JP2007328137A - 帯電部材、画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents

帯電部材、画像形成装置およびプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】交流電圧の振幅や周波数を上げずに、帯電効率を上げることができ、帯電部材や被帯電部材の劣化を抑制し、かつ、良好な画像を得ることのできる帯電部材、画像形成装置およびプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】高分子層に、粒径が0.08μm以上、かつ、トナー粒子の粒径の1/3以下の導電性微粒子を含有したことで、帯電効率を上げることができるとともに、濃度ムラを抑えた高品質な画像を得ることができる。これにより、帯電ローラに印加する交流電圧を表面が平滑なものに比べて、低く設定することができ、感光体が放電によって受けるエネルギーが小さくなり、感光体の寿命を延ばすことができる。また、これにより、放電時のオゾンなどの酸化性ガスの発生を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、像担持体などの被帯電部材を帯電する帯電部材、帯電部材を備えた画像形成装置、および、プロセスカートリッジに関するものである。
電子写真プロセスを用いた画像形成装置において、感光体を帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、定着工程により画像形成が行われる。帯電工程では、従来からスコロトロン帯電器が用いられてきた。しかし、スコロトロン帯電器は、オゾン、NOx等の有害ガスの発生が多い。このため、環境問題からオゾン、NOx等の有害ガスの発生が少なく、装置を小型にすることができる帯電ローラが耐電器として用いられている。帯電ローラを帯電に用いた場合の帯電機構では、感光体と帯電ローラとの間隔が狭すぎると放電が起らず、パッシェン則ではその空隙は、8μmとなっているが、実際には帯電ローラの容量成分が存在するため、20μm以上で放電が開始する。そして、空隙が20μm以上では空隙が広くなればなるほど放電の密度は小さくなる。感光体と帯電ローラ間の空隙の大きさで放電密度が変化することから、帯電ローラ表面の凹凸は帯電効率および帯電の均一性に大きな影響を及ぼす。すなわち、帯電ローラの表面に凹凸があるとき、凸部の部分で放電が集中しやすく帯電ムラが生じやすい。感光体表面に帯電ムラが生じると、濃度ムラとなり、劣化した画像となってしまう。
帯電ローラに直流電圧を印加する場合、感光体と帯電ローラを接触して用いるいわゆる接触帯電においては、放電はニップから少し外側に外れた領域の空隙が20μm以上になったところで起るため、感光体を所定の電位まで帯電させるために帯電ローラ上の各点から感光体へ放電するチャンスは、パッシェン則に沿う空隙幅を通過する瞬間の1回の正放電のみである。よって、帯電ローラ表面に凹凸があると、その凹凸に対応した帯電電位ムラが生じてしまう。このため、帯電ローラに直流電圧を印加する場合は、帯電ローラと感光体の相対位置を一定に保てる平滑な帯電ローラが求められてきた。
一方、帯電時に帯電ローラに直流電圧に交流電圧を重畳した場合は周波数に応じて正負放電を繰り返し、帯電電位は印加した直流電圧の値で平衡になるため、必ずしも帯電ローラ表面の形状は平滑である必要性はなくなる。
特許文献1では、帯電ローラと感光体とを接触させ帯電を行う画像形成装置において、帯電ローラに凹凸を形成し、この凹凸によって感光体と帯電ローラとのニップに微小空間を形成し、このニップの微小空間で放電を発生させるものが提案されている。しかし、帯電ローラ表面に比較的大きな凹凸をつけた場合、感光体と帯電ローラの凸部が接触するので、感光体に対して点接触で接触する。このため、帯電ローラ表面を平滑にして、感光体と線接触で当接させるものに比べて感光体を傷つける可能性が高い。このため、このような凹凸を設けた接触方式の帯電ローラは、短期的な感光体の使用ではよいが、感光体の耐久性を考慮すると帯電ローラは平滑のものがやはり好ましい。
また、帯電ローラと感光体とが接触した状態で画像形成を行う接触帯電では、転写後の残トナーが完全にクリーニングできないと、帯電ローラと帯電ローラの間に残トナーが挟まり帯電ローラに付着して抵抗にバラツキが生じ、感光体の帯電電位にバラツキとなり、画像濃度ムラを引き起こす原因になっていた。
そのため特許文献2乃至4のように、感光体と帯電ローラの間に微小なギャップを設けて感光体を帯電させるいわゆる非接触帯電が提案されている。このような非接触帯電機構においては、感光体と帯電ローラが接触しないため耐久性の面でも有利である。
前述のように放電はギャップの大きさにより発生する密度が変わるため、非接触帯電においては感光体と帯電ローラの間のギャップを正確に制御する必要がある。
しかし、ギャップは、感光体および帯電ローラの寸法精度、組み付け精度、振動(振れ)によってバラツキを生じるため、ギャップを一定の値に制御するには、これら全ての因子の精度を上げる必要があり、非常に困難である。そのため、非接触帯電においては、機械間のギャップの差や経時でのギャップの変動を生じやすい。よって、帯電条件を一定に保った場合、接触帯電においては、放電密度や強度が一定に保ちやすいが、非接触帯電においては、放電密度や強度にバラツキを生じやすい。このように、接触帯電に比べて、非接触帯電では帯電ローラと感光体間のギャップのバラツキによって帯電ムラが起こりやすいため、ギャップバラツキをより小さく抑えるため、帯電ローラはより平滑なものが用いられてきた。
また、非接触帯電においては、ギャップ変動による帯電ムラを抑制するために、交流電圧の振幅を大きくすることで帯電ムラに対する余裕度を上げたり、交流電圧の周波数を大きくしたりすることが必要不可欠であった。
特開2000−75701号公報 特開2002−108095号公報 特開2004−264792号公報 特開2005−4000号公報
しかし、帯電ムラの余裕度を上げるため交流電圧の振幅を余剰に大きくすると、感光体および帯電ローラの劣化速度もそれに応じて加速されてしまい、早期に帯電ローラや感光体を交換する問題が生じてしまう。また、交流電圧の周波数を増加させても、帯電ローラおよび感光体の劣化速度を加速してしまい、早期に帯電ローラや感光体を交換する問題が生じてしまう。よって、周波数および印加する交流電圧を低く保ちつつも帯電効率が良く帯電ムラに起因する濃度ムラなどの異常画像を引き起こさず、且つ、感光体が帯電によって受けるファザードの小さくなるような帯電部材が求められてきた。
