JP4100798B2 - 車体フレーム修正機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、事故などで変形した自動車のフレームを修正する車体フレーム修正機に関する。
【0002】
【従来の技術】
事故などで変形した自動車のフレームやボディを修正する装置として、例えば、特開昭47−14850号公報、特開昭50−37143号公報、特開昭51−118235、特開昭54−17238号公報、特開昭55−55221号公報などにフレーム修正機が開示されている。
【0003】
これらの修正機は、変形した自動車のフレームやボディを、床面に敷設されたレールあるいは専用の支持部材に固定し、変形部分にチェーンを引っ掛け、チェーンを油圧シリンダなどで引っ張ることによってフレームやボディなどを元の形状に復元する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のフレーム修正機は、チェーンや専用の支持部材を用いて自動車のフレームやボディを固定する方式であるため、これらの固定作業および修正完了後の取り外し作業に多大な労力と時間とを費やしているだけでなく、修正作業を行うために広いスペースを必要としている。
【0005】
また、修正作業を行う場合、スプリングバックを考慮して力を加えなければならないので、正確な修正を行うには高度の熟練を要している。また、引っ張り力の掛け過ぎでフレームやボディなどに損傷を与えたり、修正不要な部分を変形させることがある。
【0006】
さらに、修正作業中にチェーンが自動車から外れたり、過負荷によってチェーンが破断して重大事故を起こす危険性が高い。
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、自動車のフレームの修正作業を短時間で正確かつ安全に行うことができ、スペースの有効活用を図ることも可能な車体フレーム修正機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の車体フレーム修正機は、変形した車体フレームを装入可能な枠状体の内部に、車体フレームに圧力を加えるための複数の加圧装置を備え、前記加圧装置の基端部分を前記枠状体の一部に当接または係合させ、前記加圧装置の作動部分を前記車体フレームの異なる3つの部分に当接可能な構造とし、前記加圧装置の作動時の反力を前記枠状体で支えて前記車体フレームの異なる3つの部分を同時に加圧しながら修正することを特徴とする。このような構成とすることにより、変形した車体フレームを枠状体の内部に装入し、複数の加圧装置で車体フレームに圧力を加えて変形部分を修正することが可能となる。
【0009】
本発明の車体フレーム修正機によれば、車体フレームを枠状体の内部に装入し、複数の加圧装置で加圧しながら、修正を行うので、車体フレームをチェーンなどで固定したり引っ張ったりする必要がなく、修正作業を短時間で安全に行うことができる。また、車体フレームの変形部分を直接的に加圧、修正するのでスプリングバックが極めて小さく、高度な熟練者でなくても正確な修正を行うことができる。さらに、枠状体の内部のみで車体フレームの修正作業を行うことができるので、スペースの有効活用を図ることも可能である。
【0010】
枠状体は、少なくとも、床面と両側面の3面、天井面と両側面の3面あるいは床面と天井面と両側面の4面が囲まれた箱体構造とすることが望ましく、これらの箱体を互いに連結した構造とすることもできる。また、枠状体は、H形鋼、I形鋼、L形鋼などの鋼材を三次元的に組み合わせて形成することができる。また、加圧装置は、油圧や空気圧などで伸縮するオイルシリンダやエアシリンダあるいはネジ機構で伸縮するジャッキなどを用いることができる。この場合、加圧装置の基端部分を枠状体の一部に当接または係合させ、この加圧装置の作動部分を修正すべき車体フレームに当接可能な構造とすることにより、加圧装置の作動時の反力を枠状体で支えて、車体フレームを加圧、修正することが可能となる。なお、変形した車体フレームの異なる3つの部分を同時に加圧しながら修正作業を行えるように、3個以上の加圧装置を備えることが望ましい。
【0011】
