JP4105356B2 - コンバイン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転操作部に燃料入り口管部を備えたコンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】
機台の前方に刈取部を設け、また、機台上にはその左右何れか一方の側の前部に運転操作部及びこの運転操作部の後方に穀粒タンクを、そして他方の側に脱穀選別処理部及びこの脱穀選別処理部の後方に排藁処理装置を設け、この際、運転操作部は運転者の足場をなす床面を備え、この床面の後部に運転座席、及びこの運転座席前方の床面巾略中央にステアリングコラムを備え、このステアリングコラムの左右側で機体外側となる床面部分を前上がり斜面からなる足載せ部となしたコンバインは存在している。
【0003】
この種のコンバインにおいて、床面の下側に燃料タンクを設け、この燃料タンの給油通路の燃料入り口管部を上下向きとして機体外側の足載せ部のほぼ真横でしかも燃料タンクの横方に位置させると共に、燃料入り口管部を前記床面の機体外側の側縁から比較的大きく張り出させることによりこの入り口管部から溢れた燃料油が床面下方の部材に落下しないようになし、一方ではこの給油通路の出口側端部を燃料タンクの機体外側の側面に結合させた状態となし、また駐車ブレーキレバーを燃料入り口管部の直前箇所で機体外側の足載せ部のほぼ真横に位置させた構成は既に本出願人等により実施されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来のコンバインでは、運転者が足載せ部に自身の足を載せたり降ろしたりする際に、燃料入り口管部や駐車ブレーキレバーが足に触れて邪魔をなす場合があり、また機体の走行時に燃料入り口管部が他物と接触して損傷する事故が発生し易いのであり、さらには燃料タンクの横巾が給油通路の存在により制限されることが生じるのである。本発明は、これらの問題点を合理的に解消し得るものとしたコンバインを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本願の発明では次のようになす。即ち、運転者の足場をなす床面 ( 19 ) の後部に運転座席 ( 17 ) を設け、該運転座席前方の床面 ( 19 ) の左右巾方向略中央部位にステアリングコラム ( 23 ) を配した運転操作部 ( 4 ) を、機台 ( 2 ) 上の左右何れか一方側の前部に設け、この運転操作部 ( 4 ) の床面 ( 19 ) 下側に燃料タンク ( 30 ) を設けたコンバインにおいて、前記ステアリングコラム ( 23 ) より前方の運転操作部 ( 4 ) を前方へ 延長し、その延長前端縁部に床面 ( 19 ) から上方に突出するステップバイザ ( 34 ) を設けて該ステップバイザ ( 34 ) により囲まれる物品仮置き用支持空間 ( sp ) をステアリングコラム ( 23 ) の前面前方部に形成し、前記床面 ( 19 ) の下側に配設する燃料タンク ( 30 ) はその給油通路 ( 350 ) を燃料タンク ( 30 ) の前面側に設けて、その給油通路 ( 350 ) の燃料入り口管部 ( 35 ) を前記ステップバイザ ( 34 ) の機体外方側の後端部に近接する位置で前記床面 ( 19 ) の機体外方側端縁 ( 19c ) の内側にて床面下方から床面上方へ突出させ、その突出高さを前記ステップバイザ ( 34 ) の突出高さよりも低くして設ける。
【0006】
これによれば、運転操作部 ( 4 ) に乗降し、運転座席 ( 17 ) に座す運転者の足載せ行為の障害とならず、機体の走行時に燃料入り口管 ( 35 ) が他物と接触することが回避されながら燃料タンク ( 30 ) への給油作業も容易となる。また、支持空間 ( sp ) が道具や手持ち品等を便利に仮置きすることを可能となし、運転操作部 ( 4 ) の前方への延長箇所が機体と他物との衝突時に燃料タンク ( 30 ) 等を保護し、運転操作部 ( 4 ) 下方の空間の有効利用を促進することとなって、燃料タンク巾の拡大が可能となるとともに、運転操作部における各種構成部品の組付けの容易化等が図られる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1〜図8は本発明に係るコンバインに関するもので、図1は右側面図、図2は左側面図、図3は正面図、図4は平面図、図5は要部の正面図、図6は要部の平面図、図7は要部の拡大側面図、図8は要部の拡大平面図、図9は上記要部の平面視拡大断面図である。
