JP3622686B2 - 車両管理装置、車載監視装置、車両管理方法、車両監視方法、車両管理プログラム、車両監視プログラム、車両管理プログラムを記録した記録媒体、車両監視プログラムを記録した記録媒体および車両管理システム - Google Patents
車両管理装置、車載監視装置、車両管理方法、車両監視方法、車両管理プログラム、車両監視プログラム、車両管理プログラムを記録した記録媒体、車両監視プログラムを記録した記録媒体および車両管理システム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載される車載監視装置と、車両の監視モード(セキュリティーモード)を設定するための端末装置と、端末装置にて設定されたセキュリティーモードに応じて動作するように車載監視装置を制御する車両管理装置とで構成される車両管理システムに関するものである。特に、本発明は、端末装置にてセキュリティーモードをONに変更し忘れた場合でも、車両の管理および監視を確実にできる車両管理装置および車載監視装置と、車両管理方法および車両監視方法と、車両管理プログラムおよび車両監視プログラムと、車両管理プログラムを記録した記録媒体および車両監視プログラムを記録した記録媒体と、車両管理システムとに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、高級感のある車や、デザイン面で個性のある車、さらには若者に人気の高い四輪駆動車などの販売が盛んに行われているが、その反面、そのような車の盗難が相次いで発生しており、車の所有者にとって頭を抱える問題となっている。そこで、このような車の盗難を未然に防止するためのシステムが、例えば特開2000−52932号公報に開示されている。
【0003】
上記システムは、図23に示すように、車両101と、レスポンスセンタ102と、携帯電話機103およびビジネスペイジャ104とで構成されている。車両101には、車両101の異常を検知するセキュリティー装置101aと、レスポンスセンタ102との間で無線通信を行うための緊急通信サービス装置101bとが搭載されている。また、車両101におけるセキュリティーモードの設定は、リモコン105により行うようになっている。
【0004】
この構成において、セキュリティーモードがONの状態で、セキュリティー装置101aが、例えば車のドアの開放という異常を検知すると、そのことが緊急通信サービス装置101bを介してレスポンスセンタ102に通知される。すると、レスポンスセンタ102は、車両101の所有者の携帯電話機103やビジネスペイジャ104に車の異常を通知する。これにより、車両101の所有者は、車両101にて異常が発生したことを認識することができ、すぐさま車両101を駐車している場所に出向くなどして、車両101の盗難を未然に防止することが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記システムの構成では、車両101を駐車してから、所有者がリモコン105によりセキュリティーモードをONするのを忘れた場合、永遠にセキュリティーモードがONされないため、車両101の盗難を監視しなければならない状態にあるにもかかわらず、そのような監視がなされず、車両101の盗難を見過ごす可能性が生じる。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、所有者の不注意に起因して車両の盗難が見過ごされるのを確実に防止できる車両管理装置および車載監視装置と、車両管理方法および車両監視方法と、車両管理プログラムおよび車両監視プログラムと、車両管理プログラムを記録した記録媒体および車両監視プログラムを記録した記録媒体と、車両管理システムとを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る車両管理装置は、上記の課題を解決するために、車両に搭載され、車両の状態を監視する車載監視装置を、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作させると共に、車載監視装置から送信される情報に基づく車両の管理情報を端末装置に送信する車両管理装置であって、車載監視装置から送信される情報を受信してからの時間を計時する計時手段と、車載監視装置から車両のエンジン停止情報を受信してから所定時間が経過するまでに、端末装置によるセキュリティーモードのONへの設定変更がなければ、端末装置にセキュリティーモードのONへの設定変更を促す情報を送信する設定変更促進手段とを備えていることを特徴としている。
【0008】
また、本発明に係る車両管理方法は、上記の課題を解決するために、車両に搭載され、車両の状態を監視する車載監視装置を、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作させると共に、車載監視装置から送信される情報に基づく車両の管理情報を端末装置に送信する車両管理装置における車両管理方法であって、車載監視装置から送信される情報を受信してからの時間を(計時手段が)計時するステップと、車載監視装置から車両のエンジン停止情報を受信してから所定時間が経過するまでに、端末装置によるセキュリティーモードのONへの設定変更がなければ、端末装置にセキュリティーモードのONへの設定変更を促す情報を(設定変更促進手段が)送信するステップとを有していることを特徴としている。
【0009】
上記の構成によれば、端末装置にてセキュリティーモードが例えばOFFに設定されれば、車載監視装置は、セキュリティーモードOFFに対応する動作を行うように車両管理装置によって制御される。ここで、セキュリティーモードOFFに対応する動作とは、例えば、車載監視装置が、エンジン停止情報や車両の位置情報を車両管理装置に送信するなどの動作を言う。
【0010】
一方、端末装置にてセキュリティーモードが例えばONに設定されれば、車載監視装置は、セキュリティーモードONに対応する動作を行うように車両管理装置によって制御される。ここで、セキュリティーモードONに対応する動作とは、例えば、車載監視装置が、ドアの開閉やエンジンの始動を検知すれば、その検知情報や車両の位置情報を車両管理装置に送信したり、必要に応じて、ハザードランプを点滅させたり、ホーンを鳴らすなどの動作を言う。
【0011】
車両管理装置は、車載監視装置から送信される情報に基づいて、車両の管理情報(車両に異常があった旨、車両の位置情報など)を端末装置に送信し、車両の所有者(端末装置の利用者)に確認を促すようにする。
【0012】
ここで、上記した車載監視装置と車両管理装置と端末装置とで構成されるシステムにおいて、上記車両管理装置では、車載監視装置から送信される情報を受信してからの時間が計時手段にて計時される。つまり、上記送信情報が、車両のエンジン停止情報であれば、そのようなエンジン停止情報を受信してからの時間が計時手段にて計時される。
【0013】
そして、車載監視装置から車両のエンジン停止情報を受信してから所定時間が経過するまでに、端末装置によるセキュリティーモードのONへの設定変更がなければ、設定変更促進手段により、セキュリティーモードのONへの設定変更を促す情報(例えば電子メール)が端末装置に送信される。
【0014】
通常、車両のエンジンを停止させ、利用者が車両から離れる場合は、セキュリティーモードをONに設定して車両の盗難を監視するモードに入らなければならない。しかし、利用者がセキュリティーモードのOFFからONの設定変更をし忘れる場合もある。
【0015】
このような場合でも、上記構成では、車両のエンジン停止から所定時間経過後に、セキュリティーモードのONへの変更を促す情報が車両管理装置から端末装置に送信されるので、利用者がセキュリティーモードのOFFからONへの設定変更をし忘れていた場合でも、上記送信情報により、そのような設定変更のし忘れを利用者に認識させることができ、その時点で、セキュリティーモードの設定変更を行わせることができる。したがって、セキュリティーモードをONに設定する必要があるにもかかわらず、利用者の不注意により、セキュリティーモードがOFFのまま維持され続けるような事態を回避することができる。その結果、利用者の不注意に起因する車両の盗難の見過ごしを確実に防止することができる。
【0016】
本発明に係る車両管理プログラムは、上記の課題を解決するために、車両に搭載され、車両の状態を監視する車載監視装置を、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作させると共に、車載監視装置から送信される情報に基づく車両の管理情報を端末装置に送信する車両管理装置における車両管理プログラムであって、車載監視装置から送信される情報を受信してからの時間を計時する手段と、車載監視装置から車両のエンジン停止情報を受信してから所定時間が経過するまでに、端末装置によるセキュリティーモードのONへの設定変更がなければ、端末装置にセキュリティーモードのONへの設定変更を促す情報を送信する手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであることを特徴としている。
【0017】
上記の車両管理プログラムをコンピュータが実行することにより、本発明の車両管理方法を実現することが可能となる。この車両管理プログラムは、コンピュータにて読み取り可能な記録媒体に記録されている。
【0018】
本発明に係る車載監視装置は、上記の課題を解決するために、車両に搭載され、車両の状態を監視すると共に、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作するように車両管理装置によって制御される車載監視装置であって、車両の状態変化(例えば車両のエンジン停止)を検知する検知手段と、上記検知手段が車両のエンジン停止を検知してからの時間を計時する計時手段と、上記エンジン停止を検知してから所定時間が経過するまでに、車両管理装置からセキュリティーモードのONに対応する動作への変更指示を受信しなければ、セキュリティーモードONに対応する動作を自動的に行う制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0019】