なお、非接触帯電方式に限らず、接触帯電方式においても、感光体が帯電によって受けるファザードを抑制し、かつ、濃度ムラなどの異常画像が出ないように、交流電圧の振幅や交流電圧の周波数をなるべく小さく抑えることが望まれている。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、交流電圧の振幅や周波数を上げずに、帯電効率を上げることができ、帯電部材や被帯電部材の劣化を抑制し、かつ、良好な画像を得ることのできる帯電部材、画像形成装置およびプロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、導電性支持体上に高分子層を有し、被帯電体に対向して配置され直流電圧に交流電圧が重畳された電圧を印加することにより該被帯電体に向けて放電させて該被帯電体を帯電する帯電部材において、上記高分子層に、粒径が0.08μm以上、かつ、トナー粒子の粒径の1/3以下の導電性微粒子を含有したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の帯電部材において、上記導電性微粒子として、円形度が0.95以上の導電性微粒子を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の帯電部材において、上記導電性粒子として、カーボン粒子を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の帯電部材において、上記カーボン粒子として、800℃〜2800℃の熱履歴を持つカーボン粒子を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項3または4の帯電部材において、上記カーボン粒子の導電性支持体を除く当該帯電部材全体の重量に占める割合を40〜60Wt%にしたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5いずれかの帯電部材において、上記高分子層をゴム層としたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6いずれかの帯電部材において、上記交流電圧の周波数を800Hz〜1800Hzとしたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれかの帯電部材において、当該帯電部材を上記被帯電体に対して所定の間隙をもって対向させたものであって、上記間隙の平均を、10〜100μmとしたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体を被帯電体として帯電する帯電部材と、該潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体表面に形成された潜像をトナー像化する現像手段とを備えた画像形成装置において、上記帯電部材として、請求項1乃至8いずれかの帯電部材を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9の画像形成装置において上記潜像担持体を複数備え、これら複数の該潜像担持体それぞれに異なる色のトナー像を形成し、該異なる色のトナー像を転写体に順に重ね合わせてカラー画像を得ることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項9または10の画像形成装置において、画像形成可能な最高の画像解像度が1000dpi以上であることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、少なくとも像担持体と、該像担持体とを帯電せしめる帯電部材とが一体に構成され、画像形成装置本体に着脱可能に構成されたプロセスカートリッジにおいて、上記画像形成装置が請求項9乃至11いずれかの画像形成装置であることを特徴とするものである
本出願人らは、帯電部材表面に凹凸があると、帯電部材と被帯電体とのギャップがパッシェン則によるところの放電領域(20μm以上)にある場合、帯電部材表面が平滑な場合よりも帯電効率が良くなることに着目し、帯電部材に印加する電圧を上げずに、帯電効率を上げる方法を鋭意検討した。すなわち、帯電部材表面に凹凸があると、帯電部材表面が平滑な場合よりも凸部で放電が集中して起こりやすいため、効率よく被帯電体を帯電させる事ができる。よって、帯電部材表面に導電性の凸部を無数に形成し、帯電部材表面に局所的に放電が集中するところを無数に形成することで、被帯電部材表面全体をすばやく所定の電位に帯電できるのではないかと考えたのである。そこで、本出願人らは、帯電部材表面に導電性の凸部を形成するために、材料について研究し、導電性の微粒子を帯電部材の高分子層に含有することを発見した。この導電性微粒子を帯電部材の高分子層に含有することで、帯電部材表面に導電性微粒子からなる導電性の凸部を無数に形成することができた。さらに、この導電性微粒子を含有した帯電部材についてさらに検討を進めていくと、導電性微粒子が比較的大きな場合には、画像濃度ムラが現れ、比較的小さい場合は帯電効率が充分上がらないことがわかった。そこで、導電性微粒子の大きさについて検討したところ、導電性微粒子の大きさがトナー粒子の1/3以下では、画像濃度ムラが発生しないことがわかった。これは、帯電部材表面に導電性微粒子があり多少凹凸があっても、AC帯電においては周波数に応じて正負放電を繰り返すため、一回の放電による帯電ムラは帯電領域を通過する間に正負放電の繰り返しによって緩和され、被帯電体の電位は均一になるが、導電性微粒子が比較的大きく、帯電部材表面の凹凸の周期が大きい場合は、一回の放電による帯電ムラが緩和されずに、帯電領域通過後も帯電ムラが発生してしまうことが多い。そのため、導電性微粒子の大きさをトナー粒子の大きさの1/3以下にしておけば、発生した帯電ムラが現像された際に、人の目に気づきやすい画像濃度ムラとして顕著化してくることが回避されることによるものである。また、導電性微粒子の粒径が、0.08μm未満だと、粒径が小さすぎ帯電部材表面に放電が集中するような凸部が形成されず、帯電効率を上げる効果がほとんど得られないことがわかった。
以上のことから、請求項1乃至12に記載のように、帯電部材の高分子層に粒径が0.08μm以上、かつ、トナー粒径の1/3以下の導電性微粒子を含有させて、帯電部材表面に導電性の微小な凸部を無数に形成することで、帯電効率を上げることができるとともに、濃度ムラを抑えた高品質な画像を得ることができる。また、帯電効率を上げることができるので、表面が平滑な帯電部材に比べて、小さな交流電圧の振幅で被帯電部材表面を所定の電位に帯電させることができる。その結果、帯電工程で起こる放電によって被帯電部材や帯電部材が受けるエネルギーは小さくなるため、被帯電部材や帯電部材の酸化劣化のスピードを抑制することができる。その結果、帯電部材および被帯電部材の寿命を延ばすことができる。また、低い交流電圧で被帯電部材表面を所定の電位に帯電させることができるので、装置を省エネルギー化することができる。
また、特に、非接触帯電方式の場合においては、交流電圧を上げなくても、ギャップ変動による帯電ムラに対する余裕度を上げることができ、帯電部材や被帯電部材の酸化劣化を抑制し、かつ、帯電ムラによる濃度ムラを良好に抑制することができる。
図1は本発明の一実施形態を示す画像形成装置の概略構成図である。ここに示した画像形成装置100は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機などとして構成される。図示していない本体筐体内には、被帯電体となる像担持体の一例である感光体1が配置され、この感光体1は、ドラム状の導電性支持体2の外周面に感光層3が積層された感光体より成る。なお、このようなドラム状の感光体に代えて、複数のローラに巻きかけられて走行駆動されるベルト状の感光体や、誘電体より成るドラム状又はベルト状の感光体を用いることもできる。
感光体1の周囲には、電子写真プロセスによる画像形成を行うための帯電装置5、露光装置6、現像装置7、転写装置8、クリーニング装置12、除電装置4が配設されている。また、図示を省略するが、転写装置8の転写材搬送方向上流側には、転写紙P等の転写材を転写部(感光体1と転写装置8の対向部(転写ニップとも言う))に給紙する給紙装置(給紙カセット、給紙ローラ、レジストローラ等)が設けられており、転写装置8の転写材搬送方向下流側には定着装置9と、図示しない排紙装置(排紙ローラ、排紙トレイ等)が設けられている。
画像形成動作時には、感光体1は図1における時計方向に回転駆動され、その表面が図中の矢印A方向に移動する。このとき感光体表面に除電装置(例えば除電ランプ)4からの光が照射され、その表面が初期化され、次いで帯電装置5の帯電ローラ13によって感光体表面が所定の極性に帯電される。帯電装置5については後に詳しく説明する。
