JP2012177781A - 導電性部材、導電性部材の製造方法、導電性部材の製造装置、帯電装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

導電性部材、導電性部材の製造方法、導電性部材の製造装置、帯電装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】画像形成装置に用いた場合に耐リーク性を有し、画像欠陥が低減される導電性部材を提供する。
【解決手段】導電性芯体14と、導電性芯体上に形成されたイオン導電剤を含む導電性弾性層16とを有し、導電性弾性層16は同一組成であって、導電性弾性層16の同一組成内で抵抗が厚み方向に抵抗勾配を有し、抵抗が導電性芯体14側が低く、導電性弾性層16の表面側に向かって高くなることを特徴とする導電性部材である。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性部材、導電性部材の製造方法、導電性部材の製造装置、帯電装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を採用した複写機やプリンタ等の画像形成装置の帯電装置として、スコロトロン帯電器のようなコロナ放電現象を利用したものが多用されてきたが、コロナ放電現象を利用した帯電装置の場合には、オゾンや窒素酸化物等が発生することがある。これに対して、導電性の帯電ロール等の帯電部材である導電性部材を像保持体に直接接触させて像保持体の帯電を行う接触帯電方式はオゾンや窒素酸化物等の発生が大幅に少なく、電源効率も良いことから、最近では主流となっている。
帯電ロール等の導電性ロールは、通常、導電性芯体上に帯電層として導電性弾性層、表面層等が順次形成されたものである。このような導電性ロールにおいて、導電性弾性層の抵抗を導電性弾性層の厚み方向あるいは導電性芯体の軸方向で変えることが検討されている。
例えば、特許文献1には、導電性弾性体の表面から含浸させた高抵抗化化合物の存在により導電性弾性体内部の導電性微粉末の連鎖が阻止されて当該表面およびその近傍では導電性微粉末の連鎖に依存する導電性を有さず、表面から内方に向かって体積抵抗率が傾斜して低減していることにより、感光体のピンホールリークが発生せず、しかも品質的に優れた画像が得られることが記載されている。
また、特許文献2には、転写ローラを抵抗が両端部近傍で低く、中央部で高くなるように構成することにより、被帯電体に圧接した状態での抵抗ムラが解消され、軸方向の抵抗分布が均一化されることが記載されている。
また、特許文献3には、導電性支持体から熱を供給して加硫せしめ、表面から内方に向かって体積抵抗率が傾斜して低減している接触帯電部材およびその製造方法が記載されている。
特許第3429158号公報 特開平7−199689号公報 特開平8−262842号公報
本発明の目的は、画像形成装置に用いた場合に耐リーク性を有し、画像欠陥が低減される導電性部材を提供することにある。
請求項1に係る発明は、導電性芯体と、前記導電性芯体上に形成されたイオン導電剤を含む導電性弾性層とを有し、前記導電性弾性層は同一組成であって、前記導電性弾性層の同一組成内で抵抗が厚み方向に抵抗勾配を有し、抵抗が前記導電性芯体側が低く、前記導電性弾性層の表面側に向かって高くなる導電性部材である。
請求項2に係る発明は、金型を用いて導電性芯体上に導電性弾性層を形成する導電性弾性層形成工程を含み、前記導電性弾性層形成工程において、導電性弾性層の外周に面する金型温度を導電性芯体に加わる温度よりも高く設定して成形する導電性部材の製造方法である。
請求項3に係る発明は、導電性弾性層形成用の空間と、前記空間の長手方向に渡しかける導電性芯体を支持する支持部とを有する金型と、前記金型の外周部を加熱するための加熱手段と、前記支持部より支持された導電性芯体を冷却するための冷却手段と、を備える導電性部材の製造装置である。
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の導電性部材を備える帯電装置である。
請求項5に係る発明は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する請求項1に記載の導電性部材とを備えるプロセスカートリッジである。
請求項6に係る発明は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する請求項1に記載の導電性部材と、前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、を備える画像形成装置である。
請求項1に係る発明によると、本構成を有さない場合に比較して、画像形成装置に用いた場合に耐リーク性を有し、画像欠陥が低減される導電性部材が提供される。
請求項2に係る発明によると、本構成を有さない場合に比較して、画像形成装置に用いた場合に耐リーク性を有し、画像欠陥が低減される導電性部材の製造方法が提供される。
請求項3に係る発明によると、本構成を有さない場合に比較して、画像形成装置に用いた場合に耐リーク性を有し、画像欠陥が低減される導電性部材の製造装置が提供される。
請求項4に係る発明によると、本構成を有さない場合に比較して、画像形成装置に用いた場合に導電性部材が耐リーク性を有し、画像欠陥が低減される帯電装置が提供される。
