JP4100439B2 - シール剤用光硬化性組成物、液晶シール剤、及び液晶パネル - Google Patents
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Description
現在シール剤には、エポキシ系の熱硬化型樹脂を主成分とした熱硬化型シール剤が主に使用されているが、これは硬化完了までに約30分以上を要し、予め位置合わせした2枚の基板に横方向のずれが生じたりすることがある。また、ODF法(液晶滴下工法)のように、液晶と未硬化のシール剤とが直接触れるようなシール剤塗工法においては、硬化完了までの間にシール剤未硬化成分が液晶に溶解してしまう問題があり、得られる液晶パネルの電圧保持率が下がってしまうことがあった。
そのため最近は、硬化が速く、ODF法にも使用できるような光硬化型シール剤の要望が高まっている。
一方ラジカル重合型シール剤は、イオン等を発生しないので液晶に対する汚染性は低い。しかしながら、接着性と水蒸気バリア性を両立させるのが難しいといった問題があった。これに対して、ジシクロデカン構造、アダマンタン環またはトリシクロデカン環等の縮合型脂環式構造及びマレイミド基を有する光重合性化合物を使用した、シール用光硬化性組成物が知られている(例えば特許文献1参照)。該シール剤は脂環式構造を有するので水蒸気バリア性に特に優れる。しかし、該シール剤は、より堅牢な液晶パネルを目指すにあたって要求される接着性(例えば最近は、接着性6MPa以上の接着性が要求される。)を十分満足するものではなかった。
具体的には、π電子共役構造を有する基を、3次元構造を構成するポリマーにペンダントさせ、該構造をπ−πスタッキングさせることで、シール剤の水蒸気透過性を大幅に改善できることを見出し、更に、シール剤硬化時の硬化収縮を抑制できることや、シール剤の内部凝集力を上げる効果があることを見いだした。
Y1及びY2は各々独立して、一般式(4)で表される2価の基であり、
y3は、炭素原子数1〜3のアルキルトリイル基を表し、y4は、単結合、エーテル結合、エステル結合、又はウレタン結合を表し、y5は、単結合、炭素原子数1〜5のアルキレン基、炭素原子数1〜6のオキシアルキレン基(但し、オキシアルキレン基が2〜4個連続していてもよい。)、又はフェニレン基を表し(但し、y5が単結合の時y4は必ず単結合であるものとする。)、y6は、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、及びビニルオキシ基からなる群から選ばれる重合性基を表す。)
B1は、(i)2価の脂環式炭化水素基、(ii)2価の芳香族炭化水素基、(iii)2価の複素環基、(iv)炭素原子数1〜6の2価の脂肪族炭化水素基、又は、(v)2価の脂環式炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、2価の複素環基、炭素原子数1〜6の2価の脂肪族炭化水素基、カルボニル基、エーテル基、チオエーテル基、及びSO2基からなる群から選ばれる少なくとも2つ以上が連結した2価の基を表す。)
環状のπ電子共役構造とは、π電子共役分子であるベンゼン環、又はベンゼン環が複数縮合した構造等であって、分子間で隣り合うA1及びA2、A1及びA1、A2及びA2がπ−πスタッキングしうる構造を称する。
A1及びA2は、一般式(1)で表される化合物が光硬化した際、3次元構造を構成するポリマーにペンダントされる部位となる。該部位にπ−πスタッキングの能力を付与できると考えられ、硬化物の密度をあげることで、硬化皮膜の水蒸気透過性を低減できる上、シール剤硬化時の硬化収縮を抑制できることや、シール剤の内部凝集力を上げる効果を発現させ、これにより優れたバリア性と接着力の両立が可能となると考えられる。
また、a3は、水素原子、炭素原子数6〜12の芳香族炭化水素基、炭素原子数6〜12の芳香族複素環基、又は炭素原子数3〜10の脂環式炭化水素基を表す。
炭素原子数6〜12の芳香族炭化水素基とは、具体的には、ベンゼン、インデン、ナフタレン、ビフェニレン等が挙げられる。炭素原子数6〜12の芳香族複素環基とは、具体的には、チアントレン、イソベンゾフラン、クロメン、フェノキサチイン、インドール、キノリン、イソキノリン、フタルアジン、キナゾリン、シンノリン、フェナジン、フェノチアジン、カルバソール等が挙げられる。炭素原子数3〜10の脂環式炭化水素基とは、具体的には、シクロヘキサン、トリシクロデカン、アダマンタン等が挙げられる。