【0008】
図1〜図4において、1は左右一対のクローラ走行装置1a、1bからなる走行部、2は走行部1に支持された機台、そして、3は機台2の前部に設けた刈取部である。機台2上には運転操作部4、脱穀選別処理部5、排藁処理部6、穀粒タンク7及び穀粒排出装置8が設けてある。
【0009】
刈取部3は分草板9、穀稈引起こし装置10、掻込み装置11、刈刃装置12及び後向き搬送部13を備えており、これら全体が機台2に支持された刈取主フレーム14を介して横向き支点軸15回りへ上下揺動可能となされ、また分草板9、穀稈引起こし装置10、掻込み装置11及び刈刃装置12は一体状に結合されていて、前記刈取主フレーム14の先部に縦軸x回りの揺動自在に設けられた支持アーム16を介して左右方向への変位可能となされている。
【0010】
この際、穀稈引起こし装置10は一対の引起こし部10a、10bからなり、各引起こし部10a、10bは圃場に植立した各穀稈条列に対して後向き斜め上り方向へ単列条に配列されたタインt群により穀稈を引き起こすものとなされる。掻込み装置11は刈刃装置12で刈り取られた穀稈を刈刃装置12の左右巾中央へ掻き集めて後向き搬送部13へ送り込むもので、左右一対のベルト掻込み部11a、11aと、左右一対のスターホイール11b、11bからなる。後向き搬送部13は刈刃装置12で刈り取られた刈取穀稈の株元部を扱室入り口5aへ向けて挟持搬送する株元側挟持搬送部13aと、その刈取穀稈の穂先部をフィードチェーン5bへ向けて係止搬送する穂先側係止搬送部13bとを具備したものとなされる。
【0011】
上記の如く形成されたコンバインは、走行部1の作動により走行し、機体の前進中に分草板9が植立穀稈の条列間を移動して隣接した条列穀稈の絡みを解し、次に穀稈引起こし装置10が、上方へ移動されるタインtによりその対応した条列穀稈を引き起こし、次に刈刃装置12がこのように引き起こされた穀稈の株元を切断し、次に後向き搬送部13がこうして刈り取られた刈取穀稈を後向き斜め上方へ搬送して脱穀選別処理部5に送り込み、次に脱穀選別処理部5がこの送り込まれた刈取穀稈を脱穀し、続いてこの脱穀により得られた穀粒や藁片の混合物を選別して精粒を選り出し、この選り出した精粒を穀粒タンク7へ向けて送り出し、一方では排藁処理部6が前記脱穀により生成された排藁を送り込まれてこれを寸断する等の処理を行うように作動する。そして、穀粒タンク7内に穀粒が一定量以上に溜まったときは、作業者が穀粒排出装置8を作動させるのであり、これにより穀粒排出装置8は穀粒タンク7内の穀粒を機外に搬出してコンテナ内等に落下させる。
【0012】
次に上記運転操作部4について、図5〜図9をも参照して詳細に説明する。17は箱形のシートコラム18を介して機台2上の適当高さ位置に固定された運転座席で脱穀選別処理部5の前端部の右側に位置させてある。この運転座席17は左右一対のクローラ走行装置1a、1bの接地部mの前端部の真上に配置するのであり、このように配置することにより、走行面の凹凸に対して運転座席17が上下揺動し難くなったり上下揺動の際の衝撃を受け難くなる。19は運転座席17の前側に形成された床面であり、運転座席17に関連して運転座席17の前方で床面19巾略中央に配置されているステアリングコラム23の左右側で機体外側となる床面部分(図6中に斜線で示した部分)191は緩やかな前上がり状の斜面からなる足載せ部となされている。そして、床面19の表面には図1に示すように滑り止め溝の形成されたゴムマット20が敷かれている。
【0013】