帯電装置5によって帯電された感光体表面には、露光装置6の一例であるレーザ走査式の書き込みユニット(あるいは発光ダイオード(LED)アレイ等を用いた書き込みユニット)から出射する光変調された光束Lが照射され、これによって感光体表面に静電潜像が形成される。次いで、この静電潜像は、現像装置7を通るとき、所定の極性に帯電されたトナーによって、トナー像として可視像化される。
一方、感光体1に対置された転写装置(例えば転写ローラ)8と感光体1との間の転写部に、所定のタイミングで、図示しない給紙装置により例えば転写紙より成る転写材Pが給送され、このとき感光体上に形成されたトナー像が転写材P上に静電的に転写される。トナー像を転写された転写材Pは、引き続き定着装置9の定着ローラ10と加圧ロ―ラ11の間を通り、このとき熱と圧力の作用によってトナー像が転写材上に定着され、定着画像が得られる。一方、転写材に転写されずに感光体表面に残された転写残トナーは、クリーニング装置12によって除去され、クリーニング後の感光体表面は除電装置4により除電される。
帯電装置5は、移動する被帯電体面(図示した例では感光体)1の表面に対向配置された帯電ローラ13と、その帯電ローラ13に電圧を印加する電源14とを有している。この電源14により、帯電ローラ13に直流電圧を重畳した交流電圧を印加し、帯電ローラ13と感光体1の表面との間に放電を生じさせて該感光体表面を所定の極性に帯電する。
本発明の画像形成装置においては、少なくとも感光体1と帯電ローラ13等を一体にし、交換部品として扱う、所謂プロセスカートリッジの形態にしておくと、メンテナンス性が著しく向上し、大変好ましい。
図5は、プロセスカートリッジを用いた画像形成装置の構成例を示しており、この画像形成装置100では、一つのプロセスカートリッジ101の中に、感光体1、帯電ローラ13、現像装置7、クリーニング装置12、除電装置4を一体に組付けたものであり、このプロセスカートリッジ101は画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されている。従って、感光体1やその周囲の構成部材に不良が生じた場合にもカートリッジごと交換ができ、メンテナンス性が著しく向上する。
次に、本発明の特徴部である帯電ローラ13について説明する。
図2は、帯電ローラ13の断面図である。図に示すように、帯電ローラ13は、導電性支持体13b上に導電性微粒子としてのカーボン粒子を含有した高分子層13c、表面層13dが設けられている。帯電ローラの表面には、上記カーボン粒子が突出し、帯電ローラの表面にカーボン粒子によって微細な凹凸が形成されている。導電性支持体13bは、帯電ローラ13の電極及び支持部材として機能するもので、例えば、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属または合金、クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄、導電剤の樹脂等の導電性の材質で構成される。
上記帯電ローラ13の高分子層としては、10〜10Ωcmの抵抗を有する導電性層であることが好ましく、高分子材料にカーボン粒子等を混合して抵抗を調整したものが用いられる。帯電ローラ13の高分子層を構成する高分子材料としては、樹脂およびゴム材料が挙げられ、本実施形態の帯電ローラ13においては、特にゴムが好ましい。これは、ゴムは、樹脂よりも柔らかいため、感光体および帯電ローラの組み付け時および感光体の振れなどにより感光体が帯電ローラと衝突しても、高分子層が変形して、感光体が傷ついてしまうのを抑制することができるからである。また、ゴムの方が樹脂に比べて導電性微粒子としてのカーボン粒子を相溶しやすいからである。
高分子層を構成する樹脂としては、ポリエステル系、オレフィン系の熱可塑性エラストマー、ポリスチレン、スチレンーブタジエン共重合体、スチレンーアクリロニトリル共重合体、スチレンーブタジエンーアクリロニトリル共重合体等のスチレン系熱可塑性樹脂が挙げられる。また、高分子層を構成するゴム材料としては、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、天然ゴム等、及びこれらのブレンドしたゴム材料が挙げられる。ゴム材料は中でも、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムおよびこれらのブレンドゴムが好ましく用いられる。これらのゴム材は発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
上記帯電ローラ13の高分子層に含有される導電性微粒子としては、カーボン粒子や導電性金属酸化物、金属紛が好ましい。特開2005−173338号には、カーボンブラックまたは金属酸化物のような電子導電体を混入させて製造した導電性ゴムコンパウンドまたは導電性樹脂混合物を硬化して微紛化した導電性微粒子を混入させて前記導電性ゴムコンパウンドを加硫したゴム弾性体からなる帯電ローラが開示されている。しかし、導電性ゴムコンパウンドまたは導電性樹脂混合物を硬化して微紛化した導電性微粒子を混合させることにより、帯電ローラ表面に微細な導電性の凹凸を設けた場合、以下のような不具合を生じる。帯電ローラ表面に微細な導電性の凹凸を設けた帯電ローラを用いて帯電を行うと帯電ローラ表面の微細な凸部で放電が起る。しかしながら、直流電圧に交流電圧を重畳した場合、帯電ローラが帯電により受けるエネルギーは非常に大きいため、導電性ゴムコンパウンドのゴム成分が酸化劣化してしまい、導電性ゴムコンパウンドを硬化して微紛化した導電性微粒子が破壊されてしまう。一方、カーボン粒子や金属酸化物は、酸化劣化に対して導電性ゴムコンパウンドよりも強いため、帯電により受けるエネルギーによる導電性微粒子の破壊が抑制される。
導電性微粒子としてのカーボン粒子としては、800〜2800℃、好ましくは900〜2500℃、更に好ましくは950〜2000℃の熱履歴を持ったものを用いることが好ましい。カーボン粒子の熱履歴が800℃未満の場合、カーボン粒子はそのものの導電性が低いため、微細な導電性の突起としての効果が低くなり、2800℃を超えると、製造コストが高くなってしまう。カーボン粒子自体は、このように800〜2800℃の熱履歴を持つことにより、充分な導電性を持ち、放電によって受けるエネルギーに対して酸化劣化しにくく、熱に対する安定性が高くなる。このため、上記帯電ローラ13の高分子層に800〜2800℃の熱履歴を持つカーボン粒子を含有することで、長期間安定した帯電性能を得ることができる。
また、カーボン粒子の大きさは、トナー粒子の1/3以下、好ましくは1/4以下、さらに好ましくは1/5以下である。カーボン粒子の大きさがトナー粒子の1/3を超えると、カーボン粒子に相当する帯電ムラが生じた際に帯電ムラが現像され、人の目に気づきやすい画像濃度ムラとして顕著化してくるため好ましくない。また、カーボン粒子の大きさは0.08μm以上であることが好ましく、好ましく0.1μm以上、更に好ましくは0.2μmである。カーボン粒子の大きさが0.08μm未満では、帯電効率を上げる効果が小さすぎるため好ましくない。
また、カーボン粒子の円形度は0.95以上、好ましくは0.96以上、さらに好ましくは0.97以上である。帯電ローラ13を構成するカーボン粒子の円形度が0.95未満の場合、カーボン粒子は帯電ローラ中に分散し難くなり、粒子が角張った形状になるため放電が一箇所に集中して帯電ムラが生じやすくなる、または、カーボン粒子自身の割れや変形を引き起こしやすくなるという理由から好ましくない。
