JP4111329B2 - 杭の回転圧入制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物の基礎となる地盤を補強するために埋設する杭の回転圧入工法及びその回転圧入制御装置に関する。
従来より、建築物の基礎となる地盤を補強するために該地盤に鋼管杭を埋設することが一般的に行われており、この鋼管杭を地盤に対して十分な支持力を得つつ圧入する工法が広く提案されている。鋼管杭を埋設する杭埋設機械は、クローラ式走行装置を有して走行自在とされた車体の前後方向一端部に、埋設杭を上下動自在に支持しガイドするリーダを起伏自在に備え、該リーダに、杭回転用油圧モータを有する圧入機とこの圧入機の昇降駆動用の油圧モータを有する昇降駆動部とを備えている。
そして、その鋼管圧入工法としては、例えば特許文献1に、先端部分に刃を突設した杭を使用し、この杭の軸芯を鉛直方向に沿わせて直立させ、この杭を回転させながら土中へ圧入し、所定の深度に前記杭先端部分が到達したら回転動作を停止し、この後圧入のみによって前記杭を土中にさらに貫入させるようにした工法が記載されている。
特許第2773034号公報(第3頁、第4,6図)
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来技術によると、次のような問題が生じる恐れがあり、その改善が望まれている。
すなわち、所要の支持力が得られるまでは杭を回転させながら土中へ圧入し、杭の先端部分が所定の深度に到達したら回転動作を停止し、この後圧入のみによって前記杭を土中にさらに貫入させているため、最後の圧入のみの押し込みにより埋設杭の側面部と地盤とのなじみつまり支持力が乱されることになり、結果として地盤の保持力を低下させることになる。これにより、所望の支持力が得られなくなる恐れがある。また、最後の圧入のみによる貫入時には非常に大きな圧入力(すなわち昇降駆動力)が必要であり、昇降駆動部の最大駆動力を大きくしなければならないため、装置が大型になるという問題もある。さらに、回転圧入操作を停止した時、所定深さに少し届かなかった場合、回転操作なしで圧入操作をしても反力が大きいため容易には圧入できず、また圧入操作が十分でない状態で回転操作をすると、地盤をかき乱すと言う問題もある。
本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、目標深さに達するときまで十分な支持力が得られる杭の回転圧入工法及びその回転圧入制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、発明は、杭を回転させる回転モータと、該杭及び回転モータを昇降させる昇降モータと、杭の昇降を操作する昇降操作レバーと、該昇降操作レバーの操作量に応じて前記昇降モータの回転速度を制御する昇降制御部と、杭の回転の起動及び停止を操作する回転モータ入/切スイッチと、該回転モータ入/切スイッチの起動又は停止信号に基づいてそれぞれ回転モータの回転又は停止指令を出力するコントローラとを備えた杭の回転圧入制御装置において、前記昇降操作レバーの下げ操作を検出する下げ操作検出センサと、前記昇降モータによる杭の圧入量を検出する圧入量センサと、前記昇降モータによる杭の圧入力を検出する圧入力検出センサとを備え、前記コントローラは、前記回転モータ入/切スイッチから停止信号が入力され、かつ、下げ操作検出センサにより下げ操作信号が入力され、かつ、圧入力検出センサの出力圧力信号が所定圧力以上になっているときには、一回転当りの圧入量が予め決定された値になるように、回転モータの回転速度指令値を演算して出力し、回転モータの回転速度指令値に応じて前記回転モータの回転速度を制御する回転制御部を介して、回転数を制御する構成としている。
発明によれば、回転操作を停止しても目標の地盤の堅さに応じた所定の1回転当りの圧入量で杭を回転圧入できるので、食い込み良く圧入することができ、所定の支持力を確保することができる。また、目標深さに達する前の回転圧入操作を昇降操作レバーのみでするので、操作が簡単で作業性がよい。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1及び図2により、本発明を適用する杭圧入機械の概要構成を説明する。図1は杭圧入機械の側面図で、図2はその正面図である。