また、加圧装置の作動部分に、車体フレームの一部に密着または係合する形状を有する係合用アタッチメントを着脱できる機構を設ければ、必要に応じて係合用アタッチメントを加圧装置に装着することにより、係合用アタッチメントを車体フレームに確実に係合させて加圧、修正を行うことが可能となるので、作業性、安全性および作業精度などが向上する。さらに、加圧装置の作動部分に延長用アタッチメントを着脱できる機構を設ければ、必要に応じて延長用アタッチメントを加圧装置に装着することにより、車体フレームの変形部分が加圧装置の作動部分から離れた位置にある場合でも、加圧、修正作業を行うことが可能となる。
【0012】
前記の加圧装置を、枠状体の床面、内側面、天井面に備えることにより、異なる3方向からの加圧が可能となるので、左右方向や上下方向など多方向に変形した車体フレームでも、その修正を容易に行うことができる。
【0013】
また、この加圧装置を、枠状体の天井面から垂下させた保持部材に係止した構造とすることにより、車体フレームの変形部分が、枠状体の天井面から離れた位置にある場合でも加圧修正作業が可能となる。
【0014】
この場合、保持部材を、伸縮、揺動、回動可能とすることにより、加圧位置や加圧方向などを任意に定めることが可能となるので、車体フレームのサイズや変形状態に対応した適切な位置、方向から加圧して、正確な修正作業を行うことができるようになる。
【0015】
また、加圧装置の反力を支える反力支持部材を、枠状体の内側面に備えることにより、枠状体の内側面から離れた位置においても強力な加圧を行うことができるようになるので、大きく変形した車体フレームの修正作業も容易となる。
【0016】
この反力支持部材を、枠状体の内側面方向に移動可能な構造とすることにより、加圧装置の位置に応じ、内側面の任意の位置で加圧装置の反力を支えることが可能となる。
【0017】
そして、加圧装置と保持部材を、枠状体の床面方向、側面方向、天井面方向のそれぞれの方向に移動可能とすることにより、車体フレームのサイズに対応した修正作業を行うことが可能となり、また、車体フレームの変形部分が枠状体内部のどの位置にあっても、容易に修正することができるようになる。
【0018】
加圧装置として、油圧によって伸縮動作するオイルシリンダを用いることにより、大規模な設備工事などを行うことなく、オイルポンプのみで加圧装置を作動させることが可能となり、また、複数の加圧装置を同等に作動させ、車体フレームの変形部分を均等に加圧しながら修正を行うことができるので、修正精度も優れている。また、加圧装置の設置台数の増減も比較的容易である。
【0019】
さらに、枠状体の床面に、車体フレームを載せるためのフレーム保持部材を備えることにより、車体フレームのセッティングが容易となり、また、修正作業中も車体フレームを安定保持できるようになるので、修正精度が向上する。
【0020】
このフレーム保持部材を昇降可能とすることにより、車体フレームのサイズ、変形状態に応じた的確な保持を行うことが可能となり、また、加圧修正作業に適した高さに車体フレームを保持することができる。
【0021】
また、フレーム保持部材を床面方向に移動可能とすることにより、車体フレームのサイズや変形状態に対応した保持を行うことが可能となる。また、修正作業の進行に伴って保持位置を移動させていくことも可能となるので作業性が向上する。
【0022】
さらに、フレーム保持部材を床面に着脱可能とすることにより、不要なときはフレーム保持部材を枠状体から取り外しておくことができるようになるので、修正作業などの妨害を防止することができ、枠状体内部の有効活用を図ることができる。
【0023】
そして、枠状体を移動させるための車輪と、車輪の駆動装置とを備えることにより、自走可能となるので、作業場所までの移動、枠状体の内部への車体フレーム装入作業あるいは無稼働時の収納場所までの移動などが容易となる。
【0024】
また、枠状体内に装入する自動車の車輪を載せるための車輪保持部材を備えることにより、車輪付近で変形した車体フレームを修正する場合など、車体フレームを安定した状態で保持することが可能となる。また、無稼働時においては、枠状体内部に自動車を装入し、車庫として利用できるので、空間の有効活用を図ることができる。
【0025】