mは1〜2の整数を表す。中でも、1が好ましい。
中でも、ビフェニル構造、2,2−ジフェニルプロパン構造、ジフェニルメチレン構造等は水蒸気バリア性が高く、工業的に安価であるため好ましく用いられる。
例えば、A1とB1との間、あるいはB1とA2との間は、エーテル化反応、エステル化反応、ウレタン化反応等の有機合成において汎用に導入に利用する反応により得られる基で構成され、該基の間に重合性基がペンダントするような構造であることが好ましい。
y3は、炭素原子数1〜3のアルキルトリイル基を表す。y3が炭素原子数が2または3のアルキルトリイル基で有る場合、エチレン基またはメチレン基は、y1、y2、またはy4のいずれに結合してもよい。
y4は、単結合、エーテル結合、エステル結合、又はウレタン結合を表す。
y5は、単結合、炭素原子数1〜5のアルキレン基、炭素原子数1〜6のオキシアルキレン基、又はフェニレン基を表す。但し、y5が単結合の時y4は必ず単結合であるものとする。
y6は、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、及びビニルオキシ基からなる群から選ばれる重合性基を表す。中でも、(メタ)アクリロイル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基が、反応性が高く好ましい。
合成が容易な具体例として、一般式(4)における下記構造式(y123)で表される構造が、下記構造式y−1〜y−31から選ばれる基であり、
B1は、硬化物が高いガラス転移点温度(以下Tgと略す。)を保持し、シール剤における他成分との相溶性を高める構造が好ましい。そのような基として、具体的には、炭素原子数3〜10の2価の脂環式炭化水素基、炭素原子数6〜20の2価の芳香族炭化水素基、炭素原子数1〜6のアルキレン基、又は−b1−b2−b3−で表される構造(但しb1及びb3は、炭素原子数3〜10の2価の脂環式炭化水素基、又は炭素原子数6〜12の2価の芳香族炭化水素基を表し、b2は単結合、炭素原子数1〜6のアルキレン基、カルボニル基、エーテル基、チオエーテル基、又はSO2基を表す。)が挙げられる。
これらの合成方法は、入手できる原料により適宜選択でき、特に限定されるものではないが、原料が比較的楽に入手でき、反応性が高いことから、ウレタン反応が好ましく用いられる。
なお前述の通り、本発明の一般式(1)で表される化合物は、式(1)中のA1及びA2、即ち環状のπ電子共役構造を有する基により、水蒸気バリア性が得られると推定しており、反応の過程で得られるウレタン結合、エステル結合、エーテル結合等は、水蒸気バリア性にはあまり関与していないと考えられる。従って、原料入手の容易性及び反応性から合成方法を選択することが好ましい。
また、一般式(1)で表される化合物の添加量は特に限定されず、光重合開始剤以外全てを一般式(1)で表される化合物とすることもできるし、粘度調整や被着体に対する界面接着力を付与する目的で下記に述べる(メタ)アクリレートを添加することもできる。一般式(1)で表される化合物はシール剤組成物全量に対して30質量%以上であると、本発明の効果が最もよく得られ好ましい。
本発明で使用する(メタ)アクリレートは、UV硬化の分野で一般的に使用されるような(メタ)アクリル基を有する公知慣用の化合物であれば特に限定はないが、液晶パネルシール用として使用する場合は、液晶と混和し難いものがより好ましく用いることができる。但し、過度の硬化収縮を避けるために、硬化収縮が大きいとされる、ジペンタエリスリトールのペンタアクリレートおよびヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等の(メタ)アクリレートは少量の使用にとどめておく方が好ましい。また、得られる硬化物のTgが高い(メタ)アクリレートを使用すると、耐熱性に優れるシール剤を得ることができより好ましい。
なお、本発明において、(メタ)アクリレートとは、メタアクリレートとアクリレートの一方あるいは両方をいう。また、UV硬化の分野で「光重合性オリゴマー」と称される、主鎖構造にエステル結合を有し、少なくとも2つ以上の(メタ)アクリル基を有するポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン基を少なくとも一つ以上有するウレタン(メタ)アクリレート、エピクロロヒドリンで変性して得られるエポキシ(メタ)アクリレート、エチルオキシド、プロピレンオキシド、環状ラクトンなどで変性された(メタ)アクリレート等も、本発明で使用する(メタ)アクリレートに含めるものとする。
