JP3302394B2 - 層状粘土鉱物薄膜の製造方法 - Google Patents

層状粘土鉱物薄膜の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、層状粘土鉱物がもつ結
晶構造を配向固定した層状粘土鉱物薄膜を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】天然鉱物として存在する粘土鉱物は、そ
の物性及び結晶構造を利用して多くの分野で使用されて
いる。たとえば、天然鉱物であり且つ吸湿性を備えてい
ることから、人の肌に直接触れる化粧品用の体質顔料と
して用いられている。また、層状粘土鉱物を水に分散さ
せたときに呈されるチクソトロピー性を利用し、ペンキ
等の顔料の増粘剤として使用されている。また、層状粘
土鉱物が示すイオン交換性を利用し、他の化合物と複合
することも知られている。
【0003】なかでも、層状粘土鉱物の層間構造を利用
して、層間でβ−サイアロン,炭化ケイ素,窒化アルミ
ニウム等を合成したり、電子供与体の化合物を層間に導
入することによりフォトクロミズム,エレクトロミズム
等の特性を備えた複合材料を製造している。
【0004】層状粘土鉱物,複合層状粘土鉱物等の材料
は、何れも粉体として得られている。しかし、実用レベ
ルでの化合物等の製品とするためには、取扱いの容易な
フィルム状にする必要がある。フィルム化の方法とし
て、合成した層状粘土鉱物等を水又は有機溶媒に溶解或
いは分散し、ガラス等の基板上に溶液を塗布する方法が
採用されている。また、溶液を展開して、スピンコート
等によって薄膜化する方法も知られている(日本化学会
分子構造総合討論会・講演要旨集No.1c(198
8)第114頁,表面化学第11巻第2号第117頁参
照)。このとき、薄膜化に際し、飽和濃度以下の所定濃
度で化合物を均一に粘土鉱物に導入することは困難であ
る。その結果、得られた薄膜が不均一なものとなる。
【0005】展開に使用した溶液に得られた層状粘土鉱
物薄膜を再び浸漬すると、分散,剥離,溶解等の現象が
発生する。そのため、一定状態の物性を備えた薄膜を得
ることが困難である。分散,剥離,溶解等の現象は、得
られた薄膜をシランカップリング剤等のシラン化合物で
処理することによって抑制される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の薄膜固定化法で
は、粘土鉱物中にあるシラノール基にシラン化合物を反
応させることによって、粘土鉱物単位構造を互いに結合
させている。この場合、予め作製した粘土鉱物薄膜をシ
ランカップリング剤等の化合物と反応させる。そのた
め、粘土鉱物の表面がシラン化合物で覆われる可能性が
非常に大きく、粘土鉱物自体が備えている機能的な構造
や特性等が損なわれる。
【0007】また、機能性の化合物を層状粘土鉱物中に
導入した後、シランカップリング剤で処理する場合、シ
ランカップリング剤によって機能性化合物が失活される
こともある。更に、シランカップリング剤で処理すると
き、層状粘土鉱物薄膜の硬度が増加する場合がある。硬
度の増加は、ハンドリング時に薄膜に亀裂が発生する原
因となり、ハンドリング性を劣化させる。
【0008】このようなことから、従来の方法によると
き、表面積の大きな層状粘土鉱物薄膜を作製することが
不可能であった。また、触媒等の機能性化合物を保持さ
せたままの状態で、層状粘土鉱物を薄膜化することがで
きなかった。
【0009】本発明は、このような問題を解消すべく案
出されたものであり、層状粘土鉱物に含まれているアル
ミニウムと燐酸又は燐酸基との反応性を利用することに
よって、粘土鉱物の層状構造を連続的に結合し、層状粘
土鉱物特有の構造的な特徴を損なうことなく薄膜化し、
更に層状粘土鉱物の結晶構造を配向固定化することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の層状粘土鉱物薄
膜製造方法は、その目的を達成するため、アルミニウム
骨格を備えた層状粘土鉱物及び燐酸基を有する化合物を
含有する展開液を調製し、該展開液を基板上に展開した
後、前記基板上の液膜から溶媒を乾燥除去することを特
徴とする。燐酸基を有する化合物には、無機燐酸,無機
燐酸塩,燐酸基を有する両親媒性化合物を始めとする各
種有機物質がある。溶媒を乾燥除去した後の液膜に熱処
理を施すことにより、層状粘土鉱物と燐酸又は燐酸基と
の反応を促進させることもできる。
