JP4101599B2 - 筆記具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筆記具に関する。詳しくは、主にホワイトボードなどの略垂直面に筆記する際に好適に用いられる筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ホワイトボードなどのほぼ垂直面に筆記する場合に用いられるものとして、例えば、特許文献1に示されるように、先端側にペン先部を備えた筆記具本体と、不使用時にペン先部を覆うキャップとからなるホワイトボード用マーカーが知られている。このものは、消しカスが溜まっているホワイトボードのチョーク受けにマーカーを置いてしまった場合でも、マーカーの軸表面に消しカスを付きにくくして、次にマーカーを使用する場合でも手や指が消しカスの中の着色剤によって汚れてしまわないようにすることができるとともに、ペン芯において分離することがなく、即座に筆記することができる新規なマーカーを提供することを目的としたもので、筆記具本体の尾端側に環状突起を設け、チョーク受けに置いたときに該マーカーの中心線が前方に傾斜するようにしている。又、筆記具本体の尾端及びキャップの先端を半球状に形成し、マーカーを立てて置くことができないようにしているので、着色剤、樹脂および添加剤が溶剤と分離してしまうことがないため、すぐに筆記できるというものである。
【0003】
一方、掌に包み込んで握った態様で筆記する筆記具として、例えば、特許文献2に示されるようなものが知られている。このものは、手指が不自由な場合であっても、容易に使用することが可能な筆記具を提供することを目的としたもので、筆記具本体を曲面形状に形成するとともにペン先部を筆記具本体に対し傾斜させて延出させて設けている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−197884号公報
【特許文献2】
実用新案登録第3058776号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した特許文献1に開示される筆記具にあっては、通常の持ち手で握った態様で筆記するときに、以下の要因によって、長時間筆記した際の疲労感を増大するという不都合がある。すなわち、筆記は、前記筆記具本体の先端側を親指,人差し指及び中指で摘みながら、手首の軽いスナップによって、筆記具本体に微小な往復回転運動を筆記具に与えることにより行う。この際、親指及び人差し指の各付け根間を結ぶ手の縁部には、前記筆記具本体が接触し、これによって、筆記具は、やや傾斜した状態で、先端側の摘んだ部分と前記手の縁部との二箇所で支持されることになる。ここで、当該手の縁部は複雑な面形状をなしている一方、筆記具本体は単純な面形状をなしているため、これら手の縁部と筆記具本体は安定的に支持し辛い。従って、筆記時において、前記手の縁部に筆記具本体が密着しにくくなり、そこでの筆記具の支持をしっかり行うことができず、前記筆記具本体を摘む部分に荷重が集中する他、筆記具本体が適正方向以外にブレ易くなって、安定した往復回転運動の動作が得られなくなり、これらの要因が、長時間筆記した際の疲労感の増大をもたらす。又、筆記時に適性方向以外のブレが生じないとしても、実際の軸径と体感する軸径(以下、本明細書では「体感軸径」という)とは異なるものとなる。すなわち、筆記時おいて、筆記具本体に微小な往復回転運動を行わせるわけであるが、この回転運動により、体感軸径が増大することとなる。例えば、軸径がrの筆記具を30°傾けた場合、
r=実際の軸の半径
R=体感軸の半径=r÷cos30°=r×1.15
つまり、体感軸径は実際の軸径よりも1.15倍太くなるのである。このことは、密着性などの使用感に大きく影響を及ぼし、本発明者らの鋭意調査の結果によると、筆記具本体の手の縁部が添えられる部分は、細身で密着性が高い形状が好まれる傾向があることがわかっている。
【0006】