21は床面17の左横側に配設され且つその高さを運転座席17の概ね座面高さ程度となされたサイドコラム、22はハンドル軸でステアリングコラム23を介して回転操作自在に立設されている。このハンドル軸22は運転者による回動操作により左右のクローラ走行装置1a、1bに回転速度差を与えて機体の進路を変化させるものである。ステアリングコラム23は運転座席17に座した運転者の左右の脚部間にあって膝部よりも少し前側となる位置に固定されている。
【0014】
上記サイドコラム21は運転座席17の横方箇所から床面19の前部に及ぶものとなされてあって、前記床面19と同体状に固定された箱形枠状からなる図示しないサイドコラム骨組み構造体の上面に、図6に示すようにレバー挿通用案内透孔a、b、c、d、扱ぎ深さ自動調整スイッチe1、扱ぎ深さ手動調整スイッチe2及び箱形電子表示装置f等を設けられたサイドコラム上面板21aを固定され、またその骨組み構造体の床面19側となる右側面の概ね前半分箇所に前後方向側面壁をなすサイドコラム右側面カバー21bを固定され、またその骨組み構造体の後向き搬送部13側となる左側面の上部前後方向部位にサイドコラム左側面上方へ延長された延長板21cを固定され、さらにその骨組み構造の前面及び、左側面を被うものとなされたサイドコラム側面被覆用ゴム板21dを、その上縁部がその骨組み構造体の上縁部に固定された状態の垂れ下がり状に装設されたものとなされている。
【0015】
この際、レバー挿通用案内透孔a、b、c、dのそれぞれには、走行部1を駆動するための図示しない油圧駆動系の作動速度を変化させるための主変速操作レバー24、図示しない走行用伝動歯車機構の歯車の結合状態を変化させて走行部1の作動速度を変化させるための副変速操作レバー25、刈取部3への回転動力の供給を断続させるための刈取クラッチ操作レバー26、脱穀選別処理部5への回転動力の供給を断続させるための脱穀クラッチ操作レバー27が挿通される。扱ぎ深さ自動調整スイッチe1は脱穀選別処理部5での刈取穀稈の扱ぎ深さを自動的に調整させるためのものであり、また扱ぎ深さ手動調整スイッチe2は後向き搬送部13の先端高さを手動スイッチ操作により変化させて脱穀選別処理部5での刈取穀稈の扱ぎ深さを適当に調整するためのものである。電子表示装置fは情報表示面f1とこれを囲む箱形ケース部f2からなる。
【0016】
そして、サイドコラム右側面カバー21bは次のようになされている。即ち、縦向きの主要板部材g1と、殆どの部分が正面視左側へ傾斜された下縁板部材g2とで形成されている。主要板部材g1は、機体中心線方向へ向けられ図示しないサイドコラム骨組み構造体に固定された前後向き面部g01と、この面部g01の前側へ延長され前方へ向け漸次床面19から横方へ離れるように位置され前記サイドコラム骨組み構造体に固定された前向き傾斜面部g02と、この面部g02の前側へ延長され機体中心線方向へ向かう前側の前後向き面部g03と、この面部g03の前側へ延長され床面19側へ傾斜された状態となされ先端がハンドル軸22の横方箇所に位置されるように形成された右折れ面部g04とを備えるほか、前記前後向き面部g01の後方へ延長され床面19から離れる側へ傾斜された状態となされた左折れ面部g00とを備えてなる。また下縁板部材g2はこれの上縁を主要板部材g1の各面の下端縁に正面視でく字形に屈曲して斜め左方向へ向かうように結合されると共に、前後向きの下端縁を床面19の前後方向左端縁19aに結合された状態となされている。
【0017】
ここで、右折れ面部g04の先端の下端縁は床面19上に密状に載置される状態となされ、また左折れ面部g00はサイドコラム骨組み構造体の側面の折れ曲がり部に固定されている。そして、下縁板部材g2の後端をなす左右向き端縁hは運転座席17を支持した箱形のシートコラム18の前面18aに密状に当接されている。従って、図6において床面19の前後方向左端縁19aと主要板部材g1とで囲まれた範囲内に上下方向の開口は存在しない状態となっており、走行部1の跳ね水等が床面19の前後方向左端縁19aと主要板部材g1とで囲まれた範囲を通じて直接的に床面19上に達することは生じないものとなっている。また前側の前後方向面部g03と床面19の前後方向左端縁19aとの距離は凡そ40mm〜150mm程度となされる。さらに、前向き傾斜面部g02には四角孔が形成されると共に、この四角孔を開放可能に被う四角形のカバー体coがノブボルトnbを介して脱着可能に固定される。なお、28は右折れ面部g04に固定された油差しi用の受け部材である。
