JP4104067B2 - 光情報記録媒体及び記録方法 - Google Patents

光情報記録媒体及び記録方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4104067B2
JP4104067B2 JP2003341400A JP2003341400A JP4104067B2 JP 4104067 B2 JP4104067 B2 JP 4104067B2 JP 2003341400 A JP2003341400 A JP 2003341400A JP 2003341400 A JP2003341400 A JP 2003341400A JP 4104067 B2 JP4104067 B2 JP 4104067B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
layer
less
dielectric layer
zns
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003341400A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005108338A (ja
Inventor
克成 花岡
清人 柴田
裕治郎 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2003341400A priority Critical patent/JP4104067B2/ja
Publication of JP2005108338A publication Critical patent/JP2005108338A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4104067B2 publication Critical patent/JP4104067B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Description

本発明は、光情報記録媒体及びこれへの記録方法に関し、詳しくは、照射されるレーザーによって記録層に結晶−非結晶の相変化を生じさせることにより、情報を高速かつ高密度に記録、再生、消去することができる相変化型の光情報記録媒体、及び記録方法に関する。
レーザビーム照射による情報の記録、再生および消去が可能な光情報記録媒体として、結晶状態と非晶質(アモルファス)状態の可逆的相変化を利用した相変化型光情報記録媒体が知られている。現在、5インチのディスクに4.7GBの容量を記録するDVD−RAM、DVD−RW、DVD+RWが実用化されている。
現在実用化されている相変化記録媒体は、ポリカーボネイト基板(以下PC基板)上に、下部誘電体層(下部保護層)、相変化記録層、上部誘電体層(上部保護層)、反射層の順に積層した構造である。反射層にAgまたはAg合金を用いる場合は、上部誘電体層を2層にする場合もある。誘電体材料として実用化されているのはZnSとSOの混合物であり、その混合比率はモル比でZnS:SiO=8:2程度が一般的である。記録材料としては、Ge−Sb−Teを主成分として不純物を添加した物と、Sb−Teを主成分として不純物を添加した物が実用化されている。
下部誘電体材料は、ZnSを主成分とし、機械特性及び熱特性を調整するためにSiOを添加している。特公平6−90808号公報(特許文献1)では記録感度やオーバーライト特性から、ZnSに混合させるSiOの最適値は10〜30モル%であるとしている。一方、下部誘電体のZnS含有量は記録メディアの保存信頼性とも密接な関係があり、特許第2788395号公報(特許文献2)では記録層との密着性の観点から下部保護層のZnS比が75モル%を超えることが必要であるとしている。また、誘電体に求められる熱特性を改善する場合は、誘電体層を多層化する方法や、誘電体層の組成比率を厚さ方向で変動させる技術が公知となっており、例えば、特許第3090118号公報(特許文献3)では、ランドとグルーブの両方に記録を行うことから、ランドとグルーブ間の記録感度差を減少させるために下部誘電体層を2層構成とし、記録層と接する誘電体の熱伝導率を1W/(m.k)より大きくしている。
