JP4107212B2 - 楽曲再生装置 - Google Patents
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Description
して再生するための技術に関する。
図9は、MIDIパートとMP3パートが再生される様子を時系列的に示した図である。MIDIパートにおいては、楽曲の途中で再生を開始する位置を1(ms)単位で定めることができる。従って、例えば楽曲が開始されてからちょうど25分が経過した時に再生開始が指示されると、図9の矢印によって示されるタイミングから斜線を施した部分のMIDIパートが再生されることになる。
前記記憶手段から前記第2のデータ列を読み出し、これに基づいて第2の楽曲を再生する第2の再生手段と、
前記第2の再生手段によれば再生を開始することができるが前記第1の再生手段では再生を開始することができないタイミングから楽曲の再生を開始するように指示された場合、前記タイミングよりも時間的に前に位置し、かつ、前記第1の再生手段によって再生可能なタイミングを特定する第1タイミング特定手段とを備え、
前記第2の再生手段は、前記楽曲の再生を開始するように指示されたタイミングから前記第2の楽曲を再生し、
前記第1の再生手段は、前記第1タイミング特定手段によって特定されたタイミングから前記楽曲の再生を開始し、かつ、前記指示されたタイミングに至るまでの期間においては、前記第1の楽曲をミュート再生することを特徴とする。
楽曲データを構成する第1、第2のデータ列であってデータ列の途中から再生を開始することができるタイミングが異なるものを記憶した記憶手段から、第1のデータ列を読み出し、これに基づいて第1の楽曲を再生する第1の再生手段と、
前記記憶手段から第2のデータ列を読み出し、これに基づいて第2の楽曲を再生する第2の再生手段と、
前記第2の再生手段によれば再生をすることができるが前記第1の再生手段では再生を開始することができないタイミングから楽曲の再生を開始するように指示された場合、前記タイミングよりも時間的に前に位置し、かつ、前記第1の再生手段によって再生可能なタイミングを特定する第1タイミング特定手段として機能させ、
さらに、前記第2の再生手段が前記楽曲の再生を開始するように指示されたタイミングから前記第2の楽曲を再生し、
前記第1の再生手段が前記第1タイミング特定手段によって特定されたタイミングから前記楽曲の再生を開始し、かつ、前記指示されたタイミングに至るまでの期間においては、前記第1の楽曲をミュート再生するように機能させる。
<実施形態の構成>
図1は本発明の実施形態に係るカラオケ装置本体1の構成を示すブロック図であり、以下に各部を説明する。
CPU11は、RAM13をワークエリアとして利用し、ROM12に格納されている各種プログラムを実行することで装置各部を制御する。通信I/F(インタフェース)15は、楽曲データの配信元であるホストコンピュータ6より楽曲データを受信し、CPU11の制御のもとHDD(Hard Disk Drive)14へと転送する。また、DMA(Direct Memory Access)によるHDD14へのデータ転送も可能である。
MIDIパートについては、1(ms)単位の任意のタイミングで再生開始位置Pが指定されると、その再生開始位置PからMIDIデータが読み出されて、それ以降のMIDIパートが再生される。即ち、MIDIデータが読み出されるシーク位置SとMIDIパートの再生が開始される再生開始位置Pとは同じ位置(タイミング)である。これに対し、MP3データにおいては、図2に示すように再生開始位置Pがフレームfnの境界に一致していないから、この再生開始位置Pに相当するタイミングからはMP3パートを再生することができない。
ここで、この再生開始位置P’は次のようにして特定される。MP3データに基づいて再生される楽曲は、その音質が安定するまでに所定期間が必要とされる。なぜなら、MP3の規格では、圧縮効果を高めることを目的として前後のフレーム間で相互にビットの貸し借り(ビット貯蓄)を行っており、あるフレームから再生が開始された場合には、そのフレームよりも前に位置するフレームから借りていたビットが不足してしまい、音を正確に再現することができないからである。そこで、再生開始位置P’は、この音質が安定するまでに必要とされる所要期間を考慮して決められる。例えばフレーム長が36(ms)で上記所要期間が200(ms)程度の場合、200(ms)÷36(ms)の演算を行って得られる5(個)ないし6(個)だけ前に位置するフレームの先頭部分が再生開始位置P’となる。図2に示す例の場合、フレームfnから5個前に位置するフレームfn-5の先頭部分が再生開始位置P’となる。