【0011】本発明で使用される層状粘土鉱物は、構造
中にアルミニウム骨格を備えたものである限り、種々の
ものが使用される。たとえば、モンモリロナイト,スメ
クタイト,バーミキュライト,雲母,カオリナイト,ハ
ロイサイト,パイロフィライト等があり、これら複数の
層状粘土鉱物を組み合わせて使用することもできる。
【0012】層状粘土鉱物と共に添加される無機燐酸塩
としては、オルト燐酸H3 PO4 ,メタ燐酸HPO3
亜燐酸H3 PO3 ,ピロ燐酸,ポリ燐酸等の酸や、第1
燐酸カリウム,第2燐酸カリウム,第1燐酸ナトリウ
ム,燐酸水素カリウム,燐酸水素ナトリウム等塩があ
る。燐酸基を有する有機化合物としては、層状粘土鉱物
との反応を行わせる上から、層状粘土鉱物と同時に混合
できる親水性の化合物であることが必要とされる。具体
的には、燐酸基を分子の末端に備えた両親媒性化合物,
複数の燐酸基をもつ化合物,ホスファチジルグリセリ
ン,ホスファチジン酸等の燐脂質等の有機燐誘導体が使
用される。
【0013】両親媒性化合物とは、同一分子内に疎水的
な部位と親水的な部位とを同時に有する化合物である。
本発明の場合には、親水的な部位がR1 3-nP (O)(O
H)n[n:1又は2]の構造を持つことが必要である。
ここで、R1 は、疎水基を示し、アルキル基,アルキル
アリル基,脂環基,縮合多環基及びこれらの基にフルオ
ロカーボン鎖を含むもの、更にはこれらを組み合わせた
ものが使用される。
【0014】層状粘土鉱物に対する燐酸又は燐酸化合物
の反応は、通常層状粘土鉱物を水等の溶液中に溶解或い
は分散させた状態で行われる。溶液中では層状粘土鉱物
の構造単位が分散しているため、燐酸又は燐酸化合物と
の接触反応が円滑に進行する。これに対し、層状粘土鉱
物薄膜を得た後で燐酸又は燐酸化合物と接触させても、
薄膜内への均質な燐酸又は燐酸化合物の導入及び反応が
行われない。また、各種溶媒等による膨潤が起こり、薄
膜の状態で製品を得ることができない。
【0015】展開液が展開される基板としては、ガラス
基板,石英基板,フロロポア,グラファイト板,多孔質
ポリマーフィルム等がある。基板上に展開された展開液
から溶媒が除去されると、層状粘土鉱物の薄膜が形成さ
れる。この溶媒が除去される過程で薄膜を規則正しく配
向させるために、溶媒を徐々に除去することが好まし
い。たとえば、25℃の室温付近で相対湿度60%に設
定した恒温槽中で乾燥させることにより、配向固定化さ
れた層状粘土鉱物薄膜を得ることができる。
【0016】得られた層状粘土鉱物薄膜は、そのままの
状態でも使用可能な自己支持性をもっている。しかし、
更に引き続き熱処理することも可能である。この熱処理
によって、層状粘土鉱物中のアルミニウムと燐酸又は燐
酸基との反応が効率よく進行し、自己支持性が向上す
る。また、反応に余分な燐酸,燐酸化合物等が残存する
場合、適宜の処理によって層状粘土鉱物薄膜から除去す
る。薄膜に残存する燐酸は、薄膜を水で洗浄することに
よって除去することができる。或いは、有機燐酸化合物
が残存するとき、燐酸化合物の種類に応じて選択された
有機溶媒によって薄膜を洗浄することによって、残存し
ている燐酸化合物が除去される。
【0017】
【作 用】本発明者等は、フィルム状の層状粘土鉱物を
製造するとき、層状粘土鉱物中に存在するアルミニウム
層が層状粘土鉱物中の端の部分で他の化合物と反応し易
いことに着目した。このアルミニウム層は、通常珪酸四
面体等の単位構造層に挟まれた構造をとり、その単位構
造の端の部分でアルミニウムが剥き出しの状態になって
いる。また、強引な超音波分散等で処理したものにおい
ては、アルミニウム層が剥離することもある。この状態
のアルミニウム層は、燐酸又は燐酸基と非常に反応し易
い。
【0018】この活性なアルミニウム層を燐酸又は燐酸
化合物との反応に利用するとき、膜強度を維持しつつ、
且つ層状粘土鉱物が持つイオン交換能等の機能を損なう
ことなく、層状粘土鉱物相互を架橋連結することができ
ると共に、薄膜を作製することが可能である。すなわ
ち、層状粘土鉱物の単位構造が持っている端の部分のア
ルミニウムだけを燐酸又は燐酸基で結合し、層状粘土鉱
物全体の構造を破壊することなく、層状粘土鉱物相互の
架橋が可能となる。そのため、層相互がつながり、粘土
鉱物の単位構造を配向・固定化したイオン交換能を持つ
層状粘土鉱物薄膜が得られる。
【0019】層状構造にアルミニウムが含まれている層
状粘土鉱物は、水溶液等の媒体中に溶解又は分散させる
