JP5021940B2 - 全固体アルカリ二次電池用無機ヒドロゲル電解質の製法 - Google Patents

全固体アルカリ二次電池用無機ヒドロゲル電解質の製法 Download PDF

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Description

本発明は、アルカリ電解液を確実に吸収・保持する無機ヒドロゲル電解質及びこの電解質を用いた電気化学特性の優れた軽量で小型のアルカリ二次電池に関するものである。
従来、アルカリ電池は、液状の濃厚アルカリ水溶液を電解液として使用し、親水化処理された織布または不織布セパレータによって上記電解液を親和性および毛細管力により保持させている。しかし、上記電解液は液状で容器に格納されているので、上記電解液を長期的に安全に収納するためには、容器を頑丈にする必要があった。さらに、電極材料の表面の鋭い突出部分との接触や、電池を長期間使用する場合、電極からの金属イオンが析出し、樹枝状に成長するいわゆるデンドライト現象による短絡を防止するために、セパレータの工夫が重要課題であった。
ニッケル−水素電池やニッケル−亜鉛電池などに代表されるアルカリ二次電池の全固体化を目指して、様々な有機、無機固体電解質が考案された。しかしながら、このような固体電解質はいずれもアルカリ電解液の電気伝導率(約0.5 Scm-1)に比べて2桁以上低いため、アルカリ電解液を用いたニッケル−水素電池に比べて、はるかに小さな電流密度でしか充放電ができなかった。更なる改良として、適当な温度下で高分子のポリエチレンオキシド(PEO)にアルカリ電解液を混合した後、ゆっくりと冷やすだけの非常に簡便な方法で、そのマトリックス中にアルカリ水溶液を保持した新しい水系固体高分子電解質の開発が提案された(特許文献1を参照)。
この方法で作製された固体高分子電解質は室温で約10-3 Scm-1という電気伝導率を示し、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−亜鉛電池、ニッケル−水素電池などの全固体アルカリ二次電池に適用可能であることが示された。また、吸水性ポリマーとして知られている架橋型ポリアクリル酸カリウム(PAAK)が水酸化カリウム水溶液を大量に吸収してゲル化することを見出し、このヒドロゲル電解質がKOH水溶液並みの電気伝導率を示すことが明らかにされた(特許文献2、特許文献3および非特許文献1等を参照。)。さらにこのヒドロゲル電解質を用いた全固体ニッケル−水素電池の放電容量、寿命、大電流での充放電性能は、いずれもKOH電解液を用いた従来のニッケル−水素電池に匹敵することがわかった。
一方、スメクタイトなどのアルカリ膨潤性粘土鉱物にアルカリ溶液を含有したものが、前記アルカリ膨潤性粘土鉱物が溶液時に作用を受け難いとしてMBH系電解質の燃料電池に提案されている(特許文献4)。これらは電解質が直接に電極との反応に関与するものである。さらに非水電解液にあってはハイドロタルサイトを電極の又は電解質の被覆材料としてリチウムポリマー電池に利用されることが提案されている(特許文献5)。これらは酸トラップ機能を生かして採用されている。しかし、アルカリ水溶液電解質の電気化学特性のうち、自己放電特性やクリープ特性は全固体ニッケル−水素二次電池の方が優れているし、また、ニッケル−亜鉛二次電池の充放電サイクル特性がこのヒドロゲル電解質の使用により改善されることも見出されており、如何にして吸収・保持せしめるかということが、着目するところである。
米国特許第5569559号明細書 特開2003−178797号公報 米国特許第6967232号明細書 特開2004−219300号公報 特開2004−134236号公報 C.Iwakura,N.Furukawa,T.Ohnishi,K.Sakamoto,S.Nohara,H.Inoue,Electrochemistry,69,659(2001)