まず、HDD14から読み出されたフレームを受け取ったMP3デコーダ22は、最初に受け取った2個のフレームについてはデコードしても音源装置18には出力しないでそのまま読み飛ばしてしまうことがある。そこで、このような現象を考慮して、上述した再生開始位置P’から更に前に2フレーム分遡った位置をMP3パートにおけるシーク位置S’とする。こうすれば、再生開始位置P’のタイミングから再生するために必要十分なMP3データがMP3デコーダ22に供給されることになる。図2に示す例の場合、フレームfn-5の先頭部分が再生開始位置P’であるから、シーク位置S’はそれよりも2個前のフレームfn-7の先頭部分となる。
次に、上記構成からなるカラオケ装置本体1の動作を説明する。
利用者が操作部16のテンキーやリモコン端末5を用いて楽曲指定操作を行うと、指定された楽曲を再生するための楽曲データ(MIDIデータ及びMP3データ)がCPU11によってHDD14から読み出され、楽曲再生や歌詞表示処理が行われる。ここで、利用者が操作部16のテンキーやリモコン端末5を用いて早送り再生を指示してカラオケ装置本体1に或る期間だけ早送り再生させた後に、楽曲の途中から再生を開始させる操作を行ったとする。この操作に応じてCPU11は、図3に示す処理を開始する。
CPU11は、まず、図2を用いて説明したような、MP3パートにおけるシーク位置S’を特定する(ステップS1)。即ち、CPU11は、上記再生開始操作によって指定された再生開始位置Pに相当するフレームfnから7個だけ前のフレームであるフレームfn-7に遡り、そのフレームfn-7の先頭部分をシーク位置S’として特定する。
以上説明した実施形態はあくまでも例示であり、種々の変形例がある。
MP3パートにおいては音質が安定するまでに必要な所定期間や、MP3デコーダ22の処理遅延に関して説明した内容は、本実施形態に固有の値であるので、本発明に係る楽曲再生装置の実施がこれらの値に限定されるわけではない。例えばMP3パートにおいては5フレーム前を再生開始位置に設定し7フレーム前をシーク位置に設定していたが、これとは異なる数のフレーム分だけ遡ってシーク位置や再生開始位置を決めてもよい。また、場合によってはこれらの事情を考慮しなくてもよい。ただし、MP3ではフレーム間でビットの貸し借りを行うというビット貯蓄がなされるため、再生開始するフレームの少なくとも1つ前のフレームから読み出さなければ再生することができない。また、MP3デコーダ22の処理遅延が無視できるほど小さい場合には、その遅延を考慮する必要はない。
さらに上記と同様に、例えば図6に示すように、データ列のフレームサイズは36(ms)で同じであるが、フレームとフレームの境界が時間的に前後にずれているような場合に本発明を適用してもよい。この場合も、CPU11は、いずれか一方のデータ列における再生開始位置Pを基準として、他方のデータ列のミュート再生を先行させて開始し、上記再生開始位置Pが経過した時点でミュートを解除すればよい。
また、図7に示すように、両方のデータ列がフレーム構成を採る場合に、いずれのデータ列においても再生できないタイミング(矢印Psによって示されるタイミング)から再生を開始するように指示される場合も想定される。このような場合には、CPU11は、データ列D1においては再生開始位置Pでミュート再生を開始する一方、データ列D2においては再生開始位置P’でミュート再生を開始する、というように、それぞれのデータ列において再生開始可能なタイミングからミュート再生を先行して開始すればよい。この後、CPU11は、矢印Psによって示されるタイミングが到来すると、両者のデータ列についてのミュートを解除し、以降は通常の再生を行う。