(メタ)アクリレートの使用量は、本発明の範囲を損なわない範囲であれば特に限定はない。具体的には、20〜70質量%の範囲であることが好ましい。
(メタ)アクリレートの中でも、燐酸基を有する(メタ)アクリレートは光硬化直後から高い接着力を発現するため、好ましく用いることができる。燐酸基を有する(メタ)アクリレートの添加量は、本発明の範囲を損なわない範囲であれば特に限定はない。具体的には、0.1〜10質量%の範囲であることが好ましい。
本発明の液晶シール剤は、必要に応じて慣用の光重合開始剤や光増感剤を使用することができる。光重合開始剤の代表的なものとしては、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン系化合物;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド等のアシルホスフィンオキシド系化合物;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;2,4−ジメチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系化合物;ポリエーテル系マレイミドカルボン酸エステル化合物などが挙げられ、これらは併用して使用することもできる。光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル等のアミン類が挙げられる。
光重合開始剤は、硬化性成分全量に対して、0.1〜15質量%、好ましくは0.1〜8質量%使用する。0.1質量%未満では、光重合開始剤の効果が得られにくく、8質量%を超えると、接着性が低下したり、電圧保持率の著しい低下をもたらす傾向がある。
また、光重合開始能及び重合性能を有するマレイミド化合物を使用すると、電圧保持率の低下の原因となるような、光重合開始剤の光分解物あるいは未反応の光重合開始剤がシール部分に残存することがないのでなお好ましい。この場合、該マレイミド化合物と、光重合開始剤を、電圧保持率などの低下をもたらさない範囲で併用することも勿論できる。
中でも、365nmにおける吸光度が50M−1cm−1以上であるような、長波長に吸収を有する開始剤であると、A1,A2の環状π電子共役構造の光吸収による反応阻害が軽減できるので好ましい。このような開始剤・増感剤としては、例えば、イルガキュア651(吸光係数概算:100)、イルガキュア907(90)、ルシリンTPO(300)、イルガキュア819(600)、イルガキュア784(600)、イルガキュア369(700)、イルガキュアoxe01(2000)、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン等のチオキサントンおよびその誘導体(4000)などが挙げられる。
熱ラジカル発生剤としては、気泡が発生しない有機過酸化物の使用が好ましい。有機過酸化物は汎用に使用されているものが使用でき、例えば、ペルオキシジカーボナート、ペルオキシエステル、ペルオキシケタール、ケトンペルオキシド、ヒドロペルオキシドなど、各種の過酸化物が挙げられる。このような有機過酸化物は1種を用いても2種以上を併用してもよく、また溶媒で希釈したり、粉体に吸着させて用いてもよい。熱ラジカル発生剤は、組成物全量に対して0.1〜10質量%使用することが好ましい。前記割合が0.1質量%未満では、加熱時の硬化が不充分となる傾向があり、10質量%を超えると、電圧保持率を低下させる傾向にある。
本発明の液晶シール剤は、光照射時と、加熱時において、いずれもラジカル重合反応によって硬化することから、光硬化部と熱硬化部の接着性などをほぼ同一にすることができ、光熱併用型シール剤としても好適に用いることができる。光熱併用型シール剤は、光が届かないような細部まで完全に硬化させることができる。この時の熱は、液晶パネルのアニール工程時にかかる熱を利用することができる。既に光硬化させているので、熱によるずれやモノマー成分が液晶に溶解することはなく、電圧保持率の低下の心配はない。