この車輪保持部材を枠状体に着脱可能とすることにより、不要なときは車輪保持部材を枠状体から取り外しておくことができるようになるので、修正作業の妨害を防止することができ、枠状体内部の有効活用にも寄与することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は実施の形態である車体フレーム修正機を正面斜め方向から見た斜視図、図2は前記車体フレーム修正機を右側面斜め方向から見た状態で示す斜視図、図3は前記車体フレーム修正機を背面右斜め方向から見た状態で示す斜視図、図4は前記車体フレーム修正機を背面左斜め方向から見た状態で示す斜視図である。
【0027】
本実施形態の車体フレーム修正機10は、前部枠状体11と後部枠状体12とで構成され、前部枠状体11は床面、左右側面および天井面が鋼材で囲まれた構造であり、後部枠状体12は床面および左右両側面が鋼材で形成されている。前部枠状体11および後部枠状体12のコーナー部分には車輪42,43が設けられている。前方の車輪42はモータ(図示せず)によって駆動されているので自走可能であり、必要に応じて任意の場所まで移動させることができる。
【0028】
前部枠状体11の天井面に、6個の天井シリンダ13と、9個の垂下シリンダ14とが配置され、床面部分には6個の床面シリンダ15が配置されている。図5,6に示すように、天井シリンダ13はそれぞれ2本のレール16の長手方向に沿って移動可能であり、垂下シリンダ14はそれぞれ昇降シリンダ17を介して3本のレール18に吊り下げられ、昇降シリンダ17はレール18の長手方向に沿って移動可能である。
【0029】
また、昇降シリンダ17の上端はユニバーサルジョイント58を介してスライド部材60に係止され、垂下シリンダ14は支持軸59を介して昇降シリンダ17の下端に係止されているため、垂下シリンダ14は昇降、回動、揺動、傾動自在であり、加圧位置や加圧方向などを任意に定めることが可能である。したがって、後述するように、変形した車体フレーム51のサイズや変形状態に対応した適切な位置、方向から加圧して、正確な修正作業を行うことができる。
【0030】
床面シリンダ15は、図7,8に示すように、それぞれ2本の移動部材19の長手方向に沿って移動可能であり、移動部材19はレール20の長手方向に沿って移動可能である。床面シリンダ15および移動部材19の両端部分に、それぞれストッパ21が設けられているので、押圧部22を押せば、床面シリンダ15は移動部材19上の任意の位置で係止され、移動部材19はレール20上の任意の位置で係止される。そして、再び押圧部22を押せば係止状態は解除され、床面シリンダ15、移動部材19は移動可能となる。
【0031】
また、前部枠状体11の左右側面の内側に、水平な反力部材30がそれぞれ配置されている。反力部材30は昇降シリンダ31によって昇降可能であり、任意の高さで係止することができる。反力部材30は垂下シリンダ14で加圧修正作業を行う場合に発生する反力を支えるためのものである。
【0032】
後部枠状体12の左右側面に、側面シリンダ23がそれぞれ2個ずつ配置され、床面にはレール24の長手方向に沿って移動可能な2本の移動部材25が配置されている。移動部材25上の任意の位置には、フレーム保持具26を取り付け可能である。フレーム保持具26のハンドル33を回動させることによって、保持部34を昇降させることができる。
【0033】
側面シリンダ23は支柱27に沿って昇降可能であり、支柱27はレール28の長手方向に沿って移動可能である。側面シリンダ23の昇降は、手動ウインチ35でワイヤ29を巻き取ったり、繰り出すことによって行い、ストッパ21で任意位置での係止、解除を行う。なお、手動ウインチ35部分も支柱27と共にレール36に沿って移動可能である。
【0034】
天井シリンダ13、垂下シリンダ14、床面シリンダ15および側面シリンダ23は、図12に示すように、オイルポンプ44で発生させた油圧によってラム38が伸縮するオイルシリンダ37を有している。オイルシリンダ37においては、作業条件に応じて、ラム38の先端ネジ部に、各種長さの延長用アタッチメント39、あるいは車体フレームの一部と合致する形状の様々な係合用アタッチメント40,41を装着することができる。なお、係合用アタッチメント40は車体フレームの平面部分に密着可能な平面形状であり、係合用アタッチメント41は車体フレームの角部分に係合可能なL字形状である。