また、記録密度を向上するための技術として、反射率を多段階に制御して記録を行う多値記録技術が公知であり、特開2001−84591号公報(特許文献4)では、多値記録を行う相変化記録メディアにおいて、記録時の高湿による変形を避けるため、誘電体材料としてZnSを単独または混合物として50〜90モル%含む材料が適当であるとしている。
このような従来技術による、誘電体層の主成分としてのZnSおよびその比率は、記録レーザーパワーを有効に利用するためになされた発明である。例えば前記の特公平6−90808号公報では、波長830nmにおいて記録媒体盤面でのパワーが7mW程度を想定しており、この場合、ZnSのモル比を70〜90%とする必要があるとしている。この場合、ZnS組成調整で記録感度を上げることがオーバーライト特性向上にもつながるとして上記のZnSモル比を設定している。
しかし、記録密度向上のために、記録レーザービームの記録媒体上におけるスポットサイズが縮小し、その結果として、記録レーザービームの記録媒体上でのエネルギー密度が上昇した場合は記録感度を向上させることはオーバーライト特性に対してマイナス要素となる。
例えば、レーザーの波長405nm、レンズ口径(以下、NAという)0.65であるピックアップヘッドにより記録媒体盤面でのピークパワーが9mWで記録を行う場合、従来技術で最も好ましいZnS比とされ、CD−RW、DVD±RWメディアの第一誘電体材料として実用化されているZnS:SiO=8:2の第一誘電体層を用いた場合、第一誘電体層の膜厚が140nmの場合でオーバーライト回数130回、膜厚が50nmの場合ではオーバーライト回数僅か40回で、初回記録に対するジッターが1%上昇する。
このように、DVD以上の記録密度、例えば、レーザーの波長405nm、NA=0.65であるピックアップヘッドにより記録媒体盤面でのピークパワーが9mWで記録を行うような場合には従来技術では、繰り返し記録特性が不充分である。特に、第1誘電体層の膜厚が薄い場合は、繰り返し記録メディアとして実用に耐えない。
熱特性等を調節するために、誘電体層を多層化する事や、誘電体層の組成比率を厚さ方向で変動させることは可能である。しかしこの場合、均一組成の単層構造である場合に比して制御因子が増えることで大量生産が困難となり、また、製造設備や歩留まりを考えると製造コストが著しく増大する手法であり、望ましくない。
特公平6−90808号公報 特許第2788395号公報 特許第3090118号公報 特開2001−84591号公報
本発明の課題は、高密度記録、例えば波長405nm、NA0.65(記録ビーム強度1/eで定義されるビーム径が約0.53μm)のピックアップヘッドにより記録媒体盤面でのピークパワーが9mWで記録を行うような場合にも繰り返し記録特性が良好な光記録媒体、及び、この光記録媒体を用いる記録方法を提供することである。
上記課題は下記(1)〜(7)によって達成される。
(1)間隔が0.6μm以下(好ましくは0.3〜0.5μm)ある同心円状または螺旋状の溝を有する基板上に、第1誘電体層、記録層、第2誘電体層、反射層を少なくとも有し、記録層材料がアモルファスと結晶の相変化をすることにより両者の光学特性差を利用して繰り返し記録が行なうことができ、未記録状態の青色領域の波長における反射率が8%以上25%以下となるように調節されている相変化記録媒体であって、第1誘電体層はZnSとSiOの混合物であり、かつその混合物におけるZnSの構成モル比が40%以上50%未満であることを特徴とする光情報記録媒体。
(2)間隔が0.6μm以下(好ましくは0.3〜0.5μm)である同心円状または螺旋状の溝を有する基板上に、第1誘電体層、記録層、第2誘電体層、反射層を少なくとも有し、青色領域の波長における変調度が50%以上となるように調節され、記録層材料がアモルファスと結晶の相変化をすることにより両者の光学特性差を利用して繰り返し記録を行なえる相変化記録媒体であって、第1誘電体層はZnSとSiOの混合物であり、かつその混合物におけるZnSの構成モル比が40%以上50%未満であることを特徴とする光情報記録媒体。
(3)記録層がSb及びTeを主成分とし、10原子%以下のGeを含有することを特徴とする前記(1)又は(2)記載の光情報記録媒体。
(4)記録層がSb及びTeを主成分とし、10原子%以下のGeと、In、Ga、Mn、Snから選ばれた少なくとも1種類とを含有することを特徴とする前記(1)(2)又は(3)記載の光情報記録媒体。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の光情報記録媒体に、記録ビーム走査方向長さが0.26μm未満のアモルファスを形成することを特徴とする記録方法。