また、本発明の車両監視方法は、上記の課題を解決するために、車両に搭載され、車両の状態を監視すると共に、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作するように車両管理装置によって制御される車載監視装置における車両監視方法であって、車両のエンジン停止を(検知手段が)検知するステップと、上記エンジン停止を検知してからの時間を(計時手段が)計時するステップと、上記エンジン停止を検知してから所定時間が経過するまでに、車両管理装置からセキュリティーモードのONに対応する動作への変更指示を受信しなければ、セキュリティーモードONに対応する動作を(制御手段が)自動的に行うステップとを有していることを特徴としている。
【0020】
上記の構成によれば、端末装置にてセキュリティーモードが例えばOFFに設定されれば、車載監視装置は、セキュリティーモードOFFに対応する動作を行うように車両管理装置によって制御される。ここで、セキュリティーモードOFFに対応する動作とは、例えば、車載監視装置が、エンジン停止情報や車両の位置情報を車両管理装置に送信するなどの動作を言う。
【0021】
一方、端末装置にてセキュリティーモードが例えばONに設定されれば、車載監視装置は、セキュリティーモードONに対応する動作を行うように車両管理装置によって制御される。ここで、セキュリティーモードONに対応する動作とは、例えば、車載監視装置が、ドアの開閉やエンジンの始動を検知すれば、その検知情報や車両の位置情報を車両管理装置に送信したり、必要に応じて、ハザードランプを点滅させたり、ホーンを鳴らすなどの動作を言う。
【0022】
ここで、上記した車載監視装置と車両管理装置と端末装置とで構成されるシステムにおいて、上記車載監視装置では、車両の状態変化があった場合には、それが検知手段にて検知される。このとき、上記車両の状態変化が車両のエンジン停止であれば、上記検知手段がエンジン停止を検知してからの時間が計時手段にて計時される。そして、エンジン停止を検知してから所定時間が経過するまでに、車両管理装置からセキュリティーモードのONに対応する動作への変更指示を受信しなければ、制御手段によって、セキュリティーモードONに対応する上述した動作が自動的に行われる。
【0023】
通常、車両のエンジンを停止させ、利用者が車両から離れる場合は、セキュリティーモードをONに設定して車両の盗難を監視するモードに入らなければならない。しかし、利用者がセキュリティーモードのOFFからONの設定変更をし忘れる場合もある。
【0024】
このような場合でも、上記構成では、車両のエンジン停止から所定時間経過後には、制御手段によって、セキュリティーモードONに対応する動作が自動的に行われるので、利用者が端末装置側でセキュリティーモードのOFFからONへの設定変更をし忘れていた場合でも、セキュリティーモードがOFFのまま維持され続けるようなことがない。その結果、セキュリティーモードの設定変更のし忘れという利用者の不注意に起因する車両の盗難の見過ごしを確実に防止することができる。
【0025】
本発明の車両監視プログラムは、上記の課題を解決するために、車両に搭載され、車両の状態を監視すると共に、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作するように車両管理装置によって制御される車載監視装置における車両監視プログラムであって、車両の状態変化を検知する手段と、車両のエンジン停止を検知してからの時間を計時する手段と、上記エンジン停止を検知してから所定時間が経過するまでに、車両管理装置からセキュリティーモードのONに対応する動作への変更指示を受信しなければ、セキュリティーモードONに対応する動作を自動的に行う手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであることを特徴としている。
【0026】
上記の車両監視プログラムをコンピュータが実行することにより、本発明の車両監視方法を実現することが可能となる。この車両監視プログラムは、コンピュータにて読み取り可能な記録媒体に記録されている。
【0027】
本発明の車載監視装置は、上記の課題を解決するために、上述した車載監視装置において、車両管理装置に送信すべき情報を記憶する記憶手段をさらに備え、上記制御手段は、車載監視装置と車両管理装置との間で通信不能と判断したときに、通信不能期間において上記検知手段が検知した情報を上記記憶手段に記憶させると共に、通信可能となった時点で、上記記憶手段に記憶された情報を車両管理装置に送信することを特徴としている。
【0028】
上記の構成によれば、車載監視装置と車両管理装置との間で通信不能となった場合には、制御手段の制御により、車載監視装置から車両管理装置に送信されるべき情報であって、検知手段が検知した情報が、記憶手段で確保される。そして、通信可能となった時点で、上記記憶手段に記憶された情報が車両管理装置に送信される。
【0029】
これにより、車両管理装置は、通信可能期間における車両の状態は勿論のこと、通信不能期間における車両の状態をも把握することができ、通信不能期間も含めて車両の管理情報を端末装置に送信することができる。その結果、車両の状態を管理する車両管理装置の本来の機能を確実に担保することができる。
【0030】
本発明の車両管理システムは、上記の課題を解決するために、上述した本発明の車両管理装置と、車両に搭載され、車両の状態を監視する車載監視装置と、セキュリティーモードのON/OFFを設定するための端末装置とを通信網を介して通信可能に接続してなることを特徴としている。
【0031】
また、本発明の車両管理システムは、上記の課題を解決するために、上述した本発明の車載監視装置と、セキュリティーモードのON/OFFを設定するための端末装置と、上記セキュリティーモードのON/OFFに応じて動作するように車載監視装置を制御する車両管理装置とを通信網を介して通信可能に接続してなることを特徴としている。
【0032】
上記の構成によれば、車両管理装置と車載監視装置と端末装置とを通信網を介して接続して車両管理システムを構成した場合において、上記車両管理装置と上記車載監視装置とのうち、どちらか一方を本発明の車両管理装置または車載監視装置で構成することで、セキュリティーモードの設定変更のし忘れという利用者の不注意に起因する車両の盗難の見過ごしを確実に防止できるシステムを構築することができる。これにより、利用者も安心して本システムを利用することができる。
【0033】
本発明の車両管理システムは、上記の課題を解決するために、上記車載監視装置における動作モードを上記車両管理装置を介さずに強制的に変更するためのモード変更装置をさらに備えていることを特徴としている。
【0034】
車両管理装置と車載監視装置と端末装置とを通信網を介して接続して車両管理システムを構成した場合においては、車両管理装置と車載監視装置との間で通信が不能となる場合がある。車載監視装置を搭載した車両を電波の届かなくなる地下駐車場に駐車した場合がその例である。この場合は、端末装置側でいくらセキュリティーモードの設定変更を行っても、車両管理装置と車載監視装置との間で通信不能となっている以上、車両管理装置が端末装置にて設定されたセキュリティーモードに応じた動作を行うように車載監視装置を制御することができない。
【0035】
しかし、本発明のシステムでは、モード変更装置(例えばリモコン)によって、車載監視装置における動作モードを車両管理装置を介さずに強制的に変更できるので、上記のように車両を地下駐車場に駐車した場合でも、その場でセキュリティーモードの設定変更を行い、車載監視装置にセキュリティーモードONまたはOFFに対応する動作を行わせることができる。これにより、利用者は、電波の届かない場所に車両を駐車した場合でも安心して本システムを利用することができ、車両の駐車範囲を車両管理装置からの電波の届く範囲内(例えば地上)に制限する必要がなくなる。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0037】
本発明は、車両に搭載され、車両の状態(車両に対する異常の発生の有無)を監視する車載監視装置と、車載監視装置における車両のセキュリティーモードを設定するための端末装置と、端末装置にて設定されたセキュリティーモードに応じて車載監視装置を動作させると共に、車載監視装置から送信される情報に基づく車両の管理情報を端末装置に送信する車両管理装置とで構成される車両管理システムに関するものである。
【0038】
しかし、本発明のシステムでは、モード変更装置(例えばリモコン)によって、車載監視装置における動作モードを車両管理装置を介さずに強制的に変更できるので、上記のように車両を地下駐車場に駐車した場合でも、その場でセキュリティーモードの設定変更を行い、車載監視装置にセキュリティーモードONまたはOFFに対応する動作を行わせることができる。これにより、利用者は、電波の届かない場所に車両を駐車した場合でも安心して本システムを利用することができ、車両の駐車範囲を車両管理装置からの電波の届く範囲内(例えば地上)に制限する必要がなくなる。
また、本発明の車載監視装置は、車両に搭載され、車両の状態を監視すると共に、モード変更装置によるセキュリティーモードの変更指示に応じて該セキュリティーモードの設定あるいは変更を行う車載監視装置であって、車両の状態変化を検知する検知手段と、上記検知手段が車両のエンジン停止を検知してからの時間を計時する計時手段と、上記エンジン停止から所定時間が経過するまでに、上記モード変更装置から上記セキュリティーモードのONに対応する動作への変更指示を受信しなければ、セキュリティーモードONへの設定変更を促す動作を行う制御手段とを備えていることを特徴としている。
また、本発明の車両管理システムは、上述した車載監視装置とモード変更装置とを備える車両管理システムであることを特徴としている。
また、本発明の車両管理システムでは、上記端末装置は携帯電話であり、上記設定変更を促す情報は電子メールであることが好ましい。
【0039】
この車両管理システムにおいて、本発明は、特に、システムの利用者が車から離れる際に、端末装置やリモコンからセキュリティーモードをONに設定し忘れた場合でも、車載監視装置がセキュリティーモードONに対応する動作を行えるようにした点に特徴がある。この点を踏まえ、以下に、上記車両管理システムのシステム構成、当該システムを構成する各装置の構成、および、当該システムにおける動作について説明することにする。
【0040】
(1.システム構成)
図3は、本発明に係る車両管理システムの概略の構成を示している。本システムは、車載監視装置1と、車両管理装置2と、端末装置3とが、インターネットや公衆回線などの通信網4を介して互いに通信可能に接続されてなっている。まず、これらの各装置について簡単に説明すれば、以下の通りである。
【0041】