【0035】
垂下シリンダ14が吊り下げられた昇降シリンダ17および反力部材30を昇降させる昇降シリンダ31もオイルポンプ44で発生させた油圧によって伸縮動作するオイルシリンダであるが、オイルシリンダ37より動作ストロークが大であるため、垂下シリンダ14および反力部材30を広範囲にわたって昇降させることができる。
【0036】
車体フレーム修正機10の各部分の操作は、正面部に設けられた操作器具45〜48によって行う。操作器具45〜48は、それぞれリール50に巻き取り収納された延長コード49と接続されているので、操作者は操作器具45〜48を手に持った状態で必要な位置まで移動し、目視確認などをしながら各種操作を行うことができる。
【0037】
次に、図13〜19を参照して、車体フレーム修正機10による修正作業について説明する。
【0038】
図13に示すように、変形した車体フレーム51を後部枠状体12から前部枠状体11に装入し、3個の側面シリンダ23にそれぞれ延長用アタッチメント39を介して連結した係合用アタッチメント41を車体フレーム51の変形部分に当接させる。この場合、側面シリンダ23の高さ調節は手動ウインチ35によって行い、前後方向の位置調節は支柱27を移動させて行う。また、側面シリンダ23から車体フレーム51の変形部分まで距離に応じて適切な長さの延長用アタッチメント39を使用する。
【0039】
これによって、車体フレーム51および側面シリンダ23は図14に示すような状態となる。なお、必要であれば、図16に示すように、車体フレーム51の下面部分をフレーム保持具26によって保持することができる。
【0040】
図14に示す状態において、3個の側面シリンダ23を作動させ、車体フレーム51の変形部分3ヵ所に徐々に圧力を加えていくことにより、変形していた車体フレーム51を元の形状に復元することができる。車体フレーム51が元の直線状態に戻れば、修正作業が完了する。
【0041】
車体フレーム修正機10を用いた修正作業においては、車体フレーム51を3個の側面シリンダ23で加圧、修正するので、車体フレーム51をチェーンなどで固定したり、引っ張ったりする必要がない。したがって、車体フレーム51の装入、修正後の車体フレーム51の取り出しなどが簡単であり、修正作業を短時間で行うことができ、チェーン破断などのおそれがないので、修正作業中の安全性も優れている。また、車体フレーム51の変形部分を直接的に加圧しながら修正を行うのでスプリングバックが極めて小さく、高度な熟練者でなくても正確な修正を行うことができる。
【0042】
また、天井シリンダ13、垂下シリンダ14、床面シリンダ15、フレーム保持具26、反力部材30などは、それぞれ移動可能であるため、車体フレーム51のサイズや変形状態に応じて適切な位置にセッティングすることにより、的確な修正作業を行うことができる。
【0043】
車体フレーム修正機10は、幅3m、長さ5m程度のサイズであり、従来の車体フレーム修正機に比べ設置スペースは小さくてすむ。また、前部枠状体11および後部枠状体12の内部のみで修正作業を行うことができるので、スペースの有効活用を図ることができる。なお、車体フレーム修正機10は、2t車から25t車程度の大きさの車体フレームの修正作業を行うことが可能であるため、適用範囲も比較的広い。
【0044】
次に、図17,18を参照して、車体フレーム修正機10を用いた他の修正作業について説明する。
【0045】
車体フレーム52の変形部分が広範囲にわたっている場合、側面シリンダ23だけでなく垂下シリンダ14も用いて車体フレーム52の修正作業を行う。図17に示すように、車体フレーム52の変形状態に応じて、側面シリンダ23および垂下シリンダ14をそれぞれ適切な位置まで移動させ、各種長さの延長用アタッチメント39および係合用アタッチメント40,41を装着し、係合用アタッチメント40,41をフレーム52の変形部分に当接させる。この場合、垂下シリンダ14の反力を支えるため、係合用アタッチメント40aを反力部材30に当接させる。
【0046】
