JP4104931B2 - 水性床用樹脂分散体およびそれを用いたフロアーポリッシュ組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性床用樹脂分散体およびそれを用いたフロアーポリッシュ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
木質系床材、合成樹脂からなる化学床材、コンクリートや大理石等の石床などの床面には、床材の美観を保つともに、床面を保護することを目的としてフロアーポリッシュ用組成物が用いてられている。フロアーポリッシュ組成物には、溶剤を使用する油性タイプのものから、水性または乳化状態のものが一般的である。
【0003】
フロアーポリッシュ組成物の分類については、「JFPA(日本フロアーポリッシュ工業会)規格−00」、フロアーポリッシュ試験方法通則の用語の定義に、規定されている。
【0004】
この規格にあるフロアーポリッシュのうち床用の艶出し剤として主流となっているものは、水性のポリマータイプのものである。この水性ポリマータイプは特公昭44−24407号、特公昭49−1458号、Cosmetic Chemical Specialities,61(9),86(1985)等に開示されており、アクリル系共重合物のエマルジョン、ポリエチレンワックスエマルジョン、アルカリ可溶性樹脂、可塑剤、その他からなるものである。
【0005】
特公昭47−14019号公報、特公昭47−15597号公報には、木質系床材、合成樹脂からなる化学床材、コンクリートや大理石等の石床などの床面に、多価金属化合物を使用したフロアーポリッシュ用組成物が開示されている。この場合の多価金属化合物は、亜鉛、コバルト、カドミウム、ニッケル、クロム、ジルコニウム、錫、タングステン、アルミニウム等の重金属を含み、アミン又はアンモニアとの錯体を形成するフロアーポリッシュ用組成物が開示されている。
【0006】
また、これら錯体を使用しないフロアーポリッシュ用組成物も提案されている。例えば、特公昭60−48542号公報においては、金属錯体の使用に代えて、重合体エマルション中に酸化亜鉛を分散させる方法が提案されている。この方法では、アクリル系共重合体を含むエマルション中に、例えば攪拌混合により酸化亜鉛を分散せしめる工程を含み、それにより安定で、かつ乾燥時にアミン臭がしないフロアーポリッシュ用組成物が得られることを特徴している。
これらの多価金属化合物は、フロアーポリッシュ用組成物の耐久性、耐水性および剥離性向上のために添加されてきたものであるが、近年、環境問題への関心が高まるにつれ、きちんとした管理下で取り扱えば本来水質汚濁等の問題とは直接関係のないフロアーポリッシュ組成物についても、万が一にも環境汚染や、安全面でのマイナス要因となることを防止するため、多価金属化合物(重金属等)等を含有しないものが望まれていた。
【0007】
さらに、亜鉛化合物を使用することが、重金属による環境汚染を引き起こす虞もあるとの理由から、金属架橋剤としてカルシウムを用いることも試みられている。例えば、特開平8−92529号公報では、金属架橋剤としてカルシウムを用いたフロアーポリッシュ用組成物の提供が開示されているが、金属架橋剤を単にカルシウムに置き換えたもので、通常使用されている亜鉛を用いた金属架橋と比較して、十分な耐久性や耐摩耗性を皮膜に付加することができず、上記の発明では水性ポリウレタン樹脂にカルシウム化合物との架橋反応させ、耐久性や耐摩耗性の不足部分を補っている。
【0008】
さらにまた、金属架橋剤を一切含まない水性被覆組成物も提案されている。例えば、特開2001−2980号公報では、ガラス転移温度が80℃以下の共重合体の水性分散体100質量%(固形分)にアミン化合物0.1〜100質量%とを含有させることによって、耐久性を上げている。しかしこの方法ではポリッシュを塗り重ねるときに、アミンが下地ポリッシュの皮膜を侵すことにより十分な光沢が得られず、また、粘度が高くなり塗り作業性が悪くなるといった欠点を有している。
【0009】
そして、特開2000−290596号公報には、脂肪族環状構造を有するビニル単量体を用いた床用艶だし剤組成物が開示されている。しかし、具体的に開示されている重合体はスチレンを多く含み、且つこれら開示の組成物は金属架橋を要件とするものである。このようなスチレンを多く含む重合体を金属架橋させてなるフロアーポリッシュ組成物とした場合、得られる被膜は中性の剥離剤では満足のいく程度に剥離することができず、使用が制限されるものであるという課題を有している。
【0010】
従来、水性床用樹脂分散体に用いられてきた芳香族系ビニル単量体単位のうち、なかでもスチレンは、塗膜の光沢を挙げるためには欠かせない単量体単位であることが、広く知られている。近年、建築材料等に由来するシックハウスやシックスクール等の問題がとりあげられたことを受けて、フロアーポリッシュ組成物に使用されるスチレン共重合体にわずかに含まれる未反応スチレン単量体が、フロアーポリッシュ組成物の適正な使用形態において、行政の示す指針値と対比した場合、どの程度のものであるか、問題となりうるものか否かの検討がなされはじめている。
【0011】
他方、近年の住宅においては、高い気密性を有することや、化学物質を放出する建築材料や内装材料等を使用することにより、特に、新築や改築直後の住宅などで、化学物質による室内の空気汚染などがあり、居住者に様々な体調不良を引き起こしていることが多数報告されている。
それらの症状(「シックハウス症候群」という)は、患者によって様々であり、症状発生の仕組みをはじめとして、未解明な部分も多い一方で、様々な複合要因も考えられている。
【0012】
シックハウス症候群を引き起こす要因としては、一般に、塩化ビニル製壁紙等の仕上げ材,天井・床等の合板,断熱材,塗料等の建築材料、家具、カーペット,カーテン等の日用品等からの化学物質の放散、調理器具・暖房器具等からの燃焼ガス、防蟻施工等の住宅の設計・施工方法等が挙げられている。