ところで、ホワイトボードなどのほぼ垂直面に筆記する場合に、ホワイトボードの上側領域では、通常の持ち手で握った態様で筆記していても支障はないが、ホワイトボードの下側領域では、通常の持ち手で握った態様で筆記していると手首を折り曲げてもなお筆記し難く、中腰の姿勢で筆記作業を行うことになる。そして、長時間そのような筆記作業を行うと、腰に負担がかかり、腰痛の原因にもなってしまう。又、通常の持ち手で握った態様で筆記する場合に、ペン先部の近傍に指の先端部を添えて筆記する傾向があるが、その際に、手も板面に添えることとなり、例えばホワイトボードの場合であれば、板面のインクで掌を汚してしまう問題がある。そこで、前述した特許文献2に開示されるような、掌に包み込んで握った態様で筆記する筆記具の採用も考えられるが、このものは掌に包み込んで握った態様で筆記することしか想定されておらず、様々な筆記する状況に対応することは不可能である。
【0007】
以上のような問題に鑑み、本発明は、このような筆記具の作業性を改善することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の問題を解決すべく、本発明の筆記具は、先端側にペン先部を備えた筆記具本体と、不使用時にペン先部を覆うとともに使用時に筆記具本体の尾端側に接続可能なキャップとからなる筆記具であって、前記筆記具本体は、ペン先部の近傍に設けられた把持領域を備え、前記キャップは、筆記具本体の尾端側に接続した状態で、少なくとも周囲の外形よりも細く設けられた細径領域を備え、前記筆記具本体の尾端側にキャップを接続しないで、掌に包み込んで握った態様で筆記するときに、前記把持領域に指の先端部を添え得るように構成され、かつ、前記筆記具本体の尾端側にキャップを接続し、通常の持ち手で握った態様で筆記するときに、前記把持領域に指の先端部を添え得るとともに、前記細径領域に親指及び人差し指の各付け根間を結ぶ手の縁部を添え得るように構成され、前記把持領域は、筆記具本体の先端側に向かって暫次軸径が細くなる部分を有している。
【0009】
このようなものであれば、キャップを筆記具本体から取りはずし、掌に包み込んで握った態様で筆記すること及びキャップを筆記具本体の尾端側に接続し、通常の持ち手で握った態様で筆記することができるので、様々な筆記する状況に対応して、筆記具本体の握り態様を選択し、筆記することができる。又、通常の持ち手で握った態様で筆記することを選択したときに、親指と人差し指の各付け根間を結ぶ手の縁部が添えられる部分が細径となっているので、体感軸径を抑制することができ、良好な使用感を得ることができる。尚、本発明の細径領域の細径という概念は、その部位の断面における外縁を円形状にし、その円の径が細径であるということに限定されるものではなく、外縁が円形状以外の場合に、その部位の断面における外縁すべてを包含する仮想円を描いたとき、その仮想円の径が細径であることを含む。
【0010】
前記把持領域が、筆記具本体の先端側に向かって暫次軸径が細くなる部分を有しているものであれば、通常の持ち手で握った態様で筆記するときにあっては、把持領域を摘む親指、人差し指及び中指を無理に曲げることなく、筆記具本体を支持できるので、無駄な力をかけることなく、筆記に伴う疲労を軽減することができる。又、掌に包み込んで握った態様で筆記するときにあっては、把持領域を摘む指を無理に曲げることなく、掌で卵を包む込むように筆記具本体を掌に包み込んで握ることができるので、無駄な力をかけることがなく筆記できる。
【0011】
キャップに設けられる細径領域の具体的な構造としては、くびれ状に設けられていることが挙げられる。このようにすることで、密着性が高まり、安定した筆記動作を得ることができる。又、キャップでペン先部を覆っている状態から使用するためにキャップを外すとき、指掛かりとしても利用できる。
【0012】
掌に包み込んで握りやすい具体的な構造としては、前記筆記具本体を太鼓状に設けることが挙げられる。
【0013】
更に筆記し易い具体的な構造としては、筆記具本体の尾端部に前記キャップを接続したときに、前記筆記具本体と前記キャップは連続的な曲面をなす形状に設けられていることが挙げられる。
【0014】
特に、筆記具がホワイトボード用マーカーであれば、ホワイトボードに筆記する際に、筆記面の上側領域では、通常の持ち手で握った態様で筆記し、筆記面の下側領域では、掌に包み込んで握った態様で筆記するなど、多様な筆記態様を求められても対応することができる。
【0015】