(6)アモルファスの長さを3段階以上に制御して記録を行うことを特徴とする前記(5)記載の記録方法。
(7)レーザー光照射パルス幅が5ナノ秒以下であることを特徴とする前記(5)又は(6)記載の記録方法。
請求項1に係る発明では、間隔が0.6μm以下である同心円状または螺旋状の溝を有する基板上に第1誘電体層(下部誘電体層)、記録層、第2誘電体層(上部誘電体層)、反射層を少なくとも有し、記録層材料がアモルファスと結晶の相変化をすることにより両者の光学特性差を利用して繰り返し記録を行うことができ、未記録状態の青色領域の波長における反射率が8%以上25%以下となるように調節されている相変化記録媒体であって、第1誘電体層がZnSとSiOの混合物であり、この混合物におけるZnSの構成モル比が40%以上50%未満であることから、その熱特性及びまたは光学特性が青色波長記録に対して最適となり、記録レーザーのパワー密度が高い場合においても良好な繰り返し記録特性を有する。
請求項2に係る発明では、間隔が0.6μm以下である同心円状または螺旋状の溝を有する基板上に第1誘電体層、記録層、第2誘電体層、反射層を少なくとも有し、青色領域の波長における変調度が50%以上となるように調節され、記録層材料がアモルファスと結晶の相変化をすることにより両者の光学特性差を利用して繰り返し記録を行うことができる相変化記録媒体であって、第1誘電体層がZnSとSiOの混合物であり、この混合物におけるZnSの構成モル比が40%以上50%未満であることから、その熱特性及びまたは光学特性が青色波長記録に対して最適となり、記録レーザーのパワー密度が高い場合においても良好な繰り返し記録特性を有する。
請求項3に係る発明では、記録層の主成分がSbとTeであり、10原子%以下のGeを含有することから、特に、保存信頼性に優れ、微少アモルファスの形成に有利であり記録の高密度化を可能にすることができる。
請求項4に係る発明では、記録層の主成分がSbとTeであり、10原子%以下のGeと、In、Ga、Mn、Snから選ばれた少なくとも1種類を含有することから、特に、保存信頼性に優れ、微少アモルファスの形成に有利であり、更に記録速度の高速化への対応を可能とすることができる。
請求項5に係る発明では、請求項1乃至請求項4に記載の光情報記録媒体に、記録ビーム走査方向長さが0.26μm未満のアモルファスを形成することから、従来のDVDと比して、少なくとも1.5倍以上の記録容量が可能となる記録が行なえる。
請求項6に係る発明では、請求項5記載の記録方法において、アモルファスの長さを3段階以上に制御して記録を行うことから、多値記録が可能であり、更に記録容量を増加することが出来る。
請求項7に係る発明では、請求項1乃至請求項4に記載の光情報記録媒体に、レーザー光をパルス状に照射してアモルファスを形成する記録方法において、レーザー光照射パルス幅が5ナノ秒以下とすることにより、微少アモルファスを形成することが出来、記録密度を増加することができる。
以下本発明をさらに詳細に説明する。
本発明に関わる相変化型光情報記録媒体は、間隔が0.6μm以下である同心円または螺旋状の溝を有する基板上に基板上に少なくとも第1誘電体層、記録層、第2誘電体層、反射層を有し、該記録層の結晶状態と非晶質状態の変化を利用して、情報の記録・再生・消去を行ない、且つ未記録状態の青色領域の波長における反射率が8%以上25%以下となるように調節された相変化記録媒体であって、第1誘電体層がZnSとSiOの混合物であり、この混合物のZnSの構成モル比が40%以上50%未満であることを特徴とする。
この相変化記録媒体において、未記録状態の青色領域の波長(例えば波長405nm)における反射率を8〜22%に調節するには、第1誘電体層の材料及び膜厚により行なうのが有利である。
反射率の計測は、例えば、405nm波長のレーザーダイオードを搭載したピックアップヘッドを有するパルステック製DDU1000を用いて、ガラス基板上に形成した反射率が既知であるAgディスクの反射電圧値と、未記録状態の相変化記録媒体の反射電圧を比較する事により計測する事ができる。
