JP4110686B2 - 車両用盗難防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、駐車状態にある車両の盗難を警報によって防止するようにした車両用盗難防止装置に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
近年、駐車車両の盗難の多発傾向を背景として、車両の盗難を防止するための技術が種々提案されている。
【0004】
例えば、特開平7−165019号公報には、車両の盗難状態が検出されたときに、ホーンの吹鳴とかライトの点灯等によって盗難行為の牽制を行うとともに、車両の所有者の携帯機に警報信号を送信して注意を喚起するようにした盗難防止技術が提案されている。
【0005】
また、特開平10−208194号公報には、車両が使用される国とか地域によって車両盗難防止機能をセットした時のセット報知制御の仕様が異なることに鑑み、車両の現在地(国あるいは地域)を検出し、車両盗難防止機能をセットした時には車両の現在地に応じた仕様の下でセット報知制御を行う技術が提案されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上掲の各公知技術のうち、前者の車両盗難防止技術においては、車両盗難が検出されたときには、該車両の現在地(現在の駐車位置)の如何に拘わらず、一律に所定の対応措置が採られるとともに車両所有者に警報信号が報知されるものであることから、例えば現在地が自宅であって車両の近くに所有者が居る場合でも、現在地が自宅から遠く離れた位置であって車両の近くに所有者がいない場合でも、同じ音量で盗難警報のホーンが吹鳴し、場合によっては近所迷惑になることも考えられる。従って、最適な盗難防止制御を実現するためには、車両の現在地に対応した制御が行われることが必要となる。
【0007】
この場合、上掲各公知技術のうち、後者の車両盗難防止技術、即ち、車両の現在地を盗難防止制御に反映させる技術の適用も考えられるが、この後者の車両盗難防止技術における車両の現在地の検出は、国あるいは地域毎に異なる盗難防止制御の仕様変更を行うためのものであって、同一仕様が適用される領域内では意味をなさないものである。
【0008】
そこで本願発明は、駐車状態にある車両の盗難防止制御を、該車両の現在地に応じて最適に行うことを可能とした車両用盗難防止装置を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0010】
本願の第1の発明では、車両の盗難に係わる状態が発生したときこれを検出して所定の警報を行う盗難警報手段と、車両の現在地を検出する現在地検出手段とを備えた車両用盗難防止装置において、上記盗難警報手段を、上記現在地検出手段により検出される車両の現在地に応じて警報形態を警報音による警報と電話通報による警報とを選択的に切り換えるように構成したことを特徴としている。
【0011】
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係る車両用盗難防止装置において、上記盗難警報手段を、上記現在地検出手段により検出される車両の現在地に応じて盗難状態の検出スレッショルドを変更するように構成したことを特徴としている。
【0012】
本願の第3の発明では、上記第1の発明に係る車両用盗難防止装置において、車両の現在地が上記現在地検出手段に登録された上記車両の登録位置及びその周辺であるときには、警報音による警報を禁止して電話通報による警報を行うことを特徴としている。
【0013】
本願の第4の発明では、上記第1の発明に係る車両用盗難防止装置において、車両の現在地が上記現在地検出手段に登録された上記車両の登録位置及びその周辺、又は登録された陸地でないときには、電話通報による警報をした後、所定時間の経過時点で警報音による警報を行うことを特徴としている。
【0014】
本願の第5の発明では、上記第2の発明に係る車両用盗難防止装置において、車両の現在地が上記現在地検出手段に登録された陸地でないときには、登録された陸地であるときよりも盗難状態の検出スレッショルドを大きく設定することを特徴としている。
【0015】
本願の第6の発明では、上記第3の発明に係る車両用盗難防止装置において、上記電話通報による警報に拘らず、上記電話通報を受けた受信者側が電話通報を受けてから所定時間内に上記車両に対して応答しなかった場合には、上記車両において上記所定時間経過後に警報音による警報を行なうことを特徴としている。
【0016】
本願の第7の発明では、上記第6の発明に係る車両用盗難防止装置において、上記電話通報を受けた受信者側が上記所定時間内に上記車両に対して警報音による警報の禁止を返信指令した場合は、該所定時間後においても上記車両における警報音による警報の禁止を継続させることを特徴としている。
【0017】
本願の第8の発明では、上記第6の発明に係る車両用盗難防止装置において、上記電話通報を受けた受信者側が上記所定時間内に上記車両に対して警報音による警報を行うように返信指令した場合は、該返信指令後において、上記車両において警報音による警報を行うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
本願発明ではかかる構成とすることにより次のような効果が得られる。
【0019】
(1) 本願の第1の発明にかかる車両用盗難防止装置によれば、上記盗難警報手段を、上記現在地検出手段により検出される車両の現在地に応じて警報形態を変更するように構成しているので、車両の駐車位置の如何に拘わらず、該車両の現在地に応じた警報形態での警報がなされ、より的確な盗難防止が実現される。
【0020】
また、上記警報形態を警報音による警報と電話通報による警報とし、上記車両の現在地に応じて警報音による警報と電話通報による警報とを選択的に切り換えるようにしているので、例えば、車両の現在地が該車両の所有者の自宅あるいはその周辺であるような場合には、電話通報による警報を選択することで、警報音による周辺住人への迷惑の回避しつつ、車両の所有者には盗難警報を確実に伝達することができる。
【0021】
(2) 本願の第2の発明にかかる車両用盗難防止装置によれば、上記(1)に記載の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記盗難警報手段を、上記現在地検出手段により検出される車両の現在地に応じて盗難状態の検出スレッショルドを変更するように構成しているので、車両の駐車位置の如何に拘わらず、該車両の現在地に応じた最適な検出スレッショルドで盗難検出が行われることから、その盗難検出の信頼性が向上し、より的確な盗難防止が実現される。
【0022】
(3) 本願の第3の発明にかかる車両用盗難防止装置によれば、上記(1)に記載の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、車両の現在地が上記現在地検出手段に登録された上記車両の登録位置及びその周辺であるときには、警報音による警報を禁止して電話通報による警報を行うようにしているので、警報音による周辺住人への迷惑の回避しつつ、車両の所有者には盗難警報を確実に伝達することができる。
【0023】
