JP4107116B2 - プロトン伝導性材料、プロトン伝導性材料膜、及び燃料電池 - Google Patents

プロトン伝導性材料、プロトン伝導性材料膜、及び燃料電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロトン伝導性材料、プロトン伝導性膜、これらの製造方法、及びこれらを用いた燃料電池に関する。更に詳しくは、燃料電池、水電解、ハロゲン化水素酸電解、食塩電解、酸素濃縮器、湿度センサ、ガスセンサ等に用いられるプロトン伝導性膜等に好適な、強度とイオン伝導性を兼ね備えたプロトン伝導性材料、プロトン伝導性膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プロトン伝導性材料等の固体高分子電解質は、高分子鎖中にスルホン酸基等の電解質基を有する固体高分子材料であり、特定のイオンと強固に結合したり、陽イオン又は陰イオンを選択的に透過する性質を有していることから、粒子、繊維、あるいは膜状に成形し、燃料電池、電気透析、拡散透析、電池隔膜等、各種の用途に利用されているものである。
【0003】
例えば、燃料電池は、電池内で水素やメタノール等の燃料を電気化学的に酸化することにより、燃料の化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換して取り出すものであり、近年、クリーンな電気エネルギー供給源として注目されている。特にプロトン伝導膜を電解質として用いる固体高分子型燃料電池は、高出力密度が得られ、低温作動が可能なことから電気自動車用電源として期待されている。
【0004】
このような固体高分子型燃料電池の基本構造は、電解質膜と、その両面に接合された一対の、触媒層を有するガス拡散電極とで構成され、更にその両側に集電体を配する構造からなっている。そして、一方のガス拡散電極(アノード)に燃料である水素やメタノールを、もう一方のガス拡散電極(カソード)に酸化剤である酸素や空気をそれぞれ供給し、両方のガス拡散電極間に外部負荷回路を接続することにより、燃料電池として作動する。このとき、アノードで生成したプロトンは電解質膜を通ってカソード側に移動し、カソードで酸素と反応して水を生成する。ここで電解質膜はプロトンの移動媒体、及び水素ガスや酸素ガスの隔膜として機能している。従ってこの電解質膜としては高いプロトン伝導性、強度、化学的安定性が要求される。
【0005】
一方、ガス拡散電極の触媒としては、一般に白金等の貴金属をカーボン等の電子伝導性を有する担体に担持したものが用いられている。このガス拡散電極に担持されている触媒上へのプロトン移動を媒介し、該触媒の利用効率を高める目的で、電極触媒結合剤としてやはりプロトン伝導性高分子電解質が用いられているが、この材料としてもイオン交換膜と同じパーフルオロスルホン酸ポリマー等のスルホン酸基を有する含フッ素ポリマーを使用することができる。ここでは電極触媒結合剤であるスルホン酸基を有する含フッ素ポリマーはガス拡散電極の触媒のバインダーとして、あるいはイオン交換膜とガス拡散電極との密着性を向上させるための接合剤としての役割も担わせることもできる。
【0006】
燃料電池や水電解の場合、固体高分子電解質膜と電極の界面に形成された触媒層において過酸化物が生成し、生成した過酸化物が拡散しながら過酸化物ラジカルとなって劣化反応を起こすので、耐酸化性に乏しい炭化水素系電解質膜を使用することが困難である。そのため、燃料電池においては、一般に、高いプロトン伝導性を有し、高い耐酸化性を有するパーフルオロスルホン酸膜が用いられている。
【0007】
また、食塩電解は、固体高分子電解質膜を用いて塩化ナトリウム水溶液を電気分解することにより、水酸化ナトリウムと、塩素と、水素を製造する方法である。この場合、固体高分子電解質膜は、塩素と高温、高濃度の水酸化ナトリウム水溶液にさらされるので、これらに対する耐性の乏しい炭化水素系電解質膜を使用することができない。そのため、食塩電解用の固体高分子電解質膜には、一般に、塩素及び高温、高濃度の水酸化ナトリウム水溶液に対して耐性があり、更に、発生するイオンの逆拡散を防ぐために表面に部分的にカルボン酸基を導入したパーフルオロスルホン酸膜が用いられている。
【0008】
ところで、パーフルオロスルホン酸膜に代表されるフッ素系電解質は、C−F結合を有しているために化学的安定性が非常に高く、上述した燃料電池用、水電解用、あるいは食塩電解用の固体高分子電解質膜の他、ハロゲン化水素酸電解用の固体高分子電解質膜としても用いられ、更にはプロトン伝導性を利用して、湿度センサ、ガスセンサ、酸素濃縮器等にも広く応用されているものである。
【0009】
燃料電池の電解質膜としては、パーフルオロアルキレンを主骨格とし、一部にパーフルオロビニルエーテル側鎖の末端にスルホン酸基、カルボン酸基等のイオン交換基を有するフッ素系膜が主として用いられている。パーフルオロスルホン酸膜に代表されるフッ素系電解質膜は、化学的安定性が非常に高いことから、過酷な条件下で使用される電解質膜として賞用されている。この様なフッ素系電解質膜としては、Nafion膜(登録商標、Du Pont社)、Dow膜(Dow Chemical社)、Aciplex膜(登録商標、旭化成工業(株)社)、Flemion膜(登録商標、旭硝子(株)社)等が知られている。