尚、本明細書において、位置もしくは方向を示す用語である「先」とは、特に明記しない限り、筆記具の筆記面に近い側に用いられ、「尾」とは、その軸方向の反対側について用いられる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1ないし図5に示すものは、本実施形態に係る筆記具たるホワイトボード用マーカー1である。図1は本発明の一実施形態における筆記具を示す全体斜視図であり、図2は同実施形態における筆記具本体2を示す平面図であり、図3は同実施形態におけるキャップを示す断面図である。又、図4は同実施形態における筆記具を通常の持ち手で握った態様で筆記するときの状態を説明する斜視図であり、図5は同実施形態における筆記具を掌に包み込んで握った態様で筆記するときの状態を説明する斜視図である。
【0017】
ホワイトボード用マーカー1は、略垂直面に設置されたホワイトボードに筆記する際に好適に用いられるもので、先端側にペン先部24を備えた筆記具本体2と、不使用時にペン先部24を覆うとともに使用時に筆記具本体2の尾端側に接続可能なキャップ3とを備えている。
【0018】
筆記具本体2は、軸本体21と、軸本体21の尾端側に固定され、軸本体21の尾端側を蓋封する尾栓22と、軸本体21の先端側に固定され、軸本体21の先端側を蓋封する先栓23と、先栓23から導出されるペン先部24とを備えている。
【0019】
軸本体21は、樹脂の射出成形により形成されるもので、外形が中央位置を最も膨出させ、先端側と尾端側で対称となる太鼓状の緩やかな曲線形状をなし、内部に空洞が設けられた胴体部210と、胴体部210の先端側に延出され、胴体部210の外形よりも小径に設けられ、胴体部210の空洞と連通させた空洞を有する筒状の延出部211とを備えている。そして、本実施形態では、ペン先部24の近傍である胴体部210の先端側半分を把持領域2aとしている。従って、把持領域2aは、軸本体21の胴体部210が太鼓状の緩やかな曲線形状をなしているので、胴体部210の先端側、すなわち、筆記具本体2の先端側に向かって暫次軸径が細くなるように設けられている。尚、筆記具本体2は、把持領域2aに指を添え、掌に包み込んで握ったときに、すっぽりと納まる程度の大きさに設けられている。更に具体的には、本実施形態では、筆記具本体2の形状を略決定付ける胴体部210において、長さを55mmに設定するとともに、中央位置の直径を26mmに、又、端部位置の直径を21mmにそれぞれ設定している。又、軸本体21の胴体部210に設けられる把持領域2aは、先端側に向かって暫次軸径が細くなっているが、その軸径の減少度合いは、人の指が自然に添えられる程度に設定されている。更に具体的には、本実施形態では、把持領域2aは、半径152.5mmの円弧形状に設定している。
【0020】
尾栓22は、樹脂の射出成形により形成されるもので、底部が円形状をなす断面コ字型のカップ状のものであり、軸本体21の空洞にカップ状の開口している側を向けて嵌合して固定される。尚、その嵌合の深さは、全体の2/3程度であり、よって、軸本体21から全体の1/3程度は軸本体21から突出させた状態で固定されている。尚、尾栓22の外形は、胴体部210の端部位置の直径よりも僅かに小さい直径で底部を構成している。更に具体的には、本実施形態では、底部の直径を18mmに設定している。因みに、この尾栓22が筆記具本体21から突出する寸法は、筆記具本体21の胴体部210の長さに対して、1/10にも満たない。
【0021】
先栓23は、樹脂の射出成形により形成されるもので、一端側から他端側に連通する開口を有する漏斗形状のものであり、末広がりになっている側を前記延出部211に固着している。又、先細りになっている側は、中央にペン先部24を導出し得るようにペン先部24の外形に対応させた大きさの開口部が設けられ、当該開口部からペン先部24を導出している。
【0022】
ペン先部24は、筆記具本体2の内部でインクを含浸させた中綿と該中綿を内装する筒状体とからなる図示しないインク貯留体と接続され、筆記の際に、随時インクが供給される構造になっている。従って、ペン先部24が露出した状態では、インクが揮発するので、不使用時には、キャップ3でペン先部24を覆うことで、インクの揮発を防ぐようにしている。
【0023】