また、本発明は、間隔が0.6μm以下である同心円状または螺旋状の溝を有する基板上に第1誘電体層、記録層、第2誘電体層、反射層を少なくとも有し、記録層材料がアモルファスと結晶の相変化をすることにより両者の光学特性差を利用して繰り返し記録を行ない、且つ青色領域の波長における変調度が50%以上となるように調節された相変化記録媒体であって、第1誘電体層がZnSとSiOの混合物であり、この混合物のZnSの構成モル比が40%以上50%未満であることを特徴とする。
ここで、変調度とは結晶状態とアモルファス状態の反射率の差を、結晶状態もしくはアモルファス状態のいずれか大きい方の反射率の値で除した値を言う。
本発明における基板は、0.6μm以下の間隔の溝を有する。アドレス情報などのために溝を蛇行させるたり、途切れさせても良い。
本発明の相変化型光情報記録媒体は、SbとTeを主成分とする記録層にGeを含むことを特徴とする。Geは、記録層がアモルファスから結晶へ固相転移する際の活性化エネルギーを高めるため、アモルファスマークの保存信頼性を高くする効果や、再生時にアモルファスが結晶化する事に対する耐性を向上させる効果がある。記録層中のGeの好ましい濃度は、2〜10原子%、より好ましくは3〜6原子%である。
また、本発明における記録層は、In、Ga、Sn、Mn、Zn、Si、Au、Cu、Pt、Pd、Ag、Cr、Mo、S、O、Se、Pbから選んだ多数種を含んでも良い、特に、In、Ga、Sn、Mnは添加する事で記録速度の高速化への対応が有利となる場合が多い、各元素の好ましい濃度は、1〜10原子%、より好ましくは1〜3原子%である。
本発明の記録層の主成分としてのSb、Teは、たとえば、SbおよびTeが準安定SbTe相を維持し、かつ記録層の記録材料が記録操作によりアモルファス相−結晶相に相変換可能な程度の量比を保持することを意味する。副成分元素の総量は、準安定SbTe相の出現を妨げないように、10原子%未満であることが望ましい。
また、記録層に添加される不純物としては、結晶化速度や記録特性、保存特性を調整する目的で、周期律表第I属及至VII属に属する元素、例えば、Ag、B、Ca、Cd、Ce、Co、Cr、Cu、Fe、Ga、Ge、H、Hg、Ir、In、K、La、Li、Mg、Mn、Mo、Na、Ni、O、P、Pb、Pd、Po、Pr、Pt、Pu、Rb、Rh、Ru、S、Se、Si、Sn、Sr、Th、Ti、Tl、U、ClおよびBr等の元素を含むことができる。
記録層は、結晶化促進するために、結晶化促進層を有しても良い、結晶化促進層の材料としては、Bi単体及びBi化合物、Sb単体及びSb化合物、TiSixやWSix等の金属シリサイドやSiC等の炭化物等がある。
本発明において、第1誘電体層の材料はZnS・SiO混合物(ZnO:40%〜50%未満)からなるが、必要に応じて、20モル%未満の、ZnO、SnO、Al、TiO、In、MgO、ZrO、Ta等の金属酸化物、Si、AlN、TiN、BN、ZrN等の窒化物、ZnS、TaS等の硫化物、SiC、TaC、BC、WC、TiC、ZrC等の炭化物を添加することができる。これらの材料の添加により、光学特性等を微調整しても良い。
第2誘電体層の材料としては、SiOx、ZnO、SnO、Al、TiO、In、MgO、ZrO、Ta等の金属酸化物、Si、AlN、TiN、BN、ZrN等の窒化物、ZnS、TaS等の硫化物、SiC、TaC、BC、WC、TiC、ZrC等の炭化物が挙げられる。
第2誘電体層は、熱特性調節のために、多層構造としても良い。
第1誘電体層の膜厚は、30〜200nmの範囲が好ましい。膜厚が30nm未満であると、耐環境性保護機能の低下、耐熱性低下、畜熱効果の低下となり好ましくない。200nmより厚くなると、スパッタ法等による成膜工程において、膜温度の上昇により膜剥離やクラックが生じたり、メディアの記録感度の低下をもたらすので好ましくない。
第2誘電体層の膜厚は10〜50nmが好ましい。膜厚が10nm未満であると、耐熱性が低下し好ましくない。逆に、50nmを越えると、記録感度の低下、温度上昇による膜剥離、変形、放熱性の低下により、繰り返しオーバーライト特性が悪くなる。材料的には第1誘電体層と同様の材料を用いることができる。
反射層としては、Al、Au、Cu、Ag、Cr、Sn、Zn、In、Pd、Zr、Fe、Co、Ni、Si、Ge、Sb、Ta、W、Ti、Pb等の金属を主とした材料の単体または合金を用いることができる。この反射層は、熱を効率的に放散させることが重要であり、膜厚は50〜180nmが好ましい。膜厚が厚すぎると、放熱効率が大きすぎて感度が悪くなり、薄すぎると感度は良好であるが、繰り返しオーバーライト特性が悪くなる。特性としては、熱伝導率が高く、高融点で第2誘電体層材料との密着性がよいことなどが要求される。