【0010】
しかし、フッ素系電解質は製造が困難で、非常に高価であるという欠点があるとともに、フッ素系電解質は燃料電池等の高温動作に十分対応出来ない等の問題があった。
【0011】
そのため、フッ素系電解質に代わるイオン伝導性・イオン交換性材料の開発が望まれていた。その一つが、下記特許文献1に開示される、ポリテトラメチレンオキシドを主骨格に有する有機重合体と、金属−酸素結合による3次元架橋構造体とを有し、膜内にプロトン性付与物質、及び水を有するプロトン伝導性膜である。
【0012】
特許文献1に開示される3次元架橋構造体は、有機・無機材料からなるプロトン伝導性膜であるため、無機材料成分によって耐熱性は向上するものの、反面強度が十分でなく、脆くなってしまうため、加工時に応力がかかると破損する。特に、燃料電池として運転する際に、ガス圧力や衝撃により膜が破壊されてしまう。これは、上記3次元架橋構造体に、引っ張り強度や可撓性が不足していることが原因である。しかも、上記3次元架橋構造体は、プロトン伝導性が十分でなく、特に高温低湿度時にはプロトン伝導性が低いという問題があった。
【0013】
一方、下記特許文献2には、層状粘土鉱物に着目し、層状粘土鉱物に含まれているアルミニウムと燐酸又は燐酸基との反応性を利用することによって、粘土鉱物の層状構造を連続的に結合し、層状粘土鉱物特有の構造的な特徴を損なうことなく薄膜化し、更に層状粘土鉱物の結晶構造を配向固定化することを目的として、アルミニウム骨格を備えた層状粘土鉱物及び燐酸基を有する化合物を含有する展開液を基板上に展開した後、基板上の液膜から溶媒を除去することにより、燐酸基で単位構造が結合された層状粘土鉱物薄膜を作製することが開示されている。
【0014】
【特許文献1】
特開2001−307545号公報
【特許文献2】
特開平5−254824号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献2に開示される層状粘土鉱物薄膜は、イオン交換能が低く、燃料電池のイオン交換膜として利用するには機能がかなり低かった。これは、イオン交換を司る官能基が粘土鉱物を架橋するリン酸基のみであり、従来のフッ素系イオン交換膜と比較してイオン交換能が低いことによる。また、この層状粘土鉱物薄膜は、プロトン伝導度が不十分である他に、強度が不十分であり、柔軟性が不十分(変形に弱い)であり、膨潤(吸水)時のサイズ安定性が不十分(セル中で拘束された状態でサイズ変化し、裂ける)であり、ガス透過率のコントロールが出来ない(膜では遮蔽性、触媒層電解質には透過性が重要)等の欠点を有していた。
【0016】
そこで、固体高分子電解質型燃料電池(PEFC)にて一般に用いられるパーフルオロカーボンスルホン酸系プロトン伝導性膜の代替となる新規なプロトン伝導性材料、プロトン伝導性膜を開発する必要があった。
【0017】
本発明は上記従来のプロトン伝導性材料、プロトン伝導性膜が有する課題を解決することを目的とし、特に、プロトン伝導性が高く、強度が高く、柔軟性があり(変形に強い)、膨潤(吸水)時のサイズ安定性が高いプロトン伝導性材料、プロトン伝導性膜を提供するとともに、これを用いた高性能な燃料電池を実現することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意研究した結果、層状粘土鉱物に特定の処理を行うことによって、上記課題が解決されることを見出し本発明に到達した。
【0019】
即ち、第1に、本発明はプロトン伝導性材料に関し、層状粘土鉱物の単位構造が架橋されて形成されたプロトン伝導性材料であって、該層状粘土鉱物の層間に多価金属イオンが導入されていることを特徴とする。層状粘土鉱物の層間に多価金属イオンが導入されることにより、水和された多価金属イオンによりプロトン伝導が行われ、層状粘土鉱物に高いプロトン伝導性が付与される。
【0020】
本発明のプロトン伝導性材料は、層状粘土鉱物、複合化された層状粘土鉱物において、その単位構造を、酸あるいはその塩、酸性基を有する有機化合物等にて結合させ、薄膜としたものである。層状粘土鉱物は、例えば、天然モンモリロナイト、スメクタイト、カオリナイト、パイロフィライト、バーミキュライト、酸性白土、ハイドロタルサイト等が例示される。これらの粘土鉱物は層間に金属や有機物などのイオンを導入できる能力を有している。これに架橋剤として、例えばリン酸のような、層状粘土鉱物の単位構造の端面の活性な金属種(例えば、アルミニウム原子)と結合を形成するようなもの導入し、粘土鉱物粒子同士を架橋、薄膜化したものである。架橋剤としては、粘土鉱物の主成分であるアルミナやシリカ等と複合化可能な、金属アルコキシド及びその誘導体、酸及びその誘導体などが例示される。
【0021】