キャップ3は、樹脂の射出成形により形成されるものである。キャップ3の一端側には、端部の円周形状に沿って形成される第1の周壁部31と第1の周壁部31に囲われた第1の開口部32が設けらている。そして、第1の開口部32の内径は、筆記具本体2の尾端側に設けられた尾栓22の外形と略等しくされ、開口の深さは、尾栓22の筆記具本体2から突出した部分を格納できるよう設定されている。そして、尾栓22の外面に嵌合させ、かつ、胴体部210の延出部211が設けられる側と反対側の端縁210sと当接して位置決め固定されるようになっている。従って、使用時には、筆記具本体2の尾端側にキャップ3を嵌合して接続できる。
【0024】
キャップ3の他端側には、端部の円周形状に沿って形成される第2の周壁部35と第2の周壁部35に囲われた第2の開口部36が設けらている。そして、第2の開口部36の内径は、筆記具本体2の先端側に設けられた先栓23の外形と略等しくされ、開口部の内部の形状は、筆記具本体2のペン先部24を格納できるよう設定されている。そして、先栓23の外面に嵌合させ、かつ、胴体部210の延出部が設けられる側の端縁210tと当接して位置決め固定されるようになっている。尚、前述した第1の開口部32と第2の開口部36とは、隔壁39により分離されていて、第1の開口部32と第2の開口部36とが連通しない構造となっている。従って、不使用時には、インクの揮発を防ぐためにペン先部24を覆うべく、筆記具本体2の先端側にキャップ3を嵌合できる。
【0025】
又、キャップ3の外形は、中央位置を略最小径にし、一端側と他端側で対称形状となるくびれ状の緩やかな曲線形状をなしている。つまり、キャップ3は、その全体形状を鼓状に設けられている。又、本実施形態では、このくびれ状に設けられたキャップ3の中央位置を基準位置とし、その基準位置から一端側及び他端側へ延びるように、キャップ3の一端から他端にかけた全域を細径領域3bとして設定している。特に、本実施形態では、キャップ3の中央位置にある基準位置を中心として、キャップ3の一端から他端にかけた全域のうちの少なくとも2/3程度の領域が、細径領域として最も効果的に機能している。そして、キャップ3の軸心方向と直行するすべての断面における外縁の径は、その周囲に位置する最大外形、すなわち、筆記具本体2の胴体部210の軸心方向と直行する断面における外縁のうち最も大きい径よりも、細く設けられている。尚、本実施形態では、一端側から他端側に向かう軸心方向に直交する断面における外縁を円形状にしている。そして、キャップ3を筆記具本体2の尾栓22の外面に嵌合させたとき、すなわち、キャップ3を筆記具本体2の尾端側に接続したときに、筆記具本体2と前記キャップ3は連続的な曲面をなす形状に設けられている。尚、この細径領域3bは、筆記具本体2の尾端側にキャップ3を接続したときに、筆記具本体2のペン先部24近傍に設けられた把持領域2aを親指,人差し指及び中指で摘んだ状態で、親指及び人差し指の各付け根間を結ぶ手の縁部を添えられる位置に設けられている。更に具体的には、本実施形態では、キャップ3の長さを26mmに設定し、その中央位置が最も細い径となるように構成されている。つまり、胴体部210の先端から細径領域3bのうち最も細い径となる部位までの距離は、55mm+26mm/2=68mmに設定されている。又、キャップ3の外形はくびれ状の緩やかな曲線形状をなしているが、そのくびれの度合いは、通常の持ち手で握った態様で筆記するときに、親指と人差し指の各付け根間を結ぶ手の縁部に密着感を与えられる程度に設定されている。更に具体的には、本実施形態では、キャップ3の外形は、半径72.1mmの円弧形状に設定することで、くびれ状の緩やかな曲線形状を形成している。更に、キャップの両端の直径は、筆記具本体と接続したときに連続した曲面をなすように、前述した胴体部210の端部位置の直径と等しくしている。つまり、キャップ両端の直径は、それぞれ21mmに設定している。
【0026】
更に、キャップ3の一端側及び他端側に設けられた第1の周壁部31及び第2の周壁部35の端縁は、一端側から他端側に向かう軸線方向に直交するような平面を構成している。このようにしておくことで、いずれの側でも、筆記具本体2を接続した状態で、載置面に対して起立状態で載置させておくことができる。従って、例えば、インクがなくなりかけてきた場合、不使用時に筆記具本体2にキャップ3を装着し、キャップ3を下に向け、起立状態で載置させておけば、ペン先部24の側にインクを収集でき、インクを最後まで中綿に停滞させることなく使い切ることが可能となる。