(4) 本願の第4の発明にかかる車両用盗難防止装置によれば、上記(1)に記載の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、車両の現在地が上記現在地検出手段に登録された上記車両の登録位置及びその周辺、又は登録された陸地でないときには、電話通報による警報をした後、所定時間の経過時点で警報音による警報を行うようにしているので、例えば電話通報による警報を受けた車両所有者が上記所定時間以内に適切な対応措置を講じた場合には、警報音による警報は行われず、従って、警報音での警報によって周辺住民等に迷惑を及ぼすことが確実に回避できることになる。
【0024】
(5) 本願の第5の発明にかかる車両用盗難防止装置によれば、上記(2)に記載の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、車両の現在地が上記現在地検出手段に登録された陸地でないときには、登録された陸地であるときよりも盗難状態の検出スレッショルドを大きく設定するようにしているので、登録された陸地においては盗難検出がされ易いことから確実な盗難防止が実現される一方、登録された陸地でないとき、即ち、海上であるときには波による振動で盗難の誤検出が発生し易い状態であるが、この場合、検出スレッショルドを大きく設定することで誤検出が可及的に防止され盗難検出の信頼性が高まることになる。
【0025】
(6) 本願の第6の発明にかかる車両用盗難防止装置によれば、上記(3)に記載の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記電話通報による警報に拘らず、上記電話通報を受けた受信者側が電話通報を受けてから所定時間内に上記車両に対して応答しなかった場合には、上記車両において上記所定時間経過後に警報音による警報を行なうようにしているので、例えば、所有者等が電話通報を受けて盗難状態を確認したものの、現場状況等によっては、応答したくてもできない場合もあるため、かかる状況の発生を考慮して、所定時間応答が無かった場合には警報音を発生させることで盗難状態の誤検出に基づく警報音の発生による周辺の人々への迷惑を未然に防止しつ、実際に盗難状態が発生している場合には警報音によって確実に盗難防止を図ることができるものである。
【0026】
(7) 本願の第7の発明にかかる車両用盗難防止装置によれば、上記(6)に記載の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記電話通報を受けた受信者側が上記所定時間内に上記車両に対して警報音による警報の禁止を返信指令した場合は、該所定時間後においても上記車両における警報音による警報の禁止を継続させるようにしているので、盗難状態の誤検出に基づく警報音の発生による周辺の人々への迷惑を未然に防止することができる。
【0027】
(8) 本願の第8の発明にかかる車両用盗難防止装置によれば、上記(6)に記載の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記電話通報を受けた受信者側が上記所定時間内に上記車両に対して警報音による警報を行うように返信指令した場合は、該返信指令後において、上記車両において警報音による警報を行うようにしているので、実際に盗難状態が発生している場合に警報音によって確実に盗難防止を図ることができるものである。
【発明の実施の形態】
【0028】
以下、本願発明にかかる車両用盗難防止装置を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0029】
図1には、本願発明にかかる車両用盗難防止装置のシステム構成をブロック化して示している。この車両用盗難防止装置は、車両側に搭載された車載機Xと、当該車両の使用者が携帯するキーレス操作用の携帯機Yと、通信機Zとを備えて構成される。
【0030】
車載機Xの構成
上記車載機Xは、車両側に搭載されて盗難に係わる状態の検出と盗難に対する対応措置とを行うためのものであって、バーグラCPU1を備えている。そして、このバーグラCPU1には、ナビゲーションCPU11と進入検出センサ12と振動検出センサ13とドア用検出センサ14とキーレス送受信機15とドアロック検出センサ16とドアキーシリンダ17とホーン18とバーグラホーン19と無線電話20及びIGスイッチ21が付設されており、これら各部材からそれぞれ信号が入力される。
【0031】
上記ナビゲーションCPU11は、車両の登録位置を記憶したメモリを内蔵する一方、車両の現在地を検出する現在地センサ111と、情報表示を行うディスプレイ112と所要操作を行うスイッチ113とを付設しており、車両の現在地がメモリに登録された登録位置であるのかどうか(厳密には、後述のフローチャートに示すように、登録位置から所定範囲以内の領域であるかどうか)を判断してこれを上記バーグラCPU1に現在地信号として出力する。
【0032】
上記進入検出センサ12は、例えば車室内に配置された赤外線センサ等で構成されるもので、車室内に人が進入したかどうかを検出し、その検出信号を、盗難に係わる状態を示す信号の一つとして、上記バーグラCPU1に出力するものである。
【0033】
上記振動検出センサ13は、車両はその駐車状態(即ち、非盗難時)には原則として振動しないが、盗難時には例えば自走に伴う振動とか搬送に伴う振動が発生することから、車体に振動が生じた場合にこれを検出し、その検出信号を、盗難に係わる状態を示す信号の一つとして、上記バーグラCPU1に出力するものである。
【0034】
上記ドア開検出センサ14は、車両のドアが開かれた時にこれを検出し、その検出信号を、盗難に係わる状態を示す信号の一つとして、上記バーグラCPU1に出力するものである。
【0035】
上記キーレス送受信機15は、次述の携帯機Y側のキーレス送受信機28との間で情報信号の送受信を行うもので、この実施形態のものにおいては、上記携帯機Y側からの各種操作信号を受けてこれを上記バーグラCPU1に入力して、例えばドアの開施錠とかエンジンの始動・停止とか、ホーンの吹鳴等の各作動を実行させる一方、車両側の盗難に係わる各種情報(例えば、進入情報とか振動情報等)を上記携帯機Y側に送信してこれをディスプレイ27に表示させることができるようになっている。
【0036】
上記ドアロック検出センサ16は、車両のドアがロック状態にあることを検出し、その検出信号を、盗難に係わる状態を示す信号の一つとして、上記バーグラCPU1に出力するものである。
【0037】
上記ドアキーシリンダ17は、車両のドアの開施錠を行うものであって、その操作の有無に関する信号が盗難に係わる状態を示す信号の一つとして上記バーグラCPU1に出力される。
【0038】
上記ホーン18は、車両の通常使用時においてドライバーの操作によって警報音を発生することを基本的機能とするものであるが、この実施形態においては、さらにこれを車両の盗難警報の一つとして利用するようになっており、その場合には上記バーグラCPU1からの制御信号に基づいて吹鳴作動されるようになっている。尚、このホーン18の音量は、次述のバーグラホーン19のそれよりも大きく設定されている。
【0039】
上記バーグラホーン19は、車両の盗難時に上記バーグラCPU1からの制御信号を受けて吹鳴作動し、盗難の警報音を発生するものである。尚、このバーグラホーン19は、盗難時のみに吹鳴作動し、且つ一般に車体外部から見えにくい奥まった部位に装着されるものであって、その音量は、上記ホーン18のそれよりも小さく設定されている。
【0040】