本発明は、層状構造をもつ無機複合酸化物である粘土鉱物がその層間に水を可逆的に吸収・保持し、物理ゲルを形成する性質ならびにヒドロゲル電解質の発想を利用して全固体型二次電池に応用するものであり、特に粘土鉱物のうち、アルカリ水溶液に対して化学的に強いハイドロタルサイトを利用した。
本発明の解決手段は、層状構造を有するハイドロタルサイト粉末と脱酸素した水酸化アルカリ水溶液を混合して、撹拌することを特徴とする製法に関するもので、これにより、水酸化アルカリ電解液を液状でなく、固着状態で保持させることができる。
また、撹拌は不活性雰囲気中で全体的に白濁して流動性がなくなるまで続けることを特徴とする全固体アルカリ二次電池用無機ヒドロゲル電解質の製法を提供する。
更に、予め熱処理されたハイドロタルサイトを用いたことを特徴とする固体アルカリ二次電池用無機ヒドロゲル電解質の製法を提供する。
本発明は、層状を有するハイドロタルサイトにアルカリ電解液を吸収・保持せしめて、固体電解質化して、ニッケル−水素電池、ニッケル−亜鉛電池などのアルカリ二次電池の全固体化に寄与するものである。この固体電解質は水溶性電解液の場合と同じように、電気化学特性が良好で、良好な電池性能効果をもたらすことになる。
本発明に用いる、粘土鉱物の一種であるハイドロタルサイト(HT)は、一般に、図1の複合酸化物の構造式に示すように、二価の金属イオンであるMg2+と三価の金属イオンであるAl3+の複合酸化物である。Mg2+の酸化物もAl3+の酸化物もアルカリ水溶液には溶解しないことから、HTもアルカリ水溶液に溶解しないと考えられる。したがって、このHTに如何にしてアルカリ水溶液を吸収し、ゲル化させるかを試験した。そして、無機ヒドロゲル電解質は以下のように作製した。
<実施例1>
白色の粉末状である市販のHTは、そのまま用いたものと熱処理したものを用いた。脱酸素した7.3M KOH水溶液(または0.7M ZnOを含む脱酸素した7.3M KOH水溶液)10mlを入れたビーカーに異なる量(1.50g,1.75g,2.00g,2.25g,2.50g)の未熱処理あるいは熱処理済のHTを加えた後、全体的に白くなり、流動性がなくなるまでスターラーピースを用いて攪拌した。これらの操作はすべて室温で行った。
HTの熱処理は、1.00gのHTを電気炉に入れ、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、500℃で1時間行った。亜鉛析出反応のクロノアンペロメトリーは、電流ゼロの−0.7V vs.Hg/HgOからZn種の拡散が律速となる−1.6Vまで電位をステップしたときに流れた還元電流の経時変化を測定することにより行った。充放電試験用負極は、銅板上に135mA(30mA/cm)、1hで亜鉛を析出させたものを用いた。正極にはNiOOH/Ni(OH)電極([NiOOH]/[Ni(OH)]=1)を用いた。充放電は不活性雰囲気にしたデシケータ中で密閉し、100mAg-1で1時間充電し、10分間休止後、100mAg-1で1.2Vまたは1時間まで放電した。
(1)熱処理をしないHTを用いて作製した無機ヒドロゲル電解質の場合
作製した無機ヒドロゲル電解質の流動性を調べるため、無機ヒドロゲル電解質(HT 2.00g/7.3M KOH水溶液 10ml)を作製したビーカーを逆さまにし、密閉したデシケータ中で所定の時間放置後のゲルの位置の変化を観察した。このゲルの流動性が高ければ、重力によりゲルは初期の位置より下がるはずである。図2無機ヒドロゲル電解質の流動性変化図に示したように、無機ヒドロゲル電解質の位置は63日後でさえまったく移動していなかった。このことから、作製したヒドロゲル電解質が外見上は完全な固体であり、2ヶ月以上安定にその形態を保つことが明らかになった。
更に、無機ヒドロゲル電解質の保水力を調べるために、クリープ特性を調べた。図3無機ヒドロゲル電解質のクリープ特性評価図は、7.3M KOH水溶液あるいは無機ヒドロゲル電解質中、−0.8V vs. Hg/HgOで定電位電解したときの還元電流の経時変化を示す。−0.8Vでは、次式(1)で示される溶存酸素の還元反応による電流が主に流れると考えられる。

