JP4107227B2 - 感熱記録体 - Google Patents

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Description

本発明は、ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関するものである。
ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体はよく知られている。かかる感熱記録体は比較的安価であり、また記録機器がコンパクトでかつその保守も容易なため、ファクシミリや各種計算機等の記録媒体としてのみならず巾広い分野において使用されている。
かかる感熱記録体は、通常、サーマルヘッドからの熱エネルギーにより記録されるが、記録時にサーマルヘッドに粕が付着したり、あるいはスティッキングが発生して均一な記録が得られない恐れがある。
サーマルヘッドへの粕(ヘッド粕)やスティッキングを改良するために感熱記録層、あるいは保護層にポリエチレンワックスを含有させることは知られている(特許文献1、特許文献2参照)が、サーマルヘッドへの印加エネルギーが強くなるとスティッキング改良効果が著しく低下する。
また、保護層(最上層)中にシリコーン系界面活性剤を含有させることにより、記録走行性が高められることは知られている(特許文献3、特許文献4参照)が、サーマルヘッドへの印加エネルギーが強くなるとスティッキングが発生して記録走行性が著しく低下する恐れがある。
最上層に電子線硬化性樹脂、シリコーン系界面活性剤およびポリエチレンワッスクを含有する感熱記録体は知られているが(特許文献5)、透明性の高い感熱記録体が得られない恐れがある。
特開平01−133783(請求項1)
特開平01−135684(請求項1)
特開平05−032051(請求項1)
特開2003−127541(請求項1)
特開平05−032051(請求項1)
本発明の課題は、スティッキングによる記録ムラが少なく、透明性の高い感熱記録体を提供することにある。
透明フィルムに、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層、および感熱記録層上に水性樹脂を主成分とする保護層を有する感熱記録体において、上記課題を解決するための一つの手段として、保護層中にシリコーン系界面活性剤とポリエチレンワックスとを含有させるものである。
本発明の感熱記録体は、サーマルヘッドへの印加エネルギーを高めても、スティッキングによる記録ムラが少なく、かつ透明性の高い効果を有するものである。
保護層中のシリコーン系界面活性剤とポリエチレンワックスと含有比率は、特に限定されないが、ポリエチレンワックス100質量部に対してシリコーン系界面活性剤を1〜20質量部が好ましい。
ポリエチレンワックス100質量部に対してシリコーン系界面活性剤が1質量部未満になるとスティッキングによる記録ムラが強くなる恐れがあり、また20質量部を越えると均一な保護層が形成され難くなり、記録部の画質が低下する恐れがあり、5〜15質量%がより好ましい。
ポリエチレンワックスの体積平均粒径としては0.1〜0.4μm程度が好ましく、0.1μm未満になると保護層を形成するための保護層用塗液の機械的安定性が低下して、均一な保護層が形成され難くなり、感熱記録体の透明性が著しく低下する恐れがある。また、0.4μmを越えるとスティッキングによる記録ムラが強くなり、しかも感熱記録体の透明性が低下する恐れがある。
保護層中のシリコーン系界面活性剤とポリエチレンワックスの合計含有比率としては、特に限定されないが、保護層の全固形分に対して1〜10質量%程度が好ましい。
保護層中のポリエチレンワックスは、シリコーン系界面活性剤と共に乳化分散して得られたものが、特にスティッキングによる記録ムラがなく、好ましい。
シリコーン界面活性剤としては、例えばジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルキルアラルキル変性シリコーン、アルキルアラルキルポリエーテル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル高級アルコールエステル変性シリコーンの末端にカルボキシル基、スルホン酸基、またはリン酸基などのアニオン基が導入されたアニオン型の一価の塩である。
その一価の塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、またはアンモニウム塩が挙げられる。
さらに、本発明の所望の効果を損なわない限りにおいて、各種公知の他の界面活性剤を併用することもできる。例えば、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム、ジノニルスルホコハク酸ナトリウム、ジデカニルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンエーテル、脂肪酸ジエタノールアマイド等が挙げられる。
保護層は、水を媒体とし、例えば水性樹脂、シリコーン系界面活性剤、ポリエチレンワックス、および必要により助剤とからなる組成物を攪拌して得られた保護層用塗液を感熱記録層上に塗布乾燥することにより得られる。