ことによって、層状粘土鉱物単位構造に分離される。こ
の分離した層状粘土鉱物単位構造に燐酸又は燐酸化合物
を接触させると、次式の反応に従って個々の単位構造が
互いに結合される。ただし、次式におけるR2 は、水素
又は疎水基を示す。
【0020】
【化1】
【0021】単位構造が互いに結合された層状粘土鉱物
は、溶媒を取り込んだ液膜を形成する。そこで、液膜か
ら溶媒を徐々に除去することにより、単位構造の結合状
態を壊すことなく、層状構造を持った粘土鉱物薄膜が作
製される。特に、燐酸基をもつ両親媒性化合物を使用す
るとき、その親水性の燐酸基が粘土鉱物の単位構造を全
体的に覆うため、アルミニウムと燐酸基との反応が効率
よく行われ、単位構造の結合が連続的に配向・固定化さ
れる。
【0022】
【実施例】実施例1 :オルト燐酸 (H3 PO4)30mMの純水溶液
2.5mlに天然粘土鉱物から精製したモンモリロナイ
ト0.02gを分散させ、展開液を調製した。この展開
液をフロロポアメンブレンフィルター上に滴下し、温度
25℃,相対湿度60%の雰囲気中で3日間保持し、展
開液の水分を蒸発させた。作製された薄膜から余分な燐
酸を除去するため、薄膜を水に12時間浸漬する作業を
2回繰り返した。この薄膜を乾燥して、粘土鉱物薄膜を
得た。
【0023】得られた薄膜は、乾燥時の収縮もなく、そ
の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したとこ
ろ、図1に示すように多層状に積層された薄膜構造を持
っていることが判った。また、粘土鉱物薄膜の水に対す
る溶解度を調べるため。各温度の水に薄膜を12時間浸
漬した後、引き上げて残存率を測定した。測定結果を表
1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】なお、表1における未処理薄膜は、モンモ
リロナイト単独を水に分散させた溶液から作製したもの
である。この未処理薄膜は、水に浸漬しただけで約5分
後に膨潤し、薄膜として回収することができなかった。
【0026】更に、得られた層状粘土鉱物薄膜のイオン
交換容量(CEC)を測定したところ、110meq.
/100gであった。この値は、粉体状のモンモリロナ
イトのイオン交換容量120meq./100gとほと
んど変わりのない値である。
【0027】表1及びイオン交換容量の測定結果から明
らかなように、オルト燐酸での処理によって、モンモリ
ロナイト本来のイオン交換容量を変えることなく、水に
対する溶解度を極度に抑えたモンモリロナイト薄膜が得
られることが判る。
【0028】次いで、TTMAPP[α,β,γ,δ−
テトラキス(4−N−トリメチルアミノフェニル)プロ
フィン,テトラ(p−トルエンスルホネート)]の銅錯
体を薄膜中に導入し、電子スピン共鳴装置(ESR)で
配向度を測定することによって、モンモリロナイト薄膜
の配向性を調査した。測定結果を示す図2から明らかな
ように、得られた層状粘土鉱物薄膜は、印加磁場の方向
に対して傾けるとき、その角度に応じてスペクトルが大
きく変化している。この点、導入された金属錯体が無秩
序に配列されている場合、出てくるスペクトルには変化
がない。このことから、導入された金属錯体は、膜面に
対して一定方向をもって配列されているものと推察され
る。すなわち、得られた層状粘土鉱物薄膜は、規則正し
い配向性をもった薄膜であった。
【0029】作製された薄膜に対して、イオン交換によ
って薄膜中に機能性の分子を効率よく導入することがで
きた。また、薄膜自体の配向性を活かして、薄膜中に導
入分子を配向させた状態で大容量の薄膜を得ることがで
きた。したがって、本実施例の燐酸塩処理されたモンモ
リロナイト薄膜は、優れた蛍光特性,光吸収特性,光ホ
ールバーニング効果等を呈する光学材料等として使用す
ることができる。また、得られた薄膜がモンモリロナイ
トの構造を保持した大容量の膜であることから、膜抵抗
の小さな選択分離用薄膜として使用することもできる。
更に、層状粘土鉱物に活性触媒を担持させた触媒材料と
しても使用される。
【0030】実施例2:式(1)の両親媒性化合物を純
水2.5mlに分散させた40mM分散液と純水2.5
mlに分散させた5mMの分散液に、0.02gのモン
モリロナイトを加え、更に分散させた。
【0031】
【化2】
【0032】水分散液をフロロポア上に展開し、実施例
1と同様の条件下で乾燥させた後、抽出溶媒としてテト
ラヒドロフランを使用して余分な両親媒性化合物を抽出