【0013】
主な症状としては、皮膚への刺激、目やのどの痛み、頭痛、めまい、吐き気をもようしたり、呼吸困難になる患者もいる。
また、最初にある程度の量の化学物質に暴露され、あるいは、低濃度の化学物質に長期間暴露し、いったん過敏症状になると、その後極めて微量な同系統の化学物質に対しても過敏症状(「化学物質過敏症」という)を示したりする。
【0014】
厚生労働省では、室内空気中で高い汚染性を示した化学物質などから、平成12年12月22日現在で、「ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、パラジクロルベンゼン、エチルベンゼン、スチレン、クロルピリホス、フタル酸ジ−n−ブチル」の8種の化学物質が、さらに平成13年7月25日には、「テトラデカン、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、ダイアジノン」の3種の物質が追加されて、各々の室内濃度指針値が示された。この指針値は、現状において入手可能な科学的知見に基づき、人がその化学物質の示された濃度以下の暴露を一生涯受けたとしても、健康への有害な影響を受けないであろう、との判断により設定されている(ただし、ホルムアルデヒドは、短期暴露における毒性を指標としている)。
【0015】
指針値策定の目的は、住宅施工業者において、指針値を超えるおそれのある物質を建築材料等の製品に使用しないことなど、自主的な住宅構造や設計・仕様等の改善への取り組みを期待し、その結果として揮発性有機化合物(常温で蒸発する有機化合物で、沸点が25〜50℃のものが大半を占めている);VOC(Volatile Organic Compound)の室内濃度低減化を促進し、快適で健康的な住居環境の確保を図ることとされている。
【0016】
こうした情勢の中、従来と同等の塗膜の光沢を維持しつつ、単量体単位としてスチレンの使用割合の少ないフロアーポリッシュ組成物や、実質的にスチレンを含まないフロアーポリッシュ組成物が要望されはじめている。
【0017】
一方、近年、一般住宅では、ハウスダスト等を逓減する目的から、無垢板を用いた単層フローリング、合板や集成材または単板積層材を台板として表面に天然木化粧単板または特殊加工(印刷)化粧紙などを張り合わせた複合フローリング、防音フローリング等のフローリング(木床;上記を含めた、床に貼る加工をした板類の総称)が積極的に導入されるようになってきている。
【0018】
こうしたフローリングのメンテナンスにあっては、業務用にみられる様な充分な床のメンテナンス方法が浸透していない上に、直ちに業務用のメンテナンス方法を容易に導入できるものではないため、充分且つ適切な維持管理ができないといった課題が挙げられるようになった。特に、一般住宅におけるフローリング(木床)は、キッチン、ダイニング、リビング、洗濯場、脱衣所等、水を使う場所が多く、家庭用のフロアーポリッシュ組成物に対しては、高い耐水性と耐汚染性が要望されている。
【0019】
フローリングのメンテナンストラブルとしては、樹脂系フロアーポリッシュを長期にわたって塗布し続けたために、必要以上の塗膜が形成された結果、皮膜の弱さを引き起こしたり、剥離が困難な状態になるケースがある。
また、多量の洗浄剤や水を使用した結果、床材の反りや剥がれをなどを引き起こしたケースや、作業方法に問題があった結果、フロアーポリッシュの密着不良、粉化、床の滑りを生じるといったケースがある。
【0020】
なかでも、木は、木目がたいへん美しく、感触が柔らかく、軽量で加工しやすいといった長所を有する一方で、木は多孔質であるために、水分や湿気に敏感に影響され、水分を吸収した場合には膨張し、また、乾燥することで収縮するといった性質を有するために変形し、割れ、反り、収縮といった短所をもっている。
【0021】
このように、木は水分による影響が大きいため、メンテナンスの際には、水の使用量を極力減らすほか、時間をかけない手早い作業が要求されている。
また、酸性やアルカリ性の洗浄剤は、木を膨張・収縮させるばかりでなく、深く染み込んでしまった場合には変色を引き起こし、木特有の美観をも損ねてしまうといった課題を有している。フローリングのメンテナンスにあっては、汚れを適切に除去し、安全で衛生的且つ清潔な、しかもフローリング(木床)の美観を損ねない維持管理方法とそれに使用するフロアーポリッシュ組成物が要望されている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、単量体単位として実質的にスチレンを含まなくとも、金属架橋を使用しないフロアーポリッシュ組成物において、十分な実用性を発現する水性床用樹脂分散体を提供することを目的とする。さらに、光沢度、耐ブラックヒールマーク(BHM)性、耐スカッフ性、貯蔵安定性に優れるとともに、特に、剥離性、密着性、耐汚染性および耐水性を有するフロアーポリッシュ組成物の提供にある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の単量体の組み合わせを用いることにより上記の目的を達成することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0024】
すなわち本発明は、(a)、(b)および(c)の単量体単位を構成単位とする共重合体が水中に分散されている水性床用樹脂分散体であって、各単量体の割合が全単量体の合計量を基準として、
(a)脂肪族環状構造を有するビニル単量体単位;1〜70質量%、
(b)カルボキシル基を有するビニル単量体単位;5〜50質量%、