上記無線電話20は、次述の通信機Zとの間で無線での情報交換を行うものであって、上記バーグラCPU1から出力される車両状態に関する情報(盗難情報)を上記通信機Z側へ送信するとともに、該通信機Z側から出力される盗難防止に関する情報信号を受けてこれを上記バーグラCPU1に入力するようになっている。
【0041】
上記IGスイッチ21は、イグニッションキーによるエンジン始動操作が行われた場合にこれを検出して上記バーグラCPU1に入力するようになっている。
【0042】
携帯機Yの構成
上記携帯機Yは、車両の所有者等(即ち、所有者の外、正規の使用者を含む者)が携帯して遠隔操作によりドアの開施錠を行うものであって、キーレストランスミッタCPU2を備えている。そして、このキーレストランスミッタCPU2には、遠隔操作用のスイッチ25と、ブザー26とディスプレイ27、及びキーレス送受信機28が備えられている。
【0043】
通信機Zの構成
上記通信機Zは、通信業者3を介して上記車載機Xとの間で情報の授受を行うもので、通信機器としては、所定施設の電話31(例えば、警察の電話)とか、車両の使用者の自宅に備えられた家庭用電話32とか、無線電話用アンナ33を介して通信される携帯電話等の無線電話34等がある。
【0044】
盗難防止装置の基本的な制御思想
この実施形態の盗難防止装置は、上記車載機Xと携帯機Yと通信機Zとの組み合わせによって車両の盗難を未然に防止せんとするものであって、その制御の内容は、車載機X側における盗難に係わる状態の検出と、その検出情報の通信機Z側への報知と、盗難検出に基づく車載機X側での警報とを基本的な制御とし、さらにこの基本的制御に、車両の現在地に基づく警報形態の変更制御と盗難情報を受信した車両の所有者等の意思に基づく対応制御とを加味したものであり、かかる制御思想が具現化されることで盗難防止制御のより一層の適正化が図られるものである。
【0045】
以下においては、かかる制御思想を踏まえた上で、実際の盗難防止制御を具体的に説明するが、ここでは実施例として、盗難防止の対象となる車両の現在地と盗難時の警報形態とに基づいて、以下の四つの実施例を想定している。
【0046】
即ち、第1及び第2の実施例は、車両の現在地を「所有者等の自宅か否か」を基準として判断するものにおいて、現在地が自宅かそれ以外であるかによって警報形態を異ならせたものであり、第3及び第4の実施例は、車両の現在地を「陸地か否か」を基準として判断するものにおいて、現在地が陸地かそれ以外であるかによって警報形態を異ならせたものである。
【0047】
以下、本願発明にかかる車両用盗難防止装置を、上記各実施例毎にそれぞれフローチャートに基づいて具体的に説明する。
【0048】
第1の実施例
第1の実施例における盗難防止装置では、図2〜図5に示す各フローチャートに基づいてその制御が実行される。
【0049】
先ず、図2及び図3に示すフローチャートに基づいて盗難検出制御が行われる。即ち、図2において、バーグラCPU1がスタートすると、先ず、IGスイッチ21のON−OFFが検出される(ステップS1)。ここで、IGスイッチ21がON設定である場合には、盗難検出の必要性はないため、これがOFF設定となるまでIGスイッチ21の検出制御が繰り返される。
【0050】
一方、ステップS2において、IGスイッチ21がOFF設定であると判断された場合は、エンジンが停止され車両が駐車状態に入る可能性がある場合であるため、盗難検出をすべく、ステップS3へ移行し、ドアロックの状態を検出する。即ち、ドアロック検出センサ16とキーレス送受信機15とドアキーシリンダ17の検出値を読み込む。そして、ステップS4においては、車両の所有者等が意識的にドアロック操作を行ったがどうか、即ち、ドアキーシリンダ17又はキーレストランスミッタCPU2によるドアロックがなされたかどうか、を判断する。
【0051】
ここで、かかる意識的なドアロック操作はなされなかったと判断される場合には、ドアアンロック直後に、例えば単発的なホーンの吹鳴とかハザードの点灯によって所有者等にバーグラリセット(即ち、盗難防止制御のリセット)を報知した後(ステップS6)、制御をリターンする。これに対して、意識的なドアロック操作(即ち、駐車を前提としたドアロック)がなされたと判断される場合には、ドアロック直後に、例えば単発的なホーンの吹鳴とかハザードの点灯によって所有者等にバーグラセット(即ち、盗難防止制御のセット)を報知し(ステップS5)、しかる後、次述のバーグラサブルーチンの実行に移行する(ステップS7)。
【0052】
図3に示すバーグラサブルーチンへの移行後は、先ず、ステップS11ではナビゲーションの現在地センサ111の検出値から車両の現在地を検出し、ステップS12では振動検出センサ13から振動の有無を検出する。さらに、ステップS13では、ドア開検出センサ14の検出値B(ドア開を示す検出値)を読み込むとともにキーレス送受信機15とドアキーシリンダ17の作動を検出する。また、ステップS14では、進入検出センサ12の検出値C(進入を示す検出値)を読み込む。
【0053】
次に、ステップS15においては、車両の現在地が上記ナビゲーションCPU11のメモリに登録された所有者等の自宅から所定範囲内の位置であるかどうかを判断する。そして、この車両の現在地に応じて盗難検出を行い、自宅から所定範囲以外の位置での駐車中において盗難に係わる状態が検出されたときには後述する報知サブルーチン1Aに基づく報知制御が行われ、自宅から所定範囲以内の位置での駐車中において盗難に係わる状態が検出されたときには後述する報知サブルーチン1Bに基づく報知制御が行われる。
【0054】
即ち、ステップS15において、車両の現在地が自宅から所定範囲以外の位置であると判断された場合には、先ずステップS16において、振動検出センサ13の検出値「A」とその検出スレッショルド「Ta1」とが比較され、「A>Ta1」のとき(即ち、車両に所定レベル以上の振動が発生しており、車両が盗難状態にあると判断されるとき)には報知サブルーチン1Aの実行へ移行する(ステップS19)が、「A≦Ta1」のとき(即ち、車両に所定レベル以上の振動は発生しておらず、車両は盗難状態にないと判断されるとき)にはステップS17へ移行する。
【0055】
ステップS17においては、キーレスによるアンロック(即ち、携帯機Yからの遠隔操作によるドアのアンロック)又はドアキーシリンダ17によるアンロックが行われることなく、ドア開検出センサ14の検出値が「B」となっているかどうか(換言すれば、所有者等による意識的なドアアンロック操作を伴うことなくドアが開いているかどうか)が判断される。ここで、判断が「YES」である場合には、盗難状態の発生と判断されるため、報知サブルーチン1Aの実行へ移行する(ステップS19)が、判断が「NO」の場合にはステップS18へ移行する。
【0056】
ステップS18においては、進入検出センサ12の検出値「C」とその検出スレッショルド「Tc1」とが比較される。ここで、「T>Tc1」であるときには、車内に人が進入しており、盗難状態の発生と判断されるので、この場合には報知サブルーチン1Aの実行へ移行する(ステップS19)。これに対して、「T≦Tc1」であるときは平常状態と判断されるので、制御をリターンする。
【0057】
即ち、所定レベル以上の振動が発生しているとき、意識的なドアアンロック操作なしにドアが開かれているとき、車内に人が進入しているとき、これらの何れか一つの状態が検出された場合には「盗難状態の発生」と判断して報知サブルーチン1Aによる警報制御が行われ、これら各状態のいずれも発生していない場合には何ら警報制御は行われないものである。
【0058】