図1及び図2において、杭圧入機械1は、走行装置(本例では、左右1対のクローラ式走行装置)を備えた下部走行体2の略中央部に上部旋回体3を旋回自在に搭載している。上部旋回体3の前部左側には運転室4が設置され、後端部にはカウンタウエイト6が取り付けられている。また、上部旋回体3の前部の左右略中央部に設けた取付フレーム12には、杭圧入装置5が図示の垂直状態(掘削時の状態)と水平状態(非掘削時の移動時及び運送時の状態)との間で起伏可能に設けられている。さらに、上部旋回体3の後端部左右及び前端部右側には、それぞれアウトリガ7,7,8が設けられている。
前記杭圧入装置5は、前記取付フレーム12に起伏自在に取り付けられたリーダ11を備え、正面視で該リーダ11の左右にそれぞれオーガ装置30と回転圧入駆動装置15とが上下動自在に設けられている。オーガ装置30と回転圧入駆動装置15は、リーダ11により上下動自在にガイドされ、支持されている。
回転圧入駆動装置15は、上下動自在に装着されたケース16に、下端連結部に連結した鋼管杭等の杭18等を回転させる回転モータ17と、このケース16を上下駆動する昇降モータ21とが取り付けられている。この回転モータ17及び昇降モータ21は、油圧モータで構成されている。
また、オーガ装置30は、図示しない回転および昇降駆動油圧モータを備えたオーガ駆動部31と、該オーガ駆動部31の駆動軸下端部に装着されたオーガ32とを備えている。
次に、図3及び図4により回転圧入駆動装置15を詳細に説明する。図3及び図4は、それぞれ図2のX視図、及び図3のY視図である。
図3及び図4において、ケース16の下部には、減速機を内蔵した回転モータ17が回転軸を垂直方向に向けて取り付けられ、該回転モータ17の出力軸は、ケース16の下端部に装着されたベアリングボックス19a内に設けたベアリング19に回転自在に支承された駆動軸18aに連結されている。この駆動軸18aに、図示しない連結部を介して埋設杭が連結される。また、ケース16の上部には、昇降モータ21が回転軸を水平方向に向けて取り付けられており、その出力軸に設けたギヤ22に噛合させたギヤ23と同軸にスプロケット24が回転自在に設けられている。このスプロケット24には、前記リーダ11の長手方向(垂直状態での垂直方向)に沿って配設したチェーン26が係合しており、また、このチェーン26の弛みを調整するための2個のアイドルスプロケット(又はローラでもよい。)25a,25bが設けられている。これらのスプロケット24、ギヤ23及びアイドルスプロケット25a,25bは、ケース16に回転自在に支承されている。このとき、昇降モータ21の回転でスプロケット24を回転させることにより、この回転圧入駆動装置15を昇降させる。また、回転モータ17の回転により、その連結部に連結した杭を回転させる。
前記ベアリングボックス19aの外周面には、前記昇降モータ21による杭の圧入力すなわち圧入荷重を検出する圧入力検出センサ65としてのロードセルが取り付けられている。また、昇降モータ21の出力軸に設けたギヤ22の軸端部には、昇降モータ21の回転数を検出するエンコーダがその圧入量センサ66として取り付けられている。回転モータ17の回転軸外周部近傍には、回転数を検出する回転数センサ67としての電磁ピックアップセンサが取り付けられている。
次に、図5に示すブロック回路図に基づき、回転圧入駆動装置15の油圧回路及び電気接続を説明する。
メインポンプ41は、管路51aを介して昇降用切換弁43の入力ポートに接続され、昇降用切換弁43のドレンポートは管路51bを介してタンク42に接続されている。昇降用切換弁43の出力ポートは、管路53a,53bを介して昇降モータ21に接続されている。また、メインポンプ41は管路52aを介して回転用切換弁44に接続されており、回転用切換弁44のドレンポートは管路52bを介してタンク42に接続されている。回転用切換弁44の出力ポートは、管路54a,54bを介して回転モータ17に接続されている。
昇降用切換弁43のパイロット操作部には、昇降操作レバー45に連結された1対のパイロット圧操作弁46a,46bの制御ポートがパイロット管路55a,55bを介して接続されている。この1対のパイロット圧操作弁46a,46bの入力ポートにはパイロット管路57aを介してパイロット圧ポンプ48が、また該操作弁46a,46bのニュートラルポートにはパイロット管路57bを介してタンク42がそれぞれ接続されている。なお、パイロット圧操作弁46a,46bは、昇降操作レバー45の操作量に応じたパイロット圧を出力するものである。