(c)上記(a)および(b)以外の非芳香族系ビニル単量体単位;5〜90質量%であることを特徴とする水性床用樹脂分散体を第1の要旨とする。また、なかでも、上記水性床用樹脂分散体において、(a)単量体単位が、シクロヘキシルメタアクリレート、シクロヘキシルアクリレートから選ばれる少なくとも1種を含むものである水性床用樹脂分散体を第2の要旨とする。
【0025】
別の観点においては、(a)、(b)および(c)の単量体単位を構成単位とする共重合体が水中に分散されている水性床用樹脂分散体を含有するフロアーポリッシュ組成物であって、水性床用樹脂分散体における各単量体の割合が全単量体の合計量を基準として、
(a)脂肪族環状構造を有するビニル単量体単位;1〜70質量%、
(b)カルボキシル基を有するビニル単量体単位;5〜50質量%、
(c)上記(a)および(b)以外の非芳香族系ビニル単量体単位;5〜90質量%であり、且つ、上記共重合体が金属架橋されていないことを特徴とするフロアーポリッシュ組成物を第3の要旨とする。特に、上記水性床用樹脂分散体が、(a)の単量体単位として、シクロヘキシルメタアクリレート、シクロヘキシルアクリレートから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とするフロアーポリッシュ組成物を第4の要旨とする。また、上記水性床用樹脂分散体のガラス転移温度(Tg)が40〜115℃であって、且つ、その酸価(Av)が60〜150であることを特徴とするフロアーポリッシュ組成物を第5の要旨とする。特に、フローリング床用に用いるものである上記フロアーポリッシュ組成物を第6の要旨とする。
【0026】
本発明の水性床用樹脂分散体およびそれを用いたフロアーポリッシュ組成物は、ビニル系、合成樹脂塗り床などのプラスチック系床、石床、セメント系床、フローリング(木床)等の被塗物に好適に用いられる。本発明のフロアーポリッシュ組成物は、光沢度、耐ブラックヒールマーク(BHM)性、耐スカッフ性、貯蔵安定性に優れるとともに、アルカリ性の剥離洗浄剤組成物を用いなくとも、中性の剥離洗浄剤を用いて、短時間で、剥離作業が容易にでき、且つ、フローリング床に塗布したときに、台所等で用いられる調味料、洗浄剤等に対する耐汚染性に優れ、床材へのダメージがほとんどない。特に、本発明のフロアーポリッシュ組成物は、水性床用樹脂分散体に実質的に芳香族ビニル単量体を含まなくとも、良好な剥離性、耐汚染性および耐水性を有し、シックハウス等への影響がなく、さらに、金属架橋を用いないことによって環境安全性にも優れているという特徴を有する。
【0027】
以下に、本発明の実施の形態について、更に詳細に説明する。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる水性床用樹脂分散体は、(a)脂肪族環状構造を有するビニル単量体単位、(b)カルボキシル基を有するビニル単量体単位、(c)上記(a)および(b)以外の非芳香族系ビニル単量体単位よりなり、実質的に芳香族系ビニル単量体を含有しないことよりなる。
【0029】
まず、本発明の水性床用樹脂分散体の(a)成分である脂肪族環状構造を有するビニル単量体単位としては、シクロヘキシルメタアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボニルメタクリレート、イソボニルアクリレートなどが挙げられ、なかでも、光沢および耐久性に優れる塗膜が被塗物塗膜面に形成でき、且つ皮膜の剥離が必要な場合に中性の剥離剤でも容易に剥離作業ができる点で、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレートから選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
【0030】
また、(a)成分である脂肪族環状構造を有するビニル単量体単位は、上記単量体単位の1種または2種以上から構成され、水性床用樹脂分散体中に1〜70質量%の割合で、他の単量体とともに混合し共重合され、なかでも5〜60質量%の割合で共重合されることが好ましい。(a)成分の割合が1質量%未満であると密着性が劣り、一方70質量%を超えると重合が困難になる場合がある。
【0031】
つぎに、本発明の水性床用樹脂分散体の(b)成分であるカルボキシル基を有するビニル単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸およびマレイン酸、モノメチルイタコネート、モノメチルフマレート、モノブチルフマレート、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。これらのうち、アクリル酸、メタクリル酸が安価であり、また、他の単量体との共重合性が良好である観点から好ましい。
【0032】
上記(b)成分であるカルボキシル基を有するビニル単量体単位は、上記単量体単位の1種または2種以上から構成され、水性床用樹脂分散体中に5〜50質量%の割合で、他の単量体とともに混合し共重合され、なかでも9〜25質量%の割合で共重合されることが好ましい。(b)成分の割合が5質量%未満であると耐久性や剥離性が劣り、一方50質量%を超えると皮膜の耐水性や耐汚染性に乏しいものとなる。
【0033】
本発明の水性床用樹脂分散体の(c)成分である;上記(a)および(b)以外の非芳香族系ビニル単量体としては、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、オクチルメタクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシポリオキシエチレンメタクリレート、ヒドロキシポリオキシエチレンアクリレート、ヒドロキシポリオキシプロピレンメタクリレート、ヒドロキシポリオキシプロピレンアクリレート、ヒドロキシポリオキシブチレンメタクリレート、ヒドロキシポリオキシブチレンアクリレート、ビニルメタクリレート、ビニルアクリレート、アリルメタクリレート、アリルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;および(メタ)アクリル酸エステル以外のビニル単量体;ブタジエン、クロロプレン、イソプレン等のジエン類;酢酸ビニル等のビニルエステル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、メタアクリロニトリル、アクリロニトリルおよびN−ビニルピロリドン等が挙げられる。なかでも、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレートが、耐久性、耐候性の観点から好ましい。