また、本実施形態に用いられるカーボン粒子としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;フェノール樹脂、ポリフルフリルアルコール、樹脂、ピッチ、メソピッチ等の有機物を焼成して炭化したもの;グラファイトなどを挙げることができる。
また、カーボン粒子の添加量は導電性支持体13bを除く帯電ローラ全体の重量に占める割合が40〜60wt%、より好ましくは43〜57wt%、さらに好ましくは46〜54wt%である。カーボン粒子が導電性支持体13bを除く帯電ローラ全体の重量に占める割合が40wt%未満である場合、帯電ローラ表面のカーボン粒子による微細凹凸の頻度が低すぎて充分な帯電効率が得られないことから好ましくない。また、カーボン粒子が導電性支持体13bを除く帯電ローラ全体の重量に占める割合が60wt%を超えると、高分子成分の割合が少なすぎて成型が不可能になる。また、成型できても、カーボン粒子が高分子層から脱離しやすくなる、または、抵抗が低くなりすぎ望む抵抗に制御できなくなるという理由から好ましくない。
また、カーボン粒子とイオン導電剤とを組み合わせて高分子層の抵抗を調整してもよい。イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;を挙げることができる。これらのイオン導電剤を、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの微粉末を組み合わせてもよい。これらの導電剤は、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、帯電ローラ表面の凹凸を形成する目的で用いる0.08μm以上のカーボン粒子と、0.08μm未満のカーボン粒子とを組み合わせて、強度や導電性を調整してもよい。
また、帯電ローラ13の汚染を防止する目的で、高分子層13c上にフッ素コーティング層などの表面層13dを設けてもよい。フッ素コーティング層の材料としては、ポリテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ペルフルオロビニルエーテルなどの共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素樹脂があげられ、これらのフッ素樹脂を溶解、エマルジョンとして塗布、乾燥する。表面層13dは、高分子層13c表面に形成されたカーボン粒子による微細な凹凸形状を損なわせないような層厚に設定するのが好ましい。具体的には、0.05〜2μm、好ましくは0.06〜1μm、さらに好ましくは0.07〜0.5μmの層厚である。表面層11dの層厚が0.05μm未満では、均一に帯電ローラ表面全体をコーティングする事が非常に困難なため好ましくない。また、表面層13dが2μmを超えると、カーボン粒子による微細な凹凸形状を表面層が隠してしまい、帯電ローラ表面の微細な凹凸による帯電効率を向上させる効果を発揮しずらくなる。
図3は、帯電ローラ13の構成を示す正面図である。帯電ローラ13には帯電ローラ13に電圧を印加する図示しない電源が接続され、電源により直流電圧を重畳した交流電圧が印加され、感光体1と帯電ローラ13との間に放電を生じさせて感光体1表面を所定の極性に帯電する。図3に示すように、帯電ローラ13には、その長手方向各端部領域にテープよりなるスペーサ13aが貼り付けられ、スペーサ13aが感光体1表面に当接することにより、帯電ローラ13が感光体1表面に対して電気的に非接触となるように微小ギャップGを保っている。なお、フランジ等を用いて、微小ギャップGを確保することもできる。微小ギャップGは、感光体1と帯電ローラ13とが静止した状態で、平均10〜100μm、好ましくは15〜80μm、より好ましくは18〜60μmである。微小ギャップGが10μm未満では、クリーニング工程でクリーニングできなかったトナーの添加剤や小粒径のトナーが帯電ローラ13に引っかかりやすく、引っかかった部分の帯電ローラ13の抵抗が高くなってしまい、スジ画像を生じてしまいやすいため好ましくない。微小ギャップGが100μmを越えると、帯電ローラ13に印加する交流の電圧を大きくする必要があり、オゾンの発生量が多くなってしまうため好ましくない。
上記帯電ローラ13に印加する交流電圧の周波数としては、800Hz〜1800Hz、好ましくは900〜1700Hz、さらに好ましくは1000〜1600Hzである。帯電ローラ13に印加する交流電圧の周波数が800Hz未満では、感光体表面を均一に帯電できなくなり、帯電ムラが顕著に現れてしまうので好ましくない。帯電ローラ13に印加する交流の周波数が1800Hzを越えると、感光体1及び帯電ローラ13の酸化劣化のスピードが加速し、感光体1と帯電ローラ13を早期に交換する必要があり好ましくない。
また、本実施形態に係るプリンタにおいては、画像形成可能な最高の解像度が1000dpi、好ましくは1200dpi以上である。画像形成可能な最高の解像度が1000dpi未満の場合には、1dotが粗く帯電電位ムラに対する余裕度が増すため、本発明で規定した値ほど厳密にトナー粒径との比率、カーボン粒子の大きさ、カーボン粒子の円形度および周波数の規定をする必要はなくなり、解像度に見合ったシステムでなくなることから好ましくない。
なお、本発明は、モノクロ画像形成装置、カラー画像形成装置どちらにおいても適用され高品質の画像形成が可能であるが、特に高品質の画像形成を要求されるカラー画像形成装置において効果が高い。カラー画像形成装置においては、高品質の画像形成を行いながら、感光体1及び帯電ローラ13の寿命を大幅に伸ばすことができる。また、本発明が適用されるカラー画像形成装置においては、1本の感光体を用い、その感光体上に各色のトナーを現像後、中間転写体あるいは像担持体へ順次、各色の感光体上のトナー像を転写して画像形成を行う方式、又は感光体をトナーの色の数だけ用い、各色のトナーを別個の感光以上に現像し、中間転写体あるいは像担持体へ転写して画像形成を行うタンデム型画像形成装置のどちらにおいても優れた性能を有する。タンデム画像形成装置においては、トナーの色の数だけ帯電ローラ13を備えているため、従来酸化性ガスの発生が問題となっていたが、本実施形態に係る各帯電ローラによる帯電条件は従来に比べて穏やかに設定できるため、酸化性ガス(オゾン)の発生量が少なく環境に優しい。
図4は本発明を適用することのできるカラー画像形成装置たるタンデム型のカラー画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図に示すように、このタンデム型カラー画像形成装置は、転写ベルト30に沿って4つの画像形成部100Y,100M,100C,100Bを並設している。各画像形成部100Y,100M,100C,100Bの構成は図1と同様であり、電子写真プロセスによる画像形成を行うための帯電装置5、露光装置6、現像装置7、転写ローラ8、クリーニング装置12、除電装置4が配設されている。なお、各画像形成部100Y,100M,100C,100Bの構成は同じであるが、現像装置7で用いる現像剤(トナー)の色が異なっており、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色のトナー像が形成される。