本発明における記録方法は、上記記録媒体に、ビーム走査方向に0.26μm未満のアモルファスを形成することを特徴とする。また、ビーム走査方向に0.26μm未満の長さで3段階以上に制御してアモルファスを形成することを特徴とする。これにより、多値情報を記録して高密度記録を実現することができる。
本発明の記録方法に用いる記録レーザの変調方法の一例を図1に模式的に示す。本発明による多値記録方法では、記録マークを記録する領域が互いに等しい面積に分割されている(以降、この分割された領域をセルと記す)。セル10の物理的な大きさは、記録時の線速とセル周波数によって決まり、セル周波数はセル周期11の逆数であり、基準クロックの整数倍をとる。例えば、セル周波数を40nsとすれば、セル周波数は25MHzであり、記録線速=6.5m/sの時のセル長は0.26μmとなる。
記録レーザの変調は、記録パルス12、ボトムパルス13、消去パルス14の各パワーと、それぞれの立ち上がり時間15、16および17を設定して行われる。このようなレーザ変調により、多値記録マーク18が形成される。
19は、再生用レーザビームを模式的に現したものである。レーザビームのスポット径とは、レーザの収束直径のことであり、波長λのレーザ光と開口数NAの焦点レンズを用いた場合、φD=0.82×λ/NAと見積もられる。これはレーザ光の強度が、1/eとなる直径であり、λ=405nm、NA=0.65の場合、φD=0.51μmである。
多値情報は、多値記録マーク18がセルに対して占有する割合として記録され、再生用レーザビーム19が、記録媒体との相対運動によってグルーブに沿って走査されたときに、RF信号の反射率変動として読み出される。すなわち、セル10内がすべて結晶部20の場合と、最大の記録マークを形成した場合との反射率差を信号のダイナミックレンジとして、3〜8の多段階に反射率レベルが得られるよう記録マークの大きさを制御し、これを多値情報に対応させるものである。
本発明による記録方法では、図1における{(時間16)−(時間15)}すなわち、レーザー光照射パルス幅が5ナノ秒以下である事が特徴である。レーザー光照射パルスを5ナノ秒以下にする事により、0.26μmのセル内に7段階以上に長さを制御したアモルファスを形成する事が可能である事を確認している。最小のアモルファス長さは0.05μm未満である。このような記録により、CDサイズのディスクに22GB相当の記録が可能となる。
上記の記録のように、高密度記録を行うためにレーザー光照射時間を5ナノ秒以下とすると、レーザー光の記録媒体盤面上でのパワーを9mW以上にする事が必要となる。このような高密度記録ではDVD相当密度の記録を行う場合に比べて、短時間に投入されるエネルギー密度が大きく増大する事になり、繰り返し記録を行うためには前記誘電体を用いた記録メディアに記録することが必要である。
次に、本発明による相変化型光情報記録媒体の実施例および比較例を示す。
(実施例1、2及び比較例1〜7)
実施例1、2および比較例1〜7では、0.6mm厚で、直径120mmのポリカーボネート基板(0.46μmピッチで溝幅0.2μmの縲施状の溝を有する、以下、PC基板という)を用意し、下記層構成を有する図1構造の情報基板を作製し、これに0.6mm厚のカバー基板を貼り合わせて、全体が1.2mm厚の光記録媒体とした。
(1)第1誘電体層:ZnSとSiOの混合物(この混合物に占めるZnSモル比10%〜80%)、未記録反射率15%となるように調節、
(2)記録層:GeSb75Te20、(膜厚)14nm
(3)第2誘電体層:ZnSとSiOの混合物(mol比79.5:20.5)、膜厚14nm
(4)反射放熱層:Ag、膜厚140nm
上記材料及び膜厚構成にて、第1誘電体層の膜厚は、未記録状態の波長405nmでの反射率が15%となるように調節した。
このように調節した記録メディアに波長が405nmの半導体レーザーとNA0.65のピックアップを用い、記録パワー=10mW、記録線速=6.0m/sで記録を行うと変調度は約60%となる。
これらに、波長が405nmの半導体レーザーとNA0.65のピックアップを用い、記録パワー=10mW、記録線速=6.0m/s、チャンネルクロック周波数T=74.3MHzで、EFM変調された3T〜14Tの信号を繰り返し記録し、ジッターが初回記録に対して1%上昇するまでの回数を調べた。