【0034】
上記(c)成分である;上記(a)および(b)以外の非芳香族系ビニル単量体は、上記単量体単位の1種または2種以上から構成され、水性床用樹脂分散体中に5〜90質量%の割合で、他の単量体とともに混合し共重合され、なかでも30〜85質量%の割合で共重合されることが好ましい。(c)成分の割合が90質量%を超えると、耐水性と耐久性のバランスに乏しいものとなる。
【0035】
一方、本発明の水性床用樹脂分散体の共重合体の構成単位として、芳香族系ビニル単量体である、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メトキシスチレン、2−ヒドロキシメチルスチレン、4−エチルスチレン、4−エトキシスチレン、3,4−ジメチルスチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロー3−メチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、2,4−ジクロロスチレン、2,6−ジクロロスチレン、1−ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、ベンジルメタクリレート、ベンジルアクリレートなどを実質的に含有しない。
【0036】
本発明の水性床用樹脂分散体は、以下に述べるような乳化剤、重合開始剤を使用して、広く知られている乳化重合法を採用することが好ましい。
【0037】
乳化剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム、ジアルキルスルホ琥珀酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物等のアニオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン界面活性剤、スチレンスルホン酸ナトリウム、アルキルアリルスルホン酸ナトリウム、アルキルアリルスルホ琥珀酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルアリルグリセリンエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェノールアルキルグリセリンエーテルサルフェート等の反応性乳化剤、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、水溶性(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体およびその塩、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体およびその塩、ポリ(メタ)アクリルアミド共重合体等の高分子界面活性剤等が使用でき、これらは単独でまたは2種以上併用して使用することができる。乳化剤の望ましい使用量は、通常単量体100質量部当たり0.05〜5質量部である。乳化剤の使用量が0.05質量部未満では乳化性に乏しく、一方5質量部を超えると耐水性に劣ることがある。
【0038】
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩、過酸化水素、ベンゾイルペルオキシド、t−ブチルヒドロキシペルオキシド等の過酸化物などが使用できる。これらは亜硫酸水素ナトリウム、ピロ重亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート等の還元剤を併用したレドックス系として使用しても良い。
【0039】
重合反応の温度は20〜95℃が好ましく、特に40〜90℃であることが好ましい。また、重合時間は1〜10時間であることが好ましい。
【0040】
本発明の水性床用樹脂分散体においては、共重合体のガラス転移温度が10〜115℃であることが好ましく、さらに好ましくは40〜115℃である。共重合体のガラス転移温度が10℃未満の場合では皮膜にブロッキングが生じやすく、一方115℃を超える場合には、常温での成膜性が乏しくなる。
【0041】
従って、水性床用樹脂分散体の設計にあたっては、前記(a)単量体単位、(b)単量体単位および(c)単量体単位をそれぞれ1種または2種以上を、得られる共重合体のガラス転移温度(Tg)が上記範囲内に設定されるよう選択することが望ましい。本発明にて用いるガラス転移温度(以下、Tgという)は、次に示されるFoxの式1で求められる。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+W3/Tg3・・・
ここで、W1、W2、W3、・・・は、重合体中の単量体単位1、2、3の重量分率を示し、Tg1、Tg2、Tg3・・・は、同じく単量体単位1、2、3・・・のホモポリマー(単独重合体)のガラス転移温度(式上では絶対温度を使用)を示したものである。
【0042】
上式において、ホモポリマー(単独重合体)のガラス転移温度(Tg)については、ポリマーハンドブックなどに記載されている値を用いることができる。