保護層を構成する水性樹脂としては、例えば部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン及びその誘導体、カゼイン、ゼラチン、スチレン・マレイン酸共重合体の一価の塩、スチレン・アクリル酸共重合体の一価の塩などの水溶性樹脂、並びにウレタン系樹脂ラテックス、スチレン・ブタジエン系樹脂ラテックス、スチレン・アクリル酸エステル樹脂系ラテックス、アクリル酸エステル樹脂系ラテックスなどのラテックスから得られる疎水性樹脂が挙げられる。
これらの水性樹脂の内、特にアセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコールおよびウレタン系樹脂ラテックスは、シリコーン系界面活性剤とポリエチレンワックスとの使用によって特に耐スティッキング性と透明性に優れた樹脂皮膜を形成することができる為、より好ましく用いられる。なお、水性樹脂は、保護層の全固形分に対して20〜80質量%程度使用される。
さらに、保護層には、例えば体積平均粒径が1μm以下の炭酸カルシウム、無定形シリカ、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、タルク、カオリン、スチレン系樹脂フィラー、尿素・ホルマリン樹脂フィラーなどの顔料類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの滑剤類、グリオキザール、ホウ酸、ホウ砂、ジアルデヒドデンプン、アジピン酸ジヒドラジド、ポリアミドアミン・エピクロルヒドリン樹脂などの架橋剤類などの助剤を添加することも可能である。
保護層は、保護層用塗液を乾燥後の塗布量が1〜5g/mとなるように感熱記録層上に塗布乾燥することにより得られる。
感熱記録層に含有されるロイコ染料および呈色剤としては、例えば各種公知のロイコ染料および呈色剤が使用される。
ロイコ染料の具体例としては、例えば3−〔2,2−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)ビニル〕−3−(4−ジエチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−トルイジノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(nブチル)アミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−〔1,1−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)〕−3−p−ジエチルアミノフェニルフタリド、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリドなどが挙げられる。
勿論、これらのロイコ染料限定されるものではなく、また二種以上を併用することも可能である。また、ロイコ染料の使用量は、使用する呈色剤により異なるため限定できないが、感熱記録層全固形量に対して5〜35質量%程度が好ましい。
呈色剤の具体例としては、例えば4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジルオキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,2’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニル)フェノキシ〕ジエチルエーテル、4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホン、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、3,3’−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオ尿素、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、4,4’−ビス(p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−{3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛などが挙げられる。
ロイコ染料と呈色剤との使用比率は、用いるロイコ染料や呈色剤の種類に応じて適宜選択されるものであり、特に限定するものではないが、一般にロイコ染料1質量部に対して1〜10質量部、好ましくは2〜6質量部程度の呈色剤が使用される。
なお、ロイコ染料は樹脂膜に内包されたマイクロカプセル形態または樹脂中に含有された複合粒子の形態で使用することにより、ヘーズ値の低い(例えば、ヘーズ値が40%以下)感熱記録体が得られ、好ましい。マイクロカプセルおよび複合粒子の体積平均径としては、0.5〜3.0μm程度が好ましい。
感熱記録層には、記録部の保存安定性を高めるための保存性改良剤、および記録感度を高めるための増感剤を含有させることもできる。かかる保存性改良剤の具体例としては、例えば2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,3,5−トリス−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、ビス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メタン等が挙げられる。
増感剤の具体例としては、例えばステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル等が挙げられる。