【0027】
このように構成された筆記具の使用方法について説明する。
【0028】
先ず、通常の持ち手で握った態様で筆記するときには、筆記具本体2からキャップ3を外し、筆記具本体2の尾端側にキャップ3を接続する。そして、筆記具本体2のペン先部24の近傍に設けられた把持領域2aを親指,人差し指及び中指で摘み、又、キャップ3に設けられた細径領域3bに親指及び人差し指の各付け根間を結ぶ手の縁部を添える。これによって、ホワイトボード用マーカー1は、やや傾斜した状態で、把持領域2aを摘んだ部分と細径領域3bに添えられた前記手の縁部との二箇所で支持されることになる。このときに、把持領域2aが筆記具本体2の先端側に向かって暫次軸径が細くなっていて、その部分に指の先端を当接させるので、指を必要以上に曲げることはない。又、細径領域3bがくびれ状になっているので、密着性が高く、安定した支持ができる。そして、このように握った状態で、手首の軽いスナップによって、筆記具本体2に微小な往復回転運動を与え、図示しないホワイトボードの筆記面に筆記する。
【0029】
次に、掌に包み込んで握った態様で筆記するときは、筆記具本体2からキャップ3を外し、筆記具本体2のみの状態にする。そして、筆記具本体2の把持領域2aに指の先端部分を添え、掌で卵を包む込むように筆記具本体2を掌に包み込んで握る。因みに、掌で卵を包み込むように握る態様は、人の掌で、ものを掴んで握るときの自然な握り形状であり、無駄な力をかけることがない。そして、このように筆記具本体2を握った状態で、手首の軽いスナップによって、ホワイトボードの筆記面に筆記する。
【0030】
このように本実施形態のホワイトボード用マーカー1は、先端側にペン先部24を備えた筆記具本体2と、不使用時にペン先部24を覆うとともに使用時に筆記具本体2の尾端側に接続可能なキャップ3とからなり、前記筆記具本体2は、ペン先部24の近傍に設けられた把持領域2aを備え、前記キャップ3は、筆記具本体の尾端側に接続した状態で、周囲の外形よりも細く設けられた細径領域3bを備え、前記筆記具本体2の尾端側にキャップ3を接続しないで、掌に包み込んで握った態様で筆記するときに、前記把持領域2aに指の先端部を添え得るように構成され、かつ、前記筆記具本体2の尾端側にキャップ3を接続し、通常の持ち手で握った態様で筆記するときに、前記把持領域2aに指の先端部を添え得るとともに、前記細径領域3bに親指及び人差し指の各付け根間を結ぶ手の縁部を添え得るように構成されているので、キャップ3を筆記具本体2から取りはずし、掌に包み込んで握った態様で筆記すること及びキャップ3を筆記具本体2の尾端側に接続し、通常の持ち手で握った態様で筆記することができる。従って、様々な筆記する状況に対応して、筆記具本体2の握り態様を選択し、筆記することができる。又、通常の持ち手で握った態様で筆記することを選択したときに、親指と人差し指の各付け根間を結ぶ手の縁部が添えられる部分が細径となっているので、体感軸径を抑制することができ、良好な使用感を得ることができる。
【0031】
前記把持領域2aは、筆記具本体2の先端側に向かって暫次軸径が細くなっているので、通常の持ち手で握った態様で筆記するときにあっては、把持領域2aを摘む親指、人差し指及び中指を無理に曲げることなく、筆記具本体2を支持できるので、無駄な力をかけることなく、筆記に伴う疲労を軽減することができる。又、掌に包み込んで握った態様で筆記するときにあっては、把持領域2aを摘む指を無理に曲げることなく、掌で卵を包む込むように筆記具本体2を掌に包み込んで握ることができるので、無駄な力をかけることがなく筆記できる。
【0032】
又、キャップ3に設けられる細径領域3bが、くびれ状に設けられているので、密着性が高く、安定した筆記動作を得ることができる。又、キャップ3でペン先部24を覆っている状態から使用するためにキャップ3を外すとき、指掛かりとしても利用できる。
【0033】
更に、前記筆記具本体2を太鼓状に設けているので、掌に包み込んで握った態様で筆記するのに都合良い。
【0034】
