JP4104347B2 - 固形粉末化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物、ポリテトラフルオロエチレン粉体、異種のオルガノポリシロキサンからなる複合粉体、その他粉体及び油剤を各特定量含有する固形粉末化粧料に関し、更に詳しくは、伸び広がりが良く、仕上がりの濡れた艶感や透明感に優れ、表面をマットやチップ等の小道具で擦ったときに、化粧料表面が固まってしまう現象(いわゆる、ケーキング現象)を生じずに、しかも、成形性が良好になることにより耐衝撃性にも優れた固形粉末化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固形粉末化粧料は、アイシャドウや頬紅、ファンデーション等のメーキャップ化粧料に応用されている携帯性に優れた化粧料剤型である。このため、固形粉末化粧料は、消費者が外出時にハンドバッグ等に入れて持ち運ぶ際の衝撃や、化粧料使用時に誤って手から落下させてしまった場合の衝撃等に耐えられる強度が必要である。
【0003】
また、メーキャップ化粧料において、仕上がりの艶感や透明感は、重要な品質項目である。従来の固形粉末化粧料では、仕上がりの艶感や透明感を高めるために、雲母や雲母チタン等の光輝性板状粉体を配合していた。しかし、雲母や雲母チタン等の光輝性板状粉体は、成形性が悪く、固形粉末化粧料に多量に配合するためには、タルク等のプレス成形性の高い粉体を多く配合したり、金属石鹸粉末等の結合剤を配合する必要があった。
【0004】
更に、雲母や雲母チタン等の光輝性板状粉体を単に配合しただけの固形粉末化粧料は、人工的で金属的な艶感となり、乾いた不均一な艶感となる場合があった。このため、均一で自然な濡れた艶感を得るために、油剤が多量に配合されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、固形粉末化粧料にタルクや金属石鹸粉末を配合すると、成形性は高められるが、伸び広がり性の悪化や、場合によっては、ケーキング現象を生じることがあった。また、固形粉末化粧料に油剤を多量配合すると、ある程度の濡れた艶感は演出できるが、伸び広がりが悪くなるため、場合によっては、ケーキング現象を生じることがあった。このため、ケーキング現象を防止するため、ナイロン等の球状粉体を併用することも知られていたが、球状粉体が成形性を低下させ、耐衝撃性が悪くなる場合があった。
【0006】
このため、伸び広がりが良く、仕上がりの濡れた艶感や透明感に優れ、ケーキング現象を生じずに、しかも、耐衝撃性にも優れた固形粉末化粧料の開発が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物、ポリテトラフルオロエチレン粉体、異種のオルガノポリシロキサンからなる複合粉体、その他粉体及び油剤を各特定量含有する固形粉末化粧料が、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち本発明は、次の成分(a)〜(e);
(a)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物 0.5〜10質量%
(b)ポリテトラフルオロエチレン粉体 0.5〜25質量%
(c)異種のオルガノポリシロキサン
からなる複合粉体 0.1〜10質量%
(d)前記成分(b)及び(c)以外の粉体 15〜83.9質量%
(e)油剤 15〜40質量%
を含有することを特徴とする固形粉末化粧料を提供するものである。
【0009】
また、前記成分(e)中のシリコーン油の割合が20質量%以上であることを特徴とする前記固形粉末化粧料を提供するものである。更に、前記成分(b)の粉体の形状が不定形であることを特徴とする前記固形粉末化粧料を提供するものである。そして、前記成分(d)中の板状粉体の割合が40質量%以上であることを特徴とする前記固形粉末化粧料を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる成分(a)の部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物とは、ベンゼンに不溶であるが、自己の質量と同質量以上のベンゼンを含みうる三次元架橋構造を有するオルガノポリシロキサン重合物である。部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、オルガノポリシロキサンを架橋結合させて得られる重合物であり、一部に三次元架橋構造を有し、R1 2SiO単位及びR1SiO1.5単位よりなり、R1 3SiO0.5単位及び/又はSiO2単位を含んでいても良い化合物(但し、各構成単位のR1は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等などのアリール基、およびビニル基等の脂肪族不飽和基等が例示され、同種又は異なった種類であっても良い。)であり、特公平8−6035号公報等に記載されている化合物が例示できる。
【0011】
このような成分(a)は、重合物単独で用いても良いが、一般的には、ジメチルポリシロキサン,メチルフェニルポリシロキサン,デカメチルシクロペンタシロキサン,オクタメチルシクロテトラシロキサン等のシリコーン油と混合して用いる場合が多い。このような混合物は、市販品として、KSG−15(部分架橋型メチルポリシロキサン5部と、デカメチルシクロペンタシロキサン95部)、KSG−16(部分架橋型メチルポリシロキサン20〜30部と、ジメチルポリシロキサン70〜80部)、KSG−18(部分架橋型メチルフェニルポリシロキサン10〜20部と、メチルフェニルポリシロキサン80〜90部)〔何れも、信越化学工業社製〕等が挙げられ、これらより一種又は二種以上用いることができる。