本発明においては、層状粘土鉱物の単位構造が4官能アルコキシドまたは3官能アルコキシドで架橋されていることが好ましい。4官能アルコキシドで架橋されている場合には、少なくとも3本の結合基で架橋されるため、プロトン伝導性材料の機械的強度が向上する。また、3官能アルコキシドで架橋されている場合には、比較的直鎖的に架橋されるため、プロトン伝導性材料の柔軟性が向上する。
【0022】
特に、強酸基を導入した4官能アルコキシドまたは3官能アルコキシドで架橋されていることが好ましい。4官能アルコキシドまたは3官能アルコキシドは全ての結合子で架橋されているのではなく、通常は、1つか2つの結合子は架橋に与かっていない。この架橋していない結合子の部分にイオン交換能を有する強酸基を導入することにより、プロトン伝導性材料のプロトン伝導性をさらに向上させる。
【0023】
本発明においては、前記層状粘土鉱物の層間にカチオン界面活性剤が導入されていることが好ましい。界面活性剤のような大きな分子が層間に挿入され、層間空隙を広げることにより、プロトン伝導性材料のガス透過性が向上し、燃料電池の電極に用いた場合に好ましくなる。
【0024】
また、前記層状粘土鉱物の単位構造が相互作用が小さく嵩高い官能基を有するアルコキシドで架橋されていることが好ましい。相互作用が小さく嵩高い官能基を有するアルコキシドで架橋を行うことにより、層間空隙を広げた状態で架橋されるので、プロトン伝導性材料のガス透過性が向上し、燃料電池の電極に用いた場合に好ましくなる。
【0025】
また、前記層状粘土鉱物の単位構造がビスアルコキシシランで架橋されていることが好ましい。ビスアルコキシシランで架橋を行うことにより、層状粘土シートの平行方向の2次元的結合だけでなく、垂直方向への結合も促進され、3次元的にプロトン伝導性材料の構造が拘束されて、膨潤等による形態の変化を抑制する。
【0026】
更に、前記層状粘土鉱物の単位構造がエポキシ環を有するアルコキシシランで架橋されていることが好ましい。架橋時にエポキシ環が開環し、ポリアルキレン鎖やエーテル結合がプロトン伝導性材料中に多く形成される。エーテル鎖の不対電子対が程よく親水性とプロトン吸着サイトとして作用することにより、プロトン伝導性材料が低湿度環境下にあってもプロトン伝導パスを形成可能となる。
【0027】
第2に、本発明はプロトン伝導性材料の製造方法に関し、層状粘土鉱物に水を加え分散液を得る工程、該分散液に架橋剤を加え展開液を得る工程、該展開液を基板上に展開して展開液層を得る工程、該展開液層を乾燥・加熱し薄膜を得る工程、該薄膜を多価金属イオンを有する水溶液に浸漬し乾燥する工程、を有することを特徴とする。
【0028】
展開液が展開される基板としては、ガラス基板,石英基板,フロロポア,グラファイト板,多孔質ポリマーフィルム等がある。基板上に展開された展開液から溶媒が除去されると、層状粘土鉱物の薄膜が形成される。この溶媒が除去される過程で薄膜を規則正しく配向させるために、溶媒を徐々に除去することが好ましい。例えば、25℃の室温付近で相対湿度60%に設定した恒温槽中で乾燥させることにより、配向固定化された層状粘土鉱物薄膜を得ることができる。
【0029】
得られた層状粘土鉱物薄膜は、そのままの状態でも使用可能な自己支持性をもっている。しかし、更に引き続き熱処理することも可能である。この熱処理によって、層状粘土鉱物中の架橋反応が効率よく進行し、自己支持性が向上する。また、反応に余分な架橋剤等が残存する場合、適宜の処理によって層状粘土鉱物薄膜から除去する。例えば、薄膜に残存する燐酸は、薄膜を水で洗浄することによって除去することができる。あるいは、有機燐酸化合物が残存するとき、燐酸化合物の種類に応じて選択された有機溶媒によって薄膜を洗浄することによって、残存している燐酸化合物が除去される。
【0030】
第3に、本発明は、上記のプロトン伝導性材料からなるプロトン伝導膜である。
【0031】
第4に、本発明は、プロトン伝導性膜の製造方法に関し、上記の方法でプロトン伝導性材料を製造する工程と、該プロトン伝導性材料を溶解または分散させて溶液またはゾルを作製する工程と、該溶液またはゾルから溶媒を除去することによりゲル化させる工程を含むことを特徴とする。
【0032】
第5に、本発明は、固体高分子型燃料電池に関し、高分子固体電解質膜(a)と、この電解質膜に接合される、触媒金属を担持した導電性担体とプロトン伝導性材料からなる電極触媒を主要構成材料とするガス拡散電極(b)とで構成される膜/電極接合体(MEA)を有する固体高分子型燃料電池において、該高分子固体電解質膜及び/又は該プロトン伝導性材料が上記のプロトン伝導性材料又はプロトン伝導性膜であることを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる層状粘土鉱物としては種々のものが使用される。例えば、モンモリロナイト,スメクタイト,バーミキュライト,雲母,カオリナイト,ハロイサイト,パイロフィライト等があり、これら層状粘土鉱物を複数組み合わせて使用することもできる。
【0034】