又、筆記具本体2の尾端部に前記キャップ3を接続したときに、前記筆記具本体2と前記キャップ3は連続的な曲面をなす形状に設けられているので、手にひっかかることもなく使い勝手が良い。又、筆記具全体として流線的なデザインが施されており、使用者の嗜好を満足させ得る。
【0035】
更に、本実施形態においては、本発明の筆記具がホワイトボード用マーカー1であるので、ホワイトボードに筆記する際に、筆記面の上側領域では、通常の持ち手で握った態様で筆記し、筆記面の下側領域では、掌に包み込んで握った態様で筆記するなど、多様な筆記態様を求められても対応することができる。
【0036】
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0037】
本実施形態では、把持領域2aを緩やかな曲線形状により、暫次軸径が細くなるように構成しているが、暫次軸径が細くなっている必要はないし、又、暫次軸径が細くなるようなものであっても、テーパー状の直線形状により構成されていても良い。尚、本実施形態では、太鼓状の形状をなす胴体部210の先端側半分を把持領域2aとしているため、把持領域2aの全長に渡って暫次軸径が細くなるように構成されていているが、前述したように暫次軸径が細くなっている必要はないし、又、暫次軸径が細くなるようなものであっても、全長に渡るのではなく部分的に暫次軸径が細くなっているようなものであっても良い。このように把持領域2aの形状は、種々の形状のものを採用することができる。
【0038】
又、本実施形態では、細径領域3bをくびれ状の緩やかな曲線形状により構成しているが、直線形状により構成しても良い。尚、本実施形態では、キャップの中央位置を最小径として、細径領域3bを構成しているが、筆記具本体2の尾端部分とキャップ3の筆記具本体2の尾端側に接続される側の部分とで、細径領域3bを構成し、最小径となる部位を筆記具本体2の側に設けていても良い。又、キャップ3を全長にわたり同径にしておき、かつ、その径を筆記具本体2の尾端の径より細いものにしておいても良い。このように、細径領域3bの形状は、筆記具本体2の尾端側に接続した状態で、少なくとも周囲の外形よりも細く設けられている部分を有する限りにおいて、種々の形状のものを採用することができる。
【0039】
更に、本実施形態では、筆記具本体2を、軸本体21と、尾栓22と、先栓23の3部材を組み合わせているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、軸本体21の構成を、胴体部210の最も膨出した中央位置で先端側の部材と尾端側の部材に分割し、尾端側の部材と尾栓22とを一体成形により設けても良いし、先端側から尾端側に向かう軸線方向に直交する面で分割するのではなく、当該軸線方向に添う面で分割されていても良い。
【0040】
又、本実施形態では、筆記具たるホワイトボード用マーカー1を筆記具本体2とキャップ3とで構成したが、図6に示すように、更に他のホワイトボード用マーカー1'の筆記具本体200とキャップ300を連らねて接続するようなものであっても良い。通常であれば、色違いのホワイトボード用マーカーが、ホワイトボードの粉受けに乱雑に置かれるが、このようにすることで、複数のホワイトボード用マーカーをまとめて置いておくことが可能になり、筆記作業を円滑に行うことができる。尚、この実施形態のものは、筆記具本体2とキャップ3とが一対で構成されているので、交換時には、その一対の筆記具本体2とキャップ3とを取り替えれば良い。
【0041】
更に、図7に示すように、キャップ3を介して筆記具本体2と他の筆記具本体200とを尾端側同士を対向させて接続し得るように構成されているものであっても良い。このものは、両端にペン先部24が露出しているので、筆記具本体2と他の筆記具本体200とを異なる色にしておけば、筆記の途中で色を変えるということも迅速に対応可能である。
【0042】
更に、本実施形態では、本発明をホワイトボード用マーカー1に適用した例を図示説明したが、このような用途のものに限定されるものでもなく、又、マーカー以外のボールペン、繰り出し鉛筆等の他の筆記具であっても良い。