車載監視装置1は、車両に搭載され、車両に異常(例えば盗難や車上荒らし)が発生していないかどうかなど、車両の状態を監視する一種の車載端末である。なお、上記した車両とは、乗用車、トラック、バス、オートバイ、自転車など、移動可能な乗物を包括する表現であるが、以下では、特に乗用車(以下では、単に車と記載する)を想定して説明する。
【0042】
車載監視装置1は、端末装置3によって設定され、車両管理装置2に登録されたセキュリティーモードのON/OFF情報を受信して、設定されたセキュリティーモードに応じた動作を行う。例えば、セキュリティーモードがONに設定されているときにドアの開閉などがあった場合には、車載監視装置1は車に異常があったと判断し、ホーンを鳴らしたり、ハザードランプを点滅させたりして不審者を威嚇すると共に、車の異常情報や車の現在の位置情報を車両管理装置2に送信する。一方、セキュリティーモードがOFFに設定されているときにドアの開閉などがあった場合には、車載監視装置1はそのようなドアの開閉を車の異常とは見なさず、例えば車の位置や速度の情報を車両管理装置2に送信する。
【0043】
車両管理装置2は、端末装置3にて設定されたセキュリティーモードを登録し、現在登録されているセキュリティーモードの情報を車載監視装置1に送信して、車載監視装置1をセキュリティーモードに応じて動作させる。また、車両管理装置2は、車載監視装置1からの情報を受信して、車の状態を管理する機能も有している。例えば、車両管理装置2は、車載監視装置1から車の異常情報を受信すると、車の管理情報として、車が異常である旨の電子メールを端末装置3に送信し、その車の所有者へ知らせることになる。
【0044】
端末装置3は、例えば携帯電話やPC(Personal Computer )で構成されており、車両管理装置2からの上記電子メールを受信したり、車両管理装置2に現在の車の状態(異常であるか否か)を確認したり、セキュリティーモードのON/OFFを設定するのに用いられる。なお、以下では、端末装置3を携帯電話で構成し、携帯電話会社に固有のサービスであって、通信網4に接続するための接続サービスを利用する場合を例に挙げて説明する。
【0045】
このようなシステムを構成することで、車の所有者は、例えば家庭に居ながらでも、端末装置3にて自分の車に異常があったかどうかを確認することができる。また、端末装置3を汎用性の高い携帯電話で構成することによって、誰でも簡単に本システムを利用することが可能となる。
【0046】
ところで、例えば、車を地下の駐車場に駐車した場合や、車を地上に駐車して端末装置3を持って利用者が地下に降りた場合には、車載監視装置1と車両管理装置2、あるいは車両管理装置2と端末装置3との間で通信が途絶える状態になる。この場合、端末装置3側でセキュリティーモードの設定や変更を行っても、車両管理装置2がその情報を受信できなかったり、また、セキュリティーモードの情報を受信して登録できたとしても、その情報に応じた動作を行うように車載監視装置1を制御することができなかったりする。この場合、車載監視装置1は、設定されたセキュリティーモードに応じた動作を行うことができない。
【0047】
そこで、本システムでは、リモコン5によって、車両管理装置2を介さずに直接、車載監視装置1のセキュリティーモードを強制的に切り替えることが可能となっており、上記のように車載監視装置1、車両管理装置2、端末装置3の相互間で通信が途絶えるような場合でも対応可能となっている。
【0048】
次に、本システムを構成する各装置の詳細な構成について、以下に説明する。
【0049】
(2.車載監視装置)
図4は、車載監視装置1の概略の構成を示している。同図に示すように、車載監視装置1は、センサ11(検知手段)と、入出力部12と、制御部13(制御手段)と、通信部14と、記憶部15(記憶手段)と、計時部16(計時手段)とを備えている。
【0050】
センサ11は、車の状態変化を検知するものであり、その検知信号を入出力部12に送る。車の状態変化には、車の異常の有無や、車の走行状態(例えば速度、加速度、車の位置)の変化などが含まれている。なお、センサ11の詳細については後述する。
【0051】
入出力部12は、センサ11から上記検知信号が入力されたときに、その検知信号に対応する信号を制御部13に出力する。なお、センサ11から入出力部12を介して制御部13に入力される信号を、以下では、単に、センサ11からの検知信号と呼ぶこともある。
【0052】
制御部13は、例えばマイクロコンピュータによって構成されており、車両管理装置2にて登録されたセキュリティーモードのON/OFFに応じた動作を行う。
【0053】
例えば、車両管理装置2にてセキュリティーモードがONに設定され、その情報が車載監視装置1に送信されると、制御部13は、入出力部12から車の異常を示す検知信号が入力されたときに、ハザードランプを点灯させたり、ホーンを鳴らすなどして、車の盗難犯を威嚇すると共に、車に異常があった旨の情報や車の現在の位置情報を通信部14を介して車両管理装置2に送信する。
【0054】
一方、車両管理装置2にてセキュリティーモードがOFFに設定され、その情報が車載監視装置1に送信された場合には、制御部13は、入出力部12から検知信号が入力されても、その検知信号は車の異常を示すものではないと判断する。その結果、制御部13は、上記のように盗難犯を威嚇したり、車両管理装置2に異常情報を送信することはしないが、車の現在の位置情報や速度情報などの走行情報については車両管理装置2に送信する。
【0055】
通信部14は、制御部13の制御のもとで、車両管理装置2もしくは後述するリモコン5との間で情報を送受信するためのインターフェースを司っている。
【0056】
記憶部15は、車載監視装置1と車両管理装置2との間で通信不能になった場合に、車両管理装置2に送信すべき情報(例えばセンサ11からの検知信号)を記憶するものである。例えば、車載監視装置1を備えた車が地下に入ることで車両管理装置2との間で通信不能になった場合には、通信可能となるまで、上記情報が記憶部15に記憶される。そして、通信可能となった時点で、制御部13の制御により、記憶部15に記憶されていた情報が一度に車両管理装置2に送信されることになる。
【0057】
また、記憶部15は、リモコン5のIDも記憶している。制御部13は、セキュリティーモードの設定あるいは変更にリモコン5が使用されたときには、リモコン5から送信されるIDと記憶部15に記憶されているIDとを比較してIDの認証を行い、車載監視装置1と1対1で対応するリモコン5により、セキュリティーモードの設定あるいは変更が行われているか否かを判断する。したがって、制御部13は、車載監視装置1と対応するリモコン5を用いた場合には、上記リモコン5によって設定されるセキュリティーモードに応じた動作を行い、車載監視装置1と対応しないリモコン5を用いた場合には、上記リモコン5によって設定されるセキュリティーモードに応じた動作を行わない。
【0058】
計時部16は、現在の日時を計時するものである。これにより、制御部13は、例えば、センサ11にて次に示す各種情報を検知した日時や、各種情報を検知してからどのくらいの時間が経過したかを、計時部16での計時に基づいて把握することができる。
【0059】
次に、上記したセンサ11の詳細について以下に説明する。
【0060】
センサ11は、基本的には、車に標準装備されているセンサ(以下、標準センサと記載する)と、オプションで装備されるセンサ(以下、オプションセンサ)との2種類に大別される。上記の標準センサは、さらに、侵入検知センサと走行検知センサとで構成され、上記のオプションセンサは、さらに、異常検知センサと位置検出センサとで構成されている。
【0061】
侵入検知センサは、各ドアやハッチの開閉、トランクの開閉などを検知することによって、人間の車への侵入または車に対する異常行為を検知する。各ドアやハッチの開閉時、トランクの開閉時には、ルームランプやトランクルームのランプが点灯または消灯するので、侵入検知センサは、各ランプの点灯/消灯を検知することで、各ドアやハッチの開閉またはトランクの開閉を検知することができる。
【0062】
走行検知センサは、車が走行状態にあるか否かを検知するものであり、キーの回転、セルモータの始動によるバッテリーの電圧降下、ドアロックの有無、シフトレバーの位置、サイドブレーキの操作、ウインカーの点灯、ブレーキランプの点灯、シートベルトの着用の有無、車速パルスなどを検知する各種センサで構成される。制御部13は、この車速パルスに基づいて、ソフトウェア的に車の速度を計算することができる。また、走行検知センサは、一般にL端子と呼ばれている端子からの出力に基づいてエンジンの始動および回転数を検知するセンサ、燃料の残量を検知するセンサ、エアバックが開いたかどうかを検知するセンサ、車の走行中の加速度を検知するセンサなどをさらに含んでいる。
【0063】
走行検知センサは、基本的には、車のインストルメントパネル内の警告灯により警告表示される情報や、デジタルメータで表示される情報については検知することが可能である。
【0064】
異常検知センサは、振動センサ、レーダーセンサ、音響センサ、傾斜センサ、圧力センサ、赤外線センサなどで構成されている。振動センサは、横を走る車や風以外の異常な振動を検知するものであり、これによって、車内への侵入者や車の破壊の有無を検知することができる。レーダーセンサは、車内および車外の一定速度以上で動く物体を検知するものであり、侵入者および接近者の有無を検知できる。
【0065】
音響センサは、特定の周波数帯の音を検知するものであり、これによって、鍵のこじ開け、窓の破壊、キーシリンダーの抜き取りの有無を検知できる。傾斜センサは、車の傾きを検知するものであり、タイヤやホイールの盗難やレッカー移動の有無を検知できる。圧力センサは、シートやマットに加わる圧力を検知するものであり、車内への侵入者の有無を検知できる。赤外線センサは、赤外線の受光部への入射が阻止されるか否かによって、侵入者の有無を検知する。
【0066】
また、オプションセンサには、車内および車外を撮影するための車載カメラも含まれており、車内および車外の状況が通信部14を介して車両管理装置2に送信されるようになっている。
【0067】
異常検知の精度を向上させるためには、異常検知センサの種類や数を増やすことが望ましいが、これらの種類や数は、車の所有者の要望やコストとの兼ね合いで決めればよい。
【0068】
位置検出センサは、例えばGPS(Global Positioning System )やPHS(Personal Handyphone System)を利用した既存の位置検出手段で構成されている。このような位置検出センサを備えていることにより、車両管理装置2は、位置検出センサからの位置情報に基づいて車の現在の位置を常に把握することができ、例えば車が盗難にあった場合でも、その位置情報に基づいて、車を追跡することが可能となる。