また、回転用切換弁44のパイロット操作部には、1対の電磁比例式操作弁47a,47bの制御ポートがパイロット管路56a,56bを介して接続されており、この1対の電磁比例式操作弁47a,47bの入力ポート及びニュートラルポートにはそれぞれパイロット管路58a,58bを介してパイロット圧ポンプ48及びタンク42が接続されている。1対の電磁比例式操作弁47a,47bのソレノイド操作部には、コントローラ40からの操作指令信号が入力されており、電磁比例式操作弁47a,47bはコントローラ40からの操作指令値に応じたパイロット圧を出力する。ここで、電磁式比例式操作弁47a,47bを、それぞれ右回転用及び左回転用とする。
前記パイロット管路55a,55bにはそれぞれ圧力センサ62,61が設けられており、この圧力センサ61,62の出力信号はコントローラ40に入力されている。また、回転モータ17と回転用切換弁44とを接続する前記管路54a,54bには圧力センサ63,64が設けられ、圧力センサ63,64の出力信号がコントローラ40に入力されている。さらに、昇降モータ21による杭の圧入力を検出する前記圧入力検出センサ65の出力信号、その圧入量(すなわち深度に相当し、本例では昇降モータ21の回転数)を検出する前記圧入量センサ66の出力信号、及び回転モータ17の回転数を検出する前記回転数センサ67の出力信号がそれぞれコントローラ40に入力されている。
また、杭圧入機械1には操作パネル68が備えられている。操作パネル68には、杭圧入作業に必要な例えば杭一回転当りの圧入量(以降、PR値と呼ぶ。)等の各種データを予め設定するためのテンキー等のデータ設定スイッチ68a、作業中の現在の実測のPR値を記憶するためのPR値記憶スイッチ68b、前記予め設定されたPR値及び前記記憶された実測PR値のうちのいずれかを目標PR値として選択するためのPR値選択スイッチ68cが設けられている。また、操作パネル68には、杭圧入装置5の回転モータ17の正転/停止/逆転を操作するための回転モータ入/切スイッチ68d、及び、前記設定データの確認や各センサデータ、制御装置内部情報等の監視をするための表示部68fが設けられている。この操作パネル68とコントローラ40は、前記各種設定データ、表示データ等を送受信するためのデータ通信線、及び上記スイッチ信号をコントローラ40に入力するための信号線とで接続されている。
ここで、地盤の堅さ及びPR値について説明する。通常、事前調査によって深さ方向の土質分布とその地盤の堅さ(通常、N値と呼ばれているものであり、以下単にN値と呼ぶ。)を調査し、地盤の種類、支持地盤の堅さN値、深さが決まる。一方、PR値とは杭の一回転当りの圧入量で表されるものであり、杭の回転数をRとし、圧入量(すなわち圧入ストローク)をPとすると、PR値は(P/R)で表される。そして、前記支持地盤の堅さN値の時の1回転当りの圧入量を測定し、それを管理用PR値とする。施工時のPR値を監視し、目標深さにおけるPR値と管理用PR値とを比較することで杭が支持地盤に入ったかどうかを確認することができる。
そして、杭圧入作業時には、コントローラ40は、実測の圧入量Pと杭の回転数及び回転速度とに基づき実測PR値を算出し、この算出した実測PR値を表示部68fに表示する表示指令を出力する。さらに、この間に、PR値記憶スイッチ68bが操作されたときには、上記で求めた実測PR値を所定記憶部に記憶する。
次に、上記構成の制御装置による回転圧入工法の手順について図6を参照して説明する。
(1)まずステップS1では、図6(a)に示すように杭連結部に連結した鋼管杭等の杭18を地面上に立てた状態で、オペレータは操作パネル68の回転モータ入/切スイッチ68dを正転側に操作して回転モータ17を所定回転数で回転させると共に、昇降操作レバー45を下げ方向に操作して昇降モータ21で回転圧入駆動装置15を下降させる。これによって、前記杭18を、オペレータの操作で回転圧入する。
このとき、コントローラ40は、回転モータ入/切スイッチ68dの正転信号を受けて電磁比例式操作弁47aに所定の右回転指令信号を出力し、これにより回転用切換弁44の圧油流量が制御されて、回転モータ17は所定回転数で正転する。また、昇降操作レバー45の下げ操作量に応じて昇降用切換弁43の圧油流量が制御されて、昇降モータ21の回転数つまり下降速度が制御される。
なお、上記(1)を実施する前に、オーガ32を地中の所定深さまで回転圧入しておき、このオーガ32によって前記杭圧入時の反力を得るようにしても良い。これにより、アウトリガ7,8との併用でさらに大きな圧入時反力が得られ、圧入作業を効率良く行える。