【0043】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明によれば、キャップを筆記具本体から取りはずし、掌に包み込んで握った態様で筆記すること及びキャップを筆記具本体の尾端側に接続し、通常の持ち手で握った態様で筆記することができるので、様々な筆記する状況に対応して、筆記具本体の握り態様を選択し、筆記することができる。
【0044】
又、通常の持ち手で握った態様で筆記することを選択したときに、親指と人差し指の各付け根間を結ぶ手の縁部が添えられる部分が細径となっているので、体感軸径を抑制することができ、良好な使用感を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における筆記具を示す全体斜視図。
【図2】同実施形態における筆記具本体を示す平面図。
【図3】同実施形態におけるキャップを示す断面図。
【図4】同実施形態における筆記具を掌に包み込んで握った態様で筆記するときの状態を説明する斜視図。
【図5】同実施形態における筆記具を通常の持ち手で握った態様で筆記するときの状態を説明する斜視図。
【図6】他の実施形態における筆記具を示す全体斜視図。
【図7】更に他の実施形態における筆記具を示す全体斜視図。
【符号の説明】
1…ホワイトボード用マーカー(筆記具)
2…筆記具本体
21…軸本体
210…胴体部
211…延出部
22…尾栓
23…先栓
24…ペン先部
2a…把持領域
3…キャップ
31…第1の周壁部
32…第1の開口部
35…第2の周壁部
36…第2の開口部
39…隔壁
3b…細径領域

Claims (6)

  1. 先端側にペン先部を備えた筆記具本体と、不使用時にペン先部を覆うとともに使用時に筆記具本体の尾端側に接続可能なキャップとからなる筆記具であって、
    前記筆記具本体は、ペン先部の近傍に設けられた把持領域を備え、
    前記キャップは、筆記具本体の尾端側に接続した状態で、少なくとも周囲の外形よりも細く設けられた細径領域を備え、
    前記筆記具本体の尾端側にキャップを接続しないで、掌に包み込んで握った態様で筆記するときに、前記把持領域に指の先端部を添え得るように構成され、かつ、前記筆記具本体の尾端側にキャップを接続し、通常の持ち手で握った態様で筆記するときに、前記把持領域に指の先端部を添え得るとともに、前記細径領域に親指及び人差し指の各付け根間を結ぶ手の縁部を添え得るように構成され、前記把持領域は、筆記具本体の先端側に向かって暫次軸径が細くなる部分を有していることを特徴とする筆記具。
  2. 前記細径領域は、くびれ状に設けられていることを特徴とする請求項1記載の筆記具。
  3. 前記筆記具本体は、太鼓状に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の筆記具。
  4. 前記筆記具本体の尾端側に前記キャップを接続したときに、前記筆記具本体と前記キャップは連続的な曲面をなす形状に設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の筆記具。
  5. 前記筆記具は、ホワイトボード用マーカーであることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の筆記具。
  6. 先端側にペン先部を備えた筆記具本体と、不使用時にペン先部を覆うとともに使用時に筆記具本体の尾端側に接続可能なキャップとからなる筆記具であって、
    前記筆記具本体は、ペン先部の近傍に設けられた把持領域を備え、
    前記キャップは、筆記具本体の尾端側に接続した状態で、少なくとも周囲の外形よりも細く設けられた細径領域を備え、
    前記筆記具本体の尾端側にキャップを接続しないで、掌に包み込んで握った態様で筆記するときに、前記把持領域に指の先端部を添え得るように構成され、かつ、前記筆記具本体の尾端側にキャップを接続し、通常の持ち手で握った態様で筆記するときに、前記把持領域に指の先端部を添え得るとともに、前記細径領域に親指及び人差し指の各付け根間を結ぶ手の縁部を添え得るように構成され
    前記筆記具本体の尾端側に前記キャップを接続したときに、前記筆記具本体と前記キャップは連続的な曲面をなす形状に設けられていることを特徴とする筆記具。
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