【0018】
29は足操作式の駐車ブレーキ操作ペダルで、これの揺動支点軸30は床面19の近傍上方箇所に位置し、下縁板部材g2の透孔jに挿通され前記サイドコラム骨組み構造体に固定された軸受部材31を介して揺動自在に支持されている。この駐車ブレーキ操作ペダル29の足踏み部29aはステアリングコラム23と主要板部材g1との間に位置され、またそのアーム部29bは成る可く主要板部材g1の近傍に位置される。
【0019】
ステアリングコラム23の左右巾は床面19巾の凡そ1/3程度(例えば150mm程度)となされ、ステアリングコラム23と運転座席17との間隔はここに存在した床面19部分に運転者が立つことができ、しかもハンドル軸22を運転座席に座した運転者が楽に回転操作できる程度の距離(例えば300mm程度)となされている。またハンドル軸22の上端には操向用丸形操作ハンドル32が固定されている。
【0020】
33は床面19の台部分の右側端の最前部に設けた手操作式の駐車ブレーキ操作レバーで横向き支点軸33a回りへ揺動させることにより、走行部1への動力供給を断ってこれの回転を規制するものである。34は床面19上の前端縁に上向きの突出状に設け衝立状の遮断壁となしたステップバイザで、床面19に置いた運転者の足先を保護するものである。35は燃料床面19の前部に設けた燃料入り口管部で、床面19の下方の機台構成部材にボルト固定された燃料タンク35030と接続されている。36は床面19の台部分の前端面に被着したフロントカバーであり、37は前照灯であり、38はステアリングコラム23から張り出させたアーム部39を介して支持されたサイドミラーであり、40はサイドコラム21の上面から突出させたサイドアシストバーである。なお、運転操作部4にはこの他にも種々の操作部材が存在するが省略してある。
【0021】
次に本発明の特徴的構成について、図1〜図9を参照して説明する。ステアリングコラム23前側の運転操作部4は運転者の操縦時の視界に支障の生じない範囲で従来よりも前方へ向け例えば凡そ100mm程度延長させ、この延長部分を物品の仮置き場をなす支持空間spとなす。この際、延長の程度は運転座席17に座した運転者が刈取部3の前端部を運転操作部4の前端部で遮断されることなく目視できる範囲内となすのであり、さらに詳細には、運転座席17に座した運転者が少し前かがみとなることで最右側の分草板9の先端p1をステップバイザ34に遮られることなく目視できる範囲内となす。
【0022】
ステアリングコラム23と運転操作部4の前端縁との間箇所は、ステアリングコラム23の左右側の床面部分191、192の前縁をこれと概略同一高さで前方へ延長され前後長さを凡そ70mm〜100mm程度となされた支持面19bと、この支持面19bの前端縁にボルトb1、b2で固定され平面視概略コ形となされた高さ凡そ100mm〜200mm程度のステップバイザ34とを備えたものとなす。前記支持空間spはステアリングコラム23よりも前側の支持面19bの上方箇所で、しかもステップバイザ34で囲まれた空間をいう。
【0023】
燃料入り口管部35は燃料タンク30に通じた給油通路350の一部をなすもので機台2に上下向きに固定させてあって、前記足載せ部191の前側箇所で機体外側となる床面側縁19cの近傍内側に形成された透孔19dを通じて床面19下方から床面19上方へ突出する状態に設けてある。この燃料入り口管部35の上端開口には雄ネジが形成されており、この雄ネジを介して燃料口キャップ351が螺着されている。
【0024】
そして、燃料入り口管部35の床面19上方への突出量Q1は足の甲高さよりも大きくなす一方で、駐車ブレーキ操作レバー33の起立姿勢時のその把手部33bの高さよりも小さくなしてある。この際、駐車ブレーキ操作レバー33は前記燃料入り口管部35よりさらに前側に位置させる。
【0025】
また足載せ部191の前側の床面19よりも上側の燃料入り口管部35は図4に示すように高さ途中を機体外側へ向けく字形に屈曲させ、この燃料入り口管部35の上端開口の最外方位置P0を床面19の機体外側となる側縁19cに概略合致させ、前記上端開口から溢れ出た燃料油が直接に地面に落下する構成となしてある。
