を所定値以下に低減することができ、かつ電極の磨耗速度を所定値以下に抑えることができる範囲になるように、電極形状および印加電圧を設定することが好ましい。
具体的には、電極形状としては、鋸歯電極よりも上記の比の値を小さくしてオゾン発生量を低減できるので、針電極を用いることが好ましい。また、先端の曲率半径が小さいほど上記の比の値を小さくしてオゾン発生量を低減できるので、先端の曲率半径が小さい針電極を用いることが好ましい。ただし、先端の曲率半径が小さすぎると耐磨耗性が低下してしまうので、適度な耐摩耗性を有する範囲の曲率半径を有することが好ましい。例えば、ステンレスの針電極を用いる場合、電極先端の曲率半径は5μm以上50μm以下であることが好ましい。
また、図7に示したように、上記の比の値が5以上(印加電圧の大きさが2.0kV未満)だと、上記の比の値が非常に大きくなる。また、印加電圧の大きさが2.0kV未満の場合には、感光体を所定の電位(本実施形態では−600V)に帯電させるための十分なイオンを発生させることができず、印加電圧の大きさを2.0kV以上にすることで感光体を所定の電位に帯電させることができる。したがって、上記の比の値が5以下になるように印加電圧を設定することが好ましい。
また、図7に示したように、印加電圧の大きさを増加させることで上記の比の値を小さくできるものの、上記の比の値が2を超えると、それ以上印加電圧の大きさを増加させても上記の比の値はほとんど低下しない。つまり、印加電圧の大きさが7.0kVを超えると、電圧の増加量に対する上記比の値の低下量は小さくなり、印加電圧の大きさを増加させても上記の比の値はほとんど低下しなくなる。また、印加電圧の大きさが7.0kVを超えると電極の磨耗が激しくなる(電極の摩耗速度が非常に大きくなる)。このため、上記の比の値が2以上になるように印加電圧を設定することが好ましい。
以上のように、本実施形態では、電極先端の形状(曲率半径)および電極に対する印加電圧を、2≦(E2・S2)/(E1・S1)≦5を満たすように設定する。
これにより、(E2・S2)/(E1・S1)の値が5よりも大きい場合に比べて電離領域に対する解離領域の大きさを小さくすることができ、イオン発生量に対するオゾンや窒素酸化物等の発生量の割合を小さくできる。したがって、被帯電物を均一に帯電させるために必要な量のイオンを効率的に発生させるとともに、オゾンや窒素酸化物等の発生量を低減できる。また、(E2・S2)/(E1・S1)の値が2未満の場合に比べて、帯電用電極の磨耗速度(劣化速度)を低減できる。したがって、安定した帯電を長期間に渡って継続して行うことができる。
また、本実施形態では、針電極21と被帯電物1との間に電圧を印加することで針電極21の周囲にイオンを発生させ、このイオンによって被帯電物を帯電させている。これにより、針電極21と被帯電物1との間に放電を生じさせて被帯電物1を帯電させる場合に比べて、オゾンや窒素酸化物等の発生量を大幅に低減できる。なお、針電極21と被帯電物1との間に放電を生じさせないためには、針電極21と被帯電物1との間に印加する電圧をV(kV)、針電極21と被帯電物1との間の距離(ギャップ)をg(mm)とすると、V/g<3.0の関係を満たすようにすればよい。これにより、針電極21と被帯電物1との間に放電が生じることを防止できる。また、針電極21と被帯電物1との間の距離(ギャップ)をg(mm)としたときに、V<312+6200gを満たすように印加電圧Vおよびギャップgを設定してもよい。これにより、印加電圧Vを、Paschen(パッシェン)の法則における放電開始条件に相当する電圧よりも小さくすることができ、針電極21と被帯電物1との間に放電が生じることを防止できる。
なお、本実施形態では、帯電用電極として針電極を用いる場合について説明したが、帯電用電極の形状は針電極に限るものではなく、(E2・S2)/(E1・S1)の値を上記範囲内にすることができる形状であればよい。換言すれば、本実施形態では、(E2・S2)/(E1・S1)の値の範囲によって電極形状および印加電圧の条件を規定している。これにより、形状が異なる電極を用いる場合であっても、十分な量のイオンを発生させるとともにオゾン発生量を抑制することができ、かつ長期間にわたって安定した帯電を行うための条件を適切に規定できる。
また、本実施形態では、針電極21を複数備えた構成について説明したが、これに限らず、針電極21を1本のみ備えた構成としてもよい。