請求項5に係る発明によると、本構成を有さない場合に比較して、画像形成装置に用いた場合に導電性部材が耐リーク性を有し、画像欠陥が低減されるプロセスカートリッジが提供される。
請求項6に係る発明によると、本構成を有さない場合に比較して、導電性部材が耐リーク性を有し、画像欠陥が低減される画像形成装置が提供される。
本発明の実施形態に係る導電性部材を用いた帯電装置の一例の概略構成を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る導電性部材を用いた帯電装置の一例の概略構成を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る導電性部材の製造装置の一例の構成構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
<導電性部材および帯電装置>
本実施形態に係る導電性部材の形状としては、特に限定されるものではないが、ロール状、ブラシ状、ベルト(チューブ)状、ブレード状などが挙げられる。これらの中でもロール状(いわゆる帯電ロール等の導電性ロール)であることが好ましい。以下、本実施形態に係る導電性部材が帯電部材としての帯電ロールであることを前提に、導電性芯体、導電性弾性層を含む帯電層等について説明するが、もちろんこれら各層の構成材料は、他の形状の導電性部材についても同様に用いられる。
図1は、本実施形態に係る導電性部材を備える帯電装置の一例の概略構成を示した側面図である。また、図2は、本実施形態に係る導電性部材を備える帯電装置の一例の概略構成を示した正面図である。図1の帯電装置1は、画像形成装置に備えられる像保持体の表面を帯電させる帯電部材であって、軸中心に回転する円筒状の帯電部材である帯電ロール10と、帯電ロール10に接触して帯電ロール10の表面を清掃するための帯電部材清掃部材であるクリーニングロール12とを備える。帯電ロール10は、導電性芯体14と、導電性芯体14の外周に形成された帯電層16とを備える。帯電層16は、導電性弾性層を有し、必要に応じて表面層等が形成されたものである。クリーニングロール12は、芯体18と、芯体18の外周に形成された円筒状の弾性層20とを備える。
図2に示すように、帯電装置1において、帯電ロール10は、電子写真方式の画像形成装置の像保持体である感光体24に対して導電性芯体14の両端部に設置したコイルバネ26等の弾性部材により感光体24の表面に押し付けられ、感光体24に従動する。一方、クリーニングロール12は、帯電ロール10の導電性芯体14とクリーニングロール12の芯体18との軸受けの距離でベアリング28で保持され、クリーニングロール12は、予め定めた食いこみ量で帯電ロール10に従動する。なお、帯電ロール10およびクリーニングロール12はそれぞれ感光体24、帯電ロール10に従動させてもよいし、別個に駆動させてもよい。
帯電ロールは通常、感光体と接触しているため、感光体のピンホールやキズ、感光体膜厚の使用による摩耗等により、帯電ロールと感光体との間でリークが生じ、黒帯、かぶり等の画像欠陥が発生する場合があった。リークを防止するために、帯電ロールを高抵抗にするなど耐リーク性を向上させようとすると、帯電特性が悪化し、近年求められる高速化、高画質化、長寿命化等の特性を得ることが困難となる。また、帯電ロールは通常、感光体と接触した状態で保管されるため、特に高温高湿環境下において、帯電ロールが感光体と接触した部分で歪みを生じ、歪んだ部分が帯電不良となり、黒スジなどの画像欠陥が発生する場合がある。
本発明者らは、イオン導電剤を含む導電性弾性層が同一組成であって、導電性弾性層の同一組成内で抵抗が厚み方向に抵抗勾配を有し、抵抗が、導電性芯体側が低く、導電性弾性層の表面側に向かって高くなる構成とすることにより、画像形成装置に用いた場合に耐リーク性を有し、かぶり等の画像欠陥が低減されることを見出した。抵抗の異なる低抵抗層と中抵抗層、高抵抗層を各々成形したり、塗布したり、チュービングする等の工法で積層し、耐リーク性と帯電性の両立を図る場合は、特性値の異なる材質を使用する必要があり、積層工程が煩雑でコスト増大の要因となり得るが、本実施形態では同一組成で抵抗勾配を有することにより、コストが低減される。本実施形態では、積層することなく、単層でしかも同一組成で耐リーク性と帯電性を両立させた。
図3は、本実施形態に係る導電性部材の製造装置の一例の構成を示す断面図である。図3の導電性部材の製造装置30は、導電性弾性層形成用の空間32と、空間32の長手方向に渡しかける導電性芯体を支持する支持部34と、空間32内に弾性材料を充填する充填口(図示せず)とを有する金型36を備える。金型36の金型収容部38には金型36の外周部を加熱するための加熱手段としての電磁誘導コイル40を含む電磁誘導加熱装置(IH装置)等の加熱装置を備え、支持部34により支持された導電性芯体を冷却するための恒温水循環装置等の冷却装置42を備える。冷却装置42内には冷却水等の冷却媒体を通すための冷却媒体流路44が設けられ、循環させる冷却媒体を冷却するための外部冷却器(図示せず)が設けられている。
本実施形態に係る導電性部材は、例えば、金型を用いて導電性芯体上に導電性弾性層を形成する導電性弾性層形成工程を含み、導電性弾性層形成工程において、導電性弾性層の外周に面する金型温度を導電性芯体に加わる温度よりも高く設定して成形する方法により得られる。