各画像形成部100Y,100M,100C,100Bの感光体1と転写ローラ8の間には転写ベルト30が介在されており、この転写ベルト30は駆動ローラ31と従動ローラ32に張架されて図中の矢印方向に回動するようになっている。転写ベルト30の下方には、転写紙等の転写材Pを収納した複数段の給紙カセット40A,40Bが配置されており、各給紙カセット40A,40Bに対して、給紙ローラ41と分離搬送ローラ42が設けられている。また、転写ベルト30の転写材搬送方向上流側にはレジストローラ43が設けられており、転写ベルト30の転写材搬送方向下流側には定着装置9と図示しない排紙装置(排紙ローラ、排紙トレイ等)が設けられている。
このタンデム型のカラー画像形成装置では、画像形成動作が開始されると、各画像形成部100Y,100M,100C,100Bで図2と同様の除電、帯電、露光、現像の工程を行い、所定の時間差で各感光体1上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色のトナー像が形成される。そして、この画像形成にタイミングを合わせて複数段の給紙カセット40A,40Bの一つから給紙ローラ41と分離搬送ローラ42により転写材Pが給紙され、レジストローラ43により転写ベルト30に給送される。転写ベルト30に給送された転写材Pは転写ベルト30に担持され、各画像形成部100Y,100M,100C,100Bの転写部に順次搬送され、各感光体1に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色のトナー像が転写材Pに順次重ね合わせて転写される。トナー像を転写された転写材Pは、引き続き定着装置9の定着ローラ10と加圧ローラ11の間を通り、このとき熱と圧力の作用によってトナー像が転写材上に定着され、カラー画像が得られる。一方、転写材Pに転写されずに各画像形成部の感光体表面に残された転写残トナーは、クリーニング装置12によって除去され、クリーニング後の感光体表面は除電装置4により除電される。
以上、タンデム型のカラー画像形成装置の一例を示したが、このようなタンデム型の画像形成装置においても、少なくとも感光体1と帯電ローラ13等を一体にし、交換部品として扱う、所謂プロセスカートリッジの形態にしておくと、メンテナンス性が著しく向上し、大変好ましい。
図5は、プロセスカートリッジを用いたカラー画像形成装置の構成例を示しており、このカラー画像形成装置では、プロセスカートリッジ102の中に、各画像形成部100Y,100M,100C,100Bの感光体1、帯電ローラ13、現像装置7、クリーニング装置12、除電装置4を一体に組付けたものであり、このプロセスカートリッジ102は画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されている。また、図7の構成例では、露光装置60は、例えば一つの光偏向器と4系統の走査光学系を備えたレーザ走査式の書き込み装置であり、プロセスカートリッジ102外に設置されている。
この図5の構成例では、各画像形成部100Y,100M,100C,100Bの感光体1やその周囲の構成部材に不良が生じた場合にも、カートリッジ102ごと交換ができ、メンテナンス性が著しく向上する。
なお、4つの画像形成部100Y,100M,100C,100Bのそれぞれを図5に示したような個別のプロセスカートリッジ101としてもよいが、4つの画像形成部100Y,100M,100C,100Bを一つのプロセスカートリッジ102に収納することにより、4つの画像形成部100Y,100M,100C,100Bの配置関係が固定されるので、各画像形成部間の位置ずれによる色ずれ等の問題を解消することができる。また、メンテナンスや交換後に各画像形成部間の位置調整を行う必要も無くなるので、メンテナンス性をより向上することができる。
なお、図4や図5に示すタンデム型の画像形成装置は、転写ベルト30を用いた直接転写方式であるが、転写ベルトを中間転写ベルトに代えて、一旦中間転写ベルトに4色のトナー像を重ね合わせて1次転写した後、中間転写ベルト上のカラートナー像を二次転写部で転写材に一括して転写する中間転写方式の構成としてもよい。
以下、本発明を具体的な実験例を元に説明する。
まず、実験機(IPSIO CX400:タンデム型カラー画像形成装置、株式会社リコー製)の帯電ローラ13として、以下に示すような10種類(No1〜No10)の帯電ローラ13を5本づつ作成した。
[帯電ローラNo1]
直径9mmの導電性支持体(SUM22−D9)上にカーボン粒子としてメソマイクロカーボンビーズから粒径1.2μmのものを分級し、1500℃で加熱した円形度0.97の粒子およびイオン導電剤としてポリエーテルエステルアミドを高分子材料としてのエピクロロヒドリンゴムに配合したゴム層を設け、このゴム層に表面層を設けた帯電ローラNo1を作成した。なお、導電性支持体13bを除いた帯電ローラ全体の重量に対するカーボンブラックの混合量の割合を、56wt%とした。
[帯電ローラNo2]
直径9mmの導電性支持体(SUM22−D9)上にカーボン粒子として円形度0.98で粒径0.14μmのカーボンブラック(シーストG−116HM)およびイオン導電剤としてポリエーテルエステルアミドを高分子材料としてのアクリルシリコン樹脂に配合した樹脂層を設け、この樹脂層に表面層を設けた帯電ローラNo2を作成した。なお、導電性支持体13bを除いた帯電ローラ全体の重量に対するカーボンブラックの混合量の割合を、43wt%とした。
[帯電ローラNo3]
直径9mmの導電性支持体(SUM22−D9)上にカーボン粒子としてメソマイクロカーボンビーズから粒径3μmのものを分級し、1500℃で加熱した円形度0.96の粒子およびイオン導電剤としてポリエーテルエステルアミドを高分子材料としてのエピクロロヒドリンゴムに配合したゴム層を設け、このゴム層に表面層を設けた帯電ローラNo3を作成した。なお、導電性支持体13bを除いた帯電ローラ全体の重量に対するカーボンブラックの混合量の割合を、51wt%とした。
[帯電ローラNo4]
直径9mmの導電性支持体(SUM22−D9)上にカーボン粒子として円形度0.98で粒径0.018μmのカーボンブラック(シースト9H SAF−HS)およびイオン導電剤としてポリエーテルエステルアミドを高分子材料としてのエピクロロヒドリンゴムに配合したゴム層を設け、このゴム層に表面層を設けた帯電ローラNo4を作成した。なお、導電性支持体13bを除いた帯電ローラ全体の重量に対するカーボンブラックの混合量の割合を、55wt%とした。
[帯電ローラNo5]イオン導電ゴム材(ゼクロン3100)およびイオン導電ゴム材重量に対して45%の重量の0.03μmのカーボンブラック(シースト3)を混錬、分出し、コンパウンドとし、さらに、加硫および研磨して、平均粒径5μmの導電性ゴム粉末を作成した。そして、直径9mmの導電性支持体(SUM22−D9)上に、上記導電性ゴム粉末およびイオン導電剤としてポリエーテルエステルアミドをエピクロロヒドリンゴムに配合したゴム層を設け、このゴム層に表面層を設けた帯電ローラNo5を作成した。
[帯電ローラNo6]
直径9mmの導電性支持体(SUM22−D9)上にカーボン粒子として円形度0.95で粒径1.7μmのカーボンブラックおよびイオン導電剤としてポリエーテルエステルアミドをエピクロロヒドリンゴムに配合したゴム層を設け、このゴム層に表面層を設けた帯電ローラNo6を作成した。なお、導電性支持体13bを除いた帯電ローラ全体の重量に対するカーボンブラックの混合量の割合を、60wt%とした。
[帯電ローラNo7]
直径9mmの導電性支持体(SUM22−D9)上にカーボン粒子として円形度0.96で粒径0.095μmのカーボンブラック(シーストSP SPF−LS)およびイオン導電剤としてポリエーテルエステルアミドをエピクロロヒドリンゴムに配合したゴム層を設け、このゴム層に表面層を設けた帯電ローラNo7を作成した。なお、導電性支持体13bを除いた帯電ローラ全体の重量に対するカーボンブラックの混合量の割合を、40wt%とした。