層状粘土鉱物の層間に導入される多価金属イオンとしては、Al3+、Fe3+、Ni2+、Sn4+等が好ましく例示される。これらの多価金属イオンは、好ましくは水溶性塩として、層状粘土鉱物の層間に導入される。通常、天然の粘土鉱物は層間にナトリウムイオンやカルシウムイオンを有しているが、本発明では、上記多価金属イオンに置換されるとともに、新たに多数の上記多価金属イオンが導入される。
【0035】
本発明のプロトン伝導性材料は、特定のイオンと強固に結合したり、陽イオン又は陰イオンを選択的に透過する性質を有していることから、粒子、繊維、あるいは膜状に成形することが出来る。又、本発明のプロトン伝導性材料膜は、燃料電池、水電解、ハロゲン化水素酸電解、食塩電解、酸素濃縮器、湿度センサ、ガスセンサ等に広く用いることが出来る。
【0036】
本発明のプロトン伝導性材料又はプロトン伝導性材料膜を燃料電池に用いることで、プロトン伝導性に優れ、製造が容易で低コストであり、高温作動性に優れ、機械的強度に優れた燃料電池を得ることが出来る。
【0037】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明する。
[実施例1]
本実施例では、高いプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜である多価金属イオンを層間に導入した粘土鉱物薄膜を製造する。
【0038】
(合成例1)
粘土鉱物:高純度ソジウムモンモリロナイト
層間イオン:アルミニウム[III]イオン
架橋:リン酸
室温にて純水400mLにソジウムモンモリロナイトを8g加え、24時間撹拌し、均一な分散溶液を得る。これに、10%オルトリン酸10gを撹拌しながらゆっくり加えて、1時間撹拌する。これをプラシャーレに適量キャストし、25℃50%RHに管理された乾燥室にて12時間〜数日乾燥させる。乾燥後薄膜が得られたら、これを70℃の炉にて24時間熱処理する。得られた薄膜を数回、純水に浸漬しては室温乾燥を繰り返した後、50℃の炉で乾燥し、薄膜を得る。この薄膜を、室温にて大量の1.2mol/Lの硝酸アルミニウム[III]水溶液に3時間浸漬した後、引き上げて室温にて24時間乾燥させる。この薄膜を大量の純水に1分浸漬した後、室温で24時間乾燥させ、70℃の炉で24時間熱処理し、アルミニウムイオンで置換されたリン酸架橋粘土薄膜を得た。
【0039】
(合成例2)
粘土鉱物:高純度ソジウムモンモリロナト
層間イオン:ニッケル[II]イオン
架橋:リン酸
合成例1の硝酸アルミニウム[III]の代わりに塩化ニッケル[II]を用いた。
【0040】
(合成例3)
粘土鉱物:高純度ソジウムモンモリロナイト
層間イオン:スズ[IV]イオン
架橋:リン酸
合成例1の硝酸アルミニウム[III]の代わりに塩化スズ[IV]を用いた。
【0041】
[実施例2]
本実施例では、高い強度とプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜である、4官能基のアルコキシドにて架橋し、多価金属イオンを層間に導入した粘土鉱物薄膜を製造する。
【0042】
(合成例4)
粘土鉱物:高純度ソジウムモンモリロナイト
層間イオン:アルミニウム[III]イオン
架橋:テトラメトキシシラン
室温にて純水400mLにソジウムモンモリロナイトを8g加え、24時間撹拌し、均一な分散溶液を得る。一方で、純水0.7gとエタノール0.7gを混合した溶液にテトラメトキシシラン1.5gを加えて十分に撹拌する。これに3.5%塩酸0.04gを撹拝しながら入れる。さらに10分間撹拌を続けたら、これを先述の粘土分散溶液に全量を撹拌しながら加える。これを24時間撹拌したあと、プラシャーレに適量キャストし、25℃、50%RHに管理された乾燥室にて12時間〜数日乾燥させる。これを70℃の炉にて24時間熱処理する。得られた薄膜を数回、純水に浸漬しては室温乾燥を繰り返した後、50℃の炉で乾燥し、薄膜を得る。この薄膜を、室温にて大量の1.2mol/Lの硝酸アルミニウム[III]水溶液に3時間浸漬した後、引き上げて室温にて24時間乾燥させる。この薄膜を大量の純水に1分浸漬した後、室温で1日乾燥させ、70℃の炉で24時間熱処理し、アルミニウムイオンで置換されたシリカ架橋粘土薄膜を得た
【0043】
(合成例5)
粘土鉱物:高純度ソジウムモンモリロナイト
層間イオン:アルミニウム[III]イオン
架喬:ジルコニウムエトキサイド
室温にて純水400mLにソジウムモンモリロナイトを8g加え、24時間撹拌し、均一な分散溶液を得る。一方で、純水1gとエタノール1gを混合した溶液にジルコニウムエトキサイド2gを加えて十分に撹拌する。これに3.5%塩酸0.04gを撹拌しながら入れる。さらに10分間撹拌を続けたら、これを先述の粘土分散溶液に全量を撹拌しながら加える。これを24時間撹拌したあと、プラシャーレに適量キャストし、25℃、50%RHに管理された乾燥室にて12時間〜数日乾燥させる。これを70℃の炉にて24時間熱処理する。得られた薄膜を数回、純水に浸漬しては室温乾燥を繰り返した後、50℃の炉で乾燥し、薄膜を得る。この薄膜を、室温にて大量の1.2mo/Lの硝酸アルミニウム[II]水溶液に3時間浸漬した後、引き上げて室温にて24時間乾燥させる。この薄膜を大量の純水に1分浸漬した後、室温で1日乾燥させ、70℃の炉で24時間熱処理し、アルミニウムイオンで置換されたシリカ架橋粘土薄膜を得た。