一方、ステップS15において、車両の現在地が自宅から所定範囲以内であると判断された場合には、先ずステップS20において、振動検出センサ13の検出値「A」とその検出スレッショルド「Ta2(>Ta1)」とが比較され、「A>Ta2」のとき(即ち、車両に所定レベル以上の振動が発生しており、車両が盗難状態にあると判断されるとき)には報知サブルーチン1Bの実行へ移行する(ステップS23)が、「A≦Ta2」のとき(即ち、車両に所定レベル以上の振動は発生しておらず、車両は盗難状態にないと判断されるとき)にはステップS21へ移行する。
【0059】
ステップS21においては、キーレスによるアンロック(即ち、携帯機Yからの遠隔操作によるドアのアンロック)又はドアキーシリンダ17によるアンロックが行われることなく、ドア開検出センサ14の検出値が「B」となっているかどうか(換言すれば、所有者等による意識的なドアアンロック操作を伴うことなくドアが開いているかどうか)が判断される。ここで、判断が「YES」である場合には、盗難状態の発生と判断されるため、報知サブルーチン1Bの実行へ移行する(ステップS23)が、判断が「NO」の場合にはステップS22へ移行する。
【0060】
ステップS22においては、進入検出センサ12の検出値「C」とその検出スレッショルド「Tc2(>Tc1)」とが比較される。ここで、「T>Tc2」であるときには、車内に人が進入しており、盗難状態の発生と判断されるので、この場合には報知サブルーチン1Bの実行へ移行する(ステップS23)。これに対して、「T≦Tc2」であるときは平常状態と判断されるので、制御をリターンする。
【0061】
即ち、所定レベル以上の振動が発生しているとき、意識的なドアアンロック操作なしにドアが開かれているとき、車内に人が進入しているとき、これらの何れか一つの状態が検出された場合には「盗難状態の発生」と判断して報知サブルーチン1Bによる警報制御が行われ、これら各状態のいずれも発生していない場合には何ら警報制御は行われないものである。
【0062】
尚、車両の現在地が自宅から所定範囲以外である場合の振動レベルの検出スレッショルド「Ta1」(ステップS16)と、車両の現在地が自宅から所定範囲以内である場合の振動レベルの検出スレッショルド「Ta2」(ステップS20)との間に、「Ta2>Ta1」という大小関係を持たせているのは、自宅での駐車中には、例えばタイヤ交換に伴うジャッキアップ等の作業によって、盗難には結びつかない振動が発生することも考えられるため、「自宅から所定範囲以内」の場合における振動の検出スレッショルドを、かかる作業が行われる可能性が低い「自宅から所定範囲以外」の場合における振動の検出スレッショルドよりも大きく設定して、「盗難状態」の検出を行われにくくし、その誤検出を可及的に防止して盗難検出の信頼性を担保したものである。
【0063】
また、車両の現在地が自宅から所定範囲以外である場合の進入検出レベルの検出スレッショルド「Tc1」(ステップS18)と、車両の現在地が自宅から所定範囲以内である場合の進入検出レベルの検出スレッショルド「Tc2」(ステップS22)との間に、「Tc2>Tc1」という大小関係を持たせているのは、自宅での駐車中には所有者等が車両の近くに居ることが多く、該所有者等の影によって進入検出センサ12が誤って「進入検出」を行う可能性が高いため、「自宅から所定範囲以内」の場合における進入検出の検出スレッショルドを、かかる状態の発生の可能性が低い「自宅から所定範囲以外」の場合における進入検出の検出スレッショルドよりも大きく設定して、「盗難状態」の検出を行われにくくし、その誤検出を可及的に防止して盗難検出の信頼性を担保したものである。
【0064】
さらに、この実施例のものにおいては、上述のように車両の現在地に応じて、振動検出センサ13における振動レベルの検出スレッショルドと、進入検出センサ12における進入検出レベルの検出スレッショルドとを共に変更するようにしているが、かかる構成に変えて、例えば後述する第3の実施例のように、振動検出センサ13における振動レベルの検出スレッショルドと、進入検出センサ12における進入検出レベルの検出スレッショルドのうち、振動検出センサ13における振動レベルの検出スレッショルドのみを車両の現在地に応じて変更するように構成することもできるものである。即ち、本願発明においては、盗難状態の検出センサを複数備えたものにおいて、これら全ての検出センサの検出スレッショルドを車両の現在地に応じて変更することを必ずしも必要とするものではなく、これら各検出センサのうちの一部の検出スレッショルドのみを変更するように構成することもできるものである。
【0065】
続いて、報知サブルーチン1A及び報知サブルーチン1Bの制御内容について説明する。
【0066】
報知サブルーチン1A
図4に示す報知サブルーチン1Aは、車両の現在地が登録位置以外(即ち、自宅から所定範囲以外)で、且つ盗難が発生している場合における報知制御である。
【0067】
この報知サブルーチン1Aの制御においては、先ず、タイマをスタートさせ(ステップS31)、しかる後、上記車載機Xの無線電話20によって上記通信機Zの予め設定された電話へ車両の盗難を自動通報する(ステップS32)。尚、この場合、所有者等への通報の確実性の担保という観点から、例えば、先ず、最初に所有者等の携帯電話に通報し、もし携帯電話がつながらなかった場合には所有者等の自宅の電話に通報するという、二段階の通報形態をとっている。
【0068】
次に、車両側において、ホーン18とバーグラホーン19とを同時に作動させ、比較的大音量で警報音を発生させ(ステップS33)、盗難行為者を牽制すると同時に車両周辺の人の注意を喚起し、これらによって盗難行為の未然防止を図る。
【0069】
そして、このホーン18とバーグラホーン19とによる警報音の発生は、タイマがカウントアップするまでの所定時間継続される(ステップS37)ことを原則とするが、この所定時間以内に所有者等による適正なドアアンロック操作が行われた場合、即ち、ドアキーシリンダ17とキーレス送受信機15の作動状態を検出し(ステップS34)、ドアキーシリンダ17へのキーの挿入によるドアアンロック操作(ステップS35)、又はキーレストランスミッタCPU2によるドアアンロック操作(ステップS36)が行われた場合にはその時点で停止されるが、これらのドアアンロック操作が行われない場合には上記所定時間継続され、所定時間経過後にタイマをリセットして終了する(ステップS38)。
【0070】
報知サブルーチン1B
図5に示す報知サブルーチン1Bは、車両の現在地が登録位置(即ち、自宅から所定範囲以内)で、且つ盗難が発生している場合における報知制御である。
【0071】
この報知サブルーチン1Bの制御においては、先ず、タイマをスタートさせ(ステップS41)、しかる後、上記車載機Xの無線電話20によって上記通信機Zの予め設定された電話へ車両の盗難を自動通報する(ステップS42)。尚、この場合、所有者等への通報の確実性の担保という観点から、例えば、先ず、最初に所有者等の自宅の電話に通報し、もしこの電話がつながらなかった場合には所有者等の携帯電話に通報するという、二段階の通報形態をとっている。
【0072】
次に、車両側において、ホーン18のみを作動させ、比較的小音量で警報音を発生させ(ステップS43)、盗難行為者を牽制すると同時に所有者等の注意を喚起し、これらによって盗難行為の未然防止を図る。
【0073】