このような状態において、側面シリンダ23および垂下シリンダ14を作動させて変形部分を徐々に加圧していけば、フレーム52を元の形状に復元することができる。なお、加圧によって車体フレーム52が内側に凹むおそれがある場合、垂下シリンダ14のうちのいずれかを車体フレーム52の内側に位置させ、延長用アタッチメント39や係合用アタッチメント40を用いて車体フレーム52を内側から支えることによって変形を防止する。
【0047】
次に、図19を参照して、車体フレーム修正機10を用いた他の修正作業について説明する。
【0048】
車体フレーム53が縦方向に変形している場合は、車体フレーム53を車体フレーム修正機10の前部枠状体11の内部に装入し、床面シリンダ15および天井シリンダ13を用いて車体フレーム53の修正作業を行う。
【0049】
車体フレーム53の変形状態に応じて、床面シリンダ15および天井シリンダ13をそれぞれ適切な位置まで移動させ、必要に応じて延長用アタッチメント39や係合用アタッチメント40を装着した後、車体フレーム53の変形部分に係合用アタッチメント40を当接させる。
【0050】
そして、床面シリンダ15および天井シリンダ13を作動させ、変形部分を徐々に加圧していけば、車体フレーム53を元の形状に復元させることができる。このように、床面シリンダ15および天井シリンダ13を用いて車体フレーム53の変形部分を加圧することにより、縦方向に変形したフレーム53の修正作業も容易に行うことができる。
【0051】
なお、縦方向変形と横方向変形とが併存している車体フレームを修正する場合は、図14〜図18に示す修正作業と、図19に示す修正作業とを適宜組み合わせて実行することにより、元の形状に復元することができる。
【0052】
次、図20,21を参照して、車体フレーム修正機10の他の使用状態について説明する。
【0053】
車体フレーム修正機10を稼働させていない場合、図20に示すように、前部枠状体11および後部枠状体12の床面部分に車輪保持部材54を装着することにより、図21に示すように、車体フレーム修正機10を乗用自動車55などの車庫として利用することができる。また、車体フレーム修正機10は車輪42,43を有し、乗用自動車55を装入した状態でも移動可能であるため、利便性に優れている。
【0054】
車輪保持部材54は、レール20,24の側面に設けられた係止部57に着脱自在に取り付けることができる。車体フレーム修正機10を車庫として利用する場合、レール24の近くに傾斜部材56を配置することにより、乗用自動車55の出し入れを安全かつスムーズに行うことができる。
【0055】
なお、車体フレーム修正機10で修正作業を行う場合、変形した車体フレームに装備された車輪などを支える必要があるときは、予め床面に装着した車輪保持部材54に車輪を載置した状態で修正作業を行うことも可能である。
【0056】
【発明の効果】
本発明により、以下に示す効果を奏する。
【0057】
(1)変形した車体フレームを装入可能な枠状体の内部に、車体フレームに圧力を加えるための複数の加圧装置を備え、前記加圧装置の基端部分を前記枠状体の一部に当接または係合させ、前記加圧装置の作動部分を前記車体フレームの異なる3つの部分に当接可能な構造とし、前記加圧装置の作動時の反力を前記枠状体で支えて前記車体フレームの異なる3つの部分を同時に加圧しながら修正することにより、変形した車体フレームを枠状体内部に装入し、複数の加圧装置で車体フレームに圧力を加えながら変形部分を修正することが可能となる。車体フレームをチェーンなどで固定したり引っ張ったりする必要がないので修正作業を短時間で安全に行うことができる。また、車体フレームの変形部分を直接的に加圧修正するのでスプリングバックが極めて小さく、高度な熟練者でなくても正確な修正を行うことができる。さらに、枠状体の内部のみで修正作業を行うことができるので、スペースの有効活用を図ることができる。
【0058】
(2)加圧装置を、枠状体の床面、内側面、天井面に備えることにより、異なる複数方向からの加圧が可能となるので、左右方向や上下方向など多方向に変形した車体フレームの修正を容易に行うことができるようになる。
【0059】
(3)加圧装置を枠状体の天井面から垂下させた保持部材に係止した構造とすることにより、車体フレームの変形部分が枠状体の天井面から離れた位置にある場合でも加圧修正作業が可能となる。
【0060】