例えば、ポリメタクリル酸メチル:105℃、ポリアクリル酸n−ブチル:−54℃、ポリアクリル酸2-エチルへキシル:−50℃、ポリアクリル酸シクロヘキシル:19℃、ポリメタクリル酸:228℃、ポリメタクリル酸シクロヘキシル:66℃、ポリアクリル酸:106℃、ポリスチレン:100℃等である。
【0043】
本発明の水性床用樹脂分散体は、例えば、固形分量10〜70質量%濃度の水性分散液として得られ、本発明のフロアーポリッシュ組成物中に、固形分として10〜60質量%の範囲で添加される。
【0044】
本発明のフロアーポリッシュ組成物は、上記水性床用樹脂分散体の他に、公知成分である可塑剤、皮膜形成助剤、アルカリ可溶性樹脂、滑り調整剤、濡れ性向上剤等の成分を用いて構成される。
【0045】
可塑剤としては、クエン酸アセチルトリブチル等のクエン酸エステル類、リン酸トリブチル、リン酸トリ2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレシル、リン酸トリブトキシエチル等のリン酸エステル類、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−アルキル610、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル等の脂肪族二塩基酸エステル類、ペンタジオールのイソブチルエステル誘導体、塩素化パラフィン等を用いることができる。
【0046】
皮膜形成助剤として、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール等の多価アルコール類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−メチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル等のグリコールエーテル類、α−アミノアルコール、β−アミノアルコール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノイソヘキシルアルコール、N,N,−ジエチルエタノールアミン、N,N,−ジメチルエタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、N,N−ブチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール等のアミン化合物等を用いることができる。
しかしながら、より高い環境安全性を求めていく上において、アミン化合物は少ない量で配合されるか、実質的に配合されないことが好ましい。
【0047】
アルカリ可溶性樹脂としては、ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ロジン変性マレイン酸、(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸重合体、シェラック等を用いることができる。なお、本発明のフロアーポリッシュ組成物にあっては、これらは任意に用いられる。
【0048】
滑り調整剤としては、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス、蜜蝋、ラノリン、鯨ロウ等の動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の石油系ワックス、フィッシャートロプシュワックス等の合成炭化水素系ワックス、(酸化)ポリエチレンワックス、(酸化)ポリプロピレンワックス等の合成ワックス等を用いることができる。
【0049】
濡れ性向上剤としては、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、高級アルコール硫酸エステルナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル類、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ミリスチン酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミドなどの脂肪酸アルカノールアミド類、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤、ラウリルベタインなどのアルキルベタイン型両性界面活性剤、ラウロイルアミドプロピルベタイン等のアミドベタイン型両性イオン界面活性剤、2−アルキル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、及び2−アルキル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリン型両性イオン界面活性剤、アルキルスルホベタイン型両性イオン界面活性剤、ヤシ脂肪酸アミドジメチルヒドロキシプロピルスルホベタインなどのアミドスルホベタイン型両性界面活性剤、N−アルキル−β−アミノプロピオン酸塩、N−アルキル−β−イミノジプロピオン酸塩、β−アラニン型両性界面活性剤等の両性界面活性剤を用いることができる。
【0050】
このほか、任意成分として、アンモニア等のpH調整剤、防腐剤、消泡剤、抗菌剤、香料、染料、ウレタン樹脂、コロイダルシリカ、蛍光増白剤、紫外線吸収剤等を用いることもできる。
【0051】
さらに好ましくは、本発明のフロアーポリッシュ組成物は、例えば、酸化亜鉛、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸亜鉛アンモニア、炭酸カルシウムエチレンジアミン−アンモニア、酢酸亜鉛アンモニア、アクリル酸亜鉛アンモニア、リンゴ酸亜鉛アンモニア、アラニンカルシウムアンモニア等の金属架橋を形成するための多価金属化合物(重金属等)等を実質的に含有しない。ここでいう多価金属とは、2価以上の金属であり、具体的には、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、マンガン、銅、カドミウム、鉛、ビスマス、バリウム、アンチモン、ジルコニウム等が挙げられ、多価金属化合物とは、これらの多価金属を含有する化合物である。