【0044】
[実施例3]
本実施例では、高い柔軟性とプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜である、3官能基のアルコキシドにて架橋し、多価金属イオンを層間に導入した粘土鉱物薄膜を製造する。
【0045】
(合成例6)
粘土鉱物:高純度ソジウムモンモリロナイト
層間イオン:アルミニウム[III]イオン
架橋:トリイソプロピルボレート
室温にて純水400mLにソジウムモンモリロナイトを8g加え、24時間撹拌し、均一な分散溶液を得る。一方で、純水1gとイソプロピルアルコール1gを混合した溶液にトリイソプロピルボレート1.9gを加えて十分に撹拌する。これに、3.5%塩酸0.04gを撹拌しながら入れる。さらに10分間撹拌を続けたら、これを先述の粘土分散溶液に全量撹拌しながら加える。これを24時間撹拌したあと、プラシャーレに適量キャストし、25℃、50%RHに管理された乾燥室にて12時間〜数日乾燥させる。乾燥後薄膜が得られたら、これを70℃の炉にて24時間熱処理する。得られた薄膜を数回、純水に浸漬しては室温乾燥を繰り返した後、50℃の炉で乾燥し、薄膜を得る。この薄膜を、室温にて大量の1.2mol/Lの硝酸アルミニウム[III]水溶液に3時間浸漬した後、引き上げて室温にて24時間乾燥させる。この薄膜を大量の純水に1分浸漬した後、室温で24時間乾燥させ、70℃の炉で24時間熱処理し、アルミニウムイオンで置換されたボラン架橋粘土薄膜を得た。
【0046】
(合成例7)
粘土鉱物:高純度ソジウムモンモリロナイト
層間イオン:アルミニウム[III]イオン
架橋:アルミニウムイソプロポキサイド
室温にて純水400mLにソジウムモンモリロナイトを8g加え、24時間撹拌し、均一な分散溶液を得る。一方で、純水1gとイソプロピルアルコール1gを混合した溶液にアルミニウムイソプロポキサイド2gを加えて十分に撹拌する。これに、3.5%塩酸0.04gを撹拌しながら入れる。さらに10分間撹拌を続けたら、これを先述の粘土分散溶液に全量撹拌しながら加える。これを24時間撹拌したあと、プラシャーレに適量キャストし、25℃、50%RHに管理された乾燥室にて12時間〜数日乾燥させる。乾燥後薄膜が得られたら、これを70℃の炉にて24時間熱処理する。得られた薄膜を数回、純水に浸漬しては室温乾燥を繰り返した後、50℃の炉で乾燥し、薄膜を得る。この薄膜を、室温にて大量の1.2mol/Lの硝酸アルミニウム[III]水溶液に3時間浸漬した後、引き上げて室温にて24時間乾燥させる。この薄膜を大量の純水に1分浸漬した後、室温で24時間乾燥させ、70℃の炉で24時間熱処理し、アルミニウムイオンで置換されたアルミナ架橋粘土薄膜を得た。
【0047】
[実施例4]
本実施例では、より高いプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜である、強酸基をアルコキシドの官能基に付与したものを架橋剤として、多価金属イオンを層間に導入した粘鉱物薄膜を製造する。
【0048】
(合成例8)
粘土鉱物:高純度ソジウムモンモリナイト
層間イオン:アルミニウム[III]イオン
架橋:3−メルカプト(→スルホン酸)プロピルトリメトキシシラン
室温にて純水400mLにソジウムモンモリロナイトを8g加え、24時間撹拌し、均一な分散溶液を得る。一方で、イソプロピルアルコール5gを混合した溶液に3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン2.4gを加えて十分に撹拌した後、十分に水冷する。これに、30%過酸化水素水1.9gを氷冷・撹拌しながら入れる。さらに10分間撹拌を続けた後、70℃まで昇温し1時間保持する。室温まで冷却した後、これを先述の粘土分散溶液に全量撹拌しながら加える。これを24時間撹拌したあと、プラシャーレに適量キャストし、25℃、50%RHに管理された乾燥室にて12時間〜数日乾燥させる。乾燥後薄膜が得られたら、これを70℃の炉にて24時間熱処理する。得られた薄膜を数回、純水に浸漬しては室温乾燥を繰り返した後、50℃の炉で乾燥し薄膜を得る。この薄膜を、室温にて大量の1.2mol/Lの硝酸アルミニウム[III]水溶液に3時間浸漬した後、引き上げて室温にて24時間乾燥させる。この薄膜を大量の純水に1分浸漬した後、室温で24時間乾燥させ、70℃の炉で24時間熱処理し、アルミニウムイオンで置換され、かつスルホン酸基をもつシリカで架橋された粘土薄膜を得た。
【0049】
[実施例5]
本実施例では、高いガス透過性とプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜である、界面活性剤と、多価金属イオンを層間に導入した粘土鉱物薄膜を製造する。
【0050】
(合成例9)
粘土鉱物:高純度ソジウムモンモリロナイト