また、本実施形態では各針電極21のピッチpを10mmとしているが、これに限るものではない。ただし、各針電極21間のピッチpが25mmよりも大きい場合、各針電極21の尖端部周囲で発生したイオンが空気中に分散しやすくなり、感光体を効率よく帯電させることができなくなる。また、各針電極21間のピッチが4mmよりも小さい場合、電極間で放電が生じやすくなる。このため、上記ピッチpの値は、4mm以上25mm以下であることが好ましい。
また、本実施形態では、針電極21として、尖端部を含む側の端部が尖端部を通る軸に対して軸対称な形状の電極を用いている。これにより、尖端部の周囲に軸対称な電界を形成でき、イオン発生量の分布を軸に垂直な平面において略均一にすることができるので、感光体における尖端部との対向部を略均一に帯電させることができる。また、被帯電物を均一に帯電させるための各針電極21の配置(ピッチ)を容易に決定することができる。
また、本実施形態では、2次元モデルを用いて電極周囲の電界強度を評価し、電離領域A1の面積S1および解離領域A2の面積S2を用いて電極形状と印加電圧との条件を規定している。このように、2次元モデルを用いることにより、電極形状および印加電圧の最適な条件を容易かつ適切に評価できる。ただし、これに限らず、三次元モデルを用いて評価しでもよい。この場合には、三次元の解離領域A2’の体積V2と電離領域A2'における平均電界強度E2’との積と、三次元の電離領域A1’の体積V1と電離領域A1'における平均電界強度E1’との積との比、すなわち「(E2’×V2)/(E1’×V1)」の値の範囲を、被帯電物を適切に帯電させることのできる量のイオンを発生させることができ、かつオンの発生量を低減することができ、かつ帯電用電極の磨耗速度を抑制することができる範囲に設定すればよい。
なお、本実施形態では、感光体ドラム1が帯電装置10とは別に備えられているものとして説明したが、感光体ドラム1と帯電装置10とを含めた構成を本発明の一実施形態にかかる帯電装置とみなすこともできる。
また、本実施形態では、電子写真方式の画像形成装置に備えられる感光体ドラム1を帯電させるための帯電装置について説明したが、被帯電物は感光体ドラム1に限るものではない。例えば、感光体等に形成されるトナー像を記録用紙等に静電的に転写させるための転写装置(帯電装置)、感光体等に静電的に接触する記録用紙等を剥離させるための剥離装置(帯電装置)、感光体上のトナー像あるいは中間転写体上に転写されたトナー像を帯電させるための帯電装置(転写前帯電装置)などに適用してもよい。
図10は、図2に示した複写機(画像形成装置)100の構成に加えて、感光体上のトナー像を中間転写ベルトへの転写前に帯電させるための帯電装置10a、および中間転写ベルト上のトナー像を転写させるための帯電装置10bを設けた場合の構成例を示す断面図である。帯電装置10aおよび10bとしては、上記した帯電装置10と同様のものを用いることができる。帯電装置10aによって感光体上のトナー像を転写前に帯電させることにより、感光体上に形成されたトナー像内に帯電量のばらつきがあっても、転写前にトナー像の帯電量を均一にすることができ、トナー像を中間転写ベルトに安定して転写することができる。また、帯電装置10bによって中間転写ベルト上のトナー像を記録材への転写前に帯電させることにより、中間転写ベルト上に転写されたトナーの帯電量が低下してトナーの落下や飛散が生じることを防止できる。
また、被帯電物は、画像形成装置内の部材やトナー像等に限るものではなく、被帯電物を被接触で帯電させる構成であれば適用できる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、被帯電物を非接触で帯電(あるいは除電)させる帯電装置であれば適用できる。例えば、感光体等の被帯電物を帯電させる帯電装置、感光体等に形成されるトナー像を記録用紙等に静電的に転写させるための転写装置(帯電装置)、感光体等に静電的に接触する記録用紙等を剥離させるための剥離装置(帯電装置)などに適用できる。
本発明の一実施形態にかかる帯電装置において、電極先端に発生する電離領域および解離領域を示す説明図である。 本発明の一実施形態にかかる帯電装置を備えてなる画像形成装置の構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態にかかる帯電装置の側面図である。 本発明の一実施形態にかかる帯電装置の正面図である。 本発明の一実施形態にかかる帯電装置による帯電のメカニズムを模式的に示した説明図である。 本発明の一実施形態にかかる帯電装置における電極先端からの距離と電界強度との関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態にかかる帯電装置における、印加電圧と、解離領域の平均電界強度と解離領域の面積との積と電離領域の平均電界強度と電離領域の面積との積との比との関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態にかかる帯電装置における、解離領域の平均電界強度と解離領域の面積との積と電離領域の平均電界強度と電離領域の面積との積との比とオゾン発生量との関係、および上記の比と電極磨耗速度との関係を示したグラフである。 従来のコロナ放電を用いた帯電装置による帯電のメカニズムを模式的に示した説明図である。 本発明の一実施形態にかかる画像形成装置の変形例を示す断面図である。