+2HO+4e → 4OH (1)
水酸化カリウム(KOH)水溶液の場合、式(1)の反応の結果、電極/電解液界面に形成されるメニスカスが電極を上昇し、結果として反応(1)が起こる面積が増大する。したがって、還元電流は時間の経過とともに増大する。電解液の流動性が低くなるとメニスカスの上昇が抑えられるために還元電流の増大が抑えられる。ヒドロゲルの場合、多量の水分を保持しているが、保水性が高いほどメニスカスの上昇が抑えられると考えられる。無機ヒドロゲル電解質の場合、還元電流の増大は大きく抑えられていることがわかる。しかも、HTの含有率が高くなるほど、還元電流の増大はより大きく抑えられることがわかった。以上の結果より、無機ヒドロゲル電解質は電場のかかった状態でも高い保水性を有することが明らかになった。
HTおよび無機ヒドロゲル電解質のX線回折スペクトルを図4に示す。もともとのHTは11.5°、23.2°、34.8°の位置にそれぞれ(003),(006),(009)に帰属される回折ピークをもち、これらのピークはいずれも層状構造の存在を示している。無機ヒドロゲル電解質の場合にもHTと同様のピークが観察されたことから、ゲル化しても層状構造は壊れていないことがわかった。また、ピーク位置のシフトもほとんど見られないことから、ゲル化しても層間距離はほとんど変化していないことがわかる。このことは、吸収されたKOH水溶液が層間に取り込まれるのではなく、ほとんどが粒界に存在してHT粒子同士をくっつける働きをしていることを示唆している。
図5は、無機ヒドロゲル電解質の30℃での電気伝導率に及ぼすHTの含有率の影響を示している。7.0wt.%のHTを含む無機ヒドロゲル電解質の電気伝導率は、KOH水溶液のそれ(約0.55 Scm-1)に匹敵することがわかった(図5(a))。また、電気伝導率はHTの含有率の増加とともにほぼ直線的に低下した(図5(a))が、HT16wt.%付近で大きく低下した後、再び直線的に低下した(図5(b))。しかしながら、HT36wt.%でも、0.22 Scm-1と非常に高い値を示した。
次に、Znoを含む無機ヒドロゲル電解質(KOH濃度:7.3M、HT含有率:7.0wt.%)中での亜鉛析出反応について検討した。
亜鉛析出反応は、次式(2)のように進行すると考えられる。

Zn(OH) 2−+2e → Zn+4OH (2)
図6は、種々の温度における0.7M ZnOを含む無機ヒドロゲル電解質中での亜鉛析出反応のクロノアンペログラムを示している。いずれの場合も、測定開始時の大きな容量電流の後、還元電流は急激に低下し、数秒後ゆっくりと低下した。
各クロノアンペログラムのCottrelプロットを図7に示す。このプロットにおいては、半無限拡散過程の場合、次式(3)に従って原点を通る直線になることはすでに知られている。

i(t)=nFcDπ-1/2-1/2 (3)