層間イオン:アルミニウム[III]イオン、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド
架橋:リン酸
室温にて純水400mLにソジウムモンモリロナイトを8g加え、24時間撹拌し、均一な分散溶液を得る。これに、10%オルトリン酸10gを撹拌しながらゆっくり加えて、1時間撹拌する。これをプラシャーレに適量キャストし、25℃、50%RHに管理された乾燥室にて12時間〜数日乾燥させる。乾燥後薄膜が得られたら、これを70℃の炉にて24時間熱処理する。得られた薄膜を数回、純水に浸漬しては室温乾燥を繰り返した後、50℃の炉で乾燥し、薄膜を得る。この薄膜を室温にて、大量のヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド20%水溶液に3時間浸漬した後、引き上げて室温にて24時間乾燥させる。この薄膜を大量の純水に1分浸漬した後、室温で24時間乾燥させる。さらに70℃の炉で24時間熱処理し、1.2mol/Lの硝酸アルミニウム[III]水溶液に3時間浸漬した後、引き上げて室温にて24時間乾燥させる。この薄膜を大量の純水に1分浸漬した後、室温で24時間乾燥させ、70℃の炉で24時間熱処理し、アルミニウムイオン及びヘキサデシルトリメチルアンモニウムイオンで置換されたリン酸架橋粘土薄膜を得た。
【0051】
[実施例6]
本実施例では、高いガス透過性とプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜である、嵩高い官能基(イソオクチル基)を持つアルコキシドで架橋し、多価金属イオンを層間に導入した粘土鉱物薄膜を製造する。
【0052】
(合成例10)
粘土鉱物:高純度ソジウムモンモリロナイト
層間イオン:アルミニウム[III]イオン
架橋:イソオクチルトリメトキシシラン
室温にて純水400mLにソジウムモンモリロナイトを8g加え、24時間撹拌し、均一な分散溶液を得る。一方で、純水1gとイソプロピルアルコール5gを混合した溶液にイソオクチルトリメトキシシラン2.4gを加えて十分に撹拌する。これに、3.5%塩酸0.04gを撹拌しながら入れる。さらに10分間撹拌を続けたら、これを先述の粘土分散溶液に全量撹拌しながら加える。これを24時間撹拌したあと、プラシャーレに適量キャストし、25℃、50%RHに管理された乾燥室にて12時間〜数日乾燥させる。乾燥後薄膜が得られたら、これを70℃の炉にて24時間熱処理する。得られた薄膜を数回、純水に浸潰しては室温乾燥を繰り返した後、50℃の炉で乾燥し、薄膜を得る。この薄膜を、室温にて大量の1.2mol/Lの硝酸アルミニウム[III]水溶液に3時間浸漬した後、引き上げて室温にて24時間乾燥させる。この薄膜を大量の純水に1分浸漬した後、室温で24時間乾燥させ、70℃の炉で24時間熱処理し、アルミニウムイオンで置換され、イソオクチル基を持つシリカで架橋された粘土薄膜を得た。
【0053】
[実施例7]
本実施例では、高い形態安定性とプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜である、剛直なビスアルコキシシランで3次元架橋し、多価金属イオンを層間に導入した粘土鉱物薄膜を製造する。
【0054】
(合成例11)
粘土鉱物:高純度ソジウムモンモリロナイト
層間イオン:アルミニウム[III]イオン
架橋:1,4−ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼン
室温にて純水400mLにソジウムモンモリロナイトを8g加え、24時間撹拌し、均一な分散溶液を得る。一方で、純水1gとイソプロピルアルコール5gを混合した溶液に1,4−ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼン3.7gを加えて十分に撹拌する。これに、3.5%塩酸0.06gを撹拌しながら入れる。さらに10分間撹拌を続けたら、これを先述の粘土分散溶液に全量撹拌しながら加える。これを24時間撹拌したあと、プラシャーレに適量キャストし、25℃、50%RHに管理された乾燥室にて12時間〜数日乾燥させる。乾燥後薄膜が得られたら、これを70℃の炉にて24時間熱処理する。得られた薄膜を数回、純水に浸漬しては室温乾燥を繰り返した後、50℃の炉で乾燥し、薄膜を得る。この薄膜を、室温にて大量の1.2mol/Lの硝酸アルミニウム[III]水溶液に3時間浸漬した後、引き上げて室温にて24時間乾燥させる。この薄膜を大量の純水に1分浸漬した後、室温で24時間乾燥させ、70℃の炉で24時間熱処理し、アルミニウムイオンで置換され、剛直なビスアルコキシシランで3次元架橋された粘土薄膜を得た。
【0055】
[実施例8]
本実施例では、湿度依存性が少なく、高いプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜である、エポキシ環をもつアルコキシシランにて架橋され、多価金属イオンを層間に導入した粘土鉱物−PEO(ポリエチレンオキサイド)複合薄膜を製造する。