【0069】
なお、本実施形態では、オプションセンサとしての上記各センサが全て車に備えられているものとする。
【0070】
(3.車両管理装置)
図5は、車両管理装置2の概略の構成を示している。同図に示すように、車両管理装置2は、入力部21と、記憶部22と、出力部23と、制御部24(設定変更促進手段)と、通信部25と、計時部26(計時手段)とを備えている。入力部21、記憶部22、出力部23、制御部24、計時部26は、それぞれ入出力バス27を介して互いに接続されている。
【0071】
入力部21は、例えば、キーボードやマウスによって構成されており、操作者が各種情報を入力するのに用いられる。例えば、車とその所有者との対応関係や、所有者の端末装置3のID情報などはこの入力部21を介して入力され、記憶部22に記憶されることになる。
【0072】
記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク、不揮発性の半導体メモリで構成され、入力部21から入力される情報の他に、車載監視装置1からの受信情報を受信時間と対応付けて記憶する。また、記憶部22は、端末装置3にて入力されるセキュリティーモード(ONかOFFか)を記憶(登録)するようになっている。
【0073】
出力部23は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置やプリンタで構成されている。車載監視装置1からの受信情報や、端末装置3からの入力情報、記憶部22の記憶内容などは、この出力部23にて確認することができる。
【0074】
制御部24は、例えば、マイクロコンピュータによって構成され、車両管理装置2の各部の動作を制御すると共に、記憶部22に記憶されているセキュリティーモードのON/OFF情報に応じた動作を行うように車載監視装置1を制御する。また、制御部24は、車載監視装置1から送信される情報に基づいて、車の異常の有無を判断し、判断した結果を端末装置3に送信する制御を行う。
【0075】
また、制御部24は、記憶部22に記憶された端末装置3のID情報と、実際に端末装置3から送信されるID情報とに基づいてID認証を行い、本システムの利用者が正規に登録された者であるか否かを確認する機能も有している。
【0076】
ここで、端末装置3のID情報としては、端末装置3を携帯電話で構成した場合は、各携帯電話の電話番号がある。この場合、電話会社との契約で発信者番号通知サービスを受けることにより、車両管理装置2へのアクセスと同時に各携帯電話に固有のID情報も送信されることになる。一方、端末装置3をPCで構成した場合は、車両管理装置2へのアクセス時に、PC側から予め登録したID情報を入力することで、ID情報を送信することができる。なお、端末装置3を携帯電話で構成した場合でも、別途、ID情報の入力を行うようにしてもよい。
【0077】
通信部25は、制御部24の制御のもとで、車両管理装置2と車載監視装置1および端末装置3との間で情報を送受信するためのインターフェースを司っている。これにより、車両管理装置2は、無線で最寄りの基地局から通信網4を介して車載監視装置1および端末装置3と情報の通信(例えばパケット通信)を行うことが可能となっている。
【0078】
計時部26は、現在の日時を計時するものである。制御部24は、例えば、車載監視装置1から情報の受信があった日時を、計時部26での計時により把握することができる。
【0079】
(4.端末装置)
図6は、端末装置3の概略の構成を示している。同図に示すように、端末装置3は、入力部31と、制御部32と、通信部33と、表示部34と、スピーカ35と、マイクロホン36と、記憶部37とを備えており、これらは入出力バス38を介して互いに接続されている。
【0080】
入力部31は、テンキーをはじめとするボタンやスイッチなどで構成されており、端末装置3の利用者(=車の所有者)の操作に応じた信号を、入出力バス38を介して制御部32に供給する。セキュリティモードのON/OFFは、利用者がこの入力部31を操作することにより設定されることになる。
【0081】
制御部32は、例えばマイクロコンピュータによって構成されており、入力部31からの入力内容に応じて各部の動作を制御する。通信部33は、制御部32の制御のもとで、端末装置3と車両管理装置2との間で情報を送受信するためのインターフェースを司っている。
【0082】
表示部34は、例えばLCDによって構成されており、入力部31による操作内容や後述する各種メッセージを表示する。スピーカ35は、通話を行う相手側からの音声を出力する。マイクロホン36は、通話を行う相手に送信する利用者の音声を取り込む。記憶部37は、車両管理装置2から送信される情報(メッセージ)や、利用者が入力した情報を一時的に記憶する。
【0083】
なお、端末装置3をPCで構成した場合には、入力部31は、キーボードやマウスで構成され、表示部34は、LCDやCRTで構成される。
【0084】
(5.リモコン)
図7は、リモコン5の概略の構成を示している。リモコン5は 車載監視装置1における動作モードを車両管理装置2を介さずに強制的に変更するためのモード変更装置として機能するものであり、同図に示すように、操作部51と、制御部52と、通信部53と、記憶部54とを備えている。
【0085】
操作部51は、セキュリティーモードのON/OFFを切り替えるためのボタンやスイッチで構成されている。制御部52は、操作部51にて設定されたセキュリティーモードの情報を通信部53を介して車載監視装置1に送る。通信部53は、リモコン5と車載監視装置1との間で無線または赤外線通信を行うためのインターフェースを司っている。
【0086】
記憶部54は、リモコン5のIDを記憶している。制御部52は、車載監視装置1にセキュリティーモードの情報を送信するときに、同時にそのIDを記憶部54から読み出して、車載監視装置1に送信するようになっている。これにより、特定のID以外のリモコン5からのセキュリティーモードの設定によって、車載監視装置1が誤動作するのを回避することが可能となる。
【0087】
(6.動作)
次に、本システムにおける動作について説明する。なお、以下での説明の便宜上、車を走行している状態を平常状態と呼び、車の所有者が車を運転しない状態を警戒状態と呼ぶことにする。したがって、セキュリティーモードONは、上記の警戒状態に対応して設定され、セキュリティーモードOFFは、上記の平常状態に対応して設定される。
【0088】
以下では、まず、平常状態から警戒状態への移行状態(6−1)、警戒状態(6−2)、警戒状態から平常状態への移行状態(6−3)、および、平常状態(6−4)の各状態での動作について説明し、その後、本発明の特徴である、平常状態から監視状態への強制的移行(6−5)について説明する。
【0089】
また、以下での説明において、セキュリティーモードを設定あるいは変更する手段として端末装置3を用いる場合、携帯電話であれば発信者番号通知サービスにより、PCであれば入力部31からの入力により、端末装置3のIDが車両管理装置2に送信され、車両管理装置2にてID認証が適正に行われるものとする。また、セキュリティーモードを設定あるいは変更する手段としてリモコン5を用いる場合、リモコン5のIDが車載監視装置1に送信され、車載監視装置1にてID認証が適正に行われるものとする。
【0090】
(6−1.平常状態から警戒状態への移行状態)
図8は、上記移行状態における本システムの動作の流れを示している。この移行状態では、セキュリティーモードをOFFからONに変更することが必要とされる。そこで、端末装置3を使ってセキュリティーモードを変更する場合は、利用者は、端末装置3の入力部31から、セキュリティーモードのONを設定入力し、制御部32がセキュリティーモードをOFFからONに変更する指示を車両管理装置2に送信する(S1)。
【0091】
車両管理装置2が端末装置3からの上記指示を受信すると(S2)、車両管理装置2の制御部24は、記憶部22に登録されているセキュリティーモードをONに変更すると共に、セキュリティーモードがONに変更されたという情報を通信部25を介して車載監視装置1に送信する(S3)。
【0092】
車載監視装置1が車両管理装置2からの上記情報を受信すると(S4)、車載監視装置1の制御部13は、上記情報を受信したことを確認の意味で通信部14を介して車両管理装置2に送信し(S5)、その後、後述するS9に移行する。
【0093】
一方、リモコン5を使ってセキュリティーモードを変更する場合は、利用者は、リモコン5の操作部51を操作してセキュリティーモードのOFFからONへの変更を入力し、制御部52がセキュリティーモードの変更指示を通信部53を介して車載監視装置1に送信する(S6)。
【0094】
車載監視装置1が上記情報を受信すると(S7)、車載監視装置1の制御部13は、セキュリティーモードをOFFからONへ変更する旨を通信部14を介して車両管理装置2に送信する(S8)。
【0095】
このようにして、端末装置3あるいはリモコン5からの設定入力により、セキュリティーモードがONされると、制御部13は、確認の意味で、ハザードランプを3回点滅させる(S9)。その後、車載監視装置1を搭載した車は、警戒状態に入り、制御部13は、セキュリティーモードONに対応する動作を行うことになる(S10)。
【0096】
なお、セキュリティーモードONに対応する動作とは、後述する警戒状態における車載監視装置1の動作のことを言い、例えば、車載監視装置1が、ドアの開閉やエンジンの始動を検知すれば、その検知情報や車両の位置情報を車両管理装置2に送信したり、異常時には、ハザードランプを点滅させたり、ホーンを鳴らすなどの動作を言う。
【0097】
一方、車両管理装置2は、S5またはS8における車載監視装置1からの応答受信に基づいて、セキュリティーモードがONの状態になったことを、電子メールで端末装置3に送信する(S11)。
【0098】
このように、本システムでは、セキュリティーモードの設定/変更を、端末装置3およびリモコン5の両者で行うことができるので、車載監視装置1、車両管理装置2、端末装置3の相互間での通信が途絶えるような状況になった場合でも、リモコン5により、車のそばでセキュリティーモードの設定/変更を行うことができる。つまり、例えば車載監視装置1を搭載した車を、車両管理装置2からの電波の届かない場所(例えば地下)に駐車した場合でも、そのような場所において利用者の思い通りにセキュリティーモードの設定/変更ができる。これにより、利用者は、電波の届かない場所に車を駐車した場合でも安心して本システムを利用することができ、車の駐車範囲を車両管理装置2からの電波の届く範囲内(例えば地上)に制限する必要がなくなる。