ここで、この報知サブルーチン1Bにおいては、ホーン18のみによる警報としており、ホーン18とバーグラホーン19との双方による警報を行う上記報知サブルーチン1Aの場合とはその警報形態が異なっているが、これは報知サブルーチン1Bの場合には、所有者等が車両の周辺にいることが多く小音量の警報音でもこれを確認することができ、また自宅周辺で大音量の警報音が発せられると周辺住人に迷惑を及ぼす恐れがあること、等を考慮したものである。
【0074】
上記ホーン18による警報音の発生は、タイマがカウントアップするまでの所定時間継続される(ステップS47)ことを原則とするが、この所定時間以内に所有者等による適正なドアアンロック操作が行われた場合、即ち、ドアキーシリンダ17とキーレス送受信機15の作動状態を検出し(ステップS44)、ドアキーシリンダ17へのキーの挿入によるドアアンロック操作(ステップS45)、又はキーレストランスミッタCPU2によるドアアンロック操作(ステップS46)が行われた場合にはその時点で停止されるが、これらのドアアンロック操作が行われない場合には上記所定時間継続され、所定時間経過後にタイマをリセットして終了する(ステップS48)。
【0075】
第2の実施例
第2の実施例における盗難防止装置は、そのシステム構成及び盗難検出制御を上記第1の実施例の場合と同様としているので、該第1の実施例における該当説明部分(即ち、図1〜図3に対応する部分)を援用することでその説明を省略し、ここでは、図6に示す報知サブルーチン1A及び図7に示す報知サブルーチン1Bのみについてその制御の内容を説明することとする。
【0076】
報知サブルーチン1A
図6に示す報知サブルーチン1Aは、車両の現在地が登録位置以外(即ち、自宅から所定範囲以外)で、且つ盗難が発生している場合における報知制御である。
【0077】
この報知サブルーチン1Aの制御においては、先ず、タイマをスタートさせ(ステップS51)、しかる後、上記車載機Xの無線電話20によって上記通信機Zの予め設定された電話へ車両の盗難を自動通報する(ステップS52)。尚、この場合、所有者等への通報の確実性の担保という観点から、例えば、先ず、最初に所有者等の携帯電話に通報し、もし携帯電話がつながらなかった場合には所有者等の自宅の電話に通報するという、二段階の通報形態をとっている。
【0078】
次に、車両側において、ホーン18とバーグラホーン19とを同時に作動させ、比較的大音量で警報音を発生させ(ステップS53)、盗難行為者を牽制すると同時に車両周辺の人の注意を喚起し、これらによって盗難行為の未然防止を図る。
【0079】
そして、このホーン18とバーグラホーン19とによる警報音の発生は、タイマがカウントアップするまでの所定時間継続される(ステップS57)ことを原則とするが、この所定時間以内に所有者等による適正なドアアンロック操作が行われた場合、即ち、ドアキーシリンダ17とキーレス送受信機15の作動状態を検出し(ステップS54)、ドアキーシリンダ17へのキーの挿入によるドアアンロック操作(ステップS35)、又はキーレストランスミッタCPU2によるドアアンロック操作(ステップS56)が行われた場合にはその時点で停止されるが、これらのドアアンロック操作が行われない場合には上記所定時間継続され、所定時間経過後にタイマをリセットして終了する(ステップS58)。
【0080】
報知サブルーチン1B
図7に示す報知サブルーチン1Bは、車両の現在地が登録位置(即ち、自宅から所定範囲以内)で、且つ盗難が発生している場合における報知制御である。
【0081】
この報知サブルーチン1Bの制御においては、先ず、タイマをスタートさせ(ステップS61)、しかる後、上記車載機Xの無線電話20によって上記通信機Zの予め設定された電話へ車両の盗難を自動通報する(ステップS62)。尚、この場合、所有者等への通報の確実性の担保という観点から、例えば、先ず、最初に所有者等の自宅の電話に通報し、もしこの電話がつながらなかった場合には所有者等の携帯電話に通報するという、二段階の通報形態をとっている。
【0082】
次に、自動通報を受けた所有者等からの返信指令の有無及びその返信指令の内容に基づいて警報形態を変更する。即ち、例えば、自動通報を受けた所有者等が車両の状態を確認し、その結果、(a)盗難検出の誤りであって盗難行為は行われておらず、従って、警報音の発生を回避したいと考え、ホーン停止信号を送信した場合(ステップS63)とか、(b)実際に盗難行為が行われており盗難行為者の牽制のために大音量で警報音を発生したいと考え、ホーン作動信号を送信した場合(ステップS64)とか、(c)自動通報を受けた所有者等が何らの返信指令を送信しなかった場合(ステップS65)のそれぞれにおいて警報形態を変更するものである。
【0083】
具体的には、所有者等からのホーン作動停止信号を受信した場合には(ステップS63)、ホーン18及びバーグラホーン19を共に作動させることなく、タイマをリセット(ステップS72)して制御を終了する。
【0084】
これに対して、ホーン作動停止信号を受信していない場合には、ステップS64に移行し、ここでは所有者等からのホーン作動信号の受信の有無を判断する。そして、このホーン作動信号を受信した場合には、ホーン18とバーグラホーン19とを共に作動させ、大音量の警報音を発生させる(ステップS67)。
【0085】
一方、ホーン作動信号を受信していない場合には、所定時間(例えば、10秒間)経過するまで待機し(ステップS65)、該所定時間の経過時点でホーン18のみを作動させ、小音量での警報音を発生させる(ステップS66)。即ち、所有者等への電話での通報に拘わらず、所定時間、所有者等からの応答がなかった場合には、ホーン18を作動させて警報音を発生させるものであるが、これは、例えば、所有者等が電話通報を受けて盗難状態を確認したものの、現場状況等によっては、応答したくてもできない場合もあるため、かかる状況の発生を考慮して、所定時間応答が無かった場合には警報音を発生させるようにしたものである。
【0086】
このような、所有者等の返信指令の有無及び返信指令の内容によって異なった形態の盗難警報を行うことで、盗難状態の誤検出に基づく警報音の発生による周辺住民への迷惑を未然に防止しつ、実際に盗難状態が発生している場合には警報音によって確実に盗難防止を図ることができるものである。
【0087】
そして、上記ホーン18のみによる警報音及びホーン18とバーグラホーン19の双方による警報音の発生は、共に、タイマがカウントアップするまでの所定時間継続される(ステップS71)ことを原則とするが、この所定時間以内に所有者等による適正なドアアンロック操作が行われた場合、即ち、ドアキーシリンダ17とキーレス送受信機15の作動状態を検出し(ステップS68)、ドアキーシリンダ17へのキーの挿入によるドアアンロック操作(ステップS69)、又はキーレストランスミッタCPU2によるドアアンロック操作(ステップS70)が行われた場合にはその時点で停止されるが、これらのドアアンロック操作が行われない場合には上記所定時間継続され、所定時間経過後にタイマをリセットして終了する(ステップS72)。
【0088】
第3の実施例
第3の実施例における盗難防止装置では、図8〜図11に示す各フローチャートに基づいてその制御が実行される。尚、この実施例の車両用盗難防止装置においてもそのシステム構成は上記第1の実施例の場合と同様であるため、第1の実施例における図1及びその該当説明部分を援用することで、ここでの説明は省略する。
【0089】