[帯電ローラNo8]
直径9mmの導電性支持体(SUM22−D9)上にカーボン粒子としてメソマイクロカーボンビーズから粒径0.9μmのものを分級し、1500℃で加熱した円形度0.98の粒子およびイオン導電剤としてポリエーテルエステルアミドを、エピクロロヒドリンゴムに配合したゴム層を設け、このゴム層に表面層を設けた帯電ローラNo8を作成した。なお、導電性支持体13bを除いた帯電ローラ全体の重量に対するカーボンブラックの混合量の割合を、31wt%とした。
[帯電ローラNo9]
直径9mmの導電性支持体(SUM22−D9)上にカーボン粒子としてピッチコークスを1200℃で焼成、粉砕し、0.2μmのものを分級した円形度0.92の粒子およびイオン導電剤としてポリエーテルエステルアミドを、エピクロロヒドリンゴムに配合したゴム層を設け、このゴム層に表面層を設けた帯電ローラNo9を作成した。なお、導電性支持体13bを除いた帯電ローラ全体の重量に対するカーボンブラックの混合量の割合を、55wt%とした。
[帯電ローラNo10]
直径9mmの導電性支持体(SUM22−D9)上にカーボン粒子としてメソマイクロカーボンビーズから粒径1.6μmのものを分級し、600℃で加熱した円形度0.98の粒子およびイオン導電剤としてポリエーテルエステルアミドを、エピクロロヒドリンゴムに配合したゴム層を設け、このゴム層に表面層を設けた帯電ローラNo10を作成した。なお、導電性支持体13bを除いた帯電ローラ全体の重量に対するカーボンブラックの混合量の割合を、57wt%とした。
〔実験1〕
まず、上述のようにして作成した直径11.5mmのNo1〜No10の帯電ローラの端部より13mmの位置に、それぞれ幅10mmのスペーサ13aを貼り付け、貼り付けるスペーサの厚さで帯電ローラと感光体間のギャップを制御した。そして、上述の実験機に設けられた感光体の真上に帯電ローラを配置し、スプリングで帯電ローラを感光体に押し付けた。感光体の線速を185m/sとし、帯電ローラに−600Vの直流電圧に周波数900Hz、振幅1100Vの交流電圧を重畳した電圧を印加して実験1を行った。なお、現像には平均粒径が52μmのトナーを有する2成分現像剤を用いた。
〔実施例1〕
ブラック用感光体ユニットにNo1の帯電ローラと新品の感光体を組み込んだ。No1の帯電ローラと感光体とのギャップGを感光体および帯電ローラが静止している状態で測定したところ、平均50μmであった。そして、図6に示すに、A4用紙に2箇所、ブラックハーフトーン画像を600dpiと1200dpiで5枚づつ出力し、出力した画像について評価した。その結果、いずれも濃度ムラがなく、高品質な画像が得られた。
〔実施例2〕
ブラック用感光体ユニットにNo2の帯電ローラと新品の感光体を組み込んだ。No2の帯電ローラと感光体とのギャップGを感光体および帯電ローラが静止している状態で測定したところ、平均70μmであった。そして、図6に示すに、A4用紙に2箇所、ブラックハーフトーン画像を600dpiと1200dpiで5枚づつ出力し、出力した画像について評価した。その結果、かすかな地汚れが見られたため、交流電圧の振幅を1150Vに引き上げて同じ画像を600dpiと1200dpiで5枚づつ出力し評価したところ、いずれも濃度ムラがなく、高品質な画像が得られた。
〔比較例1〕
ブラック用感光体ユニットにNo3の帯電ローラと新品の感光体を組み込んだ。No3の帯電ローラと感光体とのギャップGを感光体および帯電ローラが静止している状態で測定したところ、平均69μmであった。そして、図6に示すに、A4用紙に2箇所、ブラックハーフトーン画像を600dpiと1200dpiで5枚づつ出力し、出力した画像について評価した。その結果、かすかな地汚れが確認されたため、交流電圧の振幅を1150Vに引き上げて同じ画像を600dpiと1200dpiで5枚づつ出力し評価したところ、わずかな濃度ムラが確認された。粒子が大きくなることにより、帯電ローラ表面の凹凸の周期が長くなったために、粒子が小さい場合より帯電ムラが発生しやすくなり、現像した際に、人目に気づきやすい画像濃度ムラとして現れたものと思われる。
〔比較例2〕
ブラック用感光体ユニットにNo4の帯電ローラと新品の感光体を組み込んだ。No4の帯電ローラと感光体とのギャップGを感光体および帯電ローラが静止している状態で測定したところ、平均46μmであった。そして、図6に示すに、A4用紙に2箇所、ブラックハーフトーン画像を600dpiと1200dpiで5枚づつ出力し、出力した画像について評価した。その結果、感光体表面の帯電電位が不十分であり、良好な画像が得られなかった。そこで、交流電圧の振幅を1300Vまで引き上げて、上記と同様に画像を出力したところ、いずれも濃度ムラがなく、高品質な画像が得られた。
振幅1100Vの交流電圧を重畳したときに感光体表面の帯電電位が不十分となった理由は、以下のように考えられる。すなわち、No4の帯電ローラに用いたカーボン粒子は、0.01μmと極めて微小であるため、帯電ローラ表面にカーボン粒子によって十分な高さを有する凸部を形成することができない。このため、この凸部の部分で十分な放電が起こらなかったため、振幅1100Vの交流電圧では、感光体表面の帯電電位が不十分になったと考えられる。
〔比較例3〕
ブラック用感光体ユニットにNo5の帯電ローラと新品の感光体を組み込んだ。No5の帯電ローラと感光体とのギャップGを感光体および帯電ローラが静止している状態で測定したところ、平均52μmであった。そして、図6に示すに、A4用紙に2箇所、ブラックハーフトーン画像を600dpiと1200dpiで5枚づつ出力し、出力した画像について評価した結果、かすかな濃度ムラが見られた。これは、導電性微粒子たる導電性ゴム粉末の粒径が5μmであり、粒子によって形成される凸部の幅が大きくなり、周波数900Hzの交流電圧による正負放電では、感光体を均一帯電することができず、かすかな帯電ムラが生じ、現像された際に帯電ムラが人目に気づきやすい画像濃度ムラといして確認されたと思われる。
〔実施例3〕
ブラック用感光体ユニットにNo6の帯電ローラと新品の感光体を組み込んだ。No6の帯電ローラと感光体とのギャップGを感光体および帯電ローラが静止している状態で測定したところ、平均97μmであった。そして、帯電条件を、周波数900Hz、振幅1350Vに変更し、図6に示すに、A4用紙に2箇所、ブラックハーフトーン画像を600dpiと1200dpiで5枚づつ出力し、出力した画像について評価した。その結果、いずれも濃度ムラがなく、高品質な画像が得られた。
〔実施例4〕
ブラック用感光体ユニットにNo7の帯電ローラと新品の感光体を組み込んだ。No7の帯電ローラと感光体とのギャップGを感光体および帯電ローラが静止している状態で測定したところ、平均10μmであった。そして、図6に示すに、A4用紙に2箇所、ブラックハーフトーン画像を600dpiと1200dpiで5枚づつ出力し、出力した画像について評価した。その結果、いずれも濃度ムラがなく、高品質な画像が得られた。なお、この実施例4の場合は、帯電ローラと感光体との最小ギャップ(約10μm)のところでは、放電せず、この最小ギャップ前後の、帯電ローラと感光体とのギャップが20μm以上のところで放電して、感光体を帯電している。
〔比較例4〕