本発明の液晶シール剤には、その他成分として、接着性を向上させるために、公知慣用のシランカップリング剤を混合することもできる。そのようなシランカップリング剤の中でも、重合性基を有するシランカップリング剤は、光硬化の際、前記光重合性モノマーと共重合し、高い接着性を得ることができるため特に好ましい。重合性基を有するシランカップリング剤として、具体的には、ビニルトリクロルシラン(KA−1003、信越化学)、2−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(KBM−303、信越化学)、p−スチリルトリメトキシシラン(KBM−1403、信越化学)、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(KBM−502、信越化学)、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103、信越化学)、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM−903、信越化学)等が挙げられる。
また、本発明の液晶シール剤には、粘度調整や保存安定性などの目的に応じて、アルミナ、シリカゲル、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムなどのフィラーや、重合禁止剤等の公知慣用の添加剤を適宜添加することもできる。
本発明の液晶シール剤は、調整後の粘度が、10〜1000Pa・sが好ましく、ODF(One Drop Fill:液晶滴下工法)用としては、50〜500Pa・sが好ましい。
本発明の液晶シール剤は、具体的には、液晶パネルを作成するときのメインシール剤として、あるいは、液晶パネルに液晶材料を注入した後、注入口を封止する封止剤として使用するのが有用である。
液晶パネルは、例えば、薄膜トランジスタ、画素電極、配向膜、カラーフィルター、電極等を備えた前面又は背面基板の、どちらか一方の基板面に本発明の液晶シール剤を塗布した後、もう一方の基板を貼りあわせ、該基板の基板面側、または該基板の側面から光を照射して、あるいは基板を加熱して、本発明の液晶シール剤を硬化させる。次に、得られた液晶セルに液晶を注入後、封止剤で注入口を封止することによって、液晶パネルを作成することができる。
また、液晶パネルは、前記どちらか一方の基板面の外縁部に、額縁状に本発明の液晶シール剤を塗布し、この中に液晶を滴下した後、真空下で、もう一方の基板を貼り合わせてから光および熱硬化させる、いわゆるODF法によっても作成することができる。
本発明の液晶シール剤を基板面に塗布するには、ディスペンサーを使用するか、あるいはスクリーン印刷法を用いればよい。その場合、線幅0.08〜0.4mm、線高さ5〜50μmに塗布するのが、一般的である。
本発明の液晶シール剤を硬化させる為に使用する光は、紫外線又は可視光線が好ましく、中でも、300〜450nmの波長の光が好ましい。光源としては、例えば、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等を使用することができる。該光源の照度は、20mW/cm2以上であると、硬化が速く好ましい。照射する光量は、積算光量に換算して500mJ/cm2以上であれば良好に硬化させることができる。また、本発明の液晶シール剤は、空気雰囲気下においても良好な光硬化性を示すが、窒素などの不活性ガス雰囲気下で光硬化させると、少ない積算光量で硬化させることができるので、より好ましい。
また、熱ラジカル発生剤を併用させた場合は、80〜130℃の加熱を20分〜2時間おこなうことが好ましい。特に、ODF法(液晶滴下工法)においては、光照射後に硬化不十分な箇所をさらに硬化させるために用いることができる。この加熱は、液晶パネルのアニール工程時の熱を同時に適用すると、生産プロセスが短縮でき、好ましい。
反応混合物20部に60部の温メタノールを加え溶解した後冷却し、沈殿した粘調な油状層を分離した後、再び60部の温メタノールを加え溶解した後冷却し、沈殿した粘調な油状層を分離した。油状物質にトルエンを加え、減圧蒸留にて残留メタノールを除去し、イオン交換体1部を加え、40℃、2時間攪拌し、脱イオン処理した後、イオン交換体を濾過、トルエンを減圧除去して精製した化合物(1−28)を得た。
反応終了後、過剰なアクリル酸エチルを減圧蒸留により除去し、残渣に少量のトルエンを加えた後、さらに減圧蒸留を行い過剰なアクリル酸エチルを除去し、反応混合物を得た。得られた反応混合物を合成例1と同様の方法で精製し、化合物(1−1)を得た。