【0052】
従来、これらの多価金属化合物は、フロアーポリッシュ組成物中に含有され、床用艶だし剤として塗布された後、乾燥過程で金属と重合体(エチレン性不飽和化合物の重合体)に含まれる酸成分(メタクリル酸やアクリル酸など)とが金属架橋するメカニズムによって、耐久性、耐水性および剥離性向上といった性能を付与するために用いられてきたが、環境問題への関心の高まりによる環境安全性の観点から、多価金属化合物(重金属等)等を実質的に含有しないものが好ましい。
【0053】
本発明のフロアーポリッシュ組成物において、上記任意成分もを含めた不揮発分は、12〜40質量%程度に設定されることが好ましい。
【0054】
フロアーポリッシュ組成物を製造する好ましい方法は、水に可塑剤、皮膜形成助剤、アルカリ可溶性樹脂、フッ素系界面活性剤を添加した後、本発明の水性床用樹脂分散体を加えた後、合成ワックス等を混合することにより製造することができる。また、必要に応じ適宜の工程において、アンモニア等のpH調整剤、防腐剤、消泡剤、抗菌剤、香料、染料、ウレタン樹脂、コロイダルシリカ、蛍光増白剤、紫外線吸収剤等の任意成分が添加される。
【0055】
本発明のフロアーポリッシュ組成物は、ビニル系、合成樹脂塗り床などのプラスチック系床、石床、セメント系床、フローリング(木床)等の被塗物に有効である。本発明のフロアーポリッシュ組成物は、スプレー塗布、ローラー塗布、ブラシ塗布、刷毛塗り、モップによる塗布などの通常の方法により被塗物に塗布することができる。該フロアーポリッシュ組成物は、装置および塗布条件に応じて水、水混和性溶剤等の溶剤で希釈して使用することもできる。その他の塗布条件としての温度、湿度等の調節は、適宜乾燥機、送風機、エアコンディショナー等によっておこなうことができる。
【0056】
本発明のフロアーポリッシュ組成物を塗布した上記被塗物は、常温(5〜35℃±5℃)で、より好適には20〜25℃前後で乾燥することにより可剥離性の保護膜が形成される。なお、保護膜の形成過程において水分の蒸発を促進させるために、送風,加熱又は両者の併用等の水分除去手段を適宜用いるようにしてもよい。これにより、保護膜の形成時間を調製することが容易となるが、加熱手段は、あくまでも水分の蒸発のためのものであって、保護膜形成のために加熱を必須構成要件とするものではない。
【0057】
【実施例】
以下に、本発明の実施例及び比較例を挙げて、本発明の水性床用樹脂分散体およびそれを用いたフロアーポリッシュ組成物の特徴について説明する。また、以下の記載において「部」は質量部を意味し、「%」は質量%を意味する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0058】
1.水性床用樹脂分散体
(1)水性床用樹脂分散体の調整
攪拌機、還流冷却器、2個の滴下ロート、温度計、窒素導入管を備えた反応容器内に水60部およびラウリル硫酸ナトリウム0.5部を仕込み85℃に昇温した。
表1〜4に示す単量体混合物に、ラウリル硫酸ナトリウム0.5部および水35部を加えて乳化させた。得られた単量体乳化液および5%過硫酸アンモニウム水溶液10部をそれぞれ別の滴下ロートにより3時間かけて連続的に反応容器内に滴下して乳化重合させた。滴下終了から1時間後に系を冷却して重合を終了させて、水性床用樹脂分散体を得た。
【0059】
また、各重合体の単量体組成、質量部、ガラス転移温度(℃)、酸価、不揮発成分量(%)を併せて示した。
なお、表1〜表4において、CHAはシクロヘキシルアクリレート、CHMAはシクロヘキシルメタクリレート、nBAはアクリル酸n−ブチル、2EHAはアクリル酸2−エチルヘキシル、AAはアクリル酸、MAAはメタクリル酸、MMAはメタクリル酸メチル、STはスチレン、Tgはガラス転移温度、Avは酸価、不揮発成分量は水性床用樹脂分散体中における重合体の有効成分量を、それぞれ示す。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】
上記表1〜表4の水性床用樹脂分散体の重合体を用い、表5〜表9に示す実施例1〜18及び比較例1〜10のフロアーポリッシュ組成物を調製し、各種試験に供した。なお、表中の数字は、有り姿の質量%を示すのもであり、各成分の有効成分量は脚注に示した。
【0065】
また、得られた各種フロアーポリッシュ組成物について、光沢度、耐ブラックヒールマーク(BHM)性、耐スカッフ性、貯蔵安定性、耐汚染性、耐水性、剥離性、耐水性、環境安全性の試験項目について、以下の試験方法と判定基準により評価し、その結果を表10〜14に示した。
【0066】
(1)光沢度
〔試験方法〕
JIS K 3920(フロアーポリッシュ試験方法)に準拠し、ホモジニアスビニルタイル(東リ社製、マチコSプレーンNo.5626)に、供試フロアーポリッシュ用組成物を3回塗布後、1時間乾燥させたものの光沢度を鏡面光沢度計(日本電色工業社製、型式:PG−1M)を用いて測定した。
【0067】
(2)耐ブラックヒールマーク(BHM)性
〔試験方法〕
JIS K 3920(フロアーポリッシュ試験方法)に準拠し、ホモジニアスビニルタイル(東リ社製、マチコSプレーンNo.5626)に、供試フロアーポリッシュ用組成物を3回塗布し、常温にて一昼夜乾燥させたものをヒールマーク試験機にて試験し、目視にて10段階で判定した。
〔判定基準〕
10:極めて高い耐BHM性を示す。
6〜9:適度な耐BHM性を有し、実用性を備えている。
2〜5:耐BHM性に欠け、実用性にも欠ける。
1:極めて耐BHM性に欠ける。
【0068】
(3)耐スカッフ性
〔試験方法〕