ここで、ジッターとは、記録マークとスペースの境界の読み出し時間のズレの標準偏差を、読み出しクロック1周期時間Tで除した値(単位%)であり、例えば、記録型DVDの規格では通常9%以下である。
比較例1〜7及び実施例1、2における主な条件、結果を以下の表に記する。
第1誘電体層ZnS・SiOにおけるZnSモル比が10%〜30%の比較例5、比較例6、比較例7では、波長405nmでの屈折率が1.8以下であり、図2に示す光学シミュレーション(反射率:15%)結果から、結晶とアモルファスの光学特性差が減少する領域であり、製造時のバラツキにより記録不適合となる可能性が高い。
図3に、記録回数とジッターの関係を示す。ジッターが初回記録に対して1%増加する回数は比較例4の260回に対して実施例1、実施例2では1000回記録においても初回記録に対して約0.3%の増加である。このように、実施例では、繰り返し記録可能回数が比較例の4倍以上とする事が可能である。
本発明の記録方法に用いる記録レーザーの変調方法を説明するための図である。 第1誘電体層の反射率により、記録層の結晶とアモルファスの光学特性に差が生じることを示す図である。 記録回数とジックーとの関係を示す図である。
符号の説明
10 セル
11 セル周期
12 記録パルス
13 ボトムパルス
14 消去パルス
15、16、17 立ち上がり時間
18 多値記録マーク
19 再生用ビーム
20 結晶部

Claims (7)

  1. 間隔が0.6μm以下である同心円状または螺旋状の溝を有する基板上に、第1誘電体層、記録層、第2誘電体層、反射層を少なくとも有し、記録層材料がアモルファスと結晶の相変化をすることにより両者の光学特性差を利用して繰り返し記録が行なうことができ、未記録状態の青色領域の波長における反射率が8%以上25%以下となるように調節されている相変化記録媒体であって、第1誘電体層はZnSとSiOの混合物であり、かつその混合物におけるZnSの構成モル比が40%以上50%未満であることを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 間隔が0.6μm以下である同心円状または螺旋状の溝を有する基板上に第1誘電体層、記録層、第2誘電体層、反射層を少なくとも有し、青色領域の波長における変調度が50%以上となるように調節され、記録層材料がアモルファスと結晶の相変化をすることにより両者の光学特性差を利用して繰り返し記録を行なえる相変化記録媒体であって、第1誘電体層はZnSとSiOの混合物であり、かつその混合物におけるZnSの構成モル比が40%以上50%未満であることを特徴とする光情報記録媒体。
  3. 記録層がSb及びTeを主成分とし、10原子%以下のGeを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の光情報記録媒体。
  4. 記録層がSb及びTeを主成分とし、10原子%以下のGeと、In、Ga、Mn、Snから選ばれた少なくとも1種類とを含有することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の光情報記録媒体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光情報記録媒体に、記録ビーム走査方向長さが0.26μm未満のアモルファスを形成することを特徴とする記録方法。
  6. アモルファスの長さを3段階以上に制御して記録を行うことを特徴とする請求項5記載の記録方法。
  7. レーザー光照射パルス幅が5ナノ秒以下であることを特徴とする請求項5又は6記載の記録方法。
JP2003341400A 2003-09-30 2003-09-30 光情報記録媒体及び記録方法 Expired - Fee Related JP4104067B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003341400A JP4104067B2 (ja) 2003-09-30 2003-09-30 光情報記録媒体及び記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003341400A JP4104067B2 (ja) 2003-09-30 2003-09-30 光情報記録媒体及び記録方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005108338A JP2005108338A (ja) 2005-04-21