ブラック用感光体ユニットにNo8の帯電ローラと新品の感光体を組み込んだ。No8の帯電ローラと感光体とのギャップGを感光体および帯電ローラが静止している状態で測定したところ、平均96μmであった。そして、図4に示すに、A4用紙に2箇所、ブラックハーフトーン画像を600dpiと1200dpiで5枚づつ出力し、出力した画像について評価したところ、地汚れが発生していたため、交流電圧の振幅を1350Vに引き上げて同じ画像を600dpiと1200dpiで5枚づつ出力し評価したが、地汚れは消えなかった。これは、No8の帯電ローラは、導電性支持体13bを除いた帯電ローラ全体の重量に対するカーボンブラックの混合量の割合が31wt%であり、40wt%未満である。このため、帯電ローラ表面のカーボン粒子による微細凹凸の頻度が低すぎて、十分な帯電効率を得ることができず感光体表面を所定の帯電電位に帯電できなかったためと考えられる。
〔比較例5〕
ブラック用感光体ユニットにNo9の帯電ローラと新品の感光体を組み込んだ。No9の帯電ローラと感光体とのギャップGを感光体および帯電ローラが静止している状態で測定したところ、平均59μmであった。そして、図4に示すに、A4用紙に2箇所、ブラックハーフトーン画像を600dpiと1200dpiで5枚づつ出力し、出力した画像について評価した。その結果、600dpiでの出力画像では高品質な画像が得られたが、1200dpiでの出力画像では局所的にかすかではあるが濃度ムラが見られた。そこで、交流電圧の周波数を950Hzに引き上げて同じ画像を600dpiと1200dpiで5枚づつ出力し評価したところ、いずれも濃度ムラがなく、高品質な画像が得られた。900Hzにおいてかすかな濃度ムラが見られたのは、カーボン粒子の円形度が0.92であり、粒子が角張っているため、放電が一箇所に集中し、また、粒子が角張っているため、カーボン粒子が帯電ローラ中に十分分散しなかったため帯電ムラが生じたためと考えられる。また、この帯電ムラは交流電圧の周波数を950Hzに引き上げることにより緩和され、濃度ムラのない高画質な画像の出力がなされたものと考えられる。
〔比較例6〕
ブラック用感光体ユニットにNo10の帯電ローラと新品の感光体を組み込んだ。No10の帯電ローラと感光体とのギャップGを感光体および帯電ローラが静止している状態で測定したところ、平均48μmであった。そして、図4に示すに、A4用紙に2箇所、ブラックハーフトーン画像を600dpiと1200dpiで5枚づつ出力し、出力した画像について評価したところ、地汚れが発生していた。これは、カーボン粒子の熱履歴が800℃未満であるため、カーボン粒子そのものの導電性が低く、カーボン粒子が導電剤としての役割を十分に果たさなかったためと考えられる。
実験1から、カーボン粒子の粒径を0.08以上とすることで、小さな交流電圧の振幅で感光体を良好に帯電することができることがわかる。これは、導電性微粒子であるカーボン粒子によって形成された帯電ローラの表面の凸部で放電が起こりやすくなるため、帯電効率が上がり、より小さな振幅でも感光体表面を良好に帯電させることができるからである。また、カーボン粒子の粒径を、トナー粒径の1/3以下にすることで、濃度ムラがなく、高品質な画像が得られることがわかる。これは、帯電ローラ表面のカーボン粒子によって形成される凸部の幅が小さく、感光体表面に帯電ムラが発生した場合でも、帯電ムラがトナー粒径に対して微小となるため、現像されたときに人の目に気づきやすい画像濃度ムラとならないためである。
また、導電性支持体13bを除いた帯電ローラ全体の重量に対するカーボンブラックの混合量の割合を、40wt%〜60wt%にすることで、十分な帯電効率を得ることができ、感光体表面を所定の帯電電位に帯電させることができることがわかった。
〔実験2〕
次に、上述の実験機のブラック用感光体ユニットにNo.1の帯電ローラと感光体を組み込み、シアン用感光体ユニットにNo.2の帯電ローラと感光体を組み込み、マゼンタ用感光体ユニットにNo.4の帯電ローラと感光体を組み込み、イエロー用感光体ユニットにNo.5の帯電ローラと感光体を組み込んだ。そして、1200dpiで図4に示すようなハーフトーン画像を5枚毎に計50000枚出力し、50000枚出力後の画像の評価を行った。また、続けて300000枚出力した後、再度画像の評価を行った。なお、No1、No5の帯電ローラには、−600Vの直流電圧に周波数900Hz、振幅1100Vの交流電圧を重畳した電圧を印加し、No2の帯電ローラには、−600Vの直流電圧に周波数900Hz、振幅1150Vの交流電圧を重畳した電圧を印加し、No4の帯電ローラには、−600Vの直流電圧に周波数900Hz、振幅1300Vの交流電圧を重畳した電圧を印加した。
その結果、No1の帯電ローラを組み込んだブラック用感光体ユニットから現像されたブラックハーフトーン画像、およびNo2の帯電ローラを組み込んだシアン用感光体ユニットから現像されたシアンハーフトーン画像には、50000枚出力後および300000枚出力後ともに、高品質な画像を得ることができた。
一方、No4の帯電ローラを組み込んだマゼンタ用感光体ユニットから現像されたマゼンタハーフトーン画像は、50000枚出力後では、高品質な画像が得られたが、およそ300000枚出力後の画像には、スジが発生した。そこで、300000枚出力後のNo4の帯電ローラの表面をSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて観察したところ、未使用のNo4の帯電ローラでは、観察された表層およびゴム層部分が所々、消失しているのが確認された。また、特に消失が進んでいる部分では、カーボン粒子数個が集団で脱離したと思われる欠陥が見られた。これは、No4の帯電ローラには、良好な画像を得るために、他の帯電ローラよりも大きな振幅1300Vの交流電圧を重畳しているため、帯電ローラが放電によって受けるエネルギーが大きく酸化劣化が進みやすい。よって、帯電ローラ表面の付着物の有無等によって酸化劣化のスピードが早い部分と遅い部分ができ、酸化劣化のスピードが早い部分では表層およびゴム層部分が消失し、特に劣化が進んだ部分では、カーボン粒子数個が集団で脱離したと考えられる。酸化劣化が進んだ部分では、十分に感光体を帯電させることができなくなり、画像にスジが発生したと考えられる。
No5の帯電ローラを組み込んだイエロー用感光体ユニットから現像されたイエローハーフトーン画像は、50000枚出力後では、高品質な画像が得られたが、およそ300000枚出力後の画像には、黒帯が発生した。そこで、300000枚出力後のNo5の帯電ローラの表面をSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて観察したところ、未使用のNo5の帯電ローラに比べて、導電性ゴム粉末の量が少なくなっており、また、導電性ゴム粉末の量が場所によってばらついていることが確認された。これは、No5の帯電ローラはイオン導電ゴム材(ゼクロン3100)およびカーボンブラック(シースト3)を配合して作成した導電性ゴム粉末が含有しており、導電性ゴム粉末のゴム成分部分はカーボン粒子に比べて、酸化劣化しやすいため、凸部となっている導電性ゴム粉末で放電が集中的に起こると、放電のエネルギーによって導電性ゴム粉末のゴム成分が酸化劣化しやすい。そして、帯電ローラ表面の付着物や導電性ゴム粉末の形状のバラツキによって酸化劣化のスピードが早い部分と遅い部分ができ、酸化劣化のスピードが早い部分では、導電性ゴム粉末が消失し、凸部が少なくなってしまうため、帯電効率が悪くなり、画像にスジが発生したと考えられる。
以上の実験から、放電で受けるエネルギーによって導電性微粒子は酸化劣化しやすいが、導電性微粒子として、カーボン粒子を用いることで、耐久性に優れた帯電ローラにすることができることがわかる。また、カーボン粒子の粒径を0.08以上とすることで、より小さな振幅の交流電圧でも感光体表面を良好に帯電させることができ、放電時に発生する酸化性ガス(オゾン)を少なくすることができる。また、カーボン粒子の粒径をトナー粒径の1/3未満にすることで、濃度のムラが確認されることのない高品位な画像を得ることができることがわかる。