導電性部材は、例えば、円筒状または円筒状になるように切削加工された金型36の空間32に未加硫ゴムを注入または充填、または円筒状に押出した未加硫ゴムに導電性芯体を挿入し金型に配置した後、導電性芯体を恒温水循環装置等の冷却装置42等で冷却しながら、金型36の外周部を電磁誘導加熱装置等で加熱して成形することにより得られる(導電性弾性層形成工程)。すなわち、導電性弾性層の外周部に面した金型36の温度を導電性芯体に加わる温度よりも高く設定して成形することで、同一組成であるにもかかわらず、導電性弾性層の抵抗が、導電性芯体側が低く、表面側に向かって高くなる、厚み方向に抵抗勾配を有する導電性弾性層の成形が可能となる。このように成形すると、高温の熱源に近い導電性弾性層の外周部側から加硫反応が始まり、放射状に導電性芯体側に行くに従い、加硫反応が遅くなるため、導電性弾性層の外周側は加硫密度が高く、架橋網目が緻密であるが故に導電剤の移動速度が低下するため抵抗が高く、一方、導電性芯体側では加硫密度が低くなるため、低抵抗となり、同一層内で抵抗勾配を有するため、抵抗の異なる材質を積層することなく、単層での使用も可能となる。また、感光体と接触する帯電ロールの表面側の加硫密度が高いために長期の保管においても帯電ロールの歪みが感光体接触部で小さくなるため、黒スジなどの発生がない良好な画質を得ることが可能となる。
本明細書において「同一組成」とは、導電性弾性層全体において同一の材料によって構成されていることをいう。
本実施形態に係る導電性部材における導電性弾性層の表面および軸心側の表面抵抗率の常用対数値[log(Ω/□)]は5.0以上9.0以下であることが好ましく、6.5以上7.5以下であることがより好ましい。導電性弾性層の表面の表面抵抗率の常用対数値[log(Ω/□)]と導電性弾性層の軸心側の表面抵抗率の常用対数値[log(Ω/□)]との差は0.1以上であることが好ましい。導電性弾性層の表面と軸心側との表面抵抗率の常用対数値の差が0.1未満であると、充分な帯電性や耐リーク性を両立しない場合がある。
導電性芯体14の材質としては、例えば、少なくともアルミニウム、SUS、鉄、またはこれらの合金、またはこれらにクロムまたはニッケルメッキが施されているもの等が挙げられる。
帯電ロール10の帯電層16を構成する導電性弾性層を構成する樹脂としては、エピクロルヒドリンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム等のヒドリン系樹脂の他に、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、およびこれらのブレンドゴム等の弾性材(ゴム材)が挙げられる。これらのゴム材は発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
導電剤としては、イオン導電剤が用いられる。イオン導電剤の例としては、4級アンモニウムの過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;が挙げられる。また、導電剤としては電子導電剤を併用するのが好ましい。電子導電剤の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末が挙げられる。
これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その添加量は特に制限はないが、上記電子導電剤の場合は、ゴム材100質量部に対して、1質量部以上60質量部以下の範囲であることが好ましく、一方、上記イオン導電剤の場合は、ゴム材100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることが好ましい。
導電性弾性層は、弾性材、導電剤の他に必要に応じて軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、シリカおよび炭酸カルシウム等の充填剤等、通常ゴムに添加され得る材料を含んでもよい。導電性弾性層は、通常ゴムに添加される材料を添加した混合物を、導電性芯体14の周面に被覆することにより形成される。
帯電層16が有していてもよい表面層は、異物による汚染の防止のためなどに形成されるものであり、表面層の材料としては、樹脂、ゴム等の何れを用いてもよく特に限定するものではない。ポリエステル、ポリイミド、共重合ナイロン、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、メラミン樹脂、フッ素ゴム、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等の高分子材料が挙げられる。
タック(粘着)防止やブリード(薬剤等の染み出し)防止などの効果を得るために、導電性弾性層の外周に1層以上の樹脂を含む表面層を形成してもよいが、導電性弾性層単層で使用するほうがコスト等の面で有利である。
このうち外添剤による汚れ防止の観点から、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミド、共重合ナイロンが好ましく用いられる。共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、の内のいずれか1種または複数種を重合単位として含むものであって、この共重合体に含まれる他の重合単位としては、6ナイロン、66ナイロン等が挙げられる。ここで、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロンよりなる重合単位が共重合体中に含まれる割合は、質量比で合わせて10質量%以上であるのが好ましい。上記重合単位が10質量%以上の場合は、調液性および表面層塗布時における成膜性に優れるとともに、特に繰り返し使用時における樹脂層の磨耗や樹脂層への異物付着が少なく、ロールの耐久性が優れ、環境による特性の変化も少なくなる。