ここで、i(t),n,F,c,D,tはそれぞれ還元電流、反応電子数、ファラデー定数、亜鉛種の濃度、亜鉛種の拡散係数、測定時間を示す。
図7同じ無機ヒドロゲル電解質中での亜鉛析出反応のCottrelプロットにおいて、いずれの温度においても2秒後以降は直線関係を示すことがわかった。直線部分の傾きから亜鉛種(Zn(OH) 2−)の拡散係数を求めたところ、表1のようになった。この表からわかるように、無機ヒドロゲル電解質中の亜鉛種の拡散係数は温度の上昇とともに増大した。
Figure 0005021940
同じく無機ヒドロゲル電解質中での亜鉛種の拡散係数のArrheniusプロットを図8に示す。図8からわかるように、Arrheniusプロットは直線関係を示した。直線の傾きより、無機ヒドロゲル電解質中での亜鉛種の拡散の活性化エネルギーを求めると、18.4 kJmol-1になり、KOH水溶液中での亜鉛種の拡散の活性化エネルギー(15.0 kJmol-1)に近い値をとることがわかった。このように、無機ヒドロゲル電解質はみかけ上固体であるが、その中での亜鉛種の拡散はKOH水溶液に似ていることが明らかになった。このことは、電気伝導率が高いこととならぶヒドロゲル電解質の特長であるといえる。
<実施例2>
(2)熱処理をしたHTを用いて作製した無機ヒドロゲル電解質の場合
500℃で1時間熱処理したHTを用いて作製した無機ヒドロゲル電解質の保水力を調べるために、クリープ特性を調べた。図9は7.3M KOH水溶液あるいは無機ヒドロゲル電解質中、−0.8V vs. Hg/HgOで定電位電解したときの還元電流の経時変化を示す。無機ヒドロゲル電解質の場合、還元電流の増大は大きく抑えられ、さらにHTの含有率が高くなるほどより大きく抑えられることがわかった。また、熱処理をした場合よりも還元電流の増大は抑えられた。以上の結果より、熱処理したHTを用いて作製した無機ヒドロゲル電解質はより高い保水性を有することが明らかになった。
500℃で1時間熱処理したHTおよびこれを用いて作製した無機ヒドロゲル電解質のX線回折スペクトルを図10に示す。HTを熱処理すると、もともとのHTにおいて観察された11.5°,23.2°,34.8°の回折ピークは消失したことから、熱処理により電荷補償アニオンとして層間に取り込まれていた炭酸イオンが抜けたことがわかる。また、44°付近および63°付近に新たな回折ピークが出現した。これらのピークはKOH水溶液を吸収させると消失するとともに、OH-が層間に取り込まれるために11.5°,23.2°,34.8°の回折ピークが再び出現した。
図11は、500℃で1時間熱処理したHTを用いて作製した無機ヒドロゲル電解質の30℃での電気伝導率に及ぼすHTの含有率の影響を示している。熱処理した場合の電気伝導率は熱処理をしなかった場合に比べてやや低くなり、HTの含有率を増加させたときの電気伝導率の低下率は大きくなった。
図12は、500℃で1時間熱処理したHTを用いて作製した無機ヒドロゲル電解質の電気伝導率に及ぼすヒドロゲルに含まれるKOH水溶液の濃度に対する依存性を示している。KOH水溶液の場合と同様に、6〜7M付近で電気伝導率は最大値を示した。電気伝導率の最高値は、KOH水溶液(約0.55 S/cm)に比べるとやや低くなったが、HTの含有率が13.1wt.%の場合でさえ、約0.42 S/cmと水溶液並みの電気伝導率を示すことがわかった。
図13は、0.7M ZnOを含む濃度の異なるKOH水溶液が無機ヒドロゲル電解質に含まれるときの電気伝導率の変化を示している。この図より、ZnOを含んでいても電気伝導率は変わらないことが明らかになった。
次に、ZnOを含む無機ヒドロゲル電解質(KOH濃度:7.3M、熱処理したHTの含有率:7.0wt.%)中での亜鉛析出反応について検討した。図14は、種々の温度における0.7M ZnOを含む無機ヒドロゲル電解質中での亜鉛析出反応のクロノアンペログラムを示している。