JIS K 3920(フロアーポリッシュ試験方法)に準拠し、ホモジニアスビニルタイル(東リ社製、マチコSプレーンNo.5626)に、供試フロアーポリッシュ用組成物を3回塗布し、常温にて一昼夜乾燥させたものをヒールマーク試験機にて試験し、目視にて10段階で判定した。
〔判定基準〕
10:極めて高い耐スカッフ性を示す。
6〜9:適度な耐スカッフ性を有し、実用性を備えている。
2〜5:耐スカッフ性に欠け、実用性にも欠ける。
1:極めて耐スカッフ性に欠ける。
【0069】
(4)貯蔵安定性
〔試験方法〕
JIS K 3920(フロアーポリッシュ試験方法)に準拠し、フロアーポリッシュ用組成物を容器に入れて密栓し、50℃に保った恒温槽(いすず製作所社製、型式;KAX−730)で14日間保持する。その後の試料の状態をゲル化、相分離、固形分の沈殿等の有無を以下の判定基準に従って、目視で判定した。
〔判定基準〕
合格:問題が見られない
不合格:問題がみられる
【0070】
(5)耐汚染性
〔試験方法〕
フローリングタイル(朝日ウッドテック社製、SHG−6020MII)に、供試フロアーポリッシュ用組成物を2回塗布し、常温にて一昼夜乾燥させた後、下記に示す洗剤、調味料(希釈または原液;a〜j)等を0.1mL滴下し蒸発しないようにシャーレ等で覆う。1時間静置した後、シャーレ等を除き柔らかな布、紙等で吸い取りフローリングタイル表面の状態(白化、剥離等)を、下記判定基準に従って目視で判定した。
a.台所用漂白剤
(次亜塩素酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを含有する市販の塩素系漂白剤。1Lの水に1mlの該漂白剤を溶解した漂白剤水溶液として試験に用いる。)
b.台所用合成洗剤
(アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、アルキルアミンオキシド、脂肪酸アルカノールアミド、アルファオレフィンスルホン酸ナトリウムを含有する市販の台所用中性洗剤。)
c.洗濯用合成洗剤
(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルミノけい酸塩、炭酸塩、けい酸塩、硫酸塩を含有する市販の粉末洗濯洗剤。1Lの水に1gの該洗剤を溶解した洗剤水溶液として試験に用いる。)
d.食酢
e.マヨネーズ
f.醤油
g.サラダ油
h.日本酒
i.毛染め
j.整髪剤
〔判定基準〕
○:白化、剥離が見られない
△:やや白化、剥離がみられる
×:白化、剥離される
【0071】
(6)剥離性
〔試験方法〕
JIS K 3920(フロアーポリッシュ試験方法)に準拠し、コンポジションタイル(東リ社製、ニューマチコV No.33)に、供試フロアーポリッシュ用組成物を3回塗布し、50℃にて7日間乾燥させたものを中性剥離剤(ジョンソン・プロフェッショナル社製、商品名;ニュートラ・ストリッパー)を用いウォッシャビリティーテスター試験機(テスター産業社製、型式;AB−504)にて試験し、下記判定基準に従って目視により判定した。
なお、ニュートラ・ストリッパー 5倍水溶液を用いた場合の試験結果を、剥離性(1)、ニュートラ・ストリッパー10倍水溶液を用いた場合の試験結果を、剥離性(2)として示す。
〔判定基準〕
◎:完全に剥離できる
○:ほぼ剥離できる
△:若干皮膜が残っている
×:ほとんど剥離できない
【0072】
(7)耐水性
〔試験方法〕
JIS K 3920(フロアーポリッシュ試験方法)に準拠し、コンポジションビニルタイル(東リ社製、ニューマチコV No.33)に、供試フロアーポリッシュ用組成物を3回塗布し、38℃雰囲気下で一昼夜乾燥しさせた後、0.1mLの水滴を滴下した。さらに1時間静置したときのコンポジションビニルタイル表面の白化状態を目視で判定した。
〔判定基準〕
合格:白化を認めない。
不合格:白化を認める。
【0073】
(8)密着性
〔試験方法〕
ホモジニアスビニルタイル(東リ社製、マチコSプレーン No.5626)に、供試フロアーポリッシュ用組成物を4回塗布し、室温で1時間乾燥した試験片表面についてセロテープ(登録商標)密着性試験をおこなった。5回測定した平均の残膜面積率(%)を示す。この評価は、従来行われてきた洗浄を行った床面への密着性を再現したものである。
【0074】
(9)環境安全性
〔試験方法〕
供試フロアーポリッシュ用組成物におけるスチレン、多価金属化合物(重金属等)の含有の有無により、以下の判定基準により判定した。
〔判定基準〕
○:実質的に含有していない。
×:含有する。
【0075】
【表5】
【0076】
なお、表中に示した成分は以下の通りであり、表6〜表9においても同様である。
*1:ポリプロピレングリコール(分子量1,000)4.9部、ジメチロールプロピオン酸7.0部、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート17.6部、ヘキサメチレンジアミン0.5部、トリエチルアミン4.8部、N−メチルピロリドン19.6部、蒸留水45.6部からなる水性ポリウレタン樹脂(酸価;約98)
*2:フッ素系界面活性剤:S−100 (チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製 フッ素系界面活性剤;1%水溶液)
*3:消泡剤:SE−21 (WSC社製 消泡剤 純分17%)
*4:ワックスエマルション:ハイテック E−4000 (東邦化学工業社製ポリエチレンワックスエマルション 純分40%)
*5:アルカリ可溶性樹脂:トプコLR400(東洋ペトロライト社製 ロジンマレイン酸溶液 純分30%)
*6:可塑剤:トリブトキシエチルフォスフェート(大八化学工業社製 可塑剤)
*7:皮膜形成助剤:ジエチレングリコール モノエチルエーテル
*8架橋剤1:炭酸亜鉛アンモニウム錯体水溶液(亜鉛量9.6%)
*9:架橋剤2:炭酸カルシウム
【0077】
【表6】