平均粒径が約9μmの積水化学社製の球状スペーサ−「ミクロパール SP−209」と、後述するシール用光硬化性組成物0.01〜0.02gを、厚さ2.7mm、大きさ76×26mmの松浪ガラス工業社製のガラス板の中心に塗布し、上からもう1枚のガラス板を十字になるように重ねた。空気雰囲気下、ガラス板の上から、高圧水銀灯を使用して50mW/cm2の紫外線を40秒照射し、液晶アニール温度である、120℃に60分加熱した後、接着面積が0.2〜0.4cm2である評価サンプルを得た。貼り合わせた該評価サンプルのガラス板を、上下から10mm/分の速度で接着面に対して垂直に引っ張り、ガラス基板間の接着部が破壊されるのに要する力(N)を評価し、単位面積当りの力(MPa)の大小によって評価した。
水蒸気バリア性の評価は、JIS Z−0208に準じて行った。40℃、相対湿度90%の条件で、24時間でシール剤を透過した水分量(g/m2・24時間)を測定した。シール剤は、後述するシール用光硬化性組成物をアプリケータで厚さ約200μmに基板上に塗布し、窒素雰囲気下、高圧水銀灯を使用して25mW/cm2の紫外線を200秒間照射したものを使用した。
後述する液晶シール剤をアプリケータにて厚さ約200μmに基板上に塗布し、窒素雰囲気下、高圧水銀灯を使用して250W/m2の紫外線を200秒間照射し、サンプルを得た。得られたサンプルをレオメトリックス社製の粘弾性測定装置「Solid Analyzer RSAII」(周波数 1Hz、5℃/分の速度で昇温)にて測定し、損失弾性率/貯蔵弾性率で表わされるtanδが極大となる温度をTgとした。
合成例1により得た化合物(1−28)で表されるモノマー60部、EO変性ビスフェノールFジアクリレート(アロニックスM−208東亞合成)25部、EO変性リン酸ジメタクリレート(P−2M、日本化薬)1部、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート(HOAHH共栄社)10部、ベンジルジメチルケタール(イルガキュア651、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)2部、2−イソプロピルチオキサントン(ITX、日本シイベルへグナー)0.5部アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学社製の商品名「KBM5103」)2部、t−ブチルパーオキシベンゾエート(パーブチルZ、日本油脂)2部およびフィラーとしてシリカ3部を80℃で攪拌、脱泡し、液晶シール剤を得た。前記評価方法に従い評価して、その結果を表3に示した。
合成例2により得た化合物(1−29)で表されるモノマー50部、ECH変性フタル酸ジアクリレート(デナコールアクリレートDA−721、共栄社化学)20部、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート(HOAHH、共栄社化学)15部、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(IRR214、ダイセルUCB)10部、ベンジルジメチルケタール2部、2−イソプロピルチオキサントン(ITX、日本シイベルへグナー)0.5部、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン3部、t−ブチルパーオキシベンゾエート(パーブチルZ、日本油脂)2部およびフィラーとしてシリカ3部を80℃で攪拌、脱泡し、液晶シール剤を得た。前記評価方法に従い評価して、その結果を表3に示した。
実施例1における、化合物(1−28)を化合物(1−29)に変更した以外は、実施例1と同様にしてシール剤を配合し、前記評価方法に従い評価して、その結果を表3に示した。
実施例1における、化合物(1−28)を化合物(1−1)に変更した以外は、実施例1と同様にしてシール剤を配合し、前記評価方法に従い評価して、その結果を表3に示した。
実施例1における、化合物(1−28)を化合物(1−30)に変更した以外は、実施例1と同様にしてシール剤を配合し、前記評価方法に従い評価して、その結果を表3に示した。
実施例1における、化合物(1−28)を化合物(1−31)に変更した以外は、実施例1と同様にしてシール剤を配合し、前記評価方法に従い評価して、その結果を表3に示した。
実施例1における、化合物(1−28)を化合物(1−32)に変更した以外は、実施例1と同様にしてシール剤を配合し、前記評価方法に従い評価して、その結果を表3に示した。
実施例1における、化合物(1−28)を化合物(1−2)に変更した以外は、実施例1と同様にしてシール剤を配合し、前記評価方法に従い評価して、その結果を表3に示した。