【0056】
(合成例12)
粘土鉱物:高純度ソジウムモンモリロナイト
層間イオン:アルミニウム[III]イオン
架橋:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
室温にて純水400mLにソジウムモンモリロナイトを8g加え、24時間撹拌し、均一な分散溶液を得る。一方で、純水1gとイソプロピルアルコール3gを混合した溶液に3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2.4gを加えて十分に撹拌する。これに、3.5%塩酸0.04gを撹拌しながら入れる。さらに10分間撹拌を続けたら、これを先述の粘土分散溶液に全量撹拌しながら加える。これを24時間撹拌したあと、プラシャーレに適量キャストし、25℃、50%RHに管理された乾燥室にて12時間〜数日乾燥させる。乾燥後薄膜が得られたら、これを70℃の炉にて24時間熱処理する。得られた薄膜を数回、純水に浸漬しては室温乾燥を繰り返した後、50℃の炉で乾燥し、薄膜を得る。この薄膜を、室温にて大量の1.2mol/Lの硝酸アルミニウム[III]水溶液に3時間浸漬した後、引き上げて室温にて24時間乾燥させる。この薄膜を大量の純水に1分浸漬した後、室温で24時間乾燥させ、70℃の炉で24時間熱処理し、アルミニウムイオンで置換され、アルミナで架橋された粘土鉱物とPEOの複合薄膜を得た。
【0057】
[性能評価方法]
上記合成例1〜12の粘土薄膜及び複合薄膜について、性能評価を行った。各評価法は次の通りである。
・伝導度評価
交流インピーダンス法 100kHz〜0.lmHz
・引っ張り強度、伸び試験
2tオートラフテストピース型 JIS−K6301−3 1/2
・ガス透過度評価
JIS−K7126 等圧法
・形態安定性
純水に24時間浸漬前後での平面方向の膨張率(%)
【0058】
[性能評価データ]
[実施例1]高いプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜
・伝導度 条件:80℃、90%RH
合成例1 Al[III]置換品、リン酸架橋:0.080[S/cm]
合成例2 Ni[II]置換品、リン酸架橋:0.018[S/cm]
合成例3 Sn[IV]置換品、リン酸架橋:0.110[S/cm]
ナフィオン(商標名)リファレンス:0.070[S/cm]
【0059】
[実施例2]高い強度とプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜
・伝導度
条件:80℃、90%RH
合成例4 Al[III]置換、シリカ架橋:0.054[S/cm]
合成例5 Al[III]置換品、ジルコニア架橋:0.075[S/cm]
ナフィオン(商標名)リファレンス:0.070[S/cm]
・引っ張り強度
合成例4 Al[III]置換、シリカ架橋:22[MPa]
合成例5 Al[III]置換品、ジルコニア架橋:30[MPa]
ナフィオン(商標名)リファレンス:10[MPa]
【0060】
[実施例3]高い柔軟性とプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜
・伝導度
条件:80℃、90%RH
合成例6 Al[III]置換品、ボレート架橋:0.066[S/cm]
合成例7 Al[III]置換品、アルミナ架橋:0.031[S/cm]
ナフィオン(商標名)リファレンス:0.070[S/cm]
・引っ張り伸び
合成例6 Al[III]置換品、ボレート架橋:35[%]
合成例7 Al[III]置換品、アルミナ架橋:27[%]
合成例1 Al[III]置換品、リン酸架橋:4[%]
【0061】
[実施例4]より高いプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜
・伝導度
条件:80℃、90%RH
合成例8 Al[III]置換品、含スルホン酸基アルコキシド架橋:0.138[S/cm]
ナフィオン(商標名)リファレンス:0.070[S/cm]
【0062】
[実施例5]高いガス透過性とプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜(界面活性剤と、多価金属イオンを層間に導入した粘土鉱物薄膜)
・伝導度
条件:80℃、90%RH
合成例9 Al[III]置換品、リン酸架橋:0.009[S/cm]
ナフィオン(商標名)リファレンス:0.070[S/cm]
・酸素ガス透過係数
条件:80℃、50%RH
合成例9 Al[III]置換品、リン酸架橋:5.6×10-7[cm3cm-1-1Hg-1
ナフィオン(商標名)リファレンス:7.0×10-9[cm3cm-1-1Hg-1
【0063】
[実施例6]高いガス透過性とプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜(嵩高い官能基(イソオクチル基)を持つアルコキシドで架橋し、多価金属イオンを層間に導入した粘土鉱物薄膜)