【0026】
そして、燃料入り口管部35の屈曲箇所よりも下方をなす垂直部35a箇所で床面19部分よりも下方部位にはこの燃料入り口管部35の周囲から落下する燃料油を受けるための油受け皿352が固定してある。この油受け皿352は巾が足載せ部191にほぼ合致し前後長さが燃料入り口管部35の直径の2倍程度となされた平面視四角形のものとなしてあって、下面には内方に収容された燃料油等を地面に導くためのドレン管353が結合されている。また燃料入り口管部35の屈曲箇所よりも上方をなす傾斜部35bにはステップバイザ34の機体外側の端部34aが殆ど接触する程度まで近接させてあって、支持空間sp上に載置された物品が傾斜部35aとステップバイザ34との間から転がり落ちないようになしてある。
【0027】
燃料タンク30は前端面30aが燃料入り口管部35よりも後方に位置するように配置してある。この燃料タンク30の前端面30aの略巾中央には前向きの接続口30bが形成してあり、この接続口30bと燃料入り口管部35の下端とはゴム管或いはその相当品からなる通路部材354で連通させている。通路部材354は無理な応力の発生を避けるため二曲がりとなしてあって、前後向き部を接続口30bに外嵌状に接続させ、縦向き部を燃料入り口管部35の下端に外嵌状に接続させ、各接続箇所を締結バンド355で締結している。
【0028】
図1〜図4を参照して、その他の部分について説明すると、41は機台2の前部箇所で運転操作部4の左下方に固定された操向用及び走行用の油圧式無段変速装置であり、42はこの変速装置41に動力を伝えるエンジンで、運転座席17の下方となる機台2部分に固定してある。この際、油圧式無段変速装置41は操向用丸形操作ハンドル32の回転操作変位を入力されて、左右一対のクローラ走行装置1a、1bに速度差を生じさせると共に、主変速操作レバー24の操作変位を入力されて、左右一対の走行クローラ1a、1bの入力部へ同じ速度で伝達されるエンジン42の回転を、無段階に変化させるように機能する。
【0029】
次に上記運転操作部4の使用例を説明する。運転者は運転座席17に座るとき、或いは運転座席17から降りるとき、その右足を機体外方から横移動させて足載せ部191に載せたり、或いは足載せ部191からそのまま機体外方へ横移動させて降ろすようにすることがあるが、燃料入り口管部35や駐車ブレーキ操作レバー33は足載せ部191の真横よりも前側に位置するため、運転者の右足と干渉することは生じない。
【0030】
そして通常の運転走行中には運転者は運転座席17に座して、右足の膝部を少し曲げてその足をステアリングコラム23の右側の足載せ部191に支持させ、一方では左足の膝部を90度程度に折り曲げてその足を駐車ブレーキ操作ペダル29の足踏み部29aと運転座席17との間の床面19部分上に支持させる。このとき、ステアリングコラム23は両足間に位置するものとなる。
【0031】
操向用丸形操作ハンドル32は両手で持ち、必要に応じて左手又は右手で各種の操作レバーa、b、c、dや操作スイッチe1、e2を操作し、また必要に応じて左足で駐車ブレーキ操作ペダル29を踏み込むようにする。
【0032】
この運転姿勢状態のとき、運転者の左右の脚部はステアリングコラム23の存在によりこれの存在しない場合に較べて比較的大きく離れる状態となって、左右の膝部が床面19に支持された足の位置から横外方へ張り出す傾向となり、この傾向は特に左足において顕著となる。また大きな体格の運転者にあっては、駐車ブレーキ操作ペダル29を踏み込む際に上方へ上げた大腿部や膝部が操向用丸形操作ハンドル32に当たる傾向となり、さらにノブボルトnbの存在がこの傾向を助長するものとなる。
【0033】
一方、サイドコラム21右側面カバー21bの傾斜面部g02は運転座席17に座した運転者の大腿部、膝部及び脛部の近傍箇所に相当し、前方へ向けて床面19から漸次離れるように位置しているため、運転者は左右の脚部を幾分開いて特に横方へ張り出し易い傾向となる左足の膝部を横方へ張り出させることができ、ノブボルトnbの存在にも拘わらず窮屈な思いをしないで済むものとなる。また駐車ブレーキ操作ペダル29を踏み込む際に上方へ上げた大腿部や膝部は丸形操作ハンドル32と、前後向き傾斜面部g02及び前後向き面部g03との間に位置させることにより操向用丸形操作ハンドル32に当たらないで済むものとなる。