先ず、図8及び図9に示すフローチャートに基づいて盗難検出制御が行われる。即ち、図8において、バーグラCPU1がスタートすると、先ず、IGスイッチ21のON−OFFが検出される(ステップS101)。ここで、IGスイッチ21がON設定である場合には、盗難検出の必要性はないため、これがOFF設定となるまでIGスイッチ21の検出制御が繰り返される。
【0090】
一方、ステップS102において、IGスイッチ21がOFF設定であると判断された場合は、エンジンが停止され車両が駐車状態に入る可能性がある場合であるため、ステップS103へ移行し、ドアロックの状態検出を行う。即ち、ドアロック検出センサ16とキーレス送受信機15とドアキーシリンダ17の検出値を読み込む。そして、ステップS104においては、車両の所有者等が意識的にドアロック操作を行ったがどうか、即ち、ドアキーシリンダ17又はキーレストランスミッタCPU2によるドアロックがなされたかどうか、を判断する。
【0091】
ここで、かかる意識的なドアロック操作はなされなかったと判断される場合には、ドアアンロック直後に、例えば単発的なホーンの吹鳴とかハザードの点灯によって所有者等にバーグラリセット(即ち、盗難防止制御のリセット)を報知した後(ステップS106)、制御をリターンする。これに対して、意識的なドアロック操作(即ち、駐車を前提としたドアロック)がなされたと判断される場合には、ドアロック直後に、例えば単発的なホーンの吹鳴とかハザードの点灯によって所有者等にバーグラセット(即ち、盗難防止制御のセット)を報知し(ステップS105)、しかる後、次述のバーグラサブルーチンの実行に移行する(ステップS107)。
【0092】
図9に示すバーグラサブルーチンへの移行後は、先ず、ステップS111ではナビゲーションの現在地センサ111の検出値から車両の現在地を検出し、ステップS112では振動検出センサ13から振動の有無を検出する。さらに、ステップS113では、ドア開検出センサ14の検出値B(ドア開を示す検出値)を読み込むとともにキーレス送受信機15とドアキーシリンダ17の作動を検出する。また、ステップS114では、進入検出センサ12の検出値C(進入を示す検出値)を読み込む。
【0093】
次に、ステップS115においては、車両の現在地が上記ナビゲーションCPU11のメモリに登録された地図における陸地であるのか否かを判断する。そして、この車両の現在地に応じて盗難検出を行い、現在地が陸地であって陸地での駐車中に盗難に係わる状態が検出されたときには後述する報知サブルーチン2Aに基づく報知制御が行われる。また、現在地が陸地でなく、フェリー乗船時等の海上であって、この海上での駐車中において盗難に係わる状態が検出されたときには、後述する報知サブルーチン2Bに基づく報知制御が行われる。
【0094】
即ち、ステップS115において、車両の現在地が陸地であると判断された場合には、先ずステップS116において、振動検出センサ13の検出値「A」とその検出スレッショルド「Ta1」とが比較され、「A>Ta1」のとき(即ち、車両に所定レベル以上の振動が発生しており、車両が盗難状態にあると判断されるとき)には報知サブルーチン2Aの実行へ移行する(ステップS119)が、「A≦Ta1」のとき(即ち、車両に所定レベル以上の振動は発生しておらず、車両は盗難状態にないと判断されるとき)にはステップS117へ移行する。
【0095】
ステップS117においては、キーレスによるアンロック(即ち、携帯機Yからの遠隔操作によるドアのアンロック)又はドアキーシリンダ17によるアンロックが行われることなく、ドア開検出センサ14の検出値が「B」となっているかどうか(換言すれば、所有者等による意識的なドアアンロック操作を伴うことなくドアが開いているかどうか)が判断される。ここで、判断が「YES」である場合には、盗難状態の発生と判断されるため、報知サブルーチン2Aの実行へ移行する(ステップS119)が、判断が「NO」の場合にはステップS118へ移行する。
【0096】
ステップS118においては、進入検出センサ12の検出値「C」とその検出スレッショルド「Tc」とが比較される。ここで、「T>Tc」であるときには、車内に人が進入しており、盗難状態の発生と判断されるので、この場合には報知サブルーチン2Aの実行へ移行する(ステップS119)。これに対して、「T≦Tc」であるときは平常状態と判断されるので、制御をリターンする。
【0097】
即ち、所定レベル以上の振動が発生しているとき、意識的なドアアンロック操作なしにドアが開かれているとき、車内に人が進入しているとき、これらの何れか一つの状態が検出された場合には「盗難状態の発生」と判断して報知サブルーチン2Aによる警報制御が行われ、これら各状態のいずれも発生していない場合には何ら警報制御は行われないものである。
【0098】
一方、ステップS115において、車両の現在地が陸地ではなく、例えばフェリー上であると判断された場合には、先ずステップS120において、振動検出センサ13の検出値「A」とその検出スレッショルド「Ta2(>Ta1)」とが比較され、「A>Ta2」のとき(即ち、車両に所定レベル以上の振動が発生しており、車両が盗難状態にあると判断されるとき)には報知サブルーチン2Bの実行へ移行する(ステップS123)が、「A≦Ta2」のとき(即ち、車両に所定レベル以上の振動は発生しておらず、車両は盗難状態にないと判断されるとき)にはステップS121へ移行する。
【0099】
ステップS121においては、キーレスによるアンロック(即ち、携帯機Yからの遠隔操作によるドアのアンロック)又はドアキーシリンダ17によるアンロックが行われることなく、ドア開検出センサ14の検出値が「B」となっているかどうか(換言すれば、所有者等による意識的なドアアンロック操作を伴うことなくドアが開いているかどうか)が判断される。ここで、判断が「YES」である場合には、盗難状態の発生と判断されるため、報知サブルーチン2Bの実行へ移行する(ステップS123)が、判断が「NO」の場合にはステップS122へ移行する。
【0100】
ステップS122においては、進入検出センサ12の検出値「C」とその検出スレッショルド「Tc」とが比較される。ここで、「T>Tc」であるときには、車内に人が進入しており、盗難状態の発生と判断されるので、この場合には報知サブルーチン2Bの実行へ移行する(ステップS123)。これに対して、「T≦Tc」であるときは平常状態と判断されるので、制御をリターンする。
【0101】
即ち、所定レベル以上の振動が発生しているとき、意識的なドアアンロック操作なしにドアが開かれているとき、車内に人が進入しているとき、これらの何れか一つの状態が検出された場合には「盗難状態の発生」と判断して報知サブルーチン2Bによる警報制御が行われ、これら各状態のいずれも発生していない場合には何ら警報制御は行われないものである。
【0102】
尚、車両の現在地が陸地である場合の振動レベルの検出スレッショルド「Ta1」(ステップS116)と、車両の現在地が陸地でなく海上である場合の振動レベルの検出スレッショルド「Ta2」(ステップS120)との間に、「Ta2>Ta1」という大小関係を持たせているのは、海上での駐車中は波動によるフェリーの揺動がこれに積載された車両の振動として反映され、実際には盗難行為に基づく車両の振動は発生していなくても高レベルの振動が検出され得ることから、車両の現在地が海上である場合における振動の検出スレッショルドを、かかる波動によるフェリーの振動を考慮する必要のない陸地での振動の検出スレッショルドよりも大きく設定して「盗難状態」の検出を行われにくくし、その誤検出を可及的に防止して盗難検出の信頼性を担保するためである。