【0012】
本発明の固形粉末化粧料における成分(a)の重合物の含有量は、0.5〜10質量%(以下、単に「%」と略す。)である。成分(a)の含有量が0.5%未満であると成形性が悪くなり優れた耐衝撃性が得られず、10%を超えるとケーキング現象を生じてしまうため、それぞれ好ましくない。
【0013】
本発明に用いられる成分(b)のポリテトラフルオロエチレン粉体は、四フッ化エチレンの重合体であり、主としてポリテトラフルオロエチレンからなる粉体であり、表面張力が低いことから肌上における滑沢性に優れ、本発明の固形粉末化粧料において、伸び広がりを軽くし、耐衝撃性を高めるものである。成分(b)の平均粒径は、耐衝撃性を高める観点より、0.1〜50μmが好ましく、1〜10μmが特に好ましい。また、成分(b)のポリテトラフルオロエチレン粉体の形状は、球状、不定形、針状等が挙げられるが、より効果的に耐衝撃性を向上させるためには、不定形であることが好ましい。
【0014】
また、成分(b)のポリテトラフルオロエチレン粉体は、撥水撥油性であるため、ポリメチルメタクリレートやシリコーン樹脂粉体等の有機樹脂粉体に比べ、化粧持続性に優れた特性をも有する粉末である。このような成分(b)は、市販品として、FLUOROPURE 100C(平均粒径2μm、不定形)、FLUOROPURE 103C(平均粒径5μm、不定形)、FLUOROPURE 104C(平均粒径2μm、不定形)〔何れも、Shamrock社製〕等を用いることができる。
【0015】
本発明の固形粉末化粧料における成分(b)の含有量は、0.5〜25%である。成分(b)の含有量が、0.5%未満であると成形性が悪くなり優れた耐衝撃性が得られず、25%を超えると化粧膜の透明感が失われてしまうため、それぞれ好ましくない。
【0016】
本発明に用いられる成分(c)の異種のオルガノポリシロキサンからなる複合粉体は、異なる種類のオルガノポリシロキサンを複合化した粉体であり、弾力性を有する粉体である。このような複合粉体は、例えば、特開2000−86427号公報等に記載されているもの等であり、具体的には、ビニル基含有オルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを含む油系の水中油型乳化物に触媒を加えて反応させ、球状微粒子の水分散液とした後、その水分散液にアルカリ性物質又はアルカリ性水溶液とオルガノトリアルコキシシランを添加し、該オルガノトリアルコキシシランを加水分解、縮合反応させた後、乾燥させる等により得られる複合粉体である。成分(c)の平均粒径は、伸び広がり性及びケーキング現象防止の観点より、0.1〜100μmが好ましく、その形状は球状が好ましい。
【0017】
このような成分(c)は、International Cosmetic Ingredient Dictionary Ninth Edition(2002)に、VINYL DIMETHICONE/METHICONE SILSESQUIOXANE CROSSPOLYMERとして収載されているもの等が挙げられ、市販品としては、KSP−100(平均粒径5μm)、KSP−101(平均粒径12μm)、KSP−102(平均粒径30μm)、KSP−103、KSP−104、KSP−105〔何れも、信越化学工業社製〕等が挙げられる。
【0018】
本発明の固形粉末化粧料における成分(c)の含有量は、0.1〜10%である。成分(c)の含有量が、0.1%未満であると伸び広がりの良さとケーキング現象防止効果が十分に得られず、10%超えると耐衝撃性が低下するため、それぞれ好ましくない。
【0019】
本発明に用いられる成分(d)の粉体は、前記成分(b)及び成分(c)を除く粉体であり、通常化粧料に用いられる粉体である。このような粉体は、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられ、具体的には、酸化チタン,酸化亜鉛,酸化セリウム,硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄,カーボンブラック,酸化クロム,水酸化クロム,紺青,群青等の有色無機顔料、タルク,白雲母,金雲母,紅雲母,黒雲母,合成雲母,絹雲母(セリサイト),合成セリサイト,焼成雲母,合成金雲母,カオリン,炭化珪素,ベントナイト,スメクタイト,無水ケイ酸,酸化アルミニウム,酸化マグネシウム,酸化ジルコニウム,酸化アンチモン,珪ソウ土,ケイ酸アルミニウム,メタケイ酸アルミニウムマグネシウム,ケイ酸カルシウム,ケイ酸バリウム,ケイ酸マグネシウム,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,ヒドロキシアパタイト等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母,酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス,酸化鉄雲母チタン,紺青処理雲母チタン,カルミン処理雲母チタン,オキシ塩化ビスマス,魚鱗箔等の光輝性粉体、ポリエチレン系樹脂,ポリアクリル系樹脂,ポリエステル系樹脂,セルロース系樹脂,ポリスチレン系樹脂,スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂,ポリプロピレン系樹脂,ウレタン樹脂等の有機樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛,N−アシルリジン等の有機粉体、澱粉,シルク粉末,セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号,赤色202号,赤色205号,赤色226号,赤色228号,橙色203