実施例1における、化合物(1−28)を化合物(1−33)に変更した以外は、実施例1と同様にしてシール剤を配合し、前記評価方法に従い評価して、その結果を表3に示した。
実施例1における、化合物(1−28)を化合物(1−34)に変更した以外は、実施例1と同様にしてシール剤を配合し、前記評価方法に従い評価して、その結果を表3に示した。
実施例1における、化合物(1−28)を比較化合物(H−1)に変更した以外は、実施例1と同様にしてシール剤を配合し、前記評価方法に従い評価して、その結果を表3に示した。
実施例1における、化合物(1−28)を比較化合物(H−2)に変更した以外は、実施例1と同様にしてシール剤を配合し、前記評価方法に従い評価して、その結果を表3に示した。
PO4モル変性ビスフェノールAジアクリレート(BP−4PA、共栄社)60部、EO変性ビスフェノールFジアクリレート(アロニックスM−208東亞合成)25部、EO変性リン酸ジメタクリレート(P−2M、日本化薬)1部、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート(HOAHH共栄社)10部、ベンジルジメチルケタール(イルガキュア651、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)2部、2−イソプロピルチオキサントン(ITX、日本シイベルへグナー)0.5部、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学社製の商品名「KBM5103」)2部、t−ブチルパーオキシベンゾエート(パーブチルZ、日本油脂)2部およびフィラーとしてシリカ8部を80℃で攪拌、脱泡し、液晶シール剤を得た。前記評価方法に従い評価して、その結果を表3に示した。
Claims (7)
- 一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする、液晶シール剤。
Y1及びY2は各々独立して、一般式(4)で表される2価の基であり、
B1は、(i)2価の脂環式炭化水素基、(ii)2価の芳香族炭化水素基、(iii)2価の複素環基、(iv)炭素原子数1〜6の2価の脂肪族炭化水素基、又は、(v)2価の脂環式炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、2価の複素環基、炭素原子数1〜6の2価の脂肪族炭化水素基、カルボニル基、エーテル基、チオエーテル基、及びSO2基からなる群から選ばれる少なくとも2つ以上が連結した2価の基を表す。) - 前記一般式(1)において、A1及びA2は各々独立して、2〜4の環からなる縮合環構造の一価の基(但し、縮合環を形成する環は、芳香環、複素環、または炭素原子数3〜10の脂環である。)、又は一般式(3)で表される基であり、
B1は、2価の炭素原子数3〜10の脂環式炭化水素基、炭素原子数6〜20の2価の芳香族炭化水素基、炭素原子数1〜6のアルキレン基、又は−b1−b2−b3−で表される構造(但しb1及びb3は、炭素原子数3〜10の2価の脂環式炭化水素基、又は炭素原子数6〜12の2価の芳香族炭化水素基を表し、b2は単結合、炭素原子数1〜6のアルキレン基、又はSO2基を表す。)である、請求項1に記載の液晶シール剤。 - 前記一般式(1)において、
A1及びA2は各々独立して、下記構造式A−1〜A−23から選ばれる基であり、
y3に結合する、−y4−y5−y6の構造が、下記構造式y−51〜y−56から選ばれる基であり、
B1は、下記構造式B−1〜B−16から選ばれる基を表す
- 365nmにおける吸光度が50M−1cm−1以上である光重合開始剤を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の液晶シール剤。
- 前記一般式(1)で表される化合物の分子量に対する、A1、A2、及びB1の構造を構成する原子の原子量の和が40質量%以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の液晶シール剤。
- 燐酸(メタ)アクリレートを含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の液晶シール剤。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の液晶シール剤を使用した液晶パネル。
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