(2)上記(1)のオペレータによる手動操作の継続により、杭18の回転圧入作業が所定の深度まで進められる。このとき、コントローラ40は、圧入量センサ66で検出した圧入量Pと回転数センサ67で検出した回転数・回転速度とに基づき、実測PR値を演算により求めると共に、操作パネル68の表示部68fに表示させる。オペレータは、この表示部68fに表示されているPR値を見ながら、所定深さになるまで上記手動操作を継続する。なお、所定の深さに対して杭18の長さが満たない場合には、図6(b)に示すように複数の杭18を順次連結して行く。
(3)所定の深さに略達したとき、オペレータは回転モータ入/切スイッチ68dを停止側に操作すると共に昇降操作レバー45をニュートラルに戻して、回転モータ17及び昇降モータ21を共に停止させる。この後、オペレータは図6(c)に示すように、最後に圧入した杭18の上端部に、レーザ受光器72aを付設したスケール71を設置し、作業現場の基準高さ位置に設置されたレーザ投光器72bから前記レーザ受光器72aに向けてレーザ光を投光し、レーザ受光器72aでの受光高さをスケール71によって計測する。これにより、レーザ面から最後に圧入した杭18の上端部までの深さh1を計測する。そして、計測した深さh1が予め規定されている所定深さh0に対して規定誤差以内に達していない場合には、オペレータは次の(4)以降のようにして、さらに回転圧入を行う。
(4)オペレータは、昇降操作レバー45のみを所望量下げ操作する。すると、前述の通り、この昇降操作レバー45の操作量に応じて昇降モータ21の下降速度は制御される。この間、コントローラ40は、圧力センサ62で検出した圧力を監視しており、この下げ方向に対応するパイロット管路55aのパイロット圧が所定値以上になったことを検出して、「下げ操作中」と判断する。
(5)「下げ操作中」と判断したとき、コントローラ40は、圧入力検出センサ65の出力圧力信号をチェックして、杭圧入力が所定圧力以上になっているかを判断し、所定圧力以上になっているとき、つまり地中に杭圧入中であるときには、さらに回転モータ入/切スイッチ68dが停止側になっているかをチェックし、停止側になっているときに、回転モータ17の回転数を自動的に以下のように制御する。
すなわち、コントローラ40は、圧入量センサ66で検出した現在の圧入量Pと回転数センサ67で検出した回転数・回転速度とに基づき実測PR値を演算により求め、この実測PR値と予め設定された目標PR値との偏差値に基づき、この偏差値が小さくなるようにすなわち目標PR値になるように、圧入量センサ66で検出した圧入量Pに応じた杭の回転数指令値を演算によって求め、この求めた回転数指令値を電磁比例式操作弁47aに出力して回転モータ17の回転数を制御する。なお、上記演算に用いる目標PR値は、前記予め設定された目標PR値、及び、前記作業中にオペレータがPR値記憶スイッチ68bを押すことによって記憶された停止直前の実測PR値のうち、PR値選択スイッチ68cにより選択された方のPR値である。
図8は、回転操作なしに圧入操作をした時の回転モータ17の自動回転数制御フローチャートを表しており、以下同フローチャートにより説明する。
ステップS11で、オペレータの昇降操作レバー45の下げ操作量に応じて昇降用切換弁43により昇降モータ21の下降速度が制御される。これと共に、ステップS12で、コントローラ40は圧力センサ62により昇降操作レバー45の下げ操作圧つまり下げ操作量を検出し、この下げ操作量に応じた下降速度(P/s)を演算により求め、求めた下降速度と予め設定された目標PR値とに基づき、PR値の関係式(回転速度指令v=P/(PR値・s))から回転モータ17の回転速度指令vを算出する。
次に、ステップS13で、コントローラ40は、この求めた回転速度指令を電磁比例式操作弁47aに出力して、回転モータ17の正転速度を制御する。この後、コントローラ40は、ステップS14で、圧入量センサ66により昇降モータ21の圧入量Pを、回転数センサ67により回転モータ17の回転数をそれぞれ検出し、次にステップS15で、前記検出した圧入量Pと杭回転数とに基づき実測PR値を演算により求める。そして、ステップS16で、目標PR値と実測PR値との偏差値αに応じて、この偏差値αを小さくするように前記回転速度指令値vの補正値Δvを求め、この補正値Δvを前回の回転速度指令値viに加算して補正する。つまり、演算式「今回の回転速度指令値vi=前回の回転速度指令値vi-1 +補正値Δv」によって補正する。ここで、この補正値Δvは、例えば前回の回転速度指令値vi-1に対して所定割合の係数β(−1〜1の間で、符号は偏差値αの符号に応じる。)を掛けたものとして求めることができる。なお、この係数βは、例えば土質に応じて選択できるようにしてもよい。また、補正値Δvは、回転モータ17の入出力間の差圧、すなわち圧力センサ63,64間の差圧に応じてその大きさを調整してもよい。この後、ステップS13に戻って以上の処理を繰り返す。なお、ステップS13〜ステップS16までの演算及び回転速度指令値vi出力は、所定の演算周期時間毎に行われる。
