JP4111329B2 - 杭の回転圧入制御装置 - Google Patents
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Description
すなわち、所要の支持力が得られるまでは杭を回転させながら土中へ圧入し、杭の先端部分が所定の深度に到達したら回転動作を停止し、この後圧入のみによって前記杭を土中にさらに貫入させているため、最後の圧入のみの押し込みにより埋設杭の側面部と地盤とのなじみつまり支持力が乱されることになり、結果として地盤の保持力を低下させることになる。これにより、所望の支持力が得られなくなる恐れがある。また、最後の圧入のみによる貫入時には非常に大きな圧入力(すなわち昇降駆動力)が必要であり、昇降駆動部の最大駆動力を大きくしなければならないため、装置が大型になるという問題もある。さらに、回転圧入操作を停止した時、所定深さに少し届かなかった場合、回転操作なしで圧入操作をしても反力が大きいため容易には圧入できず、また圧入操作が十分でない状態で回転操作をすると、地盤をかき乱すと言う問題もある。
まず、図1及び図2により、本発明を適用する杭圧入機械の概要構成を説明する。図1は杭圧入機械の側面図で、図2はその正面図である。
図3及び図4において、ケース16の下部には、減速機を内蔵した回転モータ17が回転軸を垂直方向に向けて取り付けられ、該回転モータ17の出力軸は、ケース16の下端部に装着されたベアリングボックス19a内に設けたベアリング19に回転自在に支承された駆動軸18aに連結されている。この駆動軸18aに、図示しない連結部を介して埋設杭が連結される。また、ケース16の上部には、昇降モータ21が回転軸を水平方向に向けて取り付けられており、その出力軸に設けたギヤ22に噛合させたギヤ23と同軸にスプロケット24が回転自在に設けられている。このスプロケット24には、前記リーダ11の長手方向(垂直状態での垂直方向)に沿って配設したチェーン26が係合しており、また、このチェーン26の弛みを調整するための2個のアイドルスプロケット(又はローラでもよい。)25a,25bが設けられている。これらのスプロケット24、ギヤ23及びアイドルスプロケット25a,25bは、ケース16に回転自在に支承されている。このとき、昇降モータ21の回転でスプロケット24を回転させることにより、この回転圧入駆動装置15を昇降させる。また、回転モータ17の回転により、その連結部に連結した杭を回転させる。
メインポンプ41は、管路51aを介して昇降用切換弁43の入力ポートに接続され、昇降用切換弁43のドレンポートは管路51bを介してタンク42に接続されている。昇降用切換弁43の出力ポートは、管路53a,53bを介して昇降モータ21に接続されている。また、メインポンプ41は管路52aを介して回転用切換弁44に接続されており、回転用切換弁44のドレンポートは管路52bを介してタンク42に接続されている。回転用切換弁44の出力ポートは、管路54a,54bを介して回転モータ17に接続されている。
(1)まずステップS1では、図6(a)に示すように杭連結部に連結した鋼管杭等の杭18を地面上に立てた状態で、オペレータは操作パネル68の回転モータ入/切スイッチ68dを正転側に操作して回転モータ17を所定回転数で回転させると共に、昇降操作レバー45を下げ方向に操作して昇降モータ21で回転圧入駆動装置15を下降させる。これによって、前記杭18を、オペレータの操作で回転圧入する。
このとき、コントローラ40は、回転モータ入/切スイッチ68dの正転信号を受けて電磁比例式操作弁47aに所定の右回転指令信号を出力し、これにより回転用切換弁44の圧油流量が制御されて、回転モータ17は所定回転数で正転する。また、昇降操作レバー45の下げ操作量に応じて昇降用切換弁43の圧油流量が制御されて、昇降モータ21の回転数つまり下降速度が制御される。
ステップS11で、オペレータの昇降操作レバー45の下げ操作量に応じて昇降用切換弁43により昇降モータ21の下降速度が制御される。これと共に、ステップS12で、コントローラ40は圧力センサ62により昇降操作レバー45の下げ操作圧つまり下げ操作量を検出し、この下げ操作量に応じた下降速度(P/s)を演算により求め、求めた下降速度と予め設定された目標PR値とに基づき、PR値の関係式(回転速度指令v=P/(PR値・s))から回転モータ17の回転速度指令vを算出する。