これらの保存性改良剤および増感剤の使用量は特に限定されないが、一般に呈色剤100質量部に対して5〜300質量部程度である。
感熱記録層は、水を分散媒体とし、例えばロイコ染料、呈色剤、必要により増感剤、保存性改良剤などを共に、或いは別々にボールミル、アトライター、サンドミルなどの攪拌・粉砕機により平均粒子径が3μm以下、好ましくは2μm以下となるように微粉砕した後、少なくとも接着剤を添加して調製された感熱記録層用塗液を透明フィルムの一方の面に乾燥後の塗布量が3〜30g/m程度となるように塗布乾燥して形成される。
感熱記録層用塗液中の接着剤としては、例えば上記保護層に含有される水性樹脂が使用できる。
感熱記録層が形成される透明フィルムとしては、例えば厚さ50〜250μm程度で、ヘーズ値が10%以下のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリスチレンフイルム、ポリプロピレンフィルムなどが挙げられる。
かかる透明フィルムは、各塗液の塗工性、密着性を高めるために、透明フィルムの両面にコロナ放電処理、あるいはアンカーコート層を設けるのが好ましい。また、透明フィルムはシャウカステン適性を高めるために、例えば青色に着色されたものも使用できる。
感熱記録層および保護層形成方法については特に限定されず、例えばバリバーブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、ピュアーブレードコーティング、ショート・ドウェルコーティング、スロットダイコーティング、カーテンコーティング、バーコーティング等の各種公知の塗工方法が用いられる。
本発明においては、必要に応じて透明フィルムの他方の面にも感熱記録層を設けたり、あるいは他の機能を有する層を設けるなど、感熱記録体製造分野における各種の公知技術が適宜付加し得るものである。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。なお、例中の部および%は、特に断らない限りそれぞれ質量部および質量%を示す。
〔実施例1〕
(A液調製)
ロイコ染料として3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン5部、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−トルイジノ)フルオラン5部、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン6部、及び3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド4部と、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン5部とを、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(住友バイエルウレタン社製、デスモジュールW)11部、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(三井武田ケミカル社製、TMXDI)11部からなる混合溶媒に加熱溶解(150℃)し、この溶液をポリビニルアルコール(クラレ社製、ポバールPVA−217EE)8.8部と、界面活性剤としてアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物(日信化学社製、オルフィンE1010)0.5部を含む水溶液100部中に徐々に添加し、ホモジナイザーを用い、回転数10000rpmの攪拌によって乳化分散した。この乳化分散液に、水30部、多価アミン化合物(シェル・インターナショナル・ペトロリウム社製、エピキュアT)2.5部を水22.5部に溶解した水溶液を加えて均一化した。この乳化分散液を75℃に昇温し、7時間の重合反応を行い、平均粒子径0.8μm(レーザー光回折法による)のロイコ染料含有複合粒子分散液を調製した。なお、ロイコ染料含有複合粒子分散液が25%となるように水で調製した。
(B液調製)
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン40部、ポリビニルアルコール[クラレ社製、クラレポバール(登録商標)PVA−203]の25%水溶液40部、天然油脂系消泡剤の2%エマルジョン5部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩の5%水溶液10部、及び水50部からなる組成物を横型サンドミル(アイメックス社製、ウルトラビスコミルUVX−2)を用いて、平均粒子径が0.3μmとなるまで粉砕してB液を得た。
(C液調製)
3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン40部、ポリビニルアルコール[クラレ社製、クラレポバール(登録商標)PVA−203]の25%水溶液40部、天然油脂系消泡剤の2%エマルジョン5部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩の5%水溶液10部、及び水50部からなる組成物を横型サンドミル(アイメックス社製、ウルトラビスコミルUVX−2)を用いて、平均粒子径が0.3μmとなるまで粉砕してC液を得た。
(感熱記録層用塗液の調製)