本発明に係る回転圧入工法に用いる杭として、例えば、図9に示すような下端部側面に螺旋状の翼14を設けたものであっても構わない。例えば、翼14のピッチLを目標PR値と一致させて構成すると、目標PR値となるように杭回転数を制御することにより、杭18が地盤に隙間無く食い込むので、地盤の支持力を確実に得ることができる。
なお、上記実施形態では、回転圧入操作を昇降操作レバー45の下げ操作によって行うようにした例で示したが、本発明はこの操作方法に限定されない。例えば、所定の起動スイッチを設けて該起動スイッチが操作されたときに、自動的に昇降モータ21を所定下降速度で回転させ、所定PR値になるようにこのときの圧入量に応じて回転モータ17の回転数を制御するようにしてもよい。
上記説明した発明により、以下の効果を奏する。
所望の支持力を得るために所定の地盤堅さ(N値)が得られる所定深さ近傍まで杭を回転圧入した後、杭上端部が地表面から所定深さに下降するまで、オペレータが回転モータ入/切スイッチ68dを停止側にしたまま昇降操作レバー45の下げ操作を行ったら、この間のPR値が目標のPR値になるように、杭下降速度(単位時間当りの圧入量)に応じて回転モータ17の回転速度を自動的に制御している。このため、杭の食い込みが良く、杭側面部と地盤とのなじみが非常に良い。従って、地盤の支持力を確実に得ることができる。
目標PR値として、予め設定した目標PR値、及び直前の回転圧入時の実測PR値のうち、いずれか一方を選択可能としているため、作業現場の地盤の実状に適合させてPR値を設定できる。従って、地盤に対してより高い支持力が得られる。
オペレータは、回転モータ入/切スイッチ68dが停止側にされたままで昇降操作レバー45の下げ操作のみを行うことにより、回転圧入操作ができるので、操作性が良い。さらに、オペレータの下げ操作量で圧入量を調整できるので、杭上端部の埋設位置の調整が簡単である。
上記の回転モータ17の回転速度を自動的に制御するときには、杭を地中に圧入中であること、つまり杭の圧入力が所定値以上であることを確認して回転モータ17を回転させるので、杭が未だ空中にある状態で誤って昇降操作レバー45の下げ操作のみがされた場合に回転モータ17が駆動されるのを防止でき、作業時の安全性を高めることができる。
アウトリガとオーガを併用して、オーガの反力を杭の回転圧入力に利用するので、十分に大きな圧入力が得られ、杭を確実に所望深度まで回転圧入できる。
また、最下端に位置する杭の先端部側面に螺旋状の翼を設けた場合、例えば該翼のピッチと目標PR値とを一致させて杭回転数を制御すると、杭と地盤とのなじみが良く、地盤の支持力を確実に得ることができる。
本発明は、鋼管杭だけでなく、その他コンクリート杭等各種の杭回転圧入工法にも適用できる。
本発明が適用される杭圧入機械の側面図である。 本発明が適用される杭圧入機械の正面図である。 図2のX視図である。 図3のY視図である。
本発明に係る回転圧入駆動装置のブロック回路図である。 本発明に係る回転圧入工法の説明図である。 回転操作なしに圧入操作をした時の回転モータの自動回転数制御フローチャートである。 翼を有する杭の説明図である。
符号の説明
1…杭圧入機械、2…下部走行体、3…上部旋回体、4…運転室、5…杭圧入装置、6…カウンタウエイト、7,8…アウトリガ、11…リーダ、12…取付フレーム、14…翼、15…回転圧入駆動装置、16…ケース、17…回転モータ、18…杭、18a…駆動軸、19…ベアリング、19a…ベアリングボックス、21…昇降モータ、22,23…ギヤ、24…スプロケット、26…チェーン、30…オーガ装置、31…オーガ駆動部、32…オーガ、40…コントローラ、41…メインポンプ、42…タンク、43…昇降用切換弁、44…回転用切換弁、45…昇降操作レバー、46a,46b…パイロット圧操作弁、47a,47b…電磁比例式操作弁、48…パイロット圧ポンプ、51a,51b,52a,52b,53a,53b,54a,54b…管路、55a,55b,56a,56b,57a,57b,58a,58b…パイロット管路、61,62,63,64…圧力センサ、65…圧入力検出センサ、66…圧入量センサ、67…回転数センサ、68…操作パネル、68a…データ設定スイッチ、68b…PR値記憶スイッチ、68c…PR値選択スイッチ、68d…回転モータ入/切スイッチ、68f…表示部、71…スケール、72a…レーザ受光器、72b…レーザ投光器。