所望の支持力を得るために所定の地盤堅さ(N値)が得られる所定深さ近傍まで杭を回転圧入した後、杭上端部が地表面から所定深さに下降するまで、オペレータが回転モータ入/切スイッチ68dを停止側にしたまま昇降操作レバー45の下げ操作を行ったら、この間のPR値が目標のPR値になるように、杭下降速度(単位時間当りの圧入量)に応じて回転モータ17の回転速度を自動的に制御している。このため、杭の食い込みが良く、杭側面部と地盤とのなじみが非常に良い。従って、地盤の支持力を確実に得ることができる。
Claims (4)
- 杭(18)を回転させる回転モータ(17)と、該杭(18)及び回転モータ(17)を昇降させる昇降モータ(21)と、杭(18)の昇降を操作する昇降操作レバー(45)と、該昇降操作レバー(45)の操作量に応じて前記昇降モータ(21)の回転速度を制御する昇降制御部(46a,46b,43)と、杭(18)の回転の起動及び停止を操作する回転モータ入/切スイッチ(68d) と、該回転モータ入/切スイッチ(68d) の起動又は停止信号に基づいてそれぞれ回転モータ(17)の回転又は停止指令を出力するコントローラとを備えた杭の回転圧入制御装置において、
前記昇降操作レバー(45)の下げ操作を検出する下げ操作検出センサ(62)と、
前記昇降モータ(21)による杭(18)の圧入量を検出する圧入量センサ(66)と、
前記昇降モータ(21)による杭(18)の圧入力を検出する圧入力検出センサ(65)とを備え、
前記コントローラ(40)は、前記回転モータ入/切スイッチ(68d)
から停止信号が入力され、かつ、下げ操作検出センサ(62)により下げ操作信号が入力され、かつ、圧入力検出センサ(65)の出力圧力信号が所定圧力以上になっているときには、一回転当りの圧入量が予め決定された値になるように、回転モータ(17)の回転速度指令値を演算して出力し、回転モータ(17)の回転速度指令値に応じて前記回転モータ(17)の回転速度を制御する回転制御部(47a,47b,44)を介して、回転数を制御する
ことを特徴とする杭の回転圧入制御装置。 - 杭(18)を回転させつつ地盤の目標深さまで圧入する杭の回転圧入工法において、
杭(18)の先端部が目標深さに達する前の所定深さで杭(18)の回転圧入操作を停止させ、残り深さを確認した後、前記目標深さまで杭(18)の圧入操作をするとき、杭(18)の一回転当りの圧入量が前記停止直前の値になるように、杭(18)の圧入量に応じて回転数を自動的に制御して、回転圧入をする
ことを特徴とする杭の回転圧入工法。 - 請求項1又は2に記載の杭の回転圧入工法において、
杭(18)を地盤に回転圧入する前に、オーガ(32)を地盤に貫入し、このオーガ(32)の反力を利用して杭(18)を回転圧入する
ことを特徴とする杭の回転圧入工法。 - 杭(18)を回転させる回転モータ(17)と、該杭(18)及び回転モータ(17)を昇降させる昇降モータ(21)と、杭(18)の昇降を操作する昇降操作レバー(45)と、該昇降操作レバー(45)の操作量に応じて前記昇降モータ(21)の回転速度を制御する昇降制御部(46a,46b,43)と、杭(18)の回転の起動及び停止を操作する回転モータ入/切スイッチ(68d)と、該回転モータ入/切スイッチ(68d)の起動又は停止信号に基づいてそれぞれ回転モータ(17)の回転又は停止指令を出力するコントローラとを備えた杭の回転圧入制御装置において、
前記昇降操作レバー(45)の下げ操作を検出する下げ操作検出センサ(62)と、
前記昇降モータ(21)による杭(18)の圧入量を検出する圧入量センサ(66)とを備え、
前記コントローラ(40)は、前記回転モータ入/切スイッチ(68d)の停止信号を入力しているときに、下げ操作検出センサ(62)により下げ操作を検出しているときには、一回転当りの圧入量を示す値が予め決定された値になるように、圧入量センサ(66)により検出した杭(18)の圧入量に応じた回転モータ(17)の回転速度指令値を演算して出力し、回転モータ(17)の回転速度指令値に応じて前記回転モータ(17)の回転速度を制御する回転制御部(47a,47b,44)を介して、回転数を制御する
ことを特徴とする杭の回転圧入制御装置。
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