【0099】
(6−2.警戒状態)
次に、警戒状態における本システムの動作について、図9に基づいて説明する。
【0100】
車が警戒状態に入っているとき、つまり、セキュリティーモードがONとなっているときに、不審者により例えば車のドア、トランク、ハッチが開けられると、まず、車載監視装置1のセンサ11(侵入検知センサ)がそのような状況を検知する(S21)。そして、センサ11からの検知信号が入出力部12に入力され、上記検知信号に基づく車の異常信号(車の異常を示す信号)が入出力部12から制御部13に入力されると、制御部13は、ハザードランプを点滅させて不審者を威嚇する制御を行い(S22)、その後、S25に移行する。
【0101】
一方、例えば、不審者が侵入検知センサをパスして車の内部に侵入することもある。つまり、不審者によっては、侵入検知センサの動作を何らかの手段により阻止し、ドアなどの開閉を侵入検知センサに検知させないで車の内部に侵入する者もいる。この場合には、次の工程として、車を盗むために、不審者が合鍵や配線の直結により車のエンジンを始動させることが考えられる。
【0102】
しかし、車載監視装置1は、センサ11として、上記の侵入検知センサ以外にも、標準装備されている走行検知センサがあるので、不審者が侵入検知センサをパスして上記のように車のエンジンを始動させることができたとしても、そのエンジンの始動を走行検知センサにより検知することができる。
【0103】
したがって、不審者が侵入検知センサをパスして車のエンジンを回転させたときに、センサ11(走行検知センサ)がエンジンの始動を検知した場合には(S23)、センサ11からの検知信号が入出力部12に入力された後、上記検知信号に基づく車の異常信号が入出力部12から制御部13に入力される。これによって、制御部13は、ホーンを例えば1分間鳴らし、ハザードランプを常時点滅させて不審者を威嚇する制御を行う(S24)。
【0104】
なお、この威嚇により不審者がエンジンを停止させた場合には、制御部13は、ホーンの鳴動を直ちに停止させるが、ハザードランプの点滅は停止させない。
【0105】
なお、S21およびS23での異常の検知は、オプションセンサによる検知であっても勿論構わない。
【0106】
このように、不審者が車内に侵入したときには、ホーンを鳴らしたり、ハザードランプを点滅させる威嚇を行うことで、当該車が監視されていることを不審者に認識させることができる。これにより、不審者が車の盗難を諦めることを期待でき、車の盗難を未然に防止することが可能となる。また、ホーンを鳴らしたり、ハザードランプを点滅させることで、周囲の人に車の異常を訴えることができるので、周囲の人の協力を得て、上記不審者を捕まえることも可能となる。
【0107】
次に、制御部13は、不審者の車への侵入を検知したという情報と、車の現在の位置情報とを、通信部14を介して車両管理装置2に送信する(S25)。すると、車両管理装置2の制御部24は、不審者が車へ侵入した可能性があることを電子メールで端末装置3に送信し、車の確認を利用者に促す。ちなみに、図10は、不審者によって車の運転席側のドアが開けられた場合に、車両管理装置2から端末装置3に送られる電子メールの一例を示しており、図11は、不審者によって車のエンジンが始動された場合に、車両管理装置2から端末装置3に送られる電子メールの一例を示している。
【0108】
利用者は、この電子メールを見て車の確認を行うことになる。電子メールを受信してから車の確認までの対応が早ければ、利用者はその場で不審者を取り押さえることができる。また、不審者は見当たらないが、車に異常がある場合には、警察にすぐに連絡をとるなどの措置を講じることになる。
【0109】
また、確認の結果、車に異常がなければ、電子メール内に表示されたリンク先にリンクしてセキュリティーモード変更ページを開き、リセット操作を行う。図12は、上記セキュリティーモード変更ページの一例を示している。このリセット操作により、車両管理装置2の制御部24は、車載監視装置1に対してハザードランプの点滅および/またはホーンの鳴動を停止するよう指示を出し、その指示を受けて、制御部13は、ハザードランプの点滅および/またはホーンの鳴動を停止させる。
【0110】
一方、車を確認しに行った結果、既に車がその場から盗難されている場合には、利用者が車の追跡指示を出す(S26)。すなわち、利用者は、端末装置3にて電子メール内に表示されたリンク先にアクセスして、図12に示したセキュリティーモード変更ページを開き、車の現在位置の確認の指示を出す。すると、車両管理装置2は、上記指示を受けて、車載監視装置1にセンサ11の検知情報(位置、速度など)を送信するよう指示を送る(S27)。
【0111】
この結果、車載監視装置1の制御部13は、現在車の追跡状態に入っていることを認識し、ホーンをランダムに鳴らしながら(S28)、センサ11の検知情報を車両管理装置2に送信する(S29)。車両管理装置2は、上記検知情報を受信すると、その内容を端末装置3に送信することになる。ちなみに、図13は、上記検知情報を受信した端末装置3の表示画面の一例を示している。
【0112】
制御部13は、S28およびS29の処理を、車両管理装置2から追跡解除の指示があるまで、所定時間ごと(例えば1分ごと)に繰り返す(S30、S31)。制御部13は、追跡解除の指示を車両管理装置2から受信すれば、上記した一連の処理を終了する。
【0113】
ここで、上記したS25において車載監視装置1からの情報を車両管理装置2が受信した場合における車両管理装置2の動作については、図14のフローチャートに示す通りである。
【0114】
すなわち、車両管理装置2が車載監視装置1から車の異常情報と位置情報とを受信すると(S41)、車両管理装置2の制御部24は、その受信日時を計時部26での計時に基づいて把握し(S42)、受信内容と受信日時とを対応付けて記憶部22に車別に記憶させる(S43)。そして、制御部24は、車の所有者の端末装置3に車の異常を電子メールで送信する(S44)。この場合、端末装置3のメールアドレスは、車の所有者と対応付けて記憶部22に予め登録されており、制御部24は、車の異常の発生時刻、発生場所、内容、連絡先などを電子メールに含めて該当する端末装置3に送信する。
【0115】
なお、制御部24は、車の所有者の端末装置3に上記の電子メールを送信すると共に、例えば警備会社や駐車場の管理人が所有する端末に上記の電子メールを送信するようにしてもよい。
【0116】
以上のように、警戒状態においては、車が盗難にあったとしても、その車を追跡できるので、盗難車を早期に発見することができ、また、盗難犯を早期に捕まえることができる。
【0117】
なお、上述した車の警戒状態においては、車載監視装置1が車の異常を検知すると、その時点でハザードランプを点滅させたり(S22)、ホーンを鳴らしたりしているが(S24、S28)、ハザードランプの点滅やホーンの鳴動を行わないようにしてもよい。この場合、車載監視装置1が車の異常を検知している事実を不審者に気付かれずに、盗難車を追跡することができる。
【0118】
ハザードランプの点滅やホーンの鳴動を行うと、これにより不審者が動揺し、不審者の盗難車の運転が荒くなって人身事故や物損事故の発生する可能性が高まる。しかし、上記のようにハザードランプの点滅やホーンの鳴動を行わず、不審者を泳がして盗難車を追跡することにより、車の盗難による二次的な被害の発生を防止することができる。
【0119】
(6−3.警戒状態から平常状態への移行状態)
次に、上記移行状態における本システムの動作について、図15に基づいて説明する。
【0120】
この移行状態では、セキュリティーモードをONからOFFに変更することが必要とされる。そこで、端末装置3を使ってセキュリティーモードを変更する場合は、利用者は、端末装置3の入力部31から、セキュリティーモードのOFFを設定入力し、制御部32がセキュリティーモードをONからOFFに変更する指示を車両管理装置2に送信する(S51)。
【0121】
車両管理装置2が端末装置3からの上記指示を受信すると(S52)、車両管理装置2の制御部24は、記憶部22に登録されているセキュリティーモードをOFFに変更すると共に、セキュリティーモードがOFFに変更されたという情報を通信部25を介して車載監視装置1に送信する(S53)。
【0122】
車載監視装置1が車両管理装置2からの上記情報を受信すると(S54)、車載監視装置1の制御部13は、上記情報を受信したことを確認の意味で通信部14を介して車両管理装置2に送信し(S55)、その後、後述するS60に移行する。
【0123】
一方、リモコン5を使ってセキュリティーモードを設定あるいは変更する場合は、利用者は、リモコン5の操作部51を操作してセキュリティーモードのONからOFFへの変更を入力し、制御部52がセキュリティーモードの変更指示を通信部53を介して車載監視装置1に送信する(S56)。
【0124】
車載監視装置1が上記情報を受信すると(S57)、車載監視装置1の制御部13は、即座に警戒状態をクリアする(S58)。これは、それまでホーンが鳴り続けている状態であれば、それを即座に止めるためである。その後、制御部13は、セキュリティーモードをONからOFFへ変更する旨を通信部14を介して車両管理装置2に送信する(S59)。
【0125】
このようにして、端末装置3あるいはリモコン5からの設定入力により、車載監視装置1にセキュリティーモードのOFFが指示されると、制御部13は、確認の意味で、ハザードランプを2回点滅させる(S60)。その後、車載監視装置1を搭載した車は、平常状態に入り、制御部13は、セキュリティーモードOFFに対応する動作を行うことになる(S61)。
【0126】
なお、セキュリティーモードOFFに対応する動作とは、後述する平常状態における車載監視装置1の動作のことを言い、例えば、車載監視装置1が、エンジン停止情報や車両の位置情報を車両管理装置2に送信するなどの動作を言う。
【0127】
一方、車両管理装置2は、S55またはS59における車載監視装置1からの応答受信に基づいて、セキュリティーモードがOFFの状態になったことを、電子メールで端末装置3に送信する(S62)。
【0128】
このように、セキュリティーモードのONからOFFへの変更を、端末装置3およびリモコン5の両者で行うことができるので、車両管理装置2からの電波の届かない場所(例えば地下駐車場)においても、リモコン5により、利用者の思い通りにセキュリティーモードの設定/変更ができ、利用者は、地下駐車場においても安心して本システムを利用することができる。