号,橙色204号,青色404号,黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号,赤色104号,赤色106号,橙色205号,黄色4号,黄色5号,緑色3号,青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体、アルミニウム粉,金粉,銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン,微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン,硫酸バリウム被覆雲母チタン,酸化チタン含有二酸化珪素,酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられ、これらより一種又は二種以上を用いることができる。尚、これら粉体は、通常公知の表面処理剤であるフッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の一種又は二種以上を用いて表面処理を施してあっても良い。本発明の固形粉末化粧料における成分(d)の含有量は、15〜83.9%が好ましい。
【0020】
本発明では、成分(d)中の板状粉体の割合が40質量%以上であると、特に仕上がりの濡れた艶感に優れる固形粉末化粧料を得ることができる。本発明における板状粉体は、アスペクト比(板状比)が10以上の粉体である。具体的には、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、焼成雲母、合成金雲母、雲母チタン、合成金雲母チタン、酸化鉄処理雲母、酸化鉄処理雲母チタン、有機色素被覆雲母チタン、硫酸バリウム、窒化ホウ素粉体、オキシ塩化ビスマス、アルミナ、アルミニウムパウダー、劈開タルク、ラウロイルリジン等及びこれらの複合粉体、魚鱗泊、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末等の樹脂フィルムの切断物等及びこれらの複合粉体等から選ばれるアスペクト比(板状比)が10以上粉体が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。尚、これら粉体は、通常公知の表面処理剤であるフッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の一種又は二種以上を用いて表面処理を施してあっても良い。
【0021】
本発明に用いられる成分(e)の油剤は、通常の化粧料に使用される油剤であり、動物油、植物油、合成油等の起源、及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン,スクワラン,ワセリン,ポリイソブチレン,ポリブテン,パラフィンワックス,セレシンワックス,マイクロクリスタリンワックス,エチレンプロピレンコポリマー,モンタンワックス,フィッシャー・トロプッシュワックス等の炭化水素類、オリーブ油,ヒマシ油,ミンク油,モクロウ,マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ,カルナウバワックス,キャンデリラワックス,ゲイロウ等のロウ類、ホホバ油,イソオクタン酸セチル,ミリスチン酸イソプロピル,パルミチン酸イソプロピル,ミリスチン酸オクチルドデシル,トリオクタン酸グリセリル,ジイソステアリン酸ポリグリセリル,トリイソステアリン酸ジグリセリル,トリベヘン酸グリセリル,ロジン酸ペンタエリトリットエステル,ジオクタン酸ネオペンチルグリコール,コレステロール脂肪酸エステル,N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリン酸,ラウリン酸,ミリスチン酸,ベヘン酸,イソステアリン酸,オレイン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール,セチルアルコール,ラウリルアルコール,オレイルアルコール,イソステアリルアルコール,ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン,高重合度ジメチルポリシロキサン,メチルフェニルポリシロキサン,デカメチルシクロペンタシロキサン,オクタメチルシクロテトラシロキサン,ポリエーテル変性ポリシロキサン,ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体,アルコキシ変性シリコーン,アルキル変性シリコーン,高級脂肪酸変性シリコーン,フッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン油類、パーフルオロデカン,パーフルオロオクタン,パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン,酢酸ラノリン,ラノリン脂肪酸イソプロピル,ラノリンアルコール等のラノリン誘導体等が挙げられ、これらより一種又は二種以上を用いることができる。
【0022】
本発明の固形粉末化粧料における成分(e)の含有量は、15〜40%である。成分(e)の含有量が、15%未満であると透明感及び仕上がりの濡れた艶感が得られず、40%超えるとケーキング現象を生じてしまい、それぞれ好ましくない。
【0023】
本発明では、成分(e)中のシリコーン油の割合が20%以上であると、特に伸び広がりが良好な固形粉末化粧料を得ることができる。このようなシリコーン油としては、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、フッ素変性ポリシロキサン等が挙げられ、これらより一種又は二種以上を用いることができる。
【0024】