いずれの場合も、測定開始時の大きな容量電流の後、還元電流は急激に低下し、数秒後ゆっくりと低下した。各クロノアンペログラムを式(3)に代入することによって得られたCottrelプロットを図15に示す。この図において、いずれの温度においても2秒後以降は直線関係を示すことがわかった。直線部分の傾きから亜鉛種(Zn(OH)4 2-)の拡散係数を求めたところ、表2のようになった。この表からわかるように、無機ヒドロゲル電解質中の亜鉛種の拡散係数は温度の上昇とともに増大した。
Figure 0005021940
拡散係数のArrheniusプロットを図16に示す。この図からわかるように、Arrheniusプロットは直線関係を示した。直線の傾きより、熱処理したHTを用いて作製した無機ヒドロゲル電解質中での亜鉛種の拡散の活性化エネルギーを求めると、17.7 kJmol-1になり、KOH水溶液中での亜鉛種の拡散の活性化エネルギー(15.0 kJmol-1)に近い値をとることがわかった。この場合にも、無機ヒドロゲル電解質はみかけ上固体であるが、その中での亜鉛種の拡散はKOH水溶液並みであることが明らかになった。
熱処理をしたHT(焼結:黒丸で表示)と熱処理していないHT(未焼結:白丸で表示)から作製した無機ヒドロゲル電解質(HT含有率:7.0wt.%)を用いて、Ni−Zn二次電池を作製し、充放電試験を行ったところ、図17のような充放電サイクル特性を示した。縦軸に放電容量を示し、横軸には充放電回数を示す。この図から、HTの熱処理の有無にかかわらず、70サイクル付近まではほぼ100%の放電効率を示すことがわかった。このように、無機ヒドロゲル電解質はNi−Zn二次電池の電解質として良好に機能することが明らかになった。
上記実施例においては、アルカリ電解液として、水酸化カリウムを用いたが、水酸化カリウムに他の水酸化ナトリウムや水酸化リチウムを添加混合したり、また、単独で使用する場合も適用できる。
このように、本発明による無機ヒドロゲル電解質を、固体電解質でありながら、水溶液電解質と同じような電気特性を有せしめ、小型、軽量な固体電解質を有するアルカリ二次電池を提供することができる。
本発明の1実施例に用いる、ハイドロタルサイト(HT)複合酸化物の構造式図である。 本発明の1実施例に用いる、無機ヒドロゲル電解質の流動性変化図である。 本発明の1実施例に用いる、無機ヒドロゲル電解質のクリープ特性評価図である。 HTおよび無機ヒドロゲル電解質のX線回折スペクトル図である。 無機ヒドロゲル電解質の30℃での電気伝導率に対するHT含有率依存性を示す。 無機ヒドロゲル電解質中での亜鉛析出反応のクロノアンペログラムを示す。 無機ヒドロゲル電解質中での亜鉛析出反応のCottrelプロットである。 無機ヒドロゲル電解質中での亜鉛種の拡散係数を示す。 無機ヒドロゲル電解質中での定電位電解時での還元電流の経時変化を示す。 熱処理した場合の無機ヒドロゲル電解質のX線回折スペクトル図である。 熱処理した場合の無機ヒドロゲル電解質の電気伝導率とHT含有率を示す。 熱処理した場合の無機ヒドロゲル電解質の電気伝導率とKOH水溶液の濃度を示す。 ZnOを含むKOH水溶液の無機ヒドロゲル電解質に対する電気伝導率の変化を示す。 無機ヒドロゲル電解質中での亜鉛析出反応のクロノアンペログラムを示す。 無機ヒドロゲル電解質中での亜鉛析出反応のコットレルプロット図である。 無機ヒドロゲル電解質中での亜鉛種の拡散係数のArrhenius plotを示す。 本発明の無機ヒドロゲル電解質を備えたNi−Zn二次電池の充放電特性である。

Claims (3)

  1. 層状構造を有するハイドロタルサイト粉末と脱酸素した水酸化アルカリ水溶液を混合して、撹拌することを特徴とする全固体アルカリ二次電池用無機ヒドロゲル電解質の製法。
  2. 請求項において、撹拌は、不活性雰囲気中で全体的に白濁して流動性がなくなるまで続けることを特徴とする請求項に記載の全固体アルカリ二次電池用無機ヒドロゲル電解質の製法。
  3. 予め熱処理されたハイドロタルサイトを用いたことを特徴とする請求項に記載の全固体アルカリ二次電池用無機ヒドロゲル電解質の製法。
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