【0103】
また、この実施例においては、上記第1の実施例とは異なって、進入検出センサ12の検出スレッショルドを、車両の現在地が陸地であるか否かに係わらず同一値に設定しているが、これは進入検出の性質上、車両の現在地が陸地であるか否かを考慮する必要性が低いためである。
【0104】
続いて、報知サブルーチン2A及び報知サブルーチン2Bの制御内容について説明する。
【0105】
報知サブルーチン2A
図10に示す報知サブルーチン2Aは、車両の現在地が登録された地図上の陸地であって、且つ盗難が発生している場合における報知制御である。
【0106】
この報知サブルーチン2Aの制御においては、先ず、タイマをスタートさせ(ステップS131)、しかる後、上記車載機Xの無線電話20によって上記通信機Zの予め設定された電話へ車両の盗難を自動通報する(ステップS132)。尚、この場合、所有者等への通報の確実性の担保という観点から、例えば、先ず、最初に所有者等の携帯電話に通報し、もし携帯電話がつながらなかった場合には所有者等の自宅の電話に通報するという、二段階の通報形態をとっている。
【0107】
次に、車両側において、ホーン18とバーグラホーン19とを同時に作動させ、比較的大音量で警報音を発生させ(ステップS133)、盗難行為者を牽制すると同時に車両周辺の人の注意を喚起し、これらによって盗難行為の未然防止を図る。
【0108】
そして、このホーン18とバーグラホーン19とによる警報音の発生は、タイマがカウントアップするまでの所定時間継続される(ステップS137)ことを原則とするが、この所定時間以内に所有者等による適正なドアアンロック操作が行われた場合、即ち、ドアキーシリンダ17とキーレス送受信機15の作動状態を検出し(ステップS134)、ドアキーシリンダ17へのキーの挿入によるドアアンロック操作(ステップS135)、又はキーレストランスミッタCPU2によるドアアンロック操作(ステップS136)が行われた場合にはその時点で停止されるが、これらのドアアンロック操作が行われない場合には上記所定時間継続され、所定時間経過後にタイマをリセットして終了する(ステップS138)。
【0109】
報知サブルーチン2B
図11に示す報知サブルーチン2Bは、車両の現在地が登録された地図上の陸地でなく、且つ盗難が発生している場合における報知制御である。
【0110】
この報知サブルーチン2Bの制御においては、先ず、タイマをスタートさせ(ステップS141)、しかる後、上記車載機Xの無線電話20によって上記通信機Zの予め設定された電話、例えば所有者等の携帯電話へ自動通報する(ステップS142)。
【0111】
次に、車両側において、ホーン18のみを作動させ、比較的小音量で警報音を発生させ(ステップS143)、盗難行為者を牽制すると同時に所有者等の注意を喚起し、これらによって盗難行為の未然防止を図る。
【0112】
ここで、この報知サブルーチン2Bにおいては、ホーン18のみによる警報としており、ホーン18とバーグラホーン19との双方による警報を行う上記報知サブルーチン2Aの場合とはその警報形態が異なっているが、これは報知サブルーチン2Bの場合には、所有者等が車両の周辺にいることが多く小音量の警報音でもこれを確認することができ、またフェリー上で大音量の警報音が発せられると他の乗船客に迷惑を及ぼす恐れがあること、等を考慮したものである。
【0113】
上記ホーン18による警報音の発生は、タイマがカウントアップするまでの所定時間継続される(ステップS147)ことを原則とするが、この所定時間以内に所有者等による適正なドアアンロック操作が行われた場合、即ち、ドアキーシリンダ17とキーレス送受信機15の作動状態を検出し(ステップS144)、ドアキーシリンダ17へのキーの挿入によるドアアンロック操作(ステップS145)、又はキーレストランスミッタCPU2によるドアアンロック操作(ステップS146)が行われた場合にはその時点で停止されるが、これらのドアアンロック操作が行われない場合には上記所定時間継続され、所定時間経過後にタイマをリセットして終了する(ステップS148)。
【0114】
第4の実施例
第4の実施例における盗難防止装置では、そのシステム構成及び盗難検出制御は上記第1の実施例の場合と同様であるので、該第1の実施例における該当説明部分(即ち、図1〜図3に対応する部分)を援用することでその説明を省略し、ここでは、図12に示す報知サブルーチン2A及び図13に示す報知サブルーチン2Bのみについてその制御の内容を説明することとする。
【0115】
報知サブルーチン2A
図12に示す報知サブルーチン2Aは、車両の現在地が登録された地図上の陸地であって、且つ盗難が発生している場合における報知制御である。
【0116】
この報知サブルーチン2Aの制御においては、先ず、タイマをスタートさせた後(ステップS151)、上記車載機Xの無線電話20によって上記通信機Zの予め設定された電話へ車両の盗難を自動通報する(ステップS152)。尚、この場合、所有者等への通報の確実性の担保という観点から、例えば、先ず、最初に所有者等の携帯電話に通報し、もし携帯電話がつながらなかった場合には所有者等の自宅の電話に通報するという、二段階の通報形態をとっている。
【0117】
次に、車両側において、ホーン18とバーグラホーン19とを同時に作動させ、比較的大音量で警報音を発生させ(ステップS153)、盗難行為者を牽制すると同時に車両周辺の人の注意を喚起し、これらによって盗難行為の未然防止を図る。
【0118】
そして、このホーン18とバーグラホーン19とによる警報音の発生は、タイマがカウントアップするまでの所定時間継続される(ステップS157)ことを原則とするが、この所定時間以内に所有者等による適正なドアアンロック操作が行われた場合、即ち、ドアキーシリンダ17とキーレス送受信機15の作動状態を検出し(ステップS154)、ドアキーシリンダ17へのキーの挿入によるドアアンロック操作(ステップS155)、又はキーレストランスミッタCPU2によるドアアンロック操作(ステップS156)が行われた場合にはその時点で停止されるが、これらのドアアンロック操作が行われない場合には上記所定時間継続され、所定時間経過後にタイマをリセットして終了する(ステップS158)。
【0119】
報知サブルーチン2B
図13に示す報知サブルーチン2Bは、車両の現在地が登録された地図上の陸地でなく、且つ盗難が発生している場合における報知制御である。
【0120】
この報知サブルーチン2Bの制御においては、先ず、タイマをスタートさせ(ステップS161)、しかる後、上記車載機Xの無線電話20によって上記通信機Zの予め設定された電話、例えば所有者等の携帯電話へ自動通報する(ステップS162)。
【0121】
次に、自動通報を受けた所有者等からの返信指令の有無及びその返信指令の内容に基づいて警報形態を変更する。即ち、例えば、自動通報を受けた所有者等が車両の状態を確認し、その結果、(a)盗難検出の誤りであって盗難行為は行われておらず、従って、警報音の発生を回避したいと考え、ホーン停止信号を送信した場合(ステップS163)とか、(b)実際に盗難行為が行われており盗難行為者の牽制のために大音量で警報音を発生したいと考え、ホーン作動信号を送信した場合(ステップS164)とか、(c)自動通報を受けた所有者等が何らの返信指令を送信しなかった場合(ステップS165)のそれぞれにおいて警報形態を変更するものである。