【0129】
(6−4.平常状態)
次に、平常状態における本システムの動作について、図16に基づいて説明する。
【0130】
車が平常状態にあるとき、つまり、セキュリティーモードがOFFとなっているときは、利用者が車を運転している、あるいはこれから運転する状態にあるので、車両管理装置2は、車載監視装置1からの情報に基づいて、車の走行状態を管理する。
【0131】
より具体的には、まず、センサ11が車のエンジンが始動されたか否かを検知する(S71)。そして、センサ11からの検知信号と車の位置情報とが入出力部12に入力され、入出力部12からこれらに対応する信号が制御部13に入力されると、制御部13は、エンジンが始動された旨と、車の位置情報とを車両管理装置2に送信する(S72)。
【0132】
そして、センサ11が車のエンジン停止を検知すれば(S73でYes)、制御部13は、車のエンジンが停止した旨と車の位置情報とを車両管理装置2に送信する(S74)。
【0133】
一方、センサ11が車のエンジン停止を検知しなければ(S73でNo)、制御部13は、センサ11が検知する全ての情報(車の位置、速度など)を車両管理装置2に送信し(S75)、一定時間(例えば5分)経過ごとに(S76)、S73以降の処理を繰り返す。
【0134】
ここで、車載監視装置1からの情報を受信した車両管理装置2は、図17に示す処理を行うことになる。すなわち、車両管理装置2は、図16のS72、S74およびS75にて、車載監視装置1から検知情報(エンジンの始動/停止、車の位置や速度などの情報)を受信すると(S81)、車両管理装置2の制御部24は、その受信日時を計時部26での計時に基づいて把握し(S82)、受信内容と受信日時とを対応付けて記憶部22に車別に記憶させる(S83)。
【0135】
このように、車の平常状態においても、車に関する情報を車両管理装置2に送信し、車両管理装置2が上記情報を記憶することで、車両管理装置2は、記憶した情報を車の盗難防止以外のサービスに役立てることが可能となる。例えば、センサ11の検知する情報に基づけば、運転者のアクセルの踏み具合、車の速度、シートベルトの着用の有無などが確実に分かるので、例えば車の事故時には、上記情報を警察に提供することで、事故原因の早期究明を図ることができる。また、上記情報を運転手ごとの履歴として蓄積しておけば、例えば、保険会社は、そのような履歴情報に基づいて個々の運転手の運転内容に応じた保険契約を結ぶことも可能となる。また、車の燃料が少なくなってきたら、燃料補給を促す電子メールを端末装置3に送信するような簡単なサービスも実現することができる。
【0136】
次に、上述した(6−1)〜(6−4)の各状態における車載監視装置1での情報送信処理について、図18および図19に基づいて説明する。
【0137】
まず、図18に示すように、セキュリティーモードのON/OFFにかかわらず、センサ11の検知情報(エンジンの始動/停止、車の位置情報など)のような、車両管理装置2に送信すべき情報(未送信情報)が車載監視装置1にて発生すると(S90)、制御部13は、車両管理装置2と通信が可能な状態であるか否か、つまり、車が圏外状態にあるか否かを判断する(S91)。例えば、車載監視装置1を搭載した車を地下に駐車した場合や、車がトンネル内を走行している場合には、車載監視装置1と車両管理装置2との間での無線通信が不能な状態(車が圏外状態にある)となる。S91にてこのような圏外状態でなければ、制御部13は、上記未送信情報を車両管理装置2に送信する(S92)。
【0138】
一方、S91にて圏外状態であれば、制御部13は、記憶部15に未送信情報を記憶させ(S93)、所定時間(例えば5分)経過後に(S94)、再びS91に戻って圏外状態か否かを判断する。そして、圏外状態となっていなければ、制御部13は、通信可能と判断して、記憶部15に記憶させた未送信情報を全て車両管理装置2に送信する(S92)。
【0139】
このように、制御部13は、車載監視装置1と車両管理装置2との間で通信不能と判断したときに、通信不能期間においてセンサ11の検知情報を記憶部15に記憶させると共に、通信可能となった時点で、記憶部15に記憶された情報を車両管理装置2に送信する。これにより、車両管理装置2は、通信不能期間における車の状態をも把握することができ、通信不能期間も含めて車の管理情報を端末装置3に送信することができる。その結果、車の状態を管理する車両管理装置2の本来の機能を確実に担保することができる。
【0140】
なお、圏外状態が長く続く場合には、S94における所定時間を徐々に長くしたり、一時的に情報送信処理を中止するようにすることも可能である。
【0141】
また、制御部13は、図19に示す処理を行うことも可能である。すなわち、まず、セキュリティーモードのON/OFFにかかわらず、センサ11の検知情報(エンジンの始動/停止、車の位置情報など)のような、車両管理装置2に送信すべき情報(未送信情報)が車載監視装置1にて発生すると(S95)、制御部13は、上記未送信情報を、その発生順に記憶部15に記憶させる(S96)。そして、制御部13は、上記未送信情報の車両管理装置2への送信を、先頭の情報(古い情報)から試みる(S97)。
【0142】
この結果、未送信情報の送信ができた場合には(S98にてYes)、制御部13は、記憶部15から先頭の未送信情報を削除し(S99)、S97に戻って上記と同様の処理を繰り返す。
【0143】
一方、上記未送信情報の送信ができなかった場合には(S98にてNo)、制御部13は、車載監視装置1と車両管理装置2との間で通信が一時的に不能となっていると判断する。
【0144】
この場合、制御部13は、送信リトライタイマを起動する(S100)。すなわち、制御部13は、制御部13が未送信情報の送信を試みた時刻から所定時間(例えば5分)を計時部16に計時させる。上記所定時間が経過すると、制御部13は、前回送信を試みた情報と同じ未送信情報について、再びS97以降の処理を試みる。以上の処理は、記憶部15に記憶された未送信情報の車両管理装置2への送信が全て完了するまで行われることになる。
【0145】
このように、車載監視装置1が車両管理装置2に送信すべき未送信情報を一時的に記憶する記憶部15を備えているので、車載監視装置1と車両管理装置2との間で通信が一時的に不能になった場合でも、そのような通信不能期間における情報を記憶部15で確保できるのは、図18の場合と同様である。したがって、上記のように通信可能となった時点で記憶部15に記憶された未送信情報を車両管理装置2に送信することで、車両管理装置2は、通信不能期間も含めて車の状態を把握することができることになり、通信不能期間も含めて車の管理情報を端末装置3を介して利用者に知らせることができる。その結果、車の状態を管理する車両管理装置2の本来の機能を確実に担保することができる。
【0146】
(6−5.平常状態から監視状態への強制的移行)
次に、本発明のポイントである、平常状態から監視状態への強制的移行について、図1および図2に基づいて説明する。
【0147】
例えば、平常状態において利用者が車を停止させ、車から離れる場合に、利用者がセキュリティーモードをONし忘れる、つまり、利用者が車の監視状態を平常状態から警戒状態に移行させるのを忘れる場合がある。しかし、本システムでは、車両管理装置2が図1の処理を行うか、車載監視装置1が図2の処理を行うことにより、そのような設定忘れにも対処できるようになっている。
【0148】
まず、車両管理装置2での処理について図1に基づいて説明すると以下の通りである。
【0149】
図16のS74にて、車両管理装置2が車載監視装置1からエンジンの停止情報を受信すると(S101)、計時部26が上記情報の受信から所定時間(例えば15分)を計時する(S102)。ここで、上記所定時間内に、車両管理装置2が端末装置3からセキュリティーモードのONへの変更指示を受信すれば、制御部24はセキュリティーモードをONに変更し、図8のS3以降の通常の処理を行うことになる。
【0150】
一方、上記所定時間内に、車両管理装置2が端末装置3から上記変更指示を受信しなければ、制御部24は、端末装置3にセキュリティーモードのONへの変更を促す電子メールを送信する(S103)。ここで、例えば、図20は、上記電子メールを受信した端末装置3の表示画面の一例を示している。利用者は、上記電子メールを見て、セキュリティーモードの変更し忘れに気付いたならば、端末装置3にてセキュリティーモードをONに設定し、車両管理装置2に送信することになる。
【0151】
以上のように、本発明のシステムにおいては、車両管理装置2が、車載監視装置1から送信される情報を受信してからの時間を計時する計時部26と、車載監視装置1から車のエンジン停止情報を受信してから所定時間が経過するまでに、端末装置3によるセキュリティーモードのONへの設定変更がなければ、端末装置3にセキュリティーモードのONへの設定変更を促す情報を送信する制御部24とを備えている構成である。この構成において、車両管理装置2の制御部24は、上記のように、エンジンの停止から所定時間経過後に、セキュリティーモードのONへの変更指示を端末装置3に送信するので、利用者にセキュリティーモードの変更忘れを気付かせることができ、セキュリティーモードの変更を促すことができる。これにより、利用者の不注意による車の盗難の見過ごしを防止することができ、利用者は安心して本システムを利用することができる。
【0152】
また、車載監視装置1での処理について図2に基づいて説明すると以下の通りである。
【0153】
図16のS74にて、車載監視装置1の制御部13がセンサ11からの情報に基づいて車のエンジン停止を確認すると(S111)、計時部16はエンジン停止から所定時間(例えば15分)を計時する(S112)。上記所定時間内に、車載監視装置1が車両管理装置2もしくはリモコン5からセキュリティーモードのONに対応する動作への変更指示を受信しなければ、制御部13は、車両管理装置2にセキュリティーモードを強制的にONする旨の情報を送信する(S113)。その後、制御部13は、確認の意味で、ハザードランプを3回点滅させ、車載監視装置1を搭載した車は、警戒状態に入る(S114)。この結果、制御部13は、セキュリティーモードONに対応する動作を行うことになる(S115)。
【0154】