上記高分子材料は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、当該高分子材料の数平均分子量は、1,000以上100,000以下の範囲であることが好ましく、10,000以上50,000以下の範囲であることがより好ましい。
また上記表面層には導電性材料を含有させ、抵抗値を調整してもよい。該導電性材料としては、粒径が3μm以下であるものが好ましい。
また、抵抗値の調整を目的とした導電剤として、マトリックス材に配合されるカーボンブラックや導電性金属酸化物粒子、あるいはイオン導電剤のような、電子およびイオンのうち少なくとも1つを電荷キャリアとして電気伝導する材料を分散したもの等を用いてもよい。
導電剤のカーボンブラックとして、具体的には、デグサ社製の「スペシャルブラック350」、同「スペシャルブラック100」、同「スペシャルブラック250」、同「スペシャルブラック5」、同「スペシャルブラック4」、同「スペシャルブラック4A」、同「スペシャルブラック550」、同「スペシャルブラック6」、同「カラーブラックFW200」、同「カラーブラックFW2」、同「カラーブラックFW2V」、キャボット社製「MONARCH1000」、キャボット社製「MONARCH1300」、キャボット社製「MONARCH1400」、同「MOGUL−L」、同「REGAL400R」等が挙げられる。
上記カーボンブラックはpH4.0以下であることが好ましい。一般的なカーボンブラックに比べ、表面に存在する酸素含有官能基の効果により、樹脂組成物中への分散性がよく、前記pH4.0以下のカーボンブラックを配合することにより、帯電均一性が向上し、さらに抵抗値の変動が抑制される。
上記抵抗値を調整するための導電性粒子である導電性金属酸化物粒子は、酸化錫、アンチモンがドープされた酸化錫、酸化亜鉛、アナターゼ型酸化チタン、インジウムスズ酸化物(ITO)等の導電性を有した粒子で、電子を電荷キャリアとする導電剤であれば何れを用いてもよく、特に限定されるものではない。これらは、単独で用いても2種類以上を併用してもよい。また、本実施形態の効果を阻害しない限り、何れの粒径であってもよいが、抵抗値調整および強度の点より、好ましくは酸化錫、アンチモンドープがされた酸化錫、アナターゼ型酸化チタンであり、さらに、酸化錫、アンチモンドープがされた酸化錫が好ましい。
このような導電性材料によって抵抗制御を行うことにより、表面層の抵抗値は環境条件によって変化せず、安定な特性が得られる。
さらに、上記表面層には、フッ素系あるいはシリコーン系の樹脂等が用いられてもよい。特に、フッ素変性アクリレートポリマを含んで構成されることが好ましい。また、表面層の中に粒子を添加してもよい。これにより、表面層が疎水性となって帯電ロール10への異物の付着が防止されるように作用する。また、アルミナやシリカのような絶縁性の粒子を添加して、帯電ロール10の表面に凹凸を付与し、感光体24との摺擦時の負担を小さくして帯電ロール10と感光体24相互の耐磨耗性を向上させてもよい。
帯電ロール10の径は好ましくはφ8mm以上φ15mm以下、より好ましくはφ9mm以上φ14mm以下で、帯電層16の肉厚が1.5mm以上4mm以下であることが好ましい。直径が15mmを超えると周面1箇所あたりの異物に接触する回数が減り、また放電回数が減るので、汚れや帯電性能に対する長期安定性には優れるものの小型化の観点から不利である。直径が8mm未満であると画像形成装置等が小型となるので優位であるが、周面1箇所あたりの異物に接触する回数が増え、また放電回数が増えるので、長期安定性に対して不利となる。
本実施形態に係る導電性部材は、画像形成装置における像保持体の表面を帯電する帯電ロール等の帯電部材、および画像形成装置における像保持体の表面の現像されたトナー像を被転写体に転写する転写ロール等の転写部材、画像形成装置における像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像ロール等の現像部材等に用いられ、特に、帯電ロール等の帯電部材に好適に用いられる。
次に、クリーニングロール12について説明する。
クリーニングロール12の芯体18の材質としては、快削鋼、ステンレス鋼等が使用され、摺動性などの用途に応じ材質および表面処理方法は適時選択され、導電性を有さない材質についてはメッキ処理など一般的な処理により加工され導電化処理が行われてもよく、もちろんそのまま使用してもよい。また、弾性層20を介して帯電ロール10と適度なニップ圧力で接触するため、ニップ時に撓みのない強度を持った材質またはシャフト長に対して十分剛性をもったシャフト径が選択されることが好ましい。
弾性層20は、多孔質の3次元構造を有する発泡体を含んで構成される。発泡体としては、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミドまたはポリプロピレン等の発泡性の樹脂またはニトリルゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム等を材質としたものより選択される。弾性層20は、帯電ロール10との従動摺擦により異物を効率的にクリーニングすると同時に、帯電ロール10の表面に弾性層20の擦れによるキズをつけないために、また、長期にわたり千切れや破損が生じないようにするために、引き裂き、引っ張りなどに強い、ポリウレタン、ニトリルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム、スチレン−ブタジエンゴムおよびシリコーンゴムのうち少なくとも1つがより好ましく用いられ、ポリウレタンが特に好ましく用いられる。
ポリウレタンとしては特に限定するものではなく、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリエステルやアクリルポリオールなどのポリオールと、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートや4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどのイソシアネートの反応を伴っていればよく、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパンなど鎖延長剤が混合されていることが好ましい。また、水やアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合物などの発泡剤を用いて発泡させるのが一般的である。さらに必要に応じて発泡助剤、整泡剤、触媒などの助剤を加えてもよい。
<プロセスカートリッジ>
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、像保持体と、像保持体の表面を帯電させる帯電部材として上記導電性部材とを備える。本実施形態のプロセスカートリッジは、必要に応じて、帯電部材を清掃するための帯電部材清掃部材と、帯電した像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、転写後の像保持体表面を清掃する像保持体清掃手段とからなる群より選択される少なくとも一種を備えていてもよい。
本発明の実施形態に係るプロセスカートリッジの一例の概略構成を図4に示し、その構成について説明する。プロセスカートリッジ3は、静電潜像が形成される像保持体としての感光体(電子写真感光体)24と、感光体24の表面を接触帯電する帯電部材としての円筒状の帯電ロール10と、帯電ロール10に接触して帯電ロール10の表面を清掃する帯電部材清掃部材としてのクリーニングロール12と、感光体24の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段としての現像ロール52と、感光体24の表面に接触して、転写後に感光体24に残ったトナーなどを清掃する像保持体清掃手段としてのクリーニングブレード56とが一体に支持されており、画像形成装置に着脱自在である。画像形成装置に装着されたときには感光体24の周囲に、帯電ロール10、レーザ光あるいは原稿の反射光などにより感光体24の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置58、現像ロール52、感光体24表面のトナー像を被転写体である記録用紙62に転写処理する転写手段としての転写ロール54、クリーニングブレード56がこの順序で配置されるようになっている。帯電ロール10は、導電性弾性層が同一組成であって、導電性弾性層の同一組成内で抵抗が厚み方向に抵抗勾配を有し、抵抗が導電性芯体側が低く、導電性弾性層の表面側に向かって高くなるものである。なお、図4では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、その記載を省略してある。
本実施形態に係るプロセスカートリッジ3の動作について説明する。
まず、感光体24表面に接触された帯電ロール10に対して電圧を高圧電源(図示せず)から給電することによって、感光体24の表面を高電位に帯電する。このとき感光体24および帯電ロール10は図4の矢印方向にそれぞれ回転する。帯電後、感光体24表面に露光装置58により画像情報に応じた画像光(露光)60が照射されると、照射された部分は電位が低下する。画像光60は画像の黒/白などに応じた光量の分布であるため、画像光60の照射によって感光体24表面に記録画像に対応する電位分布、すなわち静電潜像が形成される。静電潜像が形成された部分が、現像ロール52を通過すると、その電位の高低に応じてトナーが付着し、静電潜像を可視化したトナー像が形成される。トナー像が形成された部分に、所定のタイミングで記録用紙62が搬送され、感光体24表面のトナー像と重なる。このトナー像が、転写ロール54によって記録用紙62に転写された後、記録用紙62は、感光体24から分離される。分離された記録用紙62は搬送経路を通って搬送され、定着手段としての定着ユニット(図示せず)によって、加熱加圧定着されたあと、機外へ排出される。
プロセスカートリッジ3に設けられた帯電ロール10にはクリーニングロール12が設置され、高圧電源からベアリング28に電圧が印加され、クリーニングロール12が帯電ロール10と電気的に同極性を有することで、異物がクリーニングロール12および帯電ロール10表面にほとんど蓄積させることなく移行し、クリーニングブレード56で回収させるため、帯電部材に付着したトナーなどの異物が長期にわたり、安定的に除去される。このため、長期にわたり帯電ロール10に汚れがほとんど蓄積することなく、安定した帯電性能が維持される。
感光体24は、少なくとも静電潜像(静電荷像)が形成される機能を有する。電子写真感光体は、円筒状の導電性の基体外周面に必要に応じて下引き層と、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とがこの順序で形成されたものである。電荷発生層と電荷輸送層の積層順序は逆であってもよい。これらは、電荷発生物質と電荷輸送物質とを別個の層(電荷発生層、電荷輸送層)に含有させて積層した積層型感光体であるが、電荷発生物質と電荷輸送物質との双方を同一の層に含む単層型感光体であってもよく、好ましくは積層型感光体である。また、下引き層と感光層との間に中間層を有していてもよい。また、感光層の上に保護層を有してもよい。また、有機感光体に限らずアモルファスシリコン感光膜など他の種類の感光層を使用してもよい。
露光装置58としては、特に制限はなく、例えば、感光体24表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光などの光源を、所望の像様に露光するレーザ光学系、LEDアレイなどの光学系機器などが挙げられる。
現像手段は、感光体24上に形成された静電潜像を静電荷像現像用トナーを含む一成分現像剤あるいは二成分現像剤により現像してトナー像を形成する機能を有する。そのような現像装置としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すればよく、トナー層が感光体24に接触する方式のものでも、接触しない方式のものでもよい。例えば、図4のように静電荷像現像用トナーを現像ロール52を用いて感光体24に付着させる機能を有する現像器、あるいはブラシなどを用いてトナーを感光体24に付着させる機能を有する現像器など、公知の現像器などが挙げられる。
転写手段としては、紙などに直接転写する方式のものでも、中間転写体を介して転写する方式のものでもよい。例えば、図4に示すような記録用紙62を介して直接接触して転写する導電性または半導電性のロールなどを用いた転写ロール54および転写ロール押圧装置(図示せず)を用いればよい。また、記録用紙62の裏側(感光体と反対側)からトナーとは逆極性の電荷を記録用紙62に与え、静電気力によりトナー像を記録用紙62に転写するものを用いてもよい。転写ロール54は、帯電すべき画像領域幅、転写帯電器の形状、開口幅、プロセススピード(周速)などにより、任意に設定すればよい。また、低コスト化のため、転写ロール54として単層の発泡ロールなどが好適に用いられる。
定着手段としての定着ユニットとしては、記録用紙62に転写されたトナー像を加熱、加圧あるいは加熱加圧により定着するものであれば特に制限はない。
トナー像を転写する被転写体である記録用紙62としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンタなどに使用される普通紙、OHPシートなどが挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、転写材の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂などでコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙などが好適に使用される。
<画像形成装置>
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電させる帯電部材として上記導電性部材と、像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段とを備える。本実施形態の画像形成装置は、必要に応じて、帯電部材を清掃するための帯電部材清掃部材と、像保持体の表面に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、転写後の像保持体表面を清掃する像保持体清掃手段とからなる群より選択される少なくとも一種を備えていてもよい。また、本実施形態に係る画像形成装置は、上記プロセスカートリッジを使用するものであってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置の一例の概略構成を図5に示し、その構成について説明する。画像形成装置5は、静電潜像が形成される像保持体としての感光体24と、感光体24の表面を接触帯電する帯電部材としての円筒状の帯電ロール10と、帯電ロール10に接触して帯電ロール10の表面を清掃する帯電部材清掃部材としてのクリーニングロール12と、レーザ光あるいは原稿の反射光などにより感光体24の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置58と、感光体24の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段としての現像ロール52と、感光体24表面のトナー像を被転写体である記録用紙62に転写処理する転写手段としての転写ロール54と、感光体24の表面に接触して、転写後に感光体24に残ったトナーなどを清掃する像保持体清掃手段としてのクリーニングブレード56とを備える。画像形成装置5において、感光体24の周囲に、帯電ロール10、露光装置58、現像ロール52、転写ロール54、クリーニングブレード56がこの順序で配置されている。帯電ロール10は、導電性弾性層が同一組成であって、導電性弾性層の同一組成内で抵抗が厚み方向に抵抗勾配を有し、抵抗が導電性芯体側が低く、導電性弾性層の表面側に向かって高くなるものである。なお、図5では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、その記載を省略してある。画像形成装置5の各構成、画像形成時の動作は図4のプロセスカートリッジ3と同様である。
画像形成装置5に設けられた帯電ロール10にはクリーニングロール12が設置され、高圧電源64からベアリング28に電圧が印加され、クリーニングロール12が帯電ロール10と電気的に同極性を有することで、異物がクリーニングロール12および帯電ロール10表面に蓄積させることなく移行し、クリーニングブレード56で回収されるため、帯電部材に付着したトナー等の異物が長期にわたり、安定的に除去される。このため、長期にわたり帯電ロール10に汚れが蓄積することなく均一帯電性能において優れたものとなり安定した帯電性能が維持される。
本実施形態に係る帯電部材を用いた画像形成装置の帯電部材以外の構成については、これらに限らず従来から電子写真方式の画像形成装置の各構成として公知の構成を適用してもよい。すなわち、上記帯電部材以外の構成、例えば、帯電部材清掃手段、潜像形成手段、現像手段、転写手段、像保持体清掃手段、除電手段、給紙手段、搬送手段、画像制御手段等について、必要に応じて従来公知のものが適宜採用される。これらの構成については、本実施形態において特に限定されるものではない。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
(導電性ロールの作製)
[導電性弾性層の形成]
図3に示すような導電性部材の製造装置を用いた。内径14.5mmの円筒金型の金型外部を電磁誘導コイルで加熱し、導電性芯体を冷却水で冷却できるように施した金型を用いた。ロールを作製するにあたり、下記混合物をオープンロールで混練りし、SUM材に無電界ニッケルメッキを施した直径8mmの導電性芯体を用い、ゴム厚さ3mmとなるように、前記の円筒型金型に注型した。円筒型金型の温度は常時180℃となるように電磁誘導コイルの出力をコントロールし、導電性芯体を冷却する冷却水温度を10℃に設定した。これを25分間加硫させ、冷却後、金型から取りはずし、研磨機で切削研磨して、直径14.0mmの円筒状の導電性弾性層Aを得た。
ゴム材(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム:Gechron3106:95質量%、液状ニトリルアクリロブタジエンゴム:Nipol1312:5質量%:日本ゼオン社製) 100質量部
カーボンブラック(#3030B:三菱カーボンブラック社製) 15質量部
イオン導電剤(4級アンモニウム塩(アルキルトリメチルアンモニウムパークロレート)、ダイソー社製、LXN−30) 1質量部
加硫剤(硫黄200メッシュ:鶴見化学工業社製) 1質量部
加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製) 2.0質量部
加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製) 0.5質量部
酸化亜鉛(亜鉛華1号:正同化学工業社製) 5質量部
炭酸カルシウム(ホワイトンSSB:白石カルシウム) 30質量部
[表面層の形成]
下記混合物をビーズミルにて分散し、得られた分散液Aを、メタノールで希釈し、前記導電性弾性層Aの表面に塗布初速度および加速度を便宜調整し浸漬塗布した後、120℃で15分間加熱乾燥し、厚さ5μmの表面層を形成し、導電性ロール1を得た。
高分子材料(共重合ナイロン:アラミンCM8000:東レ社製) 100質量部
導電剤(カーボンブラック:MONARCH1000:キャボット社製) 14質量部
溶剤(メタノール) 500質量部
溶剤(ブタノール) 240質量部
(導電性ロールの評価)
導電性弾性層Aについて、抵抗の評価は、表面抵抗率の常用対数値(log(Ω/□))として、22℃、55%RHの条件下で24時間保持した後、ロール状の導電性弾性層表面からと、導電性弾性層を導電性芯体から引き剥がした軸芯側からとをR8340Aデジタル超高抵抗/微小電流系(エーディーシー社製)、接続部をR8340A用に改造したHR−SSプローブMPC−HTP5、およびレジテーブルUFL MCP−ST03(いずれもダイアインスツルメンツ社製)を用いた以外は、JIS K6911に準拠して行った。測定条件はチャージタイムを10sec、ディスチャージタイムを1sec、印可電圧100Vの条件で測定した。結果を表1に示す。
(実機評価)
[リーク評価]
導電性ロール1を帯電ロールとして、感光体表面に直径0.15mmのアルミ基材に達する穴を開けた感光体とともに、カラー複写機DocuCentre Color400CP(富士ゼロックス社製)に装着し、20%ハーフトーン画像にてプリント評価を実施し、リークの発生を以下の基準で判定した。結果を表1に示す。
◎:直径1mm以下の黒点
○:直径1mm以上1.5mm以下の黒点
△:直径1.5mm以上2mm以下の黒点
×:直径2mm以下の黒点
[かぶり評価]
導電性ロール1を帯電ロールとして、カラー複写機DocuCentre Color400CP(富士ゼロックス社製)に装着し、A4用紙50,000枚印字テスト(10℃、15%RH環境下で25,000枚印刷後、28℃、85%RH環境下で25,000枚印字)を行った。なお、途中で大きな問題が発生した場合には、その時点で印字を中止した。画質評価は、50,000枚走行後の画像について、20%ハーフトーン画像中での濃度ムラの有無により以下の基準で判定した。結果を表1に示す。
◎:濃度ムラ等のディフェクトなし
○:極軽微な濃度ムラ発生
△:軽微な濃度ムラ発生
×:実使用不可の濃度ムラ発生
[保管評価]
導電性ロール1を帯電ロールとして、カラー複写機DocuCentre Color400CP(富士ゼロックス社製)のプロセスカートリッジに装着し、45℃、95%環境下で1か月保管し、22℃、55%の通常環境下にて20%ハーフトーン画像にて画質評価を行った。ハーフトーン画像中での帯電ロールの感光体の接触部の歪みによるスジの有無により以下の基準で判定した。結果を表1に示す。
◎:スジの発生なし
○:極軽微なスジ発生
△:軽微なスジ発生
×:実使用不可のスジ発生
<実施例2>
円筒金型の温度を常時170℃に変更した以外は実施例1と同様にして、導電性弾性層Bを作製し、実施例1と同様に表面層を形成し、帯電ロール2を得た。結果を表1に示す。
<実施例3>
円筒金型の温度を常時160℃に変更した以外は実施例1と同様にして、導電性弾性層Cを作製し、実施例1と同様に表面層を形成し、帯電ロール3を得た。結果を表1に示す。
<実施例4>
イオン導電剤を過塩素酸リチウム(日本カーリット社製)0.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、導電性弾性層Dを作製し、実施例1と同様に表面層を形成し、帯電ロール4を得た。結果を表1に示す。
<比較例1>
電磁誘導コイルや冷却水を使用せず、通常の金型を用いて注型成形し、155℃で35分間加硫させた以外は実施例1と同様にして、導電性弾性層Eを作製し、実施例1と同様に表面層を形成し、帯電ロール5を得た。結果を表1に示す。
<比較例2>
内径14.0mmの円筒型金型の金型外部を冷却水が循環し、かつ軸心を電磁誘導コイルで加熱できるように施した金型を用い、導電性芯体の温度は常時170℃となるように電磁誘導コイルの出力をコントロールし、金型外部を循環する冷却水温度を10℃に設定した以外は実施例1と同様にして、導電性弾性層Fを作製し、実施例1と同様に表面層を形成し、帯電ロール6を得た。結果を表1に示す。
<比較例3>
電磁誘導コイルや冷却水を使用せず、通常の金型を用いて注型成形し、180℃で25分間加硫させた以外は実施例1と同様にして作製した導電性弾性体を、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、コロネートL)100質量部に対し、キシレン100質量部を加えて作製した溶液に、30秒浸漬させた後、120℃、20分間乾燥させ、導電性弾性体Gを得た。実施例1と同様に表面層を形成し、帯電ロール7を得た。結果を表1に示す。
Figure 2012177781
表1に示すように、実施例1〜4の導電性ロールを用いることにより、比較例1〜3の導電性ロールを用いた場合に比較して、耐リーク性を有し、かぶり、保管スジ等の画像欠陥が低減された。
1 帯電装置、3 プロセスカートリッジ、5 画像形成装置、10 帯電ロール、12 クリーニングロール、14 導電性芯体、16 帯電層、18 芯体、20 弾性層、24 感光体、26 コイルバネ、28 ベアリング、30 製造装置、32 空間、34 支持部、36 金型、38 金型収容部、40 電磁誘導コイル、42 冷却装置、44 冷却媒体流路、52 現像ロール、54 転写ロール、56 クリーニングブレード、58 露光装置、60 画像光、62 記録用紙、64 高圧電源。

Claims (6)

  1. 導電性芯体と、前記導電性芯体上に形成されたイオン導電剤を含む導電性弾性層とを有し、
    前記導電性弾性層は同一組成であって、前記導電性弾性層の同一組成内で抵抗が厚み方向に抵抗勾配を有し、抵抗が前記導電性芯体側が低く、前記導電性弾性層の表面側に向かって高くなることを特徴とする導電性部材。
  2. 金型を用いて導電性芯体上に導電性弾性層を形成する導電性弾性層形成工程を含み、
    前記導電性弾性層形成工程において、導電性弾性層の外周に面する金型温度を導電性芯体に加わる温度よりも高く設定して成形することを特徴とする導電性部材の製造方法。
  3. 導電性弾性層形成用の空間と、前記空間の長手方向に渡しかける導電性芯体を支持する支持部とを有する金型と、
    前記金型の外周部を加熱するための加熱手段と、
    前記支持部より支持された導電性芯体を冷却するための冷却手段と、
    を備えることを特徴とする導電性部材の製造装置。
  4. 請求項1に記載の導電性部材を備えることを特徴とする帯電装置。
  5. 像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する請求項1に記載の導電性部材とを備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する請求項1に記載の導電性部材と、前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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