JP4104067B2 true JP4104067B2 (ja) 2008-06-18

Family

ID=34536016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003341400A Expired - Fee Related JP4104067B2 (ja) 2003-09-30 2003-09-30 光情報記録媒体及び記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4104067B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05189928A (ja) * 1992-01-16 1993-07-30 Sony Corp テープカセット

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW200805360A (en) * 2006-01-30 2008-01-16 Sony Corp Information recording medium and method for fabricating the same

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05189928A (ja) * 1992-01-16 1993-07-30 Sony Corp テープカセット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005108338A (ja) 2005-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3255051B2 (ja) 光学的情報記録用媒体
JP4006410B2 (ja) 情報記録媒体
US6854126B2 (en) Information recording medium with SiO2-In2O3-SnO2-ZnS protective layer
JP2002074741A (ja) 光学的情報記録用媒体
JP3882532B2 (ja) 光学的情報記録用媒体及び記録消去方法
JP4104067B2 (ja) 光情報記録媒体及び記録方法
JP4248486B2 (ja) 相変化型光記録媒体
EP1393309A1 (en) Rewritable optical data storage medium and use of such a medium
JP3255172B2 (ja) 光学的情報記録用媒体
CN1666272A (zh) 可重写光数据媒体及其应用
JP4248327B2 (ja) 相変化型光情報記録媒体
JP3870702B2 (ja) 光学的情報記録用媒体及びその記録消去方法
JP2007098933A (ja) 光記録媒体
JP3885802B2 (ja) 光学的情報記録用媒体
JP4393806B2 (ja) 光記録媒体
JP3920731B2 (ja) 相変化型光記録媒体
JP2006212880A (ja) 相変化型光記録媒体
JP2005093027A (ja) 光情報記録媒体及び記録方法
JP4410081B2 (ja) 光記録方法
JP2004206851A (ja) 光情報記録媒体およびその記録方法
JP4437727B2 (ja) 光記録媒体
JP3620597B1 (ja) 光情報記録媒体
JP3523799B2 (ja) 相変化記録媒体
JP2004246942A (ja) 光情報記録媒体、その製造方法および記録方法
JP2004181742A (ja) 相変化型光記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050225

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060317

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070717

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080321

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees