JP4102459B2 - 生体高分子を合成するシームレスカプセルおよびその製造方法 - Google Patents

生体高分子を合成するシームレスカプセルおよびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【用語の定義】
本明細書中において、「増幅」とは、ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction、以下PCRと略す。)を利用したDNAの増幅またはその後のRNAへの逆転写を包含し、また「合成」とは、前記増幅のみならず、それによって生成されたDNAまたはRNAを利用したタンパク質の合成も包含するものとする。
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体高分子を内部で合成し得るシームレスカプセル、およびその製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
従来、DNAおよびRNAを増幅する技術並びにタンパク質を合成する技術が公知である。例えば、プラスチック製の反応容器内においてDNAポリメラーゼを触媒として反応液量5〜100μLとするDNAフラグメントの増幅技術や、上記と同程度の液量で、生物を用いずにタンパク質を合成する技術が挙げられる。ここで、反応液量が数μL以下の場合の技術を、特に、微小空間内での反応と呼ぶ。このような技術では、用意すべき原料も少量で済み、また反応性も増大する。さらには、DNAフラグメントを増幅する場合、合成の設計図とも言うべき鋳型DNAを希釈効果で1本ずつカプセルに封じ込めることもできる。
【0004】
近年、上記の人工の微小空間内において酵素を用いてDNAフラグメントを増幅する方法が、化学反応や生物を介した方法に比べてより有用であることから注目されている。なぜならば、化学反応による増幅は、その反応性や、増幅されるDNAフラグメントの長さに限界がある。一方、生物を用いる場合には、原料として天然の核酸しか利用できず、生物由来物質しか生成されない。また、生物を用いた場合、生成された生成物の中から有用な物質を見いだすためのスクリーニングに多大な労力を要すること等の欠点がある。従来のように反応容器として小試験管等を使用すると、原料の分注に多大な時間がかかり、さらには容器の大きさの関係上から、大量に生産およびスクリーニング等を行うためには大きな反応およびスクリーニング用の空間も必要である。
【0005】
これらに対して、原材料を微小カプセル内に予め封入して微小空間を作製した後、そのカプセル内でDNAフラグメント等の生体高分子を合成または増幅する方法は、上述のような欠点がなく、簡易でかつ非常に優れたものと考えられる。
【0006】
そのようなDNAフラグメントを増幅するためのカプセル状物質としては、例えば、ポリピロールカプセルがある。
【0007】
ポリピロールカプセルは、DNAフラグメント増幅材料を界面重合法によりポリピロール皮膜で包み込む方法である。しかしながら、ポリピロール自体は合成高分子であるため、生体への適合性が非常に悪い。
【0008】
別法として、リポソームを用いる方法がある。リポソームは、人工的に作製した脂質二重膜であり、生物の細胞膜と同様の組成であることから、生体適合性が高い。しかしながら、リポソームを用いてカプセル化する場合、寸法制御が困難である。また非常に柔らかく脆いために作業上の物理的衝撃(例えば、ピンセットで摘まむこと等)によって破壊される等の問題点が存在する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、微小空間として、DNAフラグメント、さらにはRNAやペプチド、タンパク質等を合成または増幅するための、新たな皮膜材料を用いたシームレスカプセルを作製することにより、上述のポリピロールカプセルやリポソームにおける欠点を解消することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、多糖類またはタンパク質を皮膜主成分とする直径0.01〜10.0mmのシームレスカプセル内に、水とは混和しにくい粘稠液体層を介して生体高分子合成材料を封入した生体高分子を合成するシームレスカプセルを提供する。
【0011】
本発明のシームレスカプセルは、特開平5−31352号公報に記載の技術を適用することにより、水溶性カプセル内容物である生体高分子合成材料とシームレスカプセル皮膜との間に、水を混和しにくい粘稠液体層を含んで成る。この粘稠液体層の存在によって、生体高分子合成材料をカプセル内に容易に包含することができる。
【0012】
詳しくは、本発明は、上記のシームレスカプセル内に、水とは混和しにくい粘稠液体層を介して、生体高分子合成材料として、鋳型核酸、プライマーおよび基質、並びにDNAポリメラーゼを含んで成るシームレスカプセルを提供する。このようなシームレスカプセルは、内部で、PCRによってDNAまたはRNAを増幅することができる。
【0013】
また、本発明は、上記シームレスカプセル内に、水とは混和しにくい粘稠液体層を介して、鋳型核酸、タンパク質合成用低分子量成分、および無細胞タンパク質合成系を含んで成るシームレスカプセルであって、内部において、タンパク質の合成を行うことができるシームレスカプセルを提供する。
【0014】
さらに、本発明は、鋳型核酸、生体高分子合成原料としてのプライマーおよび基質、タンパク質合成用低分子量成分、DNAポリメラーゼ、並びに無細胞タンパク質合成系を含有するシームレスカプセルであって、その内部において、PCRにより核酸の増幅を行った後、引き続き、増幅された鋳型核酸を用いてタンパク質の合成までを行い得るシームレスカプセルを提供する。
【0015】
本発明は、また、順次増大する半径を有して同心円上に配置された第1ノズル、第2ノズル、および第3ノズルからそれぞれ生体高分子合成材料、水とは混和しにくい粘稠液体および皮膜材料を、同時に冷却液体中に押し出すことを特徴とする生体高分子を合成するシームレスカプセルの製造方法も提供する。
【0016】
本発明の生体高分子を合成するシームレスカプセルの皮膜は、多糖類(具体的にはカードランおよび/またはアガロース)またはタンパク質であって、これらは生体への適合性が非常に高く、光透過性もある。
【0017】
本発明のシームレスカプセルは、製造時に、カプセルの寸法や内容量を正確にコントロールすることにより、均一なカプセルを提供することができる。また、本発明のシームレスカプセルは、リポソームに比べて、耐熱性および物理的強度が高いことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は、多糖類またはタンパク質を皮膜主成分とする直径0.01〜10.0mmのシームレスカプセル内に、水とは混和しにくい粘稠液体層を介して生体高分子合成材料を封入した生体高分子を合成するシームレスカプセルを提供する。
【0019】
本発明のシームレスカプセルの皮膜は、多糖類またはタンパク質を主成分とする。本発明に使用する多糖類としては、カードラン、アガロース、ジェランガム、ペクチン、アルギン酸ナトリウム等が挙げられ、またタンパク質としては、ゼラチン、アルブミン、カゼイン等の加熱もしくは冷却または2価以上の金属塩の添加によってゲル化する性質を有するものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
上記の多糖類およびタンパク質は、生体への適合性が非常に高く、また光透過性も高いことが要求されることから、本発明のシームレスカプセルの皮膜を形成するのに適している。
【0021】
本発明のシームレスカプセルの皮膜を形成する成分中、上記の多糖類またはタンパク質は、それ自体1種のみまたは2種以上の混合物として使用しても、あるいはゲル化剤または水溶性の多価アルコールもしくはその水溶性誘導体等のその他の添加物と合わせて使用してもよい。ここでゲル化剤とは、2価以上の金属イオン含有化合物をいい、例えば、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、塩化マンガン、塩化アルミニウム等が挙げられる。また、水溶性の多価アルコールもしくはその水溶性誘導体等の他の添加物としては、例えば、グリセリン、ポリグリセリン、ソルビット、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、酸化エチレン−酸化プロピレン共重合体、オリゴサッカライド、シュガーエステル、グリセリド、ソルビタンエステル類等が挙げられる。
【0022】
本発明のシームレスカプセルの皮膜を形成する成分として、微生物由来のカードランもしくはアガロースまたはそれらの混合物、特に、カードランとアガロースの重量比1:1の混合物を使用するのが最も好ましい。上記の成分を使用した場合、内容物の中に含まれる、分子量が約700以下の低分子量のものは、カプセル皮膜を透過し、その透過性が粘稠液体層に用いる物質によって制御できることから、より好ましい。
【0023】
本発明のシームレスカプセルの皮膜を形成する場合、全固形分に対して多糖類またはタンパク質を50〜100重量%の量で含有することが好ましい。さらに、前記皮膜形成材料として、多糖類以外に、ゲル化剤または水溶性多価アルコールもしくはその水溶性誘導体を含有する場合、それらを、多糖類に対し、1〜50重量%の量で含んでよい。
【0024】
水と混和しにくい粘稠液体層の粘度は、均一な薄膜層の形成の点から、100℃で1000cp以下が好適である。そのような粘稠液体は、一般に、乳化剤および油脂類または樹脂類が挙げられる。本発明のカプセル用粘稠液体に使用するのに適した乳化剤としては、HLB値2〜8の非イオン系乳化剤であり、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル(長鎖脂肪酸トリグリセライド、中鎖脂肪酸トリグリセライド、他)、ソルビタン脂肪酸エステル、および両性イオン系乳化剤のレシチン、もしくはこれらの乳化剤の混合物が挙げられる。また、適した油脂類としては、植物油脂、動物油脂および鉱物油であって、例えば、パーム油脂、シリコーン油もしくは流動パラフィン、またはこれらの混合物が好適である。さらに、本発明のカプセル用粘稠液体として適した樹脂類としては、dL−α−トコフェロールもしくはポリブチレン、ポリブデン等のイソブチレン重合物、シリコーン樹脂や酢酸ビニル樹脂等が挙げられる。
【0025】
本発明のシームレスカプセルにおいて好ましい粘稠液体層の組成は、乳化剤と油脂類との混合物、特に好ましくはショ糖脂肪酸エステルとパーム硬化油の比4:1の混合物である。
【0026】
本発明のカプセルにおいて、粘稠液体は、カプセル製造時には前述のように内容物と皮膜の間に介在するが、一旦、カプセルが出来上がった後には必ずしも内容物と皮膜の間に存在する必要はなく、内容物内で分離した状態であってもよい。
【0027】
本発明の第1の態様では、上記シームレスカプセルの内部に、生体高分子合成材料として、鋳型核酸、生体高分子合成原料としてのプライマーおよび基質、並びにDNAポリメラーゼを含んで成るシームレスカプセルを提供する。このようなシームレスカプセル内部では、PCR法を利用したDNAの増幅、および増幅されたDNAからのRNAへの転写を行うことができる。
【0028】
上記のシームレスカプセルの皮膜成分および粘稠液体成分は、前記と同様の物質であり得る。
【0029】
本発明の第1の態様のシームレスカプセル内に包含する鋳型核酸は、例えば、生物から抽出したDNA、伝達RNA、人工的に合成したDNAまたはRNA等が挙げられる。生物から抽出したDNAの場合、その塩基成分は、一般にアデニン、シトシン、グアニンおよびチミンから成り、また生物から抽出したRNAの場合、アデニン、シトシン、グアニンおよびウラシルから成るが、人工的に合成した核酸の場合、ポリメラーゼが認識することができれば、上記以外の塩基を有する核酸を含んでいてよい。
【0030】
本発明のシームレスカプセル内に包含する生体高分子合成原料は、プライマーおよび基質から成る。
【0031】
ここで、プライマーとは、十数個〜数十個の塩基から成る一本鎖DNAフラグメント(天然または非天然起源のオリゴヌクレオチド)である。このようなプライマーは、PCR法に従ってDNAを増幅する際に必須の要素であって、かつDNAポリメラーゼによる合成開始点を規定するために必要である。上記合成開始反応点は、任意に選択でき、そのようなプライマーは、共にカプセル内に含まれるDNAポリメラーゼが認識して反応に供せられる化合物であればよく、鋳型核酸に対して、相補的な塩基配列を有する。
【0032】
本発明の第1の態様において使用する基質は、上記シームレスカプセル内においてPCR法によりDNAを合成するために必要な要素である。すなわち、このような基質は、DNAを増幅する場合、その塩基成分(アデニン、シトシン、グアニンおよびチミンの4種)と糖(2-デオキシ-D-リボース)から成る4種のモノヌクレオチド(すなわち、デオキシアデノシン5'―三リン酸、デオキシシチジン5'―三リン酸、デオキシグアノシン5'―三リン酸およびデオキシチミジン5'―三リン酸)(一般に、これら4種のモノヌクレオチドを総称して、「dNTPs」という。)であり、上記の基質に加えて、デオキシイノシン5'―三リン酸等も含んでよい。
【0033】
本発明の第1の態様のシームレスカプセル内で、RNAを合成する場合に必要な基質は、塩基成分(アデニン、シトシン、グアニンおよびウラシルの4種)と糖(リボース)から成る4種のモノヌクレオチドであり得る。
【0034】
上記のシームレスカプセル内において、PCRを利用して、鋳型DNAからDNAフラグメントを増幅させる場合には、DNAポリメラーゼが必要である。また、上記カプセル内において鋳型RNAからcDNAを合成する場合には、DNAポリメラーゼ以外に逆転写酵素も包含しているか、または逆転写酵素の活性も有するDNAポリメラーゼを包含していなければならない。この場合、先ず、逆転写酵素が作用する温度において一定時間加温してcDNAを合成し、その後、増幅が必要であればPCR反応を行う。
【0035】
本発明の第1の態様のシームレスカプセル内では、中にRNAポリメラーゼも含有させることにより、上記で合成されたDNAまたはcDNAを転写して所望のRNAを合成することもできる。
【0036】
すなわち、本発明の第1の態様のシームレスカプセルは、所望の核酸を生成するのに必要なポリメラーゼ1種またはそれ以上を含み得る。
【0037】
本発明の第1の態様において、シームレスカプセル1個の中に包含される各生体高分子合成材料の好ましい量は、生体高分子合成材料の合計使用量を100μLとして、鋳型核酸1〜1010本、プライマー10〜100pモル、基質0.1〜0.4mM、およびポリメラーゼ0.1〜4Uである。ここで、ポリメラーゼについての単位(U)は、75℃活性測定条件において、M13mp18ssDNAとそのプライマーを基質として30分間に10nモルのdNTPsを酸不溶性沈殿物に取り込む酸素量を1Uとする。
【0038】
本発明の第1の態様のシームレスカプセル内で生成されたDNAまたはRNAは、その後、遠心分離法、毛細管による吸引法などの公知の方法によってカプセル内から抽出することができる。
【0039】
上記のシームレスカプセルからは、0.1〜20KBヌクレオチド程度のDNAまたはRNAを合成することができる。
【0040】
本発明の第2の態様では、生体高分子合成材料として、鋳型核酸、タンパク質合成用低分子量成分、および無細胞タンパク質合成系を内部に包含したシームレスカプセルを提供する。このようなシームレスカプセルは、その内部において、鋳型DNAまたは鋳型RNAから、アミノ酸等を包含するタンパク質合成用低分子量成分と無細胞タンパク質合成系を用いて、所望のタンパク質の合成を行うことができる。
【0041】
本発明の第2の態様のシームレスカプセルの皮膜を構成する成分および粘稠液体層を構成する成分は、前記第1の態様に記載した物質をいずれも使用することができる。
【0042】
本発明の第2の態様のシームレスカプセル中に包含する鋳型核酸は、前記第1の態様において記載したものをいずれも使用してよく、さらには、鋳型DNAまたはRNAとして、前記第1の態様のシームレスカプセル内で増幅されたDNAまたはそれから合成されたRNAを使用することができる。後者の場合、得られたDNAまたはRNAは、第1の態様のカプセル内部に包含したままで、または前記カプセルから上述の方法によって抽出した後の形態で、上記第2の態様のシームレスカプセル内に包含され得る。
【0043】
本発明の第2の態様のシームレスカプセルに使用する無細胞タンパク質合成系とは、生物から抽出した細胞抽出成分であって、公知の3種のRNAポリメラーゼ(I、IIおよびIII)またはそれ以外のポリメラーゼを包む、タンパク質の合成に必要なほぼ全ての要素を包含するものとする。すなわち、このような無細胞タンパク質合成系の代表的な例としては、例えば、「S−30」または「S−100」と呼ばれる公知の複合成分が挙げられる。特に、「S−30」は、リボソーム、RNAポリメラーゼ、アミノアシルtRNAシンセターゼ等が含まれると考えられているが、現在のところ、その構成成分は完全に解明されてはいない。「S−30」についての詳細は、Translation and Transcription、第7章、Julie M. Pratt著「Coupled Transcription − Translation in Prokaryotic Cell-Free Systems」、IRL Press Oxford(1984年)に記載されている。本発明では、「S−30」の構成成分が解明された段階で、その個々の成分を混合して使用することもできる。
【0044】
前記無細胞タンパク質合成系は、1種またはそれ以上を合わせて使用してよい。合成するタンパク質に依存して、前記無細胞タンパク質合成系から公知の遊離反応を介してリボソームを単離し、他の無細胞タンパク質合成系と合わせて使用してもよい。
【0045】
本発明の第2の態様のシームレスカプセルに包含するタンパク質合成用低分子量成分とは、前記の無細胞タンパク質合成系に加えてアミノ酸取り込み反応を起こさせるために必要な要素(例えば、アミノ酸、ATP、GTP、tRNA、エネルギー再生系、合成mRNA、および適当量のMg2+、K+またはNH4 +等)を含む複合成分である。ここで、アミノ酸は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルパラギン、グルタミン、リジン、アルギニン、システイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジンおよびプロリンの20種類を包含するものとする。
【0046】
本発明の第2の態様において、シームレスカプセル1個の中に包含される各生体高分子合成材料の好ましい量は、生体高分子合成材料の合計使用量を100μLとして、鋳型核酸7〜14μg、タンパク質合成用低分子量成分25〜50μL、および無細胞タンパク質合成系30μLである。
【0047】
上記のようなシームレスカプセル内で生成されるタンパク質は、その後、遠心分離法、毛細管による吸引法などの公知の方法によってカプセル内から抽出することができる。
【0048】
本発明の第2の態様のシームレスカプセル内では、ルシフェラーゼ、フォスファターゼ、DNAポリメラーゼ等のタンパク質を合成することができる。また、合成されたDNAポリメラーゼを用いて再度PCRを行うことにより、鋳型DNAをさらに増幅することも可能である。
【0049】
本発明の第3の態様のシームレスカプセル内に包含する生体高分子合成原料としては、鋳型核酸、生体高分子合成原料としてのプライマーおよび基質、タンパク質合成用低分子量成分、DNAポリメラーゼ、並びに無細胞タンパク質合成系を内部に包含したシームレスカプセルを提供する。
【0050】
このようなシームレスカプセルは、その内部において、鋳型DNAまたは鋳型RNAからPCR法を利用して適当なDNAを増幅し、さらにはその増幅されたDNAからmRNAヘの転写を介して、所望のタンパク質への合成までを行うことができる。
【0051】
上記第3の態様のシームレスカプセルにおいて、皮膜成分および粘稠液体成分、並びにカプセル内に包含する鋳型核酸は、前記第1の態様に記載のものと同様の物質がいずれも使用できる。
【0052】
本発明の第3の態様のシームレスカプセル内に包含する生体高分子合成原料は、プライマーおよび基質から成る。
【0053】
上記プライマーは、前記第1の態様のシームレスカプセル内について記載したものと同様の物質をいずれも選択できる。さらには、鋳型DNAとして、前述の本発明の第1の態様において合成されたDNAを、合成(増幅)された時点のカプセルのままで、またはカプセル内から上記の方法により抽出した後、上記第3の態様のシームレスカプセル内に包含させてもよい。
【0054】
もう一つの生体高分子合成原料である基質としては、前述の本発明の第1の態様について記載したDNA合成用の4種のモノデオキシヌクレオチド(dNTPs)、RNA合成用の4種のモノヌクレオチド、並びにデオキシイノシン5'―三リン酸等のモノヌクレオチドが挙げられる。特に、所望のタンパク質の合成に対応して、RNA合成用モノヌクレオチド混合物は必須要素である。
【0055】
本発明の第3の態様のシームレスカプセルに使用する無細胞タンパク質合成系およびタンパク質合成用低分子量成分、並びに所望の核酸を得るのに必要なポリメラーゼは、本発明の第2の態様において記載した各成分とそれぞれ同義のものを使用してよい。
【0056】
また、無細胞タンパク質合成系は、1種またはそれ以上を合わせて使用してよい。合成するタンパク質に依存して、前記無細胞タンパク質合成系から公知の遊離反応を介してリボソームを単離し、他の無細胞タンパク質合成系と合わせて使用してもよい。
【0057】
本発明の第3の態様において、シームレスカプセル1個の中に包含される各生体高分子合成材料の好ましい量は、生体高分子合成材料の合計使用量を100μLとして、鋳型核酸1〜1010本、プライマー10〜100pモル、基質0.1〜0.4mM、タンパク質合成用低分子量成分25〜50μL、ポリメラーゼ0.1〜4U、並びに無細胞タンパク質合成系30μLである。
【0058】
上記のようなシームレスカプセル内で生成されるタンパク質は、その後、遠心分離法、毛細管による吸引法などの公知の方法によってカプセル内から抽出することができる。
【0059】
上記のようなシームレスカプセル内では、ルシフェラーゼ、フォスファターゼ、DNAポリメラーゼ等のタンパク質の合成を行うことができる。
【0060】
本発明の別の態様では、上記のシームレスカプセルの製造方法を提供する。以下、この製造法を添付図面に基づいて詳しく説明する。
【0061】
図1は、本発明によるシームレスカプセルを製造するのに好適な製造装置のノズル部の一態様を示す模式的縦断面図である。
【0062】
本発明の製造法において使用するのに好適な製造装置のノズル部の材質としては、生体高分子合成材料に悪影響を及ぼさない樹脂または金属等が挙げられるが、例えば、シリコーン樹脂、テフロン樹脂、ステンレススチール鋼、チタン、セラミックス、またはそれらの混合物等が好適である。
【0063】
図1において、ノズル部に送給されたカプセル内容物(生体高分子合成材料)4を内ノズル(第1ノズル)1から、水混和しにくい粘稠液体5を中間ノズル(第2ノズル)2の環状孔先端部からそれぞれ押し出すと同時に、シームレスカプセル用皮膜液6を外ノズル(第3ノズル)3の環状孔先端部から押し出し、この三相複合ジェットを冷却液8中に放出して本発明によるシームレスカプセル7を得る。
【0064】
本発明のカプセルの製造法では、充填物が液状であるため、振動手段を用いて複合ジェット流に適度な振動を与えることによってジェット流の切れを良くしてカプセル化を容易にし、それによって粒径を均一にすることもできる。カプセルの粒径は、用途に依存して、0.01〜10.0mmの範囲内の所望の大きさに成形することができる。
【0065】
上記のようにして製造される本発明のシームレスカプセルは、皮膜に水分を含む未乾燥状態のまま、または乾燥処理された状態のいずれの状態でも使用できる。
【0066】
本発明の生体高分子を合成するシームレスカプセル内において生体高分子を合成するためには、先ず、ターゲットに適合した各種成分をカプセル内に封入し、次に、所望の生体高分子を得るのに必要なポリメラーゼまたは細胞抽出液(すなわち、前記無細胞タンパク質合成系)の反応温度において、必要な時間加温すればよい。必要に応じて、上記反応途中に外部の条件を変化することにより、皮膜の透過性を利用して、カプセル内部の低分子成分種やpHを変化させることも可能である。
【0067】
本発明のシームレスカプセル内で合成されたDNAもしくはRNAまたはタンパク質等の生体高分子の確認は、電気泳動、高速液体クロマトグラフィー、酵素免疫測定法等の公知の方法を用いて容易に行うことができる。
【0068】
【発明の効果】
本発明のシームレスカプセルは次のような有用性が期待できる。
(1)本発明のシームレスカプセルは、微小空間を作り出すことが可能である。すなわち、材料中の鋳型核酸の濃度を調節することにより、カプセル内の微小空間において、一本の鋳型核酸を容易に封入することが可能となる。また、封入する鋳型核酸として種々の混合物を封入して合成反応を行うと、多種類の生成物のライブラリーが得られる。本発明のシームレスカプセルは大きさが均一であり、物理的強度が高い上に光の透過性もあるので、ライブラリー中から有用物質をスクリーニングする際にオートメーション化、高効率化が図れる点で非常に有用である。
(2)鋳型核酸の反応は人工的な皮膜の内部で行うため、生物由来物質以外の人工的な合成物質(例えば、生体に有害な物質)を合成することもできる。
(3)カプセルの寸法、およびそれに封入する材料の内容量を自由に制御できることから、検出感度に合わせて合成量を設定できる。すなわち、従来の方法では検出できなかった物質を見い出せる可能性がある。
(4)生体適合性が高いため、生成物をカプセルから抽出せずにそのまま生物に投与する事が可能である。
【0069】
以上述べたように、本発明の生体高分子合成カプセルは、カプセル中で生体高分子を容易かつ迅速に合成、合成することができるため、前述のようなリポソームやポリピロールを用いたカプセル内での合成に付随する問題点が全く存在しない。
【0070】
【実施例】
本発明は実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0071】
実施例1
カプセル内部でのPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)
1)材料
組成成分(鋳型DNA、トリシン−NaOH、β−メルカプトエタノール、塩化マグネシウム、dNTPs、プライマー、およびTthポリメラーゼ)を混合し、滅菌水を加えて、所定の濃度の反応液を作製する。反応液内での各組成成分の含有濃度を以下に示す。
【0072】
<反応液組成>
鋳型DNA 108本/100μL
高熱菌サーマス・サーモフィラスのDNAポリメラーゼIの遺伝子(2.8 KB)を鋳型DNAとし、その内側の0.9KBを合成した。
トリシン−NaOH(pH8.3) 30mM
β−メルカプトエタノール 5mM
塩化マグネシウム 1mM
dNTPs 各0.2mM
以下の塩基配列を有する2種のプライマー 各100pモル/100μL
プライマーC10:
GCGGGCCACCCCTTCAACCTC
プライマーD2:
CAGGGGCACGGCGAGGGGA
Tthポリメラーゼ 2U/100μL
(東洋紡製、サーモス・サーモフィラス(Thermus thermophilus)HB8由来のDNAポリメラーゼI)
【0073】
シームレスカプセルの皮膜形成用溶液は、分子量500〜5000(好ましくは1000〜3000)のカードランと分子量約1×106のアガロースから、またカプセルと上記内容液の間に介在させる中間層溶液は、パーム硬化油とショ糖脂肪酸エステル(SAIB)からそれぞれ調製した。
【0074】
2)カプセルの作製
上記内容液(反応液)、中間層溶液および皮膜溶液をそれぞれ森下仁丹シームレスカプセル製造用装置に充填した。内容液を温度25℃、流量4.9mL/分、中間層溶液を温度60℃、流量16.4mL/分、皮膜溶液を温度60℃、流量29.6mL/分で、冷却温度8℃で流量938mL/分の冷却液中に同時に押し出すことにより、粒径3.0mmのシームレスカプセルを作製した。
【0075】
Figure 0004102459
【0076】
2)PCR
上記で作製したカプセル1個を容量0.6mLの反応用チューブ(ポリプロピレン製)に入れ、ミネラルオイル(シグマ(Sigma)製)を加えてカプセルをオイルに完全に浸漬させた。その反応用チューブをサーマルサイクラーPC700(アステック製)に設置し、以下のプログラム(▲1▼〜▲3▼)を順に付すことによってPCRを行った。
【0077】
<PCRプログラム>
▲1▼(94℃、5分) :1サイクル
▲2▼(94℃、1分)+(54℃、1分)+(72℃、5分):40サイクル
▲3▼(72℃、10分):1サイクル
【0078】
3)得られた反応物の抽出
反応後のカプセルを0.22μmのフィルターのついたエッペンドルフチューブに入れて、6000rpmで20分間遠心して内容液を回収した。回収した反応液を分子量30000cut限外濾過膜のついたエッペンドルフチューブを用いて10倍以上に濃縮した。
【0079】
4)合成(増幅)されたDNAの定量
濃縮液10μLに色素液である6xDye(ブロムフェノールブルー0.25重量%、キシレンシアノール0.25重量%およびFicoll(Type400 pharmacia)15重量%から成る染料組成物)2μLを加えて、1.0%アガロースゲルのウェルに乗せて電気泳動させた。コントロールとして、長さおよび濃度が既知であるDNAも同時に電気泳動させた。泳動後のゲルを臭化エチジウムで染色して下部より紫外線照射し、発色したDNAをコントロールと比較して定量した結果、濃縮した反応液10μL当たり、0.1〜2.0μgのDNAが合成されていることを確認した。合成されたDNAは、およそ0.9kBであった。
【0080】
実施例2
カプセル内でのタンパク質合成
最初に、以下の手順に従って、大腸菌由来の無細胞タンパク質合成系(以下、大腸菌S−30画分と呼ぶ。)を調製した。
【0081】
使用菌株:E.coli DPB267
使用試薬:
a)2xTY培地(1L当たり)
トリプトン(窒素供給源、Difco製「Bacto-Tryptone」) 16g
イースト抽出物(Difco製「Yeast Extract」) 10g
【0082】
b)S−30調製用培地
1液:KH2PO4 56g、K2HPO4 289gおよびイースト抽出物
10gの混合液
2液:25%(W/V)グルコース 800mL
3液:0.1M酢酸マグネシウム 100mL
チアミン 15mg
メチオニン 0.5g
上記1液〜3液は、使用前に、別個のオートクレーブにおいて滅菌し、またチアミンとメチオニンはそれぞれ、使用前に、0.22μmフィルターを用いてフィルター滅菌した。滅菌後、全部を合わせて混合した。
【0083】
c)S−30用緩衝液1
トリス-酢酸(pH8.2) 10mM
酢酸マグネシウム 14mM
酢酸カリウム 60mM
DTT 1mM
d)S−30用緩衝液2
トリス-酢酸(pH8.2) 10mM
酢酸マグネシウム 14mM
酢酸カリウム 60mM
DTT 1mM
2-メルカプトエタノール 50μL/L
【0084】
e)前混合溶液
ATP(pH7.0) 13.2mM
トリス-酢酸(pH8.2) 0.3M
ホスホエノールピルベート 84mM
酢酸マグネシウム 9.2mM
DDT 4.4mM
19種類のアミノ酸 各0.04mM
(グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、
トレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルパラギン、グルタ
ミン、リジン、アルギニン、システイン、フェニルアラニン、チロシ
ン、トリプトファン、ヒスチジンおよびプロリン)
メチオニン 1mg/mL
ピルビン酸キナーゼ 7U/mL
1%(V/V)アデカノール(旭電化工業製、アルコール系消泡剤)
【0085】
2xTYプレート培地に大腸菌を塗布し、37℃で12時間培養する。次に菌体1白金耳を、5mLの2xTY培地a)に植菌し、37℃で12時間震盪培養した(前々培養)。前々培養液2mLを200mLのS−30調製用培地b)に植菌し、37℃で12時間震盪培地した(前培養)。前培養液全量を、6LのS−30調製用培地b)に植菌し、37℃において、酸素供給量3.5vvmおよび撹拌速度800rpmに設定したジャーファーメンターで培養した。この時点において、消泡剤としてアデカノール1.5mLを添加した。培養中、培養液の450nmでの光学密度(OD450)を経時的に測定し、OD450が2.0に達する直前に、培養液を急冷して集菌した。集菌した菌体を、氷冷したS−30用緩衝液1c)で洗浄した後、−80℃で一晩保存した。
【0086】
保存後の菌体を氷上で解凍し、氷冷したS−30用緩衝液2d)を加えて懸濁させた後、再度集菌した。次いで、菌体10g当たり12.7mLの氷冷したS−30用緩衝液1c)を加えて均一になるまで十分に懸濁させた。この菌体液を、フレンチプレス(SLM Instruments, Inc.製)を用いて8400PSIで破砕した。
【0087】
破砕した菌体液10mLにつきDTT 100μLを添加し、4℃において15400rpmで30分間遠心分離した後、上澄み液を分離した。上澄み液10mLにつき前混合溶液e)3mLを添加し、37℃で80分間穏やかに震盪した。この液を透析膜に入れ、500mLのS−30用緩衝液1c)に対して4℃で2時間透析した。透析中、透析外液を30分毎に交換した。透析後、4℃において4000rpmで5分間遠心分離した。遠心分離後の上澄み液を「S−30」とした。調製後の「S−30」は、2mLずつ分注して、液体窒素中で保存した(これを大腸菌S−30画分として以下で使用する。)。
【0088】
1)内容液の組成
鋳型DNA
ホタル由来のルシフェラーゼ遺伝子の上流に大腸菌で認識されるプロモーターとSD配列を組み込んだものを作製し、全長をPCRにて合成して使用した
もの。
大腸菌S−30画分
タンパク質合成低分子量成分混合液(LM混合液)
酢酸マグネシウム 74mM
酢酸アンモニウム 144mM
酢酸カリウム 288mM
ジチオスレイトール(DTT) 7mM
イソプロピルチオガラクトピラノシド(IPTG) 2mM
5',3'cAMPナトリウム塩 2.6mM
MRE600からのtRNA 0.68mg/mL
ホスホエノールピルビン酸モノカリウム塩 108mM
葉酸カルシウム塩 134.8mg/mL
PEG8000 7.6%
ATP 4.9mM
GTP 3.4mM
CTP 3.4mM
UTP 3.4mM
20種類のアミノ酸(グリシン、アラニン、 各1.3mM
バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、
トレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、
アルパラギン、グルタミン、リジン、アルギニン、
システイン、メチオニン、フェニルアラニン、
チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、プロリン)
【0089】
2)カプセルの製造
大腸菌S−30画分を液体窒素から取り出し、遮光して氷上で解凍した。上記の内容液の各組成を、氷上で、以下に示す配合で混合して内容液を調製した。
<内容液組成(1mLあたり)>
鋳型DNA 70μg
大腸菌S−30画分 0.3mL
LM混合液 0.25mL
滅菌水 全量を1mLにする量。
【0090】
得られた内容液を用いたこと以外は、実施例1の記載と同様にしてカプセルを製造した。
【0091】
製造したカプセル1個を容量0.6mLの反応用チューブ(ポリプロピレン製)に入れ、ミネラルオイル(シグマ(Sigma)製)を加えてカプセルをオイルに完全に浸漬させた。その反応用チューブをサーマルサイクラーPC700(アステック製)に設置して、37℃で2時間反応させた。
【0092】
3)反応物の抽出
反応後のカプセルを0.22μmのメンブレンフィルターのついた遠心型濾過器に入れ、6000rpmで20分遠心濾過して内容液を回収した。
【0093】
4)ルシフェラーゼ活性の検出