以上のように、本発明は、車載監視装置1が、車の状態変化を検知するセンサ11と、センサ11が車のエンジン停止を検知してからの時間を計時する計時部16と、上記エンジン停止を検知してから所定時間が経過するまでに、車両管理装置2からセキュリティーモードのONに対応する動作への変更指示を受信しなければ、セキュリティーモードONに対応する動作を自動的に行う制御部13とを備えている構成である。この構成では、車のエンジン停止後、所定時間経過すれば、車載監視装置1側で自動的にセキュリティーモードONに対応する動作を行うので、利用者の不注意による車の盗難の見過ごしを防止することができ、利用者は安心して本システムを利用することができる。
【0155】
なお、本発明は、上述の処理を行う車両管理装置2と、上述の処理を行う車載監視装置1とのうち、少なくともどちらか一方を含んで車両管理システムを構成すればよく、上記車両管理装置2と上記車載監視装置1とを両方含まなければ本発明の車両管理システムが成り立たないというわけではない。
【0156】
(7.補足)
▲1▼以上で説明した車載監視装置1および車両管理装置2での処理は、プログラムで実現することが可能である。このプログラムはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されている。本発明では、この記録媒体として、記憶部15・22であってもよいし、車載監視装置1または車両管理装置2で処理が行われるために必要な図示していないメモリ(例えばROMそのもの)であってもよいし、また図示していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
【0157】
上記いずれの場合においても、格納されているプログラムはマイクロプロセッサ(図示せず)のアクセスにより実行される構成であってもよいし、格納されているプログラムを読み出し、読み出したプログラムを図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードすることにより、そのプログラムが実行される構成であってもよい。この場合、ダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0158】
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピーディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0159】
また、本発明においては、インターネットを含む通信ネットワークと接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。
【0160】
なお、記録媒体に格納されている内容としてはプログラムに限定されず、データであってもよい。
【0161】
▲2▼本発明のシステムにおいては、車の監視状態が警戒状態であるか平常状態であるかを問わず、車載監視装置1が常に車の状態を監視している。したがって、例えば、車が警戒状態のままで、1ヵ月以上も車に乗らない状態が続いたことによって、車のバッテリーの残容量が少なくなってきた場合には、車両管理装置2の制御部24は、利用者に注意を促すような情報を端末装置3に送信する。例えば図21は、車両管理装置2から送信され、端末装置3にて表示されるメッセージの一例である。このように、本発明のシステムは、車の盗難を監視するのみならず、車の状態を常に監視するものであり、利用者にとって有益なサービスを実現するものとなっている。
【0162】
また、車両管理装置2の制御部24は、車載監視装置1との間の通信状態も常に管理している。したがって、上記通信状態に変化が起きた場合には、例えば図22に示すメッセージを端末装置3に送信するようになっている。このとき、通信状態の変化は、上述したように、車載監視装置1を搭載した車が電波の届かない場所に入った場合に起こるものもあるし、第三者からの妨害電波の発生により起こるものもある。したがって、車両管理装置2が上記通信状態をも監視および管理することで、車を盗難やいたずらから確実に守ることができるシステムを提供することができる。
【0163】
【発明の効果】
本発明に係る車両管理装置は、以上のように、車両に搭載され、車両の状態を監視する車載監視装置を、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作させると共に、車載監視装置から送信される情報に基づく車両の管理情報を端末装置に送信する車両管理装置であって、車載監視装置から送信される情報を受信してからの時間を計時する計時手段と、車載監視装置から車両のエンジン停止情報を受信してから所定時間が経過するまでに、端末装置によるセキュリティーモードのONへの設定変更がなければ、端末装置にセキュリティーモードのONへの設定変更を促す情報を送信する設定変更促進手段とを備えている構成である。
【0164】
また、本発明に係る車両管理方法は、以上のように、車両に搭載され、車両の状態を監視する車載監視装置を、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作させると共に、車載監視装置から送信される情報に基づく車両の管理情報を端末装置に送信する車両管理装置における車両管理方法であって、車載監視装置から送信される情報を受信してからの時間を(計時手段が)計時するステップと、車載監視装置から車両のエンジン停止情報を受信してから所定時間が経過するまでに、端末装置によるセキュリティーモードのONへの設定変更がなければ、端末装置にセキュリティーモードのONへの設定変更を促す情報を(設定変更促進手段が)送信するステップとを有している構成である。
【0165】
それゆえ、車載監視装置から車両のエンジン停止情報を受信してから所定時間が経過するまでに、端末装置によるセキュリティーモードのONへの設定変更がなければ、設定変更促進手段により、セキュリティーモードのONへの設定変更を促す情報(例えば電子メール)が端末装置に送信される。
【0166】
これにより、利用者がセキュリティーモードのOFFからONへの設定変更をし忘れていた場合でも、上記送信情報により、そのような設定変更のし忘れを利用者に認識させることができ、その時点で、セキュリティーモードの設定変更を行わせることができる。したがって、セキュリティーモードをONに設定する必要があるにもかかわらず、利用者の不注意により、セキュリティーモードがOFFのまま維持され続けるような事態を回避することができる。その結果、利用者の不注意に起因する車両の盗難の見過ごしを確実に防止することができるという効果を奏する。
【0167】
本発明に係る車両管理プログラムは、以上のように、車両に搭載され、車両の状態を監視する車載監視装置を、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作させると共に、車載監視装置から送信される情報に基づく車両の管理情報を端末装置に送信する車両管理装置における車両管理プログラムであって、車載監視装置から送信される情報を受信してからの時間を計時する手段と、車載監視装置から車両のエンジン停止情報を受信してから所定時間が経過するまでに、端末装置によるセキュリティーモードのONへの設定変更がなければ、端末装置にセキュリティーモードのONへの設定変更を促す情報を送信する手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである構成である。
【0168】
それゆえ、上記の車両管理プログラムをコンピュータが実行することにより、本発明の車両管理方法を実現することが可能となるという効果を奏する。この車両管理プログラムは、コンピュータにて読み取り可能な記録媒体に記録されている。
【0169】
本発明に係る車載監視装置は、以上のように、車両に搭載され、車両の状態を監視すると共に、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作するように車両管理装置によって制御される車載監視装置であって、車両の状態変化(例えば車両のエンジン停止)を検知する検知手段と、上記検知手段が車両のエンジン停止を検知してからの時間を計時する計時手段と、上記エンジン停止を検知してから所定時間が経過するまでに、車両管理装置からセキュリティーモードのONに対応する動作への変更指示を受信しなければ、セキュリティーモードONに対応する動作を自動的に行う制御手段とを備えている構成である。
【0170】
また、本発明の車両監視方法は、以上のように、車両に搭載され、車両の状態を監視すると共に、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作するように車両管理装置によって制御される車載監視装置における車両監視方法であって、車両のエンジン停止を(検知手段が)検知するステップと、上記エンジン停止を検知してからの時間を(計時手段が)計時するステップと、上記エンジン停止を検知してから所定時間が経過するまでに、車両管理装置からセキュリティーモードのONに対応する動作への変更指示を受信しなければ、セキュリティーモードONに対応する動作を(制御手段が)自動的に行うステップとを有している構成である。
【0171】
それゆえ、車載監視装置では、車両のエンジン停止から所定時間経過後には、制御手段によって、セキュリティーモードONに対応する動作が自動的に行われるので、利用者が端末装置側でセキュリティーモードのOFFからONへの設定変更をし忘れていた場合でも、セキュリティーモードがOFFのまま維持され続けるようなことがない。その結果、セキュリティーモードの設定変更のし忘れという利用者の不注意に起因する車両の盗難の見過ごしを確実に防止することができるという効果を奏する。
【0172】
本発明の車両監視プログラムは、以上のように、車両に搭載され、車両の状態を監視すると共に、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作するように車両管理装置によって制御される車載監視装置における車両監視プログラムであって、車両の状態変化を検知する手段と、車両のエンジン停止を検知してからの時間を計時する手段と、上記エンジン停止を検知してから所定時間が経過するまでに、車両管理装置からセキュリティーモードのONに対応する動作への変更指示を受信しなければ、セキュリティーモードONに対応する動作を自動的に行う手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである構成である。
【0173】
それゆえ、上記の車両監視プログラムをコンピュータが実行することにより、本発明の車両監視方法を実現することが可能となるという効果を奏する。この車両監視プログラムは、コンピュータにて読み取り可能な記録媒体に記録されている。
【0174】