【0034】
そして、傾斜面部g02は運転座席17に座した運転者が脚部を幾分開いて自然な姿勢となったとき、その大腿部に概ね沿うようになって、不使用空間の発生を抑制するのであり、一方ではサイドコラム21内側の空間の減少を抑制して、サイドコラム21の内部構成の形成を困難化させないものとなる。
【0035】
電子表示装置fの情報表示面f1は従来より、真後ろ向きではなく、幾分、運転座席17側へ向けて運転者の目視に適合させてあるが、傾斜面部g02はこの電子表示装置fの側面傾斜に倣う傾向となり、この点でも使用されない空間の発生が抑制される。
【0036】
サイドコラム21の横方で床面19から離れる側の空間の前方でステアリングコラム23の前側横方には刈取部3の穀稈引起こし装置10や掻込み装置11が位置しており、これらは刈取主フレーム14の前端箇所の縦軸x回りの左右方向へ一定距離だけ変位する。
そして、サイドコラム21の左横方で床面19から離れる側の空間には左右側に多くの空間を必要としない後向き搬送部13が位置している。従って、サイドコラム21の前端からステアリングコラム23までの床面19の左横方には未利用の空間が存在するものとなるのであり、この未利用の空間にサイドコラム右側面カバー21bの前半部が位置する。
【0037】
運転者が運転座席17に座した状態の下で、機体は進行されるが、この進行中、運転者は最右側の分草板9の先端p1を目視し、この先端p1が左右で隣接した収穫作物の条間中央に位置するように、丸形操作ハンドル32を回転操作して機体の進路を調整する。
この際、運転者は分草板9の先端p1を運転座席17に座した状態の下で図1に示すような視線Rで目視するため、運転操作部4はその視線Rを遮ることはないのであり、機体の進路調整は無理なく適正に行われる。
【0038】
収穫作業中には、運転者は道具や持ち物等を支持空間spの支持面19b上に仮置きすることができるのであり、この際、道具や手持ち品等をステップバイザ34から上方へ大きく張り出させない限り、これらが運転者の前記視線Rを遮ることはない。
【0039】
このように仮置きされた道具や手持ち品等はステップバイザ34や燃料入り口管部35で機体前方や横外方への転がり落下を規制され、またステアリングコラム23で後方への転がり移動を規制されるため、その位置を安定的に保持される。
【0040】
運転操作部4の前端部は従来よりも前方へ延長されているため、機体の前進時に、他物が運転者或いは、ステアリングコラム23及びこれの付属物に直接的に衝突するのを従来よりも有効に阻止するものとなる。また運転操作部4の延長の程度が一定範囲内であるため、運転操作部4の前端部は植生した収穫作物と過度に強く接触するものとならない。
【0041】
コンバインの使用中等では駐車ブレーキ操作レバー33は起立姿勢に保持させて駐車ブレーキを非作動状態となし、一方、コンバインを駐車させるときは駐車ブレーキ操作レバー33を図7に示すように横向き支点軸33a回りの前方へ揺動させて駐車ブレーキを作動状態となす。このように駐車ブレーキ操作レバー33は横向き支点軸33a回りの前後へ揺動操作されるものであるが、その把手部33bが燃料入り口管部35よりも高いため、支障無く操作されるのである。
【0042】
燃料を燃料タンク30に給油する際は、先ずは駐車ブレーキ操作レバー33を前側へ揺動させた状態として駐車ブレーキを作動状態となし、この後に、燃料入り口管部35から燃料口キャップ351を外して燃料を補給する。従って、駐車ブレーキ操作レバー33が地上常設の燃料補給ホース具と干渉して燃料補給行為の
円滑を損ねる事態は生じない。
【0043】
【発明の効果】