符号の説明
1 感光体ドラム(被帯電物)
10 帯電装置(主帯電装置)
10a 帯電装置(転写前帯電装置)
10b 帯電装置(転写前帯電装置)
20 マイナスイオン発生素子
21 針電極(帯電用電極)
22 ベースフレーム
23 シールドケース(イオン拡散規制部材)
24 固定抵抗(電気抵抗器)
25 高圧電源(電圧印加手段)
26 グリッド電極(制御用電極)
27 高圧電源(制御用電圧印加手段)

Claims (15)

  1. 被帯電物に対して非接触に配置される帯電用電極と、前記帯電用電極に電圧を印加する電圧印加手段とを備え、前記帯電用電極に電圧を印加することで生じさせたイオンによって前記被帯電物を帯電させる帯電装置であって、
    前記帯電用電極は、尖端部を有し、この尖端部が被帯電物に対向するように配置されており、
    前記帯電用電極への印加電圧が、
    大気中の酸素分子に電離が生じる電界強度の最小値である電離発生閾値をTH1、大気中の酸素分子に解離が生じる電界強度の最小値である解離発生閾値をTH2、前記帯電用電極に電圧を印加したときに前記尖端部の周囲に生じる電界強度が電離発生閾値TH1以上である領域を電離領域A1、前記帯電用電極に電圧を印加したときに前記尖端部の周囲に生じる電界強度が解離発生閾値TH2以上かつ電離発生閾値TH1未満である領域を解離領域A2、電離領域A1における平均電界強度をE1、解離領域A2における平均電界強度をE2、前記帯電用電極と前記被帯電物とを最短距離で結ぶ直線を含む平面における前記電離領域A1の面積をS1、前記平面における前記解離領域A2の面積をS2としたときに2≦(E2・S2)/(E1・S1)≦5を満たすように設定されていることを特徴とする帯電装置。
  2. 前記帯電用電極は、前記尖端部の曲率半径が5μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
  3. 前記帯電用電極の材質は、ステンレスであることを特徴とする請求項1または2に記載の帯電装置。
  4. 前記帯電用電極に対する印加電圧の大きさは、2.0kV以上7.0kV以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の帯電装置。
  5. 前記帯電用電極は複数の針状電極からなり、
    前記各針状電極の尖端部が被帯電物に対向するように配置されており、
    前記各針状電極の尖端部の周囲において2≦(E2・S2)/(E1・S1)≦5
    の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の帯電装置。
  6. 前記各針状電極同士のピッチが4mm以上25mm以下であることを特徴とする請求項5に記載の帯電装置。
  7. 前記各針状電極における前記尖端部を含む側の端部は、前記尖端部を通る軸に対して軸対称な形状を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の帯電装置。
  8. 電子写真方式によって画像形成を行う画像形成装置であって、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の帯電装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 像担持体と、像担持体の表面を帯電させる主帯電装置と、前記主帯電装置によって帯電させられた像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を被転写体に転写させる転写装置とを備え、
    前記主帯電装置として請求項1〜7のいずれか1項に記載の帯電装置を備えていることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記像担持体と前記帯電装置と前記露光装置と前記現像装置と前記転写装置とを備えてなる画像形成ユニットを複数組備え、