A液110部、B液70部、C液45部、ポリビニルアルコール[クラレ社製、クラレポバール(登録商標)PVA−217EE]の8%水溶液19部、ウレタン−アクリル系樹脂ラテックス[大日本インキ化学工業社製、パテラコール(登録商標)H−2090、固形濃度42%]70部、アジピン酸ジヒドラジドの5%水溶液16部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩の10%水溶液3部、及び水25部からなる組成物を攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
(保護層用塗液の調製)
アイオノマー型ウレタン系ラテックス(大日本インキ化学工業社製、ハイドラン(登録商標)AP−30F,固形濃度20%)100部、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール[日本合成化学工業社製、ゴーセファイマー(登録商標)OKS−3431、重合度約2300、ケン化度:約98モル%]の8%水溶液500部、ポリアミドアミン・エピクロルヒドリンの25%水溶液5部、平均粒径0.8μmのカオリン(エンゲルハード社製、UW−90)の60%スラリー48部、ステアリン酸アミド(中京油脂社製、ハイミクロンL−271、固形濃度25%)の水分散液24部、ステアリルリン酸エステルカリウム塩(松本油脂製薬社製、ウーポール1800、固形濃度35%)1部、平均粒径0.2μmのポリエチレンワックスのシリコーン系界面活性剤乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してアニオン型シリコーン系界面活性剤を10質量%含有する、固形濃度40%)5部、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物(セイミケミカル社製、サーフロン(登録商標)S−145)の10%水溶液15部、及び水300部からなる組成物を攪拌して保護層用塗液を得た。
(感熱記録体の作製)
コロナ放電処理後、アンカーコート層が両面に形成された厚さ175μmの青色透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(ヘーズ値5%)の一方の面に、感熱記録層用塗液と保護層用塗液を、乾燥後の塗布量がそれぞれ22g/m、3g/mとなるように順次塗布乾燥して感熱記録層及び保護層を設け、感熱記録体を得た。
〔実施例2〕
実施例1の保護層用塗液の調製において、平均粒径0.2μmのポリエチレンワックスのシリコーン系界面活性剤乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してアニオン型シリコーン系界面活性剤を10質量%含有する固形濃度40%)5部およびパーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物(セイミケミカル社製、サーフロン(登録商標)S−145)の10%水溶液15部の代わりに、同ポリエチレンワックスのシリコーン系界面活性剤乳化分散物1部および同パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物の水溶液31部を用いた以外は実施例1と同様にして 感熱記録体を得た。
〔実施例3〕
実施例1の保護層用塗液の調製において、平均粒径0.2μmのポリエチレンワックスのシリコーン系界面活性剤乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してアニオン型シリコーン系界面活性剤を10質量%含有する、固形濃度40%)5部およびステアリン酸アミド(中京油脂社製、ハイミクロンL−271、固形濃度25%)の水分散液24部の代わりに、同ポリエチレンワックスのシリコーン系界面活性剤乳化分散物25部を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
〔実施例4〕
実施例1の保護層用塗液の調製において、平均粒径0.2μmのポリエチレンワックスのシリコーン系界面活性剤乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してアニオン型シリコーン系界面活性剤を10質量%含有する、固形濃度40%)5部の代わりに、平均粒径0.8μmのポリエチレンワックスのアニオン型シリコーン系界面活性剤乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してシリコーン系界面活性剤を10質量%含有する、固形濃度40%)5部を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
〔実施例5〕
実施例1の保護層用塗液の調製において、平均粒径0.2μmのポリエチレンワックスのシリコーン系界面活性剤乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してアニオン型のシリコーン系界面活性剤を10質量%含有する、固形濃度40%)5部の代わりに、平均粒径0.05μmのポリエチレンワックスのシリコーン系界面活性剤乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してシリコーン系界面活性剤を10質量%含有する、固形濃度40%)5部を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
〔実施例6〕