本発明は、運転者の足場をなす床面 ( 19 ) の後部に運転座席 ( 17 ) を設け、該運転座席前方の床面 ( 19 ) の左右巾方向略中央部位にステアリングコラム ( 23 ) を配した運転操作部 ( 4 ) を、機台 ( 2 ) 上の左右何れか一方側の前部に設け、この運転操作部 ( 4 ) の床面 ( 19 ) 下側に燃料タンク ( 30 ) を設けたコンバインにおいて、前記ステアリングコラム ( 23 ) より前方の運転操作部 ( 4 ) を前方へ延長し、その延長前端縁部に床面 ( 19 ) から上方に突出するステップバイザ ( 34 ) を設けて該ステップバイザ ( 34 ) により囲まれる物品仮置き用支持空間 ( sp ) をステアリングコラム ( 23 ) の前面前方部に形成し、前記床面 ( 19 ) の下側に配設する燃料タンク ( 30 ) はその給油通路 ( 350 ) を燃料タンク ( 30 ) の前面側に設けて、その給油通路 ( 350 ) の燃料入り口管部 ( 35 ) を前記ステップバイザ ( 34 ) の機体外方側の後端部に近接する位置で前記床面 ( 19 ) の機体外方側端縁 ( 19c ) の内側にて床面下方から床面上方へ突出させ、その突出高さを前記ステップバイザ ( 34 ) の突出高 さよりも低くして設けたので、運転操作部 ( 4 ) に乗降し、運転座席 ( 17 ) に座す運転者の足載せ行為の障害とならず、機体の走行時に燃料入り口管 ( 35 ) が他物と接触することが回避されながら燃料タンク ( 30 ) への給油作業も容易となる。また、支持空間 ( sp ) が道具や手持ち品等を便利に仮置きすることを可能となし、運転操作部 ( 4 ) の前方への延長箇所が機体と他物との衝突時に燃料タンク ( 30 ) 等を保護し、運転操作部 ( 4 ) 下方の空間の有効利用を促進することとなって、燃料タンク巾の拡大が可能となるとともに、運転操作部における各種構成部品の組付けの容易化等が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るコンバインの右側面図である。
【図2】 上記コンバインの左側面図である。
【図3】 上記コンバインの正面図である。
【図4】 上記コンバインの平面図である。
【図5】 上記コンバインの要部の正面図である。
【図6】 上記要部の平面図である。
【図7】 上記要部の拡大側面図である。
【図8】 上記要部の拡大平面図である。
【図9】 上記要部の平面視拡大断面図である。
【符号の説明】
2 機台
3 刈取部
4 運転操作部
5 脱穀選別部
6 排藁処理装置
7 穀粒タンク
17 運転座席
19 床面
19a 支持面
19c 機体外側となる床面側縁
23 ステアリングコラム
30 燃料タンク
30b 燃料タンクの前端面
34 ステップバイザ
35 燃料入り口管部
191 足載せ部
350 給油通路
352 油受け皿
Q 突出量
p1 先端
sp 支持空間
Claims (1)
- 運転者の足場をなす床面 ( 19 ) の後部に運転座席 ( 17 ) を設け、該運転座席前方の床面 ( 19 ) の左右巾方向略中央部位にステアリングコラム ( 23 ) を配した運転操作部 ( 4 ) を、機台 ( 2 ) 上の左右何れか一方側の前部に設け、この運転操作部 ( 4 ) の床面 ( 19 ) 下側に燃料タンク ( 30 ) を設けたコンバインにおいて、前記ステアリングコラム ( 23 ) より前方の運転操作部 ( 4 ) を前方へ延長し、その延長前端縁部に床面 ( 19 ) から上方に突出するステップバイザ ( 34 ) を設けて該ステップバイザ ( 34 ) により囲まれる物品仮置き用支持空間 ( sp ) をステアリングコラム ( 23 ) の前面前方部に形成し、前記床面 ( 19 ) の下側に配設する燃料タンク ( 30 ) はその給油通路 ( 350 ) を燃料タンク ( 30 ) の前面側に設けて、その給油通路 ( 350 ) の燃料入り口管部 ( 35 ) を前記ステップバイザ ( 34 ) の機体外方側の後端部に近接する位置で前記床面 ( 19 ) の機体外方側端縁 ( 19c ) の内側にて床面下方から床面上方へ突出させ、その突出高さを前記ステップバイザ ( 34 ) の突出高さよりも低くして設けたことを特徴とするコンバイン。
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