【0078】
【表7】
【0079】
【表8】
【0080】
【表9】
【0081】
【表10】
【0082】
【表11】
【0083】
【表12】
【0084】
【表13】
【0085】
【表14】
【0086】
上記実施例1〜18の評価結果から、本発明のフロアーポリッシュ組成物が、光沢度、耐ブラックヒールマーク(BHM)性、耐スカッフ性、貯蔵安定性、耐汚染性、耐水性、剥離性、密着性、耐水性、環境安全性のいずれの試験項目においても良好な結果であることがわかる。
また、本発明のフロアーポリッシュ組成物にあっては、実施例15〜18に示されるようにアルカリ可溶性樹脂を含まなくとも、各試験項目において良好な結果を示していることがわかる。
【0087】
一方、比較例1および5は、水性床用樹脂分散体に水性床用樹脂分散体に(a)単量体である脂肪族環状構造を有するビニル単量体を含みつつ、ST(スチレン)を含む場合の例であり、剥離性、環境安全性に劣っているとともに、耐汚染性にわずかに劣っていることがわかる。
【0088】
また、比較例2および4は、水性床用樹脂分散体に(a)単量体である脂肪族環状構造を有するビニル単量体を含まず、ST(スチレン)を含む場合の例であり、耐汚染性、剥離性、密着性、環境安全性に劣っていることがわかる。
また、比較例4は、比較例2に比べて、剥離性、密着性が向上する一方で、耐汚染性が低下するものであり、総合的評価においても充分なものといえないことがわかる。
【0089】
比較例3および6は、水性床用樹脂分散体に(a)単量体である脂肪族環状構造を有するビニル単量体を含まず、且つST(スチレン)を含まない場合の例であり、光沢度、耐汚染性、剥離性、密着性に劣っていることがわかる。
また、比較例6は、比較例3に比べて、剥離性、密着性が向上する一方で、耐汚染性が低下するものであり、総合的評価においても充分なものといえないことがわかる。
【0090】
比較例7は、水性床用樹脂分散体に(a)単量体である脂肪族環状構造を有するビニル単量体を含まず、ST(スチレン)を含み、且つアミン化合物による架橋を有する場合の例(特開2001−2980号公報の実施例2相当)であり、耐汚染性、剥離性、密着性、環境安全性に劣っていることがわかる。
【0091】
比較例8は、水性床用樹脂分散体に水性床用樹脂分散体に(a)単量体である脂肪族環状構造を有するビニル単量体と、ST(スチレン)とを含み、且つ亜鉛架橋を有する場合の例(特開2000−290596号公報の実施例2相当)であり、剥離性、環境安全性に劣っているとともに、耐汚染性にわずかに劣っていることがわかる。
【0092】
比較例9は水性床用樹脂分散体に(a)単量体である脂肪族環状構造を有するビニル単量体およびST(スチレン)を含まず、且つカルシウム架橋を有する場合の例(特開平8−92529号公報の実施例3相当)であり、耐汚染性、剥離性、密着性に劣っていることがわかる。
【0093】
比較例10は、比較例8に示される従来処方から、アルカリ可溶性樹脂を除いた場合の例であり、剥離性、環境安全性に劣るとともに、特に比較例8よりも更に剥離性が低下することがわかる。つまり、従来のフロアーポリッシュ組成物においてアルカリ可溶性樹脂は、必須の構成成分であると言える。
【0094】
【発明の効果】
本発明の特定の単量体単位からなる水性樹脂分散体およびそれを用いたフロアーポリッシュ組成物であって、ビニル系、合成樹脂塗り床などのプラスチック系床、石床、セメント系床、フローリング(木床)等の被塗物に好適に用いることができる。
【0095】
そして、光沢度、耐ブラックヒールマーク(BHM)性、耐スカッフ性、貯蔵安定性に優れるとともに、特に、剥離性、密着性、耐汚染性および耐水性を有し、水性床用樹脂分散体に芳香族ビニル単量体を用いないため、シックハウス等への影響がなく、また、金属架橋を用いないことによって環境安全性にも優れたフロアーポリッシュ組成物とすることができる。
【0096】
また、本発明のフロアーポリッシュ組成物では、アルカリ性の剥離洗浄剤組成物を用いなくとも、中性の剥離洗浄剤を用い、短時間で、剥離作業が容易にでき、且つ、フローリング床に塗布したときに、台所等で用いられる調味料、洗浄剤等に対する耐汚染性に優れるために床材へのダメージがほとんどないという効果を奏する。
Claims (4)
- (a)、(b)および(c)の単量体単位を構成単位とする共重合体が水中に分散されている水性床用樹脂分散体を含有するフロアーポリッシュ組成物であって、水性床用樹脂分散体における各単量体の割合が全単量体の合計量を基準として、
(a)脂肪族環状構造を有するビニル単量体単位;1〜70質量%、
(b)カルボキシル基を有するビニル単量体単位;5〜50質量%、
(c)メチルメタクリレート、メチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、エチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレートからなる群より選択される非芳香族系ビニル単量体単位;5〜90質量%であり、且つ、上記共重合体が金属架橋されていないことを特徴とするフロアーポリッシュ組成物。 - 上記水性床用樹脂分散体において、(a)単量体単位として、シクロヘキシルメタアクリレート、シクロヘキシルアクリレートから選ばれる少なくとも1種を含有する水性床用樹脂分散体であることを特徴とする、請求項1に記載のフロアーポリッシュ組成物。
- 上記水性床用樹脂分散体のガラス転移温度(Tg)が40〜115℃であって、且つ、その酸価(Av)が60〜150であることを特徴とする請求項1または2のいずれか一つに記載のフロアーポリッシュ組成物。
- フローリング床用に用いるものである請求項1〜3のフロアーポリッシュ組成物。
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