実施例1の保護層用塗液の調製において、平均粒径0.2μmのポリエチレンワックスのシリコーン系界面活性剤乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してシリコーン系界面活性剤を10質量%含有する、固形濃度40%)5部の代わりに、平均粒径0.2μmのポリエチレンワックスのシリコーン系界面活性剤乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してシリコーン系界面活性剤を5質量%含有する、固形濃度40%)5部を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
〔実施例7〕
実施例1の保護層用塗液の調製において、平均粒径0.2μmのポリエチレンワックスのシリコーン系界面活性剤乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してシリコーン系界面活性剤を10質量%含有する、固形濃度40%)5部の代わりに、平均粒径0.2μmのポリエチレンワックスのシリコーン系界面活性剤乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してシリコーン系界面活性剤を15質量%含有する、固形濃度40%)5部を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
〔比較例1〕
実施例1の保護層用塗液の調製において、平均粒径0.2μmのポリエチレンワックスのシリコーン系界面活性剤乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してシリコーン系界面活性剤を10質量%含有する、固形濃度40%)5部の代わりに、平均粒径0.2μmのポリエチレンワックスのスルホン変性ポリビニルアルコール乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してスルホン変性ポリビニルアルコールを10質量%含有する、固形濃度40%)5部を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
〔比較例2〕
実施例1の保護層用塗液の調製において、平均粒径0.2μmのポリエチレンワックスのシリコーン系界面活性剤乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してシリコーン系界面活性剤を10質量%含有する、固形濃度40%)5部の代わりに、平均粒径0.2μmのポリエチレンワックスのアルキルスルホネート系界面活性剤乳化分散物(ポリエチレンワックスに対してアルキルスルホネート系界面活性剤を10質量%含有する、固形濃度40%)5部を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
かくして得られた感熱記録体について以下の評価試験を行い、その結果を表1に記載した。
(1)感熱記録体の透明性(ヘーズ値)
感熱記録体のヘーズ値をヘーズメーター[商品名:TC−H IV型、東京電色社製]を用いて測定した。なお、ヘーズ値が小さいほど透明性に優れている。
(2)耐スティッキング性(記録ムラ)
感熱プリンター〔商品名:三菱SCTP−65、三菱電機社製〕で記録する際に発生するスティッキング音の強さを耳で聞いて下記のごとく判定した。
◎:スティッキング音がほとんどなく、記録ムラもない。
○:スティッキング音が少しあるが、記録ムラはない。
×:スティッキング音がやや強く、記録ムラがある。
(4)耐ヘッド粕付着性
感熱記録体を、サーマルヘッド(抵抗値520Ω、8ドット/mm、0.015mm/ドット、印可パルス幅2ms、印可パルス周期 5ms、線圧0.02MPa/cm)により80mJ/mmのエネルギーで30cm記録し、サーマルヘッドに付着するヘッド粕の量を目視判定した。
◎:粕付着少量
○:粕付着やや多い
×:粕付着多い
Figure 0004107227
透明フィルムの一方の面に、ロイコ染料および呈色剤を含有する感熱記録層、並びに水性樹脂を主成分とする保護層を有する感熱記録体において、感熱記録層上にシリコーン系界面活性剤とポリエチレンワックスを含有する保護層を設けることにより、記録時のスティッキングによる記録ムラがないことが不可欠な医療用画像の記録媒体にも適用できる。

Claims (5)

  1. 透明フィルム上に、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層、および感熱記録層上に水性樹脂を主成分とする保護層を有する感熱記録体において、保護層中にシリコーン系界面活性剤とポリエチレンワックスを含有することを特徴とする感熱記録体。
  2. ポリエチレンワックスの体積平均粒径が0.1〜0.4μmである請求項1記載の感熱記録体。
  3. 保護層中に、保護層の全固形分に対してシリコーン系界面活性剤とポリエチレンワックスとの合計量が1〜10質量%含有された請求項1または2記載の感熱記録体。
  4. ポリエチレンワックスが、シリコーン系界面活性剤と共に乳化分散して得られたものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の感熱記録体。
  5. シリコーン系界面活性剤が、ポリエチレンワックス100質量部に対して1〜20質量部有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の感熱記録体。
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