除去して、モンモリロナイト薄膜を作製した。
【0033】得られた薄膜は、白色を呈し、十分な自己
支持性をもっていた。溶媒の除去によって薄膜が収縮す
ることもなかった。この薄膜の断面をSEMで観察した
ところ、膜面に対して粘土鉱物の薄片状粒子が規則正し
く積層し配向していることが判った。X線回折パターン
は、モンモリロナイトの構造を示し、薄膜においてもモ
ンモリロナイト構造が確保されていることが判った。更
に、薄膜のイオン交換容量を測定したところ、40mM
分散液から得られたものでは30meq./100g,
5mM分散液から得られたものでは105meq./1
00gであった。また、薄膜は、有機溶媒及び水の何れ
に対しても溶解又は膨潤することなく、安定した薄膜構
造を維持した。
【0034】実施例3:式(2)の燐酸化合物を純水
2.5mlに分散させた40mM及び5mMの分散液
に、それぞれ0.02gのモンモリロナイトを加えて分
散させた。調製された展開液をガラス基板上に展開し、
実施例1と同様の条件下で乾燥させた。
【0035】
【化3】
【0036】作製された薄膜から、実施例2と同様にテ
トラヒドロフランを使用して余分な燐酸化合物を除去し
た。何れの薄膜も白色を呈し、自己支持性ももち、面積
的な収縮がみられなかった。得られた薄膜のイオン交換
容量はそれぞれ110meq./100g及び118m
eq./100gであり、比表面積はそれぞれ95m2
/g及び80m2 /gであった。
【0037】実施例4:式(1)の両親媒性化合物を純
水4mlに分散させた5mMの分散溶液に合成スメクタ
イト0.02gを加え、更に分散させて展開液を調製し
た。この展開液をフロロポア上に展開し、実施例1と同
様の条件下で乾燥させた。作製された薄膜から、余分な
両親媒性化合物を有機溶媒で抽出除去した。
【0038】得られた薄膜は、自己支持性をもった白色
不透明のフィルム状であった。この薄膜の断面をSEM
で観察したところ、膜面に対して平行に粘土鉱物の薄片
状粒子が規則正しく配向していた。この薄膜のイオン交
換容量は、90meq./100gであった。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、層状粘土鉱物中に存在するアルミニウム層を利用し
て燐酸又は燐酸基で層状粘土鉱物の単位構造を相互に結
合させている。作製された層状粘土鉱物薄膜は、イオン
交換能力等の層状粘土鉱物本来の特性を損なうことな
く、大きな比表面積をもつ。この層構造を利用して、体
質顔料,増粘剤,電子材料,触媒材料,光学材料等の広
範な分野にわたる用途に使用される薄膜が得られる。た
とえば、電子材料,光学材料,触媒材料等として使用す
るとき、機能性効果の大きなデバイス等が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 燐酸で架橋したモンモリロナイト薄膜の断面
構造を示すSEM写真
【図2】 層状粘土鉱物中の金属錯体のESRスペクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 国武 豊喜 福岡県粕屋郡志免町桜丘一丁目19−3 (56)参考文献 特開 平4−119912(JP,A) 特開 昭61−83619(JP,A) 特開 昭62−36016(JP,A) 特開 平1−185388(JP,A) 特開 昭60−137815(JP,A) 特表 平2−501383(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 33/00 - 39/54 CA(STN) JICSTファイル(JOIS) WPI/L(QUESTEL)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム骨格を備えた層状粘土鉱物
    及び燐酸基を有する化合物を含有する展開液を調製し、
    該展開液を基板上に展開した後、前記基板上の液膜から
    溶媒を乾燥除去することを特徴とする層状粘土鉱物薄膜
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の溶媒を乾燥除去した後の
    液膜に対し、層状粘土鉱物と燐酸又は燐酸基との反応を
    促進させる熱処理を施すことを特徴とする層状粘土鉱物
    薄膜の製造方法。
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