(4)保持部材を伸縮、揺動、回動可能とすることにより、加圧位置や加圧方向などを任意に定めることが可能となるので、車体フレームのサイズや変形状態に対応した適切な位置、方向から加圧して正確な修正作業を行うことができるようになる。
【0061】
(5)加圧装置の反力を支える反力支持部材を枠状体の内側面に備えることにより、枠状体の内側面から離れた位置においても強力な加圧を行うことができるようになるので、大きく変形した車体フレームの修正作業も容易となる。
【0062】
(6)反力支持部材を枠状体の内側面方向に移動可能な構造とすることにより、加圧装置の位置に応じて、内周面の任意の位置で加圧装置の反力を支えることが可能となる。
【0063】
(7)加圧装置と保持部材を枠状体の床面方向、側面方向、天井面方向のそれぞれの方向に移動可能とすることにより、車体フレームのサイズに対応した修正作業を行うことが可能となり、また、車体フレーム変形部分が枠状体内部のどの位置にあっても容易に修正することができるようになる。
【0064】
(8)加圧装置として油圧によって伸縮動作するオイルシリンダを用いることにより、大規模な設備工事などを行うことなく、オイルポンプのみで加圧装置を作動させることが可能となる。また、複数の加圧装置を同等に作動させ、車体フレームの変形部分を均等に加圧しながら修正を行うことができるので、修正精度も優れている。さらに、加圧装置の設置台数の増減も比較的容易である。
【0065】
(9)枠状体の床面に車体フレームを載せるためのフレーム保持部材を備えることにより、車体フレームのセッティングが容易となり、また、修正作業中も車体フレームを安定保持できるようになるので、修正精度が向上する。
【0066】
(10)フレーム保持部材を昇降可能とすることにより、車体フレームのサイズ、変形状態に応じた保持を行うことが可能となり、また、加圧修正作業に適した高さに車体フレームを保持することができる。
【0067】
(11)フレーム保持部材を床面方向に移動可能とすることにより、車体フレームのサイズや変形状態に的確に対応した保持を行うことが可能となる。また、修正作業の進行に伴って保持位置を移動させていくことも可能となるので、作業性が向上する。
【0068】
(12)フレーム保持部材を床面に着脱可能とすることにより、不要なときはフレーム保持部材を枠状体から取り外しておくことができるようになるので、修正作業を妨害することがなく、枠状体内部の有効活用を図ることができる。
【0069】
(13)枠状体を移動させるための車輪とその駆動装置とを備えることにより、自走可能となるので、作業場所までの移動、枠状体内部への車体フレーム装入作業あるいは無稼働時の収納場所までの移動などが容易となる。
【0070】
(14)枠状体内に装入する自動車の車輪を載せるための車輪保持部材を備えることにより、車輪付近で変形した車体フレームを修正する場合など、車体フレームを安定した状態で保持することが可能となる。また、無稼働時においては、枠状体内部に自動車を装入し車庫として利用できるようになるので、空間の有効活用を図ることができる。
【0071】
(15)車輪保持部材を枠状体に着脱可能とすることにより、不要なときは車輪保持部材を枠状体から取り外しておくことができるようになるので、修正作業を妨害することがなく、枠状体内部の有効活用にも寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態である車体フレーム修正機を正面斜め方向から見た斜視図である。
【図2】図1に示す車体フレーム修正機を右側面斜め方向から見た状態で示す斜視図である。
【図3】図1に示す車体フレーム修正機を背面右斜め方向から見た状態で示す斜視図である。
【図4】図1に示す車体フレーム修正機を背面左斜め方向から見た状態で示す斜視図である。
【図5】図1に示す車体フレーム修正機の天井面部分を示す斜視図である。
【図6】天井シリンダ付近を示す斜視図である。
【図7】床面シリンダおよび側面シリンダ付近を示す斜視図である。
【図8】床面シリンダ付近を示す斜視図である。
【図9】移動車輪および側面シリンダ付近を示す斜視図である。
【図10】図1に示す車体フレーム修正機の左側面部分を示す斜視図である。
【図11】図1に示す車体フレーム修正機の左背面部分を示す斜視図である。