Claims (4)

  1. 杭(18)を回転させる回転モータ(17)と、該杭(18)及び回転モータ(17)を昇降させる昇降モータ(21)と、杭(18)の昇降を操作する昇降操作レバー(45)と、該昇降操作レバー(45)の操作量に応じて前記昇降モータ(21)の回転速度を制御する昇降制御部(46a,46b,43)と、杭(18)の回転の起動及び停止を操作する回転モータ入/切スイッチ(68d) と、該回転モータ入/切スイッチ(68d) の起動又は停止信号に基づいてそれぞれ回転モータ(17)の回転又は停止指令を出力するコントローラとを備えた杭の回転圧入制御装置において、
    前記昇降操作レバー(45)の下げ操作を検出する下げ操作検出センサ(62)と、
    前記昇降モータ(21)による杭(18)の圧入量を検出する圧入量センサ(66)と、
    前記昇降モータ(21)による杭(18)の圧入力を検出する圧入力検出センサ(65)とを備え、
    前記コントローラ(40)は、前記回転モータ入/切スイッチ(68d)
    から停止信号が入力され、かつ、下げ操作検出センサ(62)により下げ操作信号が入力され、かつ、圧入力検出センサ(65)の出力圧力信号が所定圧力以上になっているときには、一回転当りの圧入量が予め決定された値になるように、回転モータ(17)の回転速度指令値を演算して出力し、回転モータ(17)の回転速度指令値に応じて前記回転モータ(17)の回転速度を制御する回転制御部(47a,47b,44)を介して、回転数を制御する
    ことを特徴とする杭の回転圧入制御装置。
  2. 杭(18)を回転させつつ地盤の目標深さまで圧入する杭の回転圧入工法において、
    杭(18)の先端部が目標深さに達する前の所定深さで杭(18)の回転圧入操作を停止させ、残り深さを確認した後、前記目標深さまで杭(18)の圧入操作をするとき、杭(18)の一回転当りの圧入量が前記停止直前の値になるように、杭(18)の圧入量に応じて回転数を自動的に制御して、回転圧入をする
    ことを特徴とする杭の回転圧入工法。
  3. 請求項1又は2に記載の杭の回転圧入工法において、
    杭(18)を地盤に回転圧入する前に、オーガ(32)を地盤に貫入し、このオーガ(32)の反力を利用して杭(18)を回転圧入する
    ことを特徴とする杭の回転圧入工法。
  4. 杭(18)を回転させる回転モータ(17)と、該杭(18)及び回転モータ(17)を昇降させる昇降モータ(21)と、杭(18)の昇降を操作する昇降操作レバー(45)と、該昇降操作レバー(45)の操作量に応じて前記昇降モータ(21)の回転速度を制御する昇降制御部(46a,46b,43)と、杭(18)の回転の起動及び停止を操作する回転モータ入/切スイッチ(68d)と、該回転モータ入/切スイッチ(68d)の起動又は停止信号に基づいてそれぞれ回転モータ(17)の回転又は停止指令を出力するコントローラとを備えた杭の回転圧入制御装置において、
    前記昇降操作レバー(45)の下げ操作を検出する下げ操作検出センサ(62)と、
    前記昇降モータ(21)による杭(18)の圧入量を検出する圧入量センサ(66)とを備え、
    前記コントローラ(40)は、前記回転モータ入/切スイッチ(68d)の停止信号を入力しているときに、下げ操作検出センサ(62)により下げ操作を検出しているときには、一回転当りの圧入量を示す値が予め決定された値になるように、圧入量センサ(66)により検出した杭(18)の圧入量に応じた回転モータ(17)の回転速度指令値を演算して出力し、回転モータ(17)の回転速度指令値に応じて前記回転モータ(17)の回転速度を制御する回転制御部(47a,47b,44)を介して、回転数を制御する
    ことを特徴とする杭の回転圧入制御装置。
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