本発明の車載監視装置は、以上のように、上述した車載監視装置において、車両管理装置に送信すべき情報を記憶する記憶手段をさらに備え、上記制御手段は、車載監視装置と車両管理装置との間で通信不能と判断したときに、通信不能期間において上記検知手段が検知した情報を上記記憶手段に記憶させると共に、通信可能となった時点で、上記記憶手段に記憶された情報を車両管理装置に送信する構成である。
【0175】
それゆえ、車載監視装置と車両管理装置との間で通信不能となった場合でも、制御手段の制御により、車載監視装置から車両管理装置に送信されるべき情報が記憶手段で確保される。したがって、上記情報を通信可能時点で車両管理装置に送信することで、車両管理装置は、通信不能期間における車両の状態を把握することができ、通信不能期間における車両の管理情報を端末装置に送信することができる。その結果、車両の状態を管理する車両管理装置の本来の機能を確実に担保することができるという効果を奏する。
【0176】
本発明の車両管理システムは、以上のように、上述した本発明の車両管理装置と、車両に搭載され、車両の状態を監視する車載監視装置と、セキュリティーモードのON/OFFを設定するための端末装置とを通信網を介して通信可能に接続してなる構成である。
【0177】
また、本発明の車両管理システムは、以上のように、上述した本発明の車載監視装置と、セキュリティーモードのON/OFFを設定するための端末装置と、上記セキュリティーモードのON/OFFに応じて動作するように車載監視装置を制御する車両管理装置とを通信網を介して通信可能に接続してなる構成である。
【0178】
それゆえ、車両管理装置と車載監視装置と端末装置とを通信網を介して接続して車両管理システムを構成した場合において、上記車両管理装置と上記車載監視装置とのうち、どちらか一方を本発明の車両管理装置または車載監視装置で構成することで、セキュリティーモードの設定変更のし忘れという利用者の不注意に起因する車両の盗難の見過ごしを確実に防止できるシステムを構築することができる。これにより、利用者も安心して本システムを利用することができるという効果を奏する。
【0179】
本発明の車両管理システムは、以上のように、上記車載監視装置における動作モードを上記車両管理装置を介さずに強制的に変更するためのモード変更装置をさらに備えている構成である。
【0180】
それゆえ、モード変更装置(例えばリモコン)によって、車載監視装置における動作モードを車両管理装置を介さずに強制的に変更できるので、車両を地下駐車場に駐車した場合でも、その場でセキュリティーモードの設定変更を行い、車載監視装置にセキュリティーモードONまたはOFFに対応する動作を行わせることができる。これにより、利用者は、電波の届かない場所に車両を駐車した場合でも安心して本システムを利用することができ、車両の駐車範囲を車両管理装置からの電波の届く範囲内(例えば地上)に制限する必要がなくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両管理システムにおいて、利用者が端末装置にてセキュリティーモードのOFFからONへの設定変更をし忘れた場合に、上記システムを構成する車両管理装置における動作の流れを示すフローチャートである。
【図2】上記車両管理システムにおいて、利用者が端末装置にてセキュリティーモードのOFFからONへの設定変更をし忘れた場合に、上記システムを構成する車載監視装置における動作の流れを示すフローチャートである。
【図3】上記車両管理システムの概略の構成を示すブロック図である。
【図4】上記車両管理システムを構成する車載監視装置の概略の構成を示すブロック図である。
【図5】上記車両管理システムを構成する車両管理装置の概略の構成を示すブロック図である。
【図6】上記車両管理システムを構成する端末装置の概略の構成を示すブロック図である。
【図7】上記車両管理システムを構成するリモコンの概略の構成を示すブロック図である。
【図8】車の状態が平常状態から警戒状態への移行状態にある場合の本システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【図9】車の状態が警戒状態にある場合の本システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【図10】上記警戒状態において、不審者によって車の運転席側のドアが開けられた場合に、車両管理装置から端末装置に送られる電子メールの内容の一例を示す説明図である。
【図11】上記警戒状態において、不審者によって車のエンジンが始動された場合に、車両管理装置から端末装置に送られる電子メールの内容の一例を示す説明図である。
【図12】上記警戒状態において、上記電子メールに含まれるリンク先にアクセスしたときに端末装置に表示されるセキュリティーモード変更ページの一例を示す説明図である。
【図13】上記警戒状態において、車の追跡状態に入っているときに、車載監視装置から車両管理装置を介して端末装置が受信するセンサの検知情報の表示画面の一例を示す説明図である。
【図14】上記警戒状態において、車載監視装置からの情報を受信する車両管理装置における動作の流れを示すフローチャートである。
【図15】車の状態が警戒状態から平常状態への移行状態にある場合の本システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【図16】車の状態が平常状態の場合の本システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【図17】上記平常状態において、車載監視装置からの情報を受信する車両管理装置における動作の流れを示すフローチャートである。
【図18】車載監視装置での情報送信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図19】車載監視装置での情報送信処理の流れの他の例を示すフローチャートである。
【図20】利用者が端末装置にてセキュリティーモードのOFFからONへの設定変更をし忘れていた場合に、車両管理装置から端末装置に送信される、セキュリティーモードのONへの変更を促す電子メールの内容の一例を示す説明図である。
【図21】車のバッテリーの残容量が少なくなってきた場合に、車両管理装置から送信され、端末装置にて表示されるメッセージの一例を示す説明図である。
【図22】車両管理装置と車載監視装置との間の通信状態に変化が起きた場合に、車両管理装置から送信され、端末装置にて表示されるメッセージの一例を示す説明図である。
【図23】従来の車の盗難を防止するシステムの概略の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 車載監視装置
2 車両管理装置
3 端末装置
4 通信網
5 リモコン(モード変更装置)
11 センサ(検知手段)
13 制御部(制御手段)
15 記憶部(記憶手段)
16 計時部(計時手段)
24 制御部(設定変更促進手段)
26 計時部(計時手段)
Claims (8)
- 車両に搭載され、車両の状態を監視する車載監視装置を、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作させると共に、車載監視装置から送信される情報に基づく車両の管理情報を端末装置に送信する車両管理装置であって、
車載監視装置から送信される情報を受信してからの時間を計時する計時手段と、
車載監視装置から車両のエンジン停止情報を受信してから所定時間が経過するまでに、端末装置によるセキュリティーモードのONへの設定変更がなければ、端末装置にセキュリティーモードのONへの設定変更を促す情報を送信する設定変更促進手段とを備えていることを特徴とする車両管理装置。 - 車両に搭載され、車両の状態を監視する車載監視装置を、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作させると共に、車載監視装置から送信される情報に基づく車両の管理情報を端末装置に送信する車両管理装置における車両管理方法であって、
車載監視装置から送信される情報を受信してからの時間を計時するステップと、
車載監視装置から車両のエンジン停止情報を受信してから所定時間が経過するまでに、端末装置によるセキュリティーモードのONへの設定変更がなければ、端末装置にセキュリティーモードのONへの設定変更を促す情報を送信するステップとを有していることを特徴とする車両管理方法。 - 車両に搭載され、車両の状態を監視する車載監視装置を、端末装置によって設定されるセキュリティーモードのON/OFFに応じて動作させると共に、車載監視装置から送信される情報に基づく車両の管理情報を端末装置に送信する車両管理装置における車両管理プログラムであって、
車載監視装置から送信される情報を受信してからの時間を計時する手段と、
車載監視装置から車両のエンジン停止情報を受信してから所定時間が経過するまでに、端末装置によるセキュリティーモードのONへの設定変更がなければ、端末装置にセキュリティーモードのONへの設定変更を促す情報を送信する手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであることを特徴とする車両管理プログラム。 - 請求項3に記載の車両管理プログラムをコンピュータにて読み取り可能に記録してなることを特徴とする車両管理プログラムを記録した記録媒体。
- 請求項1に記載の車両管理装置と、
車両に搭載され、車両の状態を監視する車載監視装置と、
セキュリティーモードのON/OFFを設定するための端末装置とを通信網を介して通信可能に接続してなることを特徴とする車両管理システム。 - 車両に搭載され、車両の状態を監視すると共に、モード変更装置によるセキュリティーモードの変更指示に応じて該セキュリティーモードの設定あるいは変更を行う車載監視装置であって、
車両の状態変化を検知する検知手段と、
上記検知手段が車両のエンジン停止を検知してからの時間を計時する計時手段と、
上記エンジン停止から所定時間が経過するまでに、上記モード変更装置から上記セキュリティーモードのONに対応する動作への変更指示を受信しなければ、セキュリティーモードONへの設定変更を促す動作を行う制御手段とを備えていることを特徴とする車載監視装置。 - 請求項6に記載の車載監視装置とモード変更装置とを備える車両管理システム。
- 上記端末装置は携帯電話であり、上記設定変更を促す情報は電子メールであることを特徴とする請求項5に記載の車両管理システム。
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