・伝導度
条件:80℃、90%RH
合成例10 Al[III]置換品、含イソオクチル基アルコキシド架橋:0.082[S/cm]
ナフィオン(商標名)リファレンス:0.070[S/cm]
・酸素ガス透過係数
条件:80℃、50%RH
合成例10 Al[III]置換品、含イソオクチル基アルコキシド架橋:6.3×10-8[cm3cm-1-1Hg-1
ナフィオン(商標名)リファレンス:7.0×10-9[cm3cm-1-1Hg-1
【0064】
[実施例7]高い形態安定性とプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜
・伝導度
条件:80℃、90%RH
合成例11 Al[III]置換品、1,4−ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼン架橋:0.073[S/cm]
ナフィオン(商標名)リファレンス:0.070[S/cm]
・水膨潤時のサイズ変化(平面方向)
合成例11 Al[III]置換品、1,4−ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼン架橋:1[%]
合成例1 Al[III]置換品、リン酸架橋:6[%]
ナフィオン(商標名)リファレンス:15[%]
【0065】
[実施例8]湿度依存性が少なく、高いプロトン伝導性を備えた粘土鉱物薄膜
・伝導度
条件:80℃、90%RH
合成例12 Al[III]置換品、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン架橋:0.084[S/cm]
合成例1 Al[III]置換品、リン酸架橋:0.080[S/cm]
ナフィオン(商標名)リファレンス:0.070[S/cm]
条件:80℃、30%RH
合成例12 Al[III]置換品、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン架橋:0.062[S/cm]
合成例1 Al[III]置換品、リン酸架橋:0.010[S/cm]
ナフィオン(商標名)リファレンス:0.015[S/cm]
以上の結果より、本発明のプロトン伝導性材料膜は、高いプロトン伝導性と膜強度を兼ね備えており、燃料電池用材料として有用であるといえる。
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のパーフルオロカーボンスルホン酸系プロトン伝導性膜の代替品となりうる、プロトン伝導性が高く、強度が高く、柔軟性があり(変形に強い)、膨潤(吸水)時のサイズ安定性が高いプロトン伝導性材料、プロトン伝導性膜が製造される。これにより、高性能な燃料電池を実現することができる。
また、本発明のプロトン伝導性材料、プロトン伝導性膜はすべて無公害性材料から製造されており、環境問題上も優れた技術である。

Claims (5)

  1. 層状粘土鉱物の単位構造が、4官能アルコキシド、3官能アルコキシド、強酸基を導入した4官能アルコキシド、強酸基を導入した3官能アルコキシド、イソアルコキシド基を有するアルコキシド、ビスアルコキシシラン、及びエポキシ環を有するアルコキシシランから選択される化合物で架橋されている該層状粘土鉱物の層間に多価金属イオンが導入されていることを特徴とするプロトン伝導性材料。
  2. 層状粘土鉱物に水を加え分散液を得る工程と、該分散液に架橋剤を加え展開液を得る工程により、該層状粘土鉱物の単位構造を架橋し、該展開液を基板上に展開して展開液層を得る工程と、該展開液層を乾燥・加熱し薄膜を得る工程と、該薄膜を多価金属イオンを有する水溶液に浸漬し乾燥する工程により、該層状粘土鉱物の層間に多価金属イオンを導入することを特徴とするプロトン伝導性材料の製造方法。
  3. 請求項に記載のプロトン伝導性材料からなるプロトン伝導性膜。
  4. 層状粘土鉱物に水を加え分散液を得る工程と、該分散液に架橋剤を加え展開液を得る工程により、該層状粘土鉱物の単位構造を架橋し、該展開液を基板上に展開して展開液層を得る工程と、該展開液層を乾燥・加熱し薄膜を得る工程と、該薄膜を多価金属イオンを有する水溶液に浸漬し乾燥する工程により、該層状粘土鉱物の層間に多価金属イオンを導入してプロトン伝導性材料を製造した後、該プロトン伝導性材料を溶解または分散させて溶液またはゾルを作製する工程と、該溶液またはゾルから溶媒を除去することによりゲル化させる工程を含むことを特徴とするプロトン伝導性膜の製造方法。
  5. 高分子固体電解質膜(a)と、この電解質膜に接合される、触媒金属を担持した導電性担体とプロトン伝導性材料からなる電極触媒を主要構成材料とするガス拡散電極(b)とで構成される膜/電極接合体(MEA)を有する固体高分子型燃料電池において、該高分子固体電解質膜及び/又は該プロトン伝導性材料が請求項1,3に記載のプロトン伝導性材料又はプロトン伝導性膜であることを特徴とする固体高分子型燃料電池。
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