    各画像形成ユニットによって互いに異なる色の画像を被転写体上に重ね合わせて転写することで多色画像を形成することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 像担持体と、像担持体の表面を帯電させる主帯電装置と、前記主帯電装置によって帯電させられた像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を被転写体としての中間転写体に転写させる転写装置とを備え、前記中間転写体が転写されたトナー像を記録材との対向部に搬送して当該記録材に転写させるようになっており、
    前記中間転写体に転写されたトナー像を請求項1〜7のいずれか1項に記載の帯電装置によって帯電させることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 像担持体と、像担持体の表面を帯電させる主帯電装置と、前記主帯電装置によって帯電させられた像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を被転写体に転写させる転写装置と、前記像担持体上のトナー像を前記被転写体への転写前に帯電させる転写前帯電装置とを備え、
    前記転写前帯電装置として請求項1〜7のいずれか1項に記載の帯電装置を備えていることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 像担持体と、像担持体の表面を帯電させる主帯電装置と、前記主帯電装置によって帯電させられた像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を被転写体としての中間転写体に転写させる転写装置とを備え、前記中間転写体が転写されたトナー像を記録材との対向部に搬送して当該記録材に転写させるようになっており、
    前記中間転写体を請求項1〜7のいずれか1項に記載の帯電装置によって帯電させることを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 帯電用電極に電圧を印加することで生じさせたイオンによって被帯電物を帯電させる帯電方法であって、
    前記帯電用電極として尖端部を有する電極を用いるとともに、この尖端部が被帯電物に対向をするように配置し、
    前記帯電用電極に対する印加電圧を、
    大気中の酸素分子に電離が生じる電界強度の最小値である電離発生閾値をTH1、大気中の酸素分子に解離が生じる電界強度の最小値である解離発生閾値をTH2、前記帯電用電極に電圧を印加したときに前記尖端部の周囲に生じる電界強度が電離発生閾値TH1以上である領域を電離領域A1、前記帯電用電極に電圧を印加したときに前記尖端部の周囲に生じる電界強度が解離発生閾値TH2以上かつ電離発生閾値TH1未満である領域を解離領域A2、電離領域A1における平均電界強度をE1、解離領域A2における平均電界強度をE2、前記帯電用電極と前記被帯電物とを最短距離で結ぶ直線を含む平面における前記電離領域A1の面積をS1、前記平面における前記解離領域A2の面積をS2としたときに2≦(E2・S2)/(E1・S1)≦5を満たすように設定することを特徴とする帯電方法。
  15. 被帯電物に対して非接触に配置される帯電用電極と、前記帯電用電極に電圧を印加する電圧印加手段とを備え、前記帯電用電極に電圧を印加することで生じさせたイオンによって前記被帯電物を帯電させる帯電装置の製造方法であって、
    尖端部を有する帯電用電極を、この尖端部が被帯電物に対向をするように配置する工程と、
    前記帯電用電極に対する印加電圧を、
    大気中の酸素分子に電離が生じる電界強度の最小値である電離発生閾値をTH1、大気中の酸素分子に解離が生じる電界強度の最小値である解離発生閾値をTH2、前記帯電用電極に電圧を印加したときに前記尖端部の周囲に生じる電界強度が電離発生閾値TH1以上である領域を電離領域A1、前記帯電用電極に電圧を印加したときに前記尖端部の周囲に生じる電界強度が解離発生閾値TH2以上かつ電離発生閾値TH1未満である領域を解離領域A2、電離領域A1における平均電界強度をE1、解離領域A2における平均電界強度をE2、前記帯電用電極と前記被帯電物とを最短距離で結ぶ直線を含む平面における前記電離領域A1の面積をS1、前記平面における前記解離領域A2の面積をS2としたときに2≦(E2・S2)/(E1・S1)≦5を満たすように設定する工程とを含むことを特徴とする帯電装置の製造方法。
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