【0122】
具体的には、所有者等からのホーン作動停止信号を受信した場合には(ステップS163)、ホーン18及びバーグラホーン19を共に作動させることなく、タイマをリセット(ステップS172)して制御を終了する。
【0123】
これに対して、ホーン作動停止信号を受信していない場合には、ステップS164に移行し、ここでは所有者等からのホーン作動信号の受信の有無を判断する。そして、このホーン作動信号を受信した場合には、ホーン18とバーグラホーン19とを共に作動させ、大音量の警報音を発生させる(ステップS167)。
【0124】
一方、ホーン作動信号を受信していない場合には、所定時間(例えば、10秒間)経過するまで待機し(ステップS165)、該所定時間の経過時点でホーン18のみを作動させ、小音量での警報音を発生させる(ステップS166)。
【0125】
このような、所有者等の返信指令の有無及び返信指令の内容によって異なった形態の盗難警報を行うことで、盗難状態の誤検出に基づく警報音の発生による周辺の人々への迷惑を未然に防止しつ、実際に盗難状態が発生している場合には警報音によって確実に盗難防止を図ることができるものである。
【0126】
上記ホーン18による警報音、及び上記ホーン18とバーグラホーン19の双方による警報音は、タイマがカウントアップするまでの所定時間継続される(ステップS171)ことを原則とするが、この所定時間以内に所有者等による適正なドアアンロック操作が行われた場合、即ち、ドアキーシリンダ17とキーレス送受信機15の作動状態を検出し(ステップS168)、ドアキーシリンダ17へのキーの挿入によるドアアンロック操作(ステップS169)、又はキーレストランスミッタCPU2によるドアアンロック操作(ステップS170)が行われた場合にはその時点で停止されるが、これらのドアアンロック操作が行われない場合には上記所定時間継続され、所定時間経過後にタイマをリセットして終了する(ステップS172)。
【0127】
その他
(1) 上記各実施例においては、盗難発生時の警報音の音量を、ホーン18のみによる警報形態とホーン18とバーグラホーン19の双方による警報形態との間で警報形態を切り換えることで変化させるように構成しているが、本願発明はかかる構成に限定されるものではなく、例えば、バーグラホーン19のみによる警報形態とホーン18とバーグラホーン19の双方による警報形態との間で警報形態を切り換えることでこれを実現するように構成することもできるものである。
【0128】
(2) また、盗難発生時の警報音の音量を変化させる方法としては、上記各実施例に示したように、作動させるホーンの数を切り換える方法の外に、音量の異なるホーンを複数種類備えてこれらを選択的に作動させる方法とか、ホーンへの供給電圧を調整して該ホーンの発生音量そのものを変化させる方法とか、これら各方法を適宜組み合わせる方法など、適宜選択できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の第1の実施例に係る車両用盗難防止装置のブロック図である
【図2】 本願発明の第1の実施例に係る車両用盗難防止装置における盗難検出制御のフローチャートである。
【図3】 図2のバーグラサブルーチンの制御内容を示すフローチャートである。
【図4】 本願発明の第1の実施例に係る車両用盗難防止装置における第1の報知制御のフローチャートである。
【図5】 本願発明の第1の実施例に係る車両用盗難防止装置における第2の報知制御のフローチャートである。
【図6】 本願発明の第2の実施例に係る車両用盗難防止装置における第1の報知制御のフローチャートである。
【図7】 本願発明の第2の実施例に係る車両用盗難防止装置における第2の報知制御のフローチャートである。
【図8】 本願発明の第3の実施例に係る車両用盗難防止装置における盗難検出制御のフローチャートである。
【図9】 図8のバーグラサブルーチンの制御内容を示すフローチャートである。
【図10】 本願発明の第3の実施例に係る車両用盗難防止装置における第1の報知制御のフローチャートである。
【図11】 本願発明の第3の実施例に係る車両用盗難防止装置における第2の報知制御のフローチャートである。
【図12】 本願発明の第4の実施例に係る車両用盗難防止装置における第1の報知制御のフローチャートである。
【図13】 本願発明の第4の実施例に係る車両用盗難防止装置における第2の報知制御のフローチャートである。
【符号の説明】
1はバーグラCPU、2はキーレストランスミッタCPU、3は通信業者、11はナビゲーションCPU、12は進入検出センサ、13は振動検出センサ、14はドア開検出センサ、15はキーレス送受信機、16はドアロック検出センサ、17はドアキーシリンダ、18はホーン、19はバーグラホーン、20は無線電話、21はIGスイッチ、25はスイッチ2、26はブザー、27はディスプレイ、28はキーレス送受信機、31は所定施設の電話、32は家庭用電話、33は無線電話用アンナ、34は無線電話、35は無線電話用アンナ、111は現在地センサ、112はディスプレイ、113はスイッチ、Xは車載機、Yは携帯機、Zは通信機である。
Claims (8)
- 車両の盗難に係わる状態が発生したときこれを検出して所定の警報を行う盗難警報手段と、車両の現在地を検出する現在地検出手段とを備えた車両用盗難防止装置であって、
上記盗難警報手段が、上記現在地検出手段により検出される車両の現在地に応じて警報形態を警報音による警報と電話通報による警報とを選択的に切り換えるものであることを特徴とする車両用盗難防止装置。 - 請求項1において、
上記盗難警報手段が、上記現在地検出手段により検出される車両の現在地に応じて盗難状態の検出スレッショルドを変更するように構成されていることを特徴とする車両用盗難防止装置。 - 請求項1において、
車両の現在地が上記現在地検出手段に登録された上記車両の登録位置及びその周辺であるときには、警報音による警報を禁止して電話通報による警報を行うことを特徴とする車両用盗難防止装置。 - 請求項1において、
車両の現在地が上記現在地検出手段に登録された上記車両の登録位置及びその周辺、又は登録された陸地でないときには、電話通報による警報をした後、所定時間の経過時点で警報音による警報を行うことを特徴とする車両用盗難防止装置。 - 請求項2において、
車両の現在地が上記現在地検出手段に登録された陸地でないときには、登録された陸地であるときよりも盗難状態の検出スレッショルドを大きく設定することを特徴とする車両用盗難防止装置。 - 請求項3において、
上記電話通報による警報に拘らず、上記電話通報を受けた受信者側が電話通報を受けてから所定時間内に上記車両に対して応答しなかった場合には、上記車両において上記所定時間経過後に警報音による警報を行なうことを特徴とする車両用盗難防止装置。 - 請求項6において、
上記電話通報を受けた受信者側が上記所定時間内に上記車両に対して警報音による警報の禁止を返信指令した場合は、該所定時間後においても上記車両における警報音による警報の禁止を継続させることを特徴とする車両用盗難防止装置。 - 請求項6において、
上記電話通報を受けた受信者側が上記所定時間内に上記車両に対して警報音による警報を行うように返信指令した場合は、該返信指令後において、上記車両において警報音による警報を行うことを特徴とする車両用盗難防止装置。
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