【図12】図1に示す車体フレーム修正機に装備されたオイルシリンダを示す側面図である。
【図13】図1に示す車体フレーム修正機による修正作業を示す斜視図である。
【図14】図1に示す車体フレーム修正機による修正作業を示す平面視説明図である。
【図15】図14のA−A線における断面視説明図である。
【図16】フレーム保持部材で車体フレームを保持した状態を示す縦断面視説明図である。
【図17】図1に示す車体フレーム修正機による他の修正作業を示す平面視説明図である。
【図18】図17のB−B線における断面視説明図である。
【図19】図1に示す車体フレーム修正機による他の修正作業を示す側面視説明図である。
【図20】図1に示す車体フレーム修正機に車輪保持部材を装着した状態を示す斜視図である。
【図21】図1に示す車体フレーム修正機に乗用自動車を装入した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 車体フレーム修正機
11 前部枠状体
12 後部枠状体
13 天井シリンダ
14 垂下シリンダ
15 床面シリンダ
16,18,20,24,28,36 レール
17,31 昇降シリンダ
19,25 移動部材
21 ストッパ
22 押圧部
23 側面シリンダ
26 フレーム保持具
27 支柱
29 ワイヤ
30 反力部材
33 ハンドル
34 保持部
35 手動ウインチ
37 オイルシリンダ
38 ラム
39 延長用アタッチメント
40,40a,41 係合用アタッチメント
42,43 車輪
44 オイルポンプ
45,46,47,48 操作器具
49 延長コード
50 リール
51,52,53 車体フレーム
54 車輪保持部材
55 乗用自動車
56 傾斜部材
57 係止部
58 ユニバーサルジョイント
59 支持軸
60 スライド部材

Claims (15)

  1. 変形した車体フレームを装入可能な枠状体の内部に、前記車体フレームに圧力を加えるための複数の加圧装置を備え、前記加圧装置の基端部分を前記枠状体の一部に当接または係合させ、前記加圧装置の作動部分を前記車体フレームの異なる3つの部分に当接可能な構造とし、前記加圧装置の作動時の反力を前記枠状体で支えて前記車体フレームの異なる3つの部分を同時に加圧しながら修正する車体フレーム修正機。
  2. 前記加圧装置を、前記枠状体の床面、内側面、天井面に備えた請求項1記載の車体フレーム修正機。
  3. 前記加圧装置を、前記枠状体の天井面から垂下させた保持部材に係止した請求項1記載の車体フレーム修正機。
  4. 前記保持部材が、伸縮、揺動、回動可能である請求項3記載の車体フレーム修正機。
  5. 前記加圧装置の反力を支える反力支持部材を、前記枠状体の内側面に備えた請求項3記載の車体フレーム修正機。
  6. 前記反力支持部材が、前記内側面方向に移動可能である請求項5記載の車体フレーム修正機。
  7. 前記加圧装置と前記保持部材が、前記枠状体の床面方向、側面方向、天井面方向のそれぞれの方向に移動可能である請求項1〜6のいずれかに記載の車体フレーム修正機。
  8. 前記加圧装置が、油圧によって伸縮作動するオイルシリンダである請求項1〜7のいずれかに記載の車体フレーム修正機。
  9. 前記枠状体の床面に、前記車体フレームを載せるためのフレーム保持部材を備えた請求項1〜8のいずれかに記載の記載の車体フレーム修正機。
  10. 前記フレーム保持部材が昇降可能である請求項9記載の車体フレーム修正機。
  11. 前記フレーム保持部材が前記床面方向に移動可能である請求項9または10記載の車体フレーム修正機。
  12. 前記フレーム保持部材が前記床面に着脱可能である請求項9〜11のいずれかに記載の車体フレーム修正機。
  13. 前記枠状体を移動させるための車輪と、前記車輪の駆動装置とを備えた請求項1〜12のいずれかに記載の車体フレーム修正機。
  14. 前記枠状体内に装入する自動車の車輪を載せるための車輪保持部材を備えた請求項1〜13のいずれかに記載の車体フレーム修正機。
  15. 前記車輪保持部材が前記枠状体に着脱可能である請求項14記載の車体フレーム修正機。
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