また、組み合わせられるデータ列の数は3つ以上であってもよい。例えば図8にはデータ列が3つの場合を例示しているが、この場合も、CPU11は、いずれか1つの楽曲データにおける再生開始位置Pを基準として、残りの楽曲データにおいてミュート再生を先行させておき、上記再生開始位置Pが経過した時点で全てのミュートを解除すればよい。
また、実施形態ではMP3デコーダ22をCPU11とは別体のハードウェア構成として説明した。しかし、これに限らず、MP3データをデコードする機能はCPU11がROM12またはHDD14に記憶されたプログラムを実行することによって実現されてもよい。
なお、本発明に係る楽曲再生装置は実施形態で例示したカラオケ装置以外の装置にも適用されることはもちろんである。
Claims (6)
- 楽曲データを構成する第1、第2のデータ列であってデータ列の途中から再生を開始することができるタイミングが異なるものを記憶した記憶手段から、前記第1のデータ列を読み出し、これに基づいて第1の楽曲を再生する第1の再生手段と、
前記記憶手段から前記第2のデータ列を読み出し、これに基づいて第2の楽曲を再生する第2の再生手段と、
前記第2の再生手段によれば再生を開始することができるが前記第1の再生手段では再生を開始することができないタイミングから楽曲の再生を開始するように指示された場合、前記タイミングよりも時間的に前に位置し、かつ、前記第1の再生手段によって再生可能なタイミングを特定する第1タイミング特定手段とを備え、
前記第2の再生手段は、前記楽曲の再生を開始するように指示されたタイミングから前記第2の楽曲を再生し、
前記第1の再生手段は、前記第1タイミング特定手段によって特定されたタイミングから前記楽曲の再生を開始し、かつ、前記指示されたタイミングに至るまでの期間においては、前記第1の楽曲をミュート再生することを特徴とする楽曲再生装置。 - 前記第2の再生手段では再生を開始することができないタイミングから楽曲の再生を開始するように指示された場合、前記タイミングよりも時間的に前に位置し、前記第2の再生手段によって再生可能なタイミングを特定する第2タイミング特定手段を備え、
前記第2の再生手段は、前記第2タイミング特定手段によって特定されたタイミングから前記楽曲の再生を開始し、かつ、前記指示されたタイミングに至るまでの期間においては、前記第2の楽曲をミュート再生することを特徴とする請求項1記載の楽曲再生装置。 - 前記第1タイミング特定手段は、前記第2のデータ列に基づいて楽曲の再生が開始された時から該楽曲の音質が安定する時までに応じて予め定められている期間分ずらして前記タイミングを特定する請求項1または2記載の楽曲再生装置。
- 前記第1のデータ列と前記第2のデータ列はフレーム構成を有するデータ列であり、それぞれのフレームのサイズが異なる請求項1記載乃至3いずれかに記載の楽曲再生装置。
- 前記第1のデータ列と前記第2のデータ列はフレーム構成を有するデータ列であり、それぞれのフレームの境界の位置が異なる請求項1乃至3いずれかに記載の楽曲再生装置。
- コンピュータ装置を、
楽曲データを構成する第1、第2のデータ列であってデータ列の途中から再生を開始することができるタイミングが異なるものを記憶した記憶手段から、前記第1のデータ列を読み出し、これに基づいて第1の楽曲を再生する第1の再生手段と、
前記記憶手段から前記第2のデータ列を読み出し、これに基づいて第2の楽曲を再生する第2の再生手段と、
前記第2の再生手段によれば再生をすることができるが前記第1の再生手段では再生を開始することができないタイミングから楽曲の再生を開始するように指示された場合、前記タイミングよりも時間的に前に位置し、かつ、前記第1の再生手段によって再生可能なタイミングを特定する第1タイミング特定手段として機能させ、
さらに、前記第2の再生手段が前記楽曲の再生を開始するように指示されたタイミングから前記第2の楽曲を再生し、
前記第1の再生手段が前記第1タイミング特定手段によって特定されたタイミングから前記楽曲の再生を開始し、かつ、前記指示されたタイミングに至るまでの期間においては、前記第1の楽曲をミュート再生するように機能させるためのプログラム。
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