以上、本実施形態の帯電部材たる帯電ローラによれば、高分子層に、粒径が0.08μm以上、かつ、トナー粒子の粒径の1/3以下の導電性微粒子を含有したことで、帯電効率を上げることができるとともに、濃度ムラを抑えた高品質な画像を得ることができる。これにより、帯電ローラに印加する交流電圧を表面が平滑なものに比べて、低く設定することができ、感光体が放電によって受けるエネルギーが小さくなり、感光体の寿命を延ばすことができる。また、これにより、放電時のオゾンなどの酸化性ガスの発生を抑制することができる。
また、非接触帯電方式の場合は、交流電圧の振幅を上げることなく、ギャップ変動による帯電ムラ対する余裕度を上げることができる。よって、交流電圧の振幅や周波数を上げることなく、ギャップ変動による帯電ムラを抑制することができる。よって、感光体が放電によって受けるエネルギーが小さくなり、感光体および帯電ローラの寿命を延ばすことができるとともに、濃度ムラのない良好な画像を得ることができる。
また、導電性微粒子として、円形度が0.95以上の導電性微粒子を用いることで、導電性微粒子が高分子層に均一に分散させることができ、凸部による放電が一箇所に集中することを抑制することを抑制することができる。また、円形度の低いものに比べて、粒子自身の割れや変形を引き起こし難くすることができる。
また、導電性微粒子として、カーボン粒子を用いたことで、導電性ゴムコンパウンドからなる導電性ゴム粉末に比べて、放電によって生じる酸化劣化を抑制することができ、経時渡り帯電ローラ表面に凸部を維持することができる。これにより、経時にわたり、良好な画像を維持することができる。特に、カーボン粒子として、800℃〜2800℃の熱履歴を持つものを用いることで、帯電ローラ表面の凸部を放電に対して劣化しにくくすることができ、長期間安定した帯電性能を得ることができる。
また、上記カーボン粒子の導電性支持体を除く当該帯電部材全体の重量に示る割合を40〜60Wt%にしたことで、帯電効率が増加するのに必要な微細凸部を帯電ローラ表面に形成することができる。
また、帯電ローラに高分子層をゴム層とすることで、組み付け時に、感光体と帯電ローラがぶつかったり、感光体の振れによって帯電ローラと感光体はぶつかっても、帯電ローラが弾性変形することで、衝突によって感光体表面が傷つくのを抑制することできる。また、カーボン粒子を相溶しやすいため、カーボン粒子を分散させることができる。
また、帯電部材に印加する交流電圧の周波数を800Hz〜1800Hzとすることで、感光体表面を均一に帯電できるとともに、周波数を低く保つことで、感光体および帯電ローラの交換被度を低減することができる。また、放電時の酸化性ガスの量を抑えることができる。
また、帯電ローラと感光体との間隙の平均を、10〜100μmとすることで、帯電ローラと感光体との間をトナーがすり抜けることができ、帯電ローラがトナーによって汚れることを抑制することができる。また、帯電ローラに印加する交流電圧が大きくなりすぎるのを抑制することができ、放電時に生成される酸化性ガスの量を抑えることができる。
また、本実施形態に係るプリンタによれば、画像形成可能な最高の画像解像度を1000dpi以上とすることにより、高解像度、高画質の画像形成が可能となる。
また、本実施形態に係るプリンタ、いわゆるタンデム型画像形成装置によれば、酸化性ガスの発生が少なく、環境に優しい。
また、本実施形態に係るプロセスカートリッジによれば、メンテナンス性が向上する。
また、本発明は、帯電ローラ表面の凹凸を形成する導電性微粒子として、カーボン粒子を用いているが、これに限られない。例えば、酸化チタン、酸化スズなどの導電性金属酸化物または金属紛を導電性微粒子として用いてもよい。この導電性金属酸化物または金属紛も、カーボン粒子同様に導電性ゴムコンパウンドから成る導電性ゴム粉末に比べて、帯電ローラ表面で起こる放電への耐久性に優れている。従って、導電性金属酸化物または金属紛で形成された帯電ローラ表面の凸部が、放電によって酸化劣化しにくいため、経時にわたり、良好な画像品質を維持することができ、帯電ローラを長寿命化させることができる。
本発明の一実施形態を示す画像形成装置の概略構成図。 同画像形成装置の帯電ローラの断面図。 同画像形成装置の帯電ローラの構成を示す正面図。 タンデム型のカラー画像形成装置の一例を示す概略構成図。 プロセスカートリッジを用いたタンデム型のカラー画像形成装置の一例を示す概略構成図。 ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのハーフトーン画像が形成されるA4紙を説明する模式図。
符号の説明
1 感光体
13 帯電ローラ
13a スペーサ
13b 導電性支持体

Claims (12)

  1. 導電性支持体上に高分子層を有し、被帯電体に対向して配置され直流電圧に交流電圧が重畳された電圧を印加することにより該被帯電体に向けて放電させて該被帯電体を帯電する帯電部材において、上記高分子層に、粒径が0.08μm以上、かつ、トナー粒子の粒径の1/3以下の導電性微粒子を含有したことを特徴とする帯電部材。
  2. 請求項1の帯電部材において、上記導電性微粒子として、円形度が0.95以上の導電性微粒子を用いたことを特徴とする帯電部材。
  3. 請求項1または2の帯電部材において、上記導電性粒子として、カーボン粒子を用いたことを特徴とする帯電部材。
  4. 請求項3の帯電部材において、上記カーボン粒子として、800℃〜2800℃の熱履歴を持つカーボン粒子を用いたことを特徴とする帯電部材。
  5. 請求項3または4の帯電部材において、上記カーボン粒子の導電性支持体を除く当該帯電部材全体の重量に占める割合を40〜60Wt%にしたことを特徴とする帯電部材。
  6. 請求項1乃至5いずれかの帯電部材において、上記高分子層をゴム層としたことを特徴とする帯電部材。
  7. 請求項1乃至6いずれかの帯電部材において、上記交流電圧の周波数を800Hz〜1800Hzとしたことを特徴とする帯電部材。
  8. 請求項1乃至7いずれかの帯電部材において、当該帯電部材を上記被帯電体に対して所定の間隙をもって対向させたものであって、上記間隙の平均を、10〜100μmとしたことを特徴とする帯電部材。
  9. 潜像担持体と、該潜像担持体を被帯電体として帯電する帯電部材と、該潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体表面に形成された潜像をトナー像化する現像手段とを備えた画像形成装置において、上記帯電部材として、請求項1乃至8いずれかの帯電部材を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9の画像形成装置において上記潜像担持体を複数備え、これら複数の該潜像担持体それぞれに異なる色のトナー像を形成し、該異なる色のトナー像を転写体に順に重ね合わせてカラー画像を得ることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項9または10の画像形成装置において、画像形成可能な最高の画像解像度が1000dpi以上であることを特徴とする画像形成装置。
  12. 少なくとも像担持体と、該像担持体とを帯電せしめる帯電部材とが一体に構成され、画像形成装置本体に着脱可能に構成されたプロセスカートリッジにおいて、上記画像形成装置が請求項9乃至11いずれかの画像形成装置であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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