ニューレポータジーンルシフェラーゼアッセイシステム ピッカジーン(東洋インキ製造(株))のプロトコールに従った。キットに含まれている発光基質50μL に対してカプセルの抽出液10μLを加えて撹拌後、すぐにルミノメーター(EG&G BERTHOLD Lμmat LB9501)を用いて30秒間の発光量を測定することで、合成されたルシフェラーゼの活性を検出した。コントロールとして、別途市販のルシフェラーゼを希釈したものを使用して標準曲線を作製した。その結果、カプセル抽出液10μL当たり、10〜100fモルのルシフェラーゼが合成されていることが確認された。
【0094】
実施例3
カプセル内でのPCRによるタンパク質合成
1)材料
以下の組成を混合し、滅菌水で希釈することによって、反応液を作製した。
<反応液組成>
鋳型DNA 10本/100μL
大腸菌のアルカリフォスファターゼ遺伝子約2KBを高熱菌サーマス・
サーモフィラスで認識されるプロモーターとSD配列の下流に連結したDNAを作製する。このDNAの全長をPCRで合成(増幅)したものを鋳型DNA
として使用した。
トリシン-NaOH(pH8.3) 300mM
β−メルカプトエタノール 50mM
塩化マグネシウム 10mM
(上記3種の組成成分は、混合して、全体で10μLとした。)
dNTPs(4種のNTP各2mMの混合物) 10μL
プライマーC10およびD2 各100pモル/100μL
Tthポリメラーゼ 2u/100μL
(東洋紡製、サーモス・サーモフィラスHB8由来のDNAポリメラーゼI)
大腸菌S−30画分 30μL
(使用菌株をサーモス・サーモフィラスHB8とし、かつ培養温度を65℃としたこと以外は、実施例2と同じ方法で得たもの)
LM混合液 22.5μL
(実施例2記載のLM混合液から酢酸マグネシウムを除去したもの)
滅菌水 全量を100μLとする量
【0095】
上記反応液を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてカプセルを製造した。
【0096】
2)PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)
作製したカプセルをトリシン−NaOH緩衝液(pH8.3)30mMに対して4℃で一晩透析した後、サーマルサイクラーPC700(アステック製)において、以下のプログラムでPCRを行った。
<PCRプログラム>
▲1▼(94℃、60秒):1サイクル
▲2▼(94℃、30秒)+(68℃、4分):35サイクル
【0097】
PCRの終了後、カプセルをLM混合液に対して4℃で6時間透析した。続いて、68℃でさらに2時間反応させて、タンパク質合成を行った。
【0098】
3)反応物の抽出
反応後のカプセルを0.22μmのフィルターのついたエッペンドルフチューブに入れ、6000rpmで20分間遠心して内容液を回収した。回収された反応液を分子量30000以下cut限外濾過膜のついたエッペンドルフチューブを用いて10倍以上に濃縮した。
【0099】
4)アルカリフォスファターゼ活性の検出
96穴のマイクロアッセイプレートに濃縮液10μLと10000倍に希釈したアルカリフォスファターゼの発光基質であるCSPD 50μLを入れて混合し、アルカリフォスファターゼ活性の検出した。コントロールとして市販のアルカリフォスファターゼを希釈し、同様に基質と混合してウェルに入れた。37℃で15分間加温した後、プレートの下にX線フィルムを敷き、暗所で1時間感光させた。その結果、濃縮した反応液10μLあたり、10〜100fモルのアルカリフォスファターゼが合成されていることを確認した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるシームレスカプセルを製造するのに好適な製造装置のノズル部の一態様を示す模式的縦断面図。
【符号の説明】
1…内ノズル(第1ノズル)、2…中間ノズル(第2ノズル)、3…外ノズル(第3ノズル)、4…カプセル内容物、5…水混和しにくい粘稠液体、6…シームレスカプセル用皮膜液、7…本発明のシームレスカプセル、8…冷却液。

Claims (4)

  1. 多糖類またはタンパク質を皮膜主成分とする直径0.01〜10.0mmのシームレスカプセル内に、水とは混和しにくい粘稠液体層を介して生体高分子合成材料を封入したものであって、該多糖類がカードラン、アガロース、またはそれらの混合物であり、該生体高分子合成材料が鋳型核酸、生体高分子合成原料としてのプライマーおよび基質、並びにDNAポリメラーゼを含有することを特徴とする生体高分子を合成するシームレスカプセル。
  2. 生体高分子合成材料が、鋳型核酸、タンパク質合成用低分子量成分、および無細胞タンパク質合成系を含有する請求項1記載の生体高分子を合成するシームレスカプセル。
  3. 生体高分子合成材料が、鋳型核酸、生体高分子合成原料としてのプライマーおよび基質、タンパク質合成用低分子量成分、DNAポリメラーゼ、並びに無細胞タンパク質合成系を含有する請求項1記載の生体高分子を合成するシームレスカプセル。
  4. 順次増大する半径を有して同心円上に配置された第1ノズル、第2ノズル、および第3ノズルからそれぞれ生体高分子合成材料、水とは混和しにくい粘稠液体および皮膜材料を、同時に冷却液体中に押し出すことを特徴とする請求項1記載の生体高分子を合成するシームレスカプセルの製造方法。
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