JP4113922B2 - 樹脂併用アンカー装置及び該装置を用いた躯体補強方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル、橋梁物、競技場、高速道路の遮音壁等のコンクリート並びにレンガ躯体及びレンガ構造物等の剥落防止対策工事に使用するアンカー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来使用されているアンカーは、概ね金属拡張アンカー、接着系アンカー及び外壁補修用アンカーに大別される。
金属拡張アンカーとしては、アンカー本体を固着するためアンカーの一部分を打撃することにより拡張部を拡開させる打ち込み方式のものと、アンカーに螺合されるナットまたはボルトを回転させ締付けることにより拡張部を拡開させる締付け方式のもの(例えば、実開平3−75305公報)が知られている。
また、接着系アンカーとしては、主剤と硬化剤を予め定量分離収容したカプセル状の容器を施工穴に挿入し、ボルトを回転・打撃を加えながら打ち込み養生・固着させるカプセル型のものと、主剤と硬化剤を混合し施工穴に注入後、ボルトを静かに回しながら押し込み、養生・固着させる注入型のもの(例えば、特許第3141353号)が知られている。
【0003】
さらに、外壁補修用アンカーとしては、コンクリート躯体とコンクリートの表面に形成されたタイルやレンガなどの仕上材との境界面に生じた隙間に接着剤を注入したり、仕上材の剥落防止ネットを固定したりするための注入ピンと、コンクリート躯体からタイルやレンガなどの仕上材が剥落するのを防ぐためのネットを固定するためのアンカーピンを有するもの(特公平7−949公報)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の前記金属拡張アンカーは、拡張部を拡開させて施工穴の内壁に機械的に固着させるものであり、アンカーと施工穴に間隙があるため、地震や他の稼働物からの振動等によってアンカーに緩みが生じて抜け落ちる可能性がある。また、前記隙間に雨水や湿気などが入り込みアンカー腐蝕の大きな原因になる。さらに、打ち込み方式の場合、打撃時の衝撃が大きいため、例えば、躯体がレンガ構造などで硬度が低い場合には、母材にクラックが生じる可能性がある。
【0005】
また、接着系アンカーは、施工直後は固着力が発揮できないため、接着剤が硬化するまでボルトに負荷をかけることができない。
さらに、外壁補修用アンカーは、アンカーの強度の点で劣り、剥落防止工事に使用するアンカーとしては不向きである。
【0006】
そこで、本発明の課題は、振動等によってアンカーに緩みが生じて抜け落ちることがなく、また、機械的にも固着されるため、施工後直ちにボルトに負荷をかけることができる、強度に優れた、樹脂併用アンカー装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の樹脂併用アンカー装置(以下、アンカー装置と略記する。)は、アンカーと該アンカーの基部を受け入れる筒状のナットから形成されている。
前記アンカーは、その外周面に基端部から胴部に達するネジ部が設けられ、かつ該ネジ部にはアンカーの基端部から軸方向に切溝が設けられると共に、先端部に先方に拡径状のテーパ部を有し、該テーパ部に続く、胴部の外径よりも小径の軸部が段部を介して胴部に続き、さらに該軸部には複数本のスリットを有する拡張部材が巻付き嵌合され、この拡張部材の外周面には回転止め突起が設けられている。
【0008】
また、前記ナットは、その軸方向に設けられた中空孔を有し、前記中空孔の内周面には軸方向にネジ部が設けられ、このナットのネジ部に前記アンカーのネジ部が螺合されている。
前記ナットは、その開口端部に多角形のフランジ部を設けると良く、またその外周面にローレットを形成するのが好ましい。さらに、ナットは、その外周面に貫通孔を形成するのが望ましい。
【0009】
本発明の前記アンカー装置を使用した躯体補強方法は、コンクリート躯体及びレンガ躯体等の剥落防止補強工事において、前記躯体に補強繊維シートあるいはネットを固定する際に、躯体に設けた施工穴に前記アンカー装置を差し込み、ナットを回してアンカーをナットの中空孔内に引き込むことにより、拡張部材を拡張させて穿孔内にアンカーを固定し、さらに外側よりナットの中空孔内に樹脂接着剤を注入することにより、アンカーの初期荷重には金属拡張アンカー機能で効果を発揮させ、アンカーの終局荷重には接着アンカー機能で効果を発揮させる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のアンカー装置の正面図であり、図2は図1に示すアンカー装置の一部切欠断面図である。また、図3は、本発明のアンカー装置の他の例の正面図であり、図4は、図3のアンカー装置の一部切欠断面である。さらに、図5の(a)〜(d)は、図1のアンカー装置を利用して補修作業を行なう手順を示す作業行程図である。図6は、接着樹脂を使用した補修作業が完了した状態を示す断面図であり、図7は、セメントモルタルを使用した補修作業が完了した状態を示す断面図であり、図8は、図3のアンカー装置を利用して、接着樹脂を使用し補修作業を完了した状態を示す断面図である。
【0011】
図1、図2に示す実施例1のアンカー装置は、アンカーとナットの組み合わせからなり、筒状のナット10にアンカー20の基部が受け入れられる構成である。
アンカー10は、金属棒体であって、その略中央部の円周上に形成されたテーパ状の切欠7を境に、先方に向けて胴部8、軸部14及びテーパ部13が順次一体に形成され、軸部14には、拡張部材17が巻付き嵌合されている。
アンカー10は、その基端部からテーパ状の切欠7を経て胴部8に達する外周面にネジ部11が設けられ、このネジ部11には、同じくアンカー10の基端部から軸方向に続く一本の切溝12が設けられている。
【0012】
この切溝12は、アンカー装置の施工後、樹脂接着剤をナット20の中空孔22に外側から注入した際に、樹脂接着剤が、切溝12内を通ってアンカー10及びナット20と施工穴33との間隙に入り込んで満遍なく充填できるようにするためである。なお、この切溝12は、アンカー自体の強度性が損なわれない程度に、アンカーの外周面上のネジ部に間隔をあけて複数本設けるようにしても良い。
【0013】
アンカー10は、その先端部に先方に拡径状のテーパ部13を有し、このテーパ部13の基部から後方に続く軸部14は、アンカー10の胴部8よりも小径に形成され、かつ段部15を介して胴部8に一体に接続している。
また、軸部14には、等間隔に形成された三本のスリット16を有する筒状の拡張部材17が巻付き嵌合されている。なお、拡張部材17には、軸部14に巻付き嵌合できるように一本のスリット16の底部から先の開口端に至る細溝(図示せず)が形成されている。
【0014】
さらに、この拡張部材17の周方向の外周面には、4個の回転止め突起18が等間隔に設けられている。
この突起18は、それらの頂部を結ぶ外径が、テーパ部13の最大径よりも大きく形成されているため、アンカー装置を施工穴33に挿入した際、アンカー10の拡張部材17を施工穴33の内周面に押圧状に当接固定させる。
それ故、ナット20を回して、アンカーを中空孔22内に引き込む際に、連動してアンカー10が回転しても、拡張部材17がつられて回転することはない。
【0015】
ナット20は、筒状であり、その軸方向に設けられた中空孔22とナット20の外周面にあけられた貫通孔25とを有し、また中空孔22の内周面には、アンカー側開口端から軸方向に約2分の1程度の長さまでネジ部23が設けられ、このネジ部23にアンカー10のネジ部11が螺合される。
ナット20の中空孔22は、アンカー装置の施工後、樹脂接着剤を外側から後注入できるようにするためのものであり、貫通孔25は、この後注入された樹脂接着剤が、ナット20と施工穴33との間隙に流出して充填しやすくするためのものである。
なお、中空孔22内に設けられるネジ部23は、中空孔22の内周面全体に設けるようにしても良い。
【0016】
ナット20は、その基部となる開口端部に、六角形のフランジ部21が設けられており、かつナット20の外周面には、先端部側から軸方向の約5分の4程度の長さにローレット24が形成されている。
前記六角形のフランジ部21は、アンカー装置施工の際にスパナ(ラチェット)でナット20を回転締付けるためのものであり、また、前記ローレット24は、接着系アンカーの接着機能を向上させるためのものである。
なお、前記ローレット24は、フランジ部21を除くナットの外周面全面に形成しても良い。
【0017】
図3、図4に示す実施例2のアンカー装置は、基本的にはナット20aにフランジ部が設けられていない形態のものである。
このアンカー装置では、アンカー10は、実施例1のものと同じであるが、ナット20aには、軸方向に中空孔22aが設けられると共に、この中空孔22aの内周全面にネジ部23aが設けられ、さらにナット20aの外周全面にはローレット24aが設けられている。また、ナット20aの外周面には貫通孔25aが設けられ、アンカー10のネジ部11aがナット20aのネジ部23aに螺合している。
このアンカー装置は、図1、図2に示した実施例1のアンカー装置と異なり、施工穴の開口周縁部に、突出したフランジ部が配置されることが無いため、仕上げ面をできるだけ平滑にしたい場合に用いられる。このアンカー装置も、接着系アンカーと締め付け方式の金属拡張アンカーの効果を兼ね備えた併用型のアンカー装置である。
【0018】
次に、実施例1のアンカー装置を使用して補修工事を行なう作業手順を図5に基づいて説明する。
コンクリート躯体及びレンガ躯体で剥落するおそれがある区域を補修するに際し、最初に躯体30の補修面に接着樹脂を下塗りし、その上に繊維シート31をあてがって張り付け、さらにその上から接着樹脂34を上塗りする。次にシート31を固定するためにアンカー装置を施工する。
【0019】
本発明のアンカー装置の施工は、まず躯体30に、施工するアンカー装置のサイズに適応する段付きドリルを用いて施工穴33を穿ける(図5a)。
次いで、施工穴33内にその奥部から樹脂接着剤32を注入する(図5b)。
次に、施工穴33内にアンカー装置を施工するが、施工前にワッシャー51の通孔52にアンカー装置を先端部から突出させて挿入しておき、ワッシャー51をアンカー装置のナット20のフランジ部21に組み付けた状態で、アンカー10の先端部を施工穴33に差し込む。このとき、ワッシャー51が繊維シート31を押さえていることが必要である(図5c)。
【0020】
アンカー10のテーパ部13から一体に続く軸部(図には表れず)には、ナット20の締付けにより拡張する拡張部材17が巻付き嵌合しており、施工穴33にアンカー10及びナット20を順に差し込むと、拡張部材17の外周面に設けられた回転止め突起18が施工穴33の内周面に押圧状に当接するので、拡張部材17は施工穴33内で固定される。
それ故、施工穴33に差し込んだアンカー装置の六角形のフランジ部21をスパナ(ラチェット)で回転させて締付けて、ナット20の中空孔22内にアンカー10を回転させながら引き込むと、テーパ部13も前記施工穴33内で固定された拡張部材17の内周面に沿ってナットの方へ移動するため、拡張部材17が拡開して施工穴33の内周面に食い込み、アンカー装置が躯体30に強固に固定される。
【0021】
次に、ナット20の中空孔22に樹脂接着剤32を注入すると、樹脂接着剤32は、アンカー10の切溝12を通ってアンカー10およびナット20と施工穴33との間隙に充填され、またナット20の貫通口25からナット20と施工穴33の間隙に充填される(図5d)。
【0022】
図6は、補修工事が完了した状態の一例を示しており、駆体30の補修区域に、下塗りされた接着樹脂34上に繊維シート31をあてがい、そこに繊維シート31を固定するために施工穴33をあけて、図5に示した手順により、アンカー装置を施工し、ワッシャー51及び繊維シート31の上から再度、接着樹脂34を塗布し、当該ワッシャー51と繊維シート31を接着樹脂34内に埋め込む。これにより、接着樹脂34とワッシャー51の接着が強固なものとなる。
【0023】
図7は、実施例1のアンカー装置を用いて、補修区域にネット41を張り付けて補修する補修工事が完了した状態の一例を示しており、剥落のおそれがある補修区域の躯体30に、ネット41をあてがい、その上からセメントモルタル42を吹き付けてネット41を張り付け、次いで当該ネット41を固定するためにアンカー装置を施工するが、その作業行程は図5に示す手順と同じである。上記アンカー装置の施工後に、さらにナット20のフランジ部21を覆うようにセメントモルタル42を吹き付けて仕上げている。
【0024】
図8は、実施例2のアンカー装置を用いて、補修区域に繊維シート31を張り付けて補修工事を完了させた状態の一例を示している。
その作業手順は、実施例1の図5に示す手順とほぼ同じであるが、施工穴33内に前記アンカー装置を差し込んだ後に、ナット20aの中空孔22内に樹脂接着剤32を注入する。
【0025】
その後、中空孔22の内周面に設けられたネジ部23aに六角穴付き皿ネジ53を螺合し、六角レンチなどを用いて皿ネジ53を締め上げると、中空孔22内に注入された樹脂接着剤32は、皿ネジ53の押圧によって切溝12aや貫通孔25aより、施工穴33との間隙内に押し出されると共に、アンカー10a及びナット20aが引っ張られ、これによって拡張部材17aが拡張して、実施例2のアンカー装置が施工穴33に固定される。
このアンカー装置は、皿ネジ53を使用するため、仕上げ面をできるだけ薄く平滑にしたい場合に特に有効である。
【0026】
本発明のアンカー装置は、図5〜図7に示すように、駆体30の補強区域にあてた繊維シート31やネット41を支持補強するために、ワッシャー51と組み合わせて施工するもので、アンカー10とナット20によって構成された、接着系アンカーと締付け方式の金属拡張アンカーの効果を兼ね備えた併用型のアンカー装置である。
このためアンカー10は、金属拡張アンカーの締付け方式を採用しており、施工対象となる躯体30が、例えば、レンガ構造などであって硬度が低い場合にも、打ち込み方式のような打撃時の強い衝撃を母材に与えることなく施工穴33に固定できる。
【0027】
【発明の効果】
(1)本発明は、接着系アンカーと金属拡張アンカーの機能を兼ねた併用型であるので、施工直後から接着剤を注入し接着剤が硬化するまでの初期荷重に対して固着力を十分に発揮でき、また接着剤の硬化後は地震や他の稼働物からの振動等によりアンカーに緩みが発生し、抜け落ちる可能性は減り長期的な固着力を維持することができる。
(2)金属拡張アンカーの施工により生じる、アンカーと施工穴の間隙に樹脂接着剤が充填されるため、雨水や湿度などの水分が入り込まずアンカーの腐食防止になる。
(3)ナットの表面にローレットを設けてあるので、接着系アンカー機能としての接着力を向上させることができる。
(4)締付け方式のアンカーを採用しているので躯体が例えばレンガ構造などであっても硬度が低い場合にも、拡張部の拡張時に強い衝撃を与えることなく施工できる。
(5)六角穴付き皿ネジをナットに締付けて施工する場合、ナットに後注入された樹脂接着剤がナットの奥部に押し込まれ、アンカー及びナットと施工穴との隙間に樹脂接着剤がさらに充填されやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンカー装置の正面図である。
【図2】図1に示すアンカー装置の一部切欠断面図である。
【図3】本発明のアンカー装置における他の例の正面図である。
【図4】図3に示すアンカー装置の一部切欠断面図である。
【図5】(a)〜(d)は、本発明の樹脂併用アンカー装置を利用して補修作業を行なう手順を示す作業行程図である。
【図6】接着樹脂を使用した補修作業が完了した状態を示す断面図である。
【図7】セメントモルタルを使用した補修作業が完了した状態を示す断面図である。
【図8】実施例2のアンカー装置を利用して、接着樹脂を使用し補修作業を完了した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
7 切欠
8 胴部
10 アンカー
11 ネジ部
12 切溝
13 テーパ部
14 軸部
15 段部
16 スリット
17 拡張部材
18 回転止め突起
20 ナット
21 フランジ部
22 中空孔
23 ネジ部
24 ローレット
25 貫通孔
30 躯体
31 繊維シート
32 樹脂接着剤
33 施工穴
34 接着樹脂
41 ネット
42 セメントモルタル
51 ワッシャー
52 通孔
53 六角穴付き皿ネジ
10a アンカー
12a 切溝
17a 拡張部材
20a ナット
22a 中空穴
23a ネジ部
24a ローレット
25a 貫通口

Claims (6)

  1. アンカーと躯体との間隙に樹脂を充填して固定するアンカー装置であって、アンカーと該アンカーの基部を受け入れる筒状のナットとからなり、前記アンカー(10)は、その外周面に基端部から胴部(8)に達するネジ部(11)が設けられ、かつ該ネジ部には基端部から軸方向に切溝(12)が設けられると共に、先端部に先方に拡径状のテーパ部(13)を有し、該テーパ部に続く、胴部(8)の外径よりも小径の軸部(14)が段部(15)を介して胴部(8)に続き、さらに軸部(14)には複数本のスリット(16)を有する拡張部材(17)が巻付き嵌合され、該拡張部材の外周面には回転止め突起(18)が設けられており、ナット(20、20a)は、その軸方向に設けられた中空孔(22)を有し、該中空孔(22)の内周面には軸方向にネジ部(23)が設けられ、このナットのネジ部(23)に前記アンカー(10)のネジ部(11)が螺合されてなることを特徴とする樹脂併用アンカー装置。
  2. ナット(20、20a)は、開口端部に多角形のフランジ部(21)が設けられている請求項1に記載の樹脂併用アンカー装置。
  3. ナット(20、20a)は、その外周面にローレット(24)が形成されている請求項1又は2に記載の樹脂併用アンカー装置。
  4. ナット(20、20a)は、その外周面に貫通孔(25)が設けられている請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂併用アンカー装置。
  5. ナット(20、20a)は、その中空孔の内周面全体にネジ部が設けられている請求項1乃至4のいずれかに記載の樹脂併用アンカー装置。
  6. 請求項1に記載の樹脂併用アンカー装置を使用したコンクリート躯体及びレンガ躯体等の剥落対策補強工事において、前記躯体に補強繊維シート(31)あるいはネット(41)を固定する際に、躯体に設けた施工孔に前記樹脂併用アンカー装置を差し込み、ナット(20)を回してアンカー(10)をナットの中空孔(22)内に引き込むことにより、拡張部材(17)を拡張させて施工孔内にアンカーを固定し、さらに外側より中空孔(22)内に樹脂接着剤を注入することにより、アンカーの初期荷重には金属拡張アンカー機能で効果を発揮させ、アンカーの終局荷重には接着アンカー機能で効果を発揮させることを特徴とする躯体補強方法。
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