本発明の固形粉末化粧料の製造方法は、特に限定されず、通常公知の製造方法が用いられる。例えば、成分(b)〜成分(d)を混合し、これに成分(a)と成分(e)を添加し、均一分散後、粉砕して、金皿や樹脂皿等の容器に充填し、プレス成形する方法等が挙げられる。
【0025】
本発明の固形粉末化粧料には、上記成分に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、多価アルコール、低級アルコール、水溶性高分子、界面活性剤、ゲル化剤、保湿剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、キレート剤、香料、美容成分等の通常化粧料に汎用される成分の配合が可能である。
【0026】
本発明の固形粉末化粧料は、ファンデーション、白粉、頬紅、口紅、アイシャドウ、アイブロウ、コンシーラー等のメーキャップ化粧料、日焼け止め化粧料等が挙げられるが、本発明の効果が特に発揮されやすい化粧料は、メーキャップ化粧料である。
【0027】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0028】
実施例1〜18及び比較例1〜5:アイシャドウ
表1〜表4に示す組成のアイシャドウを以下に示す製造方法により調製し、「伸び広がりの良さ」、「透明感」、「仕上がりの濡れた艶感」、「ケーキング現象の無さ」、「耐衝撃性」について以下に示す評価方法及び判断基準により評価し、結果を併せて表1に示した。
【0029】
【表1】
Figure 0004104347
【0030】
【表2】
Figure 0004104347
【0031】
【表3】
Figure 0004104347
【0032】
【表4】
Figure 0004104347
【0033】
(製造方法)
A:成分1〜9をヘンシェルミキサーにて混合分散する。
B:成分10〜12を混合する。
C:AにBを添加し、均一分散する。
D:Cを粉砕し、金皿にプレス成形してアイシャドウを得た。
【0034】
(評価方法:伸び広がりの良さ、透明感、仕上がりの濡れた艶感)
化粧品専門パネル20名に上記実施例及び比較例のアイシャドウを使用してもらい、「伸び広がりの良さ」、「透明感」、「仕上がりの濡れた艶感」の各項目について、各自が以下の基準に従って5段階評価し、更に、全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
評価基準:
Figure 0004104347
判定基準:
Figure 0004104347
【0035】
(評価方法:ケーキング現象の無さ)
上記実施例及び比較例のアイシャドウをそれぞれ5個用意し、化粧チップでケーキ表面を80回擦った時の状態を観察し、以下の基準に従って5段階評価し、更に、n=3個の評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
評価基準:
Figure 0004104347
判定基準:
Figure 0004104347
【0036】
(評価方法:耐衝撃性)
上記実施例及び比較例のアイシャドウをそれぞれ5個用意し、50cmの高さからアクリル板状に自由落下させ、落下後の表面状態を観察し、以下の基準に従って5段階評価し、更に、n=5個の評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
評価基準:
Figure 0004104347
判定基準:
Figure 0004104347
【0037】
表1〜表4より明らかなように、本発明に係わる実施例1〜18のアイシャドウは、「伸び広がりの良さ」、「透明感」、「仕上がりの濡れた艶感」、「ケーキング現象の無さ」、「耐衝撃性」の全ての項目に優れた固形粉末化粧料であった。一方、本発明の構成要件を具備しない比較例1〜5のアイシャドウは、これら全ての項目を満たす固形粉末化粧料とはならなかった。
【0038】
実施例19:頬紅
Figure 0004104347
【0039】
(製造方法)
A:成分1〜11をヘンシェルミキサーにて混合分散する。
B:Aに成分12〜14を添加し、均一分散する。
C:Bを粉砕し、金皿にプレス成形して頬紅を得た。
【0040】
実施例19の頬紅は、「伸び広がりの良さ」、「透明感」、「仕上がりの濡れた艶感」、「ケーキング現象の無さ」、「耐衝撃性」の全ての項目に優れた固形粉末化粧料であった。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の固形粉末化粧料は、伸び広がりが良く、仕上がりの濡れた艶感や透明感に優れ、ケーキング現象を生じずに、しかも、成形性が良好になることにより耐衝撃性にも優れた固形粉末化粧料であった。

Claims (3)

  1. 次の成分(a)〜(e);
    (a)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物 0.5〜10質量%
    (b)ポリテトラフルオロエチレン粉体 0.5〜25質量%
    (c)異種のオルガノポリシロキサンからなる複合体 0.1〜10質量%
    (d)前記成分(b)及び(c)以外の粉体 15〜83.9質量%
    (e)油剤 15〜40質量%
    を含有し、且つ、成分(d)中の板状粉体の割合が40質量%以上であることを特徴とするプレス成形して得られる固形粉末化粧料。
  2. 前記成分(e)中のシリコーン油の割合が20質量%以上であることを特徴とする請求項1記載の固形粉末化粧料。
  3. 前記成分(b)の粉体の形状が不定形であることを特徴とする請求項